JPH09101406A - 反射ミラー - Google Patents

反射ミラー

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JPH09101406A
JPH09101406A JP25834695A JP25834695A JPH09101406A JP H09101406 A JPH09101406 A JP H09101406A JP 25834695 A JP25834695 A JP 25834695A JP 25834695 A JP25834695 A JP 25834695A JP H09101406 A JPH09101406 A JP H09101406A
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JP
Japan
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layer
mirror
thickness
film thickness
reflection mirror
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JP25834695A
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English (en)
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Rokuro Watabe
六郎 渡部
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、表面が汚れ難くい上に表面が傷付
かないようにして汚れを容易に拭取ることができるとと
もに、反射率が低下するのを防止することができる反射
ミラーを提供することを目的としている。 【解決手段】 基板11と、この基板11上に成膜されたア
ルミニウム層12と、このアルミニウム層12上に成膜され
た酸化ケイ素層(SiOx、但し、2≧x≧1)13と、こ
の酸化ケイ素層13上に成膜された弗化樹脂層14と、から
なることを特徴とする反射ミラー15である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射ミラーに関
し、詳しくは、複写機、ファクシミリ装置、レーザプリ
ンタ、プロジェクター、各種カメラ等の光学部品に使用
することができる反射ミラーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、反射ミラーは、複写機、ファク
シミリ装置、レーザプリンタ、プロジェクター、各種カ
メラ等の光学部品には必須の部材であり、通常、この反
射ミラーは、基板をを予め清浄に洗浄した後、真空層に
セットして真空蒸着法やスパッタリング法によって製造
される。
【0003】例えば、基板上に反射膜としてアルミニウ
ム、金、銀、あるいは銅を成膜し、この反射膜は非常に
柔らかいので、この成膜上に酸化ケイ素層、2酸化ケイ
素、あるいは2酸化チタン層等の保護膜を成膜するよう
にしている(例えば、特開昭61−20941号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の反射ミラーにあっては、保護膜を最上層に成
膜しているが、この保護膜の硬度には限界があるため、
複写機やファクシミリ等に取付けられた反射ミラーの表
面の汚れを拭いたときに、ミラー表面が傷付いたり、保
護膜が剥がれ落ちてしまう上に、保護膜の接触角が小さ
くて濡れ性が良いことから汚れ易く汚れを拭いてもおち
にくいという問題があった。
【0005】このような問題を解消するミラーの製造方
法としては、例えば、反射ミラーの表面に界面活性剤を
塗布するものがあるが(特開平6−235801号公報
参照)、このように界面活性剤を塗布すると、反射率が
低下してしまい、画像を忠実に伝達することが困難とな
ってファクシミリや複写機等に反射ミラーを使用する場
合に適切でないものとなってしまう。
【0006】そこで請求項1〜3記載の発明は、表面が
汚れ難くい上に表面が傷付かないようにして汚れを容易
に拭取ることができるとともに、反射率が低下するのを
防止することができる反射ミラーを提供することを目的
としている。請求項4〜6記載の発明は、表面が汚れ難
い上に表面が傷付かないようにして汚れを容易に拭取る
ことができるとともに、反射率が低下するのを防止する
ことができる増反射ミラーを提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、基板と、この基板上に成膜
されたアルミニウム層と、このアルミニウム層上に成膜
された酸化ケイ素層(SiOx、但し、2≧x≧1)と、
この酸化ケイ素層上に成膜されたポリ弗化エチレン系繊
維層と、からなることを特徴としている。
【0008】その場合、普通ミラーの表面にポリ弗化エ
チレン系繊維層が成膜されて撥水性が付与されるので、
接触角が大きくて濡れ性が悪くなり、ミラーの表面が汚
れ難く、汚れた場合に汚れを拭取り易い。また、汚れを
拭き取った場合に表面に傷が付き難い。さらに、汚れを
拭取った後、反射率が初期値まで直ちに回復し、画像の
伝達性が悪化することがない。
【0009】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1記載の発明において、前記アルミニ
ウム層の膜厚が95〜105nm、酸化ケイ素層の膜厚が105〜
115nm、およびポリ弗化エチレン系繊維層の膜厚が13〜1
5nmに設定されることを特徴としている。その場合、波
長約760〜800nmの半導体レーザ用の普通ミラーが構成さ
れ、この普通ミラーに対して請求項1記載の発明と同様
の効果が得られる。
【0010】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項1記載の発明において、前記アルミニ
ウム層の膜厚が95〜105nm、酸化ケイ素層の膜厚が73〜8
1nm、およびポリ弗化エチレン系繊維層の膜厚が10〜12n
mに設定されることを特徴としている。その場合、波長
約400〜700nmのアナログ複写機等に使用される普通ミラ
ーが構成され、この普通ミラーに対して請求項1記載の
発明と同様の効果が得られる。
【0011】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るために、基板と、この基板上に成膜されたアルミニウ
ム層と、このアルミニウム層上に成膜された2酸化ケイ
素層と、この2酸化ケイ素層上に成膜された2酸化チタ
ン層と、この2酸化チタン層上に成膜されたポリ弗化エ
チレン系繊維層と、からなることを特徴としている。そ
の場合、増反射ミラーの表面にポリ弗化エチレン系繊維
層が成膜されて撥水性が付与されるので、接触角が大き
く濡れ性が悪くなり、ミラーの表面が汚れ難く、汚れた
場合に汚れを拭取り易い。また、汚れを拭き取った場合
に表面に傷が付き難い。さらに、汚れを拭取った後、反
射率が初期値まで直ちに回復し、画像の伝達性が悪化す
ることがない。
【0012】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項4記載の発明において、前記アルミニ
ウム層の膜厚が95〜105nm、2酸化ケイ素層の膜厚が116
〜128nm、2酸化チタン層の膜厚が72〜81nm、およびポ
リ弗化エチレン系繊維層の膜厚が13〜15nmに設定される
ことを特徴としている。その場合、波長約760〜800nmの
半導体レーザ用の増反射ミラーが構成され、この増反射
ミラーに対して請求項4記載の発明と同様の効果が得ら
れる。
【0013】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るために、請求項4記載の発明において、前記アルミニ
ウム層の膜厚が95〜105nm、2酸化ケイ素層の膜厚が81
〜90nm、2酸化チタン層の膜厚が50〜56nm、およびポリ
弗化エチレン系繊維層の膜厚が10〜12nmに設定されるこ
とを特徴としている。その場合、波長約400〜700nmのア
ナログ複写機等に使用される増反射ミラーが構成され、
この増反射ミラーに対して請求項4記載の発明と同様の
効果が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1〜4は本発明に係る反射ミラーの
第1実施例を示す図であり、請求項1〜3何れかに記載
の発明に対応している。まず、構成を説明する。図1に
おいて、11はソーダーガラスからなる基板、12はこの基
板11上に成膜され100nmの膜厚を有するアルミニウム
層、13はこのアルミニウム層12上に成膜され110nmの膜
厚を有する酸化ケイ素層(SiOx、但し、2≧x≧1か
ら構成され2酸化ケイ素と1酸化ケイ素が混在されてい
る)、14はこの酸化ケイ素層13上に成膜され14nmの膜厚
を有するポリ弗化ビニル樹脂からなる弗化樹脂層(ポリ
弗化エチレン系繊維層)であり、複写機、ファクシミリ
装置、レーザプリンタ、プロジェクター、各種カメラ等
の光学部品に使用される普通ミラー15を構成している。
【0015】次に、このような反射ミラー15の製造方法
について説明する。まず、基板11を清浄に洗浄して真空
蒸着装置にセットした後、圧力(真空度)が2×10
-3(Pa)になるまで真空排気を行なう。次いで、電気抵
抗加熱による蒸発源からアルミニウムを蒸発させて膜厚
100nmのアルミニウム層12を成膜する。なお、このとき
水晶振動子によって膜厚の制御を行なう。
【0016】次いで、酸化ケイ素を他の蒸発源から蒸発
させて、膜厚110nmの酸化ケイ素層13を成膜する。な
お、このとき光電式膜厚制御によって光学的膜厚(屈折
率×膜厚)の制御を行なう。次いで、弗化樹脂を他の蒸
発源から蒸発させて膜厚14nmの弗化樹脂層14を成膜す
る。この結果、波長約760〜800nmで接触角(濡れ性)11
0〜120(deg)の半導体レーザ用の普通ミラー15が製造
される。
【0017】このように製造される半導体レーザ用の普
通ミラー15によれば、普通ミラー15の表面に弗化樹脂層
14を成膜して撥水性を持たせることができるので、接触
角を110〜120(deg)にして濡れ性を悪くしてミラー15
の表面を汚れ難くすることができ、汚れた場合には汚れ
を容易に拭取ることができる。また、汚れを拭き取った
場合に表面が傷が付くのを防止することができる。さら
に、汚れを拭取った後、反射率を初期値まで直ちに回復
させることができ、画像の伝達性が悪化するのを防止す
ることができる。
【0018】なお、本実施例では、溌水性効果の良否判
定として、ミラー15表面の接触角度の測定やテープ剥離
テストおよびごみ付着テストを行なった。図2は反射率
のデータの比較結果であり、本実施例の普通ミラー15の
反射率を図3に示す従来の普通ミラーと比較した図であ
る。なお、図3において、16はソーダーガラスからなる
基板、17はこの基板16上に成膜され100nmの膜厚を有す
るアルミニウム層、18はこのアルミニウム層18上に成膜
され110nmの膜厚を有する酸化ケイ素層(SiOx、但
し、2≧x≧1)であり、接触角は20〜30(deg)であ
る。
【0019】図2から明らかなように、本実施例の弗化
樹脂層14が成膜された普通ミラー15は従来の弗化樹脂層
が成膜されない普通ミラーに比べて反射率に何等遜色の
ないものであることが分った。また、上述した本実施例
の効果を従来の普通ミラーと比較した具体的な事例につ
いて説明する。 汚れ具合従来 汚れが早いので、顧客の使用環境が悪いときは、1〜2
年間でミラー面を清掃するか、ミラーを交換する。
【0020】本実施例 汚れが遅いので、顧客の使用環境が悪いときでも3〜4
年間はミラー面を清掃する必要がない。 拭き具合従来 汚れがこびり付いてるので、なかなか落ち難く、無理に
拭くとミラー表面が傷付いてしまう。
【0021】本実施例 汚れがこびりついていないので、汚れを簡単に拭取るこ
とができる上に傷が付き難い。 反射率従来 初期値より40〜50%低下し、拭いても初期まで回復しな
い。
【0022】本実施例 初期値より10〜20%低下し、拭くと初期値まで直ちに回
復する。なお、本実施例では、アルミニウム層12の膜厚
を100nmに、酸化ケイ素層13の膜厚を110nmに、さらに、
弗化樹脂層14の膜厚を14nmに設定しているが、これらの
膜厚は、アルミニウム層の膜厚を95〜105nmの範囲に、
酸化ケイ素層の膜厚を105〜115nmの範囲に、さらに、弗
化樹脂層の膜厚を13〜15nmの範囲に設定すれば、従来の
ミラーと反射率に遜色がないものにすることができる。
換言すれば、この範囲を逸脱すると反射率の低下を招く
ため、膜厚は上記範囲内に設定されることが好ましい。
【0023】なお、本実施例では、半導体レーザ用の普
通ミラー15を製造しているが、これに限らず、水晶振動
子および光電式膜厚制御によってアルミニウム層の膜厚
を95〜105nmに成膜するとともに、酸化ケイ素層の膜厚
を73〜81nmに制御し、さらに、弗化樹脂層の膜厚を10〜
12nmにすることにより、波長約400〜700nmのアナログ複
写機等に使用される普通ミラーを製造しても良い。
【0024】この場合にあっても、図4に従来のミラー
との反射率の比較結果を示すように、図3に示す従来の
弗化樹脂層が成膜されない普通ミラーに比べて反射率に
何等遜色のないものであることが分った。また、本実施
例では、基板11にソーダーガラスを用いているが、これ
に限らず、リンケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、アル
カリガラス等であっても良い。また、基板11はガラス基
板ではなく、ポリカーボネイトやメタクリル樹脂および
ポリオレフィン樹脂等のプラスチックであっても良い。
また、弗化樹脂とししポリ弗化ビニル樹脂を用いたが、
これに限らず、弗素系樹脂であればその他の樹脂でも良
い。
【0025】また、本実施例では、普通ミラー15を真空
蒸着法によって製造しているが、これに限らず、イオン
プレーティング法やスパッタリング法(PVD法)で製
造しても良い。図5〜8は本発明に係る反射ミラーの第
2実施例を示す図であり、請求項4〜6何れかに記載の
発明に対応している。
【0026】図4において、21はソーダーガラスからな
る基板、22はこの基板21上に成膜され100nmの膜厚を有
するアルミニウム層、23はこのアルミニウム層22上に成
膜され122nmの膜厚を有する2酸化ケイ素層、24はこの
2酸化ケイ素層23上に成膜され76nmの膜厚を有する2酸
化チタン層、25はこの2酸化チタン層25上に成膜され、
14nmの膜厚を有するポリ弗化ビニル樹脂からなる弗化樹
脂層(ポリ弗化エチレン系繊維層)であり、複写機、フ
ァクシミリ装置、レーザプリンタ、プロジェクター、各
種カメラ等の光学部品に使用される増反射ミラー26を構
成している。
【0027】次に、このような反射ミラー26の製造方法
について説明する。まず、基板21を清浄に洗浄して真空
蒸着装置にセットした後、圧力(真空度)が2×10
-3(Pa)になるまで真空排気を行なう。次いで、電気抵
抗加熱による蒸発源からアルミニウムを蒸発させて膜厚
100nmのアルミニウム層22を成膜する。なお、このとき
水晶振動子によって膜厚の制御を行なう。
【0028】次いで、2酸化ケイ素を他の蒸発源から蒸
発させて、膜厚122nmの2酸化ケイ素層23を成膜する。
なお、このとき光電式膜厚制御によって光学的膜厚(屈
折率×膜厚)の制御を行なう。次いで、2酸化チタンを
他の蒸発源から蒸発させて、膜厚76nmの2酸化チタン層
24を成膜する。なお、このときも光電式膜厚制御によっ
て光学的膜厚(屈折率×膜厚)の制御を行なう。
【0029】次いで、弗化樹脂を他の蒸発源から蒸発さ
せて膜厚12nmのポリ弗化ビニル樹脂層25成膜する。この
結果、波長約760〜800nmで接触角が110〜120(deg)の
半導体レーザ用の増反射ミラー26が製造される。このよ
うに製造される半導体レーザ用の増反射ミラー26によれ
ば、増反射ミラー26の表面にポリ弗化ビニル樹脂層25を
成膜して撥水性を持たせることができるので、接触角を
110〜120(deg)にして濡れ性を悪くしてミラー26の表
面を汚れ難くすることができ、汚れた場合には汚れを容
易に拭取ることができる。また、汚れを拭き取った場合
に表面が傷が付くのを防止することができる。さらに、
汚れを拭取った後、反射率を初期値まで直ちに回復させ
ることができ、画像の伝達性が悪化するのを防止するこ
とができる。
【0030】図6はこの反射率のデータの比較結果であ
り、本実施例の増反射ミラー26の反射率を図7に示す従
来の増反射ミラーと比較した図である。なお、図7にお
いて、27はソーダーガラスからなる基板、28はこの基板
27上に成膜され100nmの膜厚を有するアルミニウム層、2
9はこのアルミニウム層28上に成膜され122nmの膜厚を有
する2酸化ケイ素層、30はこの2酸化ケイ素層29上に成
膜され、76nmに設膜された2酸化チタン層であり、接触
角は20〜30(deg)である。
【0031】図6から明らかなように、本実施例の弗化
樹脂層25が成膜された増反射ミラー26は従来の弗化樹脂
層が成膜されない増反射ミラーに比べて反射率に何等遜
色のないものであることが分った。なお、アルミニウム
層の膜厚を100nmに、2酸化ケイ素層の膜厚を122nmに、
2酸化チタン層の膜厚を76nmに、さらに、ポリ弗化ビニ
ル樹脂層の膜厚を14nmに設定しているが、これらの膜厚
は、アルミニウム層の膜厚を95〜105nmの範囲に、2酸
化ケイ素層の膜厚を116〜128nmの範囲に、2酸化チタン
層の膜厚を72〜81nmの範囲に、さらに、弗化樹脂層の膜
厚を13〜15nmの範囲に設定すれば、従来のミラーと反射
率に遜色がないものにすることができる。換言すれば、
この範囲を逸脱すると反射率の低下を招くため、膜厚は
上記範囲内に設定されることが好ましい。
【0032】また、本実施例では、半導体レーザ用の増
反射ミラー26を製造しているが、これに限らず、水晶振
動子および光電式膜厚制御によってアルミニウム層の膜
厚を95〜105nmに、2酸化ケイ素層の膜厚を81〜90nm
に、2酸化チタン層の膜厚を50〜56に制御するととも
に、弗化樹脂層の膜厚を10〜12nmにすることにより、波
長約400〜700nmのアナログ複写機等に使用される増反射
ミラーを製造しても良い。
【0033】この場合にあっても、図8に従来のミラー
との反射率の比較結果を示すように、図7に示す従来の
弗化樹脂層が成膜されない従来の増反射ミラーに比べて
反射率に何等遜色のないものであることが分った。ま
た、本実施例では、基板11にソーダーガラスを用いてい
るが、これに限らず、リンケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガ
ラス、アルカリガラス等であっても良い。また、基板11
はガラス基板ではなく、ポリカーボネイトやメタクリル
樹脂およびポリオレフィン樹脂等のプラスチックであっ
ても良い。また、弗化樹脂としてポリ弗化ビニル樹脂を
用いたが、これに限らず、弗素系樹脂であればその他の
樹脂でも良い。
【0034】また、本実施例では、増反射ミラー26を真
空蒸着法によって製造しているが、これに限らず、イオ
ンプレーティング法やスパッタリング法(PVD法)で
製造しても良い。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、普通ミラ
ーの表面にポリ弗化エチレン系繊維層を成膜して撥水性
を持たせることができるので、接触角を大きくして濡れ
性を悪くしてミラーの表面を汚れ難くすることができる
とともに、汚れた場合に汚れを容易に拭取ることができ
る。また、汚れを拭き取った場合に表面に傷が付くのを
防止することができる。さらに、汚れを拭取った後、反
射率を初期値まで直ちに回復させることができ、画像の
伝達性を悪化するのを防止することができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、波長約760
〜800nmの半導体レーザ用の普通ミラーを構成すること
ができ、この普通ミラーに対して請求項1記載の発明と
同様の効果を得ることができる。請求項3記載の発明に
よれば、波長約400〜700nmのアナログ複写機等に使用さ
れる普通ミラーを構成することができ、この普通ミラー
に対して請求項1記載の発明と同様の効果を得ることが
できる。
【0037】請求項4記載の発明によれば、増反射ミラ
ーの表面にポリ弗化エチレン系繊維層を成膜して撥水性
を持たせることができるので、接触角を大きくして濡れ
性を悪くしてミラーの表面を汚れ難くすることができる
とともに、汚れた場合に汚れを容易に拭取ることができ
る。また、汚れを拭き取った場合に表面に傷が付くのを
防止することができる。さらに、汚れを拭取った後、反
射率を初期値まで直ちに回復させることができ、画像の
伝達性を悪化するのを防止することができる。
【0038】請求項5記載の発明によれば、波長約760
〜800nmの半導体レーザ用の増反射ミラーを構成するこ
とができ、この増反射ミラーに対して請求項4記載の発
明と同様の効果を得ることができる。請求項6記載の発
明は、波長約400〜700nmのアナログ複写機等に使用され
る増反射ミラーを構成することができ、この増反射ミラ
ーに対して請求項4記載の発明と同様の効果を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射ミラーの第1実施例を示すそ
の断面図である。
【図2】第1実施例の反射ミラーと従来の反射ミラーの
波長λと反射率Rとの関係を示す図である。
【図3】従来の反射ミラーの断面図である。
【図4】第1実施例の他の態様の反射ミラーと従来の反
射ミラーの波長λと反射率Rとの関係を示す図である。
【図5】本発明に係る反射ミラーの第2実施例を示すそ
の断面図である。
【図6】第2実施例の反射ミラーと従来の反射ミラーの
波長λと反射率Rとの関係を示す図である。
【図7】従来の反射ミラーの断面図である。
【図8】第2実施例の他の態様の反射ミラーと従来の反
射ミラーの波長λと反射率Rとの関係を示す図である。
【符号の説明】
11、21 基板 12、22 アルミニウム層 13 酸化ケイ素層 14、25 弗化樹脂層(ポリ弗化エチレン系繊維層) 15 普通ミラー 23 2酸化ケイ素層 24 2酸化チタン層 26 増反射ミラー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、この基板上に成膜されたアルミニ
    ウム層と、このアルミニウム層上に成膜された酸化ケイ
    素層(SiOx、但し、2≧x≧1)と、この酸化ケイ素
    層上に成膜されたポリ弗化エチレン系繊維層と、からな
    ることを特徴とする反射ミラー。
  2. 【請求項2】前記アルミニウム層の膜厚が95〜105nm、
    酸化ケイ素層の膜厚が105〜115nm、およびポリ弗化エチ
    レン系繊維層の膜厚が13〜15nmに設定されることを特徴
    とする請求項1記載の反射ミラー。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム層の膜厚が95〜105nm、
    酸化ケイ素層の膜厚が73〜81nm、およびポリ弗化エチレ
    ン系繊維層の膜厚が10〜12nmに設定されることを特徴と
    する請求項1記載の反射ミラー。
  4. 【請求項4】基板と、この基板上に成膜されたアルミニ
    ウム層と、このアルミニウム層上に成膜された2酸化ケ
    イ素層と、この2酸化ケイ素層上に成膜された2酸化チ
    タン層と、この2酸化チタン層上に成膜されたポリ弗化
    エチレン系繊維層と、からなることを特徴とする反射ミ
    ラー。
  5. 【請求項5】前記アルミニウム層の膜厚が95〜105nm、
    2酸化ケイ素層の膜厚が116〜128nm、2酸化チタン層の
    膜厚が72〜81nm、およびポリ弗化エチレン系繊維層の膜
    厚が13〜15nmに設定されることを特徴とする請求項4記
    載の反射ミラー。
  6. 【請求項6】前記アルミニウム層の膜厚が95〜105nm、
    2酸化ケイ素層の膜厚が81〜90nm、2酸化チタン層の膜
    厚が50〜56nm、およびポリ弗化エチレン系繊維層の膜厚
    が10〜12nmに設定されることを特徴とする請求項4記載
    の反射ミラー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100656804B1 (ko) * 2005-01-31 2006-12-13 주식회사 동성실리콘 실리콘을 포함하는 기능성 카페트
JP2008233878A (ja) * 2007-02-20 2008-10-02 Hoya Corp 防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100656804B1 (ko) * 2005-01-31 2006-12-13 주식회사 동성실리콘 실리콘을 포함하는 기능성 카페트
JP2008233878A (ja) * 2007-02-20 2008-10-02 Hoya Corp 防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置

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