JPH0899993A - タラノキサポニン類、その単離法と用途 - Google Patents

タラノキサポニン類、その単離法と用途

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JPH0899993A
JPH0899993A JP27419094A JP27419094A JPH0899993A JP H0899993 A JPH0899993 A JP H0899993A JP 27419094 A JP27419094 A JP 27419094A JP 27419094 A JP27419094 A JP 27419094A JP H0899993 A JPH0899993 A JP H0899993A
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雅之 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウコギ科のタラノキの根皮および樹皮等より
単離された新規サポニン類、その単離法と用途に関す
る。 【構成】 次式で示されるタラノキサポニン類又はその
医薬的に受容な塩からなる。 【化1】 エラトシドE オレアノール酸3−O−{β−D−グルコピラノシル
(1→3)−〔β−D−キシロピラノシル(1→2)〕
−α−L−アラビノピラノシド} エラトシドF 28−O−β−D−グルコピラノシル オレアノール酸
3−O−{β−D−グルコピラノシル(1→3)−〔β
−D−キシロピラノシル(1→2)〕−α−L−アラビ
ノピラノシド}

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ウコギ科(Aral
iaceae)のタラノキ(Araliaela−ta
SEEM)の根皮及び樹皮等より単離された新規サポ
ニン類、その単離法と用途に関する。
【0002】
【従来の技術】タラノキ(Aralia elata
SEEM)は、日本をはじめ中国、ロシア、朝鮮などに
広く分布するウコギ科(Araliaceae)の落葉
低木で、その根皮や樹皮は漢方医学において刺老鴉(シ
ロウア)などと称され、糖尿病、リウマチ性関節炎など
の治療や強壮の目的で薬用に供されてきた。日本では、
その若芽を山菜として食用に供するほか、根皮が糖尿病
の民間薬として用いられることは、広く知られている。
しかし、その伝承薬効を裏付ける知見は、これまでに得
られていない。一般に、糖尿病は病態の程度によりイン
スリン依存性糖尿病(IDDM)とインスリン非依存性
糖尿病(NIDDM)に大別される。
【0003】近年の食生活の西洋化に伴って、特にNI
DDMが急速に増加しつつあり、際立った自覚症状のな
いNIDDMの適正治療やその以前の状態から予防する
事は、40歳以上の日本人の10人に1人が糖尿病と言
われる深刻な状況の中で、特に大切な事である。従っ
て、厳格な血糖コントロールが重要な訳であり、高血糖
状態が持続すると、全身の細小血管に障害が起こり、
眼、腎臓などの臓器に様々な障害をもたらすことにな
る。かかる観点より、血糖をコントロールする目的で、
従来アカルボースなどの糖分解酵素阻害剤が利用され、
これを食事と一緒に投与すると、食後の血糖上昇を抑
え、その結果NIDDMの治療に有効である事がわかっ
た。また、天然に存在する糖吸収抑制成分として、カガ
イモ科(Asclepiadaceae)のギムネマ
(Gymnema syl−vestre)の葉部に含
まれるギムネマ酸などの配糖体が知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ギムネ
マ酸などには糖吸収抑制活性のほかに甘味抑制活性を有
する事が報告されている事から、糖の過剰摂取の予防の
目的にはそぐわないものであった。また、アカルボース
などのα−グルコシダーゼ阻害剤は、ショ糖などのα−
グルコシド結合を有するものには適用できるが、ブドウ
糖などの単糖の吸収抑制活性を示さない事から、使用上
に限度があるという欠点があった。かくして、糖尿病あ
るいはその前駆症状の治療、改善、さらには最も重要な
予防に利用可能な糖吸収抑制成分の出現が望まれてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、タラノキを
研究した結果、これまでにタラノキ樹皮より、エラトシ
ド(elatoside)A、B、C、Dを新規に単離
した。この内、エラトシドA並びにBは、エタノールな
どのアルコールの吸収抑制活性を有し、非常に有用であ
ることが知見された。今回、発明者は、タラノキの根皮
及び樹皮より、新規サポニンであるエラトシドE、Fを
単離することに成功し、この内、エラトシドEはショ糖
ばかりでなく、ブドウ糖そのものにも強い糖吸収抑制活
性を示し、予防を目的とする血糖コントロールに有用な
成分である事が判明した。また、構造を決定する段階
で、エラトシドFをアルカリ(5%水酸化ナトリウム)
で処理することにより、エラトシドEが得られることが
判明し、エラトシドEの原料となり得る。かくして、こ
の発明は、実質的に純粋なタラノキサポニン類並びに次
式で示される2種のサポニンと、それらの単離法を提供
するものである。即ち、この発明による新規な2種のサ
ポニンは、次式である。
【0006】
【化2】 エラトシドE オレアノール酸3−O−{β−D−グルコピラノシル
(1→3)−〔β−D−キシロピラノシル(1→2)〕
−α−L−アラビノピラノシド} エラトシドF 28−O−β−D−グルコピラノシル オレアノール酸
3−O−{β−D−グルコピラノシル(1→3)−〔β
−D−キシロピラノシル(1→2)〕−α−L−アラビ
ノピラノシド}
【0007】この発明によれば、タラノキの根皮又は樹
皮をメタール等の低級脂肪族アルコール又はその含水物
で抽出し、抽出液を濃縮し、濃縮エキスを水と酢酸エチ
ルで分配処理し、水層をブタノールで分配処理し、得ら
れたブタノール層を濃縮し、得られる粗サポニン分画
を、精製処理してタラノキサポニン類を単離する方法が
提供される。この発明のタラノキサポニン類は、実質的
に純粋であり、サポニン類のみを少なくとも90%以上
好ましくは95%以上含むことを意味し、タラノキの根
皮ないしは樹皮をとり、メタノールなどの低級脂肪族ア
ルコール又はその含水物で抽出処理する。この抽出は使
用する溶媒が煮沸する程度に加熱して行われ、低級脂肪
族アルコールとしてはメタノール、エタノール等が挙げ
られ、メタノールが最も好ましく、次いで0〜60%メ
タノール含有水が好ましい。この抽出処理は、数回繰り
返すのが好ましく、1回の溶媒の使用量は、上記タラノ
キの根皮ないしは樹皮に対し2〜5倍(重量/重量)程
度が好ましい。次いで、この抽出液をなるべく低温低圧
で濃縮し、エキスとする。
【0008】この濃縮物(エキス状)を水と酢酸エチル
で分配処理するが、この分配処理は、この濃縮物を水と
酢酸エチルの混液の約2:1〜約1:2の重量比率のも
の、好ましくは約1:1の重量比率のものと振とうす
る。次いで、得られた水層に約2:1〜約1:2の重量
比率のブタノール、好ましくは約1:1の重量比率のブ
タノールを加え振とう抽出を数回繰り返し、ろ過後、こ
の抽出液をなるべく低温低圧で濃縮し、濃縮物をほぼ同
重量の水に懸濁し、これに約1〜2倍量(重量)のブタ
ノールを加えて振とうし、この処理を数回繰り返し、ろ
過後、この抽出液をなるべく低温低圧で濃縮し、溶媒を
留去して、タラノキの粗サポニン分画を得る。さらにこ
れは、以下に詳述するように精製処理に付される。この
精製処理の方法は、サポニン類に対して溶解性の有機溶
媒と非溶解性の有機溶媒とを組み合わせて行われる。
【0009】しかして、この発明のサポニン類は、ショ
糖、ブドウ糖などの糖吸収抑制作用による治療はもとよ
り、予防の目的で、医薬、食品、飲料などの形態で摂取
し、保健上、利用価値の高い成分である。例えば、医薬
としては、糖吸収抑制剤として利用出来るほか、糖の過
剰摂取抑制による肥満予防、高脂血症予防など成人病予
防、治療に有効である。従って、この発明はタラノキか
ら単離されたタラノキサポニン類、もしくは上記請求項
1で記載された化学式のエラトシドE、又はその医薬的
に受容な塩と医薬的に受容な賦形剤とからなる糖吸収抑
制剤を提供するものである。この組成物は、経口用又は
非経口用のいずれであってもよい。経口用剤型としては
通常、散剤、錠剤、乳剤、カプセル剤、茶剤、顆粒剤、
液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤、懸濁剤、リモナ
ーデ剤などを含む)などが挙げられる。
【0010】また、非経口用剤型としては、軟膏剤、硬
膏剤、液剤(酒精剤、チンキ剤、ローション剤等を含
む)、湿布剤(パップ剤、パスタ剤)、塗布剤、噴霧
剤、散布剤、リニメント剤(塗擦剤)、クリーム剤、乳
剤、浴剤などが挙げられる。投与量は、病状に応じて異
なるが、経口用の製剤の場合、サポニン成分として成人
1日あたり10〜300mg、好ましくは50〜150
mgを2〜3回に分けて投与することによって効力を発
揮するものである。また、非経口用の外用の場合、サポ
ニン成分として0.01〜5%濃度の配合でよく、好ま
しくは0.1〜1%の製剤として使用するのがよい。こ
こに使用される固体または液体の賦形剤としては、当該
分野で公知のものが使用されるが、前述の様な投与量に
必要なこの発明の化合物を含むように製剤化するのが望
ましい。
【0011】いくつかの例を挙げると散剤、その他の内
服用粉末剤における賦形剤としては、乳糖、澱粉、デキ
ストリン、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、合成及
び天然ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、乾燥水
酸化アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸
ナトリウム、乾燥酵母などが挙げられる。外用散剤の場
合は、酸化亜鉛、タルク、澱粉、カオリン、ホウ酸末、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、沈降炭酸カルシウム、次没食子酸ビスマ
ス、硫酸アルミニウムカリウム末などが挙げられる。液
剤における賦形剤は、水、グリセリン、プロピレングリ
コール、エタノール、脂肪油、エチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ソルビトールなどが挙げられ
る。さらに軟膏剤の場合、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワ
セリン、グリセリン、ミツロウ、モクロウ、パラフィ
ン、流動パラフィン、樹脂、高級アルコール、プラスチ
ックス、グリコール類、水界面活性剤などを組合せて作
った疎水性基剤あるいは親水性基剤(乳剤性基剤、水溶
性基剤および懸濁性基剤を含む)が賦形剤として使用さ
れる。
【0012】食品としては、糖の過剰摂取抑制による糖
尿病予防、肥満予防、高脂血症予防などの成人病予防の
目的で、その食品としての機能を十分に生かすべく、特
定保健用食品、JSD食品、特殊栄養食品、栄養補助食
品、健康食品などに配合できる。また、その他の食品に
おいても、保健、予防を目的として配合できる。例え
ば、使用する賦形剤は、食品衛生法、食品添加物公定書
その他の食品規定などに記載される食品原料を用いるこ
とができる。飲料としては、特定保健用食品、JSD食
品及び特殊栄養食品としての飲料や、その他の栄養飲
料、健康飲料、各種の健康茶その他に配合できる。例え
ば、使用する賦形剤は、上記の各種食品規定などに記載
される食品原料を用いることができる。
【実施例】
【0013】タラノキの根皮1.7kgをメタノール1
0lずつで3回加熱還流抽出し、抽出液を合わせて減圧
下濃縮し、溶媒をほぼ留去してエキスとした。このエキ
スにエキスとほぼ同量より少し多い水を加え、振とうし
て均一化し、酢酸エチル500mlを加え、振とうした
後、水層をとり、ブタノール500mlずつで4回抽出
した。ブタノール層を合わせ、減圧下溶媒を留去し、タ
ラノキサポニン分画を得た。同様の操作をタラノキの樹
皮(2.5kg)並びに葉(2.1kg)についても行
い、樹皮あるいは葉由来のタラノキサポニン分画を得
た。次に、タラノキの根皮、樹皮及び葉から得たサポニ
ン分画について、ショ糖あるいはブドウ糖の吸収抑制作
用について検討を行った。20〜24時間絶食させたW
istar系雄性ラット(体重140〜160g)に各
サポニン分画を経口投与し、その30分後に、ショ糖
(1g/kg)又はブドウ糖(0.5g/kg)を経口
投与した。その後、経時的に無麻酔拘束下(採血時の
み)頸静脈より約0.4mlずつ採血した後、氷水で冷
却し、遠心分離により血清を分離した。その血清中のグ
ルコース濃度を、グルコースオキシダーゼ法にて測定し
た。
【0014】結果を表1及び表2に示す。サポニン分画
のショ糖並びにブドウ糖の吸収抑制作用は、根皮に由来
するものが最も強力で、次いで、樹皮由来のものが抑制
作用を示し、葉由来の分画は、抑制作用を示さないこと
が確認できた。
【0015】
【0016】
【他実施例】次に、最も強力な糖吸収抑制作用を示した
タラノキの根皮について、更に、詳細な試験を実施し
た。タラノキの根皮1.7kgをメタノール10lずつ
で3回加熱還流抽出し、抽出液を合わせて減圧下濃縮
し、溶媒をほぼ留去してエキスとした。このエキスにエ
キスとほぼ同量より少し多い水を加え、振とうして均一
化し、酢酸エチル500mlを加え、振とうした後、水
層をとり、ブタノール500mlずつで4回抽出した。
ブタノール層を合わせ、減圧下溶媒を留去し、タラノキ
サポニン分画を得た。この糖吸収抑制作用を有するタラ
ノキサポニン分画につき、メタノール・水系にて逆層シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、更に、クロ
ロホルム・メタノール・水系にてシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーを行い、最後に、高速液体クロマトグラ
フィー(カラム:C18系クロマトレックス、移動層:
メタノール・1%酢酸混液)にて精密に分離分画を行っ
た。この方法によってエラトシドE、F、A、C、チク
セツサポニンIV、スティピュレアノシドR及びR
を単離した。
【0017】単離精製したタラノキサポニンは、次の性
質を有し、以下の分析データにより構造を決定した。 エラトシドE 無色の微細結晶 融点: 192.5〜194.0°C 比旋光度: 〔α〕=+43.6°(メタノール) 分子式: C467416 (MW:883.0
8) 赤外吸収スペクトル(KBr): 3432,169
8,1076cm−1 ポジティブFAB−MS: 905(M+Na),8
89(M+Li) メタノリシス(9%HCl−MeOH)により、メチル
L−アラビノシド、メチルD−グルコシド及びメチルD
−キシロシドが1:1:1の比率で、オレアノール酸と
ともに得られる。 H−NMR及び13C−NMR:COSY(H−
H,H−13C),DEPT,HMBC及びHOHA
HA(H−H,H−13C)による。 δ4.77(d,J=7.3、1’−H) 5.40(d,J=7.3、1”−H) 5.31(d,J=7.9、1”’−H) H−核磁気共鳴スペクトル(d−ピリジンJinH
z)及び13C−核磁気共鳴スペクトル(表3)のデー
タにより帰属。HMBCの相互関係は、エラトシドEの
オリゴサッカライド部分中の次に示す炭素とプロトンの
間に観測された。 3−C&1’−H 2’−C&1”−H 3’−C&1”’−H 既知のオレアノール酸配糖体の13C−核磁気共鳴スペ
クトルの比較並びにエラトシドEのROESYデータに
より、エラトシドEの構造式は上記請求項1に記載の通
り決定した。
【0018】エラトシドF 無色の微細結晶 融点: 212.5〜214.0°C 比旋光度: 〔α〕=+24.3°(メタノール) 分子式: C528421 (MW:1045.
22) 赤外吸収スペクトル(KBr): 3432,173
4,1076cm−1 H−核磁気共鳴スペクトル(d−ピリジン、δ) 4.75(d,J=7.9、1’−H) 5.40(d,J=7.6、1”−H) 5.29(d,J=7.6、1”’−H) 6.38(d,J=7.6、1””−H) ポジティブFAB−MS(m/z):1067(M+N
a),アルカリ加水分解(5%水酸化ナトリウム)に
より、エラトシドEを遊離した。メタノリシス(9%H
Cl−MeOH)により、メチルL−アラビノシド、メ
チルD−グルコシド及びメチルD−キシロシドが1:
2:1の比率で、オレアノール酸とともに得られる。詳
細なH−核磁気共鳴スペクトル及び13C−核磁気共
鳴スペクトルの測定により、エラトシドFの構造式を上
記請求項1に記載のように明らかにした。
【0019】
【0020】単離したタラノキサポニンのショ糖吸収抑
制作用について検討を行った。20〜24時間絶食させ
たWistar系雄性ラット(体重140〜160g)
に被験物質を経口投与し、その30分後に、ショ糖(1
g/kg)を経口投与した。その後、経時的に無麻酔拘
束下(採血時のみ)頸静脈より約0.4mlずつ採血し
た後、氷水で冷却し、遠心分離により血清を分離した。
その血清中のブドウ糖濃度を、グルコースオキシダーゼ
法にて測定した。そして、被験物質を投与したラット
と、被験物質を投与していないラットとの血糖値の比較
結果は、次の通りである。表4及び表5から明らかなよ
うに、エラトシドEが特に食後における血糖値の上昇を
抑制することが認められる。
【0021】
【0022】単離したタラノキサポニン、エラトシドE
のブドウ糖吸収抑制作用について検討を行った。20〜
24時間絶食させたWistar系雄性ラット(体重1
40〜160g)に被験物質を経口投与し、その30分
後に、ブドウ糖(0.5g/kg)を経口投与した。そ
の後、経時的に無麻酔拘束下(採血時のみ)頸静脈より
約0.4mlずつ採血した後、氷水で冷却し、遠心分離
により血清を分離した。その血清中のブドウ糖濃度を、
グルコースオキシダーゼ法にて測定した。
【0023】そして、被験物質を投与したラットと、被
験物質を投与していないラットとの血糖値の比較結果
は、次の通りである。表6に認められるように、ショ糖
のみならずこのブドウ糖負荷試験においても、血中ブド
ウ糖の濃度を用量依存的に強く抑制する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式で示されるタラノキサポニン類又はそ
    の医薬的に受容な塩。 【化1】 エラトシドE オレアノール酸3−O−{β−D−グルコピラノシル
    (1→3)−〔β−D−キシロピラノシル(1→2)〕
    −α−L−アラビノピラノシド} エラトシドF 28−O−β−D−グルコピラノシル オレアノール酸
    3−O−{β−D−グルコピラノシル(1→3)−〔β
    −D−キシロピラノシル(1→2)〕−α−L−アラビ
    ノピラノシド}
  2. 【請求項2】タラノキの根皮又は樹皮をメタール等の低
    級脂肪族アルコール又はその含水物で抽出し、抽出液を
    濃縮し、濃縮エキスを水と酢酸エチルで分配処理し、水
    層をブタノールで分配処理し、得られたブタノール層を
    濃縮し、得られる粗サポニン分画を、精製処理に付して
    請求項1で示されるタラノキサポニン類、又はその医薬
    的に受容な塩を分別単離することを特徴とするタラノキ
    サポニン類の単離法。
  3. 【請求項3】請求項1で示されるタラノキサポニン類又
    はその医薬、食品及び飲料に受容な塩の少なくとも一つ
    と医薬、食品及び飲料に受容な賦形剤とからなる糖吸収
    抑制剤。
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