JPH0899561A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents
ヘッドアップディスプレイInfo
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- JPH0899561A JPH0899561A JP6237820A JP23782094A JPH0899561A JP H0899561 A JPH0899561 A JP H0899561A JP 6237820 A JP6237820 A JP 6237820A JP 23782094 A JP23782094 A JP 23782094A JP H0899561 A JPH0899561 A JP H0899561A
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Links
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Landscapes
- Instrument Panels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】風防ガラスの車内側面での反射光のホログラム
によるノイズ光を防ぎ、観測者の前方の安全確認に支障
がないヘッドアップディスプレイを得る。 【構成】発光表示手段１１からの情報を含む光を観測者
１５に向けて反射回折する非正反射型のホログラム１３
を封入した合わせガラス１４と、合わせガラス１４の車
内側面に貼設された縦断面楔形状の透明板１０とで風防
ガラス１４が構成され、透明板１０の車内側面１０ａが
ホログラム１３のフリンジ面と略平行であるＨＵＤ。
によるノイズ光を防ぎ、観測者の前方の安全確認に支障
がないヘッドアップディスプレイを得る。 【構成】発光表示手段１１からの情報を含む光を観測者
１５に向けて反射回折する非正反射型のホログラム１３
を封入した合わせガラス１４と、合わせガラス１４の車
内側面に貼設された縦断面楔形状の透明板１０とで風防
ガラス１４が構成され、透明板１０の車内側面１０ａが
ホログラム１３のフリンジ面と略平行であるＨＵＤ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車速等の運転者に必要
な情報を運転者に対して投影するヘッドアップディスプ
レイ（以下ＨＵＤという）に関する。
な情報を運転者に対して投影するヘッドアップディスプ
レイ（以下ＨＵＤという）に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両内の運転者等に情報表示する方法と
して、ＨＵＤが提案されている。これは液晶表示装置等
の発光表示手段から投射された情報光を、風防ガラスに
備えられているハーフミラーやホログラムからなるコン
バイナーに映し、運転者が運転状態からほとんど視線を
動かすことなく情報が読み取れるようにしたものであ
る。
して、ＨＵＤが提案されている。これは液晶表示装置等
の発光表示手段から投射された情報光を、風防ガラスに
備えられているハーフミラーやホログラムからなるコン
バイナーに映し、運転者が運転状態からほとんど視線を
動かすことなく情報が読み取れるようにしたものであ
る。
【０００３】特にコンバイナーとしてホログラムを用い
たものは、運転者に向かって情報光を回折して任意の位
置に結像させることが可能であり、また前景輝度を損な
うことなく高輝度の表示虚像が得られるという特徴があ
るため、ＨＵＤのコンバイナーとして有効である。
たものは、運転者に向かって情報光を回折して任意の位
置に結像させることが可能であり、また前景輝度を損な
うことなく高輝度の表示虚像が得られるという特徴があ
るため、ＨＵＤのコンバイナーとして有効である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】図５は、上記したＨＵ
Ｄの一例を示す概略縦断面図であり、発光表示手段３１
から発せられた情報光が、車両の合わせガラスからなる
風防ガラス３４に封入された反射型ホログラム３３に向
かって入射角θ1 で入射し、回折角θ2 で観測者３５に
向かって反射回折され、観測者３５が表示虚像を視認す
るものである。
Ｄの一例を示す概略縦断面図であり、発光表示手段３１
から発せられた情報光が、車両の合わせガラスからなる
風防ガラス３４に封入された反射型ホログラム３３に向
かって入射角θ1 で入射し、回折角θ2 で観測者３５に
向かって反射回折され、観測者３５が表示虚像を視認す
るものである。
【０００５】しかしながら、このようなＨＵＤでは、車
外側光源３２から入射角θ1 で風防ガラス３４に向かっ
て入射した光３２ａがホログラム３３を透過した場合、
この光は風防ガラス３４の車内側の面により反射されて
ホログラム３３に向かって戻され（３２ｂ）、入射角θ
1 でホログラムへ入射することとなる。その後、このホ
ログラム３３に入射する光３２ｂのうち、特定の波長
域、すなわちホログラム３３の露光時に特定された波長
域の光が、ホログラム３３によって回折角θ2 で反射回
折され、観測者３５に向かって照射されることとなる。
外側光源３２から入射角θ1 で風防ガラス３４に向かっ
て入射した光３２ａがホログラム３３を透過した場合、
この光は風防ガラス３４の車内側の面により反射されて
ホログラム３３に向かって戻され（３２ｂ）、入射角θ
1 でホログラムへ入射することとなる。その後、このホ
ログラム３３に入射する光３２ｂのうち、特定の波長
域、すなわちホログラム３３の露光時に特定された波長
域の光が、ホログラム３３によって回折角θ2 で反射回
折され、観測者３５に向かって照射されることとなる。
【０００６】こうして、車外側光源３２からの光３２ａ
は、ホログラム３３の方向に３２ｃとして観測される。
一方、車外側光源３２から直接観測者３５に向かう光３
２ｄは、上記光３２ｃとは異なる方向に観測されるの
で、車外側光源３２からの光が異なる２方向に観測され
てしまう。このような光３２ｃは、観測者３５にとって
ノイズ光となり、煩わしいだけでなく、前方の安全確認
上問題であった。
は、ホログラム３３の方向に３２ｃとして観測される。
一方、車外側光源３２から直接観測者３５に向かう光３
２ｄは、上記光３２ｃとは異なる方向に観測されるの
で、車外側光源３２からの光が異なる２方向に観測され
てしまう。このような光３２ｃは、観測者３５にとって
ノイズ光となり、煩わしいだけでなく、前方の安全確認
上問題であった。
【０００７】本発明の目的は、従来技術が有していた前
述のような欠点を解決しようとするものであり、従来知
られていなかったＨＵＤを新規に提供することにある。
述のような欠点を解決しようとするものであり、従来知
られていなかったＨＵＤを新規に提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題に
鑑みてなされたものであり、表示すべき情報を光として
発する発光表示手段と、車両の風防ガラスに備えられて
前記光を観測者に向けて反射回折する非正反射型のホロ
グラムとを備えたヘッドアップディスプレイにおいて、
前記風防ガラスの車内側面のうちの少なくともホログラ
ムが備えられている部分は、ホログラムのフリンジ面と
略平行であることを特徴とするヘッドアップディスプレ
イを提供するものである。
鑑みてなされたものであり、表示すべき情報を光として
発する発光表示手段と、車両の風防ガラスに備えられて
前記光を観測者に向けて反射回折する非正反射型のホロ
グラムとを備えたヘッドアップディスプレイにおいて、
前記風防ガラスの車内側面のうちの少なくともホログラ
ムが備えられている部分は、ホログラムのフリンジ面と
略平行であることを特徴とするヘッドアップディスプレ
イを提供するものである。
【０００９】
【作用】車外からホログラムに向かって照射され、風防
ガラスの車内側面まで到達した光は、この車内側面を透
過する光と反射する光に分かれる。そのうち、ホログラ
ムに向かった反射光がホログラムによって反射回折され
ると、再び車内側に向かうことになる。本発明における
ＨＵＤは、風防ガラスの車内側面少なくともホログラム
が備えられている部分が縦断面楔形状をしていて、車内
側面のこの部分がホログラムのフリンジ面と略平行にな
っている。このため、上記の回折光は透過光とほぼ平行
になり、観測者は、両者をほぼ同一方向に観測すること
になる。
ガラスの車内側面まで到達した光は、この車内側面を透
過する光と反射する光に分かれる。そのうち、ホログラ
ムに向かった反射光がホログラムによって反射回折され
ると、再び車内側に向かうことになる。本発明における
ＨＵＤは、風防ガラスの車内側面少なくともホログラム
が備えられている部分が縦断面楔形状をしていて、車内
側面のこの部分がホログラムのフリンジ面と略平行にな
っている。このため、上記の回折光は透過光とほぼ平行
になり、観測者は、両者をほぼ同一方向に観測すること
になる。
【００１０】すなわち、ホログラムを透過せずに車内側
に入射する外光の入射方向に観測者が視線を動かした場
合、あくまでも従来のようにノイズ光となる可能性のあ
ったホログラムに向かう外光の風防ガラスの車内側面で
の反射光は、ホログラムによってこの外光の透過光の方
向に回折されるため、観測者の視線方向に向かうことは
ない。こうして、観測者が外光を２方向に観測すること
がなく、ノイズ光をなくすことができる。
に入射する外光の入射方向に観測者が視線を動かした場
合、あくまでも従来のようにノイズ光となる可能性のあ
ったホログラムに向かう外光の風防ガラスの車内側面で
の反射光は、ホログラムによってこの外光の透過光の方
向に回折されるため、観測者の視線方向に向かうことは
ない。こうして、観測者が外光を２方向に観測すること
がなく、ノイズ光をなくすことができる。
【００１１】
（実施例１）図１は本発明のＨＵＤの一例を示す概略縦
断面図である。風防ガラス４には、非正反射型のホログ
ラム１３が封入されていて、風防ガラス４の下方に備え
られた発光表示手段１１からの情報を含む光１１ａを車
両の運転者である観測者１５に向けて反射回折する。本
例では、ホログラム１３は、運転者の正面下方に位置し
ている。
断面図である。風防ガラス４には、非正反射型のホログ
ラム１３が封入されていて、風防ガラス４の下方に備え
られた発光表示手段１１からの情報を含む光１１ａを車
両の運転者である観測者１５に向けて反射回折する。本
例では、ホログラム１３は、運転者の正面下方に位置し
ている。
【００１２】風防ガラス４は、合わせガラス１４と合わ
せガラス１４の車内側面１４ａに配された透明板１０と
からなっている。この透明板１０の車内側面１０ａは、
ホログラム１３のフリンジ面とほぼ平行になっている。
すなわち、本例では、合わせガラス１４の車内側面１４
ａに対して透明板の車内側面の傾き角θ3 ＝３°として
いる。一方、ホログラムのフリンジ面のホログラム面に
対する傾角を３．８°としている。
せガラス１４の車内側面１４ａに配された透明板１０と
からなっている。この透明板１０の車内側面１０ａは、
ホログラム１３のフリンジ面とほぼ平行になっている。
すなわち、本例では、合わせガラス１４の車内側面１４
ａに対して透明板の車内側面の傾き角θ3 ＝３°として
いる。一方、ホログラムのフリンジ面のホログラム面に
対する傾角を３．８°としている。
【００１３】こうして、車外側光源１２からの外光１２
ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車内
側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面で
反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折された
光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。すな
わち、車外側光源１２からの光が２方向に観測されるこ
とがなくなる。
ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車内
側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面で
反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折された
光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。すな
わち、車外側光源１２からの光が２方向に観測されるこ
とがなくなる。
【００１４】（実施例２）図２は本発明のＨＵＤのほか
の例を示す概略横断面図である。本例は実施例１とは異
なり、ホログラム１３が風防ガラス４の運転者の左正面
下方にある。このホログラム１３のフリンジ面は、車両
の上下方向に関しては実施例１と同様な傾きを有するも
のであり、左右方向にも傾いている点で実施例１のホロ
グラムとは異なる。すなわち、本例では、ホログラム１
３の配置位置と左右方向のフリンジ面の傾き以外は、実
施例１と同様に構成したものである。
の例を示す概略横断面図である。本例は実施例１とは異
なり、ホログラム１３が風防ガラス４の運転者の左正面
下方にある。このホログラム１３のフリンジ面は、車両
の上下方向に関しては実施例１と同様な傾きを有するも
のであり、左右方向にも傾いている点で実施例１のホロ
グラムとは異なる。すなわち、本例では、ホログラム１
３の配置位置と左右方向のフリンジ面の傾き以外は、実
施例１と同様に構成したものである。
【００１５】風防ガラス４の透明板１０の車内側面は、
ホログラム１３のフリンジ面にほぼ平行である。具体的
には、本例における透明板の車内側面の縦方向の傾き角
θ3＝３°、横方向の傾き角θ4 ＝３°とし、ホログラ
ムのフリンジ面のホログラム面に対する縦方向傾角を
３．８°横方向傾角を３．５°としている。
ホログラム１３のフリンジ面にほぼ平行である。具体的
には、本例における透明板の車内側面の縦方向の傾き角
θ3＝３°、横方向の傾き角θ4 ＝３°とし、ホログラ
ムのフリンジ面のホログラム面に対する縦方向傾角を
３．８°横方向傾角を３．５°としている。
【００１６】こうして、車外側光源１２からの外光１２
ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車内
側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面で
反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折された
光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。すな
わち、車外側光源１２からの光が２方向に観測されるこ
とがなくなる。
ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車内
側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面で
反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折された
光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。すな
わち、車外側光源１２からの光が２方向に観測されるこ
とがなくなる。
【００１７】（実施例３）図３は本発明のＨＵＤのほか
の例を示す概略縦断面図である。合わせガラスからなる
風防ガラス２４の２枚のガラス板間には、ホログラム１
３が封入されていて、風防ガラス２４の下方に備えられ
た発光表示手段１１からの情報を含む光１１ａを車両の
運転者である観測者１５に向けて回折する。本例では、
ホログラム１３は、運転者の正面下方に位置している。
の例を示す概略縦断面図である。合わせガラスからなる
風防ガラス２４の２枚のガラス板間には、ホログラム１
３が封入されていて、風防ガラス２４の下方に備えられ
た発光表示手段１１からの情報を含む光１１ａを車両の
運転者である観測者１５に向けて回折する。本例では、
ホログラム１３は、運転者の正面下方に位置している。
【００１８】風防ガラス２４は、それ自身縦断面が楔形
状をしている。そして、風防ガラス２４の車内側面２４
ａは、ホログラム１３のフリンジ面とほぼ平行となって
いる。すなわち、本例では、風防ガラスの楔角θ5 ＝３
°としている。一方、ホログラムのフリンジ面のホログ
ラム面に対する傾角を３．８°としている。
状をしている。そして、風防ガラス２４の車内側面２４
ａは、ホログラム１３のフリンジ面とほぼ平行となって
いる。すなわち、本例では、風防ガラスの楔角θ5 ＝３
°としている。一方、ホログラムのフリンジ面のホログ
ラム面に対する傾角を３．８°としている。
【００１９】こうして、車外側光源１２からの外光１２
ａのうち、ホログラム１３を透過して風防ガラス２４の
車内側面を透過した光１２ｃ’と、風防ガラス２４の車
内側面２４ａで反射した光１２ｂがホログラム１３によ
って回折された光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうこ
とになる。すなわち、車外側光源１２からの光が２方向
に観測されることがなくなる。
ａのうち、ホログラム１３を透過して風防ガラス２４の
車内側面を透過した光１２ｃ’と、風防ガラス２４の車
内側面２４ａで反射した光１２ｂがホログラム１３によ
って回折された光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうこ
とになる。すなわち、車外側光源１２からの光が２方向
に観測されることがなくなる。
【００２０】（実施例４）図４は本発明のＨＵＤのほか
の例を示す概略横断面図である。本例は、ホログラム１
３が風防ガラス４の運転者の左正面下方に位置する以
外、実施例３と同様に構成した。
の例を示す概略横断面図である。本例は、ホログラム１
３が風防ガラス４の運転者の左正面下方に位置する以
外、実施例３と同様に構成した。
【００２１】この場合も、車外側光源１２からの外光１
２ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車
内側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面
で反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折され
た光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。す
なわち、車外側光源１２からの光が２方向に観測される
ことがなくなる。
２ａのうち、ホログラム１３を透過して透明板１０の車
内側面を透過した光１２ｃ’と、透明板１０の車内側面
で反射した光１２ｂがホログラム１３によって回折され
た光１２ｃとが、ほぼ同じ方向に向かうことになる。す
なわち、車外側光源１２からの光が２方向に観測される
ことがなくなる。
【００２２】本発明における風防ガラスは、縦断面が楔
形状である単板ガラス、合わせガラス、単板ガラスと透
明合成樹脂フィルムとの積層体等からなるもの、単板ガ
ラス、合わせガラス、単板ガラスと透明合成樹脂フィル
ムとの積層体等の車内側面に縦断面が楔形状の透明板が
配された透明板付きガラス等を総称したものである。
形状である単板ガラス、合わせガラス、単板ガラスと透
明合成樹脂フィルムとの積層体等からなるもの、単板ガ
ラス、合わせガラス、単板ガラスと透明合成樹脂フィル
ムとの積層体等の車内側面に縦断面が楔形状の透明板が
配された透明板付きガラス等を総称したものである。
【００２３】このうち、透明板付きガラスは、通常の風
防ガラスの構成に透明板を貼設することによって容易に
得られる点に鑑みると、本発明の風防ガラスとしてふさ
わしいものである。一方、ホログラムのフリンジ面のホ
ログラム面に対する傾角が大きくなるにしたがって、透
明板の楔角も大きくなる。このため、透明板の突出が目
立つ程ホログラムのフリンジ面のホログラム面に対する
傾角が大きい場合には、風防ガラス自身の縦断面を楔形
状とすることが好ましい。
防ガラスの構成に透明板を貼設することによって容易に
得られる点に鑑みると、本発明の風防ガラスとしてふさ
わしいものである。一方、ホログラムのフリンジ面のホ
ログラム面に対する傾角が大きくなるにしたがって、透
明板の楔角も大きくなる。このため、透明板の突出が目
立つ程ホログラムのフリンジ面のホログラム面に対する
傾角が大きい場合には、風防ガラス自身の縦断面を楔形
状とすることが好ましい。
【００２４】縦断面が楔形状である合わせガラスは、２
枚のガラス板のうち少なくとも一方のガラス板の縦断面
形状を楔形状としても、中間膜の縦断面形状を楔形状と
してもよく、これらをあわせたものでもよい。また、単
板ガラスと透明合成樹脂フィルムとの積層体の場合も、
両者の少なくとも一方の縦断面形状を楔形状とすればよ
い。いずれにしても、風防ガラスの車内側面がホログラ
ムのフリンジ面にほぼ平行であればよい。
枚のガラス板のうち少なくとも一方のガラス板の縦断面
形状を楔形状としても、中間膜の縦断面形状を楔形状と
してもよく、これらをあわせたものでもよい。また、単
板ガラスと透明合成樹脂フィルムとの積層体の場合も、
両者の少なくとも一方の縦断面形状を楔形状とすればよ
い。いずれにしても、風防ガラスの車内側面がホログラ
ムのフリンジ面にほぼ平行であればよい。
【００２５】本発明における透明板としては特に制限は
ないが、透明板と風防ガラスとの接合面での光の屈折を
抑えることに鑑みれば、透明板の材料として、アクリル
系等のガラスの屈折率に近いものが好ましい。また、透
明板の車内側面がホログラムのフリンジ面とほぼ平行で
あれば、硬度等に関しても制限はない。したがって、透
明板にはフィルム状のものも含むものとする。透明板の
大きさは、運転者等の前方視界を妨げないように、なる
たけ小さいことが好ましい。すなわち、ホログラムの大
きさと同程度かやや大きめくらいが好ましい。この程度
の大きさにすることによって、透明板の楔角がそれほど
大きくなければ、透明板の車内側への突出が少なく好ま
しい。
ないが、透明板と風防ガラスとの接合面での光の屈折を
抑えることに鑑みれば、透明板の材料として、アクリル
系等のガラスの屈折率に近いものが好ましい。また、透
明板の車内側面がホログラムのフリンジ面とほぼ平行で
あれば、硬度等に関しても制限はない。したがって、透
明板にはフィルム状のものも含むものとする。透明板の
大きさは、運転者等の前方視界を妨げないように、なる
たけ小さいことが好ましい。すなわち、ホログラムの大
きさと同程度かやや大きめくらいが好ましい。この程度
の大きさにすることによって、透明板の楔角がそれほど
大きくなければ、透明板の車内側への突出が少なく好ま
しい。
【００２６】ホログラムは、合わせガラスの２枚のガラ
ス板間に、中間膜を介して封入される場合や、単板ガラ
ス、合わせガラス、単板ガラスと透明合成樹脂フィルム
との積層体の車内側面に貼設される場合等がある。後者
の場合、そのままではホログラムが車内側に露出してい
るので、さらに保護フィルム等をホログラムの車内側面
に配することがある。本発明における透明板は、上記の
保護フィルム上にさらに積層することもできるが、保護
フィルム自身を透明板に代用することもできる。この代
用は、風防全体の厚みが過度に大きくならない点で好ま
しい。
ス板間に、中間膜を介して封入される場合や、単板ガラ
ス、合わせガラス、単板ガラスと透明合成樹脂フィルム
との積層体の車内側面に貼設される場合等がある。後者
の場合、そのままではホログラムが車内側に露出してい
るので、さらに保護フィルム等をホログラムの車内側面
に配することがある。本発明における透明板は、上記の
保護フィルム上にさらに積層することもできるが、保護
フィルム自身を透明板に代用することもできる。この代
用は、風防全体の厚みが過度に大きくならない点で好ま
しい。
【００２７】なお、ガラス板や透明板等の風防ガラスの
車内側面を構成する部分の車内側面がホログラムのフリ
ンジ面とほぼ平行であるため、発光表示手段からの光の
この車内側面での反射光が、ホログラムからの回折光と
重なって二重像が形成される場合がある。この二重像が
煩わしいものである場合には、ガラス板や透明板の車内
側面に発光表示手段からの光の反射を防止するＡＲコー
ティング層を設けることもできる。
車内側面を構成する部分の車内側面がホログラムのフリ
ンジ面とほぼ平行であるため、発光表示手段からの光の
この車内側面での反射光が、ホログラムからの回折光と
重なって二重像が形成される場合がある。この二重像が
煩わしいものである場合には、ガラス板や透明板の車内
側面に発光表示手段からの光の反射を防止するＡＲコー
ティング層を設けることもできる。
【００２８】本発明における観測者は、通常車両の運転
者であるが、必要に応じて助手席その他の同乗者であっ
てもよく、これらの観測者にあわせた角度設定が適宜な
される。
者であるが、必要に応じて助手席その他の同乗者であっ
てもよく、これらの観測者にあわせた角度設定が適宜な
される。
【００２９】発行表示手段は、運転者等にとって必要な
速度等の運転情報を含む光を発して表示するものであ
る。例えば、液晶表示素子等のいわゆる受光型表示素子
に熱陰極線管（ＨＣＴ）、蛍光表示管（ＶＦＤ）、ハロ
ゲンランプ、ＬＥＤなどからなる光源から発した光を照
射して情報を含む光を発するもの等が挙げられる。ま
た、これとは別に、受光型表示素子を用いずに、上記の
光源自体をパターン化して配列し、特定の情報を光とし
て発するものであってもよい。
速度等の運転情報を含む光を発して表示するものであ
る。例えば、液晶表示素子等のいわゆる受光型表示素子
に熱陰極線管（ＨＣＴ）、蛍光表示管（ＶＦＤ）、ハロ
ゲンランプ、ＬＥＤなどからなる光源から発した光を照
射して情報を含む光を発するもの等が挙げられる。ま
た、これとは別に、受光型表示素子を用いずに、上記の
光源自体をパターン化して配列し、特定の情報を光とし
て発するものであってもよい。
【００３０】
【発明の効果】本発明によれば、ホログラムの備えられ
ている風防ガラスの最も車内側面が、ホログラムのフリ
ンジ面とほぼ平行であるため、風防ガラスの車内側面ま
で到達した光のうち、この車内側面で反射した光のホロ
グラムによる回折光の観測者に向かう方向と、車内側面
を透過した光の観測者に向かう方向がほぼ一致する。こ
うして、観測者が外光を２方向に観測することがなく、
ノイズ光をなくすことができ、観測者の前方の安全確認
に支障がなくなる。
ている風防ガラスの最も車内側面が、ホログラムのフリ
ンジ面とほぼ平行であるため、風防ガラスの車内側面ま
で到達した光のうち、この車内側面で反射した光のホロ
グラムによる回折光の観測者に向かう方向と、車内側面
を透過した光の観測者に向かう方向がほぼ一致する。こ
うして、観測者が外光を２方向に観測することがなく、
ノイズ光をなくすことができ、観測者の前方の安全確認
に支障がなくなる。
【図１】本発明におけるＨＵＤの一例を示す概略縦断面
図
図
【図２】本発明におけるＨＵＤの一例を示す概略縦断面
図
図
【図３】本発明におけるＨＵＤの一例を示す概略縦断面
図
図
【図４】本発明におけるＨＵＤの一例を示す概略縦断面
図
図
【図５】従来のＨＵＤを示す概略縦断面図
１０：透明板 １１、３１：発光表示手段 １２、３２：車外側光源 １３、３３：ホログラム ４、２４、３４：風防ガラス １５、３５：観測者
Claims (6)
- 【請求項１】表示すべき情報を光として発する発光表示
手段と、車両の風防ガラスに備えられて前記光を観測者
に向けて反射回折する非正反射型のホログラムとを備え
たヘッドアップディスプレイにおいて、前記風防ガラス
の車内側面のうちの少なくともホログラムが備えられて
いる部分は、ホログラムのフリンジ面と略平行であるこ
とを特徴とするヘッドアップディスプレイ。 - 【請求項２】前記風防ガラスは、その縦断面が楔形状で
あることを特徴とする請求項１のヘッドアップディスプ
レイ。 - 【請求項３】前記風防ガラスは、少なくともガラス板と
縦断面楔形状の透明板とからなっており、前記ガラス板
の車内側面のホログラムが備えられている部分に前記透
明板が配されて、この透明板の車内側面が前記ホログラ
ムのフリンジ面と略平行であることを特徴とする請求項
１のヘッドアップディスプレイ。 - 【請求項４】前記透明板の屈折率は、実質的に風防ガラ
スの屈折率と等しいことを特徴とする請求項３のヘッド
アップディスプレイ。 - 【請求項５】前記ホログラムは、前記風防ガラスの車内
側面に貼設されていて、さらにホログラムの車内側面に
透明板が配されているを特徴とする請求項３または４の
ヘッドアップディスプレイ。 - 【請求項６】前記ホログラムは、合わせガラスからなる
風防ガラスに封入されていることを特徴とする請求項１
〜４のいずれかのヘッドアップディスプレイ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6237820A JPH0899561A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | ヘッドアップディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6237820A JPH0899561A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | ヘッドアップディスプレイ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0899561A true JPH0899561A (ja) | 1996-04-16 |
Family
ID=17020890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6237820A Pending JPH0899561A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | ヘッドアップディスプレイ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0899561A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015232691A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-24 | 株式会社リコー | 画像表示装置及び物体 |
| WO2017039004A1 (ja) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
| WO2017038043A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | ヘッドアップディスプレイ |
| CN106573527A (zh) * | 2014-07-30 | 2017-04-19 | 旭硝子株式会社 | 玻璃 |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP6237820A patent/JPH0899561A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015232691A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-24 | 株式会社リコー | 画像表示装置及び物体 |
| CN106573527A (zh) * | 2014-07-30 | 2017-04-19 | 旭硝子株式会社 | 玻璃 |
| WO2017038043A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | ヘッドアップディスプレイ |
| JPWO2017038043A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2018-06-14 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | ヘッドアップディスプレイ |
| US10948718B2 (en) | 2015-08-31 | 2021-03-16 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Head-up display |
| US11774756B2 (en) | 2015-08-31 | 2023-10-03 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Head-up display |
| WO2017039004A1 (ja) * | 2015-09-03 | 2017-03-09 | 積水化学工業株式会社 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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