JPH09111732A - 水量時系列データ表示方法および装置 - Google Patents

水量時系列データ表示方法および装置

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JPH09111732A
JPH09111732A JP7266795A JP26679595A JPH09111732A JP H09111732 A JPH09111732 A JP H09111732A JP 7266795 A JP7266795 A JP 7266795A JP 26679595 A JP26679595 A JP 26679595A JP H09111732 A JPH09111732 A JP H09111732A
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JP
Japan
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time
river network
water level
series data
water
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JP7266795A
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English (en)
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Kenji Fujii
健司 藤井
Toshihiro Otsuka
敏洋 大塚
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】河川網上の水量特性を容易に把握し、河川管理
施設の適正な運用を図るための、広域河川網の地図上へ
の時間的、空間的な水量時系列データ表示方法を提供す
る。 【解決手段】水量データ計測器104にて計測された河
川網上の水量時系列データを、河川網水量予測シミュレ
ータ103によって算出された予測水量時系列データと
ともに、河川網水量時系列データベース102にて管理
しておき、上記データを表示手段101内の河川網上時
ウインドウ104上に表示する際に、表示切替ウインド
ウ105にて表示方法を指定し、特徴点切替ウインドウ
106にて表示させたいデータの特徴を指定し、時刻切
替ウインドウ107にてデータの時刻を指定して、河川
網表示ウインドウ104の対象河川網の地図上に、指定
の情報データを時間的、空間的に表示し、表示内容説明
ウインドウ108にて、上記情報データの持つ意味を表
示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水路、導水路、
地下放水路、小河川等を含む河川の水量(水位、流量
等)状態を適切に把握するための水量時系列データ表示
方法および装置に係る。特に都市部近郊の広域化、複雑
化した河川網に好適な水量時系列データ表示方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水量時系列データ表示方法とし
て、例えば、関東地方のある排水機場における水位予測
システムでは、図2に示すように、データ表示手段20
1上に、排水機場周辺の河川網202を模式的に表示
し、水位計測点の側に地名203、ウインドウ204を
配置し、ウインドウ204内に現在の計測水位を表示し
ている。これにより、現時刻の水位分布の、河川網の地
図上への空間的な表示が可能となっている。
【0003】更に、上記水位予測システムでは、各水位
計測点における所定時刻先までの水位予測を行ってお
り、該水位時系列データを、図3に示すように、データ
表示手段201上に表示している。即ち、横軸301に
時間、縦軸302に水位をとり、現在時刻を表す縦軸3
03より左側の画面には、各水位計測点に対応する現時
刻までの計測水位トレンド304を表示し、現時刻軸3
03より右側の画面には、現時刻から所定時刻先までの
予測水位トレンド305を表示している。時間の経過と
ともに現時刻軸303は右側にシフトしていき、所定の
位置307まで到達すれば、現時刻軸303は所定の位
置306まで左に移動する。勿論、現時刻軸303の移
動に対応して、各水位トレンド304、305、及び時
間軸下の表示時刻は適当に移動する。これにより、所定
の地点における水位時系列データの、グラフ上への時間
的な表示が可能となっている。
【0004】このため、ポンプ運転員は、空間的に分布
した現時刻水位、時間的に分布した計測水位トレンド、
及び予測水位トレンドを容易に把握することが可能とな
り、経済性、安全性において適当なポンプ運転を行うこ
とができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術が示すよ
うに、河川流域に配備された河川管理施設(排水機場、
水門施設、可動堰等)では、施設機器操作に必要な水量
データを画面上に表示し、適切な施設機器操作のための
意思決定を行っている。
【0006】従来は、河川水系も比較的単純であり、河
川管理施設も1つのポンプ場のみという箇所が多かった
ため、上記従来技術の表示方法でも水系全域の状態把握
は、さほど困難ではなかった。しかしながら、近年、河
川間の水の融通を図る放水路、導水路が新設され、河川
網はますます複雑化、広域化しており、従来技術の表示
方法では、適切な水系全域の状態把握は難しい。
【0007】例えば、図2に示した表示方法では、河川
網が広域化、複雑化した場合、それに応じて、データ表
示手段201上の、データ表示ウインドウ204の数を
増やす必要がある。そのため画面上に多くの数値データ
が並び、非常に判りにくい画面になってしまう。更に、
図2に示す表示方法では、水位データの空間的な表示は
可能であるが、現時刻、又は特定の時刻の水位分布しか
表示できず、時間的な表示は不可能である。
【0008】図3に示した表示方法についても同様で、
表示すべき水位予測トレンドの数が増えれば、非常に判
りにくい画面になる上、水位データの時間的な表示は可
能でも、空間的な表示は不可能である。
【0009】水系全域に分散配置された河川管理施設群
を、適切に運用するためには、単一河川上の水位データ
のみならず、「隣の河川の水位」「河川間を接続する放
水路の水位」等を含む水系全域の水位データを把握する
ことが必要であり、また「現在水位は上昇中か」「ピー
ク水位はいつ頃来るのか」といった、水位データのトレ
ンドを把握することが必要である。即ち、水系全域の水
量時系列データを、時間的、空間的に同時に表示するこ
とが必要となる。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を考慮し、河
川網上の水量特性を容易に把握し、河川管理施設の適正
な運用を図るための、広域河川網の地図上への時間的、
空間的な水量時系列データ表示方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、以
下の手段を設ける。時刻を固定したときに得られる各水
量分布から、所定の特徴を有する地点を抽出し、同じ特
徴を有する地点どうしを接続する曲線を、対応する河川
網の地図上に表示すること。
【0012】また、時刻を固定したときに得られる各水
量分布から、所定の特徴を有する地点を抽出し、同じ特
徴を有する地点どうしを接続する曲線を、対応する河川
網の地図上に表示し、更に上記固定された時刻を適当に
変動させたとき、該時刻に対応する上記曲線を対応する
河川網の地図上に、上記変動に連動して表示する。
【0013】また、時刻を固定したときに得られる各水
量分布から、所定の特徴を有する地点を抽出し、同じ特
徴を有する地点どうしを接続する曲線を、対応する河川
網の地図上に表示したとき、上記特徴、上記曲線の数、
上記曲線の形状、及び上記曲線の配置状態から知り得る
情報を表示する。
【0014】時刻を固定したときに得られる各水量分布
から、所定の特徴を有する地点を抽出し、同じ特徴を有
する地点どうしを接続する曲線を、対応する河川網の地
図上に表示し、更に上記固定された時刻を適当に変動さ
せたとき、該時刻に対応する上記曲線を対応する河川網
の地図上に、上記変動に連動して表示したとき、上記特
徴、上記曲線の数、上記曲線の形状、上記曲線の配置状
態、及び上記曲線の時間的変動から知り得る情報を表示
する。
【0015】各地点において得られる水量時系列データ
から所定の特徴を有する時刻を抽出し、上記得られた時
刻を、河川網の地図上の対応する地点に表示する。
【0016】各地点において得られる水量時系列データ
から所定の特徴を有する時刻を抽出し、上記得られた時
刻を、河川網の地図上の対応する地点に表示したとき、
上記特徴、及び対応する時刻から知り得る情報を表示す
る。
【0017】また、所定の特徴を有する地点は、前記河
川網上に配置された河川管理施設の機器操作の判断基準
となる、水位、又は流量、又はそれらから規定される物
理量を有する地点である。
【0018】所定の特徴を有する地点は、水位、又は流
量、又はそれらから規定される物理量が、空間的にみて
極大、又は極小、又は所定の勾配を有する地点である。
【0019】所定の特徴を有する時刻は、前記河川網上
に配置された河川管理施設の機器操作の判断基準とな
る、水位、又は流量、又はそれらから規定される物理量
を有する時刻である。
【0020】所定の特徴を有する時刻は、水位、又は流
量、又はそれらから規定される物理量の時系列データ
が、時間的に見て極大、又は極小、又は所定の勾配を有
する時刻である。
【0021】河川網が広域化、複雑化することにより、
河川網上で分布的に得られる水量時系列データからの水
量特性の把握が困難になった場合でも、本発明の水量時
系列データ表示方法によれば、以下のようにして河川網
の地図上に時間的、空間的なデータの表示が行われる。
【0022】上述した構成の作用は次のようになる。ま
ず河川網の地図上に、ある時刻における同じ特徴を有す
る地点が曲線で接続されて表示される。上記同じ特徴を
有する地点とは、例えば、同じ水位を有する地点や、急
勾配を有する地点のことである。即ち、気象図における
等圧線の表示と同様に、河川網上に等水位曲線や等水位
勾配曲線が表示され、更に時間をシフトさせていくに応
じて、上記曲線も地図上で変動して表示される。更に、
上記曲線の持つ意味、例えば、等水位曲線の間隔が狭い
場合は、その付近での水位変化率が大きい、等の情報も
表示される。これにより、広域河川網の地図上への時間
的、空間的な水量時系列データ表示が可能となり、河川
網上の水量特性を容易に把握し、河川管理施設の適正な
運用を図ることができる。
【0023】さらに次のような作用もある。まず各地点
における水量時系列データから所定の特徴を有する時刻
が抽出される。上記所定の特徴とは、例えば、ポンプ起
動水位等の施設機器操作の判断基準となる水位を有する
時刻や、ピーク水位を有する時刻のことである。抽出さ
れた時刻は、上記特徴点の河川網上の通過時刻として、
河川網の地図上の対応する地点に表示される。更に、上
記通過時刻の持つ意味についても表示される。これによ
り、広域河川網の地図上への時間的、空間的な水量時系
列データ表示が可能となり、河川網上の水量特性を容易
に把握し、河川管理施設の適正な運用を図ることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施例として、広域河川
網上で分布的に得られる水量時系列データの表示方法に
ついて、図面に基づいて説明する。ここで、水量とは、
水位、及び流量のことを意味する。
【0025】図1に示すように、本実施例の水量時系列
データの表示方法は、表示手段101、河川網水量時系
列データベース102、河川網水量予測シミュレータ1
03からなる、河川管理施設内に用意された計算機シス
テムによって構成される。
【0026】対象河川網上の所定の地点における水位値
及び流量値は、所定のサンプリング周期ごとに、水量デ
ータ計測器104によって計測され、河川網水量時系列
データベース102に転送されている。データベース1
02に転送された水量データは、必要に応じて河川網水
量予測シミュレータ103に転送される。
【0027】シミュレータ103では、上記水量データ
に基づいて、所定時刻先までの河川網上の各地点での水
位、及び流量を求める水量予測シミュレーションを実行
する。この水量予測シミュレーションでは、合分流や潮
位の影響も考慮できる。ここで、河川管理施設の施設機
器の操作状態も考慮可能な以下の2式(水理モデル式)
用いてシミュレートする。
【0028】
【数1】
【0029】
【数2】
【0030】ここで、g:重力加速度、Q:流量、I:
河床勾配、A:水路断面積、B:水路幅、h:水位、
K:断面の通水能、R:径深、n:粗度係数、x:下流
向きを正とする距離を用いるのが望ましい。
【0031】シミュレータ103にて算出された、現時
刻から所定時刻先までの予測水量は、データベース10
2に転送され、先に転送されていた現時刻までの水量デ
ータとともにデータベース102内に格納される。即
ち、データベース102内には、河川網上の所定の地点
jにおける、過去の所定の時刻tsから将来の所定の時
刻teまでの、水位時系列データh(j,t)、流量時
系列データq(j,t)(t=ts,ts+1,…,t
e−1,te)が格納されている。
【0032】データベース102では、上記時系列デー
タに基づいて、河川網上の任意の地点における時刻ts
から時刻teまでの水位時系列データ、流量時系列デー
タ、水位勾配時系列データを算出する。上記任意の地点
における上記各種時系列データの算出には、3次のスプ
ライン補間法を用いる。
【0033】ここで、3次のスプライン補間法につい
て、図4に基づいて説明する。例えば、上記河川網内の
ある河川において、水位が求められている地点をj
(1)、j(2)、j(3)、…、j(n)とする。時
刻を適当に固定したとき、上記各地点j=j(1)、j
(2)、j(3)、…、j(n)における水位データを
h(j)とすると、各部分区間I(i)=[j(i−
1),j(i)](i=1,…,n)におけるスプライ
ン補間関数S(x)は、次式で与えられる。
【0034】
【数3】
【0035】但し、未知数M(j(1))、…、M(j
(n))は、数4によって一意に決定される。
【0036】
【数4】
【0037】即ち3次のスプライン補間とは、各部分区
間I(i)を3次多項式で近似し、境界点で滑らか(連
続かつ微分可能)になるように接続する補間法である。
【0038】河川網上の全河川に対して、上記スプライ
ン関数S(x)を算出し、任意の地点jにおける水位を
S(j)で与え、固定された上記時刻における河川網上
の水位分布を算出する。更に、任意の地点jにおける水
位勾配を、スプライン関数の微分係数dS(x)/dx
|x=jで与え、固定された上記時刻における河川網上
の水位勾配分布を算出する。次に、固定していた時刻を
全時刻上で変動させて上述の計算を行うことにより、河
川網上の任意の地点における時刻tsから時刻teまで
の水位時系列データ、及び水位勾配時系列データを算出
することができる。
【0039】河川網上の任意の地点における時刻tsか
ら時刻teまでの流量時系列データについても、同様に
計算すればよい。
【0040】上述のようにして算出された、河川網上の
任意の地点における時刻tsから時刻teまでの水位時
系列データ、流量時系列データ、水位勾配時系列データ
は、あらためてデータベース102に格納される。
【0041】またデータベース102では、河川網上の
任意の地点における各種水量時系列データのみならず、
河川網流域の地上部分(河川以外の部分)における想定
水量時系列データの算出を行う。即ち、河川網流域の地
上部分にも水の流れが存在し、河川網流域全体が海のよ
うに水で満たされていると仮定したときの、流域全体の
水位/流量/水位勾配時系列データを算出する。この処
理は、後述する各種時系列データの表示のために必要不
可欠となるものである。
【0042】以下、図9に基づいて地上部分における想
定水位時系列データの算出方法について説明する。例え
ば、河川網901流域の任意の地上地点902に対し
て、地上地点902から所定の距離内にある河川網90
1上の地点903をj(1)、j(2)、…、j(n)
とする。時刻を適当に固定したときの、上記各地点j=
j(1)、j(2)、…、j(n)における水位データ
をh(j)とするとき、地上地点902における水位h
を、数5で求める。
【0043】
【数5】
【0044】ここに、d(i):代表点j(i)と地上
地点902との距離(i=1、2、…、n)によって計
算する。上式(数5)は、地上地点902から各代表点
j(i)までの距離を考慮して、各代表点j(i)の水
位の加重平均を算出した式であり、地上地点902から
の距離が近い代表点903の水位ほど、地上地点902
の水位算出に反映されやすくなっている。
【0045】上述の手法に基づいて、河川網901流域
の全ての地上地点に対して、想定水位の算出を行い、固
定していた時刻を全時刻上で変動させて上述の計算を行
うことにより、河川網流域の任意の地点(河川部分/河
川外部分)における時刻tsから時刻teまでの水位時
系列データを算出することができる。
【0046】河川網流域の任意の地点における時刻ts
から時刻teまでの流量時系列データ及び水位勾配時系
列データについても、同様に計算すればよい。
【0047】上述のようにして算出された、河川網流域
の任意の地点における時刻tsから時刻teまでの水位
時系列データ、流量時系列データ、水位勾配時系列デー
タは、あらためてデータベース102に格納される。
【0048】データベース102に格納された各種時系
列データは、河川管理施設内の表示手段101に転送さ
れ、施設機器の運転員に対して表示がなされる。運転員
は、表示手段101を適当に操作することにより、各種
時系列データの中から必要情報を河川網の地図上に空間
的、時間的に表示させ、施設機器の適切な運転を行う。
【0049】ここで、データベース102に格納された
水量時系列データは、過去値のみならず、将来値をも含
んでいるため、単なる過去の洪水データの表示だけでな
く、これから起こるであろう将来の洪水データの表示が
可能となる。そのため、運転員は、先を見越した施設機
器の適切な運転方法を立案することができるようにな
る。このことを踏まえた上で、以下では、データベース
102に格納された時系列データを、過去値データ、将
来値データと区別することなく、単に時系列データとし
て取り扱うことにする。
【0050】以下、本実施例の表示手段101にて行わ
れる、河川網上で分布的に得られた水量時系列データの
表示方法について説明する。
【0051】表示手段101上には、河川網表示ウイン
ドウ104、表示切替ウインドウ105、特徴点切替ウ
インドウ106、時刻切替ウインドウ107、表示内容
説明ウインドウ108が表示されている。河川網表示ウ
インドウ104には、常に対象河川網の地図が表示され
ている。表示切替ウインドウ105、特徴点切替ウイン
ドウ106は、図1に示す項目から構成され、河川網表
示ウインドウ104における表示内容や表示させたい特
徴点の内容を切り替えることができる。時刻切替ウイン
ドウには、上記表示内容に対応する時刻が表示されてお
り、更に表示時刻を適当にシフトさせることができる。
また表示内容説明ウインドウ108は、河川網表示ウイ
ンドウ104に表示された情報が持つ意味を表示するた
めのウインドウである。
【0052】運転員は、表示切替ウインドウ105の中
から、図1に記述されている項目の中から、適当な項目
を選択する。
【0053】はじめに「等水位曲線表示」を選択した場
合の、河川網表示ウインドウ104の表示内容につい
て、図5に基づいて説明する。表示手段101では、所
定の基準時刻t1における水位分布データh(j,t
1)(jは任意の河川網流域の地点を表す)の中から、
所定の複数個の基準水位(例えば、水位1.5m、2
m、2.5m、3m、3.5m、4m等)を有する地点
501を探索し、河川網表示ウインドウ104上の対応
する地点に、基準水位を表示する。更に、等しい基準水
位を有する基準水位地点どうしを等水位曲線502で接
続し、河川網表示ウインドウ104上に表示する。
【0054】このときの等水位曲線502を描画するア
ルゴリズムについて、図6に基づいて説明する。ステッ
プ601にて、基準水位の中から最大の水位を、描画水
位として設定する。
【0055】ステップ602では、河川網表示ウインド
ウ104上に表示された基準水位地点501の中から、
描画水位を有する地点を探索し、ステップ603にて、
上記探索地点を曲線(等水位曲線)で接続する。但し、
全対象地点を1本の曲線で接続する必要はなく、上記曲
線が、他の基準水位に対応する等水位曲線に交わる場合
や、対象地点以外の河川網上の地点を通過する場合は、
全対象地点を複数個の曲線で接続する。
【0056】次に、ステップ604にて、すべての基準
水位がスキャンされたかどうかのチェックを行い、され
ていれば終了し、されていなければステップ605に進
む。
【0057】ステップ605では、現描画水位より1レ
ベル低い基準水位を、描画水位として再設定し、再びス
テップ602に進む。すべての基準水位がスキャンされ
るまで、即ち、すべての基準水位に対応する等水位曲線
が描画されるまで、ステップ602からステップ605
が繰り返される。
【0058】例えば、図5の河川網表示ウインドウ10
4上に示している例では、はじめに水位4.0mの等水
位曲線の描画が行われ、次に水位3.5mの等水位曲
線、水位3mの等水位曲線、最終的に水位1.5mの等
水位曲線の描画が行われる。
【0059】等水位曲線の描画のためには、少なくとも
河川網上の各地点における水位分布が求められていなけ
ればならない。しかしながらその場合は、河川流域の地
上部分の水位データがないため、河川網流域のほぼ全域
を占める地上部分への等水位曲線の描画が問題になる。
単に河川網上の等水位の地点どうしを直線で接続するの
では、基準水位(例えば、水位1.5m、2m、2.5
m、3m、3.5m、4m等)の地点の情報しか利用し
ないことになり、他の水位の地点(例えば、水位1.6
m、1.7m等)の情報は無駄に捨てることになる。
【0060】しかしながら本実施例では、データベース
102にて、河川流域の地上部分の水位分布をも算出し
ており、その算出方法は河川上の複数の代表点における
水位の加重平均によるものであるため、河川上の全域の
データを有効利用していることになる。
【0061】さて、このとき河川網表示ウインドウ10
4上に表示されている水位分布に対応する時刻は、時刻
切替ウインドウ107に表示されている。運転員が時刻
切替ウインドウ107の中から「時刻の指定」、「時刻
の停止」、「時刻の正方向への(高速)再生」、「時刻
の負方向への(高速)再生」のいずれかを選択すれば、
それに応じて時刻が変動、停止し、該時刻に対応する水
位分布データに基づいて、基準水位地点501、及び等
水位曲線502が河川網表示ウインドウ104上に再描
画される。
【0062】更に、表示内容説明ウインドウ108で
は、河川網表示ウインドウ104に表示された等水位曲
線の持つ意味を表示している。例えば、水位4.0mの
等水位曲線と水位3.5mの等水位曲線とが非常に接近
していれば、その付近での水位上昇率はかなり高いと考
えることができる。その場合、ウインドウ108では、
「Cポンプ場付近で、水位上昇率が激しい。警戒してく
ださい。」等の表示を行う。また河川網上の全域のデー
タを利用して等水位曲線を描画しているため、地上部分
における曲線も情報を持っている。例えば、曲線の曲が
り具合からその曲線を境界にして、一方の側はその曲線
の基準水位の値に近い河川水位が存在するエリア、もう
一方の側は基準水位の値から遠い河川水位が存在するエ
リアとの判断を下すことが可能になる。
【0063】運転員が、表示切替ウインドウ105の中
から「等流量曲線表示」、又は「等水位勾配曲線」を選
択した場合も、上述の等水位曲線表示の方法と同様にし
て、河川網表示ウインドウ104上に、等流量曲線、又
は等水位勾配曲線を描画できる。
【0064】このようにして、ある時刻における等水位
曲線他を河川網の地図上に表示でき、更に、時刻を適当
にシフトさせることにより、運転員が最も認識しやすい
速度で、上記等水位曲線が地図上を移動するため、運転
員は、施設機器の操作に必要な判断水位の状態を、適切
に把握できる。更に、その等水位曲線の持つ意味の表示
も行うため、ポンプ運転に不慣れな運転員でも、適切な
現状把握を行うことができる。
【0065】次に、運転員が表示切替手段105の中か
ら「特徴点通過曲線表示」を選択した場合の、河川網表
示ウインドウ104の表示内容について、図7に基づい
て説明する。このとき、運転員は、特徴点切替ウインド
ウ106の中から、表示させたいデータの空間的特徴を
指定する。上記特徴には、例えば「ポンプ起動/停止水
位」、「水門開放/閉止水位」、「極大点」、「極小
点」、「指定水位」、「指定流量」、「指定勾配」、
「指定データ形状」等がある。
【0066】例えば、「極大点」、及び「極小点」を指
定した場合、表示手段101では、所定の基準時刻t1
における水位分布データh(j,t1)(jは任意の地
点を表す)の中から、空間的に見て極大、又は極小とな
る特徴地点701を探索し、河川網表示ウインドウ10
4上の対応する地点に、特徴を表示する。更に、等しい
特徴を有する特徴地点どうしを、特徴地点通過曲線70
2で接続し、河川網表示ウインドウ104上に表示す
る。
【0067】このときの特徴地点通過曲線702を描画
するアルゴリズムについては、上述の等水位曲線の描画
と同様のアルゴリズムに従えばよい。
【0068】このとき、河川網表示ウインドウ104上
に表示されている特徴点分布に対応する時刻は、時刻切
替ウインドウ107に表示されている。運転員が時刻切
替ウインドウ107の中から「時刻の指定」、「時刻の
停止」、「時刻の正方向への(高速)再生」、「時刻の
負方向への(高速)再生」のいづれかを選択すれば、そ
れに応じて時刻が変動、停止し、該時刻に対応する特徴
点分布データに基づいて、特徴地点701、及び特徴点
通過曲線702が河川網表示ウインドウ104上に再描
画される。
【0069】更に、表示内容説明ウインドウ108で
は、河川網表示ウインドウ104に表示された特徴点通
過曲線の持つ意味を表示している。例えば、極大点(ピ
ーク水位)通過曲線が右下がりになっていれば、右側の
河川からピーク水位が到達し、徐々に左側の河川に移行
していくと考えることができる。その場合、ウインドウ
108では、「右の河川からピーク水位が到達し、時を
おいて、左の河川にもピーク水位が到達します。右側の
ポンプ場の運転計画の立案を急いで下さい。」等の表示
を行う。
【0070】このようにして、ある時刻における指定特
徴点と、特徴点通過曲線を河川網の地図上に表示でき、
更に時刻を適当にシフトさせることにより、運転員が最
も認識しやすい速度で、上記特徴点通過曲線が地図上を
移動するため、運転員は、施設機器の操作に必要な水量
特性の状態を、適切に把握できる。更に、その特徴点通
過曲線の持つ意味の表示も行うため、ポンプ運転に不慣
れな運転員でも、適切な現状把握を行うことができる。
【0071】次に、運転員が表示切替手段105の中か
ら「特徴点通過時刻表示」を選択した場合の、河川網表
示ウインドウ104の表示内容について、図8に基づい
て説明する。このとき、運転員は、特徴点切替ウインド
ウ106の中から、表示させたい各種時系列データの時
間的特徴を指定する。上記特徴には、例えば「ポンプ起
動/停止水位」、「水門開放/閉止水位」、「極大
点」、「極小点」、「指定水位」、「指定流量」、「指
定勾配(水位変化率)」、「指定データ形状」等があ
る。
【0072】例えば、「水位時系列データ」において、
「5m/h以上の水位上昇率が30分以上続き、その後
−10m/h以下の水位下降率が1時間以上続く」とい
う「データ形状」を指定した場合、表示手段101で
は、所定の複数個の地点における水位時系列データh
(j,t)(jは上記所定の地点、tは任意の時刻を表
す)の中から、上記データ形状を満足している時刻80
1を探索し、河川網表示ウインドウ104上の対応する
地点に、上記時刻801を表示する。
【0073】更に、表示内容説明ウインドウ108で
は、河川網表示ウインドウ104に表示された、特徴点
と通過時刻の持つ意味を表示している。例えば、上述の
特徴(データ形状)は、激しい水位上昇が続くが、その
後急激に下降していくことを意味している。また、例え
ば、各地点における通過時刻の間隔が大きければ、水の
流下速度は遅いことが判る。その場合、ウインドウ10
8では、「上記特徴は、水位上昇の後、急下降を意味し
ます。流下速度は遅いため、特に警戒する必要はありま
せん。」等の表示を行う。
【0074】このようにして、空間的に分布した所定の
地点における、指定水量時系列データの指定特徴を有す
る時刻を河川網の地図上に表示するため、運転員は、施
設機器の操作に必要な水量特性の状態を、適切に把握で
きる。更に、その特徴点と通過時刻の持つ意味の表示も
行うため、ポンプ運転に不慣れな運転員でも、適切な現
状把握を行うことができる。
【0075】上述したように、本実施例によれば、河川
網上の水量特性を容易に把握し、河川管理施設の適正な
運用を図るための、広域河川網上の地図上への時間的、
空間的な水量時系列データ表示方法を提供することがで
きる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、対象河川網上に広域的
に分布した予測値を含む水量時系列データの中から、河
川管理施設の運用に必要となる所定の特徴データを抽出
し、該特徴データを河川網の地図上に時間的、空間的に
表示しているため、河川管理施設の広域運用の判断材料
を一目で把握でき、経済性、安全性を考慮した総合的な
河川管理を可能とする、水量時系列データ表示方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水量時系列データ表示方法の1実施例の全体構
成図
【図2】従来の所定時刻における水量データの表示図
【図3】従来の所定地点における水量時系列データの表
示図
【図4】3次のスプライン補間法の説明図
【図5】等水位曲線表示図
【図6】等水位曲線描画アルゴリズム
【図7】特徴点通過曲線表示図
【図8】特徴点通過時刻表示図
【図9】地上地点の仮想水位算出の説明図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】河川網上で分布的に得られる水量時系列デ
    ータの表示方法において、 時刻を固定したときに得られる前記河川網上の所定地点
    における水量分布から、所定の特徴を有する地点を抽出
    し、 抽出された特徴のうち同じ特徴を有する地点どうしを接
    続する曲線を対応する河川網の地図上に表示することを
    特徴とする水量時系列データ表示方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の水量時系列データ表示方
    法において、 前記曲線に対して時間を変動させ、前記曲線を前記時間
    に対応させて河川網の地図上に表示することを特徴とす
    る水量時系列データ表示方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の水量時系列データ表示方
    法において、 前記所定の特徴は、水位、流量、前記水位の時間的な変
    化および前記流量の時間的変化のうち少なくとも1つで
    あることを特徴とする水量時系列データ表示方法。
  4. 【請求項4】河川網上で分布的に得られる水量時系列デ
    ータの表示方法において、 前記河川網上の所定の地点において得られる水量時系列
    データから所定の特徴を有する時刻を抽出し、 前記得られた時刻を、河川網の地図上の対応する地点に
    表示することを特徴とする水量時系列データ表示方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の水量時系列データ表示方
    法において、 前記表示された時刻のうち、同じ時刻の地点を線で結び
    表示することを特徴とする水量時系列データ表示方法。
  6. 【請求項6】河川網上で分布的に得られる水量時系列デ
    ータを表示する水量時系列データ表示装置において、 時刻を固定したときに得られる前記河川網上の所定地点
    における水量分布から、所定の特徴を有する地点を抽出
    する抽出手段と、 前記抽出手段で抽出された特徴のうち同じ特徴を有する
    地点どうしを接続する曲線作成する曲線作成手段と、 前記曲線作成手段で作成された曲線を対応する河川網の
    地図上に表示する表示手段を有することを特徴とする水
    量時系列データ表示装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002367065A (ja) * 2001-04-03 2002-12-20 Toshiba Corp 防災情報システム及び防災情報提供プログラム
JP2008084243A (ja) * 2006-09-29 2008-04-10 Hitachi Engineering & Services Co Ltd 氾濫シミュレーション装置およびプログラム
JP2008106477A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Yamatake Corp 雨水流出量推定装置およびプログラム
JP2017218856A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 三菱電機株式会社 用水路監視装置
JP2022132945A (ja) * 2021-03-01 2022-09-13 株式会社東芝 予測方法、予想プログラム、および予測装置

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