JPH09105845A - 光学機器の調心固定装置及び光軸調整装置 - Google Patents

光学機器の調心固定装置及び光軸調整装置

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JPH09105845A
JPH09105845A JP26162895A JP26162895A JPH09105845A JP H09105845 A JPH09105845 A JP H09105845A JP 26162895 A JP26162895 A JP 26162895A JP 26162895 A JP26162895 A JP 26162895A JP H09105845 A JPH09105845 A JP H09105845A
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JP
Japan
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frame body
adjusting
frame
optical axis
optical
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JP26162895A
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Inventor
Akihiro Kitahara
章広 北原
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学要素をビス移動軸のなす180度以内の
角度範囲から調心及び確実な固定ができる安価な調心固
定装置を提供する。 【構成】 光学要素40を保持する第1枠体50を第2
枠体60内に収容し、第1枠体50と第2枠体60との
間の位置関係を調整して光学要素40を調心する調心固
定装置において、一又は複数の第1の調整部材80a,
80bを前記第2枠体60の一又は複数箇所に枠体外か
ら枠体内へ向けて貫通するように螺合し、第1枠体50
の第1の調整部材70の移動軸と重ならない一又は複数
箇所に一又は複数の第2の調整部材70を枠体内から枠
体外へ向けて貫通するように螺合し、第1,第2枠体6
0,70における第2の調整部材70の後退方向の移動
軸上に切通し穴53,62をそれぞれ設け、各調整部材
の移動軸がそれぞれなす角のうち最大角αが180度以
内となるように各調整部材を配置した調心固定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学機器に備えられた
光学素子を任意の位置に調整して固定するための調心固
定装置、及び光学素子の光軸を調整可能な光軸調整装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡,その他の各種光学機器において
は、当該光学機器に用いられる光学素子の位置調整が光
学系の性能を十分に発揮させる上で重要である。光学素
子の光学的な位置調整として調心や光軸調整等がある。
光学素子(光学要素)の調心,又は光軸調整を行う装置
が、例えば実開平2−30913号,実開平3−651
09号,実願平3−30597号,実開昭54−767
47号等に記載されている。
【0003】図7(a),(b)は実開平2−3091
3号に開示された光学機器の調心固定装置の構成図であ
る。この調心固定装置においては、光学要素1を保持す
るホルダ2がベース3に収容され、ベース3に、調整ビ
ス4が等角度間隔で3ヶ所に設けられている。
【0004】このベース3内のホルダ2は、光学要素1
を調心すべくベース内で移動可能となっており、調心位
置にて3つの調整ビス4で締め付け固定される。また、
図8は実開平3−65109号に開示された調心装置の
構成図である。
【0005】この調心装置においては、光学要素5を保
持するホルダ6がベース7に収容されている。またベー
ス7には、2つの調整ビス8a,8bが配置され、さら
に光学素子5を挟んで調整ビス8と反対側の位置に板バ
ネ9が配置されている。
【0006】ホルダ6内の光学素子5は、2つの調整ビ
ス8a,8bのねじ込み量を調整すると、調整ビス8
a,8bと反対側の板バネ9が弾性変形するので、ねじ
込み量に応じて移動する。このようにして、ホルダ6の
位置調整が行われ、光学素子5が調心される。
【0007】本装置においては、光学素子5を挟んで板
バネ9と反対側のみに調整ビス8a,8bが設けられて
いるので、各ビスの移動軸の押圧方向,すなわち前進方
向のなす角の180度以内の範囲のビス前進方向から調
心可能となっている。
【0008】図9は実願平3−30597号に記載され
た顕微鏡の調心固定装置の構成図である。この調心固定
装置は、光学要素10を保持するホルダ11がベース1
2に収容され、またベース12には、調整ビス13a,
13b,13cが回転対称の位置3ヶ所に設けられてい
る。さらに、ホルダ11と調整ビス13cとで挟む位置
に板バネ14が設けられている。
【0009】この装置では、実開平3−65109号に
開示される装置と同様に調心した後、調整ビス13cを
締め付けることにより、板バネ14で保持されているホ
ルダ11を完全に固定することができる。
【0010】一方、本出願人によって特願平6−934
27号として既に出願済みの調心固定装置がある。図1
0は特願平6−93427号に記載された倒立型顕微鏡
を示す全体構成図であり、図11は同出願に記載された
調心固定装置を示す構成図である。
【0011】ここで、図10に示す倒立型顕微鏡は、光
源20から射出された照明光を、照明光学系の光軸21
に沿って試料22に照射し、試料22を透過した物体光
を対物レンズ23に入射し、その一部を反射ミラー24
で反射させて光学要素の一つである瞳変調器25に光軸
21に沿って入射する。そして、瞳変調器25により変
調された光を、接眼レンズ26へ入射している。その結
果、試料22の拡大像が観察者により観察される。
【0012】瞳変調器25は、保持枠28に保持されて
おり、保持枠28が瞳変調スライダ27に取り付けられ
た調整ビス29a,29b及び押圧バネとしてのプラン
ジャー30によって調心固定可能になっている。
【0013】瞳変調器25は、瞳変調スライダ27に固
定された複数の瞳変調器25の一つであり、図10にお
いて紙面垂直方向に瞳変調スライダ27をスライドさせ
ることにより、他の瞳変調器25と切り替えることがで
きる。
【0014】また、調整ビス29a,29bとプランジ
ャー30とは、保持枠28を挟んで対向しているので、
各ビスの移動軸の押圧方向,すなわち前進方向のなす角
の180度以内の範囲のビス前進方向から調心可能とな
っている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光学機器に
おいては一般にいろいろな部材が近接して配置されてお
り、調心固定装置に対する調心作業の可能な方向に制限
があることが多い。例えば図10の倒立型顕微鏡では、
調心が必要な瞳変調器25は顕微鏡本体に対して側面か
ら矢印B方向に挿入して装着されるように構成されてい
る。瞳変調器25に対し調心作業可能な方向はこの方向
に限られ、これと直交するA方向は顕微鏡本体の構造物
があるため不可能である。さらに、瞳変調器25はスラ
イドさせて切換え可能にするため、図11のように瞳変
調スライダ27に複数並べて配置され、これを顕微鏡に
装着するようになっている。したがって、調心作業の方
向は、顕微鏡への挿入方向(矢印B)のうち瞳変調スラ
イダ27の端部側、すなわち図で調整ビス29a、29
bのある側の1方向に限られることになる。
【0016】この他にも、例えば照明用コンデンサなど
は顕微鏡の正面側だけから調心作業が可能であり、後ろ
側は顕微鏡のフレーム等があるため作業の手が入らな
い。このような場合、図7のように光軸の周囲全方向か
ら調心作業を行う必要のある形式の調心固定装置では、
調心作業が不可能であり採用できない。
【0017】一方、図8や上述の図11のように調心ビ
スの対向位置に押圧バネを配置した形式の調心固定装置
は、1方向からの調心作業が可能である。しかしなが
ら、調心される光学要素はバネの押圧力により固定され
ているので、輸送中の衝撃などにより固定位置がずれる
可能性があるといった問題がある。
【0018】この問題の解決のためには、図9のように
押圧バネ部に固定用ビスを設ければよいが、図9のもの
は図7と同じように光軸の周囲全方向からの作業が必要
で、作業方向が限られる場合には使用できない。
【0019】また、例えば光学要素がレンズであると
か、レーザ発振器である場合のように、光学要素が光学
系本来の光軸と異なる光学要素独自の光軸を持ち、これ
らの光軸を合わせる必要があるとき、光学要素の光軸に
対する位置調整のみならず、光学要素独自の光軸を光学
系本来の光軸に合わせるという作業を要する。
【0020】この場合は少なくとも光学要素2ヶ所でそ
れぞれ高精度で調心する必要を生じることになる。この
場合、光学要素を調整する装置は、一種の光軸調整装置
となっている。
【0021】このような光軸調整装置においても、上述
した調心固定装置で生ずる問題点は同様に存在してい
る。本発明は、上記のような点に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、1方向から調心作業が可能で、
かつバネ力によらずに確実な固定ができる安価な調心固
定装置を提供することにある。第2の目的は、1方向か
ら位置調整および軸調整の作業が可能で、かつバネ力に
よらずに確実な固定ができる安価な光軸調整装置を提供
することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、光学要素を保持する第
1枠体を第2枠体内に調整用の隙間を空けた状態で収容
し、第1枠体と第2枠体との間の位置関係を調整して光
学要素を調心する調心固定装置において、螺子部が外周
に形成された一又は複数の第1の調整部材を前記第2枠
体の一又は複数箇所に枠体外から枠体内へ向けて貫通す
るように螺合し、第1枠体の第1の調整部材の移動軸と
重ならない一又は複数箇所に螺子部が外周に形成された
一又は複数の第2の調整部材を枠体内から枠体外へ向け
て貫通するように螺合し、第1,第2枠体における第2
の調整部材の後退方向の移動軸上に第2の調整部材を第
2枠体外より操作するための切通し穴をそれぞれ設け、
各調整部材の移動軸がそれぞれなす角のうち最大角が1
80度以内となるように各調整部材を配置した調心固定
装置である。
【0023】また、請求項2に対応する発明は、光学機
器に配設された光学系の一部を構成する光学要素の光軸
を光学系の他の光学要素から独立して調整可能な光軸調
整装置において、光軸調整対象の光学要素が配置される
位置に光学系の光軸が中心部を通るようにして配置され
た固定枠体と、光学要素を保持すると共に固定枠体内に
調整用の隙間を空けた状態で収容された移動枠体と、固
定枠体及び移動枠体の光軸方向の複数箇所に夫々設けら
れた複数の光軸調整部とを備え、光軸調整部には、固定
枠体の光軸と直交する平面内における一又は複数箇所に
枠体外から枠体内へ向けて貫通するように螺合した一又
は複数の第1の調整部材と、移動枠体の第1の調整部材
の移動軸と重ならない一又は複数箇所に枠体内から枠体
外へ向けて貫通するように螺合した一又は複数の第2の
調整部材と、各枠体における第2の調整部材の後退方向
の移動軸上にそれぞれ設けられた切通し穴とが、各調整
部材の移動軸がそれぞれなす角のうち最大角が180度
以内となるように配置された光軸調整装置である。
【0024】
【作用】したがって、まず、請求項1に対応する発明の
調心固定装置においては、光学要素を保持する第1枠体
が第2枠体に収容され、第1枠体と第2枠体との間の位
置関係を調整することにより光学要素を調心するように
なっている。
【0025】上記第1枠体と第2枠体との間の位置関係
は、第1及び第2の調整部材を用いて調整用の隙間の範
囲で調整がされる。また、本発明の調心固定装置におい
ては、調整部材は例えばネジによって構成され、第1枠
体に螺合するネジの先端が第2枠体の内周に押し当てら
れ、かつ、第2枠体に螺合するネジの先端が第1枠体の
外周に押し当てられることによって、上記第1枠体が固
定されるようになっている。
【0026】このような調整部材を用いた調整固定手段
は、通常の場合、3組ほど必要である。次に、上記複数
の調整部材は、各調整部材の移動軸がそれぞれなす角の
うち最大角が180度以内となるように配置されてい
る。
【0027】さらに、上記第1枠体及び第2枠体は、第
2の調整部材の押し当て位置よりも後退方向の軸線上に
切通し穴を有する。したがって、第2の調整部材を例え
ば六角穴付きボルトとした場合、六角レンチを挿入する
ボルト後端側の軸線上には障害物がなく、第2枠体の外
側から自由に調整部材を進退させることができる。
【0028】一方、これらの調整部材は、移動軸のなす
最大角が180度以内となるように配置されているの
で、この調心固定装置においては、この最大角の範囲か
ら調心することができ、かつ確実に固定することができ
ることとなる。
【0029】さらに、構造が簡単であるので、装置を安
価にすることができる。また、請求項2に対応する発明
の光軸調整装置においては、移動枠体の調心固定手段と
して、請求項1に対応する発明と同様な光軸調整部、す
なわち光学要素を調整部材の移動軸がなす180度以内
の最大角範囲から調心固定できる調心機構を複数組備え
ている。
【0030】したがって、本発明の光軸調整装置にあっ
ては、光学要素を調整部材の移動軸のなす180度以内
の最大角範囲から光学要素を光軸調整部の備えられた各
位置において自在に調心固定することができ、この光学
要素に対する複数位置での調心により光軸を調整するこ
とができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (第1の実施例)図1は本発明に係る第1の実施例の調
心固定装置を示す上断面図であり、図2は同実施例にお
ける調心固定装置の側断面図である。以下、本実施例の
調心固定装置を上述した図11の倒立型顕微鏡におい
て、瞳変調器25の切り替えを行う瞳変調スライダ27
に適用した場合について説明する。
【0032】図2は、図1におけるAOB矢視断面を示
している。また、図1は図2におけるAA−BB矢視断
面であって、点Oを含む光軸Lと直交する平面図であ
る。この調心固定装置は、光学要素としての瞳変調器4
0を保持する枠体50と、枠体50を収容する瞳変調ス
ライダ27としてのベース60と、枠体50を光軸Lと
直交する平面内で位置調整すると共にベース60に固定
する調整部材としての調整ビス70,80a,80b等
から構成されている。
【0033】枠体50は、中心軸が光軸Lと平行な円筒
形となっている。枠体50の内壁をその上端から下端に
かけて枠体50の内径が変わるように所定量削り、光軸
Lと平行な段差面51を設けている。円板状の上記光学
要素40を、枠体50の上端開口から挿入し、段差面5
1で光学要素40の外周部を保持している。
【0034】ベース60は、中心軸が光軸Lと平行な有
底円筒形となっており、その底面に円形の開口を有す
る。このベース60の底の上面61上に枠体50が設置
されている。
【0035】ここで、枠体50には、図に示すように上
記段差面51よりも下側の円筒側面であって、光軸Lと
直交する直線CD上に各々円筒側面の該当部位を貫通す
る調整ビス70用のネジ穴52と切通穴53とが形成さ
れている。このとき、直線CDは、調整ビス70の移動
軸と一致する。
【0036】ベース60の円筒部側壁には、上記直線C
D上であって切通穴53に対面する位置に当該部位を貫
通する切通穴62が設けられている。さらに、ベース6
0の円筒部側壁には、切通穴62と同一高さ位置におい
て光軸Lと直交する同一平面上に、2つネジ穴63a,
63bが切通穴62を挟んで設けられている。
【0037】上記ネジ穴63aは、その中心軸がベース
60の中心軸上の点Oを通る法線(AO)と一致するよ
うに形成され、同様に、ネジ穴63bは、その中心軸が
法線EOと一致するように設けられている。また、ネジ
穴63a,63bの形成位置は、切通穴62を挟むAO
E角αが、α<180度の条件を満たすようになってい
る。ここで、法線AO,EOは、調整ビス80a,80
bの移動軸と一致する。
【0038】調整ビス70は、枠体50のネジ穴52に
ねじ込まれており、その先端はベース60の円筒部内壁
に接触するようになっている。一方、調整ビス80a,
80bは、ベース60のネジ穴63a,63bにそれぞ
れねじ込まれており、その先端は枠体50の円筒外壁に
接触するようになっている。
【0039】各調整ビス70,80a,80bの前進方
向と反対側の面(後端面)は、調整ビスを進退させるた
めの調整具の先端を差し込む部分となっている。調整具
としては、例えばプラスドライバ、マイナスドライバ、
又は六角レンチ等が用いられる。したがって、調整ビス
の後端面の形状は、これら調整具に対応したものとなっ
ている。
【0040】次に、以上のように構成された本実施例の
調心固定装置における調心作業及び固定作業について説
明する。まず、各調整ビス70,80a,80bで枠体
50を瞳変調スライダ27としてのベース60に仮止め
した状態で、倒立型顕微鏡の光軸上の所定位置にベース
60を挿入し、固定する。
【0041】次に、光学要素としての瞳変調器40の光
軸Lに対する調心を行う。このとき、調心作業は、ネジ
穴63a,63bに調整具を挿入し、また、切通穴6
2,切通穴53を介してネジ穴52に調整具を挿入して
各調整ビス70,80a,80bを進退方向に回転させ
ることによって行われる。例えば調整ビス70を後退さ
せてから調整ビス80a,80bを前進させると、瞳変
調器40の中心は直線CDのD点方向に移動する。
【0042】調心後、枠体50の位置が動かないように
注意して、調整具によって各調整ビス70,80a,8
0bを十分に締め付け、光学要素40が固定された枠体
50をベース60に完全に固定する。
【0043】上述したように、本実施例による調心固定
装置は、3つの調整ビス70,80a,80bの移動軸
のなす最大角を180度以内の角度αとし、切通穴6
2,切通穴53を設けて調整具をネジ穴63a,63
b,切通穴62から挿入できるようにしたので、光軸に
直交する平面上の光軸を中心とする角αの扇状作業空間
において調心,固定作業を行うことができる。
【0044】したがって、光学機器内で様々な部材が近
接して配置されていても、容易に調心作業を行うことが
できる。また、3点を調整ビスで完全に固定するので、
多少の衝撃を受けても光学要素40の位置がずれること
もない。
【0045】さらに、構造が簡単であるので、装置を安
価なものにすることができ、光学要素40の大きさに比
べて装置全体が大型化することもない。なお、本実施例
の調心固定装置は、図11に示す倒立型顕微鏡以外の他
の光学機器に用いることができ、光学要素40は、例え
ばレンズ、フィルタ、ピンホール、受光素子等の他の種
類の光学要素であってもよい。 (第2の実施例)図3は本発明に係る第2の実施例の調
心固定装置を示す上断面図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付している。
【0046】この調心固定装置には、調整ビス70の枠
体50からの突出部分外側に押圧部材としての圧縮コイ
ルバネ90が設けられている。この圧縮コイルバネ90
の一端を受けるため、枠体50に外壁にネジ穴52と同
軸でコイルバネ径より大きな円形状の取付面54が設け
られている。
【0047】一方、圧縮コイルバネ90の他端を受ける
ため、ベース60の内壁にネジ穴52と同軸でコイルバ
ネ径より大きな円形状の取付面64が設けられている。
このように圧縮コイルバネ90は、取付面54,取付面
64で両端を受けられているので、直線CD方向に伸縮
する。
【0048】次に、以上のように構成された本実施例の
調心固定装置の動作について説明する。まず、倒立型顕
微鏡の光軸上の所定位置にベース60を挿入し、固定す
るまでは、第1の実施例の場合と同様である。
【0049】次に、調整ビス70を回転させ十分に後退
させる。このとき、圧縮コイルバネ90によって、枠体
50は、常に調整ビス80a,80bに向けて押圧され
ている。調整ビス70に関係なく、圧縮コイルバネ90
と調整ビス80a,80bのみで、枠体50の位置が決
まる状態となる。
【0050】次に、調整ビス80a,80bをすこしず
つ進退させて、枠体50を圧縮コイルバネ90に対する
押し付けの程度を変え、第1の実施例の場合と同様に光
学要素40の調心を行う。ただし、この場合、十分に後
退してあれば調整ビス70を動かす必要はない。
【0051】調心終了後、調整ビス70を締め付けるこ
とにより、枠体50を完全に固定する。上述したよう
に、本実施例による調心固定装置は、第1の実施例の構
成に加え、圧縮コイルバネ90によって、調整ビス70
が締め付けられていない状態で枠体50の調心ができる
ようにしたので、第1の実施例と同様の効果が得られる
他、調心時は2本の調整ビスのみを動かして調整すれば
よいので、3本の調整ビスを動かして調整する場合と比
べて作業性が著しく向上する。
【0052】さらに、調心後、調整ビス70を締め付け
ることにより、枠体50を完全に固定するので、多少の
衝撃を受けても光学要素40の位置がずれることもな
い。なお、押圧部材は、板バネ等弾性力を発生するもの
であれば使用できる。 (第3の実施例)図4は本発明に係る第3の実施例の調
心固定装置を示す上断面図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付して説明を省略し、ここでは異な
る部分についてのみ述べる。
【0053】本実施例の調心固定装置は、枠体50,ベ
ース60における各ネジ穴及び各切通穴と各調整ビスの
配置のみが異なっている。また、これらは第1の実施例
の場合と同様にAA−BB矢視断面上に設けられてい
る。
【0054】図4において、直線CD上のベース60の
C側側壁にネジ穴63が設けられている。一方、直線C
Dを含み光軸Lに直交する面上で、直線CDに平行な直
線FG上に切通穴62a、切通穴53a、ネジ穴52a
が順に設けられている。同様に、この面上で直線CDを
挟んで直線FGと反対側に位置する直線HI上に切通穴
62b、切通穴53b、ネジ穴52bが順に設けられて
いる。
【0055】ここで、切通穴62a及び切通穴62b
は、ベース60F及びH側側壁に穿設されたものであ
る。また、切通穴53a及び切通穴53bは、枠体50
F及びH側側壁に、ネジ穴52a及びネジ穴52bは、
枠体50G及びI側側壁上に穿設されたものである。
【0056】また、ネジ穴63に対応して調整ビス80
が枠体50の外壁に向かって挿入されている。さらに、
ネジ穴52a,52bに対応して調整ビス70a,70
bがベース60の内壁に向かって挿入されている。
【0057】ここで、調整ビス80が枠体50に当接す
る位置をP、調整ビス70a,70bがベース60に当
接する位置を煽れぞれQ,Rとすると、直線OP,O
Q,ORそれぞれのなす角はすべて180°以内となる
ように配置されている。
【0058】このように構成された調心固定装置におい
ては、第1の実施例の場合と同様な手順で調心、固定が
行われ、同様な効果が得られる他、直線CD,FG,H
Iが互いに平行であるので、調整具を同一方向のみから
操作することで調心、固定が可能となる。 (第4の実施例)図5は本発明に係る第4の実施例の調
心固定装置を示す上断面図であり、第3の実施例と同様
に、枠体50,ベース60における各ネジ穴及び各切通
穴と各調整ビスの配置のみが第1の実施例と異なってい
る。図1,図2及び図4と同一部分には同一符号を付し
て説明を省略する。
【0059】図5において、ネジ穴63及び調整ビス8
0の構成は第3の実施例と同様である。一方、直線CD
を含み光軸Lに直交する面上で、直線CDと光軸上の点
Oで交差する直線AJ上に切通穴62c、切通穴53
c、ネジ穴52cが順に設けられている。同様に、この
面上で直線CDと光軸上の点Oで交差する直線EK上に
切通穴62d、切通穴53d、ネジ穴52dが順に設け
られている。
【0060】ここで、切通穴62c及び切通穴62d
は、ベース60A及びE側側壁に穿設されたものであ
る。また、切通穴53c及び切通穴53dは、枠体50
A及びE側側壁に、ネジ穴52c及びネジ穴52dは、
枠体50J及びK側側壁上に穿設されたものである。
【0061】また、ネジ穴52c,52dに対応して調
整ビス70c,70dがベース60の内壁に向かって挿
入されている。このように構成された調心固定装置にお
いては、第1の実施例の場合と同様な作用・効果が得ら
れる。 (第5の実施例)光学要素が光学系本来の光軸と異なる
光学要素独自の光軸を持ち、これらの光軸を合わせる必
要があるとき、光学系本来の光軸に対する調心のみなら
ず、光学要素独自の光軸を光学系本来の光軸に合わせる
作業を要する。この場合は少なくとも光学要素2ヶ所で
それぞれ高精度で調心する必要を生じるが、このように
複数ヶ所で調心作業を行う装置は、一種の光軸調整装置
となっている。
【0062】図6は本発明に係る第5の実施例の光軸調
整装置を示す上断面図であり、図1,図2と同一部分に
は同一符号を付して説明を省略し、ここでは異なる部分
についてのみ述べる。
【0063】図6において、枠体50´とベース60´
は、それぞれ円筒形状となっており、この両端で、光軸
Lと直交する直線CD,直線C´D´を含む各々の断面
部に第1の実施例と同様な調心機構が設けられている。
【0064】すなわち上記各々の枠体50´断面部にネ
ジ穴52と切通穴53とが設けられ、同様に、上記各々
のベース60´断面部に切通穴62とネジ穴63a,6
3bとが設けられている。そして各ネジ穴52,63
a,63bには、調整ビス70,80a,80bがねじ
込まれている。
【0065】また、調整具を挿入する切通穴62とネジ
穴63a,63b等のすべては、直線CD,直線C´D
´のC,C´側に設けられている。光学要素40は、レ
ンズ,レーザ発振機等を含み、枠体50内に複数個固定
されていてもよい。
【0066】次に、以上のように構成された本実施例の
光軸調整装置の光軸調整作業について説明する。このよ
うな構成の光学系においては、一つの光学要素40を光
軸L上に調心すると共に、枠体50内の複数の光学要素
40からなる光軸と光学系の光軸Lとを一致させる必要
がある。
【0067】したがって、まず、直線CD,直線C´D
´を含む各々の断面部に設けられた各調心機構によっ
て、第1の実施例の場合と同様に光学要素40を調心す
る。この調心作業で光学要素40による光軸と光軸Lと
が完全に一致していなければ、これらの光軸が一致する
ように各調心機構を微調整する。
【0068】この調心作業と光軸一致作業を繰り返し、
完全に調整が終了した後、調整ビス70,80a,80
bを締め付けて枠体50をベース60に固定する。上述
したように、本実施例による光軸調整装置は、3つの調
整ビス70,80a,80bの移動軸のなす最大角を1
80度以内の角度αとし、切通穴62,切通穴53を設
けて調整具をネジ穴63a,63b,切通穴62から挿
入できる調心固定手段を枠体50´及びベース60´か
らなる2重円筒の両端部に備えたので、これらの調心固
定手段により、光軸に直交する平面上の光軸を中心とす
る角αの扇状作業空間において光軸合わせの調整を行う
ことができ、かつ、光学要素40の確実な固定を行うこ
とができる。
【0069】したがって、光学機器内で様々な部材が近
接して配置されていても、容易に光軸調整作業を行うこ
とができる。さらに、構造が簡単であるので、装置を安
価なものにすることができ、光学要素40の大きさに比
べて装置全体が大型化することもない。
【0070】なお、本実施例の光軸調整装置は、本出願
人によって出願された特許出願,特開平6−93427
号に示す倒立型顕微鏡の光軸調整装置としても用いるこ
とができる。また、本発明は、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形が可能である。
【0071】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、1
方向から調心作業が可能で、かつバネ力によらずに確実
な固定ができる安価な調心固定装置を提供することがで
きる。また、1方向から位置調整および軸調整の作業が
可能で、かつバネ力によらずに確実な固定ができる安価
な光軸調整装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の調心固定装置を示
す上断面図。
【図2】同実施例における調心固定装置の側断面図。
【図3】本発明に係る第2の実施例の調心固定装置を示
す上断面図。
【図4】本発明に係る第3の実施例の調心固定装置を示
す上断面図。
【図5】本発明に係る第4の実施例の調心固定装置を示
す上断面図。
【図6】本発明に係る第5の実施例の光軸調整装置を示
す構成図。
【図7】実開平2−30913号に開示される光学機器
の調心固定装置を示す構成図。
【図8】実開平3−65109号に開示される光学機器
の調心固定装置を示す構成図。
【図9】実願平3−30597号に記載される光学機器
の調心固定装置を示す構成図。
【図10】特願平6−93427号に記載される倒立型
顕微鏡を示す全体構成図。
【図11】特願平6−93427号に記載される調心固
定装置を示す構成図。
【符号の説明】
40…光学要素、50…枠体、52…ネジ穴、53…切
通穴、60…ベース、62…切通穴、63a,63b…
ネジ穴、70,80a,80b…調整ビス、90…圧縮
コイルバネ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学要素を保持する第1枠体を第2枠体
    内に調整用の隙間を空けた状態で収容し、前記第1枠体
    と前記第2枠体との間の位置関係を調整して前記光学要
    素を調心する調心固定装置において、 螺子部が外周に形成された一又は複数の第1の調整部材
    を前記第2枠体の一又は複数箇所に枠体外から枠体内へ
    向けて貫通するように螺合し、前記第1枠体の前記第1
    の調整部材の移動軸と重ならない一又は複数箇所に螺子
    部が外周に形成された一又は複数の第2の調整部材を枠
    体内から枠体外へ向けて貫通するように螺合し、前記第
    1,第2枠体における前記第2の調整部材の後退方向の
    移動軸上に前記第2の調整部材を第2枠体外より操作す
    るための切通し穴をそれぞれ設け、前記各調整部材の移
    動軸がそれぞれなす角のうち最大角が180度以内とな
    るように前記各調整部材を配置したことを特徴とする調
    心固定装置。
  2. 【請求項2】 光学機器に配設された光学系の一部を構
    成する光学要素の光軸を前記光学系の他の光学要素から
    独立して調整可能な光軸調整装置において、 光軸調整対象の光学要素が配置される位置に前記光学系
    の光軸が中心部を通るようにして配置された固定枠体
    と、前記光学要素を保持すると共に前記固定枠体内に調
    整用の隙間を空けた状態で収容された移動枠体と、前記
    固定枠体及び前記移動枠体の光軸方向の複数箇所に夫々
    設けられた複数の光軸調整部とを備え、 前記光軸調整部には、前記固定枠体の光軸と直交する平
    面内における一又は複数箇所に枠体外から枠体内へ向け
    て貫通するように螺合した一又は複数の第1の調整部材
    と、前記移動枠体の前記第1の調整部材の移動軸と重な
    らない一又は複数箇所に枠体内から枠体外へ向けて貫通
    するように螺合した一又は複数の第2の調整部材と、前
    記各枠体における前記第2の調整部材の後退方向の移動
    軸上にそれぞれ設けられた切通し穴とが、前記各調整部
    材の移動軸がそれぞれなす角のうち最大角が180度以
    内となるように配置されたことを特徴とする光軸調整装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006267804A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Nikon Corp 対物レンズ位置決め装置及びこれを備えた顕微鏡
JP2010169113A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Tiyoda Electric Co Ltd 圧力容器

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