JPH09106203A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09106203A
JPH09106203A JP26433595A JP26433595A JPH09106203A JP H09106203 A JPH09106203 A JP H09106203A JP 26433595 A JP26433595 A JP 26433595A JP 26433595 A JP26433595 A JP 26433595A JP H09106203 A JPH09106203 A JP H09106203A
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resistance value
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JP26433595A
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Sei Tomiki
聖 冨木
Toshimitsu Danzuka
俊光 弾塚
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全ての大きさの転写材に対して、あらゆる環
境下において安定して良好な転写性が得られるようにす
る。 【解決手段】 CPU8は、まず転写ニップ部が非画像
域の場合に転写ローラ2を所定の電流値、または電圧値
に定電流制御または定電圧制御する。次いで、この時に
転写ローラ2に生じた電圧値、または電流値を読み込
み、合計抵抗が所定の抵抗値となるように可変抵抗体9
の抵抗値を調節し、この抵抗値を固定して、画像形成を
行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などの静電転写プロセスを利用する画像形成装置に係
り、特に接触転写手段を利用する画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置は、例えば図7に示
すように、像担持体としての感光体1の周囲に、図示矢
印X方向の回転に沿って、感光体1を一様に帯電する帯
電手段としての帯電ローラ3、帯電された感光体1に画
像変調されたレーザビームやスリット露光などによって
画像情報を書き込む画像情報書込み手段5、画像情報書
込み手段5によって感光体1の表面に形成された静電潜
像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像器6、
感光体1の表面のトナー像を転写材としての転写紙Pに
転写する転写部材としての転写ローラ2、および感光体
1に残留しているトナーを除去するクリーナ11などを
備えたものである。
【0003】そして、上述の画像形成装置には、感光体
1と転写ローラ2との間を転写紙Pが通過するときに、
転写ローラ2に電源4によってバイアス電圧を印加させ
て感光体1側のトナー像を転写紙Pに転写するようにし
たものがある。
【0004】このように構成された画像形成装置は、ト
ナー像が形成された感光体1の回転に伴って、転写紙P
も搬送され、転写ローラ2と感光体1とが接触する転写
部位(転写ニップ部)に感光体1のトナー像の形成面が
到達するタイミングに合わせて転写紙Pも到達する。そ
して、このときに転写ローラ2に転写バイアス電圧を印
加して転写紙Pの裏面にトナーと反対極性の電荷を付与
し、感光体1のトナー像を転写紙Pに転写させるように
している。
【0005】上述の画像形成装置においては、感光体1
としてOPC感光体を使用するとともに、感光体1のプ
ロセススピードを105mm/sec に設定して、図8に示
すシーケンスによって画像形成を行う。すなわち、感光
体1に圧接従動回転する帯電ローラ3は、画像形成時に
感光体1を負帯電させるために、前回転時から交流電圧
と直流電圧との重畳電圧が印加される。書込み手段5
は、現像してトナーが付着される感光体1の表面に対し
て画像情報の書き込みを行う。現像器6は、画像形成時
に現像バイアスを印加して感光体1への帯電極性と同極
性のトナーを付着する反転現像を行う。感光体1に圧接
従動回転する転写ローラ2は、画像形成時に転写紙Pの
裏面に正電荷を付与する転写バイアス電圧を印加する。
【0006】ところで、上述した接触転写方式の画像形
成装置は、従来から広く実用化されているコロナ放電器
を使用する画像形成装置に比べて、高圧の電源電圧を必
要としないので、低コストとすることができる。また、
ワイヤ電極もないもので、ワイヤ電極の汚れによる障害
がなく、高圧放電に基づくオゾンの発生や、窒化物の生
成もない。その上、これらによる感光体1や画質の劣化
なども少ないなど種々の利点がある。
【0007】しかし、その反面、転写ローラ2に印加す
る電圧と、転写ローラ2に流れる電流との関係(以下、
「V−I特性」という)が環境によって大きく変化する
ことが知られている。
【0008】すなわち、転写ローラ2の抵抗値は、23
℃、64%の常温常湿度(以下、「N/N」という)の
環境よりも、15℃、10%の低温低湿度(以下、「L
/L」という)の環境の方が数桁も上昇する。反対に、
32.5℃、85%の高温高湿度(以下、「H/H」と
いう)の環境では、抵抗値がN/Nの環境に比べて1〜
2桁下がる。
【0009】図10は、このような環境の差異によるV
−I特性の変動を示したもので、同図のL/L非、N/
N非、H/H非は、各状態における前回転時、後回転
時、紙間などの非通紙時で、帯電ローラ3の印加電圧が
交直流両成分ともオンとなっているときの転写ローラ2
におけるV−I特性を、またL/L通、N/N通、H/
H通は、上述と同様の状態におけるA3サイズの転写紙
Pが転写ニップ部を通過する通紙時の転写ローラ2にお
けるV−I特性をそれぞれ示している。
【0010】このような従来の画像形成装置を用いた実
験によると、良好な転写が行われるには、通紙時の転写
電流が5〜10μAは必要であり、転写電流が18μA
を越えると、OPC感光体に正電位の転写メモリが残
り、画像に地カブリが発生することが判明している。
【0011】また、このような画像形成装置によって定
電圧制御による転写を行うと、以下のような問題が生ず
る。
【0012】すなわち、N/Nの環境下において適切な
転写が行われるように、転写ローラ2を定電圧制御する
と、H/Hの環境下においてはほぼ同様の転写特性を示
すこととなるが、L/Lの環境下においては転写電流が
不足となり、転写不良を招来する。
【0013】そのため、L/Lの環境下における転写性
を向上させるように電圧を設定すると、N/NおよびH
/Hの環境下において非通紙時にOPC感光体に正の転
写メモリが発生して、出力画像に地カブリを生ずる。特
に、H/Hの環境下においては、通紙時にも転写電流が
増大するために、電荷が転写紙Pを貫通して、感光体1
の表面のネガトナーを逆極性に帯電させて転写不良を起
こす。
【0014】また、このような事態に対処するために、
定電流制御による転写を行うと、以下のような問題が生
ずる。
【0015】すなわち、一般に、この種の画像形成装置
においては、使用可能な最大サイズ転写紙Pより小さい
サイズの転写紙Pをも使用できるようになっている。こ
のため、小さいサイズの転写紙Pを使用したときには、
感光体1と転写ローラ2とが直接接触する部分が存在す
ることになる。そのため、前述のような画像形成装置を
用いて7μAで定電流制御したとすると、感光体1と転
写ローラ2との直接接触する非通紙部分に流入する単位
面積当りの電流値が、前回転時や後回転時や紙間などの
非通紙時に7μAの電流を流した場合の単位面積当りの
電流値と等しくなるので、転写ローラ2に印加する電圧
が降下し、通紙領域にはほとんど電流が流れなくなって
転写不良を発生する。
【0016】そのため、小さいサイズの転写紙Pの通紙
時にも十分な転写性を得ようとすると、例えばA3サイ
ズの転写紙PとB4サイズの転写紙Pとの差のような比
較的狭い非通紙部分では、この部分に流入する電流密度
が大きくなって、感光体1の表面に転写メモリによる地
カブリが発生して、次にレターサイズの転写紙Pに転写
する場合に、裏汚れが生ずる。
【0017】したがって、上述の画像形成装置において
は、定電圧制御や定電流制御のいずれかを用いて転写を
行っても、全ての環境において、また全てのサイズの転
写紙Pに対して良好な転写性を持たせることは困難であ
る。
【0018】そのために、転写紙が転写ニップ部を通過
しない場合に、転写ローラに対して定電流制御を行い、
転写紙が転写ニップ部を通過する場合に、転写ローラに
対して定電圧制御を行うようにした特開平2−1233
85号公報に示すような画像形成装置や、転写ニップ部
を感光体の非画像域が通過するときに、転写ローラを所
定の電流値により定電流制御し、このとき転写ローラに
生じた電圧値V1 に所定の係数R(R>1)を乗じたバ
イアス電圧V2 で転写ニップ部を感光体の画像域が通過
するときに、転写ローラを定電圧制御する特開平2−2
64278号公報に示すような画像形成装置などが提案
されている。
【0019】前者の特開平2−123385号公報につ
いて図9に示すN/Nの環境下における転写ローラのV
−I特性により説明すると、感光体が電位Vdとなって
いるときに、非通紙時に15μAの転写電流を流すのに
必要な転写ローラに印加する電圧は3kVで、通紙時の
転写電流は約7μAである。
【0020】上述のように転写ローラの電圧、電流を制
御することによって、N/Nの環境下において、通紙時
には転写ローラは定電圧制御され、このとき7μAの転
写電流が流れて良好な転写が行われる。
【0021】次に、上述した制御方式での種々な環境下
における作用を図10によって説明する。
【0022】H/Hの環境下における、非通紙時には、
電源が転写ローラに対して15μAの定電流制御を行
う。これによって転写ローラに発生する電圧をホールド
して、次の通紙時に定電圧制御を行う。
【0023】これによって、A3サイズの転写紙の通紙
の場合には、5μAの転写電流が得られ、この電流値は
良好な転写を遂行するのに十分な値となる。
【0024】また、小さいサイズの転写紙の通紙の場合
にも、転写ローラの通紙部分は、同じ電圧に維持される
ので、転写ローラの通紙部分にも5μAの転写電流が得
られ、良好な転写が可能である。
【0025】さらに、非通紙時には上述したように15
μAの転写電流しか流れないので、感光体の表面に転写
メモリが残って地カブリを生ずるようなことはない。
【0026】さらに、大きいサイズの転写紙と小さいサ
イズの転写紙との差の非通紙領域においても、通紙時に
は定電圧制御を行うようにしているので、電流密度は、
15μA程度を超えることはなく、感光体に転写メモリ
が残らない。
【0027】次に、後者の特開平2−264278号公
報について説明すると、例えば転写ローラに生じた電圧
1 を非通紙の間の任意の時に記憶し、次いで感光体の
画像域が転写ニップ部に到達し、かつ転写紙もタイミン
グを合わせて転写ニップ部に到達する画像域の時、すな
わち通紙時は、先の非通紙時に記憶した電圧V1 に、係
数R(R>1)を乗じた電圧V2 で、転写ローラに対し
て定電圧制御を行い感光体のトナー像を転写紙に転写す
るもので、例えば転写ローラに生じた電圧V1を記憶し
たら、直ちに電圧V2 で定電圧制御するようになってい
るものであり、係数Rは、感光体の転写メモリに対する
能力、転写ローラの抵抗の均一性などを考慮して適正値
を決めることにより、前者の特開平2−123385号
公報と同様の効果が得られるようになっている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像形成装置では、画像形成の高速化、高画質化、高耐
久化に伴って感光体の高感度化などによる良好な転写を
行う適正な転写電流の範囲が狭い場合や、環境変動によ
って転写ローラの抵抗変動が激しい場合や、転写ローラ
の抵抗が低い場合には、定電圧制御を行っても転写不良
や地カブリが発生という問題点がある。
【0029】また、個々の転写ローラの抵抗は、通常、
1〜2桁程度のばらつきがあり、このような場合、使用
可能な抵抗の範囲が狭くなり、使用不可能な転写ローラ
の割合が増え、それを防ぐためにばらつきを小さく抑え
るための材料、加工技術が必要となり、生産コストが非
常に高くなる。
【0030】このため、転写ローラの抵抗ばらつきおよ
び環境変動による抵抗変化に影響されずに転写電流を一
定に保持する手段として、電源と転写ローラとの間に、
転写ローラの抵抗値の100倍以上の抵抗値を持つ抵抗
体を直列接続する構成が、特開平5−197300号公
報によって提案されているが、小さいサイズの転写紙で
の転写性および非通紙部の感光体の表面の転写メモリに
よる地カブリなどの不具合をなくするためには、ある程
度の転写ローラの抵抗値(例えば、上記例によると10
7 〜108 Ω以上)を保持せねばならず、その100倍
以上の抵抗値を持つ抵抗体が接続される場合、電源の容
量が大型化し、コストアップ、装置の大型化が避けられ
ない。
【0031】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、全ての大きさの転写材に対し
て、あらゆる環境下において安定して良好な転写性が得
られるようにした画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0032】したがって、本出願に係る第1の発明の目
的は、各環境下における転写手段の抵抗値においても、
常に安定した画像形成時の転写電流を確保・維持するた
めに、可変抵抗体と転写手段との合計抵抗の抵抗値を非
画像形成時に所定の目標値にして、安定したV−I特性
を維持することにある。
【0033】さらに、小さいサイズの転写材の画像形成
時の転写電流を確保・維持するために、画像形成時の定
電圧制御するとともに、良好な抵抗値制御を行うため
に、可変抵抗体の可動範囲の確保することにある。
【0034】また、本出願に係る第2の発明の目的は、
第1の発明の目的に加え、転写クリーニング時の高電圧
化を防ぎ、転写クリーニング電源の容量の巨大化を防止
するために、クリーニング時に転写系の抵抗値を小さく
することにある。
【0035】また、本出願に係る第3の発明の目的は、
さらに各環境下において必要な、より精度の高い転写電
流を確保・維持するために、転写時のV−Iを読み込ん
で可変抵抗体の抵抗値を調節するとともに、所定の抵抗
値に設定する際に、湿度センサの環境検知に応じて抵抗
の目標値を切り替えることにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は、像担持体と、該像担持
体の表面に形成されたトナー像を転写部位において転写
材へ転写する転写手段とを有する画像形成装置におい
て、転写バイアスを供給するバイアス供給手段と前記転
写手段との間に接続された可変抵抗体と、前記転写部位
を前記像担持体の非画像域が通過する場合に、前記可変
抵抗体の抵抗値を可変させ、前記転写手段を所定の電流
値または電圧値に定電流制御または定電圧制御する制御
手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】具体的には、前記制御手段は、前記転写部
位が画像域のときに所定の電圧値により定電圧制御を行
う。
【0038】また、前記制御手段は、前記可変抵抗体へ
の可動範囲上限が前記転写手段の抵抗値の少なくとも
0.5倍以上とする。
【0039】また、本出願に係る第2の発明は、前記転
写手段には、転写クリーニングバイアス電源を直接接続
し、前記制御手段は、転写クリーニング時に転写クリー
ニングバイアス電源を前記転写手段に電気的に直接接続
するか、または前記可変抵抗体の抵抗値を画像形成時の
可変抵抗体の抵抗値に比べて小さくするか制御すること
を特徴とする。
【0040】また、本出願に係る第3の発明は、前記定
電流制御または定電圧制御したときに前記転写手段に生
じた電圧または電流に対応して可変する可変抵抗体の抵
抗値と転写手段の抵抗値との合計抵抗を、所定の目標値
に設定する前記制御手段に湿度検知手段を設け、前記制
御手段は、前記湿度検知手段の出力に応じて前記目標値
を切り替えることを特徴とする。
【0041】[作用]本出願に係る第1の発明は、以上
の構成に基づいて、転写部位が非画像域の場合に転写手
段を所定の電流値、または電圧値にて定電流制御または
定電圧制御し、この時、転写手段に生じた電圧値、また
は電流値を読み込み、合計抵抗が所定の抵抗値となるよ
うに可変抵抗体の抵抗値を調節し、該抵抗値を固定し
て、画像形成を行うものである。
【0042】さらに、転写部位が画像域の時に所定の電
圧値により、定電圧制御を行うことにより、環境のいず
れかに拘わらずあらゆるサイズ、特に小サイズの転写材
に対しても常に転写材の転写電流を確保し、良好な転写
を行うことができる。
【0043】さらに、可変抵抗体の可動範囲を転写手段
の抵抗値の0.5倍以上とすることで、可変抵抗体の合
計抵抗への抵抗寄与率が大きく得られ、良好な抵抗値制
御を行うことができる。
【0044】以上の構成に基づいて、本出願に係る第2
の発明は、転写クリーニングバイアス電源を有して、転
写クリーニング時にバイアス印加を行うにおいて、転写
クリーニングバイアス電源と転写手段の間に可変抵抗体
を介さない、もしくは抵抗値を小さくすることにより、
クリーニングバイアス印加時の転写系の抵抗値を大きく
しないために、転写クリーニングバイアス電源の容量の
巨大化することなく、必要な転写クリーニング電流を確
保することができる。
【0045】以上の構成に基づいて、本出願に係る第3
の発明は、湿度検知手段により環境を検知して、その環
境下において、必要なより精度の高い転写電流を得られ
るように、可変抵抗体の目標値をより細分化し、最適値
に切り替えることにより、より精度の高い各環境に適応
した転写電流を確保、維持できるため、より良好な転写
性が得られる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は、本発明に係る画像形成装
置の第1の実施の形態を示す概略側面図を示す。なお、
図1において、図7と同一または均等な構成部分には同
一符号を付して重複説明を省略する。同図において、感
光体1は、矢印X方向にプロセススピード105mm/se
c で回転する直径30mmのOPC感光体で、感光体1の
表面は、帯電手段としての帯電ローラ3によって一様に
負帯電された後、感光体1の帯電面に、例えば画像変調
されたレーザビームが投射されて画像情報に対応する部
分の電位を減衰させて静電潜像を形成する。この場合の
帯電手段としては、帯電ローラ3に限らずコロナ帯電器
を使用することも可能である。
【0047】感光体1の回転に伴って静電潜像形成面が
現像器6に対向する位置に到達すると、現像器6は、反
転現像方式によって、負帯電したトナーを静電潜像に供
給し、可視画像(トナー像)を形成する。
【0048】感光体1の回転方向の現像器6より下流側
には、感光体1に圧接する転写手段としての転写ローラ
2が配置されており、感光体1と転写ローラ2との間に
転写部位としての転写ニップ部が形成されている。
【0049】感光体1のトナー像が転写ニップ部に到達
するタイミングに合わせて搬送路7からは転写材として
の転写紙Pが供給され、同時に転写バイアス供給手段と
しての電源4から転写ローラ2に正の転写バイアス電圧
が印加されて感光体1の表面のトナー像を転写紙Pに転
写する。
【0050】この場合、転写ローラ2と感光体1との間
に転写紙Pの厚みより狭い間隙を形成してもよく、この
ような場合には、転写紙Pが間隙を通過する時だけ転写
紙Pが感光体1と転写ローラ2との間に圧接される。
【0051】また、電源4は、転写ローラ2に対して、
定電圧制御および定電流制御が可能であり、非通紙時や
通紙時などの各々の時点に、所定の電圧を印加するよう
になっている。
【0052】次に、本発明の特徴部分を説明する。
【0053】9は可変抵抗体である。コンピュータなど
の外部装置から制御手段としてのCPU8がプリント信
号を受信すると、CPU8は感光体1を駆動するモータ
ドライブ回路(不図示)にメインモータの駆動オン信号
を発信し、同時に電源4に一次高圧オン信号を発信す
る。これにより帯電ローラ3に帯電バイアスを印加して
感光体1の表面を、例えば暗部電位Vdを−700Vに
帯電させる。次いで、CPU8が画像情報の書き込み手
段5を駆動させて静電潜像を形成する。
【0054】その後、CPU8が電源4に転写オン信号
を発信し、これによって電源4は、後述するような、定
電圧制御および定電流制御を実行する。
【0055】電源4は、転写オン信号を受信すると、感
光体1の非画像域が転写ニップ部に到達したとき、すな
わち転写紙Pが転写ニップ部を非通紙のとき転写ローラ
2に15μAの転写電流を流す定電流制御をする。
【0056】このとき、本実施の形態では、可変抵抗体
9の抵抗値を0Ωとした。そして、CPU8は転写ロー
ラ2と可変抵抗体9との合計抵抗に生じた電圧を読み込
み、転写ローラ2が定電流制御をしたときの転写ローラ
2に生じた電圧値V1 が5kVとなるように、可変抵抗
体9の抵抗値を調整し、ホールドし、画像形成時はその
値で定電圧制御を行う。
【0057】次に、これを図2において説明する。
【0058】L/Lの環境下において、本実施の形態の
転写ローラ2に生じた電圧は、非通紙時15μAの定電
流時に5kVとなっており、可変抵抗体9の抵抗値は、
0Ωのままで画像形成を行い、約6μAの電流を確保維
持している。
【0059】N/NおよびH/Hの環境下において、非
通紙時15μAの定電流時に転写ローラ2に生じた電圧
は、可変抵抗体9が0Ωのとき、それぞれ図10に示す
ように3kV、2kVであるので、可変抵抗体9の抵抗
値を調節して両方の環境ともに転写ローラ2の電圧を5
kVとなるようにした。そのときのV−I特性は、図2
に示すようにL/L非通紙時と、L/L通紙時とで若干
異なるものの、5kV近傍の特性は概略同じであるた
め、通紙時の電流値は約5.5〜6μAであった。な
お、本実施の形態の転写ローラ2には、抵抗が5×10
8 Ωのものを用いたが、小さいサイズの転写紙Pを用い
る場合、転写ニップ部の非通紙部の転写メモリ、および
転写電源の容量などを考慮し、転写ローラ2の抵抗は、
好ましくは1×107 〜5×109 Ωのものを用いた方
がよい。また、可変抵抗体9の可動範囲は、転写ローラ
2の抵抗値の0〜3倍の0〜1.5×1010Ωとした。
【0060】すなわち、転写ローラ2の環境変動による
抵抗のばらつきが1〜2桁であるので、可変抵抗体9の
転写系への抵抗寄与率をある程度確保しなければならな
い。そのため、可変抵抗体9の可動範囲を転写ローラ2
(生産品(n=100))の抵抗上限のものの抵抗値の
0倍(0Ω)から、0.1倍、0.2倍、0.3倍、
0.4倍、0.5倍、0.6倍、0.7倍までとして実
験したところ、可動範囲の上限が0.5倍以上のとき
で、2桁の抵抗ばらつきを持つ転写ローラ2(生産品
(n=100))の約90%以上が制御可能であった。
【0061】したがって、可変抵抗体9の可動範囲の上
限は、少なくとも0.5倍以上であることが望ましい。
【0062】上述のように構成することにより、転写ロ
ーラ2の抵抗ばらつきおよび抵抗の環境変動の如何にか
かわらず、常に安定した転写制御を行うことができる。
【0063】また、必要以上に転写電源4の容量の巨大
化を防ぎ、生産コストの上昇および画像形成装置の大型
化を防ぐことができる。 〈第2の実施の形態〉次に、図3に示す本発明に係る第
2の実施の形態について説明する。
【0064】本実施の形態で第1の実施の形態と異なる
ところは、転写クリーニングバイアス電源10を直接転
写ローラ2に接続したことである。
【0065】図4にその動作のシーケンスを示す。
【0066】本実施の形態では、コピースイッチをオン
させた後に、転写クリーニングバイアス電源10から転
写ローラ2にトナーと同極性のクリーニングバイアスを
所定の時間印加した後に、転写クリーニングバイアス電
源10をオフし、電源4によって定電流制御を行い、所
定の印加電圧となるように可変抵抗体9の抵抗値を調節
する。
【0067】その後、画像形成時に所定の電圧にて定電
圧制御を行う。
【0068】また、転写クリーニング時は、転写クリー
ニングバイアス電源10に可変抵抗体9が接続されてお
らず、抵抗は転写ローラ2のみの抵抗となり、転写時に
比べて小さい印加電圧により、転写クリーニングを行え
る。それにより、転写クリーニングバイアス電源10の
巨大化を防ぎ、安定したクリーニングを行うことができ
る。
【0069】本実施の形態では、転写クリーニングバイ
アス電源10と転写ローラ2とを直接接続して転写クリ
ーニングを行うようにしたが、可変抵抗体9の抵抗値
は、転写クリーニング時を転写時に比べ、小さく調節す
ることで対応してもよい。 〈第3の実施の形態〉次に、図5に示す本発明に係る第
3の実施の形態について説明する。
【0070】図5は本発明による画像形成装置の第3の
実施の形態を示す概略断面図である。本実施の形態が第
1の実施の形態と異なるところは、湿度センサ11を設
け、転写ニップ部が非画像域の時にあらかじめ湿度検知
手段としての湿度センサ11により、環境検知して最適
な転写系の抵抗値を切り替えるようにする。すなわち、
L/L、N/N、H/Hの各環境における最適転写電流
値は、H/H環境下での転写電流抜け、L/L環境下で
の抵抗むらによる転写不良などから、本実験では、L/
L、N/N、H/Hの各環境における最適転写電流値
は、それぞれ7μA、5μA、7μAである。
【0071】本発明によれば、あらかじめ各環境におけ
る非通紙時、通紙時の各抵抗値別の転写ローラでのV−
I特性を調べておき、各環境別に最適転写電流値を確
保、維持できるように転写系の抵抗値(V−I特性)の
所定の目標値を湿度センサ11により環境検知し、可変
抵抗体の抵抗値を切り替える。
【0072】図6に環境別の転写制御を示す。
【0073】湿度センサ11の出力により、例えばL/
LおよびH/Hの環境と判断した場合、非画像形成時
に、あらかじめ求めた転写ローラの抵抗値別のV−I特
性を基にして、16μAの定電流制御とし、5kVの印
加電圧となるように可変抵抗体9の抵抗値を調節する。
そして、可変抵抗体9の抵抗値を固定し、画像形成時に
定電圧制御することで、転写に7μAの電流を得ること
ができる。
【0074】同様にN/N環境と判別した場合、13.
5μAの定電流制御し、同様にして、転写に5μAの電
流を得ることができる。
【0075】このように環境により適した転写系の抵抗
(V−I特性)に設定でき、より精度の高い適確な転写
制御を行うことができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写系の抵抗値を、非画像形成時にあらかじめ所定値と
なるように調節するようにしたので、常に安定した転写
電流を確保、維持することができ、生産上生じる、抵抗
値がばらついた転写部材であっても、大多数の転写手段
において使用可能となり、生産不良品の軽減、また生産
精度アップのためのコストアップを防ぐことができる。
【0077】また、各環境においても常に転写不良、地
カブリなどの画像不良を生じさせることなく、安定した
良好な画像が得られる。また、画像形成時、定電圧制御
することにより、特に小さいサイズの転写材における転
写電流の確保が図られる。
【0078】また、可変抵抗体の可変範囲を確保するよ
うにしたので、より良好な制御を行うことができる。
【0079】また、必要以上の電源容量の増加を防ぐこ
とができる。
【0080】また、本出願に係る第2の発明によれば、
転写クリーニング時に印加する電圧が低くすむため、転
写クリーニングバイアス電源の容量の増大化を防止し、
巨大化を防ぐことができる。
【0081】また、本出願に係る第3の発明によれば、
各環境別に最適の電流値に対して、高い精度で適応する
ことができ、環境変動下でもよりよい画像形成を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態
を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の環境差異によるV
−I特性を示す図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態
を示す概略側面図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態を説明するシー
ケンス図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置の第3の実施の形態
を示す概略側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の環境差異によるV
−I特性を示す図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例を示す概略側面図で
ある。
【図8】同上の画像形成装置の動作を説明するシーケン
ス図である。
【図9】同上のN/N環境におけるV−I特性を示す図
である。
【図10】同上の環境差異によるV−I特性の変動を示
す図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体) 2 転写部材(転写ローラ) 4 転写バイアス供給手段(電源) 8 制御手段(CPU) 9 可変抵抗体 10 転写クリーニングバイアス電源 11 湿度検知手段(湿度センサ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、該像担持体の表面に形成さ
    れたトナー像を転写部位において転写材へ転写する転写
    手段とを有する画像形成装置において、 転写バイアスを供給するバイアス供給手段と前記転写手
    段との間に接続された可変抵抗体と、 前記転写部位を前記像担持体の非画像域が通過する場合
    に、前記可変抵抗体の抵抗値を可変させ、前記転写手段
    を所定の電流値または電圧値に定電流制御または定電圧
    制御する制御手段とを備えた、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記転写部位が画像域
    のときに所定の電圧値により定電圧制御を行う、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記可変抵抗体への可
    動範囲上限が前記転写手段の抵抗値の少なくとも0.5
    倍以上とする、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写手段には、転写クリーニングバ
    イアス電源を直接接続し、 前記制御手段は、転写クリーニング時に転写クリーニン
    グバイアス電源を前記転写手段に電気的に直接接続する
    か、または前記可変抵抗体の抵抗値を画像形成時の可変
    抵抗体の抵抗値に比べて小さくするか制御する、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記定電流制御または定電圧制御したと
    きに前記転写手段に生じた電圧または電流に対応して可
    変する可変抵抗体の抵抗値と転写手段の抵抗値との合計
    抵抗を、所定の目標値に設定する前記制御手段に湿度検
    知手段を設け、 前記制御手段は、前記湿度検知手段の出力に応じて前記
    目標値を切り替える、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記
    載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002123105A (ja) * 2001-10-22 2002-04-26 Canon Inc 画像形成装置

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