JPH09109362A - 紗張り方法と紗張り装置 - Google Patents

紗張り方法と紗張り装置

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JPH09109362A
JPH09109362A JP29168895A JP29168895A JPH09109362A JP H09109362 A JPH09109362 A JP H09109362A JP 29168895 A JP29168895 A JP 29168895A JP 29168895 A JP29168895 A JP 29168895A JP H09109362 A JPH09109362 A JP H09109362A
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JP
Japan
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gauze
stretching
tension
cloth
orthogonal
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Application number
JP29168895A
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English (en)
Inventor
Masahiko Morotomi
正彦 諸富
Toru Yokomizo
徹 横溝
Juichi Ono
寿一 小野
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N B C KOGYO KK
Original Assignee
N B C KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紗をできるだけ均一な状態で張ることを可能
とし、それによって、印刷精度を高めることが可能な紗
張り方法と紗張り装置を提供すること。 【解決手段】 四角形をなす紗を対角線方向外方に向か
って延伸させ、次いで上記紗を各辺に直交する外方に延
伸させるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、いわゆる「スクリ
ーン印刷」において、紗張りを行う紗張り方法と紗張り
装置に係り、特に、紗張りの仕方を工夫することによ
り、紗を均一に張ることを可能にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、次のような方法によって紗張り
が行われていた。すなわち、四角形をなす紗を直交する
2軸方向に延伸させる。つまり、紗の各辺部を図19に
示すような延伸手段301のクランプ装置315によっ
てクランプする。延伸手段301は、図19に示すよう
な構成になっていて、まず、ベース部材303がある。
このベース部材303上には、エアーシリンダー305
が設置されている。このエアーシリンダー305は、本
体307と、この本体に出没可能に取り付けられたロッ
ド309とから構成されている。上記ロッド309の先
端にはクランプ部311が連結されている。上記エアー
シリンダー305によって、上記クランプ部311が、
図19中左右方向に移動するようになっている。
【0003】上記クランプ部311は、上側クランプ材
313と、下側クランプ材314を備えていて、上記上
側クランプ材313は、シリンダー機構315に連結さ
れている。このクランプ装置315は、シリンダ317
と、このシリンダ317に対して出没可能に取り付けら
れたロッド319とから構成されていて、上記上側クラ
ンプ材313は、上記ロッド319に連結部材321を
介して連結されている。そして、上記クランプ装置31
5を駆動することにより、上側クランプ材313を下降
させて、下側クランプ材314とによって、紗の辺部の
一部をクランプする。後は、エアーシリンダー305を
駆動して、クランプ部311全体を引くことにより、紗
の辺部を引っ張る。又、このような構成をなす延伸手段
301が、紗の各辺に複数設置されており、それら複数
の延伸手段301によって、紗の各辺部を引っ張るもの
である。又、上記延伸手段301によって引っ張る際の
張力については、図20に示すテンションメータ323
によって監視し、エアー圧力を調整して目標値になるよ
うに各延伸手段301を制御するものである。上記テン
ションメータ323は、本体リング325を備えた円筒
327と、この円筒327の上端に取り付けられたダイ
ヤルゲージ329と、円筒327の下端に取り付けられ
た測定子331a、331b等から構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成による
と次のような問題があった。まず、従来の紗張りは、基
本的に直交する二軸方向への延伸のみであり、その為、
直交する二軸方向の紗の各辺部が延伸されないままクラ
ンプされるので、紗の各辺部の交点が固定されることに
なり、紗のオープニングの変形の差が大きくなってしま
い、同時に、紗に作用する最大応力の分布も不均一にな
ってしまうという問題があった。このような問題に対し
ては、紗のコーナ部に緩みをもたせる等の工夫をするこ
とにより紗の破れを防止することがなされているが、そ
れは作業員の熟練によるものであり、決して、容易なこ
とではなかった。又、従来においては、クランプ時にシ
リンダーロッド319にモーメント荷重が作用してしま
い、それによって、シリンダーパッキンが消耗してしま
うという問題もあった。又、接着時に紗の破れが生じた
場合には、シリンダーに圧力が作用したままの状態にな
っているために、クランプ部311がエアーシリンダー
305によって急激に引き寄せられることがあった。
【0005】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは、紗全体をできるだけ均
一な状態で張ることを可能とし、それによって、印刷精
度を高めることが可能な紗張り方法と紗張り装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本願発明による紗張り方法は、四角形をなす紗を対角線
方向外方に向かって延伸させ、次いで上記紗を各辺に直
交する外方に延伸させるようにしたことを特徴とするも
のである。この場合、測定位置による紗張りのテンショ
ンのばら付きが設定値の±5%の範囲であること、又測
定位置による紗張りのテンションのばら付きが設定値の
±2.5%の範囲であることを特徴とする。又、本願発
明による紗張り装置は、四角形をなす紗の対角線方向外
方に設置され紗のコーナー部をクランプして紗を対角線
方向外方に向かって延伸させる対角線方向延伸手段と、
上記紗の各辺部の外方に設置され各辺部をクランプして
各辺に直交する外方に延伸させる辺直交方向延伸手段
と、上記対角線方向延伸手段による延伸時の引張力を検
出する対角線方向引張力検出手段と、上記辺直交方向延
伸手段による延伸時の引張力を検出する辺直交方向引張
力検出手段と、上記対角線方向引張力検出手段及び上記
辺直交方向引張力検出手段からの信号に基づいて上記対
角線方向延伸手段及び上記辺直交方向延伸手段を制御す
る制御手段と、を具備したことを特徴とするものであ
る。その際、上記対角線方向延伸手段及び上記辺直交方
向延伸手段をエアーシリンダー機構によって紗をクラン
プするものとすることが考えられる。又、上記対角線方
向引張力検出手段及び上記辺直交方向引張力検出手段を
夫々荷重検出器とすることが考えられる。又、対角線方
向延伸手段として、まず低圧によってエアーシリンダー
機構を作動させて紗のコーナー部を仮にクランプして、
次いで、高圧エアーによって本締めするものとして構成
することが考えられる。又、辺直交方向延伸手段とし
て、ブレーキ手段を備えていて、所定の延伸状態でロッ
クをかけるように構成することが考えられる。又、測定
位置による紗張りのテンションのばら付きが設定値の±
5%の範囲であるように構成することが考えられる。
又、測定位置による紗張りのテンションのばら付きが設
定値の±2.5%の範囲であるように構成することが考
えられる。
【0007】すなわち、本願発明による紗張り方法の場
合には、まず、四角形をなす紗を対角線方向外方に向か
って延伸させる。それによって、直交する二軸方向の紗
の各辺部の交点が固定されることを防止し、交点の間隔
を均等に延伸させるものである。そして、上記紗を各辺
に直交する外方に延伸させるものである。このような方
法を採用することにより、従来、紗の各辺部の交点が固
定されてしまうことにより発生していた各種不具合をな
くすことができ、紗を均一に延伸させ、ひいては、印刷
の品質を高めることができる。又、本願発明による紗張
り装置は、上記紗張り方法の実施に直接使用する装置で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図18を参照して
本発明の一実施の形態を説明する。まず、図1及び図2
を参照して、本実施の形態による紗張り方法を実施する
ための紗張り装置の構成を説明する。まず、基台1があ
り、この基台1の上面は基盤面3となっている。上記基
盤面3は四角形をなしていて、その対角線上であってコ
ーナー部外周位置には、対角線方向延伸手段としての斜
め方向ストレッチユニット5が設置されている。これら
4基の斜め方向ストレッチユニット5によって、紗7の
四隅を夫々クランプして、紗7を対角線方向外方に延伸
させるものである。
【0009】又、上記紗7の各辺の外側位置には、辺直
交方向延伸手段としての直交二軸方向ストレッチユニッ
ト9が複数基設置されている。上記直交二軸方向ストレ
ッチユニット9は、紗7の各辺に4基ずつ設置されてい
る。それら直交二軸方向ストレッチユニット9によっ
て、紗7の各辺部の一部(縁部)をクランプして辺に直
交する外方に延伸させるものである。尚、上記4基の斜
め方向ストレッチユニット5と16基の直交二軸方向ス
トレッチユニット9によって囲まれた内側には、枠8を
載置する枠台10が設置されていて、この枠台10は、
エアーシリンダー機構12によって昇降可能に配置され
ている。
【0010】上記斜め方向ストレッチユニット5及び直
交二軸方向ストレッチユニット9は、図3及び図4に示
すような構成になっている。まず、斜め方向ストレッチ
ユニット5は、クランプ部11を備えていて、このクラ
ンプ部11は、下側クランプ部材11aと、上側クラン
プ部材11bとから構成されている。そして、下側クラ
ンプ部材11aは固定であって、上側クランプ部材11
bはエアーシリンダー機構13に連結されている。よっ
て、エアーシリンダー機構13を駆動することにより、
上側クランプ部材11bを降下させ、それによって、紗
7のコーナー部をクランプするものである。又、上記エ
アーシリンダー機構13等は台座15上に設置されてい
る。すなわち、別途設けられた駆動モータ19によっ
て、シャフト21、ギヤ23、25、シャフト27、ギ
ヤ29、31を介して台形ネジ33を適宜方向に回転さ
せることにより、ナット35を介して、台座15を移動
させることができる。それによって、紗7のコーナー部
を対角線上外方に延伸するものである。図3中、17は
ベアリングである。
【0011】一方、直交二軸方向ストレッチユニット9
は、クランプ部37を備えていて、このクランプ部37
は、下側クランプ部材37aと上側クランプ部材37b
とから構成されている。上記下側クランプ部材37aは
固定されていて、上側クランプ部材37bは、エアーシ
リンダー機構39によって昇降可能に取り付けられてい
る。そして、エアーシリンダー機構39によって上側ク
ランプ部材37bを降下させることにより、紗7の辺部
の一部(縁部)をクランプする。又、上記エアーシリン
ダー機構39等は台座41上に設置されていて、この台
座41はエアーシリンダー機構43によって移動可能に
配置されている。よって、エアーシリンダー機構43を
駆動することにより、台座41を移動させ、それによっ
て、紗7部の辺部を辺に直交する外方に延伸させるもの
である。尚、図3中符号45は電空変換器、36aは原
点リミットスイッチ、36bは最大ミットスイッチであ
る。
【0012】上記斜め方向ストレッチユニット5には対
角線方向引張力検出手段としての荷重検出器47が取り
付けられており、又、直交二軸方向ストレッチユニット
9には、辺直交方向引張力検出手段としての荷重検出器
49が取り付けられている。上記荷重検出器47、49
からの信号は制御手段51に入力され、制御手段51は
それらの検出信号に基づいて、駆動モータ19と電空変
換器45に制御信号を出力し、それによって、延伸時の
引張力を所定の値に制御するものである。又、図4に示
すように、枠台10には、枠台昇降用エアシリンダ機構
12が付設されており、エアーシリンダー機構12には
高さ調整用ナット53が取り付けられている。直交二軸
方向ストレッチユニット9には、スライドシャフト5
5、ブレーキユニット57が取り付けられている。
【0013】又、既に説明した各エアーシリンダー機構
12、13、39、43、ブレーキユニット57に必要
なエアーを供給するための電磁弁装置59は、図5に示
すような構成になっている。上記電磁弁装置59は、電
磁弁61、63、65、67、69、71、73、75
を備えていて、又エアー導入部側に、高圧制御弁79、
低圧制御弁81を備えている。
【0014】以上の構成を基にその作用を説明する。ま
ず、図2に示すデジタルスイッチ91によって荷重を設
定する。次に、図1中手前側の2基の斜め方向ストレッ
チユニット5に紗7のコーナー部をセットする。そし
て、図1に示すフットスイッチ93を踏む。それによっ
て、図5に示す電磁弁63が作動して、斜め方向ストッ
チユニット5のエアーシリンダー機構13に低圧エアー
が供給される。該低圧エアーの供給によって斜め方向ス
トレッチユニット5のクランプ部11によって、紗7の
コーナー部がクランプされる。次に、図1中向う側の2
基の斜め方向ストレッチユニット5に紗7のコーナー部
をセットする。そして、図1に示すフットスイッチ93
を踏む。それによって、図5に示す電磁弁65が作動し
て、斜め方向ストッチユニット5のエアーシリンダー機
構13に低圧エアーが供給される。該低圧エアーの供給
によって斜め方向ストレッチユニット5のクランプ部1
1によって、紗7のコーナー部がクランプされる。これ
で、4基の斜め方向ストレッチユニット5によって、紗
7の四隅がクランプされたことになる。
【0015】次に、図1に示す斜め方向延伸スイッチ9
5を押圧操作する。それによって、図5に示す電磁弁6
1が作動して、4基の斜め方向ストレッチユニット5の
エアーシリンダー機構13に供給するエアーが高圧エア
ーに切り替わる。次に、図3に示す駆動モータ19が作
動して、台形ネジ33・ナット35を介して、斜め方向
ストレッチユニツト5を斜め後方に引く。これにより斜
め方向ストレッチユニット5が全て同時に移動する。こ
の斜め方向ストレッチユニット5の斜め後方への移動に
よって紗7が対角線外方に延伸されることになる。又、
その際、引張力は図3に示す荷重検出器47によって常
時監視されている。上記荷重検出器47からの信号は、
制御手段51に入力され、制御手段51は、検出荷重が
設定荷重の定数倍に達したところで、駆動モータ19に
停止信号を出力しこれを停止させる。ここまでの動作に
よって、紗7の対角線上外方への延伸が終了する。
【0016】次に、紗7の辺に直交する方向への延伸動
作に入る。すなわち、上記した駆動モータ19への停止
信号により、同時に図5に示す電磁弁67が作動して、
直交二軸方向ストレッチユニット9のエアーシリンダー
機構39が作動する。それによって、全ての直交二軸方
向ストレッチユニット9が作動し、クランプ部37によ
って紗7の各辺部がクランプされる。次に、図5に示す
電磁弁69が作動する。それによって、電空変換器45
が作動して、エアーシリンダー機構43にエアーが供給
される。それによって、直交二軸方向ストレッチユニッ
ト9の台座41が紗7の辺に直交する外方に移動し、紗
7を辺に直交する外方に延伸させる。その際、荷重検出
器49によって引張力が常時監視されていて、その検出
信号が制御手段51に入力される。制御手段51は検出
荷重が設定荷重に達したところで、表示器が設定荷重と
同じ表示となる。これで、紗7の辺に直交する外方への
延伸動作が終了したことになる。
【0017】次に、紗を延伸させた状態で適切なエージ
ング時間を置き放置する。その際、引張力は荷重検出器
47、49によって常時監視されているので、所定荷重
を下回ることはない。
【0018】次に、図1に示す枠台上昇スイッチ97を
押圧操作する。それによって、図5に示す電磁弁73が
作動して、枠台10が上昇し紗7と枠8が密着する。そ
の後電磁弁75が作動して、各直交二軸方向ストレッチ
ユニット9を固定する。同時に、電空変換器45への信
号を固定する。次に、紗7の接着を行う。そして、リセ
ットスイッチ99を押圧操作する。それによって、電磁
弁75が作動して、ブレーキユニット57によるブレー
キ機能が解除される。又、図5に示す電磁弁69が作動
して、紗7に作用している引張力を解除する。そして、
駆動モータ19を逆回転させて、4基の斜め方向ストレ
ッチユニット5を中心に原点リミットスイッチ36aの
位置まで移動させる。そして、電磁弁71が作動して元
の位置に戻す。又、電磁弁63、65、67が作動し
て、紗7のクランプが解除され、その後電磁弁73が作
動し、枠台10が下降する。次に、枠8を撤去する。以
上で、紗張り作業が終了したことになる。
【0019】次に、本実施の形態のように、まず、対角
線上外方に延伸させ、次いで、紗7の各辺に直交する方
向に延伸させるようにした場合に、どのような効果があ
るかについて、従来との比較で説明する。まず、供試し
た紗7は、本出願人製のもの(EX305Tの糸径35
μm、メッシュ305本/inch)であり、紗張りテ
ンションは1.0mmである。このような紗7に対し
て、従来の場合には図6に示すような条件によって、直
交する二軸方向に延伸させていた。これに対して、本実
施の形態の場合には、図7に示すような条件によって、
最初に、対角線上外方に延伸し、次いで、直交する二軸
方向に延伸させるようにした。
【0020】そして、原布(紗張りする前の布)に13
4mmのマス目を引き、それらの線の交点部における紗張
り時のテンションを測定するものとする。又、設定テン
ション1.0mm、1.1mm、1.2mmの3つの設定条件
で比較した。従来の場合の紗張り時の測定位置と延伸方
向を図8に示すとともに、本実施の形態の場合の紗張り
時の測定位置と延伸方向を図9に示す。尚、図9は図1
の四半分を示し、図中1乃至10の数字は中心位置とす
るポイント1に対し等距離の位置に同一の数字を付した
ものである。図8の場合も同様である。
【0021】その結果、まず、従来方式の場合には、紗
張り時の図10に示すような変形状態になった。図10
の場合は、紗張りテンションが1mmである。これに対し
て、本実施の形態による方式の場合には、図11に示す
ような変形状態になった。この場合も、紗張りテンショ
ンが1mmである。又、従来方式の場合の紗張り時の紗7
の寸法伸び率(%)は、図12に示すようなものとなっ
た。これに対して、本実施の形態による方式の場合に
は、紗張り時の紗7の寸法伸び率(%)が、図13に示
すようなものとなった。尚、図10及び図11中2点鎖
線は基線、実線は紗張り後の状態を示す。
【0022】又、従来方式による紗張りと本実施の形態
による紗張りの場合のテンションの分布比較をみると、
図14乃至図16に示すようになった。上記図におい
て、1乃至10の数字は、図8及び図9の測定位置を示
す。図14は図8及び図9に示す測定位置における紗張
り時のテンションが1.0mmの場合である。同様に、図
15は1.1mmの場合、図16は1.2mmのときのテン
ションの分布比較を示す。テンションの測定は図20に
示す東京プロセスサービス株式会社製STG−75Dの
テンションメータ323を使用して行なった。即ち、両
端の測定子331aに対しての中央部の測定子331b
の沈み量をmmで測定したものである。尚、図14乃至
図16中●の測定位置は本実施の形態による紗張りの場
合を示し、▲の測定位置は従来による紗張りの場合を示
す。
【0023】通常、印刷可能範囲として決められている
定義はないが、市場で多く用いられている方法として、
中央部とその他の測定場所とのテンションの差が設定値
の±5%(例えば、設定値が1mmの場合±0.05m
m)の範囲とされている。そのような範囲を印刷可能範
囲とすれば、従来の紗張り方式の場合には、そのような
範囲を超えてしまう箇所がある(例えば、図14では測
定位置6乃至9)が、本実施の形態の場合には、図14
乃至図16に示す通り、そのような範囲をクリアしてい
る。さらに本実施の形態の場合には、精密印刷の場合を
考慮してその範囲を通常の半分である設定値の±2.5
%(例えば、設定値が1mmの場合は±0.025m
m)にしたとしても、全測定位置においてこれをクリア
している。つまり、紗張り時のテンションからみた場
合、本実施の形態の場合には版内全ての範囲においても
印刷が可能ということになる。
【0024】上記比較実験結果から明らかなように、ま
ず、最初に対角線上外方に延伸させることにより、紗7
の各辺部の交点の間隔が均一に広がり、その後、紗7の
辺に直交する方向に延伸することにより、紗張り時のテ
ンションを均一にし、測定位置によるばら付きの少ない
紗張りが可能となり、紗7のオープニング、最大応力が
従来に比べて均一になった。それによって、インキの通
過性、製版品の寸法安定性、印刷物の直線性等が向上
し、印刷精度の向上を図ることができるようになった。
【0025】又、紗7のオープニングやテンションが均
一になり、とくに紗7のコーナー部の変形が小となった
結果、従来困難であった多版取りが可能になった。この
点につき詳述すると、版取りにはいわゆる「一版取り」
と「多版取り」があり、多版取りの場合には、一版取り
の場合に比べて、紗7のコーナー部に近い部分でのパタ
ーンの印刷を行うことになる。そのため、従来方式の紗
張りによる場合には、糸の目曲がり、テンションのばら
付き、各版の差(取る位置による版の差)が発生し、そ
れによって、各版によって印刷精度にばら付きが発生し
ていた。これに対して、本実施の形態の場合において
は、糸の目曲がり、テンションや印刷精度のばら付きが
少ないので、印刷精度の低下を効果的に防止できるよう
になった。
【0026】次に、線の直線性が向上したことを図17
及び図18に基づき説明する。すなわち、紗張りテンシ
ョンが1.0mmの場合において、印刷パターン450mm
角のコーナー部に近い4箇所において、幅200μmの
線を縦方向3本、横方向3本各々印刷し、これを120
倍で撮像し、それを等分割に30に切った部分を測定し
た。つまり、データの数としては、4箇所×3本×30
(分割数)の360箇である。上記直線性パラメータは
下記式1にて求められ、数字で表示される。
【0027】
【数1】
【0028】直線性パラメータは「0」の場合凹凸なし
の直線を示し、数字が大きくなるにしたがって凹凸の度
合いが大となるものである。その結果を図18に示す。
本実施の形態の場合には、スキージの移動方向の直線性
も改善されているが、とくにスキージの移動に直交する
方向において直線性が大幅に向上されていることが判明
した。
【0029】この他、本実施の形態による紗張り方法と
紗張り装置によれば、次の如き作用、効果がある。即
ち、斜め方向の延伸、直交する二軸方向の延伸の両方に
おいて、荷重検出器47、49によって延伸時の引張力
を常時監視し、それによって、駆動モータ19、電空変
換器45を駆動制御することにより、所定の引張力によ
って延伸することができるので、図14乃至図16に示
すように、テンションの均一性を保つことができ、この
ため紗7が不用意に破れてしまうような事態を未然に防
止することができる。又、延伸時は全て制御手段51に
よって各電磁弁を作動制御することにより実現されるの
で、作業も容易であり、且つ、信頼性も高い。又、斜め
方向ストレッチユニット5によって紗7のコーナー部を
クランプする場合に、最初低圧エアーによって行うの
で、作業時に作業員が指を挟まれるようなことがあって
も大事に至るようなことはない。又、ブレーキユニット
57を備えているので、万一、延伸時に紗7が破れて
も、直交二軸方向ストレッチユニット9が不用意に移動
してしまうようなことがない。
【0030】尚、本発明は前記一実施の形態に限定され
るものではない。まず、延伸する時間、引張力等につい
て任意に設定すればよい。又、装置の構成としては、図
示したものに限らず、様々な変形が可能である。又、紗
の形状は長方形でもよい。又、直交二軸方向ストレッチ
ユニットの設置個数は任意である。又、荷重検出器の設
置個数は任意である。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による紗張り
方法によると、まず、最初に対角線上外方に延伸させる
ことにより、紗の各辺部の交点の間隔が均一に広がり、
その後、紗の辺に直交する方向に延伸することにより、
紗のオープニング、最大応力が従来に比べて均一にな
り、それによって、印刷精度の向上を図ることができる
ようになった。すなわち、上記方法を採用することによ
り、均一なテンションよる紗張りが可能になり、それに
よって、製版品の寸法の安定性が向上し、且つ、印刷寸
法精度が向上する。又、紗の糸の目曲がりが解消され、
オープニング、オープニングエリアが均一となり、それ
によって、インキの通過性のばら付きが少なくなり、製
版品の画像が安定し、その結果、印刷物のエッジの直線
性が向上する。又、本発明による紗張り装置によると、
斜め方向の延伸、直交する二軸方向の延伸の両方におい
て、引張力検出手段によって延伸時の引張力を常時監視
し、それによって駆動制御しているので、所定の引張力
によって延伸することができるので、テンションの均一
性を保つことができ、このため、印刷精度の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で紗張り装置の
全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す図で紗張り装置の
全体構成を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す図で斜め方向スト
レッチユニットと直交二軸方向ストレッチユニットの構
成を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示す図で直交二軸方向
ストレッチユニットの構成を示す図である。
【図5】本発明の一実施の形態を示す図で電磁弁装置の
構成を示す回路図である。
【図6】従来の紗張り方式の条件を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による紗張り方式の条件
を示す図である。
【図8】従来の紗張り時のテンション測定位置と延伸方
向を示す図である。
【図9】本発明の一実施の形態を示す図で紗張り時のテ
ンション測定位置と延伸方向を示す図である。
【図10】従来の紗張り方式によった場合の紗の変形状
態を示す図である。
【図11】本発明の一実施の形態によった場合の紗の変
形状態を示す図である。
【図12】従来の紗張り方式によった場合の紗の寸法伸
び率を示す図である。
【図13】本発明の一実施の形態によった場合の紗の寸
法伸び率を示す図である。
【図14】従来方式と本実施の形態による方式の場合の
紗張り時の紗のテシンョン分布を比較して示す図であ
る。
【図15】従来方式と本実施の形態による方式の場合の
紗張り時の紗のテシンョン分布を比較して示す図であ
る。
【図16】従来方式と本実施の形態による方式の場合の
紗張り時の紗のテシンョン分布を比較して示す図であ
る。
【図17】従来方式と本実施の形態による印刷物の直線
性の測定方法を示す図である。
【図18】従来方式と本実施の形態による線幅の直線性
の比較を示す図である。
【図19】従来の延伸手段の構成を示す側面図である。
【図20】テンションメータの構成を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 基台 3 基盤面 5 斜め方向ストレッチユニット 7 紗 8 枠 9 直交二軸方向ストレッチユニット 10 枠台 11 クランプ部 11a 下側クランプ部材 11b 上側クランプ部材 12 エアーシリンダ機構 13 エアーシリンダ機構 15 台座 17 ベアリング 19 駆動モータ 21 シャフト 23 ギヤ 25 ギヤ 27 シャフト 29 ギヤ 31 ギヤ 33 台形ネジ 35 ナット 36a 原点リミットスイッチ 36b 最大ミットスイッチ 37 クランプ部 37a 下側クランプ部材 37b 上側クランプ部材 39 エアーシリンダ機構 41 台座 43 エアーシリンダ機構 45 電空変換器 47 荷重検出器 49 荷重検出器 51 制御手段 53 高さ調整用ナット 55 スライドシャフト 57 ブレーキユニット 59 電磁弁装置 61 電磁弁 63 電磁弁 65 電磁弁 67 電磁弁 69 電磁弁 71 電磁弁 73 電磁弁 75 電磁弁 79 高圧制御弁 81 低圧制御弁 91 デジタルスイッチ 93 フットスイッチ 95 斜め方向延伸スイッチ 97 枠台上昇スイッチ 99 リセットスイッチ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角形をなす紗を対角線方向外方に向か
    って延伸させ、次いで上記紗を各辺に直交する外方に延
    伸させるようにしたことを特徴とする紗張り方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紗張り方法において、測
    定位置による紗張りのテンションのばら付きが設定値の
    ±5%の範囲であることを特徴とする紗張り方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の紗張り方法において、測
    定位置による紗張りのテンションのばら付きが設定値の
    ±2.5%の範囲であることを特徴とする紗張り方法。
  4. 【請求項4】 四角形をなす紗の対角線方向外方に設置
    され紗のコーナー部をクランプして紗を対角線方向外方
    に向かって延伸させる対角線方向延伸手段と、上記紗の
    各辺部の外方に設置され各辺部をクランプして各辺に直
    交する外方に延伸させる辺直交方向延伸手段と、上記対
    角線方向延伸手段による延伸時の引張力を検出する対角
    線方向引張力検出手段と、上記辺直交方向延伸手段によ
    る延伸時の引張力を検出する辺直交方向引張力検出手段
    と、上記対角線方向引張力検出手段及び上記辺直交方向
    引張力検出手段からの信号に基づいて上記対角線方向延
    伸手段及び上記辺直交方向延伸手段を制御する制御手段
    と、を具備したことを特徴とする紗張り装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の紗張り装置において、上
    記対角線方向延伸手段及び上記辺直交方向延伸手段はエ
    アーシリンダー機構によって紗をクランプするものであ
    ることを特徴とする紗張り装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の紗張り装置
    において、上記対角線方向引張力検出手段及び上記辺直
    交方向引張力検出手段は夫々荷重検出器であることを特
    徴とする紗張り装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の紗張り装置において、対
    角線方向延伸手段はまず低圧によってエアーシリンダー
    機構を作動させて紗のコーナー部を仮にクランプして、
    次いで、高圧エアーによって本締めするものであること
    を特徴とする紗張り装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の紗張り装置において、辺
    直交方向延伸手段はブレーキ手段を備えていて、所定の
    延伸状態でロックをかけるよう構成されていることを特
    徴とする紗張り装置。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至請求項8のいずれか一記載
    の紗張り装置において、測定位置による紗張りのテンシ
    ョンのばら付きが設定値の±5%の範囲であることを特
    徴とする紗張り装置。
  10. 【請求項10】 請求項4乃至請求項8のいずれか一記
    載の紗張り装置において、測定位置による紗張りのテン
    ションのばら付きが設定値の±2.5%の範囲であるこ
    とを特徴とする紗張り装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100406798B1 (ko) * 2001-11-17 2003-11-21 주식회사 금강시스템 스크린판의 스크린 당김장치
KR100509977B1 (ko) * 2002-12-09 2005-08-25 이용주 장력조절 기능을 가진 견장기
JP2005288790A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Protec Co Ltd スクリーン紗張装置
JP2011011417A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Nke Corp 張力付加装置
JP2013107379A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd マスクアセンブリ並びにこれを含む基板印刷装置及びその方法
JP2016083795A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 理想科学工業株式会社 製版装置

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