JPH09102156A - ディスククランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクの片面をガイド面に接触させてディ
スク搬送を行う構成のディスクプレーヤにおいて、ディ
スクがターンテーブルに押圧される位置までクランプ板
を変位させることができなかったり、あるいは、ディス
クの姿勢が水平方向以外であった場合にディスクがター
ンテーブルに装着可能な位置から外れてしまう。 【解決手段】 ディスクがターンテーブル４に装着可能
な位置まで搬送されたときにクランプ板８を変位させる
と共に、取付台３を変位させてディスクをターンテーブ
ル４に装着するようにする。その際、取付台３を変位さ
せる量をディスクの中心孔にターンテーブル４の先端が
挿入されてディスク面がターンテーブル４に接触されて
いない状態までとし、その状態でクランプ板８を変位さ
せてディスク面をターンテーブル４に圧着させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、筺体のパネル面に形成
された挿通口から挿入され、搬送されたディスクをター
ンテーブルに装着するディスククランプ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】筺体のパネル面に形成された挿通口にデ
ィスクを直接挿入し、挿入されたディスクを搬送ローラ
により引き込んでターンテーブルに装着される位置まで
搬送する、いわゆるスロットインタイプのディスクプレ
ーヤが知られている。

【０００３】このスロットインタイプのディスクプレー
ヤにおいては、挿通口に挿入されたディスクの搬送空間
を形成する筺体内壁のディスクの一方面側をディスク面
が接触されるガイド面とし、ディスクの他方面側だけに
配置された搬送ローラによりディスクを該ガイド面に押
圧しながらディスクをターンテーブルに装着可能な位置
に搬送する構成のものが存在する。

【０００４】このようにディスクの片面をガイド面に接
触させてディスク搬送を行う構成のディスクプレーヤに
おいては、ディスクをターンテーブルに装着する際にデ
ィスクの回転が阻害されないように搬送ローラをディス
クから離間させる他に、ディスクをガイド面から離間さ
せる必要がある。その為、ターンテーブルに装着された
状態のディスク位置を前記ガイド面から離間した位置に
設定する関係からディスクをターンテーブル上に押圧す
る押圧部材が設けられたクランプ板をターンテーブル方
向に変位させてディスクをターンテーブル方向に変位し
てディスクをターンテーブルに装着することが行われて
いた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ディスクの
片面をガイド面に接触させてディスク搬送を行う構成の
ディスクプレーヤにおいては、ガイド面を形成する部材
によりクランプ板が配置されるディスク面側をある程度
広範囲に覆う必要があることからクランプ板の変位空間
を十分に確保出来ないことがあった。そして、ターンテ
ーブルとガイド面との間にディスク搬送に必要な空間を
確保する必要があることからターンテーブルとガイド面
との間隔を近接させるのにも限界があり、押圧部材によ
りディスクがターンテーブルに押圧される位置までクラ
ンプ板を変位させることができない場合が生じた。

【０００６】また、ディスクの挿入方向が水平方向以外
の垂直あるいは斜め方向でその方向でディスクのターン
テーブルへの装着が行われるディスクプレーヤや種々の
角度で設置可能なディスクプレーヤにおいては、ディス
クをターンテーブルに装着する際に搬送ローラがディス
クから離間され、ディスクのガイド面への押圧が外され
ると、重力のためにディスクがターンテーブルに装着可
能な位置から外れた位置に変位されてしまうので、ディ
スクをターンテーブルに装着することが出来ないという
問題があった。

【０００７】因みに、ディスクの挿入方向が垂直方向で
垂直方向のままディスクのターンテーブルへの装着が行
われるディスクプレーヤとしては、例えば、特開昭５９
−２３１７５６号公報に示される如く、複数のディスク
が立てて貯えられるストッカーのディスクの配列方向に
沿って横方向にディスク再生を行わせる再生機構が設置
された再生ブロックを移動可能に設置し、該再生ブロッ
クを移動させることにより前記ストッカーに貯えられた
ディスクの中から再生機構により再生を行う、あるいは
ストッカーに戻すディスクを選択し、ストッカーに収納
されたディスクの中から再生するディスクの交換を自動
的に行うオートチェンジャー方式のディスクプレーヤが
存在する。

【０００８】本発明は、上述の問題点に鑑み、ディスク
の片面をガイド面に接触させてディスク搬送を行う構成
のディスクプレーヤにおいて、また、ディスクの姿勢が
水平方向以外であっても確実にディスクをターンテーブ
ルに装着出来るディスククランプ装置を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、装着されたデ
ィスクを回転させるターンテーブルが取り付けられると
共に、ターンテーブルにディスクを装着させるディスク
装着位置とターンテーブルをディスク装着位置から外し
たディスク非装着位置との間で変位可能に支持された取
付台と、該取付台をディスク装着位置とディスク非装着
位置との間で駆動する取付台用駆動機構と、ディスクを
ターンテーブル上に押圧する押圧部材が設けられている
と共に、該押圧部材がディスクをターンテーブル上に押
圧するクランプ位置と該押圧部材がターンテーブル上の
ディスクから離間される非クランプ位置との間で変位可
能に支持されたクランプ板と、該クランプ板をクランプ
位置と非クランプ位置との間で駆動するクランプ板用駆
動機構とを備え、前記取付台がディスク装着位置に変位
した状態をディスクの中心孔にターンテーブルの先端が
挿入されてディスク面がターンテーブルに接触されてい
ない状態に設定し、かつ、ディスクがターンテーブルに
装着可能な位置まで搬送されたときに前記取付台を前記
ディスク装着位置に駆動すると共に、前記クランプ板を
クランプ位置に駆動し、取付台がディスク装着位置に変
位された状態のターンテーブルにディスク面を圧着させ
るべくディスクを押圧部材による押圧で変位させてディ
スクをターンテーブルに装着するようにしている。

【００１０】

【作用】本発明は、ディスクがターンテーブルに装着可
能な位置まで搬送されたときにクランプ板を変位させる
と共に、ターンテーブルも変位させてディスクをターン
テーブルに装着するようにする。その際、ターンテーブ
ルを変位させる量をディスクの中心孔にターンテーブル
の先端が挿入されてディスク面がターンテーブルに接触
されていない状態までとし、その状態でクランプ板を変
位させてディスク面をターンテーブルに圧着させる。こ
のようにしてディスクの片面をガイド面に接触させてデ
ィスク搬送を行う構成のディスクプレーヤであってもデ
ィスクをターンテーブルに装着するのにクランプ板の変
位量が少なくて済むようにすると共に、ディスクの姿勢
が水平方向以外であってもディスクの中心孔にターンテ
ーブルの先端を挿入することにより搬送ローラがディス
クから離間された際に重力のためにディスクがターンテ
ーブルに装着可能な位置から外れた位置に変位されない
ようにしている。

【００１１】また、搬送ローラによりディスクをガイド
面に押圧した状態でターンテーブルが取り付けられた取
付台のディスク装着位置への駆動及びディスク非装着位
置への駆動を行うようにし、ディスクがターンテーブル
に装着されていない、ディスク位置が不安定な状態にお
いて、搬送ローラでディスクをガイド面に押圧すること
によりディスク位置を保持するようにしている。

【００１２】また、同一のカム部材によりターンテーブ
ルを変位させるタイミングとクランプ板を変位させるタ
イミングとを設定し、簡単な構成により各タイミングを
良好にしている。

【００１３】また、ターンテーブル及びクランプ板を変
位させるタイミングを設定するカム部材により搬送ロー
ラをディスクに対して密着、あるいは離間するタイミン
グを設定し、ディスクをターンテーブルに装着するタイ
ミングと搬送ローラをディスクに対して密着、あるいは
離間するタイミングとを容易に良好に設定可能としてい
る。

【００１４】

【実施例】図１及び図２はそれぞれ本発明に係るディス
ククランプ装置を備えるディスクプレーヤの一実施例を
示す左側及び右側からの側面図である。図３はその平面
図である。

【００１５】図示のディスククランプ装置は、ディスク
としてＣＤを対象とし、直径１２ｃｍの大径ディスク及
び直径８ｃｍの小径ディスクに対応したディスクプレー
ヤに用いられている。

【００１６】同図において、１はディスクの挿入及び排
出が行われるべくフロントパネル２に形成された挿通口
である。３は装着されたディスクを回転させるターンテ
ーブル４及びディスクの信号読み取りを光学的に行う光
ピックアップ５が取り付けられた取付台である。該取付
台３は台座部６に設置されており、図４に示す如く、該
取付台３はディスクの挿入方向と軸方向が一致する軸３
ａを中心に回動変位可能に支持されており、図５に示す
ターンテーブルＤにディスクを装着させるディスク装着
位置と図４に示すターンテーブルＤをディスク装着位置
から外したディスク非装着位置との間で変位可能に成さ
れている。

【００１７】７はディスク搬送空間を確保して台座部６
を被覆する被覆板であり、台座部６と該被覆板７とはデ
ィスク再生を行わせる各種部品が具備される再生ブロッ
クを構成する。

【００１８】８はディスクＤをターンテーブル４上に押
圧する押圧部材９が設けられたクランプ板であり、該ク
ランプ板８は被覆板７に軸１０ａ，１０ｂにより回動可
能に支持されており、前記押圧部材９がディスクＤをタ
ーンテーブル４上に押圧するクランプ位置と該押圧部材
９がターンテーブル４上のディスクＤから離間される非
クランプ位置との間で変位可能に成されている。

【００１９】１１は台座部６の右側面に回転自在に軸支
され、噛合された駆動ギア１２による駆動されるカム部
材であり、該カム部材１１には台座部６の右側面との対
向面側に取付台３に一体的に形成されたガイドアーム１
３の先端が挿入される第１ガイド溝１４が形成されてい
ると共に、クランプ板８に一体的に形成されたガイドア
ーム１５の先端が挿入される第２ガイド溝１６が形成さ
れている。その為、該カム部材１１が回転駆動される
と、ガイドアーム１３は第１ガイド溝１４に導かれて変
位され、取付台３はディスク装着位置と非ディスク装着
位置との間で駆動されると共に、ガイドアーム１５は第
２ガイド溝１６に導かれて変位され、クランプ板８はク
ランプ位置と非クランプ位置との間で駆動される。

【００２０】１７，１８は挿通口１から再生ブロックの
ディスク搬送空間に挿入されたディスクＤをターンテー
ブル４に装着可能な再生位置までの搬送を行うと共に、
再生位置にあるディスクＤを挿通口１から排出する搬送
を行う搬送ローラである。

【００２１】該各搬送ローラ１７及び１８にはそれぞれ
同軸に駆動ギア１９及び２０が固定され、該各駆動ギア
１９及び２０は連結ギア２１により連結されて各搬送ロ
ーラ１７及び１８が同一方向に同期して駆動されるよう
に成されている。

【００２２】また、搬送ローラ１７及び１８は、台座部
６の左右でそれぞれ互いに連結された支持板２２及び２
３に一緒に軸支されており、各支持板２２及び２３はそ
れぞれ台座部６の左及び右の側面に回動可能に軸支され
ている。そして、前記各支持板２２及び２３は前記搬送
ローラ１７及び１８がディスクＤを被覆板７の内壁に押
圧する搬送可能位置と前記搬送ローラ１７及び１８が被
覆板７の内壁から離間される非搬送位置との間で変位可
能に成されている。

【００２３】ここで、右側の支持板２３は長孔２３ａ部
分でＶ字形状の連結レバー２４に連結されており、該連
結レバー２４は軸２４ａを中心にして台座部６に回動可
能に支持されていると共に、支持板２３との連結部分と
は異なる突端部分にカム部材１１の外周近傍に形成され
た第３ガイド溝２５に挿入されるガイド突部２６が固着
されている。そして、台座部６と連結レバー２４とに懸
架されたスプリング２７によりガイド突部２６が第３ガ
イド溝２５の内壁に押し付けられるように成されてい
る。

【００２４】また、搬送ローラ１７及び１８は、前記ス
プリング２７と左側の支持板２２及び台座部６に懸架さ
れたスプリング２８とにより搬送可能位置に向かう付勢
力が印加されている。

【００２５】２９，３０はそれぞれ被覆板７に中央に対
して対称的に各回動軸３１，３２を中心に回動可能に設
置された１対の回動アームであり、各回動アーム２９，
３０にはそれぞれ挿通口１に挿入されたディスクが当接
されるべく先端に台座部６側に向かって延在する当接ピ
ン２９ａ及び３０ａが一体的に形成されている。

【００２６】また、前記各回動アーム２９，３０はそれ
ぞれスプリング３３，３４により当接ピン２９ａ及び３
０ａが中央に向かう方向に付勢されており、当接ピン２
９ａ及び３０ａは被覆板７の形状による規制により初期
設定位置に狭られて配置されている。

【００２７】３５は幅方向に延びた長孔３６，３７が形
成され、一方の長孔３６に回動アーム２９の突起２９ｂ
が挿入され、他方長孔３７に回動アーム３０の突起３０
ｂが挿入されることにより各回動アーム２９，３０を連
結する連結板である。

【００２８】３８は挿通口１の中央に対応する部分にデ
ィスクの搬送方向に延びる摺動溝３９が形成され、被覆
板７にビス止めされた固定板であり、該摺動溝３９には
前記連結板３５の中央に固定された２個の摺動ピン４
０，４１がそれぞれ挿入されている。

【００２９】各回動アーム２９，３０，連結板３５及び
固定板３８は、挿通口１に挿入される大径及び小径の各
ディスクの挿入位置を中央に規制するディスク挿入位置
規制機構を構成する。

【００３０】このディスク挿入位置規制機構は、回動ア
ーム２９，３０のどちらか一方のみが回動しようとする
と、他方側の回動アームの突起２９ｂあるいは３０ｂを
中心にして連結板３５の回動が行われるようになり、摺
動ピン４０，４１にはそれぞれ摺動溝３９の延在方向と
直交する方向成分を有する力が発生する。

【００３１】ここで、各回動アーム２９，３０がスプリ
ング３３，３４による付勢力で当接ピン２９ａ及び３０
ａが初期設定位置にあるとき、摺動ピン４０は摺動溝３
９の中央付近に形成された幅広部３９ａに配置されてい
るので、該摺動ピン４０は該幅広部３９ａ内で変位さ
れ、該摺動ピン４０が該幅広部３９ａの内壁に当接され
る。その為、回動アーム２９，３０のどちらか一方のみ
の回動は阻止される。

【００３２】一方、ディスク挿入位置規制機構は、回動
アーム２９，３０が互いに対称関係を保持して回動され
る場合、連結板３５は回動されずに平行移動されるよう
になる。その為、摺動ピン４０，４１はそれぞれ摺動溝
３９の延在方向に沿って変位され、特に摺動ピン４０が
幅広部３９ａから脱出されると、その後は回動アーム２
９，３０の一方のみが回動されても他方の回動アームも
連動されて互いに対称関係を保持して回動されるように
なるから回動アーム２９，３０の回動は阻止されずに行
える。

【００３３】したがって、挿通口１に挿入されたディス
クの外周端が当接ピン２９ａ及び３０ａのどちらか一方
に当接された時点では、ディスクを押し込んでもその当
接された当接ピンの変位は摺動ピン４０が幅広部３９ａ
内で変位可能な範囲のごく僅かな範囲に留められ、それ
以上の変位は阻止される。そして、ディスクの外周端が
当接ピン２９ａ及び３０ａの両方に当接された状態にな
り、その状態でディスクが押し込まれると、当接ピン２
９ａ及び３０ａが中央を境にして対称的に変位される。

【００３４】それゆえ、挿通口１に挿入されるディスク
の挿入位置を中央に規制することが出来る。４２，４３
はターンテーブル４を挾んで両側にそれぞれ奥行き方向
が異なるように配置され、小径ディスクをターンテーブ
ル４に装着可能なセンタリング位置にガイドする１対の
ガイドレバーである。各ガイドレバー４２及び４３は、
それぞれ被覆板７に形成された孔部分に回動可能に被覆
板７に軸支されており、各ガイドレバー４２及び４３に
はそれぞれディスク搬送空間側に小径ディスクを中央に
導くべく形状で突出されたガイド突片４４及び４５が形
成されており、その各ガイド突片４４及び４５はそれぞ
れ付勢されてディスク搬送空間内に突出された状態で保
持される。

【００３５】前述した構成のディスクプレーヤにおい
て、台座部６と被覆板７との間に形成された再生ブロッ
クのディスク搬送空間にディスクが挿入されていない状
態において、カム部材１１は図２に示す状態に変位され
ており、取付台３はディスク非装着位置に変位され、ク
ランプ板８は非クランプ位置に変位され、各支持板２２
及び２３は搬送可能位置に変位されている。

【００３６】各支持板２２及び２３が搬送可能位置に変
位されている状態においては、搬送ローラ１７及び１８
がディスクＤを被覆板７の内壁に押圧する状態になって
いるので、挿通口１から挿入されるディスクは搬送ロー
ラ１７及び１８と被覆板７の内壁との間に挾まれること
になる。

【００３７】ここで、挿通口１から挿入されたディスク
の先端が搬送ローラ１７と被覆板７の内壁との間に挾ま
れる手前の再生ブロックのディスク搬送空間の所定部分
まで挿入されると、センサー（図示せず）によりディス
クが挿入されたことが検出され、各搬送ローラ１７及び
１８の駆動が開始される。その為、ディスク搬送空間に
挿入されたディスクは、搬送ローラ１７と被覆板７の内
壁との間に挿入され、該搬送ローラ１７により自動的に
引き込まれるようになる。該搬送ローラ１７により引き
込まれたディスクは、搬送ローラ１８による搬送も行わ
れ、ターンテーブル４に装着可能な再生位置に搬送され
ることになる。

【００３８】この場合、挿通口１から挿入したディスク
は外周端が初期設定位置にある当接ピン２９ａ及び３０
ａに当接される。その為、ディスクはディスク挿入位置
規制機構により中央に規制されて再生ブロックのディス
ク搬送空間に挿入されてゆく。

【００３９】また、クランプ板８が非クランプ位置に変
位された状態において、ガイドレバー４２及び４３は各
ガイド突片４４及び４５がそれぞれディスク搬送空間に
突出された状態になっている。その為、ディスクが小径
ディスクの場合は、ディスクがガイド突片４４及び４５
によりガイドされて搬送され、ターンテーブル４に装着
可能な再生位置にセンタリングされる。

【００４０】一方、ディスクが大径ディスクの場合は、
再生位置への搬送途中で外周端が各ガイド突片４４及び
４５に当接されるが、該各ガイド突片４４及び４５はそ
れぞれ手前側の端部が傾斜面と成されており、大径ディ
スクの外周端がガイド突片４４及び４５に当接される
と、大径ディスクの搬送に伴ってガイド突片４４及び４
５がディスク搬送空間外に押し出されるべく回動変位さ
れる。その為、大径ディスクはガイド突片４４及び４５
により搬送が阻害されずに再生位置への搬送が行われ
る。

【００４１】大径あるいは小径ディスクが再生位置に搬
送されると、その状態がそれぞれセンサー（図示せず）
により検出され、駆動ギア１２の回転が開始され、カム
部材１１が図２において反時計回りに回転される。この
カム部材１１の回転が行われると、ガイドアーム１３が
第１ガイド溝１４に導かれてカム部材１１の中心側に近
付く方向に変位され、また、ガイドアーム１５は第２ガ
イド溝１６に導かれてカム部材１１の中心側に近付く方
向に変位される。その為、取付台３は上昇駆動され、ク
ランプ板８は下降駆動される。

【００４２】そして、カム部材１１が図６に示す状態ま
で変位されると、取付台３はディスク装着位置まで変位
され、クランプ板８はクランプ位置まで変位される。そ
の為、再生位置に搬送されたディスクは、図７に示す如
く、押圧部材９により押圧され、被覆板７の内壁から離
間された状態でターンテーブル４に装着される。

【００４３】また、カム部材１１が図２において反時計
回りに回転されると、ガイド突部２６は第３ガイド溝２
５に導かれてカム部材１１の最外周に向けて変位され
る。該ガイド突部２６が変位されると、連結レーバー２
４に連動して支持板２３が変位されると共に、該支持板
２３に連結されているもう一方の支持板２２が変位さ
れ、前記ガイド突部２６がカム部材１１の最外周に向け
て変位される場合はスプリング２７の付勢力に抗して連
結レーバー２４が変位され、支持板２２及び２３が非搬
送位置方向に変位される。その為、搬送ローラ１７及び
１８がターンテーブル４に装着されたディスクから離間
される。

【００４４】したがって、ディスクはターンテーブル４
の回転に伴って自由に回転されるようになり、再生が行
える状態になる。尚、クランプ板８がクランプ位置に変
位されると、クランプ板８に一体的に形成された押圧突
起８ａ及び８ｂがそれぞれガイドレバー４２及び４３を
押圧し、ガイド突片４４及び４５がそれぞれディスク搬
送空間から待避されるので、ガイド突片４４及び４５が
ディスク回転を阻害することはない。

【００４５】ところで、取付台３、クランプ板８、搬送
ローラ１７及び１８の各動作タイミングはカム部材１１
により適切に設定されている。詳細すると、まず、搬送
ローラ１７及び１８を搬送可能位置に変位させた状態の
まま取付台３のディスク装着位置への変位を行い、ディ
スクの中心孔にターンテーブル４の先端が挿入されてデ
ィスク面がターンテーブルに接触されていない、図５に
示す状態にする。その後、クランプ板８のクランプ位置
への変位を開始させると共に、該クランプ板８の変位よ
りわずかに遅らせて搬送ローラ１７及び１８の非搬送位
置への変位を開始させる。その為、搬送ローラ１７及び
１８がディスク面から離間される際にはターンテーブル
４の先端がクランプ板８の押圧部材９により被覆される
状態に成されるので、ディスクの姿勢が水平方向以外に
なるようにディスクプレーヤが設置された場合であって
もディスクがターンテーブル４に装着可能な位置から外
れた位置に変位されるようなことはなく、確実にディス
クをターンテーブル４に装着することが出来る。

【００４６】この場合、カム部材１１により取付台３、
クランプ板８、搬送ローラ１７及び１８の全ての動作タ
イミングが設定されているので、各動作タイミングの設
定が良好に容易に行える。

【００４７】一方、ディスクがターンテーブル４に装着
された状態からディスクの搬送が行われる場合は、カム
部材１１が図６において時計回りに回転される。このカ
ム部材１１の回転が行われると、ガイド突部２６は第３
ガイド溝２５に導かれてカム部材１１の内周側に向けて
変位され、支持板２２及び２３が搬送可能位置方向に変
位されると共に、ガイドアーム１５は第２ガイド溝１６
に導かれてカム部材１１の外周側に変位され、クランプ
板８は上昇駆動される。この場合、支持板２２及び２３
が搬送可能位置方向に変位されることにより搬送ローラ
１７及び１８がターンテーブル４上のディスクに当接さ
れると、その当接時点からクランプ板８の上昇駆動が開
始される。その為、搬送ローラ１７及び１８がターンテ
ーブル４上のディスクを押し上げ、ディスクを被覆板７
の内壁に押圧する。

【００４８】また、カム部材１１が図６において時計回
りに回転されると、ガイドアーム１３が第１ガイド溝１
４に導かれてカム部材１１の外周側に変位され、取付台
３は下降駆動される。

【００４９】したがって、カム部材１１が図２に示す状
態まで変位されると、取付台３はディスク非装着位置ま
で変位され、クランプ板８は非クランプ位置まで変位さ
れ、ディスクは搬送ローラ１７及び１８と被覆板７の内
壁との間に挾まれた状態になり、ディスク搬送が可能な
状態になる。

【００５０】そして、取付台３が下降駆動を開始するタ
イミングは、支持板２２及び２３の搬送可能位置への変
位が終了し、搬送ローラ１７及び１８がディスクを被覆
板７の内壁に押圧した後に設定してあるので、ディスク
の姿勢が水平方向以外になるようにディスクプレーヤが
設置された場合で小径ディスクであってもディスクがタ
ーンテーブル４のセンタリング位置から外れた位置に変
位されるようなことはなく、確実にディスクを搬送する
ことが出来る。

【００５１】図８は前述したディスククランプ装置を利
用した一例を示すオートチェンジャー方式のディスクプ
レーヤの全体的な構成の概略を示す透視斜視図である。
尚、図８において、前述の実施例に示された部品と同一
の部品には同一の図番を付している。

【００５２】同図において、複数の大径のディスクが貯
えられるストッカー４７が備えられており、該ストッカ
ー４７にはディスクを立てて横一列に配列して収納すべ
く複数のディスク収納部が形成されている。

【００５３】また、台座部６と被覆板７とから成る再生
ブロック４８はフロントパネル２とストッカー４７の間
にターンテーブル４面を垂直とするべく縦に配置され、
ガイドレール４９にガイドされてストッカー４７のディ
スク収納の配列方向に沿って移動可能に設置されてい
る。そして、再生ブロック４８にはストッカー４７に大
径のディスクを搬送し、あるいはストッカー４７に収納
されたディスクを再生ブロック４８内に搬送するための
搬送ローラ５０及び５１が設けられている。

【００５４】このように構成されたオートチェンジャー
方式のディスクプレーヤにおいて、再生ブロック４８の
再生位置に変位されたディスクをストッカー４７に収納
する場合、指示に従ってストッカー４７に収納されるデ
ィスクのディスク収納位置の位置検出が行われながら再
生ブロック４８が駆動される。

【００５５】ディスク収納位置の位置検出が完了される
と、再生ブロック４８はその時点で駆動が停止され、そ
の後、ディスク収納位置における微細な位置出しが行わ
れ、その状態でロックされる。そして、次に再生ブロッ
ク４８内のディスクが搬送ローラ１７，１８によりスト
ッカー４７側に搬送されるようになる。

【００５６】ディスクのストッカー４７側への搬送が開
始されると、ディスクが他方側の搬送ローラ５０，５１
間に挾まれて駆動されるようになり、再生ブロック４８
の外側に搬送されてゆく。

【００５７】再生ブロック４８の外側にディスクが搬送
されると、そのディスクはストッカー４７の指定された
ディスク収納位置に収納されてゆき、ディスクが搬送ロ
ーラ５０，５１間を通過すると、そのディスクは転がっ
て前記ディスク収納位置に収まる。

【００５８】このようにして再生ブロック４８内のディ
スクを指定したディスク収納位置に収納すべくストッカ
ー４７に貯えることが出来る。一方、ストッカー４７に
貯えられたディスクは、再生ブロック４８内に搬送する
ことが出来る。

【００５９】この場合、まず、指定したディスク収納位
置の位置検出及び位置出しが行われながら再生ブロック
４８の駆動が行われる。その後、再生ブロック４８に固
定されて再生ブロック４８と一体的に変位されるベース
板５２に設けられた取り出しレバー（図示せず）により
排出すべきディスクをディスク収納位置から持ち上げ、
該取り出しレバー上を伝わってそのディスクがストッカ
ー４７から再生ブロック４８側に転がり出るようにす
る。

【００６０】ストッカー４７から転がり出されるディス
クは再生ブロック４８内にディスク搬送空間に挿入さ
れ、搬送ローラ５０，５１間に挾まれて再生ブロック４
８内の再生位置に向けて駆動される。

【００６１】ディスクが再生位置に向けて駆動される
と、ディスクは搬送ローラ５０，５１による駆動から搬
送ローラ１８あるいは搬送ローラ１７，１８による駆動
につなぎ換えられて再生位置まで駆動される。ディスク
が再生位置に変位された状態において、ディスクは搬送
ローラ５０，５１間から脱出されている。

【００６２】ところで、図８に示すオートチェンジャー
方式のディスクプレーヤにおいては、再生ブロック４８
が縦に配置されており、ディスクが立てて搬送される構
成となっているが、このオートチェンジャー方式のディ
スクプレーヤにおいては、まず、搬送ローラ１７及び１
８を搬送可能位置に変位させた状態のまま取付台３のデ
ィスク装着位置への変位が行われ、その後、クランプ板
８のクランプ位置への変位が行われると共に、該クラン
プ板８の変位よりわずかに遅れて搬送ローラ１７及び１
８の非搬送位置への変位が行われるので、搬送ローラ１
７及び１８がディスク面から離間される際にはターンテ
ーブル４の先端がクランプ板８の押圧部材９により被覆
される状態になっている。その為、ディスクがターンテ
ーブル４に装着可能な位置から外れた位置に変位される
ことなく、確実にディスクがターンテーブル４に装着さ
れる。

【００６３】

【発明の効果】以上述べた如く、本発明は、ディスクが
ターンテーブルに装着可能な位置まで搬送されたときに
クランプ板を変位させると共に、ターンテーブルも変位
させてディスクをターンテーブルに装着するようにし、
その際、ターンテーブルを変位させる量をディスクの中
心孔にターンテーブルの先端が挿入されてディスク面が
ターンテーブルに接触されていない状態までとし、その
状態でクランプ板を変位させてディスク面をターンテー
ブルに圧着させるようにしているので、ディスクをター
ンテーブルに装着するのにクランプ板の変位量が少なく
て済み、ディスクの片面をガイド面に接触させてディス
ク搬送を行う構成のディスクプレーヤであってもディス
クをターンテーブルに装着することが出来ると共に、デ
ィスクの姿勢が水平方向以外であってもディスクの中心
孔にターンテーブルの先端を挿入することにより搬送ロ
ーラがディスクから離間された際にディスクがターンテ
ーブルに装着可能な位置から外れた位置に変位されない
ようにすることが出来る。

【００６４】また、搬送ローラによりディスクをガイド
面に押圧した状態で取付台のディスク装着位置への駆動
及びディスク非装着位置への駆動を行うようにし、ディ
スクがターンテーブルに装着されていない、ディスク位
置が不安定な状態において、搬送ローラでディスクをガ
イド面に押圧することによりディスク位置を保持するよ
うにしているので、ディスクの姿勢が水平方向以外であ
ってもディスクをターンテーブルに装着する際、及びデ
ィスクをターンテーブルから外する際に重力のためにデ
ィスクがターンテーブルに装着可能な位置から、あるい
はディスク搬送可能な位置から外れた位置に変位される
のを防止することが出来る。

【００６５】また、同一のカム部材によりターンテーブ
ルを変位させるタイミングとクランプ板を変位させるタ
イミングとを設定しているので、簡単な構成により容易
に各タイミングを良好に設定することが出来る。

【００６６】また、ターンテーブル及びクランプ板を変
位させるタイミングを設定するカム部材により搬送ロー
ラをディスクに対して密着、あるいは離間するタイミン
グを設定しているので、ディスクをターンテーブルに装
着するタイミングと搬送ローラをディスクに対して密
着、あるいは離間するタイミングとを容易に良好に設定
することが出来る。

【００６７】また、本発明に依れば、ディスクがストッ
カーに立てて横一列に配列して収納されるオートチェン
ジャー方式のディスクプレーヤに用いて好適なディスク
クランプ装置が提供出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディスククランプ装置を備えるデ
ィスクプレーヤの一実施例を示す左側からの側面図であ
る。

【図２】本発明に係るディスククランプ装置を備えるデ
ィスクプレーヤの一実施例を示す右側からの側面図であ
る。

【図３】図１及び図２に示すディスクプレーヤの平面図
である。

【図４】取付台３がディスク非装着位置に変位された状
態における本発明の説明のための側面図である。

【図５】取付台３がディスク装着位置に変位された状態
における本発明の説明のための側面図である。

【図６】カム部材１１の変位に対する取付台３及びクラ
ンプ板８の変位位置を説明する右側からの側面図であ
る。

【図７】クランプ板８がクランプ位置に変位された状態
における本発明の説明のための側面図である。

【図８】本発明に係るディスククランプ装置を利用した
一例を示すオートチェンジャー方式のディスクプレーヤ
の全体的な構成の概略を示す透視斜視図である。

【符号の説明】

１ 挿通口 ３ 取付台 ４ ターンテーブル ６ 台座部 ７ 被覆板 ８ クランプ板 ９ 押圧部材 １１ カム部材 １３ ガイドアーム １４ 第１ガイド溝 １５ ガイドアーム １６ 第２ガイド溝 １７，１８ 搬送ローラ ２２，２３ 支持板 ２５ 第３ガイド溝 ２６ ガイド突部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筺体のパネル面にディスクの挿入及び排
   出が行われる挿通口を有し、該挿通口に挿入されたディ
   スクをターンテーブルに装着可能な位置まで搬送してそ
   のディスクをターンテーブルに装着するディスククラン
   プ装置であって、装着されたディスクを回転させるター
   ンテーブルが取り付けられると共に、ターンテーブルに
   ディスクを装着させるディスク装着位置とターンテーブ
   ルをディスク装着位置から外したディスク非装着位置と
   の間で変位可能に支持された取付台と、該取付台をディ
   スク装着位置とディスク非装着位置との間で駆動する取
   付台用駆動機構と、ディスクをターンテーブル上に押圧
   する押圧部材が設けられていると共に、該押圧部材がデ
   ィスクをターンテーブル上に押圧するクランプ位置と該
   押圧部材がターンテーブル上のディスクから離間される
   非クランプ位置との間で変位可能に支持されたクランプ
   板と、該クランプ板をクランプ位置と非クランプ位置と
   の間で駆動するクランプ板用駆動機構とを備え、前記取
   付台がディスク装着位置に変位した状態をディスクの中
   心孔にターンテーブルの先端が挿入されてディスク面が
   ターンテーブルに接触されていない状態に設定し、か
   つ、ディスクがターンテーブルに装着可能な位置まで搬
   送されたときに前記取付台を前記ディスク装着位置に駆
   動すると共に、前記クランプ板をクランプ位置に駆動
   し、取付台がディスク装着位置に変位された状態のター
   ンテーブルにディスク面を圧着させるべくディスクを押
   圧部材による押圧で変位させてディスクをターンテーブ
   ルに装着するようにしたことを特徴とするディスククラ
   ンプ装置。
2. 【請求項２】 挿通口に挿入されたディスクの一方面側
   に一方のディスク面が接触されるガイド面が形成される
   と共に、ディスクを前記ガイド面に押圧しながら回転す
   る搬送ローラを有しており、該搬送ローラによりディス
   クを搬送するディスクプレーヤにおいて、該搬送ローラ
   によりディスクを前記ガイド面に押圧した状態で装着さ
   れたディスクを回転させるターンテーブルが取り付けら
   れた取付台のディスク装着位置への駆動及びディスク非
   装着位置への駆動を行うようにしたことを特徴とするデ
   ィスククランプ装置。
3. 【請求項３】 前記取付台用駆動機構と前記クランプ板
   用駆動機構とを同一のカム部材を用いて構成し、該カム
   部材により前記取付台をディスク装着位置に駆動するタ
   イミングと前記クランプ板をクランプ位置に駆動するタ
   イミングとを設定したことを特徴とする請求項１記載の
   ディスククランプ装置。
4. 【請求項４】 前記カム部材により搬送ローラをディス
   クに対して密着、あるいは離間するタイミングを設定し
   たことを特徴とする請求項２及び請求項３記載のディス
   ククランプ装置。
5. 【請求項５】 複数のディスクが立てて貯えられるスト
   ッカーを備え、取付台が設置されたブロック体を前記ス
   トッカーのディスクの配列方向に沿って横方向に移動可
   能に設置し、該ブロック体を移動させることにより前記
   ストッカーに貯えられたディスクの中から再生機構によ
   り再生を行わせるディスクを選択し、その選択したディ
   スクをターンテーブルに装着すべく前記ブロック体内に
   搬入するようにすると共に、該ブロック体を移動させる
   ことによりストッカーのディスクを戻すディスク収納位
   置を選択し、その選択したディスク収納位置に該ブロッ
   ク体内のディスクを戻すべく搬出するようにして再生す
   るディスクの交換を自動的に行うオートチェンジャー方
   式のディスクプレーヤに用いた請求項１記載のディスク
   クランプ装置。