JPH0899139A - アルミニウム缶体の製造方法 - Google Patents

アルミニウム缶体の製造方法

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JPH0899139A
JPH0899139A JP23636294A JP23636294A JPH0899139A JP H0899139 A JPH0899139 A JP H0899139A JP 23636294 A JP23636294 A JP 23636294A JP 23636294 A JP23636294 A JP 23636294A JP H0899139 A JPH0899139 A JP H0899139A
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功 射羽
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旻 中田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外観印象及び成形性に優れたアルミニウム缶体
の製造方法を提供する。 【構成】オイルピットが全表面積の7%以下であり、加
熱処理前の引張強度300〜320N/mm2 、耐力2
85〜300N/mm2 で、205℃×10分の加熱処
理後の引張強度295N/mm2 以上、耐力265N/
mm2 以上のアルミニウム素板を脱脂洗浄する。該素板
に、分子構造中に親水性基を有する合成油を基油とする
潤滑油を塗布する。該素板に、潤滑剤として前記基油の
水性エマルジョンを塗布して有底筒状のカップに打ち抜
く。前記カップを絞りしごき加工して一端が開放された
缶体を得る。前記缶体の内外面に塗料を塗布し、加熱乾
燥または焼付けして塗装を施し、開放された端部にフラ
ンジ部を形成する。前記合成油は、ジメチル・プロピレ
ングリコールと高級脂肪酸のとのエステルである。打ち
抜くときのダイとパンチとのクリアランスが前記素板の
厚さの108〜120%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲料容器等に使用され
るアルミニウム合金製ツー・ピース缶体の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料容器等に使用されるアルミニ
ウム合金製ツー・ピース缶体(以下、アルミニウム缶体
と略記する)は、図1に示す工程に従って製造されてい
る。以下、図1示のフローチャートに従ってアルミニウ
ム缶体の製造方法について説明する。
【0003】アルミニウム缶体に使用されるアルミニウ
ム素板は、通常A−3004系アルミニウム−マグネシ
ウム合金からなるアルミニウム材料を所定の厚さに圧延
することにより得られるものである。前記アルミニウム
素板は、前記圧延の際に用いられた圧延油が付着したま
まの状態であるため、アルミニウム缶体の製造にあたっ
ては前記圧延油を脱脂、水洗し、改めてアルミニウム缶
体の製造に適した潤滑油を塗布する。前記潤滑油として
は、従来、パラフィン系またはナフテン系の鉱油系潤滑
油が使用されている。
【0004】次に、打ち抜き加工工程で、前記潤滑油が
塗布された前記アルミニウム素板にさらに潤滑剤を塗布
して有底筒状のカップに打ち抜き、缶体の原型が形成さ
れる。前記潤滑剤は、前記打ち抜き加工における冷却剤
を兼ねており、一般に前記潤滑油と同系統の油のエマル
ジョンが使用される。
【0005】次に、絞りしごき加工工程で、前記有底筒
状のカップをさらに絞りしごき加工して一端が開放され
た缶体を得る。前記缶体は、続いて脱脂処理が行われ、
水洗後、化成処理が施され、乾燥される。
【0006】前記化成処理が施された缶体は、次に、塗
装工程で内外面に塗装が行われる。前記塗装工程では、
まず、前記缶体の外面側に塗装印刷を施して焼付けを行
い、次いで、前記缶体の内面側に保護塗装を施した後、
焼付けが行われる。前記外面塗装後の焼付けと、内面塗
装後の焼付けとは、合わせて205℃で10分程度の加
熱処理に相当する。
【0007】前記塗装後の缶体は、開放端部をトリミン
グ加工した後、ネックイン加工が施され、さらにフラン
ジ加工工程でフランジ部が形成される。そして、内容物
及び所望により内圧保持のために液体窒素を充填したの
ち、前記フランジ部に別途製造されたイージーオープン
缶蓋等の缶蓋を二重巻締めして、缶詰が完成される。
【0008】前記アルミニウム素板は、従来、厚さ0.
4mm程度のものが用いられていたが、近年ではアルミ
ニウム材料の低減を図るために0.28〜0.32mm
の厚さのものが用いられるようになりつつある。ところ
が、アルミニウム素板の厚さを前記範囲とすると、缶体
に内容物を充填したときの内圧により缶底部等が変形す
る虞れがある。
【0009】そこで、前記範囲の厚さのアルミニウム素
板から缶体を形成するときには、加熱処理前の状態で引
張強度290〜320N/mm2 、耐力280〜305
N/mm2 程度の比較的強度の高いアルミニウム素板が
用いられる。前記のような強度特性を有するアルミニウ
ム素板は、原料となるアルミニウム材料を熱間圧延に次
いで冷間圧延を行った後、一旦中間焼鈍を行い、その
後、さらに冷間圧延を行なうことにより得られる。この
ようなアルミニウム素板は、前記各加工工程及び加熱処
理により硬度が高くなるので、形成された缶体に内容物
を充填したときに前記内圧に十分に耐えることができ
る。
【0010】しかしながら、前記比較的強度の高いアル
ミニウム素板を用いて缶体を製造すると、缶胴外面に黒
筋様の模様が現れ、外面塗装に下地隠蔽力の低い白色イ
ンキを用いたときに、該缶体の外面に前記黒筋様の模様
が透けて見え、優れた外観印象が得られないことがある
との不都合があった。また、絞りしごき加工、ネックイ
ン加工、フランジ加工などにより、前記缶体のネックイ
ン部やフランジ部にしわが発生して外観印象を損なった
り、フランジ割れを起こして缶蓋巻締め後に内容物の漏
洩を招くことがあるとの不都合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、優れた外観印象が得られるとともに、し
わやフランジ割れのない成形性に優れたアルミニウム缶
体の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記アルミニウム素板
は、原料となるアルミニウム材料を圧延するときに、圧
延方向と直交する方向にオイルピットを生じることが知
られている。前記オイルピットは、アルミニウム素板表
面に発生した微細な亀裂であり、該亀裂内に前記鉱油系
潤滑油が保持されるので、該アルミニウム素板を打ち抜
き加工工程に搬送し、或いは打ち抜き加工工程で有底筒
状のカップを打ち抜く際に良好な潤滑効果を付与するた
めに有効であると考えられている。
【0013】ところが、本発明者らの検討によれば、前
記比較的強度の高いアルミニウム素板は、前記圧延の際
にオイルピットが生じやすく、該オイルピットが多数発
生したアルミニウム素板に前記鉱油系潤滑油及び潤滑剤
を塗布して、前記打ち抜き加工、絞りしごき加工、ネッ
クイン加工、フランジ加工などを行うと、該オイルピッ
トを核にして加工方向に沿って黒筋が成長することを見
出した。そして、前記オイルピットがアルミニウム素板
の全表面積に対して7%を超えると、前記黒筋が下地隠
蔽力の低い白色インキでは隠蔽できなくなくなり、前記
黒筋様の模様が発生することがあることが判明した。
【0014】また、前記オイルピットは、前記のように
微細な亀裂であるので、打ち抜き加工、絞りしごき加
工、ネックイン加工、フランジ加工を経て得られる前記
缶体の各部に微小欠陥として残存し、フランジ部におい
てはフランジ割れの起点となり、前記フランジ加工或い
は液体窒素を充填する際の急激な温度の低下により、フ
ランジ割れを起こすことがあることが判明した。また、
前記のように加熱処理により硬度が高くなるアルミニウ
ム素板を用いた場合、前記加熱硬化により強度が上昇す
る一方、同時に脆化する傾向があり、加熱処理後にネッ
クイン加工、フランジ加工を行うと成形性が悪いためネ
ックイン部に加工しわが発生しやすいという問題があっ
た。
【0015】そこで、本発明者らはさらに検討を重ねた
結果、オイルピットが全表面積の7%以下であり、加熱
処理前の状態で十分に高い強度を有し、缶体製造工程中
の加熱処理により強度及び耐力が加熱処理前の数値より
高くならず、むしろ低下するものであって、かつ強度及
び耐力が低下しても形成された缶体に内容物を充填した
ときの内圧に十分耐えうる程度の強度を維持できるアル
ミニウム素板を用い、更に該アルミニウム素板に対する
親和性に優れた潤滑油及び潤滑剤を塗布することによ
り、前記黒筋様の模様及び前記加工しわやフランジ割れ
の発生を防止することができることを見い出し、本発明
を完成した。
【0016】即ち、本発明のアルミニウム缶体の製造方
法は、アルミニウム−マグネシウム合金からなるアルミ
ニウム材料を圧延して得られたアルミニウム素板を脱脂
洗浄して潤滑油を塗布する潤滑油塗布工程と、前記アル
ミニウム素板に潤滑剤を塗布して有底筒状のカップに打
ち抜く打ち抜き加工工程と、前記有底筒状のカップを絞
りしごき加工して一端が開放された缶体を得る絞りしご
き加工工程と、前記缶体の内外面に塗料を塗布し、加熱
乾燥または焼付けして塗装を施す塗装工程と、前記缶体
の開放された端部にフランジ部を形成するフランジ加工
工程とを備えるアルミニウム缶体の製造方法において、
前記アルミニウム素板は、前記アルミニウム材料を圧延
する際に生じたオイルピットが全表面積の7%以下であ
り、加熱処理前の状態で引張強度300〜320N/m
2 、耐力285〜300N/mm2 で、205℃×1
0分の加熱処理後の引張強度が295N/mm2 以上で
該加熱処理前の値以下、耐力が265N/mm2 以上で
該加熱処理前の値以下となる材料強度特性を有するとと
もに、前記潤滑油塗布工程で前記アルミニウム素板に潤
滑油として分子構造中に親水性基を有する合成油を基油
とする潤滑油を塗布した後、前記打ち抜き加工工程で前
記アルミニウム素板に前記潤滑油として用いたと同様の
合成油を基油とした水性エマルジョンからなる潤滑剤を
塗布して有底筒状のカップに打ち抜くことを特徴とす
る。
【0017】前記アルミニウム素板の加熱処理前の状態
における引張強度が320N/mm 2 より高く、耐力が
300N/mm2 より高いと、前記打ち抜き加工及び絞
りしごき加工で十分な成形性が得られず、加工しわやフ
ランジ割れを起こすことがある。また、加熱処理前の状
態における引張強度が300N/mm2 未満で、耐力が
285N/mm2 未満であると、該アルミニウム素板は
加熱処理により強度が低下し前記加熱処理後の引張強度
及び耐力が前記範囲未満になり、該アルミニウム素板か
ら形成された缶体では十分な強度が得られず、内容物を
充填したときの内圧により缶底部等が変形する虞れがあ
る。また、前記アルミニウム素板の前記加熱処理後の引
張強度及び耐力が、前記加熱処理前の状態における引張
強度及び耐力より高くなると、前記フランジ加工及び缶
蓋を巻締める際にフランジ割れを起こす虞れがある。
【0018】前記強度特性を有するアルミニウム素板
は、前記アルミニウム合金中の微量添加成分を調節した
り、製造工程での加熱、冷却処理条件等、アルミニウム
材料の強度特性、加熱加工特性、加熱硬化特性や表面特
性に影響する因子を適切に調整することにより得られ
る。特に、本発明の製造方法に用いる前記アルミニウム
素板は、前記アルミニウム材料を熱間圧延したのち、中
間焼鈍し、次いで冷間圧延することにより得られたもの
である。
【0019】前記合成油は、アルミニウム材料に対する
親和性に優れている点から、水酸基(−OH)、カルボ
ニル基(>C=O)、カルボキシル基(−COOH)の
中から選択される少なくとも1種の親水性基を有するこ
とが好ましい。このような合成油として、例えば、ジメ
チル・プロピレングリコール、グリセリン等のような多
価アルコールと高級脂肪酸とのエステルを挙げることが
できる。
【0020】前記高級脂肪酸は、炭素数6以上、特に炭
素数12以上のものが好適に用いられ、このような高級
脂肪酸を前記多価アルコールと反応させることにより、
分子構造中にカルボニル基を有するエステルが得られ
る。前記エステルは、前記高級脂肪酸と前記多価アルコ
ールの選択及び反応の程度に応じ、反応残基としてカル
ボキシル基または水酸基を含む。
【0021】また、本発明の製造方法では、前記打ち抜
き加工工程において、ダイとパンチとのクリアランスが
前記アルミニウム素板の厚さの108〜120%である
ことを特徴とする。前記クリアランスが前記アルミニウ
ム素板の厚さの108%未満では開口端部の潤滑剤の油
膜切れと加工硬化が進みフランジ割れを防止することが
困難になり、120%を超えると開口端部にしわが発生
しやすくなる。
【0022】
【作用】本発明の製造方法によれば、まず、前記アルミ
ニウム素板を脱脂、洗浄して、改めて分子構造中に親水
性基を有する含む合成油を基油とする潤滑油を塗布す
る。前記アルミニウム素板は、オイルピットがその全表
面積に対して7%以下になるようにされているので、該
オイルピットに保持される潤滑油の量が従来のアルミニ
ウム素板に比較して低減される。しかし、本発明の製造
方法で用いられる潤滑油は、分子構造中に親水性基を有
する合成油を基油とするので、前記アルミニウム素板に
対する親和性に優れている。従って、前記潤滑油は、該
アルミニウム素板表面によく吸着し、均一に塗布され
る。
【0023】前記合成油は、その分子構造中に水酸基、
カルボニル基、カルボキシル基の中から選択される少な
くとも1種の親水性基を有するもの、例えば、ジメチル
・プロピレングリコールのような多価アルコールと炭素
数6以上の高級脂肪酸とのエステルを用いることによ
り、前記アルミニウム素板に対して特に優れた親和性が
得られる。
【0024】次に、前記潤滑油が塗布されたアルミニウ
ム素板に、潤滑剤として前記合成油を含む基油の水性エ
マルジョンを塗布して有底筒状のカップに打ち抜く。前
記潤滑剤として、前記合成油を含む基油の水性エマルジ
ョンを用いることにより、前記潤滑油と該潤滑剤との相
溶性がよくなり、前記打ち抜き加工において、アルミニ
ウム素板と工具との摩擦抵抗が低減されるので、潤滑効
果が向上し、油膜切れ等を起こすことがない。また、前
記潤滑剤は水性エマルジョンであるので、その水分が前
記打ち抜き加工における冷却剤としても作用する。この
結果、前記オイルピットを核とする黒筋の成長が抑制さ
れる。
【0025】尚、前記打ち抜き加工では、ダイとパンチ
とのクリアランスを前記アルミニウム素板の厚さの10
8〜120%とすることにより、前記打ち抜き加工がさ
らに円滑に行なわれる。
【0026】次に、前記有底筒状のカップを絞りしごき
加工して一端が開放された缶体が得られるが、このとき
にも、前記潤滑油と前記潤滑剤とが協働して前記絞りし
ごき加工におけるアルミニウム素板と工具との摩擦抵抗
が低減され、潤滑効果が向上し、油膜切れ等を起こすこ
とがない。
【0027】次に、前記缶体の内外面の塗装を行なう。
このとき、前記アルミニウム素板は前記のようにオイル
ピットが低減されており、しかも前記潤滑油及び潤滑剤
を使用することにより該オイルピットを核とする黒筋の
成長が抑制されているので、下地隠蔽力の低い白色イン
キ等を用いても前記黒筋が視認されにくく、視覚印象に
優れた外観が得られる。また、前記缶体は前記塗装に伴
って熱処理を受けるが、前記アルミニウム素板は加熱処
理前の状態で引張強度300〜320N/mm 2 、耐力
285〜300N/mm2 で、前記引張強度及び耐力は
205℃で10分に相当する加熱処理により低減される
ものの、前記加熱処理後には、まだ295N/mm2
上の引張強度と265N/mm2 以上の耐力とを維持し
ている。従って、前記アルミニウム素板から形成された
前記缶体は、内容物が充填されたときにも十分にその内
圧に耐えうる強度を備えている。
【0028】次に、前記缶体の開放された端部にフラン
ジ部を形成する。このとき、前記アルミニウム素板は前
記内容物の内圧に耐えうる強度を有しているが、加熱硬
化は起こしていないので、前記缶体に前記フランジ部を
形成するに十分な靱性を維持している。また、フランジ
割れにつながる欠陥がない。従って、前記アルミニウム
素板から形成された前記缶体は、多少加工硬化が生じた
としても、前記フランジ部等の形成により、加工しわや
フランジ割れを生じることがない。
【0029】本発明の製造方法により得られる前記缶体
は、加工しわやフランジ割れの発生が防止されているの
で前記フランジ部に別途製造された缶蓋を巻締めても内
容物が漏洩する虞れがない。
【0030】
【実施例1】次に、添付の図面を参照しながら本発明の
アルミニウム缶体の製造方法についてさらに詳しく説明
する。図1は本実施例の製造方法を示すフローチャート
である。
【0031】本実施例では、まず、図1示のようにA−
3004系アルミニウム−マグネシウム合金からなる厚
さ0.32mmのアルミニウム素板を脱脂、洗浄し、該
アルミニウム素板にジメチル・プロピレングリコールと
炭素数6以上の高級脂肪酸とのエステルからなる合成油
を基油とする潤滑油を塗布した。前記合成油は、エステ
ルの分子構造中に、エステル結合としてカルボニル基を
有する。
【0032】前記アルミニウム素板は、前記A−300
4系アルミニウム−マグネシウム合金からなる材料を熱
間圧延したのち、中間焼鈍し、次いで冷間圧延して得た
ものであり、該アルミニウム素板の全表面積に対して
6.0%のオイルピットが形成されている。また、前記
アルミニウム素板は加熱処理前の状態で引張強度が31
8N/mm2 、耐力が302N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が307N
/mm2 、耐力が275N/mm2 という強度特性を有
している。
【0033】次に、前記アルミニウム素板に打ち抜き加
工用潤滑剤(カップルブリカント)として、前記合成油
の基油と同一のジメチル・プロピレングリコールと前記
高級脂肪酸とのエステルの25%水性エマルジョンを塗
布し、ダイとパンチとのクリアランスを0.35mmと
して、有底筒状のカップを打ち抜いた。次いで、前記有
底筒状のカップを絞りしごき加工して一端が開放された
缶体を得た。
【0034】次に、前記缶体の内外面を脱脂、水洗し、
化成処理したのち乾燥した。そして、前記缶体の内外面
に塗装を行った。前記塗装は、まず前記缶体の外面にホ
ワイト塗装、印刷及び仕上げニスをそれぞれ塗布、焼付
した。次に、前記缶体の内面に水性塗料を塗布して18
0℃で5分間の焼付けを行った。前記焼付け処理は、内
外面を合わせると、205℃で10分間の加熱処理に相
当する。
【0035】次に、前記缶体の開放端部にトリミングを
施し、ネックイン加工を施したのち、フランジ加工を行
ってフランジ部を形成した。
【0036】次に、本実施例で得られた缶体を目視で検
査して、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価し
た。また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生
状況を評価した。前記ライトテスターによれば、0.4
mm以上のフランジ割れを検出することができる。結果
を表1に示す。
【0037】
【実施例2】全表面積に対して5.5%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が30
8N/mm2 、耐力が290N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が300N
/mm2 、耐力が268N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用いた以外は、実施例1と全く
同様にして缶体を製造した。
【0038】本実施例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0039】
【実施例3】全表面積に対して6.5%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が30
8N/mm2 、耐力が297N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が299N
/mm2 、耐力が267N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用い、合成油としてグリセリン
の高級脂肪酸エステルであって分子構造中に水酸基及び
カルボニル基を含むものを用いた以外は、実施例1と全
く同様にして缶体を製造した。
【0040】本実施例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0041】
【比較例1】全表面積に対して8.0%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が29
3N/mm2 、耐力が283N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が314N
/mm2 、耐力が277N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用い、実施例1の合成油を基油
とする潤滑油に変えてパラフィン系の鉱油を基油とする
潤滑油を、また実施例1の潤滑剤に変えて前記鉱油系潤
滑油と同系統の鉱油の水性エマルジョンからなる潤滑剤
を用いた以外は、実施例1と全く同様にして缶体を製造
した。
【0042】本比較例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0043】
【比較例2】全表面積に対して6.5%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が28
6N/mm2 、耐力が274N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が303N
/mm2 、耐力が262N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用い、実施例1の合成油からな
る潤滑油に変えて鉱油系潤滑油を、また実施例1の潤滑
剤に変えて前記鉱油系潤滑油と同系統の鉱油の水性エマ
ルジョンからなる潤滑剤を用いた以外は、実施例1と全
く同様にして缶体を製造した。
【0044】本比較例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0045】
【比較例3】全表面積に対して6.5%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が28
9N/mm2 、耐力が279N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が313N
/mm2 、耐力が269N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用いた以外は、比較例2と全く
同様にして缶体を製造した。
【0046】本比較例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0047】
【比較例4】全表面積に対して8.1%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が30
5N/mm2 、耐力が294N/mm2 であり、205
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が298N
/mm2 、耐力が266N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用い、実施例1の合成油からな
る潤滑油に変えて鉱油系潤滑油を、また実施例1の潤滑
剤に変えて前記鉱油系潤滑油と同系統の鉱油の水性エマ
ルジョンからなる潤滑剤を用いた以外は、実施例1と全
く同様にして缶体を製造した。
【0048】本比較例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0049】
【比較例5】全表面積に対して6.5%のオイルピット
が形成されており、加熱処理前の状態で引張強度が29
0N/mm2 、耐力が279N/mm2 であり、210
℃で10分に相当する加熱処理後の引張強度が311N
/mm2 、耐力が285N/mm2 という強度特性を有
するアルミニウム素板を用いた以外は、実施例1と全く
同様にして缶体を製造した。
【0050】本比較例で得られた缶体を目視で検査し
て、黒筋様の模様及び加工しわの発生状況を評価した。
また、公知のライトテスターでフランジ割れの発生状況
を評価した。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1から、本発明の製造方法によれば、黒
筋様の模様及び加工しわがなく、フランジ割れの発生率
が格段に低減された缶体が得られることが明らかであ
る。
【0053】これに対して、比較例1では、その全表面
積に対して7.0%を超えるオイルピットが形成されて
いるアルミニウム素板を用いているので、黒筋様の模様
が著しく目立っている。また、前記アルミニウム素板は
加熱処理前の状態における強度が比較的高く、前記加熱
処理により硬化して強度が高くなるという強度特性を有
しているので、加工しわがやや目立つ傾向があり、加熱
硬化により脆化するためにフランジ割れの発生率も高く
なっている。
【0054】比較例2及び比較例3では、加熱処理前の
状態における強度が比較例1のアルミニウム素板より低
く、形成されたオイルピットがその全表面積の7%以下
に抑えられているアルミニウム素板が用いられている
が、該アルミニウム素板に鉱油系潤滑油及び該潤滑油と
同系統の鉱油の水性エマルジョンからなる潤滑剤を塗布
しているので、該鉱油系潤滑油及び潤滑剤の前記低減さ
れたオイルピットに保持される量が減少し、黒筋様模様
がやや目立っている。また、前記アルミニウム素板は、
加熱処理前の状態における強度が前記のように低く、前
記加熱処理により硬化して強度が高くなるという強度特
性を有し、加熱硬化により脆化する点では比較例1と同
様であり、加工しわがやや目立つ傾向があり、フランジ
割れの発生率も高くなっている。
【0055】比較例4のアルミニウム素板は、加熱処理
前の状態で十分に高い強度を有し、前記加熱処理により
強度が低下しても、形成された缶体に内容物を充填した
ときの内圧に十分耐えうる程度の強度を維持できるとい
う強度特性を有している点では前記各実施例と同様であ
る。しかし、前記アルミニウム素板は、その全表面積に
対して7.0%を超えるオイルピットが形成されている
ので、黒筋様の模様が著しく目立っている。また、前記
アルミニウム素板は前記のように多数のオイルピットが
形成されているので、鉱油系潤滑油及び該潤滑油と同系
統の鉱油の水性エマルジョンからなる潤滑剤を塗布して
も、該鉱油系潤滑油及び潤滑剤が前記オイルピットに十
分に保持される。しかし、このような鉱油系潤滑油及び
潤滑剤では、本質的にアルミニウム材料に対する親和性
が低いので、十分な加工性が得られない。従って、加工
しわがやや目立つ傾向があり、フランジ割れの発生率も
高くなっている。
【0056】比較例5では、形成されたオイルピットが
その全表面積の7%以下に抑えられているアルミニウム
素板を用い、該アルミニウム素板に前記各実施例と同様
の潤滑油及び潤滑剤を塗布している。しかし、前記アル
ミニウム素板は、加熱処理前の状態における強度が低
く、前記加熱処理により硬化して強度が高くなるという
強度特性を有している点では比較例1と同様であり、こ
のようなアルミニウム素板に前記各実施例と同様の潤滑
油及び潤滑剤を塗布しても、黒筋様模様及び加工しわは
低減されず、フランジ割れの発生率も高くなっている。
【0057】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の製造方法によれば、黒筋様模様がなく視覚印象に優れ
たアルミニウム缶体を得ることができるとともに、該缶
体の加工性を改良して加工しわがなく、フランジ割れの
発生率が著しく低減されたアルミニウム缶体を得ること
ができる。
【0058】また、本発明の製造方法では、前記アルミ
ニウム素板に塗布する潤滑油及び潤滑剤の基油として、
その分子構造中に水酸基、カルボニル基、カルボキシル
基の中から選択される少なくとも1種の親水性基を有す
る合成油、例えば、ジメチル・プロピレングリコールの
ような多価アルコールと炭素数6以上の高級脂肪酸との
エステルを用いることにより、前記アルミニウム素板に
対して特に優れた親和性を得ることができる。
【0059】さらに、本発明の製造方法では、前記アル
ミニウム素板に前記潤滑油及び潤滑剤を塗布して打ち抜
き加工を行うときに、ダイとパンチとのクリアランスを
前記アルミニウム素板の厚さの108〜120%とする
ことにより、該打ち抜き加工を円滑に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム缶体の製造工程を示すフローチャ
ート。
【符号の説明】
なし。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 射羽 功 東京都千代田区丸の内2−2−2 北海製 罐株式会社内 (72)発明者 中田 旻 東京都千代田区丸の内2−2−2 北海製 罐株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム−マグネシウム合金からなる
    アルミニウム材料を圧延して得られたアルミニウム素板
    を脱脂洗浄して潤滑油を塗布する潤滑油塗布工程と、 前記アルミニウム素板に潤滑剤を塗布して有底筒状のカ
    ップに打ち抜く打ち抜き加工工程と、 前記有底筒状のカップを絞りしごき加工して一端が開放
    された缶体を得る絞りしごき加工工程と、 前記缶体の内外面に塗料を塗布し、加熱乾燥または焼付
    けして塗装を施す塗装工程と、 前記缶体の開放された端部にフランジ部を形成するフラ
    ンジ加工工程とを備えるアルミニウム缶体の製造方法に
    おいて、 前記アルミニウム素板は、前記アルミニウム材料を圧延
    する際に生じたオイルピットが全表面積の7%以下であ
    り、加熱処理前の状態で引張強度300〜320N/m
    2 、耐力285〜300N/mm2 で、205℃×1
    0分の加熱処理後の引張強度が295N/mm2 以上で
    該加熱処理前の値以下、耐力が265N/mm2 以上で
    該加熱処理前の値以下となる強度特性を有するととも
    に、 前記潤滑油塗布工程で前記アルミニウム素板に潤滑油と
    して分子構造中に親水性基を有する合成油を基油とした
    潤滑油を塗布した後、 前記打ち抜き加工工程で前記アルミニウム素板に前記潤
    滑剤として前記合成油の水性エマルジョンを塗布して有
    底筒状のカップに打ち抜くことを特徴とするアルミニウ
    ム缶体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記合成油は、その分子構造中に水酸基、
    カルボニル基、カルボキシル基の中から選択される少な
    くとも1種の親水性基を有することを特徴とする請求項
    1記載のアルミニウム缶体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記合成油は、多価アルコールと高級脂肪
    酸とのエステルであることを特徴とする請求項2記載の
    アルミニウム缶体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記打ち抜き加工工程において、ダイとパ
    ンチとのクリアランスが前記アルミニウム素板の厚さの
    108〜120%であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれか1項記載のアルミニウム缶体の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512135A (ja) * 2013-11-19 2017-05-18 コンステリウム ヌフ ブリザックConstellium Neuf Brisach ブリリアントメタルシールキャップの製造方法
KR102237775B1 (ko) * 2019-12-02 2021-04-07 강대영 음료용 캔의 컬러 탭 엔드의 제조방법
KR102498365B1 (ko) * 2022-01-07 2023-02-10 (주)동원알루텍 알루미늄 합금 및 이의 제조방법

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