JPH09109789A - 車載用スピーカの装着構造 - Google Patents

車載用スピーカの装着構造

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JPH09109789A
JPH09109789A JP7269637A JP26963795A JPH09109789A JP H09109789 A JPH09109789 A JP H09109789A JP 7269637 A JP7269637 A JP 7269637A JP 26963795 A JP26963795 A JP 26963795A JP H09109789 A JPH09109789 A JP H09109789A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車載用スピーカをドアパネル等への装着した際
に、ビリ音等の異常音発生をなくする。 【解決手段】車両の内装パネルに車載用スピーカ装着
し、スピーカのフランジ部近傍の裏面側に支柱状の突起
物を設け、該突起物を車体側鉄板等に直接またはクッシ
ョン材を介して結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用スピーカの
取付け、特に軽量薄型のスピーカである例えば反発磁気
回路を有するスピーカを車両の内装用パネルやドアパネ
ル等に装着し、該スピーカの装着済みパネルを、車体や
ドア等に取り付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車載用スピーカの装着構造におい
て、例えばドアパネルや内装用パネルに、スピーカを取
り付けた場合の利点として掲げられているものに、ドア
パネル等に設置されたパワーウィンドウ用のスイッチ等
とスピーカの配線の取り回しを一体化することが可能と
なり、結果的にドアパネル等におけるスピーカ、パワー
ウィンドウ用のスイッチ類等をモジュール化することが
可能となり、該モジュール化パネルを車体側へ取り付け
ることで、装着工数削減等が図れると世間一般に認識さ
れている。しかし、次の様な理由からスピーカを内装用
パネルやドアパネル等に装着されていない。
【0003】つまり、一般的な車両用のドアパネルを例
にとって説明すると、該ドアパネルは厚さ約3〜4mm
のFRP等の樹脂製やハードボードと称されるパルプ圧
縮板を加工したものが多い。そして従来の車載用スピー
カ、例えば口径5インチあるいは6.5インチと称され
ているスピーカの平均的な重量は約550gから750
g程度のものが一般的で、このように重量のあるスピー
カをドアパネルに取り付けるにはパネルの強度が不足し
ており、車載用スピーカの固定に多く採用されているビ
ス等による取り付け方法にて該ドアパネルにスピーカを
装着した場合には、ドア開閉時に発生する極めて大きな
衝撃、あるいは走行時における振動に因る衝撃が当然の
如く装着されたスピーカにも加わり、装着部よりスピー
カが離れる力が発生し、ビス等の締結部の緩みやビスの
抜け、さらには締結部全体の破損等でスピーカが脱落し
てしまう現象が発生する。
【0004】また一般的なオーディオ用スピーカを取付
けるバッフル板はスピーカを取付け、入力信号を印加し
てもビリ音等の異常音が発生しない強固な厚さが必要な
ことは周知のところである。しかし、ホームオーディオ
の場合ではスピーカを取り付けるバッフル板は充分な厚
さを確保することが容易であるが、車載用においては、
オーディオ用としてのバッフル機能をドアパネルや内装
用パネルに求めると、前述の如くパネルの厚さが薄過ぎ
るために強度が不足し、スピーカに入力信号を印加した
際にスピーカの取付け周辺部にビリ音等の異常音が発生
しやすいことは周知のところである。
【0005】この様な脱落や異常音発生等の不具合現象
を防ぐには、スピーカの取付け部近傍の補強だけでなく
パネルの厚さを増やす等、パネルの全体強度を向上させ
る対策を施さないと目的を達成することが困難とされ、
このような対策例では結果的に大幅にコストアップとな
るため、現在のスピーカ装着構造は図9の様に車体やド
アを構成する鉄板等からなる筐体側に直接、或いは樹脂
射出成型製、又は鉄板プレス成型製等のブラッケットを
介して取り付ける構造が一般的である。
【0006】ところで、このような取り付け構造ではパ
ネルをドア鉄板若しくは車体鉄板に装着した際、パネル
をスピーカのフレームに密着、或いは近付け過ぎるとパ
ネルが共振してビリ音等の異常音が発生しやすくなるた
め、パネルとスピーカの位置関係は異常音が発生しない
程度の間隔が必要となる。従って、スピーカの振動板を
取り付けているフレームには当然の如く隙間が発生する
ため、この状態では振動板から放射された音が該隙間に
回り込み、パネルの外側に位置する視聴者側に音が伝わ
り難く不具合現象が発生する。
【0007】図9に示す従来例では、上記不具合現象を
防ぐためと、パネルをドア鉄板に装着した際の寸法誤差
の吸収を兼ねて発泡ウレタン等からなるクッション性を
有したリング状のガスケットGをフレームフランジ1f
1部に配置して対応しているが、該構造がスピーカ1の
音質や特性に好ましくない構造であって、上記の理由か
らやむをえず該構造を使用していることは周知のところ
である。従って、ドアパネル3や内装用パネル3の機能
は車室内の見映えを整えるには充分の機能を有している
が、スピーカ1の重量を保持し得る機能はほとんど有し
ていないと一般的に認識されている。
【0008】最近ではスピーカ1の軽量化及び薄型化が
進み、我々も軽量化においては従来のスピーカ重量が口
径6.5インチのもので約750gであるのに対して、
80%以上の軽量化を果たした150g〜130gのス
ピーカ1を、薄型化においては従来例のスピーカ1のマ
ウンティングディプスが約50mmであるのに対して、
50%程薄型化した約25mmのスピーカ1を提案し
た。この様な軽量で薄型のスピーカ1がドアパネル3や
内装用パネル3に取り付けることにより、従来の様な不
具合現象が軽減可能であることは容易に想像できる。
【0009】そこで、実際に軽量薄型スピーカ1をドア
パネル3や内装用パネル3に装着し、該スピーカ装着済
みのドアパネル3や内装用パネル3をドア鉄板Fや車体
鉄板Fに取り付けてみると、軽量化に対応したスピーカ
フレーム1f、つまり薄肉化した鉄板プレス製フレーム
1f、及びアルミニウム板プレス製フレーム1f等は、
軽量化目的のため強度に余裕がなく、該フレーム1fに
固定用ビスbをエアードライバ等を用いて締結すると、
締結時におけるフレームフランジ部1f1に加わる偏加
重だけでなく、ビス頭が加える圧力により取り付け用穴
1f3近傍の変形を引き起こしやすく、この変形はスピ
ーカ1用のグリル2取り付け等に不都合を生じる。
【0010】従って、一般的に用いられる偏加重の対策
手法で、ビスb締結完了直前、つまりビス頭がフランジ
部1f1に接触する間際に複数本のビスbを少しずつ増
し締めし、フランジ1f1に加わる加重を均等化して偏
加重を防ぐ作業を施しても取付用穴1f3近傍の変形を
防ぎきれず、締結トルクを弱くしないと取付用穴1f3
近傍の変形を防ぐことは不可能となる。締結トルクが弱
い装着状態のまま入力信号を印加すると当然の如くビリ
音等の異常音が発生し、締結トルクを強くした装着状態
のものでも、ドアパネル3や内装用パネル3の形状及び
材質等によって異なるが、異常音が実用レベルでの発生
が極めて多く、解決すべき問題点が存在することが判明
した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は前述
の様な軽量薄型スピーカ1を内装用パネル3やドアパネ
ル3に装着する際に締結トルクを強くしても、フレーム
フランジ部1f1が変形せずに取り付けることが可能
で、なお且つスピーカ装着済みのドアパネル3や内装用
パネル3を車体鉄板F、あるいはドア鉄板F側に取付け
てもビリ音等の異常音発生を皆無、あるいは実用に絶え
得る水準に収める構造を安価に提供することを目的とす
るものでる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は車載用スピーカ
の装着済みパネルのスピーカフランジ部近傍の裏面側に
突き出した状態に支柱状の突起物を設け、該支柱が車体
鉄板、若しくはドア鉄板の一部に接合、又は該突起物の
一部がゴム等からなるクッション材を介して車体鉄板、
若しくはドア鉄板の一部に接合し、スピーカの作動に起
因するパネルのビリ音等の異常音発生を防ぐ構造とし、
さらにスピーカのフレームをスピーカ用のグリルと車両
のドアパネル、あるいは内装用パネルとで挟持してスピ
ーカを取り付ける構造にした。
【0013】
【発明の実施の形態】前記車載用スピーカの装着済みパ
ネルのスピーカ固定部である、例えばフランジ部近傍の
裏面側の所定位置に支柱状の突起物を設け、該突起物が
車体鉄板、若しくはドア鉄板の一部に接合、又は該突起
物の一部がゴム等からなるクッション材を介して車体鉄
板、若しくはドア鉄板の一部に接合させることにより、
内装用パネルと車体鉄板、あるいはドアパネルとドア鉄
板との間に柱を設けた構造になり、パネルにおけるスピ
ーカ取付け部、つまり前記のバッフルの厚さが増したと
同様な効果を発揮して構造上の強度を大幅に増すと共
に、該支柱状の突起物を適切に配置することにより、薄
いパネルの共振を防ぐ構造にもなるので、ビリ音等を効
果的に防ぐことが可能となる。
【0014】またスピーカのフレームをスピーカ用のグ
リル及び車両の内装用パネル、あるいはドアパネルとで
挟持してスピーカを装着することにより、従来例の様に
フレーム固定用のビス頭がフレームに直接当たって締結
されることはない。つまり、グリル及びパネルを介して
締結するため、当然の如く締結時に於けるビス頭による
局部的な圧力がグリル及びパネルに分散され、さらにフ
レームのフランジ部に加える圧力を均一化するため、フ
レームの変形を防ぐことが可能となる。
【0015】
【実施例】本発明に於ける実施例を図1乃至図9にて説
明するが、共通部品は従来例と同様であるため説明を省
略する。本実施例に使用したスピーカ1を図1にて説明
する。フレーム1fは最大外径159mm、高さ40m
mのもので、厚さ1mmのアルミニウム板をプレス成型
したもので一般的に口径6.5インチと称されているも
のである。最大外径部の外周部は7.2mmの立上がり
部が設けてあり、該立上がり部より内側に幅約16mm
のフランジ部1f1が設けられ、該フランジ部1f1に
スピーカ1をバッフル等に固定するための直径5.5m
mの取付穴1f3が3カ所に設けてあり、該取付穴1f
3の位置はフレーム1fの中心からピッチダイア142
mmで120度振り分けで配置してある。
【0016】フランジ部1f1の内直径は122mm
で、該内径部より4mmの立下がり部が設けてあり、該
立下がり部から更に25mm下がった位置に幅約6.3
mmmの通称ダンパ座と称されるリング状の平坦部を設
け、該ダンパ座内径より斜め下方に向かい深さ9mmの
立下がり部を設け、該立下がり部の下端部は直径約50
mmのフレーム底部1f2に連なっている。該フレーム
底部1f2の中央部つまり該フレーム1fの平面中心部
には直径33mmのフレーム底穴が設けられ、さらに該
フレーム底穴の周辺にフレーム1fの中心からピッチダ
イア45mmで90度振り分けした位置に、直径4.5
mmのマグネットホルダ1h取付け用の穴を4カ所設け
てある。
【0017】マグネットホルダ1hはアルミニウム製
で、図1あるいは図4に示す様に断面が概ね逆T字状に
なっており、底部が外直径50mm、厚さが約3mmの
概ね円盤状のホルダフランジ1h1部となっており、ホ
ルダフランジ1h1部の中央に直径5.95mm、高さ
17mmのポール部であるマグネットガイド1h2を設
け、さらに該ホルダフランジ1h1の中心よりピッチダ
イア45mmで90度振り分けした位置に、該マグネッ
トホルダ1hを前記フレーム底部1f2に取り付けるた
めのM3のタップ加工を施したネジ穴を4カ所配置して
ある。さらに該ホルダフランジ1h1裏面には該ホルダ
フランジ1h1中心より直径32.6mmの位置にフレ
ームガイド部となる高さ1mmの凸部を設けてある。
【0018】フレーム1fとマグネットホルダ1hの組
立ては、マグネットホルダ1hのホルダフランジ1h1
部に設けたフレームガイド外周部近傍の所定位置に、ゴ
ム系の接着剤をリング状に約0.3g塗布し、フレーム
底穴にフレームガイド部を挿入しつつ、ホルダフランジ
1h1のネジ穴とフレーム底穴の周辺に設けられたマグ
ネットホルダ1hの取付用穴とを合わせて圧接し、さら
に図に示すよう皿ビスbにてフレーム裏面側より締結し
マグネットホルダ1hをフレーム底部1f2に固定して
いる。本実施例の場合ビスbによる取り付け方法である
が、これ以外の方法でも一向に構わないし、フレーム1
fと一体成型にしても良い。
【0019】本実施例の反発磁気回路を有するスピーカ
1は上述の如くフレーム1fにマグネットホルダ1hを
取り付けると、図1の様にマグネットガイド1h2がフ
レーム底部1f2の中心部に設けられ、該マグネットガ
イド1h2に反発磁気回路を構成する部品であるマグネ
ット1Ma、1Mb及びセンタプレート1pを挿入す
る。使用マグネット1Ma、1Mbはネオジウム系のマ
グネットで、形状は外直径径25mm、内直径6mm、
厚さ8mmのリング状のものを2個使用し、該マグネッ
ト1Ma及び1Mbを各々厚さ方向に着磁してある。
【0020】さらに図に示す様に、マグネットホルダ1
hに設けたマグネットガイド1h2にセンタープレート
1pを境にして前記マグネット1Ma及び1MbのN極
同志が向かい合う様に、つまり該センタープレート1p
をマグネット1Ma及び1MbのN極面側で挟持した状
態で挿入してある。なおセンタープレート1pは外直径
25.43mm、内直径6mm、厚さ3mmの鉄製で、
表面を通称クロメート処理と称される亜鉛メッキを施し
たリング状のプレート1pである。更に本実施例の場
合、該反発磁気回路を図1に示すようの様にビスbにて
固定しているが、他の方法、例えば接着等の手段で固定
しても一向に構わない。
【0021】振動系部品の振動板1cは、エッジの外径
を含めて直径135mm、振動板1cの中央部にボイス
コイル1vと結合させるための直径約26mmの通称ネ
ックと呼ばれる穴を設け、該振動板1cの深さが約13
mmのパルプ製コーン状振動板1cで、ボイスコイル1
vはボビン材厚さが0.1mmの通称TILと称されて
いるポリイミド樹脂をガラス繊維で強化したFRP製を
使用し、コイル巻幅約4.5mm、直流抵抗は3.4Ω
のもので、該ボイスコイル1vはセンタープレート1p
外周部と該ボイスコイル1vの内周部を一定の約0.2
6mmのクリアランスを持って配置されている。
【0022】またボイスコイルボビン外周部の所定位置
に銅箔を貼り付け、ダンパ1dは綿布にフェノールを含
浸させ、更に錦糸線を平編状に編んだものを2本縫い付
けてあって、コルゲーションに沿った状態で熱成型し型
抜きしたものである。前記したこれらの振動系部品と前
記磁気回路部品とをフレーム1fに取り付け組み立て
る。
【0023】以上説明した本発明の実施例におけるスピ
ーカ1は重量は約145g、マウンティングディプス3
3.6mmのものを得ることができ、さらに図2に示す
ような該スピーカ1用のグリル2を作製した。該グリル
2は外直径167mm、内直径130.4mm、厚さ約
17mmの黒色のABS樹脂製のリング2l、及び厚さ
0.5mmで黒色塗装された鉄製のパンチングメタル2
pからなる。樹脂リング2lの内周部に黒色のゴム系接
着剤を約1.3g塗布後、該パンチングメタル2pの外
周部に折り曲げ形成された立ち下げ部を樹脂リング2l
内周部に挿入され、該樹脂リング2lと該パンチングメ
タル2pとが接着されている。
【0024】さらに該リング2lの裏面側、つまりスピ
ーカフレーム1fのフランジ1f1部に接する面側の外
周部近傍に、前記フランジ部1f1外周部に設けた立上
がり部が図に示す様に挿入されるための溝2l1を設け
てあり、該溝2l1は内径151.6mm、外径159
mm、深さ約10.3mmのリング状である。更に該リ
ング2lの裏面側には中心からピッチダイア142mm
で120度振り分けした位置に、本実施例スピーカ1装
着用のM5のタップ加工を施したネジ穴2l2を3カ所
配置してある。
【0025】本実施例の場合、スピーカ1のフレームフ
ランジ部1f1の所定置にゴム系接着剤を約1.4g塗
布し、前記グリル2のネジ穴2l2をフレーム1fの取
付穴1f3とを位置合わせを行い接着し、該グリル2を
スピーカフレーム1fに装着した後、つまりグリル装着
済みのスピーカ1をドアパネル3に取り付けたが、グリ
ル装着は製造工程、及び生産状況等の目的に対応して変
更しても良く、例えばドアパネル3にスピーカ1を取り
付ける時点に於いて、グリル2を同時に取り付けても一
向に構わない。
【0026】該グリル装着済みのスピーカ1をドアパネ
ル3に取り付けるため、ドアパネル3の任意の場所に通
称開口と呼ばれる直径128mmの穴31と、前記の本
実施例スピーカ1の取り付け穴1f3に対応して、該穴
31の中心からピッチダイア142mmで120度振り
分けで直径6mmのスピーカ固定用の穴32を3カ所に
設け、該穴32に前記スピーカ1のフレームフランジ部
1f1に設けた取付穴1f3を合わせると、当然の如く
樹脂リングネジ穴2l2とも位置が合うのでパネル3の
裏面側より図3に示す様な特殊形状の固定ネジ4bにて
取り付けた。
【0027】該固定ネジ4bを図3にて説明すると、基
本的には直径7.3mm、長さ約40.3mmの鉄製の
棒で、図で示す下端部にM5のネジ4b1部(有効ネジ
部10mm)を有し、さらにネジ部4b1の上端部に直
径12mm厚さ2mmのフランジ部4b2を設け、該フ
ランジ4b2部より上方は垂直に直径7.3mm、長さ
約28.3mmの円柱で、先端部4b4は半径2mmの
球状になっており、該球状先端部より連なって上端部近
傍は図の様に断面形状90度の円錐状で、該円錐下端部
から下方(図では左側)3mmの位置から1ミリの段差
4b3を幅6mmで設けてある。また前記フランジ部4
b2は図4のA−A´で示す様に中心から振り分けで幅
10mmで切除し、通称スパナ掛けと称される平坦部を
設けてある。
【0028】上述の如くスピーカ1をパネル3裏面側か
ら固定ネジ4bにて締結して取付けると、スピーカ1の
フレーム1fをグリル2とドアパネル3とで挟持して装
着し、なお且つドアパネル3パネル裏面側に直径6mm
で長さ約30mmの支柱4を3カ所設けた状態となる。
該スピーカ1を装着済みのドアパネル3をドア本体に取
り付けると、当然の如く前記支柱4がドア鉄板Fに突き
当たり、車種によってはスピーカ1の底部1f2とドア
鉄板Fが接触、或いは突き当たるものがあり、ドアパネ
ル3をドア本体に装着することは不可能となる。
【0029】従って、本実施例の場合、前記支柱4が当
たる位置に対応してドア鉄板Fに直径約14mmの穴F
2を3カ所配置し、なお且つ該穴F2に図3および図4
等に示すようなクッション材5としてゴムブッシュを装
着し、更にスピーカ1の底部1f2とドア鉄板Fが接触
しないために、なお且つキャビティの容積を増やし入力
時に於ける振動板によるバックプレッシャを軽減し、ビ
リ音等の発生を極力抑制する目的で図4に示す様にゴム
ブッシュの内側で、尚且つゴムブッシュを装着した部分
を避けた形状の開口部F1を設けた。
【0030】前記スピーカ1を装着済みのドアパネル3
をドア本体に取り付けると、図4に示す様にドアパネル
3の装着完了時において、ドアパネル3の裏面側に突出
した固定ネジ4b、つまり支柱4の先端4b4部、及び
先端4b4部近傍がドア鉄板Fを貫通した状態で、なお
且つ固定ネジ4b、即ち該支柱4の段差4b3部分がク
ッション材5であるゴムブッシュに収まり、該支柱4が
クッション材5等を介してドア鉄板Fの一部に接合して
いる状態となる。又、ドアパネル3以外の一般的な内装
用パネル3の場合は支柱4がクッション材5等を介して
車体鉄板Fの一部に接合している状態となる。
【0031】本実施例の様な車載用スピーカ1の装着状
態のものと、支柱4を設けない装着状態もの、つまり支
柱4取り付け部分に従来一般的に使用されているM5、
10mmのバインドビスbにて締結し、ドアパネル3裏
面側に支柱4が無いものをドアに装着して比較試聴を行
ったが、ドアパネル3裏面側に支柱4が無いものは微少
入力時や、ピーク信号が少ない曲等の場合は問題がない
ものの、前記条件に適合しない場合、即ち大入力時や平
均的通常入力時に於けるピーク信号が多い曲等の場合、
ビリ音や共振音等が発生し実用的ではなかった。
【0032】本発明実施例の装着状態のもの、即ちドア
パネル3の裏面側に突出した支柱4がドア鉄板Fを貫通
した状態で、尚且つ前記支柱4がクッション材5等を介
してドア鉄板F、或いは車体鉄板Fの一部に接合してい
る状態であると、大入力時や平均的通常入力時に於ける
ピーク信号が多い曲等を入力した場合においても、ビリ
音や共振音等の発生がほとんど無くなり極めて効果的に
改善され、聴感上の許容範囲が大幅に拡がり実用性が充
分にあることが確認された。
【0033】本実施例の場合、前記固定ネジ4bにて支
柱4を兼用する構造にしたが、図5、図6の様に樹脂製
のグリル2や樹脂製の内装用パネル3、あるいはドアパ
ネル3等に支柱4を一体成型しても構わないし、一体成
型が困難、若しくは不可能なものには支柱4を別部品と
して取り付けても一向に構わない。例えば本実施例のア
ルミニウム板をプレス成型したスピーカフレームでは支
柱4を別部品として取り付け、アルミニウムダイキャス
ト製のスピーカフレームでは支柱4を一体成型にする等
である。
【0034】本実施例の場合、支柱4とドア鉄板F、或
いは車体鉄板F等との接合する部分にクッション材5と
してゴムブッシュ等を、ドア鉄板F、或いは車体鉄板F
側に装着したが、図7の様に支柱4側にゴム等からなる
クッション材5を設けても同様の効果を得ることが可能
である。さらにまた該構造は本実施例の様にアルミニウ
ム製のプレスフレームを使用した例に止まらず、軽量化
したスピーカ1を装着する場合に極めて有効な手段とな
る。
【0035】例えば、従来の変形しにくい鉄板フレーム
1fにネオジウム系のマグネットを使用し磁気回路を小
形化して重量を50%から60%近く削減し軽量化し、
重量が約200gから350g程のスピーカ1等の場合
は、図8の様に直接パネル表面側より取り付けてもフレ
ームが変形することなく装着が可能で、しかもビリ音や
共振音等の発生がほとんど無くなり、なお且つドア開閉
時の衝撃、或いは走行時の衝撃等にも充分耐え得る事が
判明した。更に本実施例の場合、ドアパネル3に於ける
実施例であったが、前述の如く一般内装用パネル3にも
当然応用可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の車載スピーカの装着構造を採る
ことにより次の様な効果を発揮することができる。
【0037】パネル3の裏面側に設けた支柱4が、ドア
鉄板Fや車体鉄板Fに接合することによりドアパネル3
とドア鉄板F、あるいは内装用パネル3と車体鉄板Fと
の間に支柱を設けた構造になり、パネル3の強度を極め
て効果的に補強するためスピーカ1をドアパネル3や内
装用パネル3に取り付けても、スピーカ1の重量を保持
する実用的な必要強度を得る可能となると同時に、薄い
パネル3の共振を防ぎビリ音等を効果的に防ぐことが可
能である。
【0038】ゴム等からなるクッション材5等を介して
車体の一部に接合させることにより支柱4とドア鉄板、
車体側の鉄板に設ける穴との位置及び寸法誤差をクッシ
ョン材5の変形で吸収するため、ドアパネル3或いは内
装用パネル3をドア或いは車体筐体側への取り付け作業
に於いての位置合わせが極めて容易になり、工数削減に
効果があり、該クッション5の変形が当然の如く硬度の
変化を発生させるためパネルの共振点をずらす効果があ
り、一層のビリ音の低減効果がある。
【0039】スピーカ1のフレーム1fをスピーカ1用
のグリル2と内装用パネル3、あるいはドアパネル3等
とで挟持してスピーカ1を取り付けることにより、フレ
ーム1fのフランジ1f1部に加える局部的な圧力を分
散してフレーム1fの変形を防ぐので、アルミニウム板
をプレス成型したフレーム1f、あるいは軽量化のため
に板厚を薄くした鉄板製のプレスフレーム1f等、変形
しやすいスピーカ用フレーム1fを有するスピーカ1を
装着する場合に於いても、変形することなく装着するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の(A)はスピーカの正面図、
(B)は(A)図のA−A断面図。
【図2】本発明の実施例の(A)はグリルの断面図、
(B)はグリルの裏面側平面図。
【図3】本発明の実施例のスピーカ装着前の配置断面
図。
【図4】本発明の実施例のスピーカ装着状態を示し、
(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図5】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図6】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図7】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図8】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示す
断面図。
【図9】従来例のスピーカ装着状態の断面図である。
【符号の説明】
1 スピーカ 1c 振動板 1d ダンパ 1f スピーカフレーム 1f1 フレームフランジ 1f2 フレーム底部 1f3 スピーカ取付穴 1h マグネットホルダ 1h1 ホルダフランジ 1h2 マグネットガイド 1Ma マグネット 1Mb マグネット 1p センタプレート 1v ボイスコイル 2 グリル 2l 樹脂リング 2l1 樹脂リング溝 2l2 樹脂リングネジ穴 2p パンチングメタル 3 パネル 31 パネルのスピーカ装着穴 32 パネルのスピーカ固定用穴 4 支柱 4b 固定ネジ 4b1 固定ネジのネジ部 4b2 固定ネジのフランジ部 4b3 固定ネジの段差部 4b4 固定ネジの先端部 5 クッション材(ゴムブッシュ) B ブラケット F ドア鉄板、又は車体鉄板 F1 ドア鉄板、又は車体鉄板の開口部 F2 ドア鉄板、又は車体鉄板のクッション材(ゴ
ムブッシュ)用穴 G ガスケット S パネルとスピーカの隙間 b ビス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 車載用スピーカの装着構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用スピーカの
装着構造に関し、特に軽量薄型のスピーカである例えば
マグネットの同極同士を向かい合わせた磁気回路で構成
されるいわゆる反発磁気回路を有するスピーカを車両の
ドアパネル等の内装用パネルに装着し、このスピーカの
装着済みの内装用パネルを、車体やドア等に取り付ける
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車載用スピーカの装着構造におい
て、ドアパネル等の内装用パネルに、予めスピーカを取
り付けたものがあるが、この場合の利点として掲げられ
ることとして、ドアパネル等に設置されたパワーウィン
ドウ用のスイッチ等とスピーカの配線の取り回しを一体
化することが可能となり、結果的にドアパネル等におけ
るスピーカ、パワーウィンドウ用のスイッチ類等をモジ
ュール化することが可能となり、このモジュール化した
内装用パネルを車体側へ取り付けることで、装着工数削
減等が図れる利点があげられる。しかし、以下の様な理
由からスピーカをドアパネル等の内装用パネルに予め装
着されることは実用化していない。
【0003】その理由について、図10のように一般的
な車両用のドアパネルに直接スピーカを取り付けた場合
について説明すると、ドアパネル3は厚さ約3〜4mm
のFRP等の樹脂製やハードボードと称されるパルプ圧
縮板を加工したものが多い。そして従来の車載用スピー
カ1、例えば口径5インチあるいは6.5インチと称さ
れているスピーカの平均的な重量は約550gから75
0g程度のものが一般的で、このように重量のあるスピ
ーカ1をドアパネル3に直接取り付けるにはドアパネル
3の強度が不足しており、車載用スピーカの固定に多く
採用されているビスb等による取り付け方法にてドアパ
ネルにスピーカを装着した場合には、ドア開閉時に発生
する極めて大きな衝撃、あるいは走行時における振動に
因る衝撃が当然の如く装着されたスピーカにも加わり、
装着部よりスピーカ1が離れる力が発生し、ビスb等の
締結部の緩みやビスbの抜け、さらには締結部全体の破
損等でスピーカ1が脱落してしまう現象が発生するおそ
れがあり、現実的でない。
【0004】また、スピーカを取付けるバッフル板はス
ピーカを取付けて、入力信号を印加してもビリ音等の異
常音が発生しない強固な厚さが必要なことは周知のとこ
ろである。しかし、ホーム用オーディオの場合ではスピ
ーカを取り付けるバッフル板は充分な厚さを確保するこ
とが容易であるが、車載用においては、オーディオ用と
してのバッフル機能をドアパネル等の内装用パネルに求
めると、前述の如く内装用パネルの厚さが薄過ぎるため
に強度が不足し、スピーカに入力信号を印加した際にス
ピーカの取付け周辺部からビリ音等の異常音が発生しや
すいことは周知のところである。
【0005】この様な脱落や異常音発生等の不具合現象
を防ぐには、スピーカの取付け部近傍の補強だけでなく
内装用パネルの厚さを増やす等、内装用パネルの全体強
度を向上させる対策を施さないと目的を達成することが
困難とされ、このような対策例では結果的に大幅にコス
トアップとなるため、現在のスピーカ装着構造は図11
の様に車体やドアを構成する鉄板等に直接、或いは樹脂
射出成型、又は鉄板プレス成型等で形成されたブラッケ
ットを介して取り付ける構造が一般に行われている。
【0006】ところで、このような取り付け構造では内
装用パネルをドア鉄板若しくは車体鉄板に装着した際、
内装用パネルをスピーカのフレームに密着、或いは近付
け過ぎると内装用パネルが共振してビリ音等の異常音が
発生しやすくなるため、内装用パネルとスピーカの位置
関係は異常音が発生しない程度の間隔が必要となる。従
って、スピーカの振動板を取り付けているフレームと内
装用パネルの間には当然の如く隙間が発生するため、こ
の状態では振動板から放射された音がこの隙間に漏れ、
内装用パネルの外側に位置する視聴者側に音が伝わり難
く不具合現象が発生する。
【0007】図11に示す従来例では、上記不具合現象
を防ぐためと、内装用パネルをドア鉄板に装着した際の
寸法誤差の吸収を兼ねて発泡ウレタン等からなるクッシ
ョン性を有したリング状のガスケットGをフレームフラ
ンジ1f1部に配置して対応しているが、この構造は振
動板の前方にキャビティと呼ばれる囲われた空間が形成
されることになりスピーカ1の音質や特性に好ましくな
い構造であって、上記の理由からやむをえず該構造を使
用していることは周知のところである。従って、ドアパ
ネル等の内装用パネル3は車室内の見映えを整えるには
充分の機能を有しているが、スピーカ1の重量を保持し
得る機能はほとんど有していないと一般的に認識されて
いる。
【0008】ところが、最近ではスピーカ1の軽量化及
び薄型化が進み、我々も軽量化においては従来のスピー
カ重量が口径6.5インチのもので約750gであるの
に対して、80%以上の軽量化を果たした150g〜1
30gのスピーカ1を、薄型化においては従来例のスピ
ーカのマウンティングディプスが約50mmであるのに
対して、50%程薄型化した約25mmのスピーカ1を
提案した。この様な軽量で薄型のスピーカ1を用いれ
ば、図10のようにドアパネル等の内装用パネル3に取
り付けても、従来の様な不具合現象が軽減可能であるこ
とは容易に想像できる。
【0009】そこで、実際に軽量薄型スピーカ1をドア
パネル等の内装用パネル3に装着し、このスピーカ装着
済みのドアパネル等の内装用パネル3をドア鉄板Fや車
体鉄板Fに取り付けてみると、軽量化に対応したスピー
カフレーム、つまり薄肉化した鉄板プレス製フレームあ
るいはアルミニウム板プレス製フレーム等は、軽量化目
的のため強度に余裕がなく、フレームに固定用ビスbを
エアードライバ等を用いて締結すると、締結時における
フレームフランジ部に加わる偏加重だけでなく、ビス頭
が加える圧力により取り付け用穴近傍の変形を引き起こ
しやすく、この変形はスピーカ1用のグリル2取り付け
等に不都合を生じることがわかった。
【0010】このため、一般的に用いられる偏加重の対
策手法で、ビスb締結完了直前、つまりビス頭がフラン
ジ部1f1に接触する間際に複数本のビスbを少しずつ
増し締めし、フランジ1f1に加わる加重を均等化して
偏加重を防ぐ作業を施してみたが、取付用穴1f3近傍
の変形を防ぎきれず、締結トルクを弱くしないと取付用
穴1f3近傍の変形を防ぐことは不可能であった。締結
トルクが弱い装着状態のまま入力信号を印加すると当然
の如くビリ音等の異常音が発生し、締結トルクを強くし
た装着状態のものでも、ドアパネル等の内装用パネル3
の形状及び材質等によって異なるが、異常音が実用レベ
ルでの発生が極めて多く、解決すべき問題点が存在する
ことが判明した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は前述
の様な軽量薄型スピーカをドアパネル等の内装用パネル
に装着する際に締結トルクを強くしても、フレームフラ
ンジ部が変形せずに取り付けることが可能で、なお且つ
スピーカ装着済みの内装用パネルを車体鉄板、あるいは
ドア鉄板側に取付けてもビリ音等の異常音発生を皆無、
あるいは実用に絶え得る水準に収める構造を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は車載用スピーカ
の装着済み内装用パネルのスピーカフランジ部近傍の裏
面側に突き出した状態に支柱状の突起部を設け、該突起
部が車体鉄板、若しくはドア鉄板の一部に直接又は突起
部の一部がゴム等からなるクッション材を介して接合
し、スピーカの作動に起因する内装用パネルのビリ音等
の異常音発生を防ぐ構造とし、さらにスピーカのフレー
ムをスピーカ用のグリルと車両の内装用パネルとで挟持
してスピーカを取り付ける構造にした。
【0013】
【発明の実施の形態】車載用スピーカの装着済み内装用
パネルのスピーカ固定部である、例えばフランジ部近傍
の裏面側の所定位置に支柱状の突起部を設け、該突起部
が車体鉄板、若しくはドア鉄板の一部に直接又は該突起
部の一部がゴム等からなるクッション材を介して接合さ
せることにより、内装用パネルと車体鉄板との間に柱を
設けた構造になり、内装用パネルにおけるスピーカ取付
け部、つまり前記のバッフルの厚さが増したと同様な効
果を発揮して構造上の強度を大幅に増すと共に、該支柱
状の突起部を適切に配置することにより、薄い内装用パ
ネルであっても共振を防ぐ構造にもなるので、ビリ音等
を効果的に防ぐことが可能となる。
【0014】またスピーカのフレームをスピーカに装着
されるグリルと車両のドアパネル等の内装用パネルとで
挟持してスピーカを装着することにより、従来例の様に
フレーム固定用のビス頭がフレームに直接当たって締め
付けられることはない。つまり、グリル及びパネルを介
してビスを締め付けるため、当然の如く締結時に於ける
ビス頭による局部的な圧力がグリル及び内装用パネルに
分散され、さらにフレームのフランジ部に加える圧力を
均一化するため、フレームの変形を防ぐことが可能とな
る。
【0015】
【実施例】本発明に於ける実施例を図1乃至図9にて説
明するが、共通部品は従来例と同様であるためその説明
を省略する。本実施例に使用したスピーカ1を図1にて
説明する。フレーム1fは最大外径159mm、高さ4
0mmのもので、厚さ1mmのアルミニウム板をプレス
成型したもので一般に口径6.5インチと称されている
ものである。最大外径部の外周部は高さ7.2mmの立
上がり部が設けてあり、この立上がり部より内側に幅約
16mmのフランジ部1f1が設けられ、フランジ部1
f1にスピーカ1をバッフル等に固定するための直径
5.5mmの取付穴1f3が3カ所に設けてあり、取付
穴1f3の位置はフレーム1fの中心からピッチダイア
142mmで120度振り分けで配置してある。
【0016】フランジ部1f1の内直径は122mm
で、この内径部より4mmの立下がり部が設けてあり、
立下がり部から更に25mm下がった位置に幅約6.3
mmの通称ダンパ座と称されるリング状の平坦部を設
け、このダンパ座内径より斜め下方に向かって深さ9m
mの立下がり部を設け、立下がり部の下端部は直径約5
0mmのフレーム底部1f2に連なっている。フレーム
底部1f2の中央部つまりフレーム1fの平面中心部に
は直径33mmのフレーム底穴が設けられ、さらにフレ
ーム底穴の周辺にフレーム1fの中心からピッチダイア
45mmで90度振り分けした位置に、直径4.5mm
のマグネットホルダ1h取付け用の穴を4カ所設けてあ
る。
【0017】マグネットホルダ1hはアルミニウム製
で、図1あるいは図4に示す様に断面が概ね逆T字状
で、底部が外直径50mm、厚さが約3mmの概ね円盤
状のホルダフランジ1h1部となっており、ホルダフラ
ンジ1h1部の中央に直径5.95mm、高さ17mm
のポール部であるマグネットガイド1h2を設け、さら
にホルダフランジ1h1の中心よりピッチダイア45m
mで90度振り分けした位置に、マグネットホルダ1h
を前記フレーム底部1f2に取り付けるためのM3のタ
ップ加工を施したネジ穴を4カ所配置してある。さらに
ホルダフランジ1h1裏面にはホルダフランジ1h1中
心より直径32.6mmの位置にフレームガイド部とな
る高さ1mmの凸部を設けてある。
【0018】フレーム1fとマグネットホルダ1hの組
立ては、マグネットホルダ1hのホルダフランジ1h1
部に設けたフレームガイド外周部近傍の所定位置に、ゴ
ム系の接着剤をリング状に約0.3g塗布し、フレーム
底穴にフレームガイド部を挿入しつつ、ホルダフランジ
1h1のネジ穴とフレーム底穴の周辺に設けられたマグ
ネットホルダ1hの取付用穴とを合わせて圧接し、さら
に図に示すよう皿ビスbにてフレーム裏面側より締結し
マグネットホルダ1hをフレーム底部1f2に固定して
いる。本実施例の場合ビスbによる取り付け方法である
が、これ以外の例えば接着剤のみによる固定方法でも構
わないし、フレーム1fと一体成型にしてもよい。
【0019】本実施例の反発磁気回路を有するスピーカ
1は上述の如くフレーム1fにマグネットホルダ1hを
取り付けると、図1の様にマグネットガイド1h2がフ
レーム底部1f2の中心部に設けられ、マグネットガイ
ド1h2に反発磁気回路を構成する部品であるマグネッ
ト1Ma、1Mb及びセンタプレート1pを挿入する。
使用マグネット1Ma、1Mbはネオジウム系のマグネ
ットで、形状は外直径25mm、内直径6mm、厚さ8
mmのリング状のものを2個使用し、マグネット1Ma
及び1Mbを各々厚さ方向に着磁してある。
【0020】さらに図1(b)に示す様に、マグネット
ホルダ1hに設けたマグネットガイド1h2にセンター
プレート1pを境にして前記マグネット1Ma及び1M
bのN極同志が向かい合う様に、つまりセンタープレー
ト1pをマグネット1Ma及び1MbのN極面側で挟持
した状態で挿入してある。なおセンタープレート1pは
外直径25.43mm、内直径6mm、厚さ3mmの鉄
製で、表面を通称クロメート処理と称される亜鉛メッキ
を施したリング状のものである。更に本実施例の場合、
反発磁気回路を図1に示すようの様にビスbにて固定し
ているが、他の方法、例えば接着等の手段で固定しても
構わない。
【0021】振動系部品の振動板1cは、エッジの外径
を含めて直径135mm、振動板1cの中央部にボイス
コイル1vと結合させるための直径約26mmの通称ネ
ックと呼ばれる穴を設け、振動板1cの深さが約13m
mのパルプ製コーン状振動板1cで、ボイスコイル1v
はボビン材厚さが0.1mmの通称TILと称されてい
るポリイミド樹脂をガラス繊維で強化したFRP製を使
用し、コイル巻幅約4.5mm、直流抵抗は3.4Ωの
もので、ボイスコイル1vはセンタープレート1p外周
部とボイスコイル1vの内周部を一定の約0.26mm
のクリアランスを持って配置されている。
【0022】またボイスコイルボビン外周部の所定位置
に銅箔を貼り付け、ダンパ1dは綿布にフェノールを含
浸させ、更に錦糸線を平編状に編んだものを2本縫い付
けてあって、コルゲーションに沿った状態で熱成型し型
抜きしたものである。このダンパ1dに縫い付けた錦糸
線の内側をボイスコイルボビンに貼り付けた銅箔と接続
すると共に、錦糸線の外側を接続端子と接続する。前記
したこれらの振動系部品と前記磁気回路部品とをフレー
ム1fに取り付け組み立てる。
【0023】以上説明した本発明の実施例におけるスピ
ーカ1は重量は約145g、マウンティングディプス3
3.6mmのものを得ることができ、さらに図2に示す
ようなグリル2を作製した。グリル2は外直径167m
m、内直径130.4mm、厚さ約17mmの黒色のA
BS樹脂製のリング2l、及び厚さ0.5mmで黒色塗
装された鉄製のパンチングメタル2pからなる。リング
2lの内周部に黒色のゴム系接着剤を約1.3g塗布
後、パンチングメタル2pの外周部に折り曲げ形成され
た立ち下げ部を樹脂リング2l内周部に挿入させ、リン
グ2lとパンチングメタル2pとが接着されている。
【0024】さらにリング2lの裏面側、つまりスピー
カフレーム1fのフランジ1f1部に接する面側の外周
部近傍に、前記フランジ部1f1外周部に設けた立上が
り部が図に示す様に挿入されるための溝2l1を設けて
あり、溝2l1は内径151.6mm、外径159m
m、深さ約10.3mmのリング状である。更にリング
2lの裏面側には中心からピッチダイア142mmで1
20度振り分けした位置に、本実施例スピーカ1装着用
のM5のタップ加工を施したネジ穴2l2を3カ所配置
してある。
【0025】本実施例の場合、スピーカ1のフレームフ
ランジ部1f1の所定置にゴム系接着剤を約1.4g塗
布し、前記グリル2のネジ穴2l2をフレーム1fの取
付穴1f3とを位置合わせを行い接着し、グリル2をス
ピーカフレーム1fに装着した後、つまりグリル装着済
みのスピーカ1をドアパネル3に取り付けたが、グリル
装着は製造工程、及び生産状況等の目的に対応して変更
してもよく、例えばドアパネル3にスピーカ1を取り付
ける時点に於いて、グリル2を同時に取り付けても構わ
ない。
【0026】グリル装着済みのスピーカ1をドアパネル
3に取り付けるため、図3に示すように内装用パネル3
の任意の場所に通称開口と呼ばれる直径128mmの穴
31と、前記の本実施例スピーカ1の取り付け穴1f3
に対応して、穴31の中心からピッチダイア142mm
で120度振り分けで直径6mmのスピーカ固定用の穴
32を3カ所に設け、穴32に前記スピーカ1のフレー
ムフランジ部1f1に設けた取付穴1f3を合わせる
と、当然の如く樹脂リングネジ穴2l2とも位置が合う
のでドアパネル3の裏面側より図3に示す様な特殊形状
の固定ネジ4bにて取り付けた。
【0027】固定ネジ4bを図3にて説明すると、基本
的には直径7.3mm、長さ約40.3mmの鉄製の棒
で、図で示す下端部にM5のネジ4b1部(有効ネジ部
10mm)を有し、さらにネジ部4b1の上端部に直径
12mm厚さ2mmのフランジ部4b2を設け、フラン
ジ4b2部より上方は垂直に直径7.3mm、長さ2
8.3mmの円柱で、先端部4b4は半径2mmの球状
になっており、この球状先端部より連なって上端部近傍
は図の様に先端角90度の円錐状で、この円錐下端部か
ら下方(図では左側)3mmの位置から1ミリの段差4
b3を幅6mmで設けてある。また前記フランジ部4b
2は図4のA−A´で示す様に中心から振り分けで幅1
0mmで切除し、通称スパナ掛けと称される平坦部を設
けてある。
【0028】上述の如くスピーカ1を内装用パネル3裏
面側から固定ネジ4bにて締結して取付けると、スピー
カ1のフレーム1fをグリル2とドアパネル3とで挟持
して装着し、なお且つ内装用パネル3の裏面側に直径6
mmで長さ約30mmの支柱4を3カ所設けた状態とな
る。スピーカ1を装着済みのドアパネル3をドア本体に
取り付けると、当然の如く前記支柱4がドア鉄板Fに突
き当たり、車種や取付位置によってはスピーカ1の底部
1f2とドア鉄板Fが接触、或いは突き当たるものがあ
り、ドアパネル3をドア本体に装着することは不可能と
なる。
【0029】従って、本実施例の場合、前記支柱4が当
たる位置に対応してドア鉄板Fに直径約14mmの穴F
2を3カ所配置し、なお且つ穴F2に図3および図4等
に示すようなクッション材5としてゴムブッシュを装着
し、更にスピーカ1の底部1f2とドア鉄板Fが接触し
ないために、且つキャビティの容積を増やすことで入力
時に於ける振動板によるバックプレッシャを軽減し、ビ
リ音等の発生を極力抑制する目的で図4に示す様にゴム
ブッシュの内側で、尚且つゴムブッシュを装着した部分
を避けた形状の開口部F1を設けた。
【0030】前記スピーカ1を装着済みのドアパネル3
をドア本体に取り付けると、図4に示す様にドアパネル
3の装着完了時において、ドアパネル3の裏面側に突出
した固定ネジ4b、つまり支柱4の先端4b4部、及び
先端4b4部近傍がドア鉄板Fを貫通した状態で、且つ
固定ネジ4b、即ち支柱4の段差4b3部分がクッショ
ン材5であるゴムブッシュに収まり、支柱4がクッショ
ン材5等を介してドア鉄板Fの一部に接合している状態
となる。又、ドアパネル3以外の一般的な内装用パネル
3の場合は支柱4がクッション材5等を介して車体鉄板
Fの一部に接合している状態となる。
【0031】本実施例の様な車載用スピーカ1の装着状
態のものと、図10のように支柱4を設けない装着状態
もの、つまり支柱4取り付け部分に従来一般的に使用さ
れているM5、10mmのバインドビスbにて締結し、
ドアパネル3裏面側に支柱4が無いものをドアに装着し
て比較試聴を行ったが、ドアパネル3裏面側に支柱4が
無いものは微少入力時や、ピーク信号が少ない曲等の場
合は問題がないものの、前記条件に適合しない場合、即
ち大入力時や平均的通常入力時に於けるピーク信号が多
い曲等の場合、ビリ音や共振音等が発生し実用的ではな
かった。
【0032】本発明実施例の装着状態のもの、即ち図4
のようにドアパネル3の裏面側に突出した支柱4がドア
鉄板Fを貫通した状態で、且つ前記支柱4が直接又はク
ッション材5等を介して接合している状態であると、大
入力時や平均的通常入力時に於けるピーク信号が多い曲
等を入力した場合においても、ビリ音や共振音等の発生
がほとんど無くなり極めて効果的に改善され、聴感上の
許容範囲が大幅に拡がり実用性が充分にあることが確認
された。
【0033】本実施例の場合、図4のように前記固定ネ
ジ4bにて支柱4を兼用する構造にしたが、図5、図
6、図7の様に樹脂製のグリル2や、フレーム1fや、
樹脂製の内装用パネル3に支柱4を一体成型しても構わ
ないし、一体成型が困難、若しくは不可能なものには支
柱4を別部品として取り付けても構わない。例えば本実
施例のアルミニウム板をプレス成型したスピーカフレー
ムでは図7のように支柱4を別部品として取り付け、ア
ルミニウムダイキャスト製のスピーカフレームでは支柱
4を一体成型にすることができる。
【0034】図5に示す実施例では、樹脂リングの裏面
で各ネジ穴の間にあたる位置に120度振り分けで、支
柱部4を一体に成形したもので、内装用パネル3への取
付作業は、スピーカ1のフレーム1fに形成したネジ穴
をパネルに設けた固定用穴に合わせ、バインドビスbで
締め付ける。この場合、図4の実施例と異なり、一般的
なバインドビスbを用いて、スピーカを固定することが
できる。
【0035】図6に示す実施例では、プレス成形したフ
レームに支柱4を別部品として取り付け一体にしたもの
で、この場合内装用パネル3の表面側から全ての取付作
業ができるようになる。
【0036】図7に示す実施例では、内装用パネル3そ
のものに支柱4を形成したもので、他の実施例と同様に
内装用パネル3の共振を防ぎ、ビリ音を効果的に防ぐと
いう効果が得られる。
【0037】これらの実施例では、支柱4とドア鉄板
F、或いは車体鉄板F等との接合する部分にクッション
材5としてゴムブッシュ等を装着したが、図8の様に支
柱4側にゴム等からなるクッション材5をアウトサート
成形等により一体に設けても同様の効果を得ることが可
能である。さらにまたこの構造は本実施例の様にアルミ
ニウム製のプレスフレームを使用した例に止まらず、軽
量化したスピーカ1を装着する場合に極めて有効な手段
となる。
【0038】また、従来の変形しにくい鉄板フレーム1
fにネオジウム系のマグネットを使用し磁気回路を小形
化して重量を50%から60%近く削減し軽量化し、重
量が約200gから350g程のスピーカ1等の場合
は、図9の様に直接内装用パネル表面側より取り付けて
もフレームが変形することなく装着が可能で、しかもビ
リ音や共振音等の発生がほとんど無くなり、なお且つド
ア開閉時の衝撃、或いは走行時の衝撃等にも充分耐え得
る事が判明した。更に本実施例の場合、ドアパネル3に
於ける実施例であったが、前述の如く一般内装用パネル
3にも当然応用可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明の車載スピーカの装着構造を採る
ことにより次の様な効果を発揮することができる。
【0040】内装用パネル3の裏面側に設けた支柱4
が、ドア鉄板Fや車体鉄板Fに接合することにより内装
用パネル3とドア鉄板Fとの間に支柱を設けた構造にな
り、内装用パネル3の強度を極めて効果的に補強するた
めスピーカ1をドアパネル等の内装用パネル3に取り付
けても、スピーカ1の重量を保持する実用的な必要強度
を得ることが可能となると同時に、薄い内装用パネル3
の共振を防ぎビリ音等を効果的に防ぐことが可能であ
る。
【0041】そして、ゴム等からなるクッション材5等
を介して車体の一部に接合させることにより支柱4とド
ア鉄板、車体側の鉄板に設ける穴との位置及び寸法誤差
をクッション材5の変形で吸収するため、ドアパネル等
の内装用パネル3をドア或いは車体筐体側への取り付け
作業に於いての位置合わせが極めて容易になり、工数削
減に効果があり、クッション5の変形が当然の如く硬度
の変化を発生させるため、ビリ音を発生させる内装用パ
ネルの共振周波数をずらすことができ、一層のビリ音の
低減効果が得られる。
【0042】スピーカ1のフレーム1fをスピーカ1用
のグリル2とドアパネル等の内装用パネル3で挟持して
スピーカ1を取り付けることにより、フレーム1fのフ
ランジ1f1部に加わる局部的な圧力を分散してフレー
ム1fの変形を防ぐので、アルミニウム板をプレス成型
したフレーム1f、あるいは軽量化のために板厚を薄く
した鉄板製のプレスフレーム1f等、変形しやすいスピ
ーカ用フレーム1fを有するスピーカ1を装着する場合
に於いても、変形することなく装着することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の(A)はスピーカの正面図、
(B)は(A)図のA−A断面図。
【図2】本発明の実施例の(A)はグリルの断面図、
(B)はグリルの裏面側平面図。
【図3】本発明の実施例のスピーカ装着前の配置断面
図。
【図4】本発明の実施例のスピーカ装着状態を示し、
(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図5】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図6】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図7】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図8】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示
し、(A)は断面図、(B)は裏面側平面図。
【図9】本発明の他の実施例のスピーカ装着状態を示す
断面図。
【図10】従来例のスピーカ装着状態の断面図である。
【図11】従来例のスピーカ装着状態の断面図である。
【符号の説明】 1 スピーカ 1c 振動板 1d ダンパ 1f スピーカフレーム 1f1 フレームフランジ 1f2 フレーム底部 1f3 スピーカ取付穴 1h マグネットホルダ 1h1 ホルダフランジ 1h2 マグネットガイド 1Ma マグネット 1Mb マグネット 1p センタプレート 1v ボイスコイル 2 グリル 2l 樹脂リング 2l1 樹脂リング溝 2l2 樹脂リングネジ穴 2p パンチングメタル 3 内装用パネル 31 内装用パネルのスピーカ装着穴 32 内装用パネルのスピーカ固定用穴 4 支柱 4b 固定ネジ 4b1 固定ネジのネジ部 4b2 固定ネジのフランジ部 4b3 固定ネジの段差部 4b4 固定ネジの先端部 5 クッション材(ゴムブッシュ) B ブラケット F ドア鉄板、又は車体鉄板 F1 ドア鉄板、又は車体鉄板の開口部 F2 ドア鉄板、又は車体鉄板のクッション材(ゴ
ムブッシュ)用穴 G ガスケット S 内装用パネルとスピーカの隙間 b ビス
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車載用スピーカを固定するビスのビス頭
    を支柱状にし、該ビス頭を車体やドアを構成する鉄板等
    からなる筐体の一部に接合し、又は該ビス頭の一部をゴ
    ム等からなるクッション材を介して前記筐体の一部に接
    合し、スピーカの作動に起因する車両の内装用パネル等
    のビリ音を防ぐようにしたことを特徴とする車載用スピ
    ーカの装着構造。
  2. 【請求項2】 車載用スピーカに用いるグリルの裏面側
    に支柱状の突起物を設け、該突起物が車体やドアを構成
    する鉄板等からなる筐体の一部に接合し、又は該突起物
    の一部をゴム等からなるクッション材を介して前記筐体
    の一部に接合し、スピーカの作動に起因する車両の内装
    用パネル等のビリ音を防ぐようにしたことを特徴とする
    車載用スピーカの装着構造。
  3. 【請求項3】 車載用スピーカのフレームの裏面側に支
    柱状の突起物を設け、該突起物が車体やドアを構成する
    鉄板等からなる筐体の一部に接合し、又は該突起物の一
    部をゴム等からなるクッション材を介して前記筐体の一
    部に接合し、スピーカの作動に起因する車両の内装用パ
    ネル等のビリ音を防ぐようにしたことを特徴とする車載
    用スピーカの装着構造。
  4. 【請求項4】 車載用スピーカを装着する車両の内装用
    パネルの裏面側に支柱状の突起物を設け、該突起物が車
    体やドアを構成する鉄板等からなる筐体の一部に接合
    し、又は該突起物の一部をゴム等からなるクッション材
    を介して前記筐体の一部に接合し、スピーカの作動に起
    因する車両の内装用パネル等のビリ音を防ぐようにした
    ことを特徴とする車載用スピーカの装着構造。
  5. 【請求項5】 車載用スピーカのフレームのフランジ部
    をスピーカのグリルと車両の内装用パネルとで挟持して
    スピーカを取り付けることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4記載の車載用スピーカの装着構造。
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