JPH09110534A - 焼結体膜の形成方法 - Google Patents

焼結体膜の形成方法

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JPH09110534A
JPH09110534A JP7290673A JP29067395A JPH09110534A JP H09110534 A JPH09110534 A JP H09110534A JP 7290673 A JP7290673 A JP 7290673A JP 29067395 A JP29067395 A JP 29067395A JP H09110534 A JPH09110534 A JP H09110534A
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JP
Japan
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forming
sintered body
firing
body film
glass
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JP7290673A
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Tatsuya Tabei
達也 田部井
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板等の低温焼成処理が必要な素材に
対して、気孔が少なく表面平滑性に優れた良質な焼結体
膜を短時間の熱処理で形成する方法を提供する。 【解決手段】 無機粉体と、樹脂バインダーからなる塗
布層をガラス等の基板上に形成し、当該塗布層を焼成
し、樹脂バインダーを分解除去した後に無機粉体を焼結
せしめる焼結体膜の形成に際し、焼成前に塗布層に電離
放射線を照射して樹脂バインダーの分解を促進させる工
程を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、蛍
光表示装置、プラズマディスプレイパネル、混成集積回
路、サーマルヘッド、チップ抵抗器等の製造工程におけ
る焼結体膜の形成方法に関するものである。特に、本発
明は、プラズマディスプレイパネルのようにガラス基板
上に形成される電極、抵抗体、誘電体層、障壁等を低温
で焼結して処理する技術として好適である。
【0002】
【従来の技術】有機バインダーを溶解したビヒクル中に
無機粉体を分散したペースト調合物を、スクリーン印刷
機やディスペンサーなどを用いて塗布し、溶剤を乾燥除
去した後、これを焼成して焼結体を形成する方法は、導
体、抵抗体や誘電体の配線パターニング、ICパッケー
ジや表示管などの封着、セラミック基板のグレーズ処
理、シリコンウェハーへのパシベーション、などの用途
に幅広く用いられている。
【0003】一般に焼結体膜は、多孔質で機械的性質や
電気的特性が低下することが問題とされている。このた
め、種々の改良技術が研究されている。例えば、特開昭
54−56906号公報には、焼結体に、レーザー光
線、電子線等のエネルギー線を照射して、焼結体の表面
層を全面または一部溶解させて表面層を緻密化する技術
が記載されている。しかし、本発明は、これとは異なり
未焼成膜を電離放射線で処理する技術に関するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】焼結体の形成における
焼成工程では、有機バインダーの除去(脱バインダー)
と無機粉体の焼結が進行される。緻密で信頼性の高い焼
結体膜を得るためには、無機物の軟化や焼結が起こる以
前に有機バインダーを完全に分解除去することが必要と
なる。
【0005】また、蛍光表示管やプラズマディスプレイ
パネルでは、基板の透明性が必要とされることから前面
基板、背面基板ともガラス基板を用いることが一般的で
ある。ガラス基板を用いる場合は耐熱性の限界から、基
板上に形成される焼結体は、一般に、400℃から高く
とも600℃以下で焼成される必要がある。特に、プラ
ズマディスプレイパネルでは40インチ以上もの大型パ
ネルの製造が始まっているが、基板サイズが大型化する
ほど、基板の反りや歪みに対する許容が小さくなってき
ている。
【0006】安価なソーダライムガラスを基板として使
用し、しかも、ガラス基板の反りや歪みを抑えるために
は、基板の歪点以下で焼成することが必要となる。通常
のソーダライムガラスの歪点は、511〜512℃程度
なので、510℃以上で加熱すると歪みが生じることが
考えられる。
【0007】このように低い温度で焼結するために、低
融点ガラス粉末を結着剤として用いたペーストが一般に
用いられる。ところが、軟化温度が低くなると、有機バ
インダーの除去をガラスの流動が始まる温度(屈服点)
以下で終了することが困難になり、焼結体膜中に気泡が
閉じ込められたり、炭化物により膜が黒化したり、表面
平滑性が悪化したりする問題が生じる。仮に緻密で望ま
しい膜が得られたとしても、脱バインダーに極めて長い
時間が必要となったり、用いる樹脂バインダーが低分子
量で低温分解性の良いものに限定されるため、ペースト
の流動特性や分散安定性を犠牲にする必要が生じる。
【0008】実際には、有機物の分解する温度範囲でゆ
っくりと昇温するか、一定温度に所定時間保持したのち
に、無機物の軟化や焼結のおこる温度にさらに昇温する
ことが行われる。一般的にこのような場合の脱バインダ
ーに費やされる時間は、30分から1時間半程度であ
る。
【0009】焼成時間を短縮することは焼成炉のスルー
プットを向上させ、生産コストを圧縮する上で有効であ
る。特に、対角40インチのプラズマディスプレイパネ
ルのような大型基板を加工するためには焼成炉も大型に
なり、装置費用も高くなるため、生産コストを圧縮する
上で焼成時間の短縮が非常に大きな課題となってきてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
状況に鑑み、焼成時間を短縮する方法を鋭意研究の結
果、焼成前に塗布層に電離放射線を照射することで有機
バインダーの除去が低温、短時間で完結し、焼成時間を
短縮できることを見いだし、本発明を完成させたもので
ある。すなわち本発明は、無機粉体と、樹脂バインダー
を主成分としてなる塗布層を基板上に形成する工程と、
前記塗布層を焼成することにより樹脂バインダーを分解
除去した後に無機粉体を焼結せしめる工程とからなる焼
結体膜の形成方法において、前記塗布層を焼成する工程
の前に、前記塗布層に電離放射線を照射する工程を設け
たことを特徴とする焼結体膜の形成方法、を要旨とする
ものである。
【0011】塗膜中に含まれる無機粉体としては、厚膜
ペースト材料に用いられている公知のものが使用でき
る。例えば、Ag、Au、Cu、Ni、Al、Pdなど
のような導電性金属粉体、RuO2 のような金属酸化
物、ガラスなどが挙げられる。プラズマディスプレイパ
ネルの障壁を形成する場合、使用される無機粉体として
は、低融点ガラス粉末と耐火物フィラーとが用いられ
る。低融点ガラス粉末としては、主成分としてPbOを
50%以上含み、ガラスの分相を防止する効果を持たせ
たりするために、Al2 3,B2 3,SiO2,CaO,
SrO, BaO等を含有するものが一般に用いられる。
【0012】耐火物フィラーとしては、焼成温度で軟化
しないものが広く使用でき、安価に入手できるものとし
ては、アルミナ、マグネシア、カルシア、コージュライ
ト、シリカ、ムライト、ジルコン等のセラミック粉体が
好適に用いられる。
【0013】無機成分中の低融点ガラスの含有率は50
〜80重量%が好ましい。多すぎると焼成による形状保
持性に難が生じる。また、脱バインダー性を損ない、緻
密性が悪化するために好ましくない。逆に少なすぎる
と、耐火物フィラーの間隙を充分に埋めることができ
ず、緻密性が悪化すると同時に焼成後の機械的強度が低
下するという問題を生じる。
【0014】一般に、焼成のためのバインダー樹脂とし
ては、低温で燃焼/分解/気化し、炭化物が焼結体膜中
に残存しないことが必要であり、好ましい樹脂として、
メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、セルロースアセテート、セルロースプロピオネー
ト、セルロースブチレート等のセルロース系樹脂、又
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ノ
ルマルブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、2−エチルメチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシルエチルメタクリレー
ト、メタクリル酸等の重合体、若しくはこれらの共重合
体からなるアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリ−α−
メチルスチレン、ポリメタクリロニトリル、ポリブテン
等が用いられる。樹脂バインダーには、未焼成膜の結着
作用、無機粉体の分散安定化、流動性コントロールなど
の機能が併せて求められるが、これらの機能を考慮した
場合、エチルセルロース、メタクリル酸エステル重合体
が好適である。
【0015】一般に、樹脂に電離放射線を照射したとき
には架橋と崩壊が同時に起こるが、本発明で用いられる
樹脂バインダーは、電離放射線により主鎖崩壊が優先し
て起こる解重合型ポリマーが好ましい。解重合は重合反
応の逆反応に相当し、重合体の生成時の重合熱が小さい
ものに見られる。解重合型ポリマーには、ポリスチレ
ン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等が知られる
が、特に、メタクリル酸エステル重合体では、電子線に
よる脱バインダー促進効果が顕著に見られ、本発明の実
施には、好適である。
【0016】さらに添加剤として、可塑剤、界面活性
剤、消泡剤、酸化防止剤等が必要に応じて用いられる。
可塑剤としては、フタル酸エステル類、セバチン酸エス
テル類、リン酸エステル類等が一般的に用いられる。使
用する溶剤としては、用いるバインダー樹脂に対して良
溶媒であることが好ましく、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素
類、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピ
ルアセテート、ノルマルプロピルアセテート、イソブチ
ルアセテート、ノルマルブチルアセテート等のエステル
類、メタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプ
ロピルアルコール、ノルマルブタノール、イソブタノー
ル、テルピネオール等のアルコール類、メチレンクロラ
イド、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素
化炭化水素類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、
ブチルセルソルブ、ブチルカルビトール、ブチルカルビ
トールアセテート等のグリコール誘導体などが挙げられ
る。
【0017】溶剤の含有率は、少なすぎると塗工液の粘
度が高くなりすぎ、塗工液内に発生した気泡を抜くこと
が困難となる。また、レベリング不良により塗布面の平
滑性が悪くなる、等の問題が生じるため好ましくない。
逆に多すぎる場合には、分散液の沈降が早くなり塗工液
の組成を安定化することが困難になる、乾燥に多大のエ
ネルギーと時間を要する、等の問題が生じるため好まし
くない。好適には18〜40重量%である。
【0018】未焼成膜の塗膜形成には、スクリーン印
刷、ディスペンサー塗布、ディップコーティング、リバ
ースロールコーティング、ブレードコーティング、コン
マコーティング、スプレーコーティング、ガンコーティ
ング、イクストルージョンコーティング、リップコーテ
ィング、静電コーティングなど、焼結体膜の形成工程に
用いられる従来公知の方法が広く利用できる。
【0019】基板上に、上記の方法で形成された塗膜を
乾燥した後、必要な成形を適宜な方法で行う。必要な成
形とは、例えば、プラズマディスプレイパネルの障壁の
場合は、レジスト形成後に、サンドブラスト加工を行う
等である。その後に、本発明の焼結体膜の形成方法の特
徴である、電離放射線の照射を行う。本発明によれば、
従来方式に較べて、バインダーの脱離が速やかにされる
という利点がある。
【0020】本発明において、電離放射線の照射によ
り、脱バインダーが短時間で完結することの原因として
は、電離放射線による有機バインダーの主鎖の崩壊が
主因であると考えられるが、これ以外にも、電離放射
線により発生したオゾン、またはオゾンにより生成され
るヒドロキシラジカルなどの酸化性活性種による酸化反
応の促進、電離放射線による無機粉体表面に吸着して
いた有機バインダーの脱離、などが考えられる。
【0021】用いられる電離放射線としては電子線、α
線、β線、γ線、紫外線、X線、陽子線、中性子線など
が挙げられるが、工業的に安全で、容易に利用できる電
離放射線としては、電子線、紫外線が挙げられる。この
うち、電子線は、紫外線と比較して透過力が大きく、本
発明の目的に特に適している。
【0022】なお、焼結体膜の形成工程において、スラ
リーやペーストの乾燥工程に赤外線やマイクロ波を用い
ることは、従来より行われているが、これは揮発性溶剤
の除去を目的として、熱源として放射線を用いるもので
あり、本発明とは全く目的を異にするものである。
【0023】電子線の照射装置としては、従来公知のも
のが広く利用でき、例えばコックロフトワルトン型、バ
ンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧型、直線型、
エレクトロカーテン型、ダイナミトロン型、高周波型、
等がある。
【0024】電子線の照射は室温で行ってもある程度の
効果が得られるが、より高い効果を得るためには、加熱
下にて照射することが好ましい。この場合、焼成炉とは
別の加熱装置を用いて塗膜を加熱した後に照射しても良
く、焼成炉中に照射装置を組み込んで照射しても良い。
【0025】
【実施例】
(実施例)テルピネオールにポリメタクリ酸エステル
(三菱レイヨン(株)製ダイヤナールBR112)13
%を溶解させたビヒクル3100g中に、ガラス粉末
(軟化点485℃,ガラス転移点394℃)8900
g、アルミナ粉末1100gを加え、3本ロールミルに
より混練してペースト化した。上記ペーストをガラス板
(セントラル硝子(株)製 ソーダーライムガラス、
2.0mm厚、9cm×17cm)上にスクリーン印刷
によりベタ塗布し、170℃にて20分間乾燥し、膜厚
約20μmの未焼成膜を形成した。該膜を100℃に加
熱し、エリアビーム形電子線照射装置(日新ハイボルテ
ージ(株)製キュアトロン)を用い、加速電圧:180
kv、電子流:16mA、コンベアスピード:10m/
minの条件で、電子線を20Mrad照射した。
【0026】(比較例)実施例と同一のペーストおよび
ガラス基板を使用して、同一の条件で未焼成膜を形成し
たが、電子線の照射は行なわないものを比較例として使
用した。
【0027】(焼成工程の実施例)続いて、図1のプロ
ファイルにより実施例と比較例の両試料を焼成した。即
ち、室温(20℃)から20℃/minの昇温速度で、
280℃まで炉内温度を昇温した。その後、7℃/mi
nの昇温速度に下げ、495℃まで炉内温度を昇温して
いった。その後、10分間495℃の温度を持続した。
10分間経過後、20℃/minの冷却速度で炉内温度
を下げて焼結を完了した。焼成に要した加熱サイクル時
間のトータルは、77.5分であった。
【0028】この加熱サイクルは、電子線照射を行わな
い従来の焼結体膜の焼成プロファイルで、実施例並みの
緻密度を得るためには、図4に見られるように、220
℃まで昇温後は、緩慢に温度を上げる必要があり、加熱
サイクル時間のトータルは、約135.5分が必要であ
ったことから、約42%の時間短縮効果が得られたこと
になる。
【0029】(焼成工程の比較例)別に、基板の歪みを
確認するために、焼成工程の比較例の試験を行った。そ
の条件は、焼成工程の実施例と同様にした。すなわち、
実施例の試料を、室温から20℃/minの昇温速度
で、280℃まで炉内温度を昇温したが、その後、7℃
/minの昇温速度で、520℃まで炉内温度を昇温し
ていった。その後、10分間520℃の温度を持続し
た。10分間経過後、20℃/minの冷却速度で炉内
温度を下げて焼結を完了した。
【0030】焼成の完了した焼結体膜の破断面を走査形
電子顕微鏡で、2000倍の倍率で観察した。比較例で
は、図3に見られるように膜中に径10μm以上の気孔
が多数見られ、表面の凹凸も激しかったが、実施例で
は、図2のように気孔が無く、表面平滑性も比較して高
い良好な膜が得られた。また、焼成工程の実施例におけ
る、ガラス基板の歪みは、中央部に対して周辺部で30
ppm程度以内であり、実用上支障のないものであっ
た。
【0031】一方、焼成時の炉内ピーク温度を520℃
までとしたもの(焼成工程の比較例)では、ガラス基板
の中央部に対し周辺部では320ppmの歪みが生じ、
実用上支障のあるものであった。
【0032】また別に、前記電子線照射後の実施例の未
焼成膜と比較例の2種の未焼成膜の熱重量分析(分析装
置:パーキンエルマー社製TGA7使用)を、エアーフ
ロー:30ml/min,昇温スピード:50℃/mi
nの条件で行った。その結果は、図5に見られるよう
に、実施例と比較例の試料の脱バインダーによる重量変
化カーブにおいて、実施例の試料が低温側で速やかに重
量が減少していることが認められた。この結果より、焼
結膜の緻密性の差は、電子線照射により、焼結が開始さ
れる前にポリマーの気化等による脱バインダーが促進さ
れていることが示唆された。
【0033】
【発明の効果】膜中に気孔の少ない表面平滑性の良好な
焼結体膜が得られる本発明の効果は、広く一般の焼結体
膜の形成において得られるものであるが、軟化温度が5
10℃以下の低融点ガラス粉末を含んでいる場合には、
特に大きな効果が得られる。このような材料系において
は、前述したようにガラスの流動が始まる以前に脱バイ
ンダーを終了することが極めて困難となるからである。
このような低融点ガラスを用いた場合、電離放射線の充
分な照射効果が得られれば、510℃以下のピーク温度
で焼成しても、緻密な焼結体膜を得ることが容易であ
る。
【0034】上記のように、本発明請求項1の焼結体膜
の形成方法によれば、比較的に低い焼成温度で、樹脂バ
インダーを分解除去できるので、気孔が少なく、表面平
滑性に優れた焼結体膜を得ることができる。また、本発
明請求項2の焼結体膜の形成方法によれば、510℃以
下の低温で焼結するので、低融点ガラス粉末等を含む結
着剤についても良好な平滑性の焼結体膜が得られ、しか
もガラス基板等の反りや歪みによる悪影響を与えること
なく良質の焼成をすることできる。また、焼成時間が短
時間であることからプラズマディスプレイパネル等の大
型材料の焼成において、装置のスループットを向上さ
せ、生産コストを低減させる顕著な効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による焼結体膜の焼成プロファイルを
示す図である。
【図2】 焼成の完了した実施例の焼結体膜の破断面を
走査形電子顕微鏡で撮影した図である。
【図3】 焼成の完了した比較例の焼結体膜の破断面を
走査形電子顕微鏡で撮影した図である。
【図4】 従来の焼結体膜の焼成プロファイルを示す図
である。
【図5】 実施例と比較例の未焼成膜を熱重量分析した
ところの重量変化の状況を示すチャートである。
【符号の説明】
1 実施例の試料の脱バインダーによる重量変化カーブ 2 比較例の試料の脱バインダーによる重量変化カーブ 3 比較例の試料における焼結体膜中の気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/64 C04B 35/64 G L

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉体と、樹脂バインダーを主成分と
    してなる塗布層を基板上に形成する工程と、前記塗布層
    を焼成することにより樹脂バインダーを分解除去した後
    に無機粉体を焼結せしめる工程とからなる焼結体膜の形
    成方法において、前記塗布層を焼成する工程の前に、前
    記塗布層に電離放射線を照射する工程を設けたことを特
    徴とする焼結体膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 無機粉体が結着剤として低融点ガラス粉
    末を含むものであり、510℃以下の温度で焼成するこ
    とを特徴とする請求項1記載の焼結体膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 電離放射線が電子線であることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の焼結体膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】 樹脂バインダーが解重合型ポリマーであ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の焼結
    体膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 基板がプラズマディスプレイパネル用の
    ガラス基板であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の焼結体膜の形成方法。
JP7290673A 1995-10-13 1995-10-13 焼結体膜の形成方法 Withdrawn JPH09110534A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015530760A (ja) * 2012-10-05 2015-10-15 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイションTyco Electronics Corporation 電気部品並びに電気部品を製造する方法及びシステム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015530760A (ja) * 2012-10-05 2015-10-15 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイションTyco Electronics Corporation 電気部品並びに電気部品を製造する方法及びシステム

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