JPH09112017A - 幅木および幅木の取付施工方法ならびに幅木を備える建物 - Google Patents

幅木および幅木の取付施工方法ならびに幅木を備える建物

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JPH09112017A
JPH09112017A JP26593595A JP26593595A JPH09112017A JP H09112017 A JPH09112017 A JP H09112017A JP 26593595 A JP26593595 A JP 26593595A JP 26593595 A JP26593595 A JP 26593595A JP H09112017 A JPH09112017 A JP H09112017A
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JP
Japan
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skirting board
floor
thickness direction
base plate
thickness
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Application number
JP26593595A
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English (en)
Inventor
Shuzo Hasegawa
修三 長谷川
Noritoshi Morikage
紀年 森影
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KIYOOC KK
MITSUI SEKIKA SANSHI KK
Original Assignee
KIYOOC KK
MITSUI SEKIKA SANSHI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 美観を損なうことなく容易にかつ正確に取付
けることができる幅木および幅木の取付施工方法ならび
に幅木を備える建物を提供する。 【解決手段】 幅木20は、幅木本体21、幅木受材2
2および厚み調整部材23とから構成される。幅木受材
22には、上方に開口する凹溝30が形成され、凹溝3
0よりも厚み方向内側には釘25の取付部32が形成さ
れる。厚み調整部材23の厚み方向内方側の表面22a
には嵌合凹所33が形成され、厚み調整部材23の嵌合
突部34が嵌合する。幅木受材22は、厚み調整部材2
3の厚み方向内方側の一表面を壁35の胴縁27に当接
させた状態で、釘25が取付部32から斜めに打込まれ
る。幅木本体21は、下方に突条31が形成され、この
突条31を凹溝30に嵌合させた状態で壁35に釘24
によって固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の内装に関
し、さらに詳しくは特に寒冷地において好適に実施する
ことができる幅木および幅木の取付施工法ならびに幅木
を備える建物に関する。
【0002】
【従来の技術】図21は、一般的な幅木1を示す断面図
である。幅木1は、壁8の最下端に、複数の釘5によっ
て固定される。壁8は、柱に平行に設けられる複数の間
柱2と、柱および間柱2に水平に固定される複数の胴縁
3と、この胴縁3を覆い、複数の釘によって胴縁3に固
定される石膏ボードなどの下地板4と、この下地板4を
覆う壁紙7とから構成される。
【0003】寒冷地、たとえば北海道、東北地区におい
ては、内地に比べて室内暖房の使用期間が非常に長いた
め、壁、床などの内装材に影響を与え、木製の床などが
乾燥するなどして床が沈み、結果として壁と床との接合
部に隙間を生じる。したがって、上述の一般的な幅木1
を寒冷地において使用すると、図22に示すように、下
地板4に固定される幅木1と、床6との間に隙間を生じ
る。
【0004】上述の問題を解決するために、寒冷地にお
いては図23に示す幅木10が用いられる。
【0005】幅木10は、下方に突条13を有する幅木
本体11と、上方に開口し、前記突条13が幅木本体に
相対的に変位可能に嵌合する凹溝14が形成される幅木
受材12とから構成される。
【0006】幅木受材12は、厚み方向内方の表面を壁
8に当接させた状態で厚み方向外方向から床6に向けて
釘15が斜めに打込まれ、床6に固定される。幅木本体
11は、突条13を幅木受材12の凹溝14に嵌合させ
た状態で、釘16によって壁8に固定される。
【0007】したがって、壁8の下端と、床6との間に
隙間が生じたとしても、幅木受材12の凹溝14に嵌ま
り込む突条13が相対的に変位し、前記隙間を隠すこと
ができる。なお、幅木1、幅木本体11および幅木受材
12は、木材または繊維板から成る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような幅木10
は、幅木受材12が釘15によって床に固定される。幅
木受材12に釘15を打付ける際、図23に示すように
凹溝14を避けて幅木受材12の外表面から床6に向け
て打込まなければならないので、床6に近接した幅木受
材12の下部の、非常に狭い領域から斜めに打込まなけ
ればならない。したがって、釘15を打込むときに幅木
受材12の下端に寄り過ぎて打付けると、幅木受材12
が欠けるなど損傷するおそれがあり、また釘15を水平
に近い角度で打込めば、下地板4も同時に打付けること
となり、床6と壁8との間に隙間が生じたときに下地板
4を損傷するおそれがある。したがって幅木受材12を
確実に取付けるには、熟練を要するという問題が生じ
る。
【0009】さらに、釘15は幅木受材12の外表面か
ら打込まれるため、釘15の頭部15aが外部から容易
に認識され、幅木10の美観が低下するという問題が生
じる。
【0010】したがって本発明の目的は、美観を低下さ
せることなく容易に取付けることができる幅木および幅
木の取付施工方法ならびに幅木を有する建物を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、床から上方に
間隔をあけて設けられた下地板に関連して用いられる幅
木において、前記下地板に固定され、下方に突出した突
条が形成される長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記
突条が幅木本体に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形
成され、この凹溝よりも厚み方向内方に、床に固定する
ための釘状部材が貫通する取付部が形成され、凹溝より
も厚み方向内方の部分が、下地板の下端と床との間の空
間に嵌まり込む長尺の幅木受材とを含むことを特徴とす
る幅木である。なお、本発明でいう釘状部材とは、相互
に隣接する複数の部材間にわたって貫通し互いに連結す
る、たとえば釘、木ねじなどの部材をいい、厚み方向内
方とは、下地板にほぼ垂直な方向に、幅木から下地板に
向かう方向をいう。本発明に従えば、幅木受材の凹溝に
は、幅木本体の突条が変位可能に嵌合するので、下地板
と床との間に隙間が生じたとしても、前記突条と凹溝と
によって前記隙間を覆い隠すことができる。また幅木受
材は、凹溝よりも厚み方向内方から釘状部材によって床
に固定されるので、凹溝に幅木本体の突条を嵌合させた
状態では前記釘状部材は外部から認識されず、幅木の美
観が損なわれることが防がれる。さらに、従来の幅木の
幅木受材は、床に近接した狭い範囲から斜めに床に釘を
打ち続ける必要があったが、本発明の幅木受材では、凹
溝よりも厚み方向内方側が下地板の下端と床との間に嵌
まり込み、凹溝よりも厚み方向内方の取付部から釘状部
材によって床に固定するので、釘状部材が貫通する位置
および角度を幅広く選ぶことができる。したがって、幅
木受材を容易に、かつ確実に取付けることができる。し
かも、釘状部材の位置が多少ずれたとしても、上述のよ
うに釘状部材は幅木本体によって覆い隠されるので、美
観が低下するということが防がれる。
【0012】また本発明の前記幅木受材の厚み方向内方
の表面は、幅木受材が前記空間に嵌まり込んだ状態で、
下地板の内表面と面一であることを特徴とする。したが
って、たとえば下地板の厚み方向内方側の表面に、下地
板の下端から突出して胴縁などが取付けられる場合に、
幅木受材の内表面を胴縁に当接させることによって、容
易に幅木受材の位置決めを行うことができる。
【0013】また本発明の前記幅木受材の厚み方向内方
の表面には、嵌合凹所が形成され、前記嵌合凹所に嵌合
して固定される嵌合突部と、前記空間の厚み方向内方の
底とこの空間に嵌まり込んだ前記幅木受材の厚み方向内
方の表面との間に等しい厚みを有し、嵌合突部に連なる
基部とを有する長尺の厚み調整部材を含むことを特徴と
する。なお、本発明でいう嵌合して固定されるとは、嵌
合した状態で容易に外れない状態をいう。本発明に従え
ば、厚み調整部材は幅木受材と前記空間の底との間にわ
たって設けられるので、幅木受材を位置決めする際、厚
み調整部材が前記空間の底に当接するように幅木受材を
配置することによって容易に、かつ確実に幅木受材の位
置決めを行うことができる。
【0014】また本発明の前記基部の厚みは、前記空間
に嵌まり込んだ前記幅木受材の厚み方向内方の表面と、
下地板の内表面との間に等しい厚みを有することを特徴
とする。したがって、たとえば下地板の厚み方向内方側
の表面に、下地板の下端から突出して胴縁などが取付け
られる場合に、前記厚み調整部材を胴縁に当接させるこ
とによって、容易に幅木受材の位置決めを行うことがで
きる。
【0015】また本発明の前記幅木受材の取付部は、凹
溝の上端から厚み方向内方になるにつれて下方に傾斜す
る第1傾斜面と、第1傾斜面の下端から厚み方向内方に
なるにつれて上方に傾斜する第2傾斜面とを有し、第1
および第2傾斜面の接続部に前記釘状部材が貫通するこ
とを特徴とする。したがって取付部は斜め上方に開き、
さらに第1傾斜面と下地板の下端との間には空間が形成
されるので、釘状部材を容易に取付部から斜めに貫通し
て幅木受材を床に固定することができる。
【0016】また本発明の前記幅木受材の凹溝は、厚み
方向に間隔をあけて対向する一対の内面の間に形成さ
れ、この一対の内面のうち厚み方向外方の内面は、装着
されるべき下地板にほぼ平行であり、厚み方向内方の内
面は、凹溝の下端から上方になるにつれて厚み方向内方
に傾斜して形成されることを特徴とする。本発明に従え
ば、厚み方向内方の内面は、傾斜して形成されるので、
幅木本体の突条を容易に凹溝に嵌合させることができ
る。また、厚み方向外方の内面は、下地板にほぼ平行に
形成されるので、この内面と幅木本体の突条とを密着さ
せることができ、凹溝内にほこりなどが侵入することを
防ぐことができる。
【0017】また本発明の幅木受材の取付部に形成され
る嵌合凹所は、幅木受材の長手方向に軸線を有し、幅木
受材の長手方向に垂直な断面が、半径を超える深さを有
する真円の一部分であり、厚み調整部材の嵌合突部は、
厚み調整部材の長手方向に軸線を有し、厚み調整部材の
長手方向に垂直な断面が自然状態で前記嵌合凹所の半径
とほぼ等しい半径を有する真円の一部分を有し、周方向
に分断され、大略的にC字状に形成され、合成樹脂材料
から成ることを特徴とする。本発明に従えば、嵌合凹所
の垂直な断面が、半径を超える深さを有する真円の一部
分に、すなわち嵌合凹所の開口部よりも嵌合凹所内の方
が大きく形成されている。また厚み調整部材の嵌合突部
は、断面が周方向に分断されたC字状に形成され、合成
樹脂材料から成るので、弾発性を有する。したがって、
嵌合突部を嵌合凹所に押付けることによって嵌合突部を
容易に嵌合凹所に嵌合させることができる。また嵌合突
部は自然状態で嵌合凹所の半径とほぼ等しい半径を有す
る真円の一部分を有するので、嵌合突部が嵌合凹所に嵌
合された状態では厚み調整部材は容易に幅木受材から外
れることがない。また、厚み調整部材は長尺であり、合
成樹脂から成るので、たとえば押出成型によって安価に
製造することができ、製造コストを抑えることができ
る。
【0018】また本発明の幅木本体および幅木受材は、
熱可塑性合成樹脂から成ることを特徴とする。本発明に
従えば、幅木本体および幅木受材は熱を加えることによ
って容易に変形させることができる。したがって、たと
えば幅木を部屋の出隅部または入隅部などに取付ける場
合に、熱を加えて幅木本体および幅木受材を出隅部また
は入隅部に沿うように変形させることによって、幅木本
体および幅木受材を部屋の出隅部および入隅部にも取付
けることができる。また、幅木本体および幅木受材は長
尺であり、熱可塑性合成樹脂から成るので、たとえば押
出成型によって安価に製造することができ、製造コスト
を抑えることができる。
【0019】また本発明の幅木本体、幅木受材および厚
み調整部材は、熱可塑性合成樹脂から成ることを特徴と
する。したがって、厚み調整部材を嵌合した幅木受材
を、部屋の出隅部または入隅部に沿うように熱を加えて
変形させることによって、部屋の出隅部および入隅部
に、幅木受材に厚み調整部材を装着した状態の幅木を取
付けることができる。
【0020】また本発明の前記嵌合凹所の軸線から幅木
受材の上端部までの距離は、厚み調整部材の嵌合突部の
軸線から、厚み調整部材の基部の上下両端部までの距離
に等しく形成されており、前記基部の上下いずれか一方
の端部には、厚み調整部材の厚み方向外方から内方にな
るにつれて嵌合突部に近付くように傾斜する傾斜面が形
成されることを特徴とする。本発明に従えば、嵌合凹所
の軸線から幅木受材の上端部までの距離は、嵌合突部の
幅方向の軸線から、厚み調整部材の上下両端部までの距
離に等しく形成されているので、厚み調整部材を、幅木
受材に上下逆さまに取付けたとしても、厚み調整部材の
基部の端部が幅木受材の上方に突出するということが防
がれる。したがって、厚み調整部材の取付けが容易であ
る。また、厚み調整部材の基部には傾斜面が形成されて
いるので、幅木受材から厚み調整部材を取外す場合に、
前記傾斜面と幅木受材との間にたとえば指先などを挿入
し、引っ張ることにより容易に厚み調整部材を幅木受材
から取外すことができる。
【0021】また本発明は、床から上方に間隔をあけて
設けられた下地板に関連して用いられる幅木を備える建
物において、前記下地板に固定され、下方に突出した突
条が形成される長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記
突条が幅木本体に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形
成され、この凹溝よりも厚み方向内方に、床に固定する
ための釘状部材が貫通する取付部が形成される長尺の幅
木受材とを有し、前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内
方の部分が、下地板の下端と床との間の空間に嵌まり込
み、取付部から釘状部材が貫通して幅木受材が床に固定
され、前記幅木本体は、突条が凹溝に嵌合した状態で下
地板に固定されることを特徴とする幅木を備える建物で
ある。本発明に従えば、幅木本体は、床に固定される幅
木受材の凹溝に突条が変位可能に嵌合して設けられるの
で、下地材と床との間に隙間が生じたとしても幅木がこ
の隙間を覆い隠すことができる。また、釘状部材の取付
部は、凹溝よりも厚み方向内方に形成されるので幅木受
材を釘状部材によって床に固定した後、前記取付部を幅
木本体によって覆い隠されるので、釘状部材は外から認
識されず、幅木の美観が向上される。また、幅木受材に
は取付部が形成されるので、幅木受材を容易にかつ確実
に釘状部材によって床に固定することができる。
【0022】また本発明の前記幅木受材の厚み方向内方
の表面には、嵌合凹所が形成され、前記嵌合凹所に嵌合
する嵌合突部と、前記幅木受材が下地板の下端と床との
間の空間に嵌まり込んだ状態で、幅木受材の厚み方向内
方の表面と下地板の内表面との間に等しい厚みを有し、
嵌合突部に連なる基部とを有する長尺の厚み調整部材
が、前記幅木受材の嵌合凹所に嵌合突部を嵌合して固定
されることを特徴とする。本発明に従えば、幅木受材は
厚み調整部材が固定されるので、幅木受材の位置決めが
容易である。
【0023】また本発明は、上方に間隔をあけて設けら
れた下地板に関連して用いられる幅木の取付施工方法に
おいて、下方に突出した突条が形成される長尺の幅木本
体と、上方に開口し、前記突条が幅木本体に相対的に変
位可能に嵌合する凹溝が形成され、この凹溝よりも厚み
方向内方に、床に固定するための釘状部材が貫通する取
付部が形成される長尺の幅木受材とを有し、前記幅木受
材の凹溝よりも厚み方向内方の部分を、下地板の下端と
床との間の空間に嵌め込み、取付部から釘状部材を貫通
して床に固定し、前記幅木本体を、下地板の外表面に沿
って下降して突条を凹溝に嵌合させた状態で下地板に固
定することを特徴とする幅木の取付施工方法である。本
発明に従えば、取付部から釘状部材によって幅木受材を
床に固定した後に、幅木本体の突条を幅木受材の凹溝に
嵌合させて幅木本体を下地板に固定させるので、釘状部
材は幅木本体によって外から隠され、幅木の美観が損な
われることが防がれる。また釘状部材が、予め定める位
置よりずれた位置から装着されたとしても、上述のよう
に幅木本体によって釘状部材は隠されるので、美観が損
なわれることが防がれる。
【0024】また本発明は、部屋の出隅に、下地板に連
なり、床から上方に間隔をあけて設けられた出隅部材に
関連して用いられる幅木の取付施工方法において、下方
に突出した突条が形成され、熱可塑性合成樹脂から成る
長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記突条が幅木本体
に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形成され、この凹
溝よりも厚み方向内方に、床に固定するための釘状部材
が貫通する取付部が形成され、熱可塑性合成樹脂から成
る長尺の幅木受材とを有し、前記幅木本体および幅木受
材を加熱して、出隅部材に沿うように変形させ、前記幅
木受材の凹溝よりも厚み方向内方の部分を、前記出隅部
材の下端と床との間に嵌め込み、取付部から釘状部材を
貫通して床に固定し、前記幅木本体を、出隅部材の外表
面に沿って下降して突条を凹溝に嵌合させた状態で、出
隅部材に固定させることを特徴とする幅木の取付施工方
法である。本発明に従えば、幅木本体および幅木受材を
部屋の出隅部に取付ける場合は、直線状の幅木を、熱を
加えて出隅部に沿うように変形させることによって、容
易に出隅部に用いることができる。したがって、たとえ
ば下地板に取付ける直線状の幅木を変形させて出隅部に
用いるので、別途に出隅用の幅木を製造する必要がな
く、製造コストを抑えることができる。
【0025】また本発明は、部屋の出隅に、下地板に連
なり、床から上方に間隔をあけて設けられた出隅部材に
関連して用いられる幅木の取付施工方法において、下方
に突出した突条が形成され、熱可塑性合成樹脂から成る
長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記突条が幅木本体
に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形成され、この凹
溝よりも厚み方向内方に、床に固定するための釘状部材
が貫通する取付部が形成され、熱可塑性合成樹脂から成
る幅木受材とを有し、前記幅木受材の厚み方向内方の表
面には、嵌合凹所が形成され、前記嵌合凹所に嵌合する
嵌合突部と、前記幅木受材が出隅部材の下端と床との間
の空間に嵌まり込んだ状態で、幅木受材の厚み方向内方
の表面と、出隅部材の内表面との間に等しい厚みを有
し、嵌合突部に連なる基部とを有し、熱可塑性合成樹脂
から成る長尺の厚み調整部材を、前記幅木受材の嵌合凹
所に嵌合して固定し、厚み調整部材が嵌合して固定され
た幅木受材および幅木本体を加熱して出隅部に沿うよう
に変形させ、前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内方の
部分を、前記出隅部材の下端と床との間に嵌め込み、取
付部から釘状部材を貫通して床に固定し、前記幅木本体
を、出隅部材の外表面に沿って下降して突条を凹溝に嵌
合させた状態で、出隅部材に固定することを特徴とする
幅木の取付施工方法である。本発明に従えば、厚み調整
部材は熱可塑性合成樹脂から成るので、厚み調整部材を
固定した幅木受材を加熱することによって、容易に出隅
部材に沿うように変形することができる。したがって、
厚み調整部材を有し、下地板に取付ける直線状の幅木
を、容易に出隅部に用いることができる。
【0026】また本発明は、上方に間隔をあけて設けら
れた下地板に関連して用いられる幅木において、下地板
に固定され、下地板との間に下方に開口する凹溝を形成
する突部を有する幅木本体と、上方に突出し、前記凹溝
に相対的に変位可能に嵌合する突条が形成され、この突
条の下端と、厚み方向外方の表面との間に、床に固定す
るための釘状部材が貫通する取付部が形成され、突条よ
りも厚み方向内方の部分が、下地板の下端と床との間の
空間に嵌まり込む長尺の幅木受材とを含むことを特徴と
する幅木である。本発明に従えば、下地板と床との間に
隙間が生じたとしても、幅木本体の突部と幅木受材の突
条とによって前記隙間を覆い隠すことができる。また、
幅木受材は下地板の下端に嵌まり込み、釘状部材は突条
の下端に形成される取付部から貫入して幅木受材を床に
固定するので、釘状部材を斜め上方から貫入させて幅木
受材を床に固定させることができる。したがって、容易
にかつ確実に幅木受材を床に固定させることができる。
また幅木本体を取付けた状態では、取付部の上方に幅木
本体の突部が配置されるので、釘状部材が外部から認識
されにくく、釘状部材によって美観が損なわれるという
ことが防がれる。さらに、幅木受材は突条よりも厚み方
向内方の部分が下地板の下端に嵌まり込むので、突条を
下地板の外面に当接させることによって、容易に幅木受
材の位置決めを行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある幅木20を示す断面図であり、図2はこの幅木20
の使用状態を示す斜視図である。幅木20は、壁35と
床36との間の接続部を覆い隠すように壁35の下端に
取付けられる。
【0028】壁35は、間柱28と胴縁27と下地板2
6と壁紙29とから構成される。間柱28は柱の間に柱
に平行に複数設けられ、胴縁27は柱と柱との間にわた
り、鉛直方向に間隔を有して複数設けられ、柱および間
柱28に釘によって固定される。下地板26は、たとえ
ば石膏ボード、合板、繊維板、パーティクルボードなど
から成り、前記胴縁27、間柱28および柱を覆って設
けられ、厚み方向外方である外面から、たとえば亜鉛ま
たはクロムメッキ釘を用いて間柱28および胴縁27に
固定される。この下地板26の外面には、たとえば紙、
布または合成樹脂などから成る壁紙29が張付けられ
る。複数の胴縁27のうち、最下端の胴縁27は床36
に当接して設けられ、下地板26は、床36との間に距
離L0をあけて設けられる。距離L0は、幅木受材22
の高さH0に等しく、たとえば15mmに選ばれる。
【0029】幅木20は、幅木本体21、幅木受材22
および厚み調整部材23とから構成される。幅木受材2
2は、大略的に長手方向に延びる四角柱状に形成され、
幅木受材22の厚み方向外方の一端部には、上方に開口
する凹溝30が長手方向に延びて形成され、この凹溝3
0より厚み方向内方には、この凹溝30に連なり、釘状
部材である釘25が打込まれる取付部32が形成され
る。このような幅木受材22は、凹溝30よりも厚み方
向内方の部分が下地板26の下端26aと床36との間
に嵌まり込んで床36に固定される。
【0030】取付部30より厚み方向内方には、床36
と下地板26との間に嵌まり込み、下地板26の下端2
6aに当接する嵌入部37が取付部32に連なって形成
される。幅木受材22の厚み方向内方の一表面22aに
は、長手方向に延びる嵌合凹所33が形成され、この嵌
合凹所33には厚み調整部材23の嵌合突部34が嵌合
して、厚み調整部材23が幅木受材22に固定される。
【0031】厚み調整部材23および幅木受材22の上
端にはそれぞれ下地板26の下端26aに当接する当接
面38,39が形成される。
【0032】厚み調整部材23を幅木受材22に固定
し、厚み調整部材23の厚み方向内方の端面を、胴縁2
7に当接させた状態で、取付部32から釘25を打付
け、幅木受材22を床36に固定する。
【0033】幅木本体21は、長尺の薄板上に形成さ
れ、幅方向下端部には下方に突出し、幅木受材22の凹
溝30に相対的に変位可能に嵌合する突条31が形成さ
れる。また幅木本体21の厚み方向外方の一表面21a
には、長手方向に延びる溝40が形成される。
【0034】この幅木本体21を取付ける場合は、幅木
本体21を壁35に沿って下降させ、前記突条31を幅
木受材22の凹溝30に突条31の下端が凹溝30の底
に当接するまで嵌合させ、突条31が凹溝30に嵌合し
た状態で溝40から釘24を打込み、幅木本体21を壁
35に固定する。
【0035】このように幅木20は、幅木受材22の凹
溝30に幅木本体21の突条31が相対的に変位可能に
嵌合して取付けられるので、壁35と床36との間に隙
間が生じたとしても、幅木本体21と幅木受材22とに
よってこの隙間を覆い隠すことができる。また、取付部
32は、凹溝30よりの厚み方向内方に形成され、釘2
5を打込んだ後、幅木本体21によって釘25の頭部2
5aは覆い隠されるので、釘25の頭部25aは外から
認識されず、美観が損なわれることが防がれる。
【0036】幅木本体21の突条31を、突条31の下
端が凹溝30の底に当接させて嵌合した状態では、外観
上、幅木受材22の厚み方向外方の端部42と、幅木本
体21の一表面21aから突条31に連なる連続面43
との間に凹所41が形成される。この凹所41は、図2
に示すように幅木本体21の溝40とほぼ同じ形に形成
され、幅木20は外観上、長手方向に沿って平行に2本
の溝が形成される一体の幅木に見え、美観が向上され
る。さらに、凹所41は、予め一定の幅を有しているの
で、床36と壁35との間に隙間が生じ、凹所41の幅
が大きくなったとしても外観上その違いは認識されにく
く、凹所41の幅が大きくなることによって美観が損な
われるということが防がれる。
【0037】このような幅木20は、図2に示すように
壁35の下端に床36に沿って互いに隣接させ、複数設
けてもよい。また、部屋の出隅部には後述する幅木70
を取付け、この幅木70と幅木20とを互いに隣接さ
せ、連ねて取付けてもよい。前述の釘24,25は、た
とえば鉄丸釘、亜鉛またはクロムメッキ釘あるいはコイ
ルネイルなどによって実現され、金づち、玄能またはエ
アネイラ、コイルネイラによって打込まれる。さらにこ
れらの釘に換えて、木ねじ、ステープルなどによって取
付けてもよい。
【0038】図3は幅木本体21の左側面図であり、図
4は幅木本体21の平面図であり、図5は幅木本体21
の正面図であり、図6は幅木本体21の底面図であり、
図7は幅木本体21の背面図である。
【0039】幅木本体21は、木、パーティクルボード
またはハードボード、セミハードボード、インシュレー
ションボードなどの繊維板あるいは合成樹脂から成り、
好ましくは発泡ポリ塩化ビニルから成る。この発泡ポリ
塩化ビニルは、1.5g/cm3 程度の比重を有するポ
リ塩化ビニルを発泡させて、たとえば比重を0.5g/
cm3 程度に形成することによって、幅木本体21を木
材程度の比重に形成することができ、取扱いを容易にす
ることができる。
【0040】幅木本体21は長尺の薄板状に形成され、
幅方向の長さL1はたとえば72mmに選ばれる。この
幅木本体21の幅方向下端部には、一表面21aから厚
み方向内方にほぼ垂直に屈曲して形成される連続面43
を介して下方に突出する突条31が形成され、この突条
31の幅方向の長さL2は、たとえば13mmに選ばれ
る。幅木本体21の厚み方向外方の一表面21aには、
少なくともこの一表面21aを覆って合成樹脂、たとえ
ば硬質ポリ塩化ビニルのフィルムから成るシート材50
が張付けられる。このシート材50は、たとえば木目な
どが印刷され、幅木20の美観が向上されるとともに、
幅木20の表面を保護する。このシート材50の厚みT
1は、たとえば0.3mmに選ばれる。
【0041】幅木本体21の一表面21aの幅方向上方
側には、溝40が形成され、図1に示すようにこの溝4
0から釘24が打込まれ、幅木本体21は壁35に固定
される。釘24の頭部24aは、溝40の底部に配置さ
れるので、外からは認識されにくく、釘24によって幅
木21の美観が低下することが防がれる。
【0042】幅木本体21の厚み方向内方側には、厚み
方向内方側に突出し長手方向に延び、壁35に当接する
3つの当接部51,52,53が形成される。これらの
当接部51,52,53のうち中央の当接部52には、
溝40から釘24が打付けられて壁35に固定され、当
接部51は、幅木本体21の幅方向上端部に形成され、
幅木本体21と壁35との間にほこりなどが侵入するこ
とが防がれる。
【0043】突条31の厚み方向内方の一表面31a
は、幅木本体21の幅方向の下端部付近に形成される当
接部53から厚み方向外方に微小距離ΔL1だけ離間し
て設けられる。この突条31は幅木本体21を壁35に
取付けた状態で、壁35の外面に平行に下方に延び、厚
みL3を有する。この厚みL3はたとえば3mmに選ば
れ、微小距離ΔL1はたとえば0.5mmに選ばれる。
また幅木本体21の上端部45は、大略的に上端から一
表面21aに近接するに連れて下方に傾斜して形成され
るので、幅木本体21の上端部45にほこりなどが溜ま
ることが防がれる。
【0044】図8は幅木受材22の左側面図であり、図
9は幅木受材22の平面図であり、図10は幅木受材2
2の正面図であり、図11は幅木受材22の底面図であ
り、図12は幅木受材22の背面図である。幅木受材2
2は、木、パーティクルボード、繊維板または合成樹脂
から成る。好ましくは0.6g/cm3 程度の比重を有
する発泡ポリ塩化ビニルによって軽量に形成する。この
幅木受材22は、大略的に四角柱状に形成され、厚み方
向外方側の一端部付近には上方に開口し、長手方向に延
びる凹溝30が形成され、この凹溝30に連なり、この
凹溝30より厚み方向内方には長手方向に延びる取付部
32が形成される。
【0045】幅木20を取付けた状態で、少なくとも幅
木受材22の外方に臨む表面には、幅木本体21のシー
ト材50と同様のシート55が張付けられる。
【0046】凹溝30は、厚み方向に間隔をあけて対向
する一対の内面56,57の間に形成され、厚み方向外
方側の内面56は、幅木受材22を床に取付けた状態で
下地板26の外面に平行に形成され、厚み方向内方側の
内面57は、凹溝30の底面58から上方になるに連れ
て厚み方向内方に僅かに傾斜して形成される。この内面
57の下端と上端とは、厚み方向に微小距離ΔL2だけ
離間し、このΔL2は微小距離ΔL1と等しく、たとえ
ば0.5mmに選ばれる。
【0047】厚み調整部材23を嵌合して固定された幅
木受材22を、厚み調整部材23を下地板26と床36
との間の空間の底である胴縁27に当接させた状態で
は、内面57と底面58との連結部は下地板26の一表
面を有する仮想平面上に配置され、幅木受材22の位置
決めが行われる。凹溝30の底面58の幅L4は、突条
31の幅L3より僅かに大きくたとえば4mmに選ばれ
るので、幅木受材22を床に固定した後、幅木本体21
を壁35に沿って下方に降下させることによって、幅木
本体21の突条31を凹溝30に滑らかに嵌合させるこ
とができる。この際、内面57は上方になるに連れて厚
み方向内方に傾斜しているので、突条31が幅方向に変
位したとしても突条31を凹溝30の底面58まで確実
に案内することができる。また、内面56は下地板26
に平行に形成されるので、突条31と内面56との間に
隙間はほとんど形成されず、ほこりなどが凹溝30に侵
入することが防がれる。また床36と壁35との間に隙
間が生じることによって、幅木本体21と幅木受材22
とが相互に変位したとしても、突条31と凹溝30の内
面56との間の間隔が広がることはない。
【0048】取付部32は、凹溝30の内面57に連な
り、厚み方向内方になるにつれて下方に傾斜する第1傾
斜面59と、この第1傾斜面の下端から厚み方向内方に
なるにつれて上方に傾斜する第2傾斜面60とから構成
される。したがって、釘25は取付部32の第1傾斜面
59と第2傾斜面60との連続部に斜め上方から打込み
やすくなるように取付部32は形成されている。さらに
第1傾斜面59と第2傾斜面60とのなす角は90°以
上に選ばれ、釘25が打込みやすくなる。
【0049】第2傾斜面60の上端には、この上端に連
なり、幅木受材22の底面61に平行に長手方向に延び
る当接面39が形成される。幅木受材22の一表面22
aには、長手方向に延びる嵌合凹所33が形成される。
この嵌合凹所33は、幅木受材22の長手方向に垂直な
断面における形状が、半径R1を有する真円の一部分を
有して形成され、一表面22aから嵌合凹所33の厚み
方向外方側の端部までの深さL5は、半径R1より大き
く形成される。半径R1は、たとえば2.5mmに選ば
れ、深さL5はたとえば4mmに選ばれる。
【0050】幅木受材22の厚み方向の幅L6は、たと
えば17mmに選ばれ、幅木受材22の一表面22aと
凹溝30の内面57の上端との間の距離L7は、たとえ
ば9.5mmに選ばれ、幅木受材22の厚み方向外方の
端部42の上端と、幅木受材22の底面54との間の距
離L8は、たとえば13mmに選ばれる。
【0051】図13は厚み調整部材23の左側面図であ
り、図14は厚み調整部材23の平面図であり、図15
は厚み調整部材23の正面図であり、図16は厚み調整
部材23の底面図であり、図17は厚み調整部材23の
背面図である。厚み調整部材23は、幅木受材22の嵌
合凹所33に嵌合する嵌合突部34と、この嵌合突部3
4に連なる基部61とから構成され、たとえば合成樹脂
から成り、好ましくは硬質ポリ塩化ビニルから成る。
【0052】嵌合突部34は長手方向に垂直な断面が半
径R2を有する真円の一部分を有し、周方向に分担さ
れ、大略的にC字状に形成される。この半径R2は幅木
受材22の嵌合凹所33の半径R1にほぼ等しく形成さ
れ、たとえば2.5mmに選ばれる。
【0053】基部61には、上下両端部にそれぞれ厚み
方向内方に突出する突部62,63が形成され、各突部
62,63の厚み方向内方の一表面62a,63aはそ
れぞれ基部61の厚み方向外方の表面61aに平行に形
成され、基部61の一表面61aと各突部62,63の
各表面62a,63aとの間の距離L9は、たとえば3
mmに選ばれる。
【0054】嵌合突部34の前記真円の中心軸線である
軸線C1と基部61の上下両端部との間の距離H1,H
2、および図8に示す幅木受材22の嵌合凹所33の前
記真円の中心軸線である軸線C1と幅木受材22の上方
の当接面39との間の距離H3はそれぞれ等しく、たと
えば5mmに選ばれる。したがって、厚み調整部材23
を、幅木受材22に装着する際、突部62および突部6
3のうちどちらを上方にして装着したとしても、厚み調
整部材23の上端は幅木受材22の当接面39と同じ高
さに配置することができる。
【0055】厚み調整部材23を幅木受材22に装着す
る場合は、嵌合突部34を嵌合凹所33に押圧すること
によって、周方向に分担された嵌合突部34は合成樹脂
から成るので、弾発的に屈曲し、容易に嵌合突部34を
嵌合凹所33に嵌合させ厚み調整部材23を幅木受材2
2に固定することができる。嵌合凹所33の深さL5は
半径R1よりも大きく形成されているので、嵌合突部3
4が嵌合凹所33に嵌合した状態では、厚み調整部材2
3の嵌合突部34は幅木受材22の嵌合凹所33内で弾
発力によって自然状態に戻り、厚み調整部材23が容易
に外れることが防がれる。
【0056】厚み調整部材23の突部63には、一表面
63aから基部61の一表面61aになるに連れて嵌合
突部34に近付くように傾斜する傾斜面64が形成され
ているので、幅木受材22に装着した厚み調整部材23
を取外す場合には、前記傾斜面64と幅木受材22の一
表面22aとの間に形成される凹所に例えば指などを挿
入し、引っ張ることによって厚み調整部材23を幅木受
材22から取外すことができる。
【0057】現在、下地板26として使用される石膏ボ
ードの厚みは、そのほとんどが厚み9.5mmまたは1
2.5mmである。したがって、幅木受材22の距離L
7を、9.5mmに選び、厚み調整部材23の距離L9
を3.0mmに選び、石膏ボードの厚みが9.5mmの
場合には幅木受材に厚み調整部材23を装着せずに、幅
木受材22の一表面22aを、床36に当接する最下端
の胴縁27に当接させることによって、下地板26外面
44を有する仮想平面上に、幅木受材22の凹溝30の
底面58と内面57との連続部が配置されるように、幅
木受材22を正確に位置決めすることができる。石膏ボ
ードの厚みが12.5mmの場合には厚み調整部材23
を幅木受材22に装着し、厚み調節部材23の厚み方向
外方側の表面62a,63aを、胴縁27に当接させる
ことによって、幅木受材22を容易にかつ正確に位置決
めすることができる。
【0058】石膏ボードの厚みは15mmまたは22m
mのものも有り、この場合には厚み調整部材23の幅L
9を5.5mmおよび11.5mmに選ぶ。幅木20の
幅木本体21、幅木受材22および厚み調整部材23は
長手方向に延び、断面形状が一定なので合成樹脂材料に
よって形成する場合には、押出成型によって容易に形成
することができる。
【0059】図18は本発明の実施の他の形態である幅
木70の使用状態を示す断面図であり、図19は図18
の切断面線XIX−XIXから見た断面図である。な
お、前述の本発明の実施の一形態の幅木20、壁35お
よび床36などの対応する部分には同一の参照符号を付
す。
【0060】部屋の出隅に設けられる柱72には、2枚
の壁35が互いにほぼ直角をなして取付けられる。これ
らの壁35の胴縁27は、柱72の角部77付近で連な
り、各下地板26は、角部77にそれぞれ間隔をあけて
設けられ、各下地板26の間には、各下地板26に連な
る出隅部材71が設けられる。出隅部材71は、長手方
向に垂直な断面が略L字状に形成される長尺の部材であ
り、合成樹脂、たとえば硬質ポリ塩化ビニルから成り、
たとえば押出成型によって形成される。この出隅部材7
1は、複数のリブを有して中空に形成され、外方に臨む
角部73は円弧状に形成されているので、子供や老人な
どが転倒するなどして体の一部を出隅部材71の角部7
3にぶつけたとしたとしても、衝撃が緩和され安全であ
る。
【0061】この出隅部材71を装着する場合は、まず
仮想線で示す両面テープ78によって出隅部材71を胴
縁27に固定する。この際、出隅部材71の下端を、床
36との間に、幅木75の高さH0に等しい距離L0を
あけて固定する。
【0062】幅木70は、幅木本体74、幅木受材75
および厚み調整部材76とから構成され、それぞれ熱可
塑性の合成樹脂、たとえばポリ塩化ビニルまたは発泡ポ
リ塩化ビニルから成る。したがって、出隅部材71の角
部73の円弧面と同じ形の円弧面を有し、雄型と雌型と
から構成される成型ジグに、幅木本体74および厚み調
節部材76を装着した幅木受材75をそれぞれ加熱し、
前記成形ジグで圧締することによって、幅木本体74お
よび厚み調整部材76を装着した幅木受材75を出隅部
材71に沿うように湾曲させることができる。このよう
に湾曲した幅木本体74および厚み調整部材76を装着
した幅木受材75をそれぞれ床36および出隅部材71
を有する壁35に取付ける。幅木本体74を壁35に固
定する場合には、出隅部材71を介して胴縁27および
柱72に釘24を打込んで幅木本体74を固定する。
【0063】このように幅木70は、熱可塑性合成樹脂
から成る直線状の幅木20を加熱して湾曲させることに
よって容易に形成することができる。
【0064】このような熱可塑性合成樹脂から成る幅木
を、部屋の出隅部だけでなく、入隅部に沿うように変形
させることによって、部屋の入隅部に取付けてもよい。
【0065】図20は、本発明の実施のさらに他の形態
である幅木80の使用状態を示す断面図である。なお、
本発明の実施の一形態である幅木20に対応する部分、
壁35および床36などに対応する部分には同一の参照
符号を付す。
【0066】幅木80は、幅木本体81と幅木受材82
とから構成され、それぞれ木、繊維板、パーティクルボ
ード、合成樹脂たとえばポリ塩化ビニル、発砲ポリ塩化
ビニルから成る。
【0067】幅木受材82は、長尺の略四角柱状に形成
され、上方に突出し、長手方向に延びる突条83が上方
に形成される。幅木受材82の厚み方向外方側の表面8
2bから厚み方向内方にほぼ垂直に屈曲して取付部86
が形成され、この取付部86の厚み方向内方の端部から
ほぼ垂直に突出する前記突条83が形成される。
【0068】幅木受材82の突条83より厚み方向内方
側には、下地板26との下端26aと、床36との間に
嵌まり込む嵌入部87が形成される。この嵌入部87の
厚み方向の距離L10は、下地板26の厚みL11と同
じか、それよりも短く選ばれる。
【0069】この幅木受材82を床36に固定する場合
は、下地板26と床36との間の空間に嵌入部87を突
条83が下地板26の外面に当接するまで貫入させて、
位置決めする。次に、取付部86と突条83との連続部
から釘25を斜め上方から床36に打込み、幅木受材8
2を床36に固定する。この際、幅木受材82は下地板
26の下方に嵌入部87を嵌入させて設けられるので、
釘86は下地板26に接触することなく、確実に幅木受
材82を床36に固定することができる。
【0070】幅木本体81は、長尺の薄板状に形成され
る。幅木本体81の幅方向上端部および中央部付近に
は、厚み方向内方に突出し、下地板26に当接する当接
部88および89が形成される。幅木本体81の幅方向
下方には、下方に突出する突部84が形成され、幅木本
体81を下地板26に取付けた状態で、この突部84と
下地板26との間に下方に開口する凹溝85が形成され
る。この凹溝85の幅L12は、幅木受材82の突条8
3の幅L13よりもやや大きく形成され、幅L13はた
とえば3mmに選ばれ、幅L12はたとえば4mmに選
ばれる。
【0071】突部84の幅L14は、幅木受材82の取
付部86の幅L15とほぼ同じ長さに形成され、たとえ
ばそれぞれ3.5mmに選ばれる。したがって、幅木本
体81の当接部89の下端を幅木受材82の突部83の
上端に当接させて幅木本体81を位置決めすると、突部
84の下端と、幅木受材82の取付部86との間に、溝
40とほぼ同じ幅を有する凹所が形成される。その後、
溝40から釘24によって下地板26に固定する。
【0072】このように幅木80を取付けることによっ
て、幅木20と同様に外観上、2本の溝が形成される一
体の幅木に見え、美観が向上される。さらに、取付部8
6から打込まれる釘25の頭部25aは、取付部86と
幅木本体81の突部84の下端との間に形成される凹所
内に設けられるので、外部から認識されにくく、釘25
によって幅木80の美観が損なわれるということが防が
れる。
【0073】また幅木受材82は、突条83を下地板2
6に当接させることによって正確に位置決めすることが
できるので、下地板26の厚みL11が、幅木受材82
の嵌入部87の厚みL10よりも大きい場合であって
も、厚み調整部材を設けることなく、正確に幅木受材8
2の位置決めを行うことができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、幅木を、
床と壁との間に隙間が生じたとしても幅木受材の凹溝に
嵌まり込む幅木本体の突条によって覆い隠すことができ
る。また幅木受材を固定する釘状部材は凹溝よりも厚み
方向内方から貫通するので、この釘状部材は幅木本体に
よって隠され、釘状部材は外部から認識されず、幅木の
美観が損なわれることが防がれる。
【0075】幅木受材の厚み方向内方の表面は、幅木受
材が前記空間に嵌まり込んだ状態で、下地板の内表面と
面一であるので、幅木受材の位置決めが容易である。
【0076】幅木受材には厚み調整部材が装着されるの
で、幅木受材の位置決めが容易である。
【0077】幅木受材の取付部には第1および第2傾斜
面が形成されているので、釘状部材を斜め上方から容易
に取付けることができる。
【0078】幅木受材の凹溝には傾斜する内面が設けら
れるので、幅木本体の突条を滑らかに装着することがで
きる。
【0079】厚み調整部材の嵌合突部は、断面形状が大
略的にC字状に形成されるので、幅木受材の嵌合凹所に
容易に嵌合させることができ、かつ外れにくく設けられ
る。
【0080】幅木本体および幅木受材は熱可塑性合成樹
脂から成るので、熱を加えることによって容易に湾曲
し、たとえば出隅部または入隅部にも取付けることがで
きる。
【0081】厚み調整部材は熱可塑性合成樹脂から成る
ので、厚み調整部材を幅木受材に装着した状態で加熱す
ることによって容易に湾曲させることができる。したが
って厚み調整部材を有する幅木をたとえば出隅部または
入隅部に取付けることができる。
【0082】厚み調整部材の嵌合突部は基部の中央に形
成されるので、厚み調整部材を上下逆さまに取付けるこ
とができる。また、基部には傾斜面が形成されているの
で、厚み調整部材を幅木受材から取外すことが容易であ
る。
【0083】本発明の幅木を備える建物は、壁と床との
間に隙間が生じたとしても幅木によって覆い隠すことが
できる。また、釘状部材は幅木本体によって隠され、美
観が損なわれることが防がれる。
【0084】また、幅木受材には厚み調整部材が装着さ
れるので、幅木受材の位置決めが容易である。
【0085】本発明の幅木の取付施工方法によれば、釘
状部材は、幅木本体によって隠されるので美観が損なわ
れることが防がれる。
【0086】また、出隅部に幅木を取付ける場合には、
幅木本体および幅木受材を熱して湾曲させて使用するの
で、直線状の幅木から容易に出隅部に使用する幅木を形
成することができる。
【0087】また、幅木受材には厚み調整部材を嵌合し
た状態で出隅部に沿うように変形させることができるの
で、出隅部への幅木受材の位置決めを容易に行うことが
できる。
【0088】また、幅木受材には突条が形成されるの
で、この突条を下地板に当接させて幅木受材の位置決め
を行うことができる。したがって、たとえば厚み調整部
材を装着することなく幅木部材の位置決めを行うことが
できる。また釘状部材は、幅木本体の突部と、幅木受材
の取付部によって形成される凹所に設けられるので、外
部から認識されにくく、釘状部材によって美観が損なわ
れるということが防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である幅木20の使用状
態を示す断面図である。
【図2】幅木20の使用状態を示す斜視図である。
【図3】幅木本体21の左側面図である。
【図4】幅木本体21の平面図である。
【図5】幅木本体21の正面図である。
【図6】幅木本体21の底面図である。
【図7】幅木本体21の背面図である。
【図8】幅木受材22の左側面図である。
【図9】幅木受材22の平面図である。
【図10】幅木受材22の正面図である。
【図11】幅木受材22の底面図である。
【図12】幅木受材22の背面図である。
【図13】厚み調整部材23の左側面図である。
【図14】厚み調整部材23の平面図である。
【図15】厚み調整部材23の正面図である。
【図16】厚み調整部材23の底面図である。
【図17】厚み調整部材23の背面図である。
【図18】本発明の実施の他の形態である幅木70の使
用状態を示す断面図である。
【図19】図18の切断面線XIX−XIXから見た断
面図である。
【図20】本発明の実施のさらに他の形態である幅木8
0の使用状態を示す断面図である。
【図21】従来の幅木1の使用状態を示す断面図であ
る。
【図22】壁と床6との間に隙間が生じたときの状態を
示す断面図である。
【図23】寒冷地において使用する従来の幅木10の使
用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
20,70,80 幅木 21,74,81 幅木本体 22,75,82 幅木受材 23,76 厚み調整部材 24,25 釘 26 下地板 27 胴縁 28 間柱 29 壁紙 30,85 凹溝 31,83 突条 32 取付部 33 嵌合凹所 34 嵌合突部 35 壁 36 床 59 第1傾斜面 60 第2傾斜面 61 基部 64 傾斜面 71 出隅部材 84 突部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床から上方に間隔をあけて設けられた下
    地板に関連して用いられる幅木において、 前記下地板に固定され、下方に突出した突条が形成され
    る長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記突条が幅木本
    体に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形成され、この
    凹溝よりも厚み方向内方に、床に固定するための釘状部
    材が貫通する取付部が形成され、凹溝よりも厚み方向内
    方の部分が、下地板の下端と床との間の空間に嵌まり込
    む長尺の幅木受材とを含むことを特徴とする幅木。
  2. 【請求項2】 前記幅木受材の厚み方向内方の表面は、
    幅木受材が前記空間に嵌まり込んだ状態で、下地板の内
    表面と面一であることを特徴とする請求項1記載の幅
    木。
  3. 【請求項3】 前記幅木受材の厚み方向内方の表面に
    は、嵌合凹所が形成され、 前記嵌合凹所に嵌合して固定される嵌合突部と、 前記空間の厚み方向内方の底とこの空間に嵌まり込んだ
    前記幅木受材の厚み方向内方の表面との間に等しい厚み
    を有し、嵌合突部に連なる基部とを有する長尺の厚み調
    整部材を含むことを特徴とする請求項1記載の幅木。
  4. 【請求項4】 前記基部の厚みは、前記空間に嵌まり込
    んだ前記幅木受材の厚み方向内方の表面と下地板の内表
    面との間に等しい厚みを有することを特徴とする請求項
    3記載の幅木。
  5. 【請求項5】 前記幅木受材の取付部は、凹溝の上端か
    ら厚み方向内方になるにつれて下方に傾斜する第1傾斜
    面と、第1傾斜面の下端から厚み方向内方になるにつれ
    て上方に傾斜する第2傾斜面とを有し、第1および第2
    傾斜面の接続部に前記釘状部材が貫通することを特徴と
    する請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の幅木。
  6. 【請求項6】 前記幅木受材の凹溝は、厚み方向に間隔
    をあけて対向する一対の内面の間に形成され、この一対
    の内面のうち厚み方向外方の内面は、装着されるべき下
    地板にほぼ平行であり、厚み方向内方の内面は、凹溝の
    下端から上方になるにつれて厚み方向内方に傾斜して形
    成されることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか
    一つに記載の幅木。
  7. 【請求項7】 幅木受材の取付部に形成される嵌合凹所
    は、幅木受材の長手方向に軸線を有し、幅木受材の長手
    方向に垂直な断面が、半径を超える深さを有する真円の
    一部分であり、 厚み調整部材の嵌合突部は、厚み調整部材の長手方向に
    軸線を有し、厚み調整部材の長手方向に垂直な断面が自
    然状態で前記嵌合凹所の半径とほぼ等しい半径を有する
    真円の一部分を有し、周方向に分断され、大略的にC字
    状に形成され、合成樹脂材料から成ることを特徴とする
    請求項3または4記載の幅木。
  8. 【請求項8】 幅木本体および幅木受材は、熱可塑性合
    成樹脂から成ることを特徴とする請求項1〜7のうちい
    ずれか一つに記載の幅木。
  9. 【請求項9】 幅木本体、幅木受材および厚み調整部材
    は、熱可塑性合成樹脂から成ることを特徴とする請求項
    3,4または7記載の幅木。
  10. 【請求項10】 前記嵌合凹所の軸線から幅木受材の上
    端部までの距離は、厚み調整部材の嵌合突部の軸線か
    ら、厚み調整部材の基部の上下両端部までの距離に等し
    く形成されており、前記基部の上下いずれか一方の端部
    には、厚み調整部材の厚み方向外方から内方になるにつ
    れて嵌合突部に近付くように傾斜する傾斜面が形成され
    ることを特徴とする請求項3,4,7または9記載の幅
    木。
  11. 【請求項11】 床から上方に間隔をあけて設けられた
    下地板に関連して用いられる幅木を備える建物におい
    て、 前記下地板に固定され、下方に突出した突条が形成され
    る長尺の幅木本体と、上方に開口し、前記突条が幅木本
    体に相対的に変位可能に嵌合する凹溝が形成され、この
    凹溝よりも厚み方向内方に、床に固定するための釘状部
    材が貫通する取付部が形成される長尺の幅木受材とを有
    し、 前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内方の部分が、下地
    板の下端と床との間の空間に嵌まり込み、取付部から釘
    状部材が貫通して幅木受材が床に固定され、前記幅木本
    体は、突条が凹溝に嵌合した状態で下地板に固定される
    ことを特徴とする幅木を備える建物。
  12. 【請求項12】 前記幅木受材の厚み方向内方の表面に
    は、嵌合凹所が形成され、 前記嵌合凹所に嵌合する嵌合突部と、前記幅木受材が下
    地板の下端と床との間の空間に嵌まり込んだ状態で、幅
    木受材の厚み方向内方の表面と下地板の内表面との間に
    等しい厚みを有し、嵌合突部に連なる基部とを有する長
    尺の厚み調整部材が、前記幅木受材の嵌合凹所に嵌合突
    部を嵌合して固定されることを特徴とする請求項11記
    載の幅木を備える建物。
  13. 【請求項13】 上方に間隔をあけて設けられた下地板
    に関連して用いられる幅木の取付施工方法において、 下方に突出した突条が形成される長尺の幅木本体と、 上方に開口し、前記突条が幅木本体に相対的に変位可能
    に嵌合する凹溝が形成され、この凹溝よりも厚み方向内
    方に、床に固定するための釘状部材が貫通する取付部が
    形成される長尺の幅木受材とを有し、 前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内方の部分を、下地
    板の下端と床との間の空間に嵌め込み、取付部から釘状
    部材を貫通して床に固定し、 前記幅木本体を、下地板の外表面に沿って下降して突条
    を凹溝に嵌合させた状態で下地板に固定することを特徴
    とする幅木の取付施工方法。
  14. 【請求項14】 部屋の出隅に、下地板に連なり、床か
    ら上方に間隔をあけて設けられた出隅部材に関連して用
    いられる幅木の取付施工方法において、 下方に突出した突条が形成され、熱可塑性合成樹脂から
    成る長尺の幅木本体と、 上方に開口し、前記突条が幅木本体に相対的に変位可能
    に嵌合する凹溝が形成され、この凹溝よりも厚み方向内
    方に、床に固定するための釘状部材が貫通する取付部が
    形成され、熱可塑性合成樹脂から成る長尺の幅木受材と
    を有し、 前記幅木本体および幅木受材を加熱して、出隅部材に沿
    うように変形させ、 前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内方の部分を、前記
    出隅部材の下端と床との間に嵌め込み、取付部から釘状
    部材を貫通して床に固定し、 前記幅木本体を、出隅部材の外表面に沿って下降して突
    条を凹溝に嵌合させた状態で、出隅部材に固定すること
    を特徴とする幅木の取付施工方法。
  15. 【請求項15】 部屋の出隅に、下地板に連なり、床か
    ら上方に間隔をあけて設けられた出隅部材に関連して用
    いられる幅木の取付施工方法において、 下方に突出した突条が形成され、熱可塑性合成樹脂から
    成る長尺の幅木本体と、 上方に開口し、前記突条が幅木本体に相対的に変位可能
    に嵌合する凹溝が形成され、この凹溝よりも厚み方向内
    方に、床に固定するための釘状部材が貫通する取付部が
    形成され、熱可塑性合成樹脂から成る長尺の幅木受材と
    を有し、 前記幅木受材の厚み方向内方の表面には、嵌合凹所が形
    成され、 前記嵌合凹所に嵌合する嵌合突部と、 前記幅木受材が出隅部材の下端と床との間の空間に嵌ま
    り込んだ状態で、幅木受材の厚み方向内方の表面と、出
    隅部材の内表面との間に等しい厚みを有し、嵌合突部に
    連なる基部とを有し、熱可塑性合成樹脂から成る長尺の
    厚み調整部材を、前記幅木受材の嵌合凹所に嵌合して固
    定し、 厚み調整部材が嵌合して固定された幅木受材および幅木
    本体を加熱して出隅部に沿うように変形させ、 前記幅木受材の凹溝よりも厚み方向内方の部分を、前記
    出隅部材の下端と床との間に嵌め込み、取付部から釘状
    部材を貫通して床に固定し、 前記幅木本体を、出隅部材の外表面に沿って下降して突
    条を凹溝に嵌合させた状態で、出隅部材に固定すること
    を特徴とする幅木の取付施工方法。
  16. 【請求項16】 床から上方に間隔をあけて設けられた
    下地板に関連して用いられる幅木において、 下地板に固定され、下地板との間に下方に開口する凹溝
    を形成する突部を有する長尺の幅木本体と、 上方に突出し、前記凹溝に相対的に変位可能に嵌合する
    突条が形成され、この突条の下端と、厚み方向外方の表
    面との間に、床に固定するための釘状部材が貫通する取
    付部が形成され、突条よりも厚み方向内方の部分が、下
    地板の下端と床との間の空間に嵌まり込む長尺の幅木受
    材とを含むことを特徴とする幅木。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007056553A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Eidai Co Ltd 幅木構造
JP2019015146A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 ケージーパルテック株式会社 幅木コーナーカバーおよび幅木構造体

Cited By (3)

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JP2007056553A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Eidai Co Ltd 幅木構造
JP4644067B2 (ja) * 2005-08-25 2011-03-02 永大産業株式会社 幅木構造
JP2019015146A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 ケージーパルテック株式会社 幅木コーナーカバーおよび幅木構造体

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