JPH0899101A - 線材製造方法 - Google Patents

線材製造方法

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JPH0899101A
JPH0899101A JP7212554A JP21255495A JPH0899101A JP H0899101 A JPH0899101 A JP H0899101A JP 7212554 A JP7212554 A JP 7212554A JP 21255495 A JP21255495 A JP 21255495A JP H0899101 A JPH0899101 A JP H0899101A
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rolling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延法のみにより、線径が5.5mm未満の細
線を高効率かつ高品質で製造できる方法を提供する。 【解決手段】 被圧延材A1の圧延方向に互いに連なっ
て配置され、該被圧延材を互いに異なる方向から圧縮す
る第一の対ロール1a及び1bと第二の対ロール2a及
び2bにより、その第一の対ロール1a及び1bを導入
側、第二の対ロール2a及び2bを導出側として、被圧
延材A1を順次圧延する。ここで、第一及び第二の対ロ
ールは、それらの中心間距離をL、第二の対ロールから
導出された線材A2の線径をDとした場合に、L/Dの
値が30以下となるように配置され、被圧延材A1は、
第一及び第二の対ロールのそれぞれにおいて、その減面
率が5〜35%となるように圧延されるとともに、最終
的に得られる線材A2の線径Dが5.5mm未満とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属線材の製造方
法に関し、特に圧延によりその線径が5.5mm以下の細
線を製造するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属線材を製造する方法として
は、伸線法と圧延法、及び両者を組み合わせた方法が知
られている。このうち伸線法は、孔径が次第に縮小する
複数の線引きダイスに被圧延材を順次通すことにより線
材を得る方法で、通常、細線を製造するのに使用されて
いる。一方、圧延法は、回転軸線が例えばほぼ90°の
角度をなすように互いに隣接して配置された対ロールの
スタンドを多段階に設け、それらの対ロールにより被圧
延材に順次圧延を施して縮径する方法である。この圧延
法は、伸線法に比べて生産性が高い利点を有する。
【0003】ここで上記圧延法においては、ロールの圧
延面に被圧延材の断面形状を規定する溝部を形成して圧
延を施すことも行われており、例えば上流側の対ロール
に対しては、その圧延面が互いに組み合わされたときの
上記溝部の断面形状(以下、ロール孔型あるいは単に孔
型ともいう)が楕円状のものとなるようにしておき、下
流側の対ロールの孔型を円状のものとなるように形成し
ておけば、1パス当りの線材の減面率を大きくでき、生
産性をさらに向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の圧延法
においては、上流側の対ロールから下流側の対ロールへ
被圧延材が受け渡される際に、線材に捻転が生ずる場合
がある。このような線材の捻転は、対ロールの孔型の形
状が上流側と下流側で異なるものとされている場合、例
えば上述のように楕円状−円状に設定されている場合に
生じやすく、捻転が生じたまま圧延を続行すると線材の
断面形状が乱れたり、線材がねじ切れたりするなどのト
ラブルにもつながる。
【0005】この場合、線材の線径が比較的大きい場合
には、例えば下流側の対ロールの入口部に補助ロール等
で構成されたローラガイドを設け、そのローラガイドに
よりガイドしながら線材を対ロールへ供給するようにし
て捻転の発生を防止することも行われている。しかしな
がら、線径が小さくなるとローラガイドもそれに合わせ
て小さくしなければならず、線径が5.5mm以下になる
とローラガイドの取付けが実質的にできなくなり、その
ような細線を圧延法で製造することは不可能とされてい
た。
【0006】そのような事情から上述のような細線は、
5.5mm程度の線径までは圧延法で細線化し、ついでそ
れを前述の伸線法で所望の線径までさらに細線化すると
いう方法で製造されている。しなしながら、この方法で
は伸線法を併用するために、圧延法の高生産性が減殺さ
れる難点がある。また、伸線法は冷間加工しかできない
ため、特に高速度工具鋼や高合金鋼のような難加工性の
材料を線材化する場合には、ダイスを一定パス通す毎に
歪み除去のための焼鈍工程を追加しなければならず製造
効率は一層悪化する。
【0007】本発明の課題は、圧延法のみにより、線径
が5.5mm未満の細線を高効率かつ高品質で製造できる
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明
は、被圧延材の圧延方向に互いに連なって配置され、該
被圧延材を互いに異なる方向から圧縮する第一の対ロー
ルと第二の対ロールにより、その第一の対ロールを導入
側、第二の対ロールを導出側として、被圧延材を順次圧
延する線材製造方法に係るものであり、上述の課題を解
決するために次のような特徴を有する。すなわち、第一
の対ロールと第二の対ロールは、それらの中心間距離を
L、第二の対ロールから導出された線材の線径をDとし
た場合に、L/Dの値が30以下となるように配置さ
れ、被圧延材は、第一の対ロール及び第二の対ロールの
それぞれにおいて、その減面率が5〜35%となるよう
に圧延されるとともに、最終的に得られる線材の線径が
5.5mm未満とされる。
【0009】本発明者は、L/Dの値が30以下となる
ように第一及び第二の対ロールを互いに近接して配置す
ることで、ローラガイドを使用しなくとも被圧延材に前
述の捻転が生じることを効果的に防止ないし抑制するこ
とができ、ひいては線径が5.5mm以下の細線を圧延法
により製造することが可能となることを見い出したので
ある。これにより、上述のような線径を有する細線の製
造能率を、従来の伸線法等と比べて飛躍的に高めること
ができる。
【0010】ここで、最終的に得られる線材の線径を
5.40〜1.30mmとすれば、得られる線材の寸法精
度が良好で欠陥等の不良の発生も少なく、伸線法等の従
来法と比較した場合の製造効率上の優位性が特に大きく
なるので望ましい。本発明の方法は、さらに望ましくは
5.40〜1.60mmの線径の線材の製造に適用するの
がよい。
【0011】被圧延材は、第一の対ロール及び第二の対
ロールのそれぞれにおいて、その減面率が5〜35%と
なるように圧延が施される。減面率が5%未満となると
線材の製造能率が低下する。一方、減面率が35%を超
えると、1パス当りの加工度が大きくなり過ぎ、被加工
材に欠陥が生じたりロールを痛めたりすることにつなが
る。それ故、減面率は上記範囲に設定される。減面率
は、より望ましくは10〜30%とするのがよい。
【0012】第一及び第二の対ロールは、それらの回転
軸線が互いにほぼ90°の角度をなすように配置するこ
とができる。この場合、第一の対ロールにより被圧延材
を、その圧縮方向における断面寸法D1が、これと直交
する方向の断面寸法D2よりも小さくなるように圧延
し、第二の対ロールによりその被圧延材を、それら各断
面寸法の比率D2/D1が縮小するように圧延することが
できる。このようにすれば、圧延1パス当りの減面率を
大きくすることができ、製造効率をさらに高めることが
できる。
【0013】次に、第一及び第二の対ロールの少なくと
も一方に、該対ロールを構成する各ロールの圧延面に被
圧延材の断面形状を規定する溝部を形成することができ
る。こうすれば、所望の線材断面形状を高精度で得るこ
とができる。また、対ロールを構成する2つのロールの
圧延面を組み合わせたときの、その溝部の断面形状(以
下、これをロール孔型又は単に孔型ともいう)を、第一
及び第二の対ロールに対し適宜に設定することで、線材
の寸法精度や加工状態等を良好に維持しつつ、減面率を
大きくすることができ、製造効率を高めることができ
る。
【0014】このようなロール孔型の形状は各種のもの
を採用することができる。例えば、第一の対ロールとし
て、そのロール孔型が楕円状の断面を形成するものを使
用し、第二の対ロールとして、そのロール孔型が円状の
断面を形成するものを使用すれば、円形断面を有する線
材を精度よくかつ高能率で製造することができる。
【0015】次に、上記第一及び第二の対ロールの組
は、被圧延材の圧延方向に沿って複数組配置することが
でき、それら対ロールの組によって被圧延材に対し順次
圧延を施すことができる。こうすれば、被圧延材に対し
段階的に圧延を施すことができ、断面寸法の大きい被圧
延材からも細線を効率よく製造することができる。
【0016】上記方法が適用できる被圧延材の材質は特
に限定されないが、例えば従来から細線加工を効率よく
行うことが困難とされてきた高速度工具鋼、ステンレス
鋼、その他の高合金鋼など、難加工性の鉄系材料に適用
すれば、製造効率を高める上での波及効果が大きい。ま
た、このほかにも軟鋼、あるいは冷間加工が可能な炭素
工具鋼や合金工具鋼等、上記以外の鉄系材料や、Ni合
金あるいはTi合金(例えばNi−Ti系形状記憶合
金)など、鉄以外の元素を主成分とする金属材料に対し
ても適用が可能である。
【0017】この場合、使用する被圧延材の材質に応じ
て、その圧延時の材料の温度を適宜設定することができ
る。例えば、室温での変形抵抗が大きい材質に対して
は、圧延時の温度を室温より高く設定することでその変
形抵抗が減少し、減面率を大きくすることができるの
で、製造効率を大幅に増大させることができる。また、
被圧延材の温度を上昇させておけば、圧延加工とともに
進行する被圧延材の回復あるいは再結晶等により被圧延
材に加工歪みが蓄積しにくくなり、伸線法のように歪み
除去及び硬度低減のための中間熱処理を行う必要がなく
なるので、製造効率上の利点はさらに大きいといえ
る。。
【0018】例えば、被圧延材が鉄系材料の場合、第一
の対ロールに導入されるときの被圧延材の温度を400
〜1300℃に設定することが望ましい。温度が400
℃未満となると変形抵抗低下による加工効率向上の効果
が十分に得られない。また、1300℃を超えると、変
形抵抗が逆に小さくなり過ぎて、線材に挫屈や捻転が生
じやすくなり、正常な圧延の実施が困難になる。ここ
で、複数の対ロールの組を使用して多段階に圧延を行う
場合には、被加工材が、例えば対ロールの組の少なくと
も最初のものに導入される時点で、その温度が上述の範
囲内のものとなるように設定すればよい。なお、圧延時
の被圧延材の温度には、材質により異なるさらに望まし
い温度域が存在する場合がある。例えば高速度工具鋼の
場合、その温度は800℃〜1150℃の範囲で設定す
るのがよい。温度が800℃未満となると十分な加工性
が得られなくなるほか、被圧延材の組織中の炭化物に割
れが生じてミクロボイドが発生し、延靱性の低下や焼入
れ硬さの低下を招く。逆に、温度が1150℃よりも高
くなると被圧延材の組織中に存在する炭化物が粗大化し
て、得られる線材の強度低下を招く。なお、上記温度範
囲は、より望ましくは950〜1150℃とするのがよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、本発明の線材製造方法を実
施するための圧延機の要部を模式的に示している。この
圧延機1には、被圧延材A1の導入側に、回転軸線が設
置面(図示せず)に対しほぼ垂直方向を向くように配置
された第一の対ロール1a及び1bを備えた第一スタン
ド1H(水平スタンド)が、そしてその後段に、回転軸
線がほぼ水平方向を向くように配置された第二の対ロー
ル2a及び2bを備えた第二スタンド2V(垂直スタン
ド)がそれぞれ配設されており、それらスタンド1H及
び2Vが対スタンドS1を形成している。そして、両対
ロール1a及び1bならびに2a及び2bの各回転軸線
は、互いにほぼ90°の角度をなすものとされている。
【0020】図2(a)及び(b)に示すように、第一
の対ロール1a及び1bならびに第二の対ロール2a及
び2bは、それぞれその外周面が圧延面51a及び51
bならびに52a及び52bとされ、それら圧延面には
被圧延材A1の断面形状及び寸法を規定する溝部61a
及び61bならびに62a及び62bが形成されてい
る。ここで、図2(a)に示すように、第一スタンド1
Hのロール1a及び1bは、互いの圧延面51a及び5
1bを組み合わせたときに、断面形状が楕円状となるロ
ール孔型61cが形成されるようになっている。また、
第二スタンド2Vの対ロール2a及び2bは、互いの圧
延面52a及び52bを組み合わせたときに、断面形状
が円状となるロール孔型62cが形成されるようになっ
ている。
【0021】図1に示す対スタンドS1に対し、断面が
円状で外径寸法がD0である被圧延材A1を第一スタンド
1H側より導入すると、図2(a)に示すように、被圧
延材A1は、第一スタンド1Hの孔型61cで断面が楕
円状となるように圧延され、次いで同図(b)に示すよ
うに、第二スタンド2Vの孔型62cで断面が円状とな
るように圧延されて、図1に示すように最終的に線径D
(<D0)の線材A2となって導出される。すなわち、被
圧延材の断面形状は図2(c)に示すように円状−楕円
状−円状と変化しつつ、その断面積を縮小してゆくこと
となる。ここで、図2(a)に示すように第一スタンド
1Hにおいて被圧延材A1は、その圧縮方向における断
面寸法D1(すなわち楕円の短軸に相当)が、これと直
交する方向の断面寸法D2(すなわち楕円の長軸に相
当)よりも小さくなるように圧延される。次いで第二ス
タンド2Vでは、被圧延材A1に対する圧縮方向がほぼ
90°変化することから、上記断面寸法の比D2/D1が
縮小するように圧延される。すなわち圧延後の上記各寸
法をD1'及びD2'とすれば、(D2/D1)>(D2'/D
1')となる。ここで、各スタンド1H及び2Vにおける
被圧延材の減面率は5〜35%となるように調整され
る。
【0022】ここで、図3に示すように対スタンドS1
において、第一スタンド1Hと第二スタンド2Vとの中
心間の距離をL、線材A2の線径をDとしたとき、これ
らの関係L/Dの値が30以下となるように、第一スタ
ンド1Hと第二スタンド2Vとを近接させることによ
り、被圧延材A1に捻転が生じにくくなり、これらスタ
ンド間にローラガイド等を設ける必要がなくなる。な
お、ロールの外径をdとしたときに、ここで上記中心間
距離Lとの間にL<1.2dの関係が成り立っていれ
ば、被圧延材A1への捻転の発生がさらに起こりにくく
なる。なお、より望ましくはL<1.0dとするのがよ
い。そして、この時点で圧延を終了する場合には、上記
線材A2の線径Dが5.5mm以下とされる。
【0023】次に、対スタンドS1で圧延することによ
り得られた線材A2をさらに細径の線材A3に加工する場
合、図3に二点鎖線により示すように、対スタンドS1
の後段に、対スタンドS1と同様な構成で、各孔型の径
が対スタンドS1のものよりも小さい対スタンドS2を設
置すれば、被圧延材A1を多段階に圧延することができ
る。この場合、最終的に得られる線材の線径が5.5mm
未満となるように圧延が実施されることとなる。なお、
対スタンドは、圧延方向に3段以上設置することもでき
る。また、上述の例では対スタンド内において被圧延材
の導入側が水平スタンド、導出側が垂直スタンドとされ
ているが、この位置関係を逆転することも可能である。
【0024】次に、第一及び第二の対ロール1a及び1
bならびに2a及び2bに形成されるロール孔型61c
及び62cの形状は、楕円状−円状の組み合わせに限ら
ず各種のものが使用できる。以下にその例を示す。図4
においては、ロール孔型61c及び62cがそれぞれ縦
長菱形状及び正方形状に形成されており、線材A2は正
方形状の断面となって導出される。このほかにも、各ロ
ール孔型61c及び62cの形状を選択することによ
り、被圧延材A1から線材A2に至る断面形状の変化が、
例えば図5に示すように正方形状−楕円状−円状となる
ようにするなど、各種採用することができる。
【0025】さらに、第一及び第二の対ロール1a及び
1bならびに2a及び2bの少なくとも一方に対し、ロ
ール孔型が形成されないものを使用することも可能であ
る。図6に示す例では、被圧延材A1は正方形状の断面
を有するものとされ、同図(a)に示すように、第一の
対ロール1a及び1bの圧延面51a及び51bは平形
とされてロール孔型は形成されていない。このような対
ロール1a及び1bにより被圧延材A1は、(a)に示
すようにロールによる圧縮方向につぶれるように変形し
て長方形状の断面を有するものとなり、次いで(b)に
示すように、例えば正方形状のロール孔型62cを有し
た第二の対ロール2a及び2bを通すことにより、対応
する形状の断面を有した線材A2とされる。また、図7
は、第一及び第二の対ロールの双方に対し、ロール孔型
が形成されない平形の圧延面を有するものを使用した例
を示している。被圧延材A1は、同図(a)に示すよう
に第一の対ロール1a及び1bにより長方形状断面とな
るように圧縮変形し、次いで(b)に示すように、第二
の対ロール2a及び2bによりこれと逆方向に圧縮変形
して、例えば正方形状の断面を有する線材A2となる。
【0026】また、上述のような対スタンドを複数使用
して段階的に圧延を施す場合、各対スタンドにおけるロ
ール孔型形状(あるいは平形圧延面)は、同一の組合せ
のみを使用して圧延を施してもよいが、2種以上の組合
せを複合させて圧延を施すようにしてもよい。図9は、
2つの対スタンドS1及びS2を使用して圧延を行う場合
の例を示しており、同図(a)及び(b)は楕円状−円
状あるいは縦長菱形状−菱形状等、同一のロール孔型の
組合せのみを使用して圧延する場合を、(c)は互いに
異なる組合せを複合させた例を示している。すなわち、
(c)においては、前段側の対スタンドS1では平形圧
延面−平形圧延面の組合せが、後段側の対スタンドS2
では楕円状−円状のロール孔型の組合せが採用されてい
る。
【0027】続いて、被圧延材として高速度工具鋼、ス
テンレス鋼あるいはその他の高合金鋼など難加工性の鉄
系材料、あるいはNi−Ti系形状記憶合金等を使用す
る場合には、圧延前に被圧延材を加熱して変形抵抗を低
下させることが、圧延効率ひいては線材の製造効率向上
の点で有利である。このときの加熱処理は被圧延材が第
一スタンドに導入される直前に行われる。被圧延材の加
熱方法としては、被圧延材への直接通電による通電加熱
方式を好適に採用することができる。すなわち、図3に
示すように、被圧延材A1の搬送を許容した状態でこれ
と接触する電極71a及び71bを配置し、これら電極
71a及び71bを介して電源72により被圧延材A1
に対し通電することにより、その抵抗発熱に基づいてこ
れを加熱することができる。なお、加熱の方法は、圧延
前に被圧延材をほぼ均一に加熱できる方法であれば格別
限定されるものではなく、例えば、第一スタンド1Hの
直前の部分に誘導加熱炉等の加熱炉を設置し、被圧延材
がその炉内を通過してから第一スタンド1Hに導入され
るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延機の要部を示す斜視図。
【図2】第一及び第二の対ロールのロール孔型の断面形
状の一例を示す模式図。
【図3】対ロールの組を複数設けた圧延機を概念的に示
す平面図。
【図4】ロール孔型の断面形状の第一の変形例を示す模
式図。
【図5】圧延に伴う線材の断面形状変化のさらに別の例
を示す断面模式図。
【図6】第一及び第二の対ロールのうち、その一方の圧
延面を平形に形成した例を示す模式図。
【図7】第一及び第二の対ロールの圧延面を、いずれも
平形に形成した例を示す模式図。
【図8】複数の対ロールの組により段階的に圧延を施し
た場合の、線材の断面形状変化の例を示す断面模式図。
【符号の説明】
1a、1b 第一の対ロール 2a、2b 第二の対ロール A1 被圧延材 A2 、A3 線材 51a、51b、52a、52b 圧延面 61a、61b、62a、62b 溝部 61c、62c ロール孔型

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材の圧延方向に互いに連なって配
    置され、該被圧延材を互いに異なる方向から圧縮する第
    一の対ロールと第二の対ロールにより、その第一の対ロ
    ールを導入側、第二の対ロールを導出側として、前記被
    圧延材を順次圧延する線材製造方法において、 前記第一の対ロールと第二の対ロールは、それらの中心
    間距離をL、前記第二の対ロールから導出された線材の
    線径をDとした場合に、L/Dの値が30以下となるよ
    うに配置され、 また、前記被圧延材は、前記第一の対ロール及び第二の
    対ロールのそれぞれにおいて、その減面率が5〜35%
    となるように圧延されるとともに、最終的に得られる線
    材の線径が5.5mm未満とされることを特徴とする線材
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一及び第二の対ロールは、それら
    の回転軸線が互いにほぼ90°の角度をなすように配置
    されるとともに、 前記第一の対ロールにより前記被圧延材は、その圧縮方
    向における断面寸法D1が、これと直交する方向の断面
    寸法D2よりも小さくなるように圧延され、 前記第二の対ロールによりその被圧延材は、それら各断
    面寸法の比率D2/D1が縮小するように圧延される請求
    項1記載の線材製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一及び第二の対ロールの少なくと
    も一方は、該対ロールを構成する各ロールの圧延面に、
    前記被圧延材の断面形状を規定する溝部が形成されたも
    のが使用される請求項1又は2に記載の線材製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の対ロールを構成する各ロール
    は、その圧延面が互いに組み合わされたときの前記溝部
    の断面形状(以下、ロール孔型という)が楕円状となる
    ものが使用され、前記第二の対ロールを構成する各ロー
    ルは、前記ロール孔型が円状となるものが使用される請
    求項3記載の線材製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一及び第二の対ロールの組が、前
    記被圧延材の圧延方向に沿って複数組配置され、それら
    対ロールの組によって前記被圧延材に対し順次圧延が施
    される請求項1ないし4のいずれかに記載の線材製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第一の対ロールに導入されるときの
    前記被圧延材の温度が、400〜1300℃に設定され
    てなる請求項1ないし5のいずれかに記載の線材製造方
    法。
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Cited By (2)

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