JPH09104195A - ボールペン - Google Patents
ボールペンInfo
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- JPH09104195A JPH09104195A JP7290349A JP29034995A JPH09104195A JP H09104195 A JPH09104195 A JP H09104195A JP 7290349 A JP7290349 A JP 7290349A JP 29034995 A JP29034995 A JP 29034995A JP H09104195 A JPH09104195 A JP H09104195A
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- holder
- barrel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】後方移動する環状の可動栓6を設けたボールペ
ンに関し、残量インキが少なくなった際、インキがペン
先から後方へ逆流するのを防止する。 【解決手段】ホルダー4の前部にボールペンチップ2を
接続し、ホルダー4の後部にインキ供給管3を接続す
る。そして、前記ホルダー4を軸筒5先端開口部に固着
する。前記ホルダー4の流通孔41内に逆流防止弁装置
8を設ける。また、前記ホルダー4と軸筒5の固着部に
通気路7を設ける。
ンに関し、残量インキが少なくなった際、インキがペン
先から後方へ逆流するのを防止する。 【解決手段】ホルダー4の前部にボールペンチップ2を
接続し、ホルダー4の後部にインキ供給管3を接続す
る。そして、前記ホルダー4を軸筒5先端開口部に固着
する。前記ホルダー4の流通孔41内に逆流防止弁装置
8を設ける。また、前記ホルダー4と軸筒5の固着部に
通気路7を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボールペンチップに
関する。さらに詳細には、軸筒とインキ供給管のと間隙
のインキ収容室内に、インキ消費に伴って後退する環状
の可動栓を設けたボールペンに関する。
関する。さらに詳細には、軸筒とインキ供給管のと間隙
のインキ収容室内に、インキ消費に伴って後退する環状
の可動栓を設けたボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のボールペンにおいて、実
公昭62−23785号公報には、「ペン先が直接或い
は間接的にインク筒に連通されており、該インク筒には
非筆記時にはゲル状態であるが筆記時にはゾル状態に可
逆的に変換するチクソトロピー性を有するインクが内蔵
された筆記具において、インク筒が、一端にペン先が挿
通され他端が開口された小径筒に有底の大径筒が同心的
に外挿されて構成されており、前記小径筒内と、該小径
筒に連通する大径筒間の間隙にインクが内蔵されている
こと特徴とするチクソトロピー性を有するインクを内蔵
する筆記具。」が開示されている(図5参照)。
公昭62−23785号公報には、「ペン先が直接或い
は間接的にインク筒に連通されており、該インク筒には
非筆記時にはゲル状態であるが筆記時にはゾル状態に可
逆的に変換するチクソトロピー性を有するインクが内蔵
された筆記具において、インク筒が、一端にペン先が挿
通され他端が開口された小径筒に有底の大径筒が同心的
に外挿されて構成されており、前記小径筒内と、該小径
筒に連通する大径筒間の間隙にインクが内蔵されている
こと特徴とするチクソトロピー性を有するインクを内蔵
する筆記具。」が開示されている(図5参照)。
【0003】ところが、前記公報のボールペンは、落下
等のショックによるボタ洩れを起こすことなく、多量の
インキが内蔵できるとしても、インキ消費によって可動
栓が後方へ移動するにしたがって、ボールペンチップ先
端から可動栓までの距離(即ちヘッド長)が増加するた
め、ボールペンをペン先上向き状態で放置させたとき、
前記ヘッド長に相当するインキ自重によって、インキが
ボールペンチップから後方へドロップバック(即ち、イ
ンキが逆流)するおそれがある。そして、前記インキの
ドロップバックによって、筆跡のかすれが生じる。
等のショックによるボタ洩れを起こすことなく、多量の
インキが内蔵できるとしても、インキ消費によって可動
栓が後方へ移動するにしたがって、ボールペンチップ先
端から可動栓までの距離(即ちヘッド長)が増加するた
め、ボールペンをペン先上向き状態で放置させたとき、
前記ヘッド長に相当するインキ自重によって、インキが
ボールペンチップから後方へドロップバック(即ち、イ
ンキが逆流)するおそれがある。そして、前記インキの
ドロップバックによって、筆跡のかすれが生じる。
【0004】とりわけ、前記公報のボールペンは、イン
キ残量が少量になり前記ヘッド長が大きくなったとき
に、ペン先上向き状態で床面への落下等の衝撃を受ける
と、大きなドロップバックによって筆記不能となるおそ
れもある。
キ残量が少量になり前記ヘッド長が大きくなったとき
に、ペン先上向き状態で床面への落下等の衝撃を受ける
と、大きなドロップバックによって筆記不能となるおそ
れもある。
【0005】また、図5に示すとおり、前記公報のボー
ルペン9は、ペン先91と小径筒92(本願のインキ供
給管に相当)とを接続するホルダー93が、軸筒94先
端開口部に外嵌され、前記ホルダー93に、外気と連通
する通気孔95が貫設された構成である。前記通気孔9
5は、通常、ドリル等の孔開け手段によって形成される
ため、製造工程が増え、製造に手間を要する。
ルペン9は、ペン先91と小径筒92(本願のインキ供
給管に相当)とを接続するホルダー93が、軸筒94先
端開口部に外嵌され、前記ホルダー93に、外気と連通
する通気孔95が貫設された構成である。前記通気孔9
5は、通常、ドリル等の孔開け手段によって形成される
ため、製造工程が増え、製造に手間を要する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するものであって、落下衝撃でペン先から
ボタ洩れを起こすことがなく、多量のインキが収容でき
ることはもちろん、インキ残量が少量となった場合で
も、落下衝撃でインキがペン先から後方へ逆流するおそ
れがなく、また、空気室と外気とを連通させる通気路を
容易に設けることができるボールペンを提供しようとす
るものである。
問題点を解決するものであって、落下衝撃でペン先から
ボタ洩れを起こすことがなく、多量のインキが収容でき
ることはもちろん、インキ残量が少量となった場合で
も、落下衝撃でインキがペン先から後方へ逆流するおそ
れがなく、また、空気室と外気とを連通させる通気路を
容易に設けることができるボールペンを提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】 概要 第1の発明のボールペン1は、前部にボールペンチップ
2が接続されるとともに後部にインキ供給管3が接続さ
れたホルダー4を、軸筒5先端開口部に固着し、前記イ
ンキ供給管3を、その後端が軸筒5底部近傍に位置する
よう軸筒5内に配置し、さらに、前記軸筒5内面と前記
インキ供給管3外面との間に環状の可動栓6を設け、前
記可動栓6の前方に空気室51を、前記可動栓6の後方
にインキ室52を構成し、前記ホルダー4の流通孔41
内に逆流防止弁装置8を設けてなることを要件とする。
2が接続されるとともに後部にインキ供給管3が接続さ
れたホルダー4を、軸筒5先端開口部に固着し、前記イ
ンキ供給管3を、その後端が軸筒5底部近傍に位置する
よう軸筒5内に配置し、さらに、前記軸筒5内面と前記
インキ供給管3外面との間に環状の可動栓6を設け、前
記可動栓6の前方に空気室51を、前記可動栓6の後方
にインキ室52を構成し、前記ホルダー4の流通孔41
内に逆流防止弁装置8を設けてなることを要件とする。
【0008】第2の発明のボールペン1は、前部にボー
ルペンチップ2が接続されるとともに後部にインキ供給
管3が接続されたホルダー4を、軸筒5先端開口部に固
着し、前記インキ供給管3を、その後端が軸筒5底部近
傍に位置するよう軸筒5内に配置し、さらに、前記軸筒
5内面と前記インキ供給管3外面との間に環状の可動栓
6を設け、前記可動栓6の前方に空気室51を、前記可
動栓6の後方にインキ室52を構成し、前記空気室51
と外気とを連通させる通気路7を、前記ホルダー4と前
記軸筒5の固着部に設けたことを要件とする。
ルペンチップ2が接続されるとともに後部にインキ供給
管3が接続されたホルダー4を、軸筒5先端開口部に固
着し、前記インキ供給管3を、その後端が軸筒5底部近
傍に位置するよう軸筒5内に配置し、さらに、前記軸筒
5内面と前記インキ供給管3外面との間に環状の可動栓
6を設け、前記可動栓6の前方に空気室51を、前記可
動栓6の後方にインキ室52を構成し、前記空気室51
と外気とを連通させる通気路7を、前記ホルダー4と前
記軸筒5の固着部に設けたことを要件とする。
【0009】通気路 前記通気路7は、具体的には、合成樹脂製のホルダー4
の外周面に溝状に一体成形によって配設する構成、ある
いは、合成樹脂製の軸筒5の先端開口部の内周面に溝状
に一体成形によって配設する構成等、例示できる。ま
た、前記通気路7は、可動栓6や指による封鎖を出来る
かぎり回避するために、複数本、設けたり、横断面開口
量を大きく形成することもできる。
の外周面に溝状に一体成形によって配設する構成、ある
いは、合成樹脂製の軸筒5の先端開口部の内周面に溝状
に一体成形によって配設する構成等、例示できる。ま
た、前記通気路7は、可動栓6や指による封鎖を出来る
かぎり回避するために、複数本、設けたり、横断面開口
量を大きく形成することもできる。
【0010】逆流防止弁装置 前記逆流防止弁装置8は、ホルダー4の流通孔41に配
設され、例えば、インキより比重の大きい軸方向可動の
球状の弁体81と、前記弁体81前方の流通孔41内壁
に設けた係止部82と、前記弁体81後方の流通孔41
内壁に設けた弁座83とからなる構成が好ましい(図1
参照)。
設され、例えば、インキより比重の大きい軸方向可動の
球状の弁体81と、前記弁体81前方の流通孔41内壁
に設けた係止部82と、前記弁体81後方の流通孔41
内壁に設けた弁座83とからなる構成が好ましい(図1
参照)。
【0011】可動栓 前記可動栓6は、環状に充填させたグリス状物(図
1)、あるいは合成樹脂等よりなる環状の芯体61を該
グリス状物に接触(またはグリス状物内に収容)させて
なる構成等が好ましい(図4)。この他にも、軟質材料
(合成ゴムや、合成樹脂の熱可塑性エラストマー等)の
環状の一体成形体も適用することができる。
1)、あるいは合成樹脂等よりなる環状の芯体61を該
グリス状物に接触(またはグリス状物内に収容)させて
なる構成等が好ましい(図4)。この他にも、軟質材料
(合成ゴムや、合成樹脂の熱可塑性エラストマー等)の
環状の一体成形体も適用することができる。
【0012】
(請求項1の作用)第1の発明ボールペン1は、筆記
時、インキ室52のインキがインキ供給管3によってボ
ールペンチップ2へ供給される。インキ消費にしたがっ
て、可動栓6は後方へ摺動する。ペン先の上向き状態に
おいて、逆流防止弁装置8は閉鎖され、インキの自重に
よる逆流を未然に防ぐ。特に、インキ残量が少量となり
ペン先と可動栓6の距離(ヘッド長)が大きくなったと
き、前記ペン先上向き状態のまま長期間放置したり床面
等へ落下させたとしても、前記逆流防止弁装置8によっ
て、ペン先からのインキのドロップバックが抑制され、
筆跡のかすれ等のインキ出不良を生じさせることがな
い。
時、インキ室52のインキがインキ供給管3によってボ
ールペンチップ2へ供給される。インキ消費にしたがっ
て、可動栓6は後方へ摺動する。ペン先の上向き状態に
おいて、逆流防止弁装置8は閉鎖され、インキの自重に
よる逆流を未然に防ぐ。特に、インキ残量が少量となり
ペン先と可動栓6の距離(ヘッド長)が大きくなったと
き、前記ペン先上向き状態のまま長期間放置したり床面
等へ落下させたとしても、前記逆流防止弁装置8によっ
て、ペン先からのインキのドロップバックが抑制され、
筆跡のかすれ等のインキ出不良を生じさせることがな
い。
【0013】(請求項2の作用)第2の発明ボールペン
1は、筆記時、インキ室52のインキがインキ供給管3
によってボールペンチップ2へ供給される。また、通気
路7を介して外気と空気室51が連通しているので、イ
ンキ消費にしたがって、空気室51内を減圧させること
なく、可動栓6を後方へスムーズに摺動させることがで
きる。前記通気路7をホルダー4と軸筒5の固着部に配
設させること、即ち、ホルダー4外周面または軸筒5内
周面のどちらか一方に溝等を設けることによって、固着
した際に容易に通気路7を構成することができ、製造工
程を簡略化できる。
1は、筆記時、インキ室52のインキがインキ供給管3
によってボールペンチップ2へ供給される。また、通気
路7を介して外気と空気室51が連通しているので、イ
ンキ消費にしたがって、空気室51内を減圧させること
なく、可動栓6を後方へスムーズに摺動させることがで
きる。前記通気路7をホルダー4と軸筒5の固着部に配
設させること、即ち、ホルダー4外周面または軸筒5内
周面のどちらか一方に溝等を設けることによって、固着
した際に容易に通気路7を構成することができ、製造工
程を簡略化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に従って本発明の具体
的な実施態様を説明する。
的な実施態様を説明する。
【0015】本発明の一実施例を図1、図2及び図3に
示す。軸筒5は、透明または半透明の合成樹脂製円筒体
であり、その内部軸心には、インキ供給管3が遊挿・配
置される。前記インキ供給管3は軸筒5内径より小径の
円筒体であり、その先端は、ホルダー4を介してボール
ペンチップ2と接続され、一方、その後端は、開口され
て軸筒5の底部近傍に配置され、軸筒5内と連通してい
る。また、前記インキ供給管3外面と前記軸筒5内面と
の間には、グリス状物よりなる可動栓6が環状に充填さ
れ、軸筒5内の前記可動栓6の前方に空気室51が形成
されるとともに、前記可動栓6の後方にインキ室52が
形成される。前記可動栓6は、軸筒5内面及びインキ供
給管3外面と接触しながら、インキ消費に伴って後方へ
液密摺動する。
示す。軸筒5は、透明または半透明の合成樹脂製円筒体
であり、その内部軸心には、インキ供給管3が遊挿・配
置される。前記インキ供給管3は軸筒5内径より小径の
円筒体であり、その先端は、ホルダー4を介してボール
ペンチップ2と接続され、一方、その後端は、開口され
て軸筒5の底部近傍に配置され、軸筒5内と連通してい
る。また、前記インキ供給管3外面と前記軸筒5内面と
の間には、グリス状物よりなる可動栓6が環状に充填さ
れ、軸筒5内の前記可動栓6の前方に空気室51が形成
されるとともに、前記可動栓6の後方にインキ室52が
形成される。前記可動栓6は、軸筒5内面及びインキ供
給管3外面と接触しながら、インキ消費に伴って後方へ
液密摺動する。
【0016】前記ホルダー4は、内部に流通孔41が貫
設された合成樹脂の射出成形体であり、前記流通孔41
先端にボールペンチップ2が圧入固着され、前記流通孔
41後端にインキ供給管3の先端が圧入固着されてい
る。前記ホルダー4の中間部の鍔部42と後部外周面
(即ち、軸筒5との固着部)には、通気路7となる溝が
二本、対向位置に一体に縦設されている。そして、前記
溝を有する後部外周面が軸筒5内周面に圧入固着された
際、前記鍔部42が軸筒5開口部の端縁と当接され、前
記溝と軸筒5内周面とによって通気路7が構成される。
前記通気路7は、鍔部42にて開口し、軸筒5内の空気
室51と外気とを連通させる。また、本実施例(図2)
では、前記溝は横断面コの字状であるが、この他にも、
くの字状、円弧状であってもよい。また、ホルダー4外
周面を面取り状に切り欠いた形状にしてもよい。
設された合成樹脂の射出成形体であり、前記流通孔41
先端にボールペンチップ2が圧入固着され、前記流通孔
41後端にインキ供給管3の先端が圧入固着されてい
る。前記ホルダー4の中間部の鍔部42と後部外周面
(即ち、軸筒5との固着部)には、通気路7となる溝が
二本、対向位置に一体に縦設されている。そして、前記
溝を有する後部外周面が軸筒5内周面に圧入固着された
際、前記鍔部42が軸筒5開口部の端縁と当接され、前
記溝と軸筒5内周面とによって通気路7が構成される。
前記通気路7は、鍔部42にて開口し、軸筒5内の空気
室51と外気とを連通させる。また、本実施例(図2)
では、前記溝は横断面コの字状であるが、この他にも、
くの字状、円弧状であってもよい。また、ホルダー4外
周面を面取り状に切り欠いた形状にしてもよい。
【0017】また、前記流通孔41には、弁体81、係
止部82及び弁座83からなる逆流防止弁装置8が設け
られる。前記弁体81は、金属製球状体であり、流通孔
41内に前後動可能に収容されている。さらに、前記弁
体81の前方には係止部82が、前記弁体81の後方に
は弁座83が、流通孔41内壁にそれぞれ一体に成形さ
れている。具体的には、前記係止部82は、前記流通孔
41の内周面より突設した4個の突起からなり、一方、
前記弁座83は、前記流通孔41の内周面より突設した
環状テーパ面からなる。また、この他にも、前記係止部
82または前記弁座83は、ホルダー4の流通孔41に
別部材を固着させることによっても構成することができ
る。
止部82及び弁座83からなる逆流防止弁装置8が設け
られる。前記弁体81は、金属製球状体であり、流通孔
41内に前後動可能に収容されている。さらに、前記弁
体81の前方には係止部82が、前記弁体81の後方に
は弁座83が、流通孔41内壁にそれぞれ一体に成形さ
れている。具体的には、前記係止部82は、前記流通孔
41の内周面より突設した4個の突起からなり、一方、
前記弁座83は、前記流通孔41の内周面より突設した
環状テーパ面からなる。また、この他にも、前記係止部
82または前記弁座83は、ホルダー4の流通孔41に
別部材を固着させることによっても構成することができ
る。
【0018】前記逆流防止弁装置8は、ペン先を上向き
にしたとき、重力によってボールペンチップ2内のイン
キがドロップバックするよりも速く、インキよりも比重
が大の弁体81がインキ中を落下して弁座83に密接さ
れる。これにより、ボールペンチップ2内のインキはほ
とんど逆流することなく保持される。また、筆記時に
は、ペン先下向き状態となるため、弁体81が係止部8
2に当接し、弁体81と係止部82の間の隙間をインキ
が流通する。もし、ペン先上向き状態で長期間放置した
り、あるいはペン先上向き状態で床面等に落下させたと
しても、前記逆流防止弁装置8によって、何らペン先か
らのインキ出に悪影響がない。
にしたとき、重力によってボールペンチップ2内のイン
キがドロップバックするよりも速く、インキよりも比重
が大の弁体81がインキ中を落下して弁座83に密接さ
れる。これにより、ボールペンチップ2内のインキはほ
とんど逆流することなく保持される。また、筆記時に
は、ペン先下向き状態となるため、弁体81が係止部8
2に当接し、弁体81と係止部82の間の隙間をインキ
が流通する。もし、ペン先上向き状態で長期間放置した
り、あるいはペン先上向き状態で床面等に落下させたと
しても、前記逆流防止弁装置8によって、何らペン先か
らのインキ出に悪影響がない。
【0019】また、前記インキ供給管固着部43は、通
気路7用の溝を備え、通気路7より後方に位置するよ
う、ホルダー4後端に一体に突設されている。前記イン
キ供給管固着部43の外周には環状空間が形成されるた
め、合成樹脂によって一体成形する場合、前記インキ供
給管固着部43内面には、前記溝による肉厚変動の影響
を受けずヒケが生じない。そのため、インキ供給管固着
部43でのインキ漏出の原因となることがない。さら
に、前記インキ供給管固着部43の後端部は、可動栓6
が前方へ衝撃等によって移動したときに当接するストッ
パーの機能を果たし、可動栓6が通気路7を塞ぐことを
抑制する。
気路7用の溝を備え、通気路7より後方に位置するよ
う、ホルダー4後端に一体に突設されている。前記イン
キ供給管固着部43の外周には環状空間が形成されるた
め、合成樹脂によって一体成形する場合、前記インキ供
給管固着部43内面には、前記溝による肉厚変動の影響
を受けずヒケが生じない。そのため、インキ供給管固着
部43でのインキ漏出の原因となることがない。さら
に、前記インキ供給管固着部43の後端部は、可動栓6
が前方へ衝撃等によって移動したときに当接するストッ
パーの機能を果たし、可動栓6が通気路7を塞ぐことを
抑制する。
【0020】前記ボールペンチップ2は、先端にボール
を回転可能に抱持した金属製円筒体よりなる。本実施例
(図1)のボールペンチップ2は、先端に大きな円錐面
を有し、棒状金属材料を切削加工によって製造するタイ
プであるが、この他にも、ボールペンチップ2は、金属
製パイプの先端近傍に内方突起によるボール受け座を塑
性加工によって製造するパイプ式ボールペンであっても
よい。
を回転可能に抱持した金属製円筒体よりなる。本実施例
(図1)のボールペンチップ2は、先端に大きな円錐面
を有し、棒状金属材料を切削加工によって製造するタイ
プであるが、この他にも、ボールペンチップ2は、金属
製パイプの先端近傍に内方突起によるボール受け座を塑
性加工によって製造するパイプ式ボールペンであっても
よい。
【0021】前記インキ室52に収容されるインキは、
中粘度のインキが好ましく、例えば、剪断速度384s
ec-1における粘度が20℃で10〜150mPa・
s、好ましくは30〜100mPa・sの剪断減粘性を
有する水性インキ、または20℃での粘度が1000〜
10000mPa・sの油性インキが挙げられる。
中粘度のインキが好ましく、例えば、剪断速度384s
ec-1における粘度が20℃で10〜150mPa・
s、好ましくは30〜100mPa・sの剪断減粘性を
有する水性インキ、または20℃での粘度が1000〜
10000mPa・sの油性インキが挙げられる。
【0022】この他にも、インキ供給管固着部43は、
インキ供給管3先端をインキ供給管固着部43内に嵌入
させる本実施例(図1)の構成とは逆に、インキ供給管
3の先端開口部内にインキ供給管固着部43を嵌入させ
る構成等であってもよい。また、インキ供給管3とホル
ダー4を、別部材でなく一体に形成することもできる。
インキ供給管3先端をインキ供給管固着部43内に嵌入
させる本実施例(図1)の構成とは逆に、インキ供給管
3の先端開口部内にインキ供給管固着部43を嵌入させ
る構成等であってもよい。また、インキ供給管3とホル
ダー4を、別部材でなく一体に形成することもできる。
【0023】また、インキ供給管3内の毛細管力を高め
る目的で、インキ供給管3内にインキ誘導部材(具体的
には、それ自体に毛細間隙を有するもの、あるいはイン
キ供給管3内面と毛細間隙を形成するもの)を配置させ
たり、インキ供給管3自体を、内部に軸方向の毛細管力
を有する導出路が形成された合成樹脂の押出成形体とす
ることもできる。
る目的で、インキ供給管3内にインキ誘導部材(具体的
には、それ自体に毛細間隙を有するもの、あるいはイン
キ供給管3内面と毛細間隙を形成するもの)を配置させ
たり、インキ供給管3自体を、内部に軸方向の毛細管力
を有する導出路が形成された合成樹脂の押出成形体とす
ることもできる。
【0024】
【発明の効果】本発明ボールペンは、請求項1の構成
(即ち、ホルダーの流通孔内に逆流防止弁装置を設けた
こと)によって、ペン先の上向き状態において、逆流防
止弁装置が閉鎖され、インキの自重による逆流を未然に
防ぐ。特に、インキ残量が少量となりペン先と可動栓の
距離(ヘッド長)が大きくなったとき、前記ペン先上向
き状態のまま長期間放置したり床面等へ落下させたとし
ても、前記逆流防止弁装置によって、ペン先からのイン
キのドロップバックが抑制され、筆跡のかすれ等のイン
キ出不良を生じさせることがない。
(即ち、ホルダーの流通孔内に逆流防止弁装置を設けた
こと)によって、ペン先の上向き状態において、逆流防
止弁装置が閉鎖され、インキの自重による逆流を未然に
防ぐ。特に、インキ残量が少量となりペン先と可動栓の
距離(ヘッド長)が大きくなったとき、前記ペン先上向
き状態のまま長期間放置したり床面等へ落下させたとし
ても、前記逆流防止弁装置によって、ペン先からのイン
キのドロップバックが抑制され、筆跡のかすれ等のイン
キ出不良を生じさせることがない。
【0025】本発明ボールペンは、請求項2の構成(即
ち、空気室と外気とを連通させる通気路をホルダーと軸
筒の固着部に配設させること)によって、ホルダーを軸
筒に固着した際に容易に通気路を構成することができ、
製造工程を簡略化できる。
ち、空気室と外気とを連通させる通気路をホルダーと軸
筒の固着部に配設させること)によって、ホルダーを軸
筒に固着した際に容易に通気路を構成することができ、
製造工程を簡略化できる。
【図1】本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1の線A−Aに沿う断面図である。
【図3】図1の線B−Bに沿う断面図である。
【図4】可動栓の他の例を示す要部縦断面図である。
【図5】従来例を示す縦断面図である。
1 ボールペン 2 ボールペンチップ 3 インキ供給管 4 ホルダー 41 流通孔 42 鍔部 43 イン供給管固着部 5 軸筒 51 空気室 52 インキ室 6 可動栓 61 芯体 7 通気路 8 逆流防止弁装置 81 弁体 82 係止部 83 弁座 9 従来のボールペン 91 ペン先 92 小径筒 93 ホルダー 94 軸筒 95 通気孔
Claims (2)
- 【請求項1】前部にボールペンチップ(2)が接続され
るとともに後部にインキ供給管(3)が接続されたホル
ダー(4)を軸筒(5)先端開口部に固着し、前記イン
キ供給管(3)を、その後端が軸筒(5)底部近傍に位
置するよう軸筒(5)内に配置し、さらに、前記軸筒
(5)内面と前記インキ供給管(3)外面との間に環状
の可動栓(6)を設け、前記可動栓(6)の前方に空気
室(51)を設けるとともに前記可動栓(6)の後方に
インキ室(52)を設けてなるボールペンであって、前
記ホルダー(4)の流通孔(41)内に逆流防止弁装置
(8)を設けたことを特徴とするボールペン。 - 【請求項2】前部にボールペンチップ(2)が接続され
るとともに後部にインキ供給管(3)が接続されたホル
ダー(4)を軸筒(5)先端開口部に固着し、前記イン
キ供給管(3)を、その後端が軸筒(5)底部近傍に位
置するよう軸筒(5)内に配置し、さらに、前記軸筒
(5)内面と前記インキ供給管(3)外面との間に環状
の可動栓(6)を設け、前記可動栓(6)の前方に空気
室(51)を設けるとともに前記可動栓(6)の後方に
インキ室(52)を設けてなるボールペンであって、前
記空気室(51)と外気とを連通させる通気路(7)
を、前記ホルダー(4)と前記軸筒(5)の固着部に設
けたことを特徴とするボールペン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290349A JPH09104195A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | ボールペン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7290349A JPH09104195A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | ボールペン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09104195A true JPH09104195A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17754903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7290349A Pending JPH09104195A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | ボールペン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09104195A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021167115A (ja) * | 2020-07-13 | 2021-10-21 | 株式会社パイロットコーポレーション | 筆記具 |
-
1995
- 1995-10-11 JP JP7290349A patent/JPH09104195A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021167115A (ja) * | 2020-07-13 | 2021-10-21 | 株式会社パイロットコーポレーション | 筆記具 |
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