JPH089994B2 - 羽根車の回転装置 - Google Patents

羽根車の回転装置

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JPH089994B2
JPH089994B2 JP30794287A JP30794287A JPH089994B2 JP H089994 B2 JPH089994 B2 JP H089994B2 JP 30794287 A JP30794287 A JP 30794287A JP 30794287 A JP30794287 A JP 30794287A JP H089994 B2 JPH089994 B2 JP H089994B2
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圭 木全
静 山崎
達夫 川瀬
義明 中川
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エヌティエヌ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、羽根車の回転装置、更に詳しくは、遠心
送風機、遠心圧縮機、ラジアルタービン等の羽根車を駆
動する、あるいは羽根車によって駆動されるための回転
装置に関するものである。
〔発明の背景〕
例えば、自動車の補機として、エンジンの出力軸から
回転を取って羽根車を回転させ、羽根車の回転によって
発生した圧縮空気をシリンダに供給し、燃料混合気の吸
入効率を高めてパワーアップするスーパーチャージャが
考えられている。
スーパーチャージャは、圧縮空気を得るために羽根車
を高速回転させなければならないが、エンジンの出力軸
と羽根車を単に増速機を介して連動したのでは、エンジ
ンの回転に比例した圧縮比の空気しか得られず、特にエ
ンジンの低速回転時の効率が悪くなる。
このため、エンジンの出力軸と羽根車の間に無段変速
機を配置し、変速比を変化させることにより、エンジン
の低速回転時の出力を効果的に増大させることができる
ようにする必要がある。
ところで、スーパーチャージャの如き、高速回転を必
要とする遠心圧縮機の羽根車の駆動に適した無段変速機
として、特公昭35−11260号公報に示されるダブルコー
ンを用いた摩擦伝導式の無段変速機の採用が考えられ
る。
上記の無段変速機は、第4図に示すように、入力軸11
と出力軸12を同軸心状に配置し、入力軸11に取付けたア
ウターリング15と出力軸12に取付けたドリブンコーン16
の間にダブルコーン18を配置し、ダブルコーン18に対し
てドリブンコーン16及びアウターリング15を常に適当な
圧力で接触させ、動力が入力軸11のアウターリング15か
らダブルコーン18を介して出力軸12のドリブンコーン16
へと伝達され、出力軸12に増速回転を取出すと共に、変
速比はダブルコーン18をラックとピニオン機構19を用い
て軸方向に移動させることにより変更させるようになっ
ている。
上記無段変速機における出力軸12の端部に遠心圧縮機
21の羽根車22を固定し、入力軸11に回転を与えると羽根
車22が高速回転し、圧縮空気を発生することになる。
しかし、遠心圧縮機に上記のような無段変速機を導入
するには、いくつかの解決しなければならない問題が発
生する。
上記無段変速機においては、摩擦面でトルクを伝達す
るため、各々の摩擦面に法線力を加える必要がある。ま
た、各摩擦面は入力軸あるいは出力軸に対して平行でな
く、ある傾斜面を有しているため、法線力の分力として
入力軸あるいは出力軸にスラスト荷重が加わることにな
る。
第5図に示すように、ダブルコーン18をドリブンコー
ン16の接触面における法線力Fnの軸方向分力Fsによっ
て、ドリブンコーン16を固定した出力軸12に第4図矢印
で示すスラスト力Fsが発生する。
出力軸12の端部に固定した羽根車22は回転すると、第
3図で示した圧力分布図のように、羽根車前面に生じる
圧力分布f11と背面に生じる圧力分布f2が異なるため、
羽根車22には軸方向に推力が発生する。
第3図の圧力分布図は、背面の総圧力分布f2が前面の
総圧力分布f1よりも大きくなり、背面から前面の方向に
推力Fi=F1−F2が作用する例を示した。ボス部の半径r3
等の形状の違いによっては前面から背面の方向に推力が
作用する場合もあるが通常の羽根車の設計では背面から
前面の方向に推力が作用する場合がほとんどである。
なお、実際は、流体の向きが軸方向から半径方向に変
わることによる運動量変化に基づく力も作用するが、流
体(空気)の流量が多くない限り通常は無視できる。
上記で述べた出力軸側の摩擦面における法線力の軸方
向分力Fsと羽根車において生じる推力Fiとが同一方向で
あると、それらの合力がスラスト荷重として軸受に作用
することになる。
大きな動力を伝達するためには、必然的に摩擦面に加
える法線力を大きくする必要があり、スラスト力もそれ
に応じて大きくなる。このスラスト力は各々軸受13、14
で支えなければならないが 一般に玉軸受の寿命は荷重の約3乗に反比例するた
め、スラスト力の増大は軸受寿命を急激に減少させるこ
とになる。
羽根車に作用する推力が背面から前面に作用する場合
に摩擦伝導面の勾配を第5図のように構成すると出力軸
軸受において、摩擦伝導面における法線力の軸方向分力
に羽根車において生じる推力が合力となって作用するの
で軸受寿命の点から動定格荷重の大きい軸受を使わなけ
ればならず、装置の小型化、高速化及びコストダウンの
点から障害となると共に、軸受の大型化は軸受摩擦モー
メントの増大を招き、発熱、効率の点でも不利となる。
〔発明の目的〕
そこでこの発明は、摩擦伝導式無段変速機の摩擦面に
おける法線力の軸方向分力と羽根車において流体圧によ
って生じる推力を互に反対方向になるようにして相殺さ
せ、負荷荷重の軽減による軸受寿命の延長により、摩擦
伝導式無段変速機の遠心圧縮機等への採用を実現するこ
とができる羽根車の回転装置を提供することが目的であ
る。
〔目的を達成するための手段〕
上記のような目的を達成するため、この発明は、摩擦
伝導式無段変速機の入力軸又は出力軸に遠心式流体機械
の羽根車を取付け、流体圧によって羽根車に作用するス
ラスト力と無段変速機の摩擦面において羽根車の取付軸
に作用するスラスト力とが反対の方向になるようにした
構成としたものである。
〔作用〕
摩擦伝導式無段変速機を介して羽根車を回転させる
と、無段変速機は羽根車の取付軸に摩擦面でスラスト力
が作用し、同時に流体圧で羽根車にもスラスト力が発生
し、両者のスラスト力は互に反対の方向に作用するた
め、スラスト力は相殺され、羽根車の取付軸を支持する
軸受に対するスラスト荷重が軽減され、軸受寿命を延長
させる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面の第1図と第2図
に基づいて説明する。
第1図に示す例において、摩擦伝導式の無段変速機
は、入力軸11と出力軸12をケーシング23で軸受13、14を
介して回動自在となるよう同軸心状に支持し、入力軸11
にアウターリング15と出力軸12にドリブンコーン16を取
付け、アウターリング15とドリブンコーン16の間に、ス
ピンドル17で支持したダブルコーン18をラックとピニオ
ン機構19で軸方向に移動自在となるよう配置し、加圧カ
ム20によりアウターリング15及びドリブンコーン16をダ
ブルコーン18の対応する接触面18a、18bに対して適正な
圧力で接触させ、入力軸11の回転をアウターリング15か
らダブルコーン18を介してドリブンコーン16に伝達し、
出力軸12を増速回転させるようになっており、ダブルコ
ーン18を軸方向に移動させることにより無段階の変速が
得られる。
この例における増速機は、ダブルコーン18を第4図と
逆傾斜に配置し、ドリブンコーン16の接触傾斜面18aを
入力軸11側に、またアウターリング15の接触傾斜面18b
を出力軸12側に位置させ、第2図のように、接触傾斜面
18aとドリブンコーン16の接触面における法線力Fnの軸
方向分力Fsが第1図の矢印で示す方向に、出力軸11にス
ラスト力Fsを生じさせるようにしている。
出力軸12の端部に固定した羽根車22は、その背面が無
段変速機に臨むよう配置され、この羽根車22は背面から
前面にスラスト力Fiが発生するよう設計されている。
この例において、入力軸11に回転を与えて羽根車22を
回転させると、出力軸12のスラスト力Fsと羽根車22のス
ラスト力Fiが相反する外向きに生じて互に相殺すること
により、軸受14に対するスラスト荷重を軽減するもので
ある。
上記のように、無段変速機の摩擦面において生じる法
線力の軸方向分力Fsと羽根車において生じるスラスト力
Fiの差(Fs−Fi)だけが羽根車取付軸の軸受14に作用す
るため、軸受14に対するスラスト方向の負荷を軽減でき
したがって軸受の寿命を増大させることができる。この
ことは特にスーパーチャージャの如く羽根車の高速回転
化を必要とする遠心圧縮機の実現に極めて重要である。
なお、出力軸12に羽根車22を取付け、入力軸11の回転
で羽根車22を高速回転さ、遠心送風機あるいは遠心圧縮
機の回転装置として使用した例を示したが、入力軸と出
力軸を逆に使用し、羽根車22が流体エネルギーによって
駆動されるラジアルタービンとして使用することも可能
であり、この場合無段変速機は減速機として用いられる
ことになる。
〔効果〕
以上のように、この発明によると、摩擦伝導式無段変
速機の入力軸又は出力軸に遠心式流体機械の羽根車を取
付け、羽根車に生じるスラスト力と無段変速機の摩擦面
で羽根車の取付軸に作用するスラスト力が反対方向にな
るようにしたので、羽根車取付軸に作用するスラスト力
を相殺して羽根車取付軸を支持する軸受へのスラスト荷
重を軽減し、軸受寿命を延長させることができ、遠心式
流体機械の高速回転化を実現することができる。
また、軸受に対するスラスト荷重の軽減により、軸受
寸法の小型化が可能になり、従って装置全体の小型化、
高速化及びコスト低減が図れ、かつ軸受摩擦トルクが小
さくなるため、効率のアップと発熱の低下が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る回転装置の例を示す縦断面図、
第2図は同上における無段変速機の軸方向分力の発生を
示す説明図、第3図は羽根車の推力発生を示す説明図、
第4図は無段変速機の基本構造を示す断面図、第5図は
同上における無段変速機の軸方向分力の発生を示す説明
図である。 11……入力軸、12……出力軸、13、14……軸受、15……
アウターリング、16……ドリブンコーン、18……ダブル
コーン、22……羽根車。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭56−159698(JP,U) 特公 昭35−11260(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦伝導式無段変速機の入力軸又は出力軸
    に遠心式流体機械の羽根車を取付け、流体圧によって羽
    根車に作用するストラスト力と無段変速機の摩擦面にお
    いて羽根車の取付軸に作用するスラスト力とが反対の方
    向になるようにした羽根車の回転装置。
  2. 【請求項2】羽根車は、背面が摩擦伝導側にあり、その
    前面が取付軸の一方端部側になるよう軸に取付けられ、
    流体圧によって作用するスラスト力が背面から前面に作
    用するよう形成され、羽根車を取付けた軸の他端に摩擦
    伝導装置の摩擦面を構成する一方の摩擦面要素を取付
    け、この摩擦面により羽根車取付軸に作用するスラスト
    力が羽根車に生じるスラスト力と反対方向になるように
    上記摩擦面を設けた特許請求の範囲第1項に記載の羽根
    車の回転装置。
JP30794287A 1987-12-04 1987-12-04 羽根車の回転装置 Expired - Fee Related JPH089994B2 (ja)

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