JPH09109950A - ゴムクローラ - Google Patents

ゴムクローラ

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JPH09109950A
JPH09109950A JP29370995A JP29370995A JPH09109950A JP H09109950 A JPH09109950 A JP H09109950A JP 29370995 A JP29370995 A JP 29370995A JP 29370995 A JP29370995 A JP 29370995A JP H09109950 A JPH09109950 A JP H09109950A
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JP
Japan
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crawler
lugs
lug
rubber crawler
snow
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JP29370995A
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English (en)
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Masami Morooka
正美 諸岡
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MOROOKA KK
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MOROOKA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴムクローラを装備した車両に横滑りが生じ
ることを防止するために、ラグの形状を変更して、走行
性能を向上させる。 【解決手段】 雪上車等の走行部に装備するゴムクロー
ラ10には、クローラ本体11の走行面にラグを所定の
高さで突出させて設けており、前記ラグ20は、平行ラ
グ21両側部に配置するV状ラグ25から構成される。
そして、前後のラグにより区画される凹部24に、雪を
ブロック状に区画して圧密し、横滑りに際しての雪の剪
断抵抗を大きく設定し、ゴムクローラの横滑り作用を防
止するとともに、V状ラグにより横方向の抵抗力を大き
くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横滑りを防止する
ゴムクローラに関し、特に、クローラ本体の走行面に形
成したラグにより雪や泥を確実に保持し、幅方向の両側
に配置するV状ラグを横滑りに対する抵抗部材として作
用させるゴムクローラに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムクローラを走行部に装備した車両
は、鉄クローラを装備する作業車両等と同様に用いられ
ており、鉄クローラに比較してメンテナンスが容易であ
ることや、耐久性に勝ること等の利点を発揮している。
特に、泥等の軟弱な地盤、砂地や不整地での資材や土砂
の運搬車両としては、高速走行が可能であることと、接
地圧が小さいこと等の利点を発揮できる特徴を有してい
る。前記ゴムクローラとしては、例えば、特開平3−2
35765号公報等に示されるようなものが知られてい
る。前記従来例では、ゴム製のクローラ本体の内部に埋
設する芯金部材の間隔を大きく設定し、前記芯金部材に
対応させて走行面にラグを突出させて設けることによ
り、芯金部材の数が少ないだけ軽量化できるようにして
いる。さらに、前記ラグの間にも追加のラグをクローラ
の幅方向に一定の間隔を介して平行に配置して、ゴムク
ローラの走行性能を向上させ、車両に振動等が発生しな
いように構成している。
【0003】前記従来例に示されるようなゴムクローラ
は、農業用トラクターや雪上車等の特殊作業車両にも装
備されているものであり、特に、畑や田圃を走行する農
業用トラクター等の車両では、接地圧が小さいために、
地面を固めないという特徴を発揮することが可能であ
る。また、前記ゴムクローラを雪上車に使用する場合に
は、図9に示すような車両を構成することが可能であ
り、雪上車1は、走行部2にゴムクローラ10を装備し
ており、前記ゴムクローラ10は油圧で駆動される駆動
ホイール3と、テンションホイール5に掛け渡されて、
走行面の上部に配置した多数の中間ホイール6……によ
り車体の重量が支持されるように構成されている。そし
て、ゴムクローラに雪が付着しにくいことや、メンテナ
ンスが容易であること等の利点を発揮でき、除雪しない
場所での高速走行を可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記雪上車
等に使用するゴムクローラは、クローラ本体の長さ方向
に直角にラグを配置しているために、斜面の傾斜に直角
な方向に走行する場合には、横滑りが生じることは避け
られないという問題がある。一般的に、クローラは走行
面に突出させたラグが、地面や雪の表面に突き刺る状態
となるので、斜面の傾斜方向に走行する性能が非常に良
いものであり、荷物を載せた状態で走行する場合にも、
大きな牽引力を発揮することができる。しかし、雪上車
等に使用するゴムクローラでは、接地圧を小さくするた
めに、幅の広いゴムクローラとして構成しており、ラグ
が走行面の雪面に没入する度合いが小さく設定される。
そのために、斜面を横切るように走行する場合には、車
両が横滑りを生じ安いという問題がある。
【0005】前述したような問題を解消するために、従
来のゴムクローラにおいては、ラグの間に突起等を配置
して、横滑りに対する抵抗作用を発揮させるようなこと
も提案されている。しかしながら、クローラ本体の走行
面に配置するラグが、単純に平行に配置されている状態
では、ラグの長手方向に対する制止力、つまり、ゴムク
ローラの横滑りが生じた場合の制止力が弱いという問題
は容易に解消されることはない。また、雪上車の場合と
同様に、クローラを装備した運搬車両においても、表面
が泥で覆われた傾斜面を横切るように走行する場合に
は、横滑りが発生しやすいという問題があり、大量の土
砂や物資を積載して安定した走行を行うために、運搬経
路を遠回りに設定する等の余分な経費を掛けることを余
儀無くされている。
【0006】本発明は、前述したような従来のゴムクロ
ーラの問題を解消するもので、クローラの走行面に雪や
地面を略亀甲状に区画して確保するラグを形成するとと
もに、クローラの幅方向の両端部にV字状のラグを形成
し、横滑りに対して大きな抵抗作用を行うとともに、通
常の走行に際しても、従来のクローラと同等な性能を発
揮できるようなゴムクローラを提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴムで無端状
に形成したクローラ本体の内部に補強部材を長手方向に
多数条配置し、前記クローラ本体の幅方向に一定の間隔
で芯金部材を埋設するとともに、前記芯金部材に対応す
る位置の走行面にラグを突出させて形成してなるゴムク
ローラに関する。本発明においては、クローラ本体の走
行面に突出させて形成するラグを、前記クローラ本体の
幅方向の中央部では長手方向に直角に形成し、前記幅方
向の両側では、端部が拡開した2又状に分岐させたV状
ラグとして構成している。また、本発明において、前記
クローラ本体の走行面の幅方向の両側に配置するV状ラ
グは、隣接するラグのV状ラグ端部と接する状態に配置
すること、または、隣接するラグのV状ラグと隙間を持
たせて配置することが可能である。
【0008】そして、前述したように、ゴムクローラの
走行面に配置するラグによって、細長い亀甲状の凹部を
形成し、雪や泥等を凹部にブロック状に圧密することに
より、ゴムクローラが地面を保持する作用を安定して発
揮することができる。また、本発明のゴムクローラは、
従来の直線状のラグのみを配置したゴムクローラと同様
に一般の車両にも適用が可能であり、特に雪上車に適用
する場合には有効に作用させることが可能であるが、そ
の他に、一般の泥地面を走行する車両にも適用が可能で
ある。さらに、前記ゴムクローラの両側端部に配置する
V状ラグにより横滑り作用に対する抵抗力を向上させ、
傾斜した不整地を横切るような走行経路をも安定した状
態で走行させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明のゴムクローラを説明する。図1ないし図3に示すゴ
ムクローラは、前記図9に示したような雪上車や、不整
地での物資の搬送や土砂の掘削等の作業に用いる作業車
両の走行部に装備することができるものであり、一般の
鉄クローラを装備する車両と同様に用いられる。図1に
は、ゴムクローラ10の走行面に配置するラグの形状を
示しているもので、ラグ20はゴムクローラの幅方向の
中央部に形成する平行ラグ21と、前記ゴムクローラの
両側端部に配置するV状ラグ25のV字状に構成される
傾斜ラグ部材とから構成される。また、前記ラグは、頂
部22を所定の幅で平らに構成し、クローラ本体11表
面から頂部22の間に斜面部23を設けて、前記ラグの
断面が略台状に形成されている。
【0010】前記ラグ20において、クローラ本体の走
行面に所定の幅で平行に配置されている平行ラグ21…
…に対して、2又状の傾斜ラグ部材26、27は、連続
して形成されている。前記図1に示すゴムクローラ10
は、図2に示すA−A線での断面図、および、図3に示
すB−B方向の側面図に詳細に示される。図2の断面で
示されるゴムクローラ10では、クローラ本体11の上
面にガイド突起16、16を所定の間隔で突出させて設
けており、前記ラグは後述する芯金部材と一体に形成さ
れた金属部材であり、前記2つの幅方向に配置されたガ
イド突起16、16の間に、駆動ホイールが入り込んで
ゴムクローラに対する駆動を行うようにされる。また、
図3に示されるように、ゴムクローラ10の両側端部で
は、V状ラグ25の傾斜ラグ部材26、27の端部が、
それぞれ隣接するラグの傾斜ラグ部材の端部に対してほ
ぼ接続される状態に配置されているもので、V状切り込
み部28の広い開口部が外向きに配置されている。
【0011】本発明のゴムクローラを雪上車に用いる場
合には、ラグのピッチPを100mm、ラグのクローラ本
体からの突出高さTを60mm程度に設定し、ラグの頂部
の幅を5〜10mm、斜面の傾斜角度を60〜80°に設
定して、ラグが雪の表面に突き刺さるように構成するこ
とができる。なお、前記ラグのピッチと突出高さおよび
斜面の角度等の条件は、雪上車が使用される地域の雪質
に対応させて設定することが可能である。また、雪上車
以外の不整地を走行する車両に対して、本発明のゴムク
ローラを用いる場合には、ラグの強度を確保するため
に、ラグの頂部の幅を大きくすることや、クローラ本体
に取り付けるラグの基部の幅を大きく設定することもで
きるが、前記クローラ本体の走行面に形成するラグの基
本的な形状は変更することはない。
【0012】そして、前述したように構成されるゴムク
ローラ10において、クローラ本体11の走行面に形成
される前後の平行ラグ21……の間には、凹部24が細
長い亀甲状に構成され、その凹部に入り込む状態の雪ま
たは泥、土等を圧密する状態で保持できるようにする。
また、クローラ本体11の両側端部に配置されるV状ラ
グ25は、外側に向けてV状切り込み部28を形成して
おり、ゴムクローラが横滑り方向に移動しようとする力
が加えられた場合には、ゴムクローラが少しだけ側部に
移動する状態で、前記V状切り込み部28に入り込んだ
雪等を圧密するので、側方向に対するゴムクローラの滑
りを防止する作用を行うようにする。
【0013】前記ゴムクローラ10のクローラ本体11
に対して配置する補強部材は、図4、5に示すように構
成されるもので、前記クローラ本体11の内部には、幅
方向の補強金具としての芯金部材15と、クローラ本体
の長さ方向に対する補強部材12とを設けている。前記
補強部材12は、スチールタイヤコードや強力な繊維材
料等により構成するワイヤ状のもので、一般のゴムタイ
ヤ等に用いられている補強部材よりも太くて切断されに
くいワイヤ状の部材を用いて、クローラの幅方向に所定
の幅で埋め込んでいる。また、クローラ本体の幅方向の
強度を確保するために使用される芯金部材15は、クロ
ーラ本体の幅方向の中央部分が厚く、両端部に至るにし
たがって次第に薄く形成された金属部材であり、その芯
金部材の中央部に所定の間隔をおいて一対のガイド突起
16、16を突出させている。前記ガイド突起16は、
クローラ本体から突出した部分を薄いゴム等で覆ってい
るが、前記被覆ゴム部材は特に必要とされるものではな
く、防錆塗料等を厚く塗って表面を保護しても良い。
【0014】前記図4、5に示される例において、クロ
ーラ本体の内部に配置する補強部材12は、クローラの
長さ方向の強度を負担させ、芯金部材を介して駆動ホイ
ールからクローラ本体に加えられる力を、前記補強部材
に負担させることができるようにする。また、クローラ
本体11の内部に配置するラグは、前述したように、ゴ
ムクローラの長さ方向に対して小さな間隔を介して配置
されているものであるから、従来のゴムクローラに配置
するラグのように大きな強度を持たせる必要がなく、比
較的強度が小さいものとして構成することができる。し
かし、本発明のゴムクローラを雪上車に適用する場合
に、ゴムクローラの接地圧が0.12〜0.13kg/ 平
方cm程度であることから、ゴムクローラが負担する単位
面積あたりの重量が非常に小さいものであり、ラグを比
較的強度の弱いものとして構成しても、雪上車には十分
に適用が可能である。
【0015】さらに、本発明のゴムクローラにおいて、
前記クローラ本体の長さ方向に一定の間隔で配置する芯
金部材15……は、クローラ本体が幅方向にたわみ等を
生じないようにするための補強部材であり、クローラ本
体の両側端部から所定の長さの隙間を持つ位置まで延長
される。そして、車両の走行部に対して、車体の重量が
中間ホイールを介してゴムクローラの幅方向の中央部に
付与された状態でも、その中間ホイールを介して付与さ
れた重量を芯金部材15を介してクローラ本体11の幅
方向に均一に分散して、ゴムクローラから走行する地盤
に対して局部的に大きな圧密作用を行うことがないよう
にされる。
【0016】前述したような補強部材を内部に一体に配
置したゴムクローラ10においては、図6に示すよう
に、その走行面にラグ20を配置しているものであるか
ら、車両が雪で覆われた不整地を走行する際には、以下
に説明するような雪面に対するゴムクローラの保持作用
を発揮させることができる。なお、図6に示す説明図は
ラグの頂部を略図として描いているものであり、さら
に、以下の説明では、雪上車に本発明のゴムクローラを
用いた場合について行うが、泥等の滑りが生じやすい場
所でも、雪に対する場合と同様な効果を奏するものであ
る。前記ゴムクローラ10においては、そのクローラ本
体の長さ方向に所定の間隔でラグ20……を突出させて
配置しているものであり、前記ラグ20には、クローラ
本体の幅方向の中央部分に幅がWの範囲で平行ラグ21
を形成し、クローラ本体の両側端部に幅がW1の範囲に
V状ラグ25を配置している。なお、クローラ本体の走
行面に突出させて形成するラグにおいて、平行ラグ21
はクローラ本体の幅の70〜80%程度に設定し、V状
ラグはそれぞれクローラ本体の幅の10〜15%程度に
設定することが可能であるが、前記平行ラグの長さと、
V状ラグの長さ等の条件は、雪質等に応じて変更するこ
ともできる。
【0017】そして、車両が前後に走行する際には、平
行ラグ21が走行する雪面等に突き刺さる状態となる他
に、2条の平行ラグ21、21と両側のV状ラグ25、
25……とにより、細長い亀甲状の凹部24の形状に対
応する区画部分が形成されることになる。したがって、
雪面に対して、断面が略台形に区画されたブロック状の
部分がそれぞれ形成されることから、前記凹部により区
画された部分から横方向等に雪が逃げることがない。さ
らに、車両の走行に際しては、前述したようにしてラグ
により区画された凹部に対応させて、雪のブロックが順
次形成されることにより、ラグが雪面に対して滑りを生
じることがなく、車両の走行性能が良好な状態で発揮さ
れることになる。
【0018】車両が傾斜面を横切るような方向に走行す
る場合にも、前記ラグにより区画された凹部が、ゴムク
ローラの横滑りを防止する作用を発揮することができ
る。例えば、本発明のゴムクローラにおいては、車両に
横滑りするような力が作用した場合に、前記ラグにより
区画された凹部24においては、ゴムクローラを横滑り
させるためには、凹部に区画されて圧密された雪のブロ
ックが、ラグが突き刺さる先端部の下部の部分で、一体
に剪断されることが必要である。さらに、ゴムクローラ
の接地面の全体部分が、ラグにより形成される多数の凹
部によって区画される状態となっていることから、非常
に広い面積に亘って、ラグが雪を所定の深さの部分で切
断する力が作用しないと、車両が横滑りを生じないこと
になる。
【0019】また、本発明のゴムクローラ10では、そ
の幅方向の両側部分に、V状ラグ25をそれぞれのラグ
に対応させて形成しているものであり、前記V状ラグ2
5に配置する2又状の傾斜ラグ部材により、クローラ本
体の側面に端部が拡開した略V字状のV状切り込み部2
8が形成されているものである。したがって、ゴムクロ
ーラに横滑りが生じた場合に、ゴムクローラの側部では
滑りの動作に対応して、雪をV字状の切り込み部に押し
込んで圧密する作用が発生する。さらに、ゴムクローラ
が横滑りすると、V状切り込み部28に対してより多く
の雪が入り込み、雪を強く圧密することになるので、そ
の圧密された雪の剪断抵抗が作用し、ゴムクローラの横
滑りの作用が大きく発生することはない。
【0020】前記本発明のゴムクローラに形成するラグ
は、図7、8に示すように、両側端部に配置するV状ラ
グの先端部を、密接させない状態で形成することもでき
る。この実施例において、ゴムクローラ10aのクロー
ラ本体の走行面に突出させて配置するラグ20a、20
aは、前記実施例よりもピッチP1を大きく設定してお
り、V状ラグ25の傾斜ラグ部材の形状をほぼ同じ角度
で開いて設定した状態では、隣接するV状ラグの先端部
の間に隙間が形成される状態となっている。前述したよ
うにラグを配置した場合にも、隣接するラグ20a、2
0aの間に形成される凹部24aにおいては、ラグによ
って区画される雪のブロックを形成することが可能であ
る。そして、前述したようにして、ゴムクローラの走行
面に対して雪のブロックを区画しながら車両が走行する
ことにより、ゴムクローラにより押圧された雪が圧密さ
れる作用が加えられる状態となるので、ゴムクローラに
対して横滑りの作用が生じた場合には、圧密された雪が
V状切り込み部の端部の隙間から漏れ出すことはなく、
雪のブロックは一体となってゴムクローラの横滑りの力
に対抗することができる。さらに、平行ラグと一体に形
成されるV状ラグ25の傾斜ラグ部材26、27が、平
行ラグの横滑りに対する抵抗部材として作用し、雪のブ
ロックを横から圧密する方向に作用することも大きな抵
抗となる。
【0021】前述したような作用に加えて、ゴムクロー
ラに対して横滑りの作用が生じた場合には、前記実施例
の場合と同様に、V状切り込み部28が横滑りの力に対
する抵抗作用を発揮するので、車両の横滑りを防止する
ことが可能になる。前述したように、ゴムクローラのク
ローラ本体に対して走行面に突出させて設けるラグの間
隔を大きく設定する場合に、ラグに対応させてクローラ
本体の内部に配置する芯金部材に対して、前記第1実施
例の場合よりも大きな力が付与されることになる。そこ
で、一般的な雪上車に図7のようなゴムクローラを用い
る場合には、個々のラグの厚みを大きく設定すること
や、芯金部材の強度を大きく設定することも必要な場合
がある。また、ラグの配置ピッチを大きく設定しても良
い場合としては、例えば、雪上のパトロール車両等のよ
うに、比較的軽い車両で、ゴムクローラを軽く形成する
ことが要求する場合等が考えられる。
【0022】なお、本発明のゴムクローラにおいて、ク
ローラ本体の走行面に配置するラグは、任意のピッチで
構成することが可能である。また、前記ラグにおいて
も、平行ラグの両端部に配置するV状ラグの傾斜ラグ部
材の開き角度等の条件を、車両の重量や使用する場所の
条件に応じて、本実施例に対して若干の変化を持たせて
構成することが可能である。そして、本発明のゴムクロ
ーラは、雪上車のみでなく、一般の不整地を走行する運
搬車両等に対しても装備することが可能であり、ゴムク
ローラの安定性能を向上させることが可能である。さら
に、前記V状ラグを直線状に形成する平行ラグに対して
直角に配置して、滑り止め部材を構成することも考えら
れる。しかしながら、ゴムクローラでは、クローラ本体
の厚さ方向の中間部に配置した補強部材を中心にして、
駆動ホイール等における曲げ作用が行われるのであるか
ら、ゴムクローラの長さ方向に平行な滑り止め部材を配
置することは、ゴムクローラをホイールにより曲げる際
に、滑り止め部材に対して無理な引っ張り力が作用する
という懸念があり、ゴムクローラの耐久性にも影響が生
じるので好ましくない。
【0023】
【発明の効果】本発明のゴムクローラは、前述したよう
に、クローラ本体の走行面の中央部に配置する平行ラグ
と、両側部に配置するV状ラグとを組み合わせて形成し
ているものであるから、隣接するラグの間に形成した凹
部に区画された雪のブロックを、圧密しながら走行する
状態となる。そして、ゴムクローラに対して横滑り等の
力が加えられた場合には、圧密された雪のブロックを剪
断するような大きな抵抗力が作用し、車両が横滑りを生
じることが防止される。また、ゴムクローラの両側に配
置するV状ラグによっても、車両の横滑りに抵抗する作
用が発揮されるために、車両が雪や泥で覆われた斜面を
横切るように走行する場合にも、安定した走行を行うこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクローラ本体に形成するラグの説明
図である。
【図2】 図1のA−A線での断面図である。
【図3】 図1のB−B方向の側面図である。
【図4】 ゴムクローラの平面図である。
【図5】 ゴムクローラの断面図である。
【図6】 本発明のゴムクローラによる滑り防止作用の
説明図である。
【図7】 本発明の別の実施例のラグの構成を示す説明
図である。
【図8】 図7の側面図である。
【図9】 ゴムクローラを用いる雪上車の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 雪上車、 2 走行部、 3 駆動ホイー
ル、10 ゴムクローラ、11 クローラ本体、
12 補強部材、15 芯金部材、 16 ガイ
ド突起、 20 ラグ、21 平行ラグ、 24
凹部、 25 V状ラグ、26・27 傾斜ラグ
部材、 28 V状切り込み部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムで無端状に形成したクローラ本体の
    内部に補強部材を長手方向に多数条配置し、前記クロー
    ラ本体の幅方向に一定の間隔で芯金部材を埋設するとと
    もに、前記芯金に対応する位置の走行面にラグを突出さ
    せて形成してなるゴムクローラにおいて、 前記クローラ本体の走行面に突出させて形成するラグ
    を、前記クローラ本体の幅方向の中央部では長手方向に
    直角に形成し、 前記幅方向の両側では、端部が拡開した2又状に分岐さ
    せたV状ラグとして構成することを特徴とするゴムクロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 前記クローラ本体の走行面の幅方向の両
    側に配置するV状ラグは、隣接するラグのV状ラグ端部
    と接する状態に配置することを特徴とする請求項1に記
    載のゴムクローラ。
  3. 【請求項3】 前記クローラ本体の走行面の幅方向の両
    側に配置するV状ラグは、隣接するラグのV状ラグと隙
    間を持たせて配置することを特徴とする請求項1に記載
    のゴムクローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2005073060A1 (ja) * 2004-01-29 2007-09-06 株式会社ブリヂストン 芯金レスゴムクロ−ラ走行装置
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