JPH09101466A - 光量制御を行なうための光学素子 - Google Patents

光量制御を行なうための光学素子

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JPH09101466A
JPH09101466A JP7260203A JP26020395A JPH09101466A JP H09101466 A JPH09101466 A JP H09101466A JP 7260203 A JP7260203 A JP 7260203A JP 26020395 A JP26020395 A JP 26020395A JP H09101466 A JPH09101466 A JP H09101466A
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JP
Japan
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light
distance
optical element
transmitting
facing
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JP7260203A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Kihara
信浩 木原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない素子数で、任意の透過率または反射率
が実現でき、しかも、手間がかかからず、精度よく設定
できる、光量制御を行なうための光学素子を提供する。 【解決手段】 二つの透光基体1aおよび1bを組み合
わせて構成される。二つの透光基体1aおよび1bは、
それぞれ斜面11a,11bを有する直角プリズムで構
成される。そして、透光基体1aおよび1bは、斜面1
1a,11bが平行に対向するように配置される。ま
た、斜面11a,11bは、距離dを隔てて配置され
る。ここで、二つの透光基体1aおよび1bを相対的に
変位させることにより、距離dを変化させて、透過、反
射の割合を調節することができる。距離dは、エバネッ
セント光を利用できる程度の距離とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、特定面が平行に対
向する少なくとも二つの透光基体からなる光学素子に係
り、特に、出射光量する光の光量を制御し、光路分割す
ることができる光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術においては、透過率あるいは
反射率を制御するための光学素子としては、薄膜を用い
たものが知られている。また、透過率を制御するための
光学素子としては、例えば、ECD(Electro
Chromic Device)等が知られている。こ
のECDは、電極に印加される電圧に応じて吸収率が変
化するため、これを利用して透過率の制御が行なえる素
子である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術において
は、薄膜を用いて素子の場合、透過率または反射率が固
定である。そのため、例えば、透過光を一定の光量に制
御するためには、透過率が種々の光学素子を複数種用意
して、それらを組み合わせて、種々の透過率を実現し
て、透過光量を制御している。これは、反射光の場合も
同様である。しかし、この方法では、実現できる透過率
(または反射率)に限りがあり、任意の透過率とするこ
とが必ずしも容易ではなく、また、細かい幅での制御が
できないという問題がある。また、目的の透過率を実現
するために用意すべき光学素子の種類および数が多くな
り、しかも、それらを光軸上に設定することにも時間が
かかるという問題がある。
【0004】さらに、光を分岐する場合には、ビームス
プリッタが用いられる。しかし、ビームスプリッタは、
分岐における透過/反射の比率が固定であり、任意の比
率とするには、それに併せた透過/反射の比率を持つビ
ームスプリッタを用意しなければならないという問題が
ある。
【0005】本発明の目的は、少ない素子数で、任意の
透過率または反射率が実現でき、しかも、手間がかかか
らず、精度よく設定できる、光量制御を行なうための光
学素子を提供することにある。
【0006】また、本発明の他の目的は、透過/反射の
比率を任意に設定できる光学素子を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明の第1の態様によれば、二つの透光基体を有する
光学素子において、前記各透光基体は、互いにいずれか
の面が対向する状態で、かつ、対向面間の距離dが変化
可能に配置され、前記対向面間の距離dは、対向する透
光基体を相対変位させて変化させ、相対変位の大きさ
は、一の透光基体に、他の透光基体との対向面で全反射
する角度で光を入射させたとき、その全反射面で生じる
エバネッセント光の、他の透光基体への入射光量が変化
する範囲で制御されることを特徴とする光学素子が提供
される。
【0008】また、本発明の他の目的を達成するための
本発明の第2の態様によれば、n(n≧3)個の透光基
体を有し、それらの透光基体は、それぞれのいずれかの
面が対向してm対の対向面対を構成すると共に、各対向
面対は、それぞれ面間距離d1,d2,…dmで対向
し、かつ、いずれかの透光基体を入射端として入射され
た光が、各対向面対に達するごとに、当該光を反射光と
透過光とに分岐して、順次他の透光基体に入射するよう
に、各透光基体の配置関係が決定されていることを特徴
とする光学素子が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様は、二つの透
光基体を有する光学素子に関する。各透光基体は、互い
にいずれかの面が対向する状態で、かつ、対向面間の距
離dが変化可能に配置される。この光学素子は、一の透
光基体に入射した光を、当該一の透光基体の他の透光基
体との対向面において全反射させ、この状態で、この全
反射面に、他の透光基体の対向面を近接させて、入射光
の一部を他の透光基体に透過させる。
【0010】入射光の一部を透過させることは、1の透
光基体の全反射面の外側にしみだすエバネッセント光を
利用して行なわれる。すなわち、一般に、ある媒質の界
面における光の全反射面では、その全反射面の外側を通
って戻るエバネッセント光が存在する。そこで、一の透
光基体の全反射面に、他の透光基体を近接させて、エバ
ネッセント光の一部を当該他の透光基体に入射させるこ
とにより、一部の光を透過させることができ、光路を分
割することができる。
【0011】このとき、一の透光基体と他の透光基体と
の対向面間の距離dを選ぶことによって、反射光量と透
過光量との比率を設定する。距離dの大きさに応じて、
入射側の透光基体から出射側の透光基体に透過する光量
が変化する。具体的には、距離dが小さいほど透過光量
が増大する。本発明では、距離dを0とすることもでき
る。この場合には、全反射が起こらず、ほぼ100%透
過する。また、距離dの変化は、全反射する光量を変化
させることにもなる。このようにすることによって、透
過光量と反射光量とを変化させることができる。対向面
は、好ましくは、平行に設定される。
【0012】以上の態様は、例えば、透過光量または反
射光量の設定を行なうための素子として用いることがで
きる。また、光減衰器としても使用可能である。一方、
ビームを分割する素子としても用いることができる。
【0013】また、本発明は、熱膨張等における微小な
変位を測定する素子としても用いることができる。その
場合には、直接、または、他の部材を介して測定対象の
変位を基台に伝達することによって、当該基台を変位さ
せて、対向面間の距離dを変化させ、透過光量、また
は、反射光量を変化させて、測定対象の微小変位を検出
することができる。
【0014】さらに、本発明では、透光基体を振動させ
ることにより、透過光および反射光に変調をかけること
が可能である。
【0015】本発明の第2の態様は、n個の透光基体を
用いて、m個の対向面対を構成して、多分岐用の光学素
子を構成することができる。m個の対向面対では、それ
ぞれ面間距離d1,d2,…dmを適宜設定することに
よって、分岐比を所望の値に設定することができる。も
ちろん、各面間距離d1,d2,…dmは、すべてを同
一とすることもできる。
【0016】対向面間の距離d1,d2,…dmは、そ
れぞれの対向面対を構成する一方の面における全反射で
生じるエバネッセント光の一部が、対向する他の透光基
体の対向面に入射可能な距離に設定されることができ
る。また、n個の透光基体のうち少なくとも一部は、前
記対向面間の距離d1、d2、…dmのうち少なくとも
一部を変化させることができるように、他の透光基体と
相対変位可能に配置され、かつ、相対変位可能な透光基
体に、相対変位させるための機構をそれぞれ設け、当該
機構の少なくとも1を用いて、対応する少なくとも1の
透光基体を相対変位させることにより、当該相対変位に
より対向面間の距離を変えて、その対向面対での透過と
反射の割合を変える構成とすることができる。この場
合、対向面間の距離の変化範囲は、距離0の場合を含む
ことができる。
【0017】また、本態様および前記第1態様では、透
光基体の出射面、あるいは、他の透光基体に薄膜を形成
することにより色分解が可能である。
【0018】なお、分岐のための光学素子の一例を示
す。すなわち、この光学素子は、少なくとも3個の透光
基体を有し、それらの透光基体は、それぞれのいずれか
の面が平行に対向する第1の対向面対および第2の対向
面対を構成すると共に、第1および第2の対向面対は、
それぞれの対向面が対向面間の距離d1およびd2で対
向する状態に配置される。そして、第1の対向面対は、
光学素子への入射光を全反射する角度に配置され、第2
の対向面対は、第1の対向面対における反射光および透
過光のうち一方を入射光として、その入射光を全反射す
る角度に配置される。また、第1および第2の対向面対
における対向面間の距離d1およびd2は、それぞれの
対向面対における全反射面側で生じるエバネッセント光
の一部が、対向する他の対向面に入射して伝搬可能な距
離に設定され、第1の対向面対と第2の対向面対とで入
射光を三方向に分割して出射させる。
【0019】本発明で用いられる透光基体としては、透
明部材のブロック、例えば、プリズムが挙げられる。プ
リズムのうち、特に直角プリズムが好ましく用いられ
る。例えば、プリズムの直辺から光を入射し、斜面を介
して他のプリズムの斜面に入射し、当該他のプリズムの
直辺から光を出射することができる。
【0020】また、本発明は、対向面間の距離dを変化
させるための機構をさらに備えることができる。そのよ
うな機構としては、例えば、1軸変位機構が挙げられ
る。具体的には、対向する透光基体をそれぞれ相対変位
可能な基台上に載置し、一方の基台を可動とする。そし
て、例えば、両者間の距離を示すためのマイクロメータ
を連結することができる。また、マイクロメータの作動
部を連結して、マイクロメータを所定目盛となるように
作動させつつ、基台の一方を相対変位させる構成とする
ことができる。
【0021】また、距離dを変化させる機構として、電
気信号に応じて少なくとも1方向に伸縮する素子を有
し、この素子の伸縮によって対向面間の距離を変化させ
る装置を用いることもできる。この種の素子としては、
電圧を印加すると印加電圧に応じていずれかの方向の長
さが変化するような素子が用いられる。この種の素子と
しては、例えば、ピエゾ素子が挙げられる。
【0022】距離dは、光の波長λに依存し、光の波長
λが長ければ長いほど、調節する距離dに対する感度が
鈍感になり、反射率を0〜100%に可変しやすい。ま
た、光の波長が短ければ短いほど調節距離dが敏感にな
り、光量の制御が敏感になる。透光基体どうしの距離d
の制御がそのまま光量の制御に影響するため、距離dを
制御する機構がこの機能の心臓部といえる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0024】(実施例1)実施例1は、図1に示すよう
に、二つの透光基体1aおよび1bを組み合わせて構成
される。二つの透光基体1aおよび1bは、それぞれ斜
面11a,11bを有する直角プリズムで構成される。
そして、透光基体1aおよび1bは、斜面11a,11
bが平行に対向するように配置される。また、斜面11
a,11bは、距離dを隔てて配置される。ここで、二
つの透光基体1aおよび1bを相対的に変位させること
により、距離dを変化させて、透過、反射の割合を調節
することができる。
【0025】透光基体1aおよび1bは、共に二等辺直
角プリズムが用いられる。透光基体1aは、斜面11a
と、直角をなす面12aおよび13aとを有する。一
方、透光基体1bは、斜面11bと、直角をなす面12
bおよび13bとを有する。ここで、面12aは、光L
の入射面として用いられ、面13aは、反射光R1の出
射面となる。斜面11aと面12aおよび13aとは、
各々45°をなす。また、透光基体1aおよび1bは、
硝材として石英(屈折率1.46)が用いられる。従っ
て、光Lが透光基体1aの直角をなす面の一つに垂直入
射すると、斜面11aでは全反射することになり、反射
光R1として、面13aから出射される。斜面11aと
11bとは、距離dをあけて平行に対向する。すなわ
ち、斜面11aと11bとは、空気層を介して対向し、
一対の対向面対を構成する。
【0026】ここで、本実施例のように、他の透光基体
1bの斜面11bが透光基体1aの斜面11aに対向し
て近接すると、入射光Lの一部が斜面11bから透光基
体1bに入射して、透過光T1として面13bから出射
される。これは、上述したように、斜面11aのエバネ
ッセント光の一部が、斜面11bに入射するためであ
る。透過光T1の光量が増大するに従って、反射光R1
の光量は減少する。この場合、透過率および反射率は、
斜面11aと11bとの間隔に依存する。
【0027】図5に、図1の光学系での、波長λが53
2nmである場合における、距離dと透過率Tとの関係
を示す。距離d(空気間隔)と透過率Tとの関係は、同
図から明らかなように、距離が大きくなると共に、透過
率が小さくなっている。すなわち、d=0からd=2μ
mの間で、透過率が100%から0.001%変化す
る。従って、わずかな変位で広範囲の透過率変化が実現
できる。
【0028】従って、距離dを適宜の値とすることによ
り、任意の透過率を実現できる。また、透過率を測定す
ることで、図5の関係を用いて距離を知ることもできる
ので、微小変位を検出するセンサにも利用可能である。
【0029】次に、透過率の変化と波長との関係につい
て述べる。これについては、図示していないが、次のよ
うな傾向あることが分かった。すなわち、長波長の場合
は、制御する透過率Tに対して調節する距離が大きくな
り、距離dの誤差に対する透過率Tの変化は少ない。ま
た、短波長については、制御する透過率Tに対して調節
する距離が小さくなり、距離dの誤差に対する透過率T
の変化は大きい。
【0030】図5では、透過率についての評価の一例を
示した。反射率についての評価の一例を表1に示す。表
1には、図1の光学系での、波長λが1μmにおける、
距離dと反射率Rとの関係を示す。距離d(空気間隔)
と反射率Rとの関係は、同表から明らかなように、距離
が大きくなると共に、反射率が大きくなっている。
【0031】
【表1】
【0032】(実施例2)実施例2は、図2に示すよう
に、三つの透光基体1c、1dおよび1eを組み合わせ
て構成される。これらの透光基体1c、1dおよび1e
は、いずれも二等辺直角プリズムで構成される。ただ
し、透光基体1dおよび1eは、それらの斜面11d,
11eが、透光基体1cの直角をなす2面12c,13
cと同じ平面形状および面積を持つ。この例では、透光
基体1cの直角をなす2面12c,13cに、透光基体
1dおよび1eの斜面11d,11eが距離dをあけて
対向する状態で配置される。その結果、この実施例で
は、面12cと斜面11eとが第1の対向面対21を構
成し、面13cと斜面11dとが第2の対向面対22を
形成する。透光基体1c、1dおよび1eは、いずれも
硝材として、前記実施例1と同様に、石英が用いられ
る。
【0033】この例では、透光基体1cの斜面11cか
ら入射した光Lは、第1の対向面対1に達し、ここで、
面12cで全反射される。ただし、対向面対21の対向
面の一方である面12cから空気層にエバネッセント光
が生じ、その一部が距離d1で近接する斜面11eに入
射し、透光基体1eを伝搬し、面12eから透過光T1
として射出される。一方、面12cで全反射された反射
光R1は、第2の対向面対22に達し、ここで、面13
cで全反射される。ただし、対向面対22の対向面の一
方である面13cから空気層にエバネッセント光が生
じ、その一部が距離d2で近接する斜面11dに入射
し、透光基体12dを伝搬し、面12dから透過光T2
として射出される。さらに、面13cで全反射された光
は、透光基体1cを伝搬して、斜面11cから反射光R
2として出射される。これにより、2分岐の素子が構成
される。
【0034】この例では、3個の透光基体を用いて、2
対の対向面対を設けている。しかし、これに限定されな
い。さらに多くの透光基体を用いて、さらに多い対向面
対を構成して、多分岐を実現することができる。簡単な
例では、図2に示すものを複数組設置すること、また、
図1に示すものを同様に複数個設置することが可能であ
る。
【0035】なお、距離d1,d2は、本実施例では、
同一距離となっているが、それぞれ適宜定めることがで
きる。それによって、透過と反射の比率を適議せていで
きて、分岐の割合を種々定めることができる。この場
合、距離をどのように決めるかは、上述した図5および
表1を参照して定めることができる。また、透光基体1
cを光Lの光軸方向に変位させることにより、距離d
1,d2を一度に同じだけ変化させることができる。ま
た、透光基体1dと1eとは、それぞれ別に変位させる
ことができる。それにより、距離d1,d2を個別に変
化させることができる。
【0036】(実施例3)実施例3は、図3に示すよう
に、図1に示す実施例の光学素子に、距離dを変化させ
るための機構を設けた例である。すなわち、距離dを変
化させるための機構として、透光基体1bを載置する基
台31と、この基台31を変位させるマイクロメータ3
2とを有するものである。ここで、透光基体1aは、図
示しない支持機構により固定される。従って、基台31
がマイクロメータ32によって変位することに応じて、
距離dが変化する。この例では、距離dの制御にマイク
ロメーターを使用したものであるから、制御する精度が
μm単位となる。そのため波長の長い光の制御に有効で
ある。用途によっては、透過光、反射光の光路にディテ
クターを設置し、精度良く制御することもできる。
【0037】(実施例4)実施例4は、図4に示すよう
に、図1に示す実施例の光学素子に、距離dを変化させ
るための機構を設けた他の例である。すなわち、距離d
を変化させるための機構として、電気信号に応じて少な
くとも1方向に伸縮する素子を有し、この素子の伸縮に
よって対向面間の距離を変化させることができる機構を
設けてある。具体的には、前記伸縮する素子として、ピ
エゾ素子41,42を透光基体1a,1bの斜面11
a,11b間に備えている。このピエゾ素子は、電圧を
印加することによって、電圧に応じて伸縮する。この場
合、距離dの方向に伸縮するように素子を設ける。その
結果、距離dを変化させることができる。この場合に
は、電圧の印加で距離dを制御できる利点がある。ま
た、マイクロメータより微細な単位でdを制御すること
ができる。
【0038】なお、図4の例では、透光基体1a,1b
の斜面11a,11b間にピエゾ素子41,42が存在
するので、距離dを素子の厚さ自体よりは、近接させる
ことができない。そこで、さらに近接させる必要がある
場合には、斜面11a,11bの少なくとも一方に、ピ
エゾ素子41,42を収容するための凹部を設け、その
凹部にピエゾ素子41,42を収容することにより解決
することができる。また、斜面11a,11b間ではな
く、外側に配置することもできる。
【0039】本実施例は、距離dの制御にピエゾ素子を
使用したものである。従って、電圧をかける事により、
マイクロメーターよりも小さな単位で距離dを制御でき
るため、波長の短い光の制御に有効である。用途によっ
ては透過光、反射光の光路にディテクターを設置し、精
度良く制御することもできる。また、マイクロメーター
と組み合わせて使用することもできる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、少ない素
子数で、任意の透過率または反射率が実現できる。しか
も、透過率または反射率の設定は、単に、透光基体の対
向する面間の距離を変えることで実現できる。従って、
透過率または反射率の設定が、手間がかかからず、精度
よく行なえる。
【0041】また、本発明によれば、透過/反射の比率
を任意に設定でき、光分割が容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の構成を示す説明図。
【図2】 本発明の実施例2の構成を示す説明図。
【図3】 本発明の実施例3の構成を示す説明図。
【図4】 本発明の実施例4の構成を示す説明図。
【図5】 本発明の実施例1において、距離dと透過率
Tとの対応関係を示すグラフ。
【符号な説明】
1a,1b,1c,1d,1e…透光基体、11a,1
1b,11d,11e…斜面、12a,12b,12
c,12d,12e,13a,13b…面、21…第1
の対向面対、22…第2の対向面対、31…基台、32
…マイクロメータ、41,42…ピエゾ素子。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの透光基体を有する光学素子におい
    て、 前記各透光基体は、互いにいずれかの面が対向する状態
    で、かつ、対向面間の距離dが変化可能に配置され、 前記対向面間の距離dは、対向する透光基体を相対変位
    させて変化させ、相対変位の大きさは、一の透光基体
    に、他の透光基体との対向面で全反射する角度で光を入
    射させたとき、その全反射面で生じるエバネッセント光
    の、前記他の透光基体への入射光量が変化する範囲で制
    御されることを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記対向面間の距離
    の変化範囲は、距離dが0の場合を含むことを特徴とす
    る光学素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記対向面
    間の距離dを変化させるための機構をさらに備えること
    を特徴とする光学素子。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記距離dを変化さ
    せるための機構は、電気信号に応じて少なくとも1方向
    に伸縮する素子を有し、この素子の伸縮によって前記対
    向面間の距離を変化させることを特徴とする光学素子。
  5. 【請求項5】 n(n≧3)個の透光基体を有し、 それらの透光基体は、それぞれのいずれかの面が対向し
    てm対の対向面対を構成すると共に、各対向面対は、そ
    れぞれ面間距離d1,d2,…dmで対向し、かつ、い
    ずれかの透光基体を入射端として入射された光が、各対
    向面対に達するごとに、当該光を反射光と透過光とに分
    岐して、順次他の透光基体に入射するように、各透光基
    体の配置関係が決定されていることを特徴とする光学素
    子。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記対向面間の距離
    d1,d2,…dmは、それぞれの対向面対を構成する
    一方の面における全反射で生じるエバネッセント光の一
    部が、対向する他の透光基体の対向面に入射可能な距離
    に設定されることを特徴とする光学素子。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記n個の透光基体
    のうち少なくとも一部は、前記対向面間の距離d1、d
    2、…dmのうち少なくとも一部を変化させることがで
    きるように、他の透光基体と相対変位可能に配置され、
    かつ、相対変位可能な透光基体に、相対変位させるため
    の機構をそれぞれ設け、当該機構の少なくとも1を用い
    て、対応する少なくとも1の透光基体を相対変位させる
    ことにより、当該相対変位により対向面間の距離を変え
    て、その対向面対での透過と反射の割合を変えることを
    特徴とする光学素子。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記対向面間の距離
    の変化範囲は、距離0の場合を含むことを特徴とする光
    学素子。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、前記相対変
    位させるための機構は、電気信号に応じて少なくとも1
    方向に伸縮する素子を有し、この素子の伸縮によって対
    向面間の距離を変化させることを特徴とする光学素子。
  10. 【請求項10】 請求項4または9は、前記電気信号に
    応じて少なくとも1方向に伸縮する素子は、ピエゾ素子
    である光学素子。
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