JPH09103615A - スピンオンフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタ−の構造を簡単にする。 【解決手段】 スピンオンフィルタは、エンドカバ−に
しっかりと固定されたベ−スプレ−トを含み、オ−プン
エンドを有する缶の中に配置されたフィルタエレメント
を更に含む。そのエンドカバ−は、缶のエンドに形成さ
れたフランジとエンドカバ−の縁に形成されたフランジ
とをつなぎあわせることによって、缶のオ−プンエンド
にしっかりと固定される。そのフィルタエレメントにし
っかりと取り付けられたエンドキャップは、ベ−スプレ
−トとつなぎ合わされた両フランジの間に閉じ込められ
るように取り付けられ、それによってフィルタエレメン
トを缶の中にしっかりと取り付け、フィルタエレメント
をベ−スプレ−トに押し付けるためのヘリカルスプリン
グの必要性をなくす。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、一般に潤滑油や
液圧用（ｈｙｄｒａｕｌｉｃ）液体のような液体のため
のフィルタに関する。特に本発明は、例えば液圧システ
ム或いは潤滑システムの搭載用（ｍｏｕｎｔｉｎｇ）ア
ダプタにネジで取付けられる所謂スピンオンフィルタ
（ｓｐｉｎ−ｏｎ）に関する。

【０００２】

【従来の技術】スピンオンフィルタは、特定のサ−ビス
寿命を持つように設計される。次にそのフィルタは廃棄
され、新しいフィルタと交換される。普通は、互換性の
あるフィルタを一以上の製造業者が製造している。使い
捨て（ｄｉｓｐｏｓａｂｌｅｏｒ ｔｈｒｏｗ−ａｗａ
ｙ）のものとして、あるブランドのフィルタを他のブラ
ンドに優先して購入するという決定は、しばしばフィル
タの価格に実質的に基づいて成される。

【０００３】典型的なスピンオンフィルタは、オ−プン
エンド（ｏｐｅｎ ｅｎｄ）を有するシ−トメタルの缶
（ｃａｎｉｓｔｅｒ）の中に置かれたシ−ル及びフィル
タエレメントを含む。そのシ−ルは、缶の内側で濾過さ
れた油を汚染された油から分離するように働く。搭載ア
ダプタにネジで取付けられるベ−スプレ−ト組立体は、
ベ−スプレ−ト組立体上のフランジを缶のフランジとつ
なぎあわせる（ｓｅａｍｉｎｇ）ことによって、缶のオ
−プンエンドにしっかりと取り付けられる。加えて、ヘ
リカル圧縮バネ（ｈｅｌｉｃａｌ ｃｏｍｐｒｅｓｓｉ
ｏｎ ｓｐｒｉｎｇ）が普通、先行技術のフィルタ−の
缶の中で、缶のクロ−ズドエンドとフィルタエレメント
の端部との間に置かれ、そのフィルタエレメントをある
べき場所に保持し、またある場合には、シ−ルにプリロ
−ド（ｐｒｅｌｏａｄ）を与える。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】先行技術のフィルタに
は圧縮バネがあるので、フィルタの組立が複雑である。
フィルタの内部部品が缶の中に組み立てられた後であっ
て、ベ−スプレ−ト組立体と缶が一緒につなぎ合わされ
る前には、バネは弛緩された状態にあり、ベ−スプレ−
ト組立体のフランジを持ち上げ、缶の上のフランジから
実質的に分離せしめている。フランジ同士がうまく連結
するようにするために、つなぎ合わせ作業中バネは圧縮
された状態に保持されなければならない。このバネの目
的は、フィルタエレメントとシ−ルをベ−スプレ−ト組
立体と芯が合った状態に（ｉｎ ａｌｉｇｎｍｅｎｔ
ｗｉｔｈ）保持し、また缶内の固定位置に保持すること
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の一般的目的は、
フィルタに使われている部品の数を減らす事によって、
低いコストのフィルタを提供することである。

【０００６】他の一般的目的は、フィルタの組立プロセ
ス中の一つの工程を省くことによって以前よりも容易に
組み立てることのできるフィルタを提供することであ
る。

【０００７】本発明の更に詳細な目的は、ベ−スプレ−
ト組立体のフランジと缶を一緒にしっかりと固定するつ
なぎ合わせ作業に付随して、缶内にしっかりと固定する
ことができるフィルタエレメントを準備することによっ
て、上記目的を達成することである。

【０００８】更に詳細な目的は、つなぎ合わせ工程中に
変形し、またベ−スプレ−トとつなぎ合わされたフラン
ジとの間に閉じ込められる（ｔｒａｐｐｅｄ）、端部付
きのエンドキャップを有するフィルタエレメントを提供
することであり、そのことによってフィルタエレメント
を缶内の固定位置に保持するためのヘリカル圧縮バネの
必要性をなくす。

【０００９】本発明はまた、フィルタエレメントとベ−
スプレ−トとの間に置かれたシ−ルを圧縮する第二のエ
ンドキャップの比較的単純な改変の中にあり、それによ
ってシ−ルにプリロ−ドするためのヘリカル圧縮バネを
有することの必要性をなくしている。

【００１０】本発明のこれらのまた他の目的及び利点
は、添付図面と共に以下の詳細の説明から更に明らかに
なるであろう。

【００１１】本発明は種々の改変や別の構成が可能であ
るが、そのうちある実施例の幾つかが図面に示されてお
りまた詳細な説明に記載されている。しかしながら、本
発明を開示された特定の形に限定する意図はなく、むし
ろ本発明の精神及び範囲内にある全ての改変、別の構成
及び均等物をカバ−することを意図している。

【００１２】

【発明の実施の形態】説明の目的のために、本発明は、
液圧用液体（ｈｙｄｒａｕｌｉｃ ｆｌｕｉｄ）或いは
潤滑油を濾過するために普通に使われる型のスピンオン
（ｓｐｉｎ−ｏｎ）フィルタ１０（図２）に組み込まれ
るものとして、図面に示されている。フィルタ１０は、
ほぼ円筒形の側壁１２と缶の一端を締め切っているエン
ドウォ−ル１３とを有するハウジング即ち缶１１を含
む。その缶は、鋼のシ−トメタルから引き抜き加工（ｄ
ｒａｗｎ）によって製作することが好ましい。ベ−スプ
レ−ト組立体１４は、缶のオ−プンエンドにしっかりと
取り付けられまた一般的にそこを締め切っている。ベ−
スプレ−ト組立体は、液圧システムあるいは潤滑システ
ムの搭載アダプタ（図示せず）と接続するのに適してい
る。そのアダプタは、システムから汚染された油を受け
取り、システムに濾過された油を戻す。

【００１３】ベ−スプレ−ト組立体１４は、鋼性ベ−ス
プレ−ト１５と鋼性シ−トメタルつぎ合わせ蓋（ｓｅａ
ｍｉｎｇ ｌｉｄ）即ちエンドカバ−１６とを含む。ベ
−スプレ−トは、ベ−スプレ−ト組立体が缶１１のオ−
プンエンドに装着される前に、エンドカバ−に溶接され
る。弾力性のあるシ−ルリング１７が、エンドカバ−に
形成された環状溝１８の中に置かれている。シ−ルリン
グ１７は、潤滑システムから外部環境へ油が漏洩するの
を防ぐために、ベ−スプレ−ト組立体を搭載アダプタに
対してシ−ルしている。ベ−スプレ−トは、搭載アダプ
タにねじ込んで取り付けるのに適したネジ穴１９を有し
て形成されている。

【００１４】管状（ｔｕｂｕｌａｒ）フィルタエレメン
ト２０が、缶１１内に置かれている。フィルタエレメン
トは、二つのシ−トメタルエンドキャップ２１、２２
と、多孔板の（ｐｅｒｆｏｒａｔｅｄ）内部ライナ−２
３と、油から汚染物質を濾過するのに適したフィルタ媒
体に２４とから成る。エンドキャップ２１、２２は、ラ
イナの両端にしっかりと取り付けられており、またそれ
ぞれ周辺フランジ２５、２６を有して形成されており、
ライナの周りにフィルタ媒体を取り込んでいる（ｃａｐ
ｔｉｖａｔｅ）。エンドキャップ２１は、中央穴を有し
て形成されており、一方エンドキャップ２２は閉じてい
る。

【００１５】弾力性のあるシ−ル２７が、エンドキャッ
プ２１に形成された凹み（ｒｅｃｅｓｓ）２７Ａ内に置
かれている。シ−ル２７は、ネジ付き穴１９と同芯であ
り、スペ−サ２８によって凹み内に閉じ込められてい
る。シ−ル２７は、搭載アダプタ−と共働して、缶１１
内において、濾過された油を汚染された油から分離して
いる。

【００１６】この例においては、搭載アダプタは、ネジ
付き開口１９と噛み合うように作られた外側にネジを切
った部材と、そのネジを切った部材の中心に位置する中
空の管状部材或いはポスト（ｐｏｓｔ）とを含む。その
ポストの外側周辺部はシ−ル２７を貫通して伸延し、シ
−ル２７の内径に対してシ−ルする。汚染された油は、
ポストと搭載アダプタの外側にネジを切った部材との間
の空間を通ってフィルタに入り、スペ−サ２８に形成さ
れた開口３９を通してフィルタ媒体２４外周面に向かっ
て流れる。汚染物質は、油がフィルタ媒体及びライナ２
３を通して内側に流れるにつれて、油から除去される。
そして、濾過された油は中空の管状部材の中心通路を通
ってフィルタを出て、システムに戻る。

【００１７】エンドカバ−１６と缶１１は一緒に、缶の
オ−プンエンドにしっかりと固定されている。エンドカ
バ−の外側縁は、先ず半径方向に広がるフランジ３０
（図３）として形成され、缶の自由端は、半径方向に広
がるフランジ３１を有して形成される。エンドカバ−の
フランジ３０の内径部には、軸方向に広がる部分３２が
形成され、その部分３２はフランジ３０に対して軸方向
に空間をあける関係をもってベ−スプレ−ト１５を保持
する。ベ−スプレ−ト１５が、缶のオ−プンエンドに挿
入されると、エンドカバ−のフランジ３０は、缶のフラ
ンジ３１と当接関係（ａｂｕｔｔｉｎｇ）に置かれるこ
とになる。

【００１８】つなぎ合わせプロセスの結果として、フラ
ンジ３０、３１と、フランジ３１に隣接する缶の側壁１
２の部分３１Ａとが変形し、エンドカバ−１６の外側縁
と側壁の自由端とが周方向に組み合わさることになる
（図４）。特に、フランジ３１の端部は、缶１１の閉鎖
側の端部に向かって下方向に延び、フランジ３０の端部
はフランジ３１の端部の周りを包み込み、缶の閉鎖側端
部から離れる方向に長手方向に延び、フランジ３１の端
部から内側に半径方向に延びている。つなぎ合わせ作業
の間、側壁の部分３１Ａは半径方向内側に変形し、つな
ぎ合わされたフランジの内側内側で、ベースプレート１
５に隣接して位置する。

【００１９】先行技術のフィルタ（図１）は、以上説明
した部品に加えて、ヘリカル圧縮バネ４２を含む。その
圧縮バネは、缶１１の閉鎖側端部１３とエンドキャップ
２２との間に置かれ、フィルタエレメントとスペ−サを
ベ−スプレ−ト１５の方向に常に押し付けることによっ
て、缶内の所定の場所にスペ−サ３３とフィルタエレメ
ント４１とをしっかりと固定している。先行技術のフィ
ルタにおいては、スペ−サ３３はフィルタエレメント４
１のエンドキャップにしっかりと固定されていない。

【００２０】先行技術のフィルタにおける圧縮バネ４２
の存在は、フィルタの組立を複雑にしている。バネ、フ
ィルタエレメント４１、シ−ル２７及びスペ−サ３３が
缶１１内に組み立てられた後であって、ベ−スプレ−ト
組立体１４と缶が一緒につなぎ合わせられる前において
は、バネは弛緩した状態にあり、エンドカバ−１６のフ
ランジ３０を持ち上げ、実質的に缶のフランジ３１から
分離せしめる。フランジ３０及び３１の連結を適切に確
保するために、つなぎ合わせ作業中、そのバネは圧縮状
態に保持されなければならない。このバネの目的は、フ
ィルタエレメント、スペ−サ及びシ−ルをベ−スプレ−
ト組立体と同芯状態に保持し、また缶内のしっかりと固
定された位置に保持し、またある場合には、シ−ルを軸
方向に圧縮することである。

【００２１】本発明のある局面においては、フィルタエ
レメント２０は、シ−ル２７とスペ−サ２８とを含むサ
ブアセンブリとして製造される。更には、スペ−サはそ
のサブアセンブリを缶１１内にしっかりと固定するのに
使われる。引き続いて明らかになるように、この配置に
より、ヘリカル圧縮バネの必要性なしに、フィルタエレ
メントが缶の中にしっかりと固定されることが可能とな
り、またシ−ル２７が軸方向に及び半径方向にしっかり
と固定されることが可能になる。

【００２２】更には、スペ−サ２８の中心部３５（図
３）は、シ−ル２７がエンドキャップ内の凹み２７Ａ内
に置かれた後に、上部エンドキャップ２１に３５Ａにお
いて抵抗溶接される。凹みは、エンドキャップとスペ−
サが一体に溶接された後に、スペ−サとエンドキャップ
との間でシ−ルが圧縮されるように、形状及び寸法が定
められる。シ−ルを、溶接されたエンドキャップとスペ
−サとの間に落とし込むことにより、シ−ルがエンドキ
ャップ２１の中心開口と同芯となることを確保し、また
続いて行われるフィルタ１０の組み立て工程中にシ−ル
が凹みから外に外れないようにする。

【００２３】更に本発明によれば、フィルタエレメント
２０は、フランジ３０と３１との間のつなぎ合わせ作業
に付随して起る、缶１１の内側に変形した部分とべ−ス
プレ−ト１５との間の連結（ｉｎｔｅｒｌｏｃｋｉｎ
ｇ）のための手段を含む。本発明の一つの実施例におい
ては、スペ−サ２８（図３）は独特の形状をしており、
ベ−スプレ−トと側壁１２との間に伸延しており、更に
ベ−スプレ−トの周りにおいて組み合わさっている。結
果として、フィルタエレメント２０は、圧縮バネの必要
性なしに缶１１内に位置決めされ且つしっかりと固定さ
れる。加うるに、シ−ル２７のネジの切られた開口１９
に対する半径方向の芯出しが、先行技術のフィルタより
改善される。

【００２４】更には、シ−トメタル製のスペ−サ２８
（図３）は、円形の断面を有しており、また角度をもっ
た部分３６と半径方向に広がるショルダ３７と軸方向に
延びる部分３８とを有して形成されている。更には、ス
ペ−サ２８は、側壁１２の厚さよりも薄い厚さを有する
シ−トメタルから形成されており、それ故につなぎ合わ
せ作業中にスペ−サの端部が缶１１の壁を切断すること
がない（以下説明する）。

【００２５】スペ−サ２８の角度のついた部分３６は、
スペ−サの中心部３５の外径からほぼ外側に向かって広
がっており、また缶１１のオ−プンエンドにほぼ向かっ
て広がっている。ショルダ３７は、角度のついた部分３
６の端部から半径方向に外側に向かって広がっている。
部分３８は、ショルダ３７の外径から上方向に伸延しま
たベ−スプレ−トの外径と側壁１２の内面との間におい
て周方向に伸延するリングとして形成されている。

【００２６】ベ−スプレ−ト１５とリング部分３８と側
壁１２の内面とは、ネジの切られた開口１９とシ−ル２
７との間の芯出し度（ａｌｉｇｎｍｅｎｔ）及び同芯度
（ｃｏｎｃｅｎｔｒｉｃｉｔｙ）とが所定の限界内に維
持されるように寸法が定められる。特に、リング部分３
８の内径は、ベ−スプレ−ト１５の外径よりもほんの僅
かだけ大きく、一方リング部分３８の外径は、側壁１２
の内径よりもほんの僅かだけ小さい。ショルダ３７は、
ベ−スプレ−トをエンドキャップ２１と凹み２７Ａと平
行に保持するように形成される。このような相対的な配
列により、シ−ルと搭載アダプタとの間の芯出し度（ａ
ｌｉｇｎｍｅｎｔ）が実質的に改善される。

【００２７】フィルタエレメントサブアセンブリ２０と
ベ−スプレ−ト組立体１４とが缶１１に組立られると、
リング３８の端部４０はベ−スプレ−トを越えて伸延
し、フランジ３０と３１は当接関係に置かれる。次に、
フランジ３０、３１のつなぎ合わせが、上述のように行
われる。しかしながら、部分３１Ａが半径方向内側に変
形されると、リング３８の端部４０はベ−スプレ−ト１
５に当接するまで折り返されることになる。そのつなぎ
合わせ作業が完了した後（図４）、スペ−サの端部４０
は、ベ−スプレ−ト１５とつなぎ合わされたフランジ３
０、３１との間に軸方向に閉じ込められる。結果とし
て、シ−ル２７を含むフィルタエレメント２０の位置
は、缶１１の中で半径方向に固定され、同時に、フィル
タエレメントは缶の中にしっかりと固定的に保持され
る。

【００２８】別の実施例においては、フィルタ５０（図
５）は、スペ−サ２８を省略して構成される。潤滑シス
テムの搭載アダプタから汚染された油を受け入れるため
の入口開口５３は、ベ−スプレ−ト５２内に形成されて
おり、ネジの切られた開口１９の半径方向外側に位置し
ている。

【００２９】本発明を実施するに当たっては、リング５
４はエンドキャップ５１の内周と一体に形成され、ベ−
スプレ−ト５２に向かってほぼ軸方向に伸延している。
半径方向内側に向いたシ−ル面５４Ａが、リング５４の
端部に画成される。開口１９は、ベ−スプレ−ト５２の
軸方向内側に突出するリング部分５５内に形成される。
リング５５は、リング５４の端部を通り過ぎて突出して
おり、外側の周辺シ−ル面５５Ａがリング５５上に画成
され、シ−ル面５４Ａから内側に間隔をおいて置かれる
ようになる。シ−ル面５４Ａ、５５Ａは、シ−ル５６が
それらのシ−ル面と係合し（ｅｎｇａｇｅｓ）、圧縮バ
ネの助けがなくても、缶の内側で濾過された油と汚染し
ている油との間の液体連通を防止するような寸法になっ
ている。

【００３０】タブ５７（図７）が、エンドキャップ５１
の外側フランジ５８の回りに周方向に間隔をおいて配置
されている。タブ５７は、ベ−スプレ−ト５２と側壁１
２との間で、缶１１のオ−プンエンドに向かって軸方向
に突出しており、そのタブの端部がベ−スプレ−トを越
えて伸延するようになっている。タブ５７は、各々ある
曲率半径を有して形成されており、連続したリング３８
（図３）に実質的に類似した寸法及び形状に形成された
不連続のリングを画成している。汚染された油は、それ
がフィルタエレメント５９の外周に向けて開口５３から
流入すると、隣接したタブ５７の間に形成された空間を
通過する。フランジ３０、３１が一緒につなぎ合わされ
ると、タブ５７の端部は、部分３１Ａによって半径方向
内側に折り返され、ベ−スプレ−ト５２とつなぎ合わさ
れたフランジとの間に閉じ込められ、それによってフィ
ルタエレメント５９を缶１１の中にしっかりと固定す
る。

【００３１】第二の別の実施例においては、フィルタ６
０（図６）は、フィルタエレメント６３に対向した環状
シ−ル面６１Ａを有したベ−スプレ−ト６１をもって形
成されている。リング６４は、エンドキャップ６５の内
周と一体的に形成されており、環状シ−ル面６１Ａに向
かって軸方向に突出している。環状シ−ル面６４Ａは、
リング６４の端部に形成されており、シ−ル面６１Ａに
対向している。シ−ル６６は、ベ−スプレ−トとリング
６４の端部との間に置かれており、シ−ル面６１Ａ、６
４Ａとに係合している。タブ６７は、タブ５７と同様に
形成されており、タブ６７の端部は、つなぎ合わされた
フランジ３０及び３１の内側に変形された部分とベ−ス
プレ−トとの間を内側に伸延しそこに閉じ込められてお
り、それによってフィルタエレメントを缶の中にしっか
りと固定するようになっている。

【００３２】エンドキャップ６８は、エンドキャップの
外側フランジから缶１１の締切側１３に向けて軸方向に
伸延した弾力性のあるタブ６９と一体に形成されて構成
されている。やはりタブ５７と類似して形成されたこの
タブ６９は、フィルタエレメント６３が缶の中に挿入さ
れると、缶１１の側壁１２と係合する。結果として、フ
ランジ３０及び３１（図３参照）は、僅かに引き離され
る。つなぎ合わせ作業中にエンドカバ−と缶とが一緒に
押し付けられると、タブ６９は、弾力性をもって偏向
し、ヘリカル圧縮バネの助けを借りずに、シ−ル面６１
Ａと６４Ａとの間でシ−ル６６を軸方向に圧縮する。

【００３３】また別の実施例においては、フィルタ７０
（図８）は、ほぼエンドキャップ７３に向かって突出し
たリング７２をもって形成されたベ−スプレ−ト７１を
含む。リング７２は、エンドキャップ７３の内周と同芯
の環状シ−ル面７４をもって形成されている。フィルタ
７０は、更にエンドキャップ６８とタブ６９に類似した
閉じたエンドキャップ及び弾力性のあるタブを含み、フ
ランジ３０、３１が一緒につなぎ合わされると、シ−ル
７５が環状シ−ル面７４とエンドキャップ７３の内周と
の間で、タブによって軸方向に圧縮される。

【００３４】

【発明の効果】以上の事から、缶のフランジとエンドカ
バ−とを一緒につなぎ合わせるのに付随して、缶の内側
に変形された部分とベ−スプレ−トとの間で相互連結す
る手段によって、フィルタエレメントが缶内でしっかり
と位置決めされる新しく且つ改良されたフィルタを本発
明が提供していることは明らかである。このようにし
て、本発明によって、先行技術のフィルタにあるヘリカ
ル圧縮バネが省略された。

【図面の簡単な説明】

【図１】典型的な先行技術のフィルタの断面図である。

【図２】本発明の独特の特徴を折り込んだ新しく且つ改
良されたフィルタの断面図である。

【図３】図２のある部品の部分拡大図であり、それらの
部品がつなぎ合わせ作業によって一緒にしっかりと固定
される前の状態を示す図である。

【図４】図３に類似した図であるが、つなぎ合わせ作業
後の部品を示す図である。

【図５】図４に類似する図であるが、別のシ−ル及びエ
ンドキャップの配置を示す図である。

【図６】フィルタの別の実施例の断面図である。

【図７】図５の実施例に用いられるエンドキャップの斜
視図である。

【図８】図４に類似する図であるが、図６のフィルタ用
の別のシ−ル及びエンドキャップの配置を示す図であ
る。

【符号の説明】

１０…フィルタ、１２…缶、１４…ベースプレーット組
立体、１７…シールリング、１８…環状溝、２０…フィ
ルタエレメント、２１、２２…エンドキャップ、２４…
フィルタ媒体、２５、２６…周辺フランジ、２７…シー
ル、２８…スペーサ、３０、３１…フランジ、３３…ス
ペーサ、３９…開口、４１…フィルタエレメント、４２
…圧縮バネ、５７、６７…タブ。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 解放端と閉鎖端とを有し、その両端の間
   に長手方向に伸延する側壁とを有し、その側壁が前記開
   放端に隣接する端部を有し、前記解放端近傍にある半径
   方向内側に変形した部分を有する、缶と；前記側壁の前
   記端部と結合される外側エッジ部を有するエンドカバ−
   と；前記内側に変形された部分に隣接して前記缶の前記
   開放端に位置し前記エンドカバ−にしっかりと固定され
   たベ−スプレ−トと；前記缶の中に配置され、前記内側
   に変形された部分と前記閉鎖端との間に配設された第一
   と第二の端部を有する管状フィルタエレメントとを備
   え；前記フィルタエレメントの前記第一の端部に接合さ
   れた手段であって、前記ベ−スプレ−トと前記側壁との
   間に長手方向に伸延した第一の部分を有し、また前記第
   一の部分から半径方向内側に伸延し且つ前記ベ−スプレ
   −トと前記内側に変形された部分との間に挾まれ前記フ
   ィルタエレメントとを前記缶に取り付ける第二の部分を
   有する手段によって特徴づけられたフィルタ。
2. 【請求項２】 前記手段が、前記フィルタエレメントの
   前記第一の端部に取り付けられたエンドキャップを含
   み、前記第一と第二の部分がお互いに一体であり、且つ
   前記エンドキャップと一体である、請求項１記載のフィ
   ルタ。
3. 【請求項３】 前記手段が、前記フィルタエレメントの
   前記第一の端部に取り付けられたエンドキャップを含
   み、更に前記エンドキャップとは分離して形成されてお
   り且つ前記エンドキャップにしっかりと取り付けられた
   スペ−サを含み、前記スペ−サが、前記エンドキャップ
   と前記ベ−スプレ−トとの間に配置された中心部を有
   し、前記第一と第二の部分がお互いに一体であり、且つ
   前記スペ−サの前記中心部と一体である、請求項１記載
   のフィルタ。
4. 【請求項４】前記手段が、前記第一と第二の部分とを有
   する複数のタブを含む、請求項１記載のフィルタ。
5. 【請求項５】 前記側壁の前記端部が、前記缶の前記閉
   鎖端に向かって軸方向に伸延しており、且つ前記エンド
   カバ−の前記外側エッジ部が前記缶の前記閉鎖端から離
   れる方向に軸方向に伸延している、請求項１記載のフィ
   ルタ。
6. 【請求項６】 前記側壁の前記端部が前記内側に変形さ
   れた部分の半径方向外側に配置されており、且つ前記エ
   ンドカバ−の前記外側エッジ部が前記端部から半径方向
   外側に配置されている、請求項５記載のフィルタ。
7. 【請求項７】 前記エンドキャップと前記ベ−スプレ−
   トとの間に配置され、弾力性を持って変形しうる材料で
   作られたシ−ルを更に含む、請求項１記載のフィルタ。
8. 【請求項８】 前記ベ−スプレ−トが、前記缶の中に汚
   染された液体を供給するのに適した第一の開口と、前記
   缶から濾過された液体を吐出するのに適した第二の開口
   とを備え、前記シ−ルが、前記缶の中で前記汚染された
   流体と前記濾過された流体との間で流体連通が起らない
   ようにする、請求項７記載のフィルタ。
9. 【請求項９】 前記ベ−スプレ−トが、長手方向に伸延
   する表面を備え、前記シ−ルが前記長手方向に伸延する
   表面と係合する、請求項８記載のフィルタ。
10. 【請求項１０】 前記フィルタエレメントの前記第二の
    端部にしっかりと固定され、且つ前記側壁の内側で前記
    缶に係合する弾力性のある部分を有し前記シ−ルを弾力
    的に圧縮せしめる第二のエンドキャップを更に備える、
    請求項７記載のフィルタ。
11. 【請求項１１】 ａ．（ｉ）前記開放端と前記閉鎖端
    とを有し、前記開放端と前記閉鎖端との間で長手方向に
    伸延する前記側壁を有し、前記側壁が前記開放端におい
    て半径方向外側に広がるフランジを先ず有する前記缶
    と、（ｉｉ）半径方向外側に広がる外側エッジ部を先ず
    有する前記エンドカバ−と、（ｉｉｉ）前記開放端にお
    いて前記側壁の中に滑動可能に嵌合するようにサイズが
    定められた外周を有する前記ベ−スプレ−トと、（ｉ
    ｖ）前記フィルタエレメントと、（ｖ）端部を有しほぼ
    長手方向に伸延する前記部分を有する前記手段であっ
    て、前記長手方向に伸延する部分が前記ベ−スプレ−ト
    の外周の回りに滑動可能に嵌合するようにサイズが定め
    られており、且つ前記側壁内に滑動可能に嵌合するよう
    にサイズが定められている前記手段とを提供する工程
    と； ｂ．前記エンドカバ−を前記ベ−スプレ−トにしっかり
    と固定する工程と； ｃ．前記長手方向に伸延する部分が、前記フィルタエレ
    メントからほぼ離れる方向に突出するように前記手段を
    前記フィルタエレメントに関してしっかりと固定する工
    程と； ｄ．前記手段の前記長手方向に伸延する部分が、前記側
    壁に隣接しており且つその側壁の中にあり、且つ前記缶
    の前記開放端にほぼ向かって突出するように前記フィル
    タエレメントと前記手段を前記缶の中に配置する工程
    と； ｅ．前記エンドカバ−の前記外側エッジ部が前記フラン
    ジに隣接するように、且つ前記ベ−スプレ−トが前記缶
    の前記開放端内で、前記エンドカバ−と前記長手方向に
    伸延する部分の内側で前記外側周辺を有する前記手段と
    の間に配置されるように、前記ベ−スプレ−トと前記エ
    ンドカバ−を前記缶内に配置する工程と； ｆ．前記内側に変形された部分が前記ベ−スプレ−トに
    隣接するように、前記側壁の部分を半径方向内側に変形
    する工程と； ｇ．前記エンドカバ−と前記ベ−スプレ−トが前記缶に
    しっかりと固定されるように、前記エンドカバ−の前記
    外側エッジ部と前記フランジとを連結する工程と； ｈ．前記変形された端部が前記ベ−スプレ−トと前記側
    壁の前記内側に変形された部分との間に係合し且つその
    間に閉じ込められ、それによって前記手段と前記フィル
    タエレメントを前記缶にしっかりと固定するように、前
    記長手方向に伸延する部分の前記端部を半径方向内側に
    変形する工程とを備える、請求項１記載のフィルタを製
    造する方法。