JPH089986Y2 - メッセージ受信機能を備えた通信機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はＤＴＳＳ又はページヤ機
能の一方又は併用したメッセージページング機能を有す
る通信機のページヤ表示機能に関する。

【０００２】

【従来の技術】通信機の通信方法には通常のＡＭ・ＦＭ
・ＳＳＢを用いた通信以外にいわゆるポケットベルトと
称されるページヤ通信がある。これはＤＴＭＦ（Ｄｕａ
ｌ Ｔｏｎｅ Ｍｕｌｔｉ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｓｉ
ｇｎａｌｉｎｇ）低周波の高低２音を組み合わせて数字
やアルファベットに割り当てた信号を用い相手局の呼び
出しを行う、相手局にその数値又はアルファベットがメ
モリされていると呼び出しに応じて以後のメッセージを
受信する。

【０００３】ページヤ以外にもＤＴＳＳ（Ｄｕａｌ Ｔ
ｏｎｅ Ｓｑｕｅｌｃｈ Ｓｙｓｔｅｍ）方式があり、
３桁のＤＴＭＦコードを使用してスケルチを開かせる方
式である。この方式を用いて特定局の呼び出しや特定グ
ループの一斉呼び出し等を行う通信方式がある。

【０００４】例えばページヤ方式は電波として送信する
情報量をできるだけ少なくして多くの人が同時にページ
ヤを利用できるようになっているので、限られた電波の
有効利用を図れるものである。そこで相手局を呼び出し
た後のメッセージの送受信も通常６文字単位で行う。こ
のメッセージの１例として（ＣＡＬＬ ＭＥ）のような
語句を用いる。そのため、特に使用頻度の高いものを１
０種類程度メモリしておき、簡単に選択して使用されて
いる。それ以外の語句については通信機を送信状態に設
定した後テンキーを操作してＤＴＭＦ信号を生成してメ
ッセージを送信する。送信中は表示器にメッセージが表
示される。この１つのメッセージ語句で表現できない場
合はメッセージを６文字からなる複数パックに分割して
送信する。

【０００５】メッセージ機能を備えた受信機は、ＤＴＳ
Ｓとページング機能とが併用できるものが主流である。
そこで、メッセージ受信に設定しておき、ＤＴＳＳ又は
ページングコードが一致すると受信回路は開いて受信さ
れるメッセージを表示器に表示するとともにメモリには
最新のものが１０パック程度記憶されていて古いものか
ら順番に新しいメッセージに書き替えられる。

【０００６】通話中又は不在中にメッセージ受信に設定
されていると受信したメッセージはメモリに記憶され
る。このメモリに記憶された複数のメッセージを読出し
表示するにはボタンスイッチ等を操作することで最新の
メッセージから押圧毎に順次古いメッセージまで表示器
に表示されるので呼び出した相手局の用件を確認できる
ものである。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】メモリされたメッセー
ジはボタンスイッチ等で押圧毎に順次新しいものから表
示器に表示されるが、長いメッセージの場合は数パック
に分けて受信してメモリされているので、上記の読み出
し方法ではメッセージの語句の順序が逆に表示されるか
ら判断に苦しむ、その上次々とボタンスイッチを押し続
ける必要がある。本考案は上記の表示方法の改善を目的
とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】メモリされたメッセージ
を表示するのにボタンスイッチ等を表示毎に押圧して新
しいメッセージから順次古いメッセージに表示替えする
手段と、古いメッセージから順次新しいメッセージに所
定のタイムでスクロールさせて表示する手段とを、表示
モード選択切換スイッチにより選択可能に構成する。

【０００９】受信したメッセージのメモリへの記憶は記
憶されている古いメッセージから順番に書き替える機能
と、過去の記録されたメッセージを消去した後新たにメ
モリに記憶するメッセージは全メモリに記憶した後は、
この機能の選択を解除されるまでメモリの更新記憶を禁
止する機能とを選択する手段を設ける。

【００１０】

【作用】受信したメッセージの表示手段をスクロール機
能に選択すると、メッセージの古い順番で約２秒間隔で
表示が切り替わる。

【００１１】

【実施例】図１は本考案のメッセージ受信機能を備えた
受信機の一実施例の構成図である。図面に従って説明す
る。図中１はアンテナ、２は受信部、３は低周波増幅回
路、４はスピーカ、５はＤＴＭＦレシーバー、６はＣＰ
Ｕ、７は表示部、８は表示モード切換スイッチである。

【００１２】ＤＴＭＦぺーシ゛ヤ動作を説明する。不図
示の送信機で生成したＤＴＭＦ信号をＤＴＭＦジエネレ
ータでアナログ信号に変換する。このアナログ信号で搬
送波を変調して送信する。この信号をアンテナ１から受
信部２に受信して検波した信号は、ＤＴＭＦレシーバ６
でアナログ信号をデジタル変換して数字又はアルフアベ
ットのデータを得る。このデータが受信機のメモリデー
タと一致すると相手局との間でページヤ機能が同期して
相手局との間で通話状態になり以後のメッセージを含む
信号を受け入れる。

【００１３】以下メッセージが図２のように入力されて
表示及びメモリに順番に書き込まれる。メモリに記憶さ
れたメッセージがある場合は古いものから書き替えられ
る。このメッセージは６桁からなる文字で送信されたも
のをそのまま表示すると同時にメモリ毎に記憶させる。
１メッセージですむ場合はそれでよいが長文で複数のメ
ッセージにする場合は当然複数のメモリが必要になる。
又、この長文のメッセージを後で見る場合は不図示のメ
ッセージ読み出しボタンスンッチを操作して最新のメッ
セージから順番に古いものへと見ていく方法である。従
って長文のメッセージでは語句毎に逆の順番で見ること
になり前後の判断が難しく大変不便である。

【００１４】そこで表示モード切換スイッチ８を操作し
てメッセージメモリをスクロール表示に切換ると、図３
に示すフローチャートに従って古いメッセージから順番
に所定のタイム間隔で表示させる。このフローチャート
は２秒間隔の表示に設定してある。記憶されているメッ
セージの確認がすむと表示モード切換スイッチ８を操作
してスクロール表示を解除する。

【００１５】次に、請求項２について説明する。図４は
そのフローチャートである。明らかに長文のメッセージ
が入る可能性があり、特にそのメッセージが重要な場合
には、予めメモリの更新記憶を禁止しておく必要があ
る。この場合は始めに現在の記憶されているメッセージ
を消去しておく、それ以後の受信したメッセージを順次
記憶させて全メモリが記憶されるとその後の受信したメ
ッセージの更新記憶は禁止して重要なメッセージを保持
する。この更新記憶禁止機能と通常の更新記憶機能とは
選択して切換える構成とする。

【００１６】

【考案の効果】本考案によるＤＴＭＦページヤによるメ
ッセージがメモリされた内容をスクロールして古いもの
から順次表示させる機能を設けたことによって操作者が
所望のメッセージ内容を選択しなくても受信した順番に
メッセージが表示されるので操作性が向上した、そのた
め語句だけでなく簡単な文章まで送受信することが可能
になった。

【００１７】更に、メモリに更新記憶手段と更新記憶禁
止手段とを設け、選択してメモリの記憶を制御できるよ
う構成したので重要な長文のメッセージも消されること
がない。上記の考案はほとんどソフトウエアによる処理
で行うので追加する部品が少なくコストアップにはなら
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるＤＴＭＦのメッセージ受信機能を
備えた受信機の一実施例の構成図である。

【図２】メモリの内容例を示す図である。

【図３】本考案のメモリのスクロール表示のフローチャ
ートである。

【図４】メモリ記憶方法の更新記憶禁止のフローチャー
トである。

【符号の説明】

１ アンテナ ２ 受信部 ３ ＡＭアンプ ４ スピーカ ５ ＤＴＭＦレシーバ ６ ＣＰＵ ７ 表示部 ８ 表示モード切換スイッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＤＴＭＦページヤ通信機能を備えた通信
   機であって、メモリに記憶された複数のメッセージを操
   作毎に切替えて順番に表示する機能と、スクロールさせ
   て自動的に所定のタイムで表示する機能とを選択する手
   段を設け、スクロールを選択するとメッセージの古い順
   に表示させることを特徴とするメッセージ受信機能を備
   えた通信機。
2. 【請求項２】 受信されたメッセージを記憶する手段は
   古いものから更新して新しいメッセージを記憶する手段
   と、現在メモリに記憶されている全てのメッセージを消
   去した後メッセージの記憶を開始し、メモリの全てにメ
   ッセージが記憶されると、メモリの更新記憶を禁止する
   手段との記憶条件を変更する選択手段を備えたことを特
   徴とするメッセージ受信機能を備えた通信機。