JPH09111465A - アルミニウム含有金属材料表面処理方法 - Google Patents

アルミニウム含有金属材料表面処理方法

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JPH09111465A
JPH09111465A JP26530595A JP26530595A JPH09111465A JP H09111465 A JPH09111465 A JP H09111465A JP 26530595 A JP26530595 A JP 26530595A JP 26530595 A JP26530595 A JP 26530595A JP H09111465 A JPH09111465 A JP H09111465A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 A1含有金属材料特にDI缶表面に、耐食
性、塗料密着性、すべり性に優れた化成皮膜を形成す
る。 【解決手段】 Al含有金属材料(DI缶)表面を、ア
ルカリビルダー(a)、有機ホスホン酸化合物(b)、
Alイオン封鎖剤(c)、界面活性剤(d)を含む洗浄
液により洗浄し、次にりん酸イオン(e)、縮合りん酸
イオン(f)、式(I)の重合単位を有し平均重合度2
〜50の水溶性重合体(g)を含む化成処理液で処理し
て化成皮膜を形成し、水洗し乾燥する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム含有金
属材料の表面を塗装する前に、この表面を低コストで且
つ安定に洗浄し、かつ化成処理を施して、この金属材料
表面に優れた耐食性と塗料密着性を付与する新規なアル
ミニウム含有金属材料表面処理方法に関するものであ
る。本発明方法が特に効果的に適用される分野はアルミ
ニウム含有金属DI缶の表面処理である。すなわち、ア
ルミニウム含有金属板に絞りしごき加工(Drawing & Ir
oning)を施すことにより形成されたDI缶に塗装・印刷
を施す前に、アルカリ性水性洗浄液により、当該缶上に
残存する油分や摩耗粉を、低コストで且つ安定に洗浄除
去し、その後、化成処理液により、洗浄された缶の表面
に優れた耐食性と塗料密着性を付与し、且つ、缶のコン
ベヤー移送の円滑化に必要なすべり性(以下単にすべり
性と記す)を当該缶に付与するために、本発明の表面処
理方法は特に有効なものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、アルミニウム含有金属材料用
洗浄剤として酸系、およびアルカリ系のものが考案され
実用化されている。しかしながら、前述のアルミニウム
DI缶に対して現在、商業的に使用されている洗浄剤
は、そのほとんどが酸系の洗浄剤である。このような酸
系の洗浄剤は、フッ素を含有している硫酸−フッ化水素
酸系の洗浄剤と、硫酸−鉄系の洗浄剤とに大別される。
商業的に使用されているこれらの洗浄剤は非常に有効で
且つ多くの利点を有しているが、反面、幾つかの欠点を
も有している。その欠点は、例えば硫酸−フッ化水素酸
系の場合には、工業的に排出される洗浄液廃液にフッ素
が含まれるので、廃水処理コストが高いという点にあ
る。このため、近年の環境対策として、フッ素を含有し
ないものが望まれている。また、硫酸−鉄系の洗浄剤の
欠点は、アルミニウム含有金属材料表面を完全に洗浄す
るためには65℃以上の比較的高い温度を必要とし、エ
ネルギーコストおよび作業性において不満足であるとい
う点である。また、これら酸系の洗浄剤には、使用され
る洗浄装置(一般にステンレススチール製)、および洗
浄剤を自動的にコントロールするための自動管理装置の
電極を腐食するという欠点がある。また、これら酸系の
洗浄剤は、一般のアルカリ性洗浄剤に比べるとコストが
高いという欠点もある。
【0003】アルミニウム含有金属DI缶(以下アルミ
ニウムDI缶と記す)は、絞りしごき加工(Drawing &
Ironing)することにより形成されるが、この絞りしごき
加工を容易にし、加工する工具を冷却するために潤滑剤
を含んだクーラントと呼ばれる液が使用される。したが
って、洗浄剤の役割は、アルミニウムDI缶の表面に
は、潤滑剤を含んだクーラントと、また、加工した際に
発生する摩耗粉が残存する。これらの汚れ物質を表面か
ら除去し、缶表面を、後に施される化成処理に適した状
態に調整することにある。
【0004】上記問題点を解決するために、アルカリ水
系洗浄剤の適用が試みられている。アルカリ水系洗浄剤
として種々のものが提案され、例えば、特公昭50−1
689号公報および特公昭48−20012号公報など
の発明を挙げることができる。しかしながら、これら従
来のアルカリ水系洗浄剤をアルミニウムDI缶に適用し
てみると、アルミニウムDI缶を不均一にエッチングし
たり、洗浄後に、アルミニウムDI缶表面に水酸化物層
が生長したり、黒色のスマットが表面に析出したりする
と言う問題が発生している。このような水酸化物層の成
長は、後の化成処理に悪影響をもたらす。また、従来の
アルカリ性洗浄を酸性洗浄と比較すると従来のアルカリ
性洗浄液は、アルミニウム合金成分の偏析物、特にマグ
ネシウムを除去できず、後の塗料密着性が劣る等の問題
を生ずる。また、アルカリ性洗浄液を使用する場合に
は、後の化成処理の種類が限定されてしまうと言う問題
もある。例えば、アルカリ性洗浄剤に後述のジルコニウ
ム系のノンクロメート化成剤を組み合わせた場合を考え
てみる。商業的な装置の場合には、アルカリ性洗浄液
が、少なからず、次工程の水洗を経て、化成処理液中に
持ち込まれる。ジルコニウム系化成処理液にアルカリ性
の洗浄液が混入すると、ジルコニウム系化成処理液の成
分の一部が沈澱するという不都合を生ずる。このため、
化成処理液組成のバランスが崩れ、良好な化成処理効果
を得ることができなくなる。したがって、従来のアルカ
リ水系洗浄剤では上記問題を十分に解決することはでき
なかったのである。
【0005】次にアルミニウム含有金属材料の表面処理
液は、クロメートタイプとノンクロメートタイプに大別
できる。クロメートタイプの表面処理液の代表的なもの
としては、クロム酸クロメート化成処理液とりん酸クロ
メート化成処理液とがあり、クロム酸クロメート化成処
理液は1950年頃に実用化され、現在も熱交換器のフ
ィン材などに広く使用されている。この化成処理液は、
クロム酸(CrO3 )とフッ化水素酸(HF)とを主成
分として含み、さらに促進剤が添加されているものであ
って、若干の6価クロムを含有する皮膜を形成する。り
ん酸クロメート化成処理液は1945年のU.S. Patent
2,438,877 の発明によるものであり、この化成処理液は
クロム酸(CrO3 )、りん酸(H3 PO4 )、フッ化
水素酸(HF)を含み、形成される皮膜は水和したりん
酸クロム(CrPO4 ・4H2 O)を主成分とするもの
である。この皮膜は、6価クロムを含有しないことか
ら、飲料缶のボディー(アルミニウムDI缶)および蓋
材の塗装下地処理に現在も広く使用されている。
【0006】また、ノンクロメートタイプの表面処理液
代表的なものとしては、特開昭526−131937号
公報に開示の処理液が挙げられる。この処理液は、ジル
コニウムまたはチタンあるいはこれらの混合物、ホスフ
ェートおよびフッ化物を含有し、且つ、約1.0〜4.
0のpH値を有する酸性の水性コーティング溶液である。
この化成処理液を用いて処理を行うと、アルミニウム含
有金属材料の表面上に、ジルコニウムあるいはチタンの
酸化物を主成分とする化成皮膜が形成される。ノンクロ
メートタイプの処理液は6価クロムを含有しないという
利点を有しているが、クロメートタイプの処理液に比べ
て、得られる皮膜の耐食性および塗料密着性が劣るとい
う欠点を有している。また、従来のクロメートタイプ、
およびノンクロメートタイプ表面処理液は、ともにフッ
素を含有しているので、近年、環境保護の観点からフッ
素を含有しない表面処理液が望まれている。
【0007】一方、水溶性樹脂を用いた耐食性および塗
料密着性の付与を目的とする処理液や処理方法は、特開
昭61−91369号公報、特開平1−172406号
公報、特開平1−177379号公報、特開平1−17
7380号公報、特開平2−608号公報、および特開
平2−609号公報などに開示されている。これら従来
の処理方法は、金属表面を多価フェノール化合物の誘導
体を含む溶液で処理するものである。しかしながら、こ
れら従来の方法では、アルミニウム含有金属表面に、充
分に安定した皮膜を形成することが困難であり、また優
れた耐食性が得られないという問題点がある。このよう
な多価フェノール化合物の誘導体を用いる処理方法を改
善した特開平4−66671号公報の発明方法において
も、それに用いられる塗料には、充分な密着性が得られ
ないものが包含されているという問題を有している。
【0008】現在、アルミニウムDI缶の表面処理に
は、上記のりん酸クロメートとジルコニウム系のノンク
ロメートとが主として使用されている。アルミニウムD
I缶において、そのボトム外面は塗装されずに高温殺菌
(温水浸漬、またはレトルトと称される高温高圧処理)
されるが、この際に、耐食性が乏しいとアルミニウム含
有金属材料の表面が酸化して外観が黒く、或は白く変色
する。この現象は一般に黒変や白化と言われている。こ
のような黒変又は白化を防止するためには、表面処理に
より形成される皮膜自身(未塗装)に高い耐食性が必要
とされている。また、製缶工程において、缶のコンベヤ
ー移送の際、缶外面の高い摩擦係数により缶表面のすべ
りが悪く、缶が横転して移送障害を生ずるという問題が
ある。特に缶の移送性は、缶をプリンターに搬送しよう
とするときに問題となる。したがって、製缶工業におい
て、缶に塗装されるペイントやインクの密着性に悪影響
を与えることなく、缶の静摩擦係数を低下させることが
必要である。このすべり性を向上させる方法としては、
特開昭64−85292号公報に開示されている方法が
挙げられる。この方法はりん酸エステル類、アルコール
類、一価または多価脂肪酸、脂肪酸誘導体類およびそれ
らの混合物から選択された水溶性有機物質を含む金属缶
用表面処理材を用いるものであるが、この方法では、す
べり性の向上は認められているが、耐食性および塗料密
着性の向上は認められない。また、すべり性を向上させ
る他の方法として、りん酸エステルを使用する特開平5
−239434号公報の方法が知られているが、この方
法でも、すべり性の向上は認められているが、耐食性お
よび塗料密着性の向上は認められていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の有
する前記問題点を解決するためのものであり、より具体
的にはアルミニウム含有金属材料の表面を、低コストで
且つ安定に洗浄し、この表面に優れた耐食性と塗料密着
性を付与し、特にアルミニウムDI缶に適用した際に優
れたすべり性をも付与し得るアルミニウム含有金属材料
の表面処理方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の上記問題点を解決するための手段について鋭意検
討した。その結果、特定組成のアルカリビルダー、有機
ホスホン酸化合物、アルミニウムイオン封鎖剤および界
面活性剤を含有し、かつ特定範囲のpHの値を有する水性
アルカリ性洗浄液を用いてアルミニウム含有金属材料の
表面を洗浄し、表面を清浄にした後、特定量のりん酸イ
オンと縮合りん酸イオンと特定化学構造を有する水溶性
重合体を含有し、かつ、特定範囲のpH値を有する化成処
理液を用いて、前記洗浄されたアルミニウム含有金属材
料の表面を化成処理し、その後、これを水洗して加熱乾
燥させることにより、アルミニウム含有金属の表面を、
低コストで且つ安定に洗浄し、かつこの表面に、優れた
耐食性と塗料密着性を付与し、特に、アルミニウムDI
缶に適用した際には、優れたすべり性をも付与し得るこ
とを見いだし、本発明方法を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明に係るアルミニウム含有
金属材料の表面処理方法は、アルミニウム含有金属材料
の表面を、下記成分: (a)アルカリビルダー、(b)アミノアルキルホスホ
ン酸及びヒドロキシアルキルホスホン酸から選ばれた少
なくとも1種の有機ホスホン酸化合物、(c)アルミニ
ウムイオン封鎖剤、および(d)界面活性剤、を含み、
前記成分の重量比(a):(b):(c):(d)が
0.5〜10.0:0.1〜10.0:0.1〜3.
0:0.1〜5.0であり、かつ8.0〜12.0のpH
値を有するアルカリ性水性洗浄液に接触させて洗浄し、
前記洗浄された金属材料表面を下記成分: (e)りん酸イオン、(f)縮合りん酸イオン、および
(g)下記式(I):
【化3】 〔但し、式(I)において、X1 およびX2 は、それぞ
れ互いに独立に、水素原子、C1 〜C5 アルキル基、ま
たは、C1 〜C5 ヒドロキシアルキル基を表し、Y1
よびY2 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、また
は、下記式(II)および(III)により表されるZ基:
【化4】 (但し、式(II)および(III)中、R1 ,R2 ,R3
4 およびR5 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、
1 〜C10アルキル基、または、C1 〜C10ヒドロキシ
アルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、前記重合
体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々は、互い
に他から異なっていてもよく、あるいは他と同一であっ
てもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基
置換数の平均値は0.2〜1.0である〕により表され
る重合単位を2〜50の平均重合度で含む水溶性重合体
を含有し、前記成分の重合比(e):(f):(g)
が、0.1〜30:0.1〜10:0.1〜20であ
り、かつ2.0〜6.5のpH値を有する水性化成処理液
に接触させて化成処理し、この化成処理された金属材料
表面を洗浄し、乾燥する、ことを特徴とするものであ
る。
【0012】本発明の表面処理方法において、前記アル
ミニウム含有金属材料表面と前記アルカリ性水性洗浄液
との接触は、35〜70℃の温度において2〜120秒
間行われることが好ましい。
【0013】また、本発明の表面処理方法において、前
記洗浄されたアルミニウム含有金属材料表面と前記水性
化成処理液との接触は、35〜65℃の温度において2
〜60秒間行われることが好ましい。
【0014】また、本発明方法において、前記アルカリ
性水性洗浄液は、0.5〜10.0g/リットルの前記
アルカリビルダー(a)、0.1〜10.0g/リット
ルの前記ホスホン酸化合物(b)、0.1〜3.0g/
リットルの前記アルミニウムイオン封鎖剤(c)、およ
び0.1〜5.0g/リットルの前記界面活性剤(d)
とを含むことが好ましい。
【0015】さらに本発明の表面処理方法において、前
記水性化成処理液は0.1〜30g/リットルの前記り
ん酸イオン(e)、0.1〜10g/リットルの前記縮
合りん酸イオン(f)、および0.1〜20g/リット
ルの前記水溶性化合物(g)を含むことが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面処理方法に用
いられるアルミニウム含有金属材料用洗浄液、アルカリ
性水性洗浄剤である。本発明方法においては、アルミニ
ウム含有金属材料用アルカリ性水性洗浄液の抱える問題
を解決するために、アルカリ性水性洗浄液に下記成分を
含有させた点が重要である。 (a)アルカリビルダー アルミニウム含有金属材料表面に対するエッチング力を
適切にするために、カリウムおよびナトリウムの水酸化
物、炭酸塩及び無機りん酸塩のからなるアルカリをベー
スとして含有する。 (b)有機ホスホン酸化合物 アミノアルキルホスホン酸および/またはヒドロキシア
ルキルホスホン酸を主成分として含有することによっ
て、アルミニウム含有金属材料表面に、そのエッチング
により生じる黒色スマットの生成を抑止し、表面の洗浄
後の水酸化物層生成を、酸性洗浄液を用いたときと同等
程度に抑制し、金属材料表面に偏析する金属、一般には
マグネシウム、を除去することができる。 (c)アルミニウムイオン封鎖剤 アルミニウムイオン封鎖剤を添加することによって、ア
ルミニウム含有金属材料表面に対する洗浄剤のエッチン
グ効果を高いレベルに持続させることができる。 (d)界面活性剤 界面活性剤を含有させることによって、洗浄液のアルミ
ニウム含有金属材料表面に対するなどの効果を向上させ
ることができる。
【0017】本発明方法に用いられるアルカリ性水性洗
浄液において、アルカリビルダー(a)、有機ホスホン
酸化合物(b)、アルミニウムイオン封鎖剤(c)およ
び界面活性剤(d)の配合重量比(a):(b):
(c):(d)は0.5〜10.0:0.1〜10.
0:0.1〜3.0:0.1〜5.0であり、好ましく
は1.0〜5.0:0.5〜5.0:0.3〜1.5:
0.5〜2.5である。
【0018】成分(a),(b),(c)および(d)
の配合比率が上記範囲で逸脱すると、得られる洗浄液
の、アルミニウム含有金属材料表面に対するエッチング
効果、黒色スマット抑制効果、油分および偏析金属除去
効果、並びにコストの適正性などのバランスが不良にな
り、所望の効果が得られなくなる。
【0019】アルカリビルダー(a)に含まれるアルカ
リ金属化合物としては、カリウムまたはナトリウムの水
酸化物、炭酸塩および無機りん酸塩、例えば水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム、りん酸三ナトリウムおよび水
酸化カリウム等の少なくとも1種が用いられる。これら
アルカリ成分の濃度は、そのエッチング性から判断し
て、0.5〜10.0g/リットルであることが好まし
く、より好ましくは1.0〜5.0g/リットルであ
る。成分(a)の濃度が0.5g/リットル未満では、
得られる洗浄液のエッチング不足によりアルミニウム表
面が不均一になることがあり、またそれが10.0g/
リットルを超えると、エッチング効果および性能が飽和
し、コスト高になり経済的に不利になることがある。
【0020】洗浄液の成分(b)として用いられるアミ
ノアルキルホスホン酸としては、アミノトリメチレンホ
スホン酸〔式(IV)〕またはエチレンジアミンテトラメ
チレンホスホン酸〔式(V)〕が用いられ、またヒドロ
キシアルキルジホスホン酸としては、1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸〔式(VI)〕が用いら
れる。成分(b)の洗浄液中の濃度は0.1g/リット
ル〜10.0g/リットルであることが好ましく、より
好ましくは0.5〜5.0g/リットルである。成分
(b)の濃度が0.1g/リットル未満では、得られる
洗浄液の黒色スマット生成の抑制効果が不十分になるこ
とがあり、またそれが10.0g/リットルを超える量
を含有させても、その効果が飽和し、コスト高になり経
済的に不利になることがある。
【0021】
【化5】
【0022】アルミニウムイオン封鎖剤(c)として
は、グルコン酸アルカリ金属塩、ヘプトグルコン酸アル
カリ金属塩、蓚酸アルカリ金属塩、酒石酸アルカリ金属
塩、またはソルビトールが挙げられ、これら化合物の中
から少なくとも1種を任意に選ぶことができる。洗浄液
中におけるアルミニウムイオン封鎖剤(c)の濃度は、
0.1〜3.0g/リットルであることが好ましく、よ
り好ましくは0.3〜1.5g/リットルである。成分
(c)の濃度が0.1g/リットル未満では、アルミニ
ウム含有金属材料の洗浄時に、その表面から溶出してく
るアルミニウムイオンを十分に封鎖する効力が不十分と
なりアルミニウムイオンがアルカリ性洗浄液中に蓄積
し、その結果、洗浄液のエッチング効果およびスマット
除去効果が不十分になることがあり、またそれが、3.
0g/リットルを超えると、その効力が飽和し、効果の
向上が望めず、経済的に不利になることがある。
【0023】界面活性剤(d)の種類に制限はなく、カ
チオン型界面活性剤、アニオン型界面活性剤または非イ
オン界面活性剤から適宜に選ぶことができる。例えばノ
ニオン型界面活性剤としては、炭化水素誘導体、アビエ
チン酸誘導体、第1級エトキシ化アルコール、変性ポリ
エトキシ化アルコールなどが挙げられ、これらの1種ま
たは2種以上を含有させることができる。洗浄液中の界
面活性剤の濃度は0.1〜5.0g/リットルであるこ
とが好ましく、より好ましくは0.5〜2.5g/リッ
トルである。成分(d)の濃度が0.1g/リットル未
満では、得られる洗浄液の、潤滑剤等の油分の除去効果
が不十分となることがあり、またそれが5.0g/リッ
トルを超えると、その効果が飽和し、コスト高となり経
済的に不利とすることがある。
【0024】本発明方法に用いられるアルカリ性水性洗
浄液のpH値は8.0〜12.0の範囲に調整される。pH
値が8.0未満では得られる洗浄液のエッチング効果が
不十分になり、このためアルミニウム含有金属材料の表
面状態が不均一になり、また、アルミニウムDI缶の場
合、その表面に付着している摩耗粉を十分に除去するこ
とができない。また、pH値が12.0を超えるとエッチ
ング過多により金属材料表面に微量の黒色スマットが生
成するという不都合を生ずる。
【0025】本発明のアルカリ性水性洗浄液を、アルミ
ニウム含有金属材料表面に接触させる工程においてこの
接触温度に特に制限はないが、35〜70℃であること
が好ましく、より好ましくは、40〜60℃の範囲であ
る。接触温度が35℃未満では、洗浄液のエッチング効
果が不十分になることがある。また、それが70℃を超
えると、洗浄液の効果が飽和し、加温に多くのエネルギ
ーコストがかかり、経済的に不利になることがある。
【0026】本発明方法においてアルカリ性水性洗浄液
をアルミニウム含有金属材料表面に接触させる時間に特
に制限はないが、2〜120秒であることが好ましく、
20〜60秒であることがより好ましい。本発明方法に
おいて、金属材料表面と、洗浄液とを接触させる方法と
しては、スプレー法、浸漬法等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。接触時間が2秒未満では、
エッチング不足となり充分な洗浄効果を得ることができ
ないことがあり、また、それが120秒を超えると、洗
浄効果は飽和し、却って経済的に不利になることがあ
る。
【0027】本発明方法において、上記アルカリ性水性
洗浄液で洗浄されたアルミニウム含有金属材料表面は、
必要により水によりすすぎ洗いされる。この水洗は、ア
ルカリ性水性洗浄液を金属材料表面から除去する目的で
行われるものであるから、当該表面が清浄になればよ
く、水洗方法等には特に限定はない。
【0028】次に、本発明方法における化成処理につい
て説明する。本発明方法において、洗浄されたアルミニ
ウム含有金属材料表面に対する化成処理は、下記成分を
含む水性化成処理液を用いて行われる。(e)りん酸イ
オン、(f)縮合りん酸イオン、および(g)前記式
(I)により表される重合単位を、2〜50の平均重合
度で含む水溶液重合体。上記成分の配合重量比(e):
(f):(g)は、0.1〜30:0.1〜10:0.
1〜20であり、0.2〜5:0.3〜3:0.5〜5
であることが好ましい。上記成分(e),(f),
(g)の配合重量比が上記範囲から逸脱すると、得られ
る化成処理液の、化成皮膜形成性、エッチング性、およ
びコストの適正性などのバランスが不良となり所望の効
果を得ることができない。また、本発明方法に用いられ
る水性化成処理液は、2.0〜6.5のpH値、好ましく
は3.0〜5.0のpH値を有するものである。
【0029】水性化成処理液中にりん酸イオンを含有さ
せるにはりん酸、りん酸ナトリウムなどを使用すること
ができる。水性化成処理液中の成分(e)の濃度は0.
1〜30g/リットルであることが好ましく、より好ま
しくは0.2〜5g/リットルの範囲である。成分
(e)の濃度が0.1g/リットル未満では得られる化
成処理液の反応性が不十分であって皮膜が十分に形成さ
れないことがある。また、それが30g/リットルを超
えると、良好な皮膜は形成されるがその効果は飽和し、
化成処理液のコストが高くなり経済的に不利になること
がある。
【0030】本発明方法に用いられる縮合りん酸イオン
(f)は、ピロりん酸イオン、トリポリりん酸イオン、
テトラポリりん酸イオンを包含し、これらの少なくとも
1種を含むものである。縮合りん酸イオン(f)を化成
処理液中に含有させるには、縮合りん酸あるいはその塩
を使用することができる。例えば、ピロりん酸イオンを
含有させるには、ピロりん酸、ピロりん酸ナトリウムな
どを使用することができる。化成処理液中の成分(f)
の濃度は、0.1〜10g/リットルであることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜3.0g/リットルの範
囲である。成分(f)の濃度が0.1g/リットル未満
では、得られる化成処理液のエッチング作用が弱く、十
分に皮膜を形成することができないことがある。また、
それが10g/リットルを超えると、エッチング作用が
強すぎて皮膜形成反応を阻害することがある。
【0031】本発明方法に用いられる水溶性重合体
(g)は、下記式(I)の重合単位を有し、平均重合度
が2〜50のポリマー(オリゴマーを包含する)であ
る。
【化6】
【0032】上記式(I)において、X1 およびX
2 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C1 〜C5
ルキル基、または、C1 〜C5 ヒドロキシアルキル基を
表し、Y 1 およびY2 は、それぞれ互いに独立に、水素
原子、または、下記式(II)および(III)により表され
るZ基:
【化7】 (但し、式(II)および(III)中、R1 ,R2 ,R3
4 およびR5 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、
1 〜C10アルキル基、または、C1 〜C10ヒドロキシ
アルキル基から選ばれた1員を表す)を表すものであ
る。式(I)の重合単位を、2〜50の平均重合度で有
する前記重合体分子において、そのベンゼン環に結合し
ているZ基の各々は、互いに他から異なっていてもよ
く、あるいは他と同一であってもよく、前記重合体分子
中の各ベンゼン環の前記Z基置換数の平均値は0.2〜
1.0である。
【0033】水溶性重合体(g)の分子において、式
(I)の各重合単位に含まれているY 1 ,Y2 基は、互
いに同一であってもよく或は、異なっていてもよく、ま
た重合体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々
は、互いに他から異なっていてもよく、或は同一であっ
てもよい。しかしながら、式(I)の重合体分子は、Z
基により置換されたベンゼン環を必ず含み、各ベンゼン
環の、Z基置換数の平均値は、0.2〜1.0である。
このZ基の置換数の平均値を、以下「平均Z基置換数」
と記す。
【0034】式(I)の重合体において、平均重合度が
2未満のときは、得られる表面皮膜の耐食性の向上効果
が不満足になり、また、それが50を超えると、得られ
る表面処理組成物、および表面処理液の安定性が不十分
になり、実用上の不都合を生ずる。
【0035】X1 および/又はX2 により表わされるア
ルキル基、又はヒドロキシアルキル基の炭素原子数は1
〜5であり、それが、6以上になると、得られる重合体
分子が過度にバルキーになり、立体障害を発生するた
め、緻密で、耐食性にすぐれた皮膜を形成することが困
難になる。
【0036】Y1 、および/又はY2 は、水素原子又は
式(II)および(III)のZ基である。式(I)の重合体
はZ基を置換基として含むものであって、重合体分子の
各ベンゼン環における平均Z基置換率は、0.2〜1.
0である。例えば、重合度n=10の重合体は、20個
のベンゼン環を含み、この20個のベンゼン環のうちの
10個のみがそれぞれ1個のZ基により置換されている
ときは、この重合体の平均Z基置換数は、 〔(1×10)+(0×10′)〕/20=0.5 である。平均Z基置換数が0.2未満のときは、得られ
る重合体の水溶性が不十分になり、得られる表面処理組
成物および表面処理液の安定性が不十分になる。また、
平均Z基置換数が、1.0を超えるとき(2個以上のZ
基により置換されたベンゼン環を含む場合)には、得ら
れる重合体の水溶性が過度に高くなり、表面皮膜の形成
が困難になる。
【0037】式(II)および(III)において、R1 ,R
2 ,R3 ,R4 、およびR5 により表されるアルキル基
又はヒドロキシアルキル基は、1〜10個の炭素原子を
有するものである。この炭素原子数が、11以上になる
と、得られる重合体分子が過度にバルキーになり、得ら
れる皮膜の密度が粗になり、その耐食性向上効果が不十
分になる。
【0038】本発明方法において、水性化成処理液に含
まれる水溶性重合体(g)の濃度は固形分として0.1
〜20g/リットルであることが好ましい。成分(g)
の濃度が、0.1g/リットル未満では濃度が低すぎる
ため金属材料表面に安定して皮膜を形成することが困難
となることがあり、また、それが20g/リットルを超
えると、処理効果が飽和し、処理液のコストが高くなり
経済的に不利になることがある。
【0039】化成処理液のpH値は2.0〜6.5に調整
される。pH値が2.0未満では化成処理液によるエッチ
ング作用が過度になるため、皮膜を形成することが困難
となり、またそれが6.5を超えると、水溶性重合体
(g)が過度に沈澱析出しやすくなるため、処理液の寿
命が短くなる。したがって、化成処理液のpH値は2.0
〜6.5の範囲に制御されなければならない。化成処理
液のpH値を調整のためには、りん酸、硝酸、塩酸などの
酸、および水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化
アンモニウムなどのアルカリを使用すればよい。廃水処
理が問題にならない場合には、フッ化水素酸を使用して
もよい。
【0040】本発明方法に用いられる化成処理液は下記
方法により調整することができる。すなわち、りん酸イ
オン(e)と縮合りん酸イオン(f)とを前記配合割合
で採取し、必要に応じ所定量水に溶解させ充分に撹拌す
る。この液のpHが7以下でない場合には前記の適宜の酸
でpH値を7以下に調整する。次に撹拌しながら、前記水
溶性重合体(g)を添加し完全に溶解させ、pH値を前述
の方法で6.5以下に調整する。
【0041】また、化成処理液中に、素材より溶出した
アルミニウムイオンが混入すると、水溶性重合体(g)
とアルミニウムとが錯体を形成し、沈澱を生じる場合が
ある。このような沈澱生成を防止するために、化成処理
液にアルミニウム封鎖剤を添加するとよい。アルミニウ
ム封鎖剤としては、例えば、EDTA、Cy−DTA、
トリエタノールアミン、グルコン酸、ヘプトグルコン
酸、しゅう酸、酒石酸、りんご酸および有機ホスホン酸
などが有用であるが、特にこれらに限定されるわけでは
ない。廃水処理にてフッ化水素酸が問題にならない場合
には、これも封鎖剤として有効である。
【0042】さらに本発明においては化成処理液中に反
応促進剤として酸化剤を添加してもよい。酸化剤には特
に限定はないが、例えば、過酸化水素を用いることが好
ましく、その他の酸化剤としては塩素酸塩および亜硝酸
塩などを用いることができる。化成処理液中の酸化剤の
濃度は0.1〜2g/リットルであることが好ましい。
酸化剤には、化成処理液の腐敗およびかび発生を防止す
る効果もある。
【0043】また、アルミニウム含有金属材料表面と、
化成処理液との接触をスプレー処理により施す場合に、
化成処理液が発泡して問題を生ずる場合がある。発泡は
装置条件に大きく依存するが、装置条件の変更で発泡を
防止できない場合には、化成処理液に消泡剤を添加すれ
ばよい。消泡剤には特に限定はなく、得られる皮膜と塗
料との密着性を損なうようなものでない限り適宜に選定
使用することができる。
【0044】本発明方法において、化成処理液をアルミ
ニウム含有金属材料表面に接触させる温度には特に制限
はないが、35〜65℃であることが好ましい。この接
触温度が35℃未満では化成処理液の反応性が不十分で
あり、良好な皮膜が形成されないことがある。また、そ
れが65℃を超えると、良好な皮膜は形成されるが、そ
の効果は飽和し、加温のエネルギーコストが高くなり経
済的に不利になることがある。
【0045】本発明方法に用いられる化成処理液と、ア
ルミニウム含有金属材料表面との接触時間にも制限はな
いが、2〜60秒であることが好ましい。接触方法とし
ては、スプレー法、浸漬法等が用いられるが、これらに
限定されるものではない。接触時間が2秒未満では、化
成処理液が十分反応することができないため、耐食性の
優れた皮膜は形成されない。また、それが60秒を超え
ると得られる皮膜の性能が飽和してしまうことがある。
【0046】上記、化成処理液で化成処理されたアルミ
ニウム含有金属材料表面は水によりすすぎ洗いされる。
この水洗は化成処理液を除去する目的で行われるから、
金属材料表面から未反応の化成処理液がなくなればよ
く、水洗方法等には特に制限はない。
【0047】その後、上記方法により水洗されたアルミ
ニウム含有金属材料表面上の皮膜は乾燥される。この乾
燥の目的は、皮膜上の水洗水を除去することにあるの
で、乾燥温度や乾燥時間などの乾燥方法には制限はな
く、適宜に選定使用すればよい。
【0048】次に、本発明方法の化成処理液によりアル
ミニウム含有金属材料表面上に形成される皮膜について
概説する。この化成皮膜は、りん酸イオン(e),およ
び縮合りん酸イオン(f)と重合体(g)とから形成さ
れる有機−無機複合皮膜である。りん酸イオン(e)と
縮合りん酸イオン(f)によりアルミニウム含有金属材
料表面がエッチングされ、その際に界面で局部的なpH上
昇が発生し、りん酸塩が金属材料の表面に析出する。ま
た、重合体(g)のアミノ基は、キレート作用を有し、
これがエッチングにより生成する素地の新生面と一種の
配位化合物を形成する。基本的には上記2つの作用によ
り、有機−無機複合皮膜が形成されるのであるが、化成
処理液中に縮合りん酸イオン(f)を共存させると、重
合体−金属の配位化合物がより形成しやすくなり、この
結果、広いpH範囲で安定して有機−無機複合皮膜を表面
に形成することが可能となるのである。また、形成され
た表面皮膜を加熱することにより、表面上のキレート重
合体をさらに重合させることも可能である。特に高い耐
食性が要求される場合には、皮膜を加熱して表面上で重
合体をさらに高分子化させるとよい。このときの加熱条
件としては、200℃−1分間以上(雰囲気条件)が適
当である。
【0049】本発明方法に用いられるアルミニウム含有
金属材料は、アルミニウム、並びに、アルミニウム−マ
ンガン合金、アルミニウム−マグネシウム合金、アルミ
ニウム−シリコン合金などのアルミニウム含有合金から
なる材料、例えば板材、棒材、管材、および線材などを
包含する。この金属材料の寸法、形状には全く制限がな
い。
【0050】
【実施例】本発明の表面処理方法を、下記実施例により
更に説明する。なお、洗浄処理液組成、洗浄方法、化成
処理液組成、化成処理方法については、実施例、比較例
ごとに個別に記載する。
【0051】実施例において得られた製品の性能を下記
方法により測定評価した。評価方法 耐食性 アルミニウムDI缶の耐食性(耐レトルト白化性)を、
処理されたアルミニウムDI缶を、レトルト殺菌装置に
セットし、120℃−30分間の蒸気処理を施した後の
変色(白変)の度合により評価した。白変なしを "○"
、一部白変を "△" 、全面白変を "×" で示した。
【0052】 塗料密着性 塗料密着性を下記方法によりテストした。処理缶の表面
にエポキシ尿素系の缶用塗料を塗膜厚さ:5〜7μmに
塗装し、215℃で4分間焼付け、この缶を5×150
mmの短冊状に切断し、ポリアミド系のフィルムを熱圧着
し試験片とした。このフィルムを、試験片から180度
ピール試験法により剥離し、その際のピール強度を測定
評価した。したがって、ピール強度が大きいほど塗料密
着性は優れている。一般に4.0 kgf/5mm幅以上のピ
ール強度を有していれば実用上良好と評価される。
【0053】 すべり性 アルミニウムDI缶のすべり性は、缶外面の静摩擦係数
を測定して評価した。したがって、静摩擦係数が低いほ
どすべり性は優れている。一般に1.0以下の静摩擦係
数を有していれば実用上良好と評価される。
【0054】 耐装置腐食性 表面を研磨したステンレス鋼(SUS304)を、それ
を下記実施例の各々に示す洗浄温度に加温した洗浄液に
浸漬し、1週間後の状態を目視により評価した。腐食な
しを "○" 、腐食ありを "×" で示した。
【0055】実施例1 アルミニウム合金板(A3004)をDI加工して作製
したアルミニウムDI缶を下記組成を有する洗浄液1を
用いるスプレー処理により洗浄し、水洗して、清浄化し
た。次に下記組成を有する化成処理液1を用いるスプレ
ー処理を施し、水道水で水洗し、さらに3000,00
0Ωcm以上の脱イオン水で10秒間スプレー洗浄した
後、これを180℃の熱風乾燥炉内で2分間乾燥した。
【0056】洗浄液1 アルカリビルダー :水酸化ナトリウム 1.7g/リットル 有機ホスホン酸 :エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸 2.0g/リットル アルミニウムイオン封鎖剤:ヘプトグルコン酸ナトリウム 1.0g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO11モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO10モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:11.0 洗浄処理温度:50℃ 洗浄処理時間:40秒
【0057】化成処理液1 75%りん酸(H3 PO4 ) 10.0g/リットル(PO4 3- :7.2g/リットル) ピロりん酸ナトリウム(Na4 2 7 ・10H2 O) 3.0g/リットル(P2 7 4- :1.2g/リットル) 水溶性重合体1 2.0g/リットル(固形分) pH4.0(水酸化ナトリウムで調整) 但し水溶性重合体1は、 平均重合度=5、 式(1)において、 X1 ,X2 =水素原子、 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH3 2 基(Z基) 平均Z基置換数=0.25 化成処理温度:40℃ 化成処理時間:20秒
【0058】実施例2 実施例1と同様にしてアルミニウムDI缶を、下記組成
を有する洗浄液2で洗浄し、水洗清浄後、下記組成を有
する化成処理液2を用い化成処理した。処理後、実施例
1と同一条件で水洗、乾燥した。
【0059】洗浄液2 アルカリビルダー :水酸化ナトリウム 1.7g/リットル 有機ホスホン酸 :1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン 酸 2.0g/リットル アルミニウム封鎖剤:グルコン酸ナトリウム 2.0g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO18モル付加物(炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO15モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:8.5(炭酸ガスにて調整) 洗浄処理温度:60℃ 洗浄処理時間:115秒
【0060】化成処理液2 75%りん酸(H3 PO4 ) 10.0g/リットル(PO4 3- :7.2g/リットル) ピロりん酸ナトリウム(Na4 2 7 ・10H2 O) 3.0g/リットル(P2 7 4- :1.2g/リットル) 水溶性重合体2 0.4g/リットル(固形分) pH3.0(炭酸ナトリウムで調整) 但し、水溶性重合体2において、 平均重合度=5 X1 ,X2 =−C2 5 基、 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH2 CH2 OH)2 基(Z基) 平均Z基置換数=0.5 化成処理温度:50℃ 化成処理時間:30秒
【0061】実施例3 実施例1と同様にしてアルミニウムDI缶を、下記組成
を有する洗浄液3で洗浄し、水洗清浄後、下記組成を有
する化成処理液3を用い化成処理した。処理後、実施例
1と同一条件で水洗、乾燥した。
【0062】洗浄液3 アルカリビルダー :炭酸カリウム 5.0g/リットル 有機ホスホン酸 :アミノトリメチレンホスホン酸 2.0g/リットル アルミニウム封鎖剤:蓚酸カリウム 2.0g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO18モル付加物(炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO15モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:11.5 洗浄処理温度:60℃ 洗浄処理時間:20秒
【0063】化成処理液3 75%りん酸(H3 PO4 ) 20.0g/リットル(PO4 3- :14.4g/リットル) ピロりん酸ナトリウム(Na4 2 7 ・10H2 O) 6.0g/リットル(P2 7 4- :2.4g/リットル) 水溶性重合体3 8.0g/リットル(固形分) pH6.0(水酸化ナトリウムで調整) 但し水溶性重合体3において、 平均重合度=15 X1 ,X2 =−C2 5 基 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH2 CH2 OH)2 基(Z基) 平均Z基置換数=1.0 化成処理温度:60℃ 化成処理時間:45秒
【0064】実施例4 実施例1と同様にして、アルミニウムDI缶を、下記組
成を有する洗浄液4で洗浄し、水洗清浄後、下記組成を
有する化成処理液3を用い化成処理した。処理後、実施
例1と同一条件で水洗、乾燥した。
【0065】洗浄液4 アルカリビルダー :水酸化カリウム 1.0g/リットル :炭酸カリウム 1.0g/リットル 有機ホスホン酸 :1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン 酸 0.8g/リットル アルミニウム封鎖剤:ヘプトグルコン酸カリウム 0.5g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO11モル付加物(炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO15モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:10.0 洗浄処理温度:50℃ 洗浄処理時間:40秒
【0066】化成処理液4 75%りん酸(H3 PO4 ) 20.0g/リットル(PO4 3- :14.4g/リットル) トリポリりん酸ナトリウム(Na5 3 10) 1.2g/リットル(P3 10 5-:0.8g/リットル) 水溶性重合体4 1.0g/リットル(固形分) pH4.0(アンモニア水で調整) 但し、水溶性重合体4において、 平均重合度=15 X1 ,X2 =水素原子 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH2 OH)2 基(Z基) 平均Z基置換数=0.5 化成処理温度:60℃ 化成処理時間:20秒
【0067】実施例5 実施例1と同様にして、アルミニウムDI缶を、下記組
成を有する洗浄液5で洗浄し、水洗清浄後、下記組成を
有する化成処理液5を用い化成処理した。処理後、実施
例1と同一条件で水洗、乾燥した。
【0068】洗浄液5 アルカリビルダー :水酸化カリウム 3.0g/リットル 有機ホスホン酸 :1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン 酸 0.8g/リットル アルミニウム封鎖剤:ヘプトグルコン酸カリウム 0.5g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO11モル付加物(炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO15モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:12.0 洗浄処理温度:35℃ 洗浄処理時間:20秒
【0069】化成処理液5 75%りん酸(H3 PO4 ) 20.0g/リットル(PO4 3- :14.4g/リットル) ピロりん酸(H4 2 7 ) 1.0g/リットル(P2 7 4-:0.98g/リットル) 水溶性重合体5 1.0g/リットル(固形分) pH3.5(アンモニア水で調整) 但し水溶性重合体5において、 平均重合度=20 X1 ,X2 =水素原子 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH2 CH2 CH2 OH)2 基(Z基) 平均Z基置換数=0.75 化成処理温度:60℃ 化成処理時間:10秒
【0070】比較例1 実施例1と同様にしてアルミニウムDI缶を下記組成を
有する洗浄液6で洗浄し、水洗清浄後、前記化成処理液
4を用い化成処理(60℃、10秒)した。処理後、実
施例1と同一条件で水洗、乾燥した。
【0071】洗浄液6 (有機ホスホン酸(b)を含まない) アルカリビルダー :水酸化カリウム 8.0g/リットル ペプトグルコン酸ナトリウム 0.8g/リットル 界面活性剤:ノニルフェノールEO11モル付加物(炭化水素誘導体) 1.0g/リットル 界面活性剤:高級アルコールEO5モル、PO15モル付加物 (炭化水素誘導体) 1.0g/リットル pH:11.8(炭酸ガスにて調整) 洗浄処理温度:60℃ 洗浄処理時間:30秒
【0072】比較例2 実施例1と同様にしてアルミニウムDI缶を前記洗浄液
3で洗浄し(35℃、20秒)、水洗清浄後、下記組成
を有する化成処理液6を用い化成処理した。処理後、実
施例1と同一条件で水洗、乾燥した。化成処理液6 (水溶性重合体(g)なし) 75%りん酸(H3 PO4 ) 20.0g/リットル(PO4 3- :14.4g/リットル) ピロりん酸(H4 2 7 ) 1.0g/リットル(P2 7 4-:0.98g/リットル) pH3.5(アンモニア水で調整) 化成処理温度:60℃ 化成処理時間:20秒
【0073】比較例3 実施例1と同様にしてアルミニウムDI缶を、前記洗浄
液3を用いて洗浄し、水洗後、下記組成を有する化成処
理液7を用いて化成処理した。化成処理の後、実施例1
と同様にして水洗、乾燥した。化成処理液7 (縮合りん酸なし) 75%りん酸(H3 PO4 ) 20.0g/リットル(PO4 3- :14.4g/リットル) 水溶性重合体6 1.0g/リットル(固形分) pH3.5(アンモニア水により調整) 但し、水溶性重合体6において、 平均重合度=10 X1 ,X2 =水素原子 Y1 ,Y2 =−CH2 N(CH2 CH2 CH2 OH)2 基(Z基) 平均Z基置換数=0.75 化成処理温度:60℃ 化成処理時間:10秒
【0074】比較例4 実施例1と同様にアルミニウムDI缶を市販の酸性洗浄
剤(商標:パルクリーン500、硫酸をベースとする酸
性クリーナー、日本パーカライジング株式会社製)の4
%水溶液で洗浄し、水洗清浄後、市販の化成処理液(商
標:アロジン404、りん酸ジルコニウム系化成皮膜
剤、日本パーカライジング株式会社製)2%水溶液を用
い化成処理した。処理後、実施例1と同一条件で水洗、
乾燥した。 洗浄処理温度:70℃ 洗浄処理時間:50秒 化成処理温度:40℃ 化成処理時間:20秒
【0075】上記実施例1〜5および比較例1〜4の評
価テスト結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】表1の結果より明らかなように、本発明の
表面処理方法を用いた実施例1〜5において、耐食性、
密着性、すべり性および装置腐食性のすべてにおいて優
れた皮膜が得られることが確認された。一方、比較例1
において、洗浄液が有機ホスホン酸(b)を含まない場
合は、得られる化成皮膜の耐食性および塗料密着性が不
良であり、かつ静摩擦係数も高く不満足なものであっ
た。比較例2において、化成処理液が水溶性重合体
(g)を含まない場合は、得られる化成皮膜の耐食性お
よび塗料密着性が著しく低く、静摩擦係数が高く、化成
処理アルミニウムDI缶のすべり性が不良であった。比
較例3において、化成処理液が縮合りん酸イオン(f)
を含まない場合は、得られる皮膜の耐食性および塗料密
着性が不良であり、かつ静摩擦係数が高く、化成処理ア
ルミニウムDI缶のすべり性が不良であった。市販酸性
洗浄液および化成処理液を用いた比較例4においては、
耐装置腐食性が不良であり、得られた化成処理アルミニ
ウムDI缶のすべり性が不良であった。
【0078】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
に係る表面処理方法により、アルミニウム含有金属材料
の表面を低コストでかつ安定に洗浄し、その洗浄面上に
耐食性と塗料密着性とに優れ静摩擦係数の低い化成皮膜
を形成することができる。また、本発明の表面処理方法
をアルミニウムDI缶に適用することにより、塗装・印
刷前のアルミニウムDI缶表面に優れた耐食性、塗料密
着性を付与し、且つ、缶のコンベヤー移送の円滑化に必
要な優れたすべり性をも付与する皮膜が形成されるとい
う優れた効果を奏する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/12 PHJ C09D 161/12 PHJ C23C 22/78 C23C 22/78

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム含有金属材料の表面を、下
    記成分: (a)アルカリビルダー、 (b)アミノアルキルホスホン酸及びヒドロキシアルキ
    ルホスホン酸から選ばれた少なくとも1種の有機ホスホ
    ン酸化合物、 (c)アルミニウムイオン封鎖剤、および (d)界面活性剤、を含み、前記成分の重量比(a):
    (b):(c):(d)が0.5〜10.0:0.1〜
    10.0:0.1〜3.0:0.1〜5.0であり、か
    つ8.0〜12.0のpH値を有するアルカリ性水性洗浄
    液に接触させて洗浄し、前記洗浄された金属材料表面
    を、下記成分: (e)りん酸イオン、 (f)縮合りん酸イオン、および (g)下記式(I): 【化1】 〔但し、式(I)において、X1 およびX2 は、それぞ
    れ互いに独立に、水素原子、C1 〜C5 アルキル基、ま
    たは、C1 〜C5 ヒドロキシアルキル基を表し、Y1
    よびY2 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、また
    は、下記式(II)および(III)により表されるZ基: 【化2】 (但し、式(II)および(III)中、R1 ,R2 ,R3
    4 およびR5 は、それぞれ互いに独立に、水素原子、
    1 〜C10アルキル基、または、C1 〜C10ヒドロキシ
    アルキル基から選ばれた1員を表す)を表し、前記重合
    体分子のベンゼン環に結合しているZ基の各々は、互い
    に他から異なっていてもよく、あるいは他と同一であっ
    てもよく、前記重合体分子中の各ベンゼン環の前記Z基
    置換数の平均値は0.2〜1.0である〕により表され
    る重合単位を2〜50の平均重合度で含む水溶性重合体
    を含有し、前記成分の重合比(e):(f):(g)
    が、0.1〜30:0.1〜10:0.1〜20であ
    り、かつ2.0〜6.5のpH値を有する水性化成処理液
    に接触させて化成処理し、 この化成処理された金属材料表面を洗浄し、乾燥する、
    ことを特徴とする、アルミニウム含有金属材料表面処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム含有金属材料表面と前
    記アルカリ性水性洗浄液との接触が2〜120秒間行わ
    れる、請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記洗浄されたアルミニウム含有金属材
    料表面と前記水性化成処理液との接触が、2〜60秒間
    行われる、請求項1に記載の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記アルカリ性水性洗浄液が、0.5〜
    10.0g/リットルの前記アルカリビルダー(a)、
    0.1〜10.0g/リットルの前記ホスホン化合物
    (b)、0.1〜3.0g/リットルの前記アルミニウ
    ムイオン封鎖剤(c)、および0.1〜5.0g/リッ
    トルの前記界面活性剤(d)とを含む、請求項1に記載
    の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記水性化成処理液が0.1〜30g/
    リットルの前記りん酸イオン(e)、0.1〜10g/
    リットルの前記縮合りん酸イオン(f)、および0.1
    〜20g/リットルの前記水溶性化合物(g)を含む、
    請求項1に記載の表面処理方法。
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