JPH0898993A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使い勝手の向上をはるため、洗濯槽内部が見
え、洗濯状態などがチェックできる洗濯機を提供する。 【構成】 機器本体１の上部枠体２に、一端部の軸部３
を中心として上方向へ回転自在に装着される後方蓋４と
前記軸部３と略平行な軸線に沿って折りたたみ可能に連
結した少なくとも２部品以上の前方蓋５による蓋構成部
材からなる開閉蓋６を設け、前記前方蓋５には略中央部
が略最下点になる緩やかな凹曲面で構成したカバー９を
配設し、該カバーの略中央部９ｅは機器本体内部が可視
できる透明部を設けるとともに、該カバーの略中央部の
略最下点部の縦方向断面形状は少なくとも２以上のＲで
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗濯機の折りたたみ可能
な開閉蓋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の洗濯機の開閉蓋部の構成
は、図４に示すような構成が一般的であった。以下、そ
の構成について説明する。

【０００３】図に示すように、機器本体１の上部には上
部枠体２を設け、上部枠体２の一端部に設けた軸部３を
中心として、上方向へ回転自在に装着された後方蓋４を
有し、前記軸部３と平行な軸線に沿って折りたたみ可能
に回動する前方蓋５が連結され、この後方蓋４と前方蓋
５とで開閉蓋６が構成されている。また、前方蓋５の略
中央部には把手部１０が設けられており、この把主部１
０を持って前方蓋５を持ち上げ、軸部３を回転させなが
ら、後方蓋４を上方向へ移動し開閉蓋６の開閉動作を行
う。さらに、把主部１０は前方蓋５の天面と一体化する
ように天面に保持固定され配設されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、洗濯機
の主な使用者である主婦層が外に仕事を持っている場合
が多くなってきており、いきおい家事に費やす時間の短
縮効率化が望まれてきている。主婦自体も、家事の作業
を複数並列に行うことにより時間の短縮化を図ったり、
家事機器を利用して、外で仕事をしている時間に自動的
に作業を終了させてしまうといった工夫をしている。特
に全自動洗濯機などの場合、使用者が家をでる直前に駆
動スイッチを押し、その駆動は家の中が無人化したとき
に行われるケースも多くなってきている。そして、使用
者が帰宅の際に、洗濯機の内部を確認して、洗濯終了後
の衣類を乾燥機の中にいれるか、干すという作業を行
う。または、掃除や調理などといった他の家事と平行し
て行う場合、洗濯終了時には終了ブザーによる報知が行
われるが、他の家事の作業行程によってはこの報知直後
たちまちに洗濯機の側に移動し作業を行うことができな
いことも発生する。このような場合、洗濯終了の事実自
体を使用者が失念する事態も生じ、洗濯機の内部の状態
が蓋を開けるという行為を行わなければ確認することが
できないため、乾燥していない洗濯衣類が洗濯槽の中に
とどまり、気がつくまで放置されてしまう。これにより
家事作業の効率化が阻害され、放置時間が長期になって
しまった場合は、次の洗濯機駆動の際に、新たな洗濯衣
類を洗浄できないといった課題が生ずる。

【０００５】そこで、以上のような課題を防止すべく、
開閉蓋の一部に洗濯槽内部が見える透明窓を設けるよう
になってきている。しかし従来のものは、透明な部分を
持つカバーを蓋に設けてはいるが、透明部分に外部から
の光が反射し、内部の様子は、カバーに外部の光が当ら
ないようにカバー上方に使用者が背を屈めのぞき込まな
ければ確認できず、非常に使い勝手の悪いものであっ
た。

【０００６】さらに、デザイン性重視として、開閉蓋の
一部に洗濯槽内部が見える透明窓、あるいは開閉蓋の一
部に蓋と異なったイメージのカバーなどを配設しデザイ
ン性を向上させ、イメージアップするケースが増加して
おり、このような場合には、従来のように開閉蓋の把手
部が前方蓋の天面と一体化するように天面に保持固定さ
れた構成では、把手部形成分の蓋面積が必要となり洗濯
槽内部が見え大きな透明窓の構成、あるいは、開閉蓋の
一部に蓋と異なったカバー構成など充分な設計的配慮が
できず、デザイン性の向上によるイメージアップが図れ
なかった。

【０００７】本発明は上記課題を解決するもので、使い
勝手の向上をはるため、洗濯槽内部が見え、洗濯状態な
どがチェックできる洗濯機を提供することを第１の目的
とする。

【０００８】本発明の第２の目的は、デザイン性を向上
させ、透明部の面積をより大きくとることのできる洗濯
機を提供することである。

【０００９】本発明の第３の目的は、体力の衰えた年輩
の使用者等でも開閉蓋の開け閉めを確実に行えるように
することのできる洗濯機を提供することである。

【００１０】本発明の第４の目的は、従来の開閉蓋と同
様の使い勝手および、取付け強度が得られ、しかもデザ
イン性の向上によるイメージアップをはかる洗濯機を提
供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の目的を達
成するための第１の手段は、機器本体の上部枠体に、一
端部の軸部を中心として上方向へ回転自在に装着される
後方蓋と前記軸部と略平行な軸線に沿って折りたたみ可
能に連結した少なくとも２部品以上の前方蓋による蓋構
成部材からなる開閉蓋を設け、前記前方蓋には略中央部
が略最下点になる緩やかな凹曲面で構成したカバーを配
設し、該カバーの略中央部は機器本体内部が可視できる
透明部を設けるとともに、該カバーの略中央部の略最下
点部の縦方向断面形状は少なくとも２以上のＲで形成し
た構成を持つ洗濯機である。

【００１２】本発明の第２の目的を達成するための第２
の手段は、開閉蓋の前方蓋に配設したカバーは、一部に
把手部を設け、該カバーは把手部を除く裏面全周面で前
記開閉蓋の前方蓋に固定した構成とした洗濯機である。

【００１３】本発明の第３の目的を達成するための第３
の手段は、カバーの把手部の裏面開口端面に複数本のリ
ブ状突起を配設した洗濯機である。

【００１４】本発明の第４の目的を達成するための第４
の手段は、カバーは、振動接着により開閉蓋の前方蓋に
固定した洗濯機である。

【００１５】

【作用】本発明は上記した第１の手段により、開閉蓋の
前方蓋に蓋と異なったカバーが設けられ、このカバーに
は洗濯槽内部が見える透明窓を配設し、しかもカバー表
面に外部の光が当たって反射しても、その反射光が一点
に集約されることなく乱複数の焦点に対して反射される
ことにより、乱反射を起こし内部が良く見えるようにカ
バーの形状を構成した。

【００１６】本発明の第２の手段により、カバーの一部
を把手部にすることにより、従来の把手部形成分の面積
をカバーに使用できるようになり透明窓部の面積を大き
くすることができ、さらに内部が良く見えるとともに、
デザイン性の向上によるイメージアップをはかることが
できる。

【００１７】本発明の第３の手段により、把手部裏面の
形成したリブにより、引っかかりを設けることで、前方
蓋を特に開くとき指先に軽く触れるだけでの開閉が可能
になる。

【００１８】本発明の第４の手段により、カバー裏面全
周を振動溶着することで、従来の開閉蓋と同様の使い勝
手および、取付け強度を得ることができる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図３を参照
しながら説明する。

【００２０】図１において、機器本体１の上部には上部
枠体２を設け、上部枠体２の一端部に設けた軸部３を中
心として、上方向へ回転自在に装着された後方蓋４を有
し、前記軸部３と平行な軸線に沿って折りたたみ可能に
回動する前方蓋５が連結され、この後方蓋４と前方蓋５
とで開閉蓋６が構成されている。前記機器本体１の内部
には洗濯槽７が配設され、上部枠体２の中央部には洗濯
物を投入する投入孔８が設けられており、前記後方蓋４
および前方蓋５とで構成する開閉蓋６で投入孔８を覆設
している。

【００２１】また、前方蓋５の略中央部にはカバー９が
設けられ、このカバー９の一部は把手部９ａになるよう
に構成されており、この把主部９ａの裏面開口端面部９
ｂ（図２参照）には、複数本のリブ状突起部９ｃが配設
されており、前記カバー９の把手部９ａを持った時にす
べらないようになっており、この把主部９ａを持って前
記後方蓋４および前方蓋５とで構成する開閉蓋６の開閉
動作する。さらに、このカバー９は把主部９ａを除く裏
面全周面を前記前方蓋５に振動溶着で固着接着され天面
に保持固定され配設されている。カバーを蓋に固着する
のは、他の材質による接着または各部品の係合によって
も実現できる。

【００２２】また、前記開閉蓋６の前方蓋５に配設した
カバー９は略中央部９ｄが略最下点になる緩やかな凹曲
面で構成され、しかも、このカバー９の略中央部９ｄは
機器本体１内部が可視できる透明部９ｅが設けられてい
る。また、このカバー９の略中央部９ｅの略最下点部の
縦方向断面形状は少なくとも２以上の曲率半径Ｒ、つま
り、図３で示す如く、複数の曲率半径Ｒ１、Ｒ２で形成
されており、それぞれのＲ１、Ｒ２の中心点が離れてい
るため、カバー９が緩やかな凹曲面で構成されていても
反射光が一点に集中せず、カバー９の表面が反射しない
ので眩くない。従って、透明部９ｅから、機器本体１内
部の洗濯槽７内部が外側の光の反射に遮られることなく
良く可視できるようになっている。

【００２３】さらに、前方蓋５が操作ボタンの集中する
制御部分を覆っていないため、内部を確認しながら蓋を
開けることなく動作の変更を支持することができる。こ
の時蓋を開けると不要の水分が制御板に飛び散る恐れが
あるが本発明の場合その恐れはなくなる。

【００２４】

【発明の効果】以上より明らかなように、本発明は第１
の手段により、開閉蓋の前方蓋に蓋と異なったカバーが
設けられ、このカバーには洗濯槽内部が見える透明窓を
配設し、しかもカバー表面に外部の光が当たって反射し
ても、その反射光が一点に集約されることなく乱複数の
焦点に対して反射されることにより、乱反射を起こし内
部が良く見えるようにカバーの形状を構成した。

【００２５】本発明の第２の手段により、カバーの一部
を把手部にすることにより、従来の把手部形成分の面積
をカバーに使用できるようになり透明窓部の面積を大き
くすることができ、さらに内部が良く見えるとともに、
デザイン性の向上によるイメージアップをはかることが
できる。

【００２６】本発明の第３の手段により、把手部裏面の
形成したリブにより、引っかかりを設けることで、前方
蓋を特に開くとき指先に軽く触れるだけでの開閉が可能
になる。

【００２７】本発明の第４の手段により、カバー裏面全
周を振動溶着することで、従来の開閉蓋と同様の使い勝
手および、取付け強度を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の洗濯機の全体構成図

【図２】本発明の一実施例の洗濯機の平面構成図

【図３】本発明の一実施例の洗濯機の要部断面図

【図４】従来の洗濯機の全体構成図

【符号の説明】

１ 機器本体 ２ 上部枠体 ３ 軸部 ４ 後方蓋 ５ 前方蓋 ６ 開閉蓋 ９ カバー ９ａ 把手部 ９ｂ 裏面開口端面 ９ｃ リブ状突起 ９ｄ 略中央部 ９ｅ 透明部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器本体の上部枠体に、一端部の軸部を
   中心として上方向へ回転自在に装着される後方蓋と前記
   軸部と略平行な軸線に沿って折りたたみ可能に連結した
   少なくとも２部品以上の前方蓋による蓋構成部材からな
   る開閉蓋を設け、前記前方蓋には略中央部が略最下点に
   なる緩やかな凹曲面で構成したカバーを配設し、該カバ
   ーの略中央部は機器本体内部が可視できる透明部を設け
   るとともに、該カバーの略中央部の略最下点部の縦方向
   断面形状は少なくとも２以上のＲで形成した洗濯機。
2. 【請求項２】 開閉蓋の前方蓋に配設したカバーは、一
   部に把手部を設け、該カバーは把手部を除く裏面全周面
   で前記開閉蓋の前方蓋に固定した請求項１記載の洗濯
   機。
3. 【請求項３】 カバーの把手部の裏面開口端面に複数本
   のリブ状突起を配設した請求項２記載の洗濯機。
4. 【請求項４】 カバーは、振動接着により開閉蓋の前方
   蓋に固定した請求項２又は３記載の洗濯機。