JPH09110633A - シリコーングラフトを具備する非シリコーン骨格を備えたポリマーと非シリコーングラフトを具備するポリシロキサン骨格を備えたポリマーとの組み合わせを含む局所用組成物 - Google Patents

シリコーングラフトを具備する非シリコーン骨格を備えたポリマーと非シリコーングラフトを具備するポリシロキサン骨格を備えたポリマーとの組み合わせを含む局所用組成物

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JPH09110633A
JPH09110633A JP8257133A JP25713396A JPH09110633A JP H09110633 A JPH09110633 A JP H09110633A JP 8257133 A JP8257133 A JP 8257133A JP 25713396 A JP25713396 A JP 25713396A JP H09110633 A JPH09110633 A JP H09110633A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたスタイリング特性を付与し、適用後の
手触りがより滑らかである、ケラチン物質を処理するた
めの化粧用または皮膚科学用組成物を提供する。 【解決手段】 化粧または皮膚科学に使用できる媒体
に、ポリシロキサンを含むモノマーでグラフトされた非
シリコーン有機骨格を備えた少なくとも一つのポリマー
と、非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシ
ロキサン骨格を備えた少なくとも一つのポリマーを含む
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシロキサンを
含むモノマーでグラフトされた非シリコーン有機骨格を
備えた少なくとも一つのポリマーと、非シリコーン有機
モノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を備えた
少なくとも一つのポリマーを含む、特にヒトの髪等のケ
ラチン物質の処理のための化粧用または皮膚科学用組成
物およびその使用に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリシロキサンを含むモノマーでグラフ
トされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマーは、米
国特許第4693935号および米国特許第47285
71号および欧州特許公開第0412704号公報、欧
州特許公開第0412707号公報、欧州特許公開第0
640105号公報および国際特許公開第95/005
78号公報に記載されているように、当該技術分野で周
知である。これらのポリマーは、そのスタイリング特性
のためにヘアケアに用いられている。
【0003】非シリコーン有機モノマーでグラフトされ
たポリシロキサン骨格を備えたポリマーも、当該技術分
野において周知であり、好ましくは欧州特許公開第05
82152号公報および国際特許公開第93/2300
9号公報に記載されたものの中から選択される。これら
のポリマーも、そのスタイリング特性のためにヘアケア
に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】出願人の会社では、驚
くべきことに、ポリシロキサンを含むモノマーでグラフ
トされた非シリコーン有機骨格を備えた少なくとも一つ
のポリマーと、非シリコーン有機モノマーでグラフトさ
れたポリシロキサン骨格を備えた少なくとも一つのポリ
マーとを組み合わせることにより、各ポリマーを単独で
用いるよりも優れたスタイリング特性が得られることを
見いだした。これは、より優れた繊維相互間結合(inter
fibre adhesion)に反映される。また、出願人の会社で
は、本発明に係るグラフトされたシリコーンポリマーの
組み合わせにより、各ポリマーを単独で用いる場合より
も、適用後の手触りにおける滑らかさが改善されること
を見いだした。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】し
かして、本発明に係る組成物は、化粧用または皮膚科学
用に用いられる媒体に、ポリシロキサンを含むモノマー
でグラフトされた非シリコーン有機骨格を備えた少なく
とも一つのポリマーと、非シリコーン有機モノマーでグ
ラフトされたポリシロキサン骨格を備えた少なくとも一
つのポリマーを含むことを本質的な特徴とする。
【0006】以下の説明において、シリコーンもしくは
ポリシロキサンは、一般に受け入れられているように、
適切に反応性が付与された(functionalized)シランの
重合および/または重縮合によって得られ、本質的に、
ケイ素原子が酸素原子を介して互いに結合したメインユ
ニット(シロキサン結合 ≡Si−O−Si≡)の繰り
返しからなる、種々の分子量の、分枝状または架橋結合
した、直鎖状または環状構造を備えた有機ケイ素(organ
osilicon)ポリマーまたはオリゴマーであって、任意
に、置換された炭化水素基がケイ素原子に炭素原子を介
して直接結合しているものを指すと解される。もっとも
一般的な炭化水素基は、アルキル基、特にメチル基等の
1−C10アルキル基、フルオロアルキル基、特にフェ
ニル基等のアリール基、並びに特にビニル基等のアルケ
ニル基であり;シロキサン鎖に直接もしくは炭化水素基
を介して結合し得る他の種類の基は、特に水素、特に塩
素、臭素もしくはフッ素等のハロゲン、チオール、アル
コキシ基、特にポリオキシエチレンおよび/またはポリ
オキシプロピレン基等のポリオキシアルキレン(すなわ
ちポリエーテル)基、ヒドロキシルもしくはヒドロキシ
アルキル基、置換されたもしくは置換されていないアミ
ノ基、アミド基、アシルオキシまたはアシルオキシアル
キル基、ヒドロキシアルキルアミノもしくはアミノアル
キル基、第四級アンモニウム基、両性またはベタイン
基、もしくはカルボキシラート、チオグリコラート、ス
ルホスクシナート、チオスルファート、ホスファートお
よびスルファート基等の陰イオン基であり、上記のリス
トは言うまでもなく限定するものではない(いわゆる
“有機修飾された(organomodified)”シリコーン類)。
【0007】以下の説明において、“ポリシロキサンマ
クロマー”は、一般に受け入れられているように、その
構造にポリシロキサン型のポリマー鎖を含むあらゆるモ
ノマーを指すと解する。
【0008】本発明によるポリシロキサンを含むモノマ
ーによりグラフトされた非シリコーン有機骨格を備えた
ポリマーは、シリコーンを含まない有機モノマーからな
る有機性主鎖からなり、その鎖の内部、あるいは任意に
その鎖の末端の少なくとも一方に、少なくとも一つのポ
リシロキサンマクロマーがグラフトされている。
【0009】グラフトしたシリコーンポリマーの主鎖を
構成する非シリコーン有機モノマーは、ラジカル反応経
路(radical route)で重合されるエチレン性不飽和を備
えたモノマー、ポリアミド、ポリエステルもしくはポリ
ウレタンを形成するモノマー等の重縮合によって重合さ
れるモノマー、もしくはオキサゾリンまたはカプロラク
トン型のモノマー等の開環構造を備えたモノマーから選
択することができる。
【0010】本発明に係るポリシロキサンを含むモノマ
ーがグラフトした非シリコーン有機骨格を備えたポリマ
ーは、当業者に知られたあらゆる方法、特に、(i)ポ
リシロキサン鎖に適切に反応性が付与された出発物質の
ポリシロキサンマクロマーと、(ii)共有結合の形成を
伴って前記シリコーンに保有されている官能基と反応し
得る一つの官能基によってそれ自体に適切に反応性が付
与された一つ以上の非シリコーン有機化合物との反応に
よって得られる。このような反応の典型的な例は、シリ
コーンの末端の一方に保有されたビニル基と、主鎖のエ
チレン性不飽和を備えたモノマーの二重結合との間のラ
ジカル反応である。
【0011】本発明に係るポリシロキサンを含むモノマ
ーによってグラフトされた非シリコーン有機骨格を備え
たポリマーは、好ましくは、米国特許第4693935
号、米国特許第4728571号および米国特許第49
72037号、並びに欧州特許公開第0412704号
公報、欧州特許公開第0412707号公報、欧州特許
公開第0640105号公報および国際特許公開第95
/00578号公報に記載されたものの中から選択され
る。これらは、エチレン性不飽和を備えたモノマーおよ
び末端ビニル基を備えたシリコーンマクロマーからラジ
カル重合によって得られたコポリマー、もしくは反応性
を付与し得る基を含むポリオレフィンとこの基と反応し
得る末端官能基を備えたポリシロキサンマクロマーとの
反応によって得られたコポリマーに関する。
【0012】本発明の実施に適したシリコーンでグラフ
トされたポリマーの特定のファミリーは、 a)ラジカル重合されるエチレン性不飽和を備えた低親
油極性(lipophilic polarity)の0〜98重量%の少な
くとも一つの親油性モノマー(A); b)(A)タイプのモノマーと共重合し得るエチレン性
不飽和を備えた0〜98重量%の少なくとも一つの極性
親水性モノマー(B); c)以下の一般式: X(Y)nSi(R)3-m-Zm (I) [式中、Xは、モノマー(A)および(B)と共重合し
得るビニル基を示す;Yは、二価結合を備えた基を示
す;Rは、水素原子、C1−C6アルキル基またはアルコ
キシ基もしくはC6−C12アリール基を示す;Zは、少
なくとも500の数平均分子量を備えた一価のポリシロ
キサンユニットを示す;nは、0または1であり、mは
1〜3の範囲の整数である]の0.01〜50重量%の
少なくとも一つのポリシロキサンマクロマー(C)を含
むグラフトされたシリコーンコポリマーから構成され、
上記パーセントはモノマー(A)、(B)および(C)
の全重量に対して算出されたものである。
【0013】上記ポリマー類、並びにそれらの調製方法
は、米国特許第4693935号、米国特許第4728
571号、米国特許第4972037号、欧州特許公開
第0412704号公報、欧州特許公開第041270
7号公報および欧州特許公開第0640105号公報に
記載されている。これらは、好ましくは10000〜2
000000の数平均分子量と、少なくとも−20℃の
ガラス転移温度Tgもしくは結晶溶解温度(a crystalli
ne melting temperature)Tmを備えている。
【0014】親油性モノマー(A)の例としては、C1
−C18アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸との
エステル類;スチレン;ポリスチレンマクロマー類;ビ
ニルアセタート;ビニルプロピオナート;α-メチルス
チレン;tert−ブチルスチレン;ブタジエン;シク
ロヘキサジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエ
ン;1,1−ジヒドロペルフルオロアルカノールもしく
はその同族体とアクリル酸またはメタクリル酸とのエス
テル類;ω-ヒドロフルオロアルカノールとアクリル酸
またはメタクリル酸とのエステル類;フルオロアルキル
スルホアミドアルコールとアクリル酸またはメタクリル
酸とのエステル類;フルオロアルキルアルコールとアク
リル酸またはメタクリル酸とのエステル類;アルコール
フルオロエーテル(alcohol fluoroether)とアクリル酸
またはメタクリル酸とのエステル類;およびこれらの混
合物を挙げることができる。
【0015】好ましいモノマー(A)は、n-ブチルメ
タクリラート、イソブチルメタクリラート、tert−
ブチルアクリラート、tert−ブチルメタクリラー
ト、2−エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタク
リラート、2-(N-メチルペルフルオロオクタンスルホ
ンアミド)-エチルアクリラート、2-(N-ブチルペル
フルオロオクタンスルホンアミド)-エチルアクリラー
トおよびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0016】極性モノマー(B)の例としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、N,N-ジメチルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、第四級化ジ
メチルアミノエチルメタクリラート、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、マレ
イン酸、マレイン酸無水物およびその半エステル類(hal
f-esters)、ヒドロキシアルキルアクリラート類、ヒド
ロキシアルキルメタクリラート類、ジアリルジメチルア
ンモニウムクロリド、ビニルピロリドン、ビニルエーテ
ル類、マレイミド類(maleimides)、ビニルピリジン、ビ
ニルイミダゾール、極性ヘテロサイクリックビニル化合
物類(polar heterocyclic vinyl compounds)、スチレン
スルホナート、アリルアルコール、ビニルアルコール、
ビニルカプロラクタム(vinylcaprolactam)およびこれら
の混合物を挙げることができる。好ましいモノマー
(B)は、アクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、第四級化ジ
メチルアミノエチルメタクリラート、ビニルピロリドン
およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】式(I)の好ましいポリシロキサンマクロ
マー(C)は、以下の一般式(II)に対応する化合物か
ら選択される。
【化7】 [式中、R1は、水素原子または−COOH(好ましく
は水素原子);R2は、水素原子、メチル基または−C
2COOH(好ましくはメチル基);R3は、C1−C6
アルキル基、アルコキシ基またはアルキルアミノ基、C
6−C12アリール基またはヒドロキシル基(好ましくは
メチル基);R4は、C1−C6アルキル基、アルコキシ
基またはアルキルアミノ基、C6−C12アリール基また
はヒドロキシル基(好ましくはメチル基);qは、2〜
6の整数(好ましくは3);pは、0または1;rは、
5〜700の整数;mは、1〜3の整数(好ましくは
1)]
【0018】以下の式のポリシロキサンマクロマーを用
いることがより好ましい。
【化8】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]
【0019】本発明の特定の実施態様は、モノマーの全
重量に対して、 a)60重量%のtert−ブチルアクリラート; b)20重量%のアクリル酸; c)20重量%の以下の式のシリコーンマクロマー:
【化9】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]からなるモノマ
ーの混合物からラジカル重合によって得られるコポリマ
ーの使用を含む。
【0020】本発明の他の特定の実施態様は、モノマー
の全重量に対して、 a)80重量%のtert−ブチルアクリラート; b)20重量%の以下の式のシリコーンマクロマー:
【化10】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]からなるモノマ
ーの混合物からラジカル重合によって得られるコポリマ
ーの使用を含む。
【0021】本発明の実施に適切なシリコーンでグラフ
トされたポリマー類の他の特定のファミリーは、末端反
応性官能基を備えたポリシロキサンマクロマーと、シリ
コーンがポリオレフィンの主鎖にグラフトできる共有結
合を形成するように、前記ポリシロキサンマクロマーの
末端反応性官能基と反応する反応基を含むポリオレフィ
ン型ポリマーとの反応性押出し(reactive extrusion)に
よって得られるグラフトされたシリコーンコポリマー類
から構成される。
【0022】これらのポリマー類、およびそれらの調製
方法は、国際特許出願第95/00578号公報に記載
されている。
【0023】反応性ポリオレフィンが、ポリシロキサン
マクロマーの末端官能基と反応し得る反応官能基を含
む、ポリエチレン類、もしくは、プロピレン、スチレ
ン、アルキルスチレン、ブチレン、ブタジエン、アクリ
ラート類、メタクリラート類、ビニルエステル類または
同等物等の、エチレンから誘導されたモノマーのポリマ
ー類から選択されることが好ましい。さらに好ましく
は、エチレンまたはエチレン誘導体と、アクリル酸また
はメタクリル酸等のカルボキシル基を含むモノマー;マ
レイン酸無水物等の酸無水物基(an acid anhydride fun
ctional group)を含むモノマー;アクリル酸またはメタ
クリル酸の塩化物等の酸塩化物基を含むモノマー;アク
リル酸またはメタクリル酸のエステル類等のエステル基
を含むモノマー;および、イソシアナート基を含むモノ
マーから選択されたモノマーとの、コポリマーから選択
される。
【0024】シリコーンマクロマーは、ポリシロキサン
鎖の末端もしくは末端付近に、アルコール類、チオール
類、エポキシ基類または第一級および第二級アミン類か
らなる群から選択された官能基を含むポリシロキサンか
ら好ましく選択される。さらに好ましくは、以下の一般
式(III)に対応するポリシロキサンマクロマーであ
る。
【化11】 [式中、Tは、NH2、NHR’、エポキシ基、OHま
たはSHからなる群から選択され、R5、R6、R7およ
びR’は、独立してC1−C6アルキル基、フェニル基、
ベンジル基またはC6−C12アルキルフェニル基もしく
は水素原子を示し、sは、2〜100の数であり、t
は、0〜1000の数であり、かつyは、1〜3の数を
示す。] 上記化合物は、5000〜300000、好ましくは8
000〜200000、さらに好ましくは9000〜4
0000の数平均分子量を備えるものである。
【0025】本発明によれば、非シリコーン有機モノマ
ーでグラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマ
ーは、シリコーンを含まない少なくとも一つの有機性基
が、ポリマー鎖内または少なくともその一端でグラフト
したシリコーン主鎖[またはポリシロキサン(≡Si−
O−)n]を含む。
【0026】本発明に係る非シリコーン有機モノマーに
よってグラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリ
マーは、既存の商業用製品であっても、当業者に知られ
たあらゆる方法で得られたものであってもよい。特に、
(i)ケイ素原子の一つまたはいくつかに適切に反応性
が付与された出発物質のシリコーンと、(ii)共有結合
の形成を伴って前記シリコーンに保有されている官能基
と反応し得る一つの官能基によって適切に反応性が付与
された非シリコーン有機化合物との反応によって得られ
る。このような反応の典型的な例は、≡Si−H基とC
2=CH−ビニル基とのヒドロシリレーション(hydrosi
lylation)反応、もしくは−SHチオール基と上記と同
様のビニル基との反応である。
【0027】本発明の実施に適切な非シリコーン有機モ
ノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポ
リマーの例とその調製方法は、特に欧州特許公開第05
82152号公報、国際特許公開第93/23009号
公報および国際特許公開第95/03776号公報に記
載されており、その教示を、非限定的参照として当該明
細書中に完全に取り込む。
【0028】本発明の特に好ましい実施態様によれば、
用いられた非シリコーン有機モノマーによってグラフト
されたポリシロキサン骨格を備えたポリマーは、エチレ
ン性不飽和を有する少なくとも一つの陰イオン性非シリ
コーン有機モノマーおよび/またはエチレン性不飽和を
有する一つの疎水性非シリコーン有機モノマーと、共有
結合の形成を伴って前記非シリコーンモノマーのエチレ
ン性不飽和と反応する、チオール基等の少なくとも一つ
の官能基を鎖中に有するシリコーンとのラジカル共重合
の生成物を含む。
【0029】本発明によれば、エチレン性不飽和を備え
た前記陰イオン性モノマーは、単独もしくは混合物とし
て、任意に部分的または完全に塩の形態に中和された、
直鎖状または分枝状の不飽和カルボン酸から選択される
ことが好ましく、上記不飽和カルボン酸としては、特に
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無
水物、イタコン酸、フマル酸およびクロトン酸とするこ
とができる。適切な塩類は、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩またはアンモニウム塩である。同様に、最終
的にグラフトされたシリコーンポリマーにおいて注意す
べきことは、不飽和カルボン酸の少なくとも一つの陰イ
オン性モノマーのラジカル(ホモ)重合の生成物を含む
非イオン性の有機性基は、塩の形態に変換するために、
反応後に塩基(水酸化ナトリウム、アンモニア等)で事
後中和することができる。
【0030】本発明によれば、エチレン性不飽和を備え
た疎水性有機モノマーは、単独もしくは混合物として、
アルカノールアクリル酸エステル類および/またはアル
カノールメタクリル酸エステル類から選択される。アル
カノール類は、好ましくはC1−C18アルカノール、さ
らに好ましくはC1−C12アルカノールである。好まし
いモノマーは、イソオクチルアクリラート、イソオクチ
ルメタクリラート、イソノニルアクリラート、イソノニ
ルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、
2−エチルヘキシルメタクリラート、ラウリルアクリラ
ート、ラウリルメタクリラート、イソペンチルアクリラ
ート、イソペンチルメタクリラート、n−ブチルアクリ
ラート、n−ブチルメタクリラート、イソブチルアクリ
ラート、イソブチルメタクリラート、メチルアクリラー
ト、メチルメタクリラート、tert−ブチルアクリラ
ート、tert−ブチルメタクリラート、トリデシルア
クリラート、トリデシルメタクリラート、ステアリルア
クリラートおよびステアリルメタクリラート、並びにこ
れらの混合物からなる群から選択される。
【0031】本発明の実施に適した非シリコーン有機モ
ノマーでグラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポ
リマーのファミリーは、その構造に、以下の式(IV)
のユニットを含むシリコーンポリマーからなる。
【化12】 [式中、G1ラジカルは、同一または相違してもよく、
水素原子またはC1−C10アルキルラジカルもしくはフ
ェニルラジカルを示し;G2ラジカルは、同一または相
違してもよく、C1−C10アルキレン基を表し;G3は、
エチレン性不飽和を備えた少なくとも一つの陰イオン性
モノマーの(ホモ)重合から得られたポリマー残基を示
し;G4は、エチレン性不飽和を備えた少なくとも一つ
の疎水性モノマーの(ホモ)重合から得られたポリマー
残基を示し;mとnは、0または1に等しく;aは、0
〜50の整数であり;bは、10〜350の整数であ
り;かつ、cは、0〜50の整数である;ただし、パラ
メーターaとcの一方は、0以外である]
【0032】式(IV)の上記ユニットが、以下の特
徴、すなわち − G1ラジカルが、アルキルラジカル、好ましくはメ
チルラジカルを示すこと;− nは0ではなく、G2
ジカルは二価のC1−C3ラジカル、好ましくはプロピレ
ンラジカルを示すこと; − G3は、エチレン性不飽和型を備えたカルボン酸、
好ましくはアクリル酸および/またはメタクリル酸の少
なくとも一つのモノマーの(ホモ)重合から得られたポ
リマーラジカルを示すこと; − G4は、(C1−C10)アルキルアクリラート型また
は(C1−C10)アルキルメタクリラート型の少なくと
も一つのモノマー、好ましくはイソブチルまたはメチル
アクリラート(メタクリラート)の(ホモ)重合から得
られたポリマーラジカルを示すこと、の少なくとも一
つ、さらに好ましくは全てを有する。
【0033】式(IV)に対応するシリコーンポリマー
の例は、チオプロピレン型の結合を介して、ポリ(アク
リル酸(メタクリル酸))型およびポリ(メチルアクリ
ラート(メタクリラート))型の混合ポリマーユニット
がグラフトされたポリジメチルシロキサン(PDMS)
である。
【0034】式(IV)に対応するシリコーンポリマー
の他の例は、チオプロピレン型の結合を介して、ポリ
(イソブチルアクリラート(メタクリラート))型のポ
リマーユニットがグラフトされたポリジメチルシロキサ
ン(PDMS)である。
【0035】本発明に係る非シリコーン有機モノマー類
でグラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマー
の数平均分子量は、好ましくは約10000〜1000
000、さらに好ましくは約10000〜100000
である。
【0036】ポリシロキサンを含むモノマー類によって
グラフトされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマー
は、組成物の全重量に対して0.01〜15重量%の範
囲の量で用いられることが好ましい。より好ましくは、
0.5〜10重量%の範囲とされる。
【0037】非シリコーン有機モノマーによってグラフ
トされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーが、組成
物の全重量に対して0.01〜20重量%の範囲の量で
用いられることが好ましい。より好ましくは、0.1〜
15重量%、さらに好ましくは、0.5〜10重量%の
範囲の量とされる。
【0038】化粧的または皮膚科学的に使用できる媒体
は、水、もしくは水と化粧用に使用できる溶媒との混合
物からなることが好ましく、例えば、モノアルコール
類、ポリアルコール類、グリコールエーテル類もしくは
脂肪酸エステル類等を、単独または混合物として用いる
ことができる。
【0039】エタノールまたはイソプロパノール等の低
級アルコール類、ジエチレングリコール等のポリアルコ
ール類、もしくはグリコールまたはジエチレングリコー
ルのアルキルエーテル類等のグリコールエーテル類を特
に挙げることができる。
【0040】本発明に係るグラフトされたシリコーンポ
リマー類は、化粧的に使用できる媒体に溶けているか、
あるいは粒子の水性分散物の形態で用いることができ
る。
【0041】本発明の組成物は、増粘剤、脂肪酸エステ
ル類、脂肪酸とグリセロールのエステル類、シリコーン
類、界面活性剤、香料、防腐剤、サンスクリーン剤、タ
ンパク質、ビタミン類、ポリマー類、植物油、動物油、
鉱物油または合成油および化粧品の分野で通常用いられ
る他の添加剤からなる群から選択された少なくとも一つ
の添加剤をさらに含むことができる。
【0042】上記添加剤は、本発明に係る組成物中に、
組成物の全重量に対して0〜20重量%の範囲の割合で
含まれる。各添加剤の正確な量は、その性質に依存し、
当業者によって容易に決定される。
【0043】もちろん、当業者は、本発明に係る組成物
に本質的に備わっている有利な特徴が、添加によって実
施的に有害に影響しないように、本発明に係る組成物に
添加される任意の化合物の選択に注意を払うであろう。
【0044】本発明に係る組成物は、ゲル、ミルク、ク
リーム、多少に関わらず粘性を持ったローションもしく
は泡(フォーム)の形態で提供される。
【0045】特に、整髪用ローション(ヘアセッティン
グローション)、ブロー乾燥ローション、固定用組成物
(ラッカー)およびスタイリングローションとされる。
ローションは、気化形態または泡形態で組成物を適用す
るために、特に気化器(a vaporizer)またはポンプ式ス
プレーもしくはエアゾール容器に種々の形態で収容する
ことができる。このような収容形態は、例えば、髪の固
定または処理のためにスプレー、ラッカーまたは泡を得
たいときに必要とされる。
【0046】組成物は、すすぎを必要もしくは不要と
し、シャンプー、染色、脱色、パーマネントウェービン
グもしくは髪のストレート化の前または後に適用され
る、シャンプーもしくは組成物とすることもできる。
【0047】ラッカーまたはエアゾールの泡を得るため
に、本発明の組成物をエアゾールの形態に収容する際に
は、n−ブタン、プロパン、イソブタンもしくはペンタ
ン等の揮発性炭化水素、あるいは塩素化および/または
フッ素化された炭化水素、並びにこれらの混合物から選
択された少なくとも一つの推進剤を含む。
【0048】本発明のさらなる主題は、髪等のケラチン
物質に上記組成物を適用し、任意に水ですすぐことを含
む、医療行為を除くケラチン物質の処理方法である。
【0049】本発明は、以下の実施例を用いてより完全
に例証されるが、記載された実施例に限定されるもので
はない。
【0050】
【実施例】実施例1 ポンプ式スタイリングスプレー − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマー 3g(活性物質(AM)) − 以下の構造(1)のシリコーングラフトポリマー 3g(活性物質(AM)) − アミノメチルプロパノール 二つのグラフトされたシリコーンポリマーを100%中和するのに適し た量 − エタノール 全体を100gとする量
【0051】構造(1):モノマーの全重量に対して、 a)60重量%のtert−ブチルアクリラート; b)20重量%のアクリル酸; c)20重量%の以下の式のシリコーンマクロマー:
【化13】 [式中、nは、マクロマーの数平均分子量が約9000
〜12000となるように選択された数字]からなるモ
ノマーの混合物からラジカル重合によって得られたコポ
リマー。
【0052】実施例2 エアゾールスプレー − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマー 3.75g(活性物質(AM)) − 上記構造(1)のシリコーングラフトポリマー 3.75g(活性物質(AM)) − アミノメチルプロパノール 二つのグラフトされたシリコーンポリマーを100%中和するのに適し た量 − エタノール 全体を100gとする量
【0053】加圧機構: − 上記組成物 80g − イソブタン 15g − 1,1−ジフルオロエタン 5g
【0054】実施例3 スタイリングゲル − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマー 1g(活性物質(AM)) − 上記構造(1)のシリコーングラフトポリマー 1g(活性物質(AM)) − 3V社からSynthalen Kの名称で市販されている架橋結合したポリ(アクリ ル酸) 0.5g(活性物質(AM) )− アミノメチルプロパノール pH7.5とする量 − 脱イオン水 全体を100gとする量
【0055】実施例4 スタイリングフォーム − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマー 1g(活性物質(AM)) − 上記構造(1)のシリコーングラフトポリマー 1g(活性物質(AM)) − ISP社からAcrylidone LMの名称で市販されているアクリル酸/ビニルピ ロリドン/ラウリルメタクリラート(68/23/9%)ターポリマー 0.5g(活性物質(AM)) − アミノメチルプロパノール pH7.5とする量 − 脱イオン水 全体を100gとする量
【0056】加圧機構: − 上記組成物 90g − Elf Aquitaine社からAerogaz 3.2Nの名称で市販されているイソブタン/プ ロパン/ブタン(23/55/22)混合物 10g
【0057】(比較例)(I)固定力に関する比較例 髪に対する以下の3つの組成物A、BおよびCの固定力
を調べて比較した。
【0058】組成物A(従来技術): − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマーP1 5g(活性物質(AM)) − トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(可塑剤) 0.5g − アミノメチルプロパノール グラフトされたシリコーンポリマーを100%中和するのに適した量 − 98.5%のエタノール 全体を100gとする量
【0059】組成物B(従来技術): − 上記構造(1)のシリコーングラフトポリマーP2 1g(活性物質(AM)) − トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(可塑剤) 0.1g − アミノメチルプロパノール グラフトされたシリコーンポリマーを100%中和するのに適した量 − 98.5%のエタノール 全体を100gとする量
【0060】組成物C(本願発明): − ポリ(メタクリル酸)-3-チオプロピル基とポリ(メチルメタクリラート) -3-チオプロピル基を備えたポリメチル/メチルシロキサン構造の式(IV)の グラフトされたシリコーンポリマーP1 2.5g(活性物質(AM)) − 上記構造(1)のシリコーングラフトポリマーP2 2.5g(活性物質(AM)) − トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(可塑剤) 0.5g − アミノメチルプロパノール グラフトされたシリコーンポリマーを100%中和するのに適した量 − 98.5%のエタノール 全体を100gとする量
【0061】方法 R. Randall Wickett、John A. SramekおよびCynthia M.
TrobaughによるJourn. Soc. Cosmet. Chem., 43, 469-
178 (1992年、5月/6月)の記事に記載された方法
原理に基づいて、ヘアラッカーにより髪の間に形成され
た結合の強度に関する測定試験を行った。
【0062】試験された各組成物あたり、一本の髪を用
いた。柱状の支持体を用いて、約2cmの直径の一つの
カールを髪に形成した。カールした髪を組成物に浸し、
調節された環境(20℃で50%の湿度)で乾燥させ
た。組成物A、BまたはCによって固定されたカールを
切断した。接着点を介して互いに結合した2本の半分の
髪を得た。
【0063】接着点の両側に位置する末端を、半分の髪
に作用する張力(ニュートン)を測定するInstronタイ
プの装置の二つの顎部にそれぞれ取り付けた。
【0064】組成物A、BまたはCによって形成された
二つの半分の髪を連結する接着点を壊すのに必要な力の
平均(10回以上の試験)FA、FBまたはFC(組成物
A、BまたはCに対応する)を測定した。
【0065】グラフトされたシリコーンポリマーP1
2を単独で用いて得られる固定力に対する、組み合わ
せた場合(P1+P2)に得られる固定力の改善を、以下
の式: (FC−FA/FA)x100、あるいは(FC−FB
B)x100 から、パーセントで表された破壊力の相対変化量を算出
することによって調べた。
【0066】結果を、以下の表に示す。
【表1】
【0067】ポリマーP1+P2の組み合わせを含む組成
物Cが、ポリマーP1を単独で含む組成物A、またはポ
リマーP2を単独で含む組成物Bより、髪に優れた固定
力を付与したことがわかる。
【0068】(II)手触りの滑らかさに関する比較試験 5人の被験者に感覚評価試験を行った。上記3種の各組
成物A、BおよびCを髪に適用した後の手触りの滑らか
さを、化粧基準(cosmetic criterion)として調べた。
【0069】5人の被験者が、ポリマーP1を単独で含
む組成物A、またはポリマーP2を単独で含む組成物B
より、ポリマーP1+P2の組み合わせを含む組成物C
が、優れた手触りの滑らかさを髪に付与すると評価し
た。

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧または皮膚科学に用いられる媒体
    に、ポリシロキサンを含むモノマーでグラフトされた非
    シリコーン有機骨格を備えた少なくとも一つのポリマー
    と、非シリコーン有機モノマーでグラフトされたポリシ
    ロキサン骨格を備えた少なくとも一つのポリマーを含む
    ことを特徴とする、ケラチン物質を処理するための化粧
    用または皮膚科学用組成物。
  2. 【請求項2】 非シリコーン有機骨格を備えたシリコー
    ンでグラフトされたポリマーが、シリコーンを含まない
    有機モノマーからなる有機主鎖からなり、その鎖の内
    部、あるいは任意にその鎖の末端の少なくとも一方に、
    少なくとも一つのポリシロキサンマクロマーがグラフト
    されていることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 シリコーンでグラフトされたポリマーの
    主鎖を構成する非シリコーン有機モノマーが、ラジカル
    反応で重合されるエチレン性不飽和を備えたモノマー、
    重縮合によって重合されるモノマー、もしくは開環構造
    を備えたモノマーからなる群から選択されることを特徴
    とする、請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 非シリコーン有機骨格を備えたシリコー
    ンでグラフトされたポリマーが、 a)0〜98重量%のラジカル重合される低極性エチレ
    ン性不飽和を備えた低極性の少なくとも一つの親油性モ
    ノマー(A); b)0〜98重量%の(A)タイプのモノマーと共重合
    し得るエチレン性不飽和を備えた少なくとも一つの極性
    親水性モノマー(B);および、 c)0.01〜50重量%の以下の一般式: X(Y)nSi(R)3-m-Zm (I) [式中、Xは、モノマー(A)および(B)と共重合し
    得るビニル基を示す;Yは、二価結合を備えた基を示
    す;Rは、水素原子、C1−C6アルキル基またはアルコ
    キシ基もしくはC6−C12アリール基を示す;Zは、少
    なくとも500の数平均分子量を備えた一価のポリシロ
    キサンユニットを示す;nは、0または1であり、mは
    1〜3の範囲の整数である]の少なくとも一つのポリシ
    ロキサンマクロマー(C)を含むコポリマーであって、
    上記パーセントはモノマー(A)、(B)および(C)
    の全重量に対して算出されたものであることを特徴とす
    る、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 親油性モノマー(A)が、C1−C18
    ルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステル
    類;スチレン;ポリスチレンマクロマー類;ビニルアセ
    タート;ビニルプロピオナート;α-メチルスチレン;
    tert−ブチルスチレン;ブタジエン;シクロヘキサ
    ジエン;エチレン;プロピレン;ビニルトルエン;1,
    1−ジヒドロペルフルオロアルカノールもしくはその同
    族体とアクリル酸またはメタクリル酸とのエステル類;
    ω-ヒドロフルオロアルカノールとアクリル酸またはメ
    タクリル酸とのエステル類;フルオロアルキルスルホア
    ミドアルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエ
    ステル類;フルオロアルキルアルコールとアクリル酸ま
    たはメタクリル酸とのエステル類;アルコールフルオロ
    エーテルとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステル
    類;およびこれらの混合物からなる群から選択されるこ
    とを特徴とする、請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 親油性モノマー(A)が、n-ブチルメ
    タクリラート、イソブチルメタクリラート、tert−
    ブチルアクリラート、tert−ブチルメタクリラー
    ト、2−エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタク
    リラート、2-(N-ブチルペルフルオロオクタンスルホ
    ンアミド)-エチルアクリラート、2-(N-メチルペル
    フルオロオクタンスルホンアミド)-エチルアクリラー
    トおよびこれらの混合物からなる群から選択されること
    を特徴とする、請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 極性モノマー(B)が、アクリル酸、メ
    タクリル酸、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチ
    ルアミノエチルメタクリラート、第四級化ジメチルアミ
    ノエチルメタクリラート、アクリルアミド、メタクリル
    アミド、N-t-ブチルアクリルアミド、マレイン酸、マ
    レイン酸無水物およびその半エステル類、ヒドロキシア
    ルキルアクリラート類、ヒドロキシアルキルメタクリラ
    ート類、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニ
    ルピロリドン、ビニルエーテル類、マレイミド類、ビニ
    ルピリジン、ビニルイミダゾール、極性ヘテロサイクリ
    ックビニル化合物類、スチレンスルホナート、アリルア
    ルコール、ビニルアルコール、ビニルカプロラクタムお
    よびこれらの混合物からなる群から選択されることを特
    徴とする、請求項4ないし6のいずれか一項に記載の組
    成物。
  8. 【請求項8】 極性モノマー(B)が、アクリル酸、
    N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチ
    ルメタクリラート、第四級化ジメチルアミノエチルメタ
    クリラート、ビニルピロリドンおよびこれらの混合物か
    らなる群から選択されることを特徴とする、請求項7記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 ポリシロキサンマクロマー(C)が、以
    下の一般式(II): 【化1】 [式中、R1は、水素原子または−COOH;R2は、水
    素原子、メチル基または−CH2COOH;R3は、C1
    −C6アルキル基、アルコキシ基またはアルキルアミノ
    基、C6−C12アリール基またはヒドロキシル基;R
    4は、C1−C6アルキル基、アルコキシ基またはアルキ
    ルアミノ基、C6−C12アリール基またはヒドロキシル
    基;qは、2〜6の整数;pは、0または1;rは、5
    〜700の整数;mは、1〜3の整数]に対応すること
    を特徴とする、請求項4ないし8のいずれか一項に記載
    の組成物。
  10. 【請求項10】 ポリシロキサンマクロマー(C)が、
    以下の一般式: 【化2】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]に対応すること
    を特徴とする、請求項4ないし9のいずれか一項に記載
    の組成物。
  11. 【請求項11】 非シリコーン有機骨格を備えたシリコ
    ーンでグラフトされたポリマーが、モノマーの全重量に
    対して、 a)60重量%のtert−ブチルアクリラート; b)20重量%のアクリル酸; c)20重量%の以下の式のシリコーンマクロマー: 【化3】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]からなるモノマ
    ーの混合物からラジカル重合によって得られるコポリマ
    ーであることを特徴とする、請求項1ないし10のいず
    れか一項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 非シリコーン有機骨格を備えたシリコ
    ーンでグラフトされたポリマーが、モノマーの全重量に
    対して、 a)80重量%のtert−ブチルアクリラート; b)20重量%の以下の式のシリコーンマクロマー: 【化4】 [式中、nは、5〜700の範囲の数]からなるモノマ
    ーの混合物からラジカル重合によって得られるコポリマ
    ーであることを特徴とする、請求項1ないし10のいず
    れか一項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 ポリシロキサンを含むモノマーでグラ
    フトされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマーが、
    10000〜2000000の範囲の数平均分子量を備
    え、少なくとも−20℃のガラス転移温度Tgまたは結
    晶溶解温度Tmを備えることを特徴とする、請求項4な
    いし12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 非シリコーン有機骨格を備えたシリコ
    ーンでグラフトされたポリマーが、末端反応性官能基を
    備えたポリシロキサンマクロマーと、シリコーンがポリ
    オレフィンの主鎖にグラフトできる共有結合を形成する
    ために、前記ポリシロキサンマクロマーの末端反応性官
    能基と反応する反応基を含むポリオレフィン型ポリマー
    との反応性押し出しによって得られるポリマーであるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記
    載の組成物。
  15. 【請求項15】 反応性ポリオレフィンが、ポリシロキ
    サンマクロマーの末端官能基と反応し得る反応性官能基
    を含むポリエチレン類もしくはエチレンから誘導された
    モノマーのポリマー類からなる群から選択されることを
    特徴とする、請求項14記載の組成物。
  16. 【請求項16】 反応性ポリオレフィンが、エチレンま
    たはエチレン誘導体と、カルボキシル基を含むモノマ
    ー;酸無水物基を含むモノマー;酸塩化物基を含むモノ
    マー;エステル基を含むモノマー;およびイソシアナー
    ト基を含むモノマーから選択されたモノマーとのコポリ
    マーからなる群から選択されることを特徴とする、請求
    項14または15に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 ポリシロキサンマクロマーが、ポリシ
    ロキサン鎖の末端もしくは末端付近に、アルコール類、
    チオール類、エポキシ基類または第一級および第二級ア
    ミン類からなる群から選択された官能基を含むポリシロ
    キサンであることを特徴とする、請求項14ないし16
    のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 ポリシロキサンマクロマーが、以下の
    一般式(III): 【化5】 [式中、Tは、NH2、NHR’、エポキシ基、OHま
    たはSHからなる群から選択される;R5、R6、R7
    よびR’は、独立してC1−C6アルキル基、フェニル
    基、ベンジル基またはC6−C12アルキルフェニル基も
    しくは水素原子を示し、sは、2〜100の数を示し、
    tは、0〜1000の数を示し、yは、1〜3の数を示
    す]に対応するポリシロキサンであることを特徴とす
    る、請求項14ないし17のいずれか一項に記載の組成
    物。
  19. 【請求項19】 非シリコーン有機モノマーでグラフト
    されたポリシロキサン骨格を備えたグラフトされたシリ
    コーンポリマーが、シリコーンを含まない少なくとも一
    つの有機性基が、前記鎖内または少なくともその一端に
    おいてグラフトされるポリシロキサン主鎖を含むことを
    特徴とする、請求項1ないし18のいずれか一項に記載
    の組成物。
  20. 【請求項20】 非シリコーン有機モノマーによってグ
    ラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーが、
    エチレン性不飽和を有する少なくとも一つの陰イオン性
    非シリコーン有機モノマーおよび/またはエチレン性不
    飽和を有する一つの疎水性非シリコーン有機モノマー
    と、前記非シリコーンモノマーのエチレン性不飽和と反
    応する少なくとも一つまたはいくつかの官能基を鎖中に
    有するポリシロキサンとのラジカル共重合によって得ら
    れることを特徴とする、請求項19記載の組成物。
  21. 【請求項21】 エチレン性不飽和を備えた陰イオン性
    有機モノマーが、単独もしくはモノマーの混合物の形態
    で、直鎖状または分枝状の不飽和カルボン酸から選択さ
    れることを特徴とする、請求項20記載の組成物。
  22. 【請求項22】 エチレン性不飽和を備えた陰イオン性
    有機モノマーが、単独もしくはモノマーの混合物の形態
    で、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン
    酸無水物、イタコン酸、フマル酸およびクロトン酸もし
    くはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩また
    はアンモニウム塩あるいはこれらの混合物からなる群か
    ら選択されることを特徴とする、請求項21記載の組成
    物。
  23. 【請求項23】 エチレン性不飽和を備えた疎水性有機
    モノマーが、単独もしくはモノマーの混合物として、好
    ましくはC1−C18の、アルカノールアクリル酸エステ
    ル類またはアルカノールメタクリル酸エステル類から選
    択されることを特徴とする、請求項20記載の組成物。
  24. 【請求項24】 エチレン性不飽和を備えた疎水性有機
    モノマーが、単独またはモノマーの混合物として、イソ
    オクチルアクリラート、イソオクチルメタクリラート、
    イソノニルアクリラート、イソノニルメタクリラート、
    2−エチルヘキシルアクリラート、2−エチルヘキシル
    メタクリラート、ラウリルアクリラート、ラウリルメタ
    クリラート、イソペンチルアクリラート、イソペンチル
    メタクリラート、n−ブチルアクリラート、n−ブチル
    メタクリラート、イソブチルアクリラート、イソブチル
    メタクリラート、メチルアクリラート、メチルメタクリ
    ラート、tert−ブチルアクリラート、tert−ブ
    チルメタクリラート、トリデシルアクリラート、トリデ
    シルメタクリラート、ステアリルアクリラートおよびス
    テアリルメタクリラートからなる群から選択されること
    を特徴とする、請求項23記載の組成物。
  25. 【請求項25】 グラフトされたシリコーンポリマー
    が、シリコーン主鎖に、塩の形態で部分的または完全に
    中和された、不飽和カルボン酸型の少なくとも一つの陰
    イオン性モノマーのラジカル(ホモ)重合によって得ら
    れた陰イオン性の少なくとも一つの有機性基を含むこと
    を特徴とする、請求項19または20に記載の組成物。
  26. 【請求項26】 グラフトされたシリコーンポリマー
    が、その構造に、以下の式(IV)のユニット: 【化6】 [式中、G1ラジカルは、同一または相違してもよく、
    水素原子またはC1−C10アルキルラジカルもしくはフ
    ェニルラジカルを示す;G2ラジカルは、同一または相
    違してもよく、C1−C10アルキレン基を表す;G3は、
    エチレン性不飽和を備えた少なくとも一つの陰イオン性
    モノマーの(ホモ)重合から得られたポリマー残基を示
    す;G4は、エチレン性不飽和を備えた少なくとも一つ
    の疎水性モノマーの(ホモ)重合から得られたポリマー
    残基を示す;mとnは、0または1に等しい;aは、0
    〜50の整数である;bは、10〜350の整数であ
    る;かつ、cは、0〜50の整数である;ただし、パラ
    メーターaとcの一方は、0以外である]を含むシリコ
    ーンポリマーから選択されることを特徴とする、請求項
    19ないし25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 【請求項27】 式(IV)のユニットが、以下の特
    徴: − G1ラジカルが、C1−C10アルキルラジカルを示す
    こと; − nが0ではなく、G2ラジカルが二価のC1−C3
    ジカルを示すこと; − G3が、エチレン性不飽和型を備えたカルボン酸の
    少なくとも一つのモノマーの(ホモ)重合から得られた
    ポリマーラジカルを示すこと; − G4が、(C1−C10)アルキルアクリラート型また
    は(C1−C10)アルキルメタクリラート型の少なくと
    も一つのモノマーの(ホモ)重合から得られたポリマー
    ラジカルを示すことの少なくとも一つを有することを特
    徴とする、請求項26記載の組成物。
  28. 【請求項28】 式(IV)のユニットが、以下の特
    徴: − G1ラジカルが、メチルラジカルを示すこと; − nが0ではなく、G2ラジカルがプロピレンラジカ
    ルを示すこと; − G3が、少なくともアクリル酸および/またはメタ
    クリル酸の(ホモ)重合から得られたポリマーラジカル
    を示すこと; − G4が、イソブチル、メチルアクリラート、もしく
    はメチルメタクリラート型の少なくとも一つのモノマー
    の(ホモ)重合から得られたポリマーラジカルを示すこ
    とを同時に有することを特徴とする、請求項26または
    27記載の組成物。
  29. 【請求項29】 非シリコーン有機モノマー類でグラフ
    トされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーの数平均
    分子量が、約10000〜1000000であることを
    特徴とする請求項1ないし28のいずれか一項に記載の
    組成物。
  30. 【請求項30】 非シリコーン有機モノマー類でグラフ
    トされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーの数平均
    分子量が、約10000〜100000であることを特
    徴とする請求項29記載の組成物。
  31. 【請求項31】 ポリシロキサンを含むモノマーによっ
    てグラフトされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマ
    ーが、組成物の全重量に対して0.01〜20重量%の
    範囲の量で用いられることを特徴とする請求項1ないし
    30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 【請求項32】 ポリシロキサンを含むモノマーによっ
    てグラフトされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマ
    ーが、組成物の全重量に対して0.1〜15重量%の範
    囲の量で用いられることを特徴とする請求項31記載の
    組成物。
  33. 【請求項33】 ポリシロキサンを含むモノマーによっ
    てグラフトされた非シリコーン有機骨格を備えたポリマ
    ーが、組成物の全重量に対して0.5〜10重量%の範
    囲の量で用いられることを特徴とする請求項32記載の
    組成物。
  34. 【請求項34】 非シリコーン有機モノマーによってグ
    ラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーが、
    組成物の全重量に対して0.01〜20重量%の範囲の
    量で用いられることを特徴とする、請求項1ないし33
    のいずれか一項に記載の組成物。
  35. 【請求項35】 非シリコーン有機モノマーによってグ
    ラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーが、
    組成物の全重量に対して0.1〜15重量%の範囲の量
    で用いられることを特徴とする、請求項34記載の組成
    物。
  36. 【請求項36】 非シリコーン有機モノマーによってグ
    ラフトされたポリシロキサン骨格を備えたポリマーが、
    組成物の全重量に対して0.5〜10重量%の範囲の量
    で用いられることを特徴とする、請求項35記載の組成
    物。
  37. 【請求項37】 増粘剤、脂肪酸エステル類、脂肪酸と
    グリセロールのエステル類、シリコーン類、界面活性
    剤、香料、防腐剤、サンスクリーン剤、タンパク質、ビ
    タミン類、ポリマー類、植物油、動物油、鉱物油または
    合成油および化粧品の分野で通常用いられる他の添加剤
    からなる群から選択された少なくとも一つの添加剤をさ
    らに含むことを特徴とする、請求項1ないし36のいず
    れか一項に記載の組成物。
  38. 【請求項38】 化粧的または皮膚科学的に使用できる
    媒体が、水、もしくは水と少なくとも一つの化粧用に使
    用できる溶媒との混合物から構成されることを特徴とす
    る、請求項1ないし37のいずれか一項に記載の組成
    物。
  39. 【請求項39】 化粧的に使用できる溶媒が、モノアル
    コール類、ポリアルコール類、グリコールエーテル類、
    脂肪酸エステル類およびこれらの混合物からなる群から
    選択されることを特徴とする、請求項38記載の組成
    物。
  40. 【請求項40】 グラフトされたシリコーンポリマー
    が、化粧的または皮膚科学的に使用できる媒体に溶けて
    いるか、あるいは粒子の水性分散物の形態で用いられる
    ことを特徴とする、請求項1ないし39のいずれか一項
    に記載の組成物。
  41. 【請求項41】 ケラチン物質がヒトの髪であることを
    特徴とする、請求項1ないし40のいずれか一項に記載
    の組成物。
  42. 【請求項42】 ゲル、ミルク、クリーム、多かれ少な
    かれ濁ったローションもしくは泡の形態で提供されるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし41のいずれか一項に
    記載の組成物。
  43. 【請求項43】 整髪料であることを特徴とする、請求
    項1ないし42のいずれか一項に記載の組成物。
  44. 【請求項44】 すすぎを必要もしくは不要とし、シャ
    ンプー、染色、脱色、パーマネントウェービングもしく
    は髪のストレート化の前または後に適用される、シャン
    プーもしくは整髪料からなる群から選択される整髪料で
    あることを特徴とする、請求項1ないし43のいずれか
    一項に記載の組成物。
  45. 【請求項45】 気化器またはポンプ式スプレーの形
    態、もしくはスプレー、ラッカーまたは泡を得るための
    エアゾール容器に収容されたことを特徴とする、請求項
    1ないし44のいずれか一項に記載の組成物。
  46. 【請求項46】 請求項1ないし45のいずれか一項に
    記載の組成物を適用し、任意に水ですすぐことを含むこ
    とを特徴とする、医療行為を除く髪等のケラチン物質の
    処理方法。
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