JPH0898289A - 地上設置型マイクロフォンおよびその製造方法 - Google Patents
地上設置型マイクロフォンおよびその製造方法Info
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- JPH0898289A JPH0898289A JP23378294A JP23378294A JPH0898289A JP H0898289 A JPH0898289 A JP H0898289A JP 23378294 A JP23378294 A JP 23378294A JP 23378294 A JP23378294 A JP 23378294A JP H0898289 A JPH0898289 A JP H0898289A
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- Japan
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- container
- microphone
- hole
- case
- diaphragm
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 周波数の高い領域における感度周波数特性を
改善して、平坦な感度周波数特性を持った地上設置型マ
イクロフォンを提供する。 【構成】 マイクロフォン素子1の容器1aに、振動板
1cの内側において該容器1aの内外を連結する極めて
微小な圧力等価音孔1bを設ける。
改善して、平坦な感度周波数特性を持った地上設置型マ
イクロフォンを提供する。 【構成】 マイクロフォン素子1の容器1aに、振動板
1cの内側において該容器1aの内外を連結する極めて
微小な圧力等価音孔1bを設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として屋外に設置さ
れる地上設置型マイクロフォンの構造およびその製造方
法に関するものである。
れる地上設置型マイクロフォンの構造およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の地上設置型のマイクロフォ
ンの一部断面側面図で、全天候型の機能を満足させるた
め、マイクロフォン素子101と、増幅器102と、こ
のマイクロフォン素子101,増幅器102を密封収納
するケース103と、ケース103の上面に取り付けら
れ、音波の経路を分割する仕切り板104と、音波の経
路を形成させる上蓋105と、音波の経路に設けられた
スクリーン106,107および108と、雨滴音防止
のためにケース103の上面および側面を覆ったカバー
109と、電源の供給および音響電気変換された検知信
号を取り出すコネクタ110等からなる。
ンの一部断面側面図で、全天候型の機能を満足させるた
め、マイクロフォン素子101と、増幅器102と、こ
のマイクロフォン素子101,増幅器102を密封収納
するケース103と、ケース103の上面に取り付けら
れ、音波の経路を分割する仕切り板104と、音波の経
路を形成させる上蓋105と、音波の経路に設けられた
スクリーン106,107および108と、雨滴音防止
のためにケース103の上面および側面を覆ったカバー
109と、電源の供給および音響電気変換された検知信
号を取り出すコネクタ110等からなる。
【0003】上記構成によると、音波は、ケース103
とカバー109との間から侵入し、ケース103と仕切
り板104との間隔と、スクリーン106,107と、
仕切り板104と上蓋105との間隔と、スクリーン1
08を経てマイクロフォン素子101の振動板111に
到達し、マイクロフォン素子101は、振動板111を
介して音波を検知する。マイクロフォン素子101の音
響電気変換部分は、振動板111とマイクロフォン素子
101の容器112で完全密封され、振動板111の内
側の空気は、外側の空気とは完全に遮断されている。
とカバー109との間から侵入し、ケース103と仕切
り板104との間隔と、スクリーン106,107と、
仕切り板104と上蓋105との間隔と、スクリーン1
08を経てマイクロフォン素子101の振動板111に
到達し、マイクロフォン素子101は、振動板111を
介して音波を検知する。マイクロフォン素子101の音
響電気変換部分は、振動板111とマイクロフォン素子
101の容器112で完全密封され、振動板111の内
側の空気は、外側の空気とは完全に遮断されている。
【0004】検知された音波は、マイクロフォン素子1
01で音響電気変換され、さらに、増幅器102で所定
レベルまで増幅されて、検知信号としてコネクタ110
を介して外部に取り出される。カバー109は雨滴音防
止として使用され、スクリーン106,107および1
08は防水・防風効果を持たせるために設けられたもの
で、シリコンを塗布した不繊布を使用していた。
01で音響電気変換され、さらに、増幅器102で所定
レベルまで増幅されて、検知信号としてコネクタ110
を介して外部に取り出される。カバー109は雨滴音防
止として使用され、スクリーン106,107および1
08は防水・防風効果を持たせるために設けられたもの
で、シリコンを塗布した不繊布を使用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のマイクロフォンであると、振動板の内側の空気
が外側の空気とは完全に遮断されているため、周波数の
高い領域では、音波による振動板の振動が背圧により抑
圧され、マイクロフォン素子の感度に平坦な感度周波数
特性が得られないという問題があった。
た従来のマイクロフォンであると、振動板の内側の空気
が外側の空気とは完全に遮断されているため、周波数の
高い領域では、音波による振動板の振動が背圧により抑
圧され、マイクロフォン素子の感度に平坦な感度周波数
特性が得られないという問題があった。
【0006】また、スクリーンとして使用している材料
はシリコンを塗布した不繊布で、防水性の点では必ずし
も満足できるものではなかった。
はシリコンを塗布した不繊布で、防水性の点では必ずし
も満足できるものではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、上部に開口部を設けた容器の該開口部
に、音波を検知することで振動する振動板を設け、この
振動を電気信号に変換して出力するマイクロフォン素子
と、上部に開口部を設け、この開口部に前記マイクロフ
ォン素子を取り付ける円筒状のケースと、前記ケースを
上側から覆い、該ケースの外周部との間に音波の入口と
なる間隔を形成するカバーと、前記音波の入口からマイ
クロフォン素子の振動板に至る音波の経路上に設けられ
たスクリーンとを備えた地上設置型マイクロフォンにお
いて、前記マイクロフォン素子の容器に、振動板の内側
で該容器の内外を連結する極めて微小な圧力等価音孔を
設けたものである。
ため、本発明は、上部に開口部を設けた容器の該開口部
に、音波を検知することで振動する振動板を設け、この
振動を電気信号に変換して出力するマイクロフォン素子
と、上部に開口部を設け、この開口部に前記マイクロフ
ォン素子を取り付ける円筒状のケースと、前記ケースを
上側から覆い、該ケースの外周部との間に音波の入口と
なる間隔を形成するカバーと、前記音波の入口からマイ
クロフォン素子の振動板に至る音波の経路上に設けられ
たスクリーンとを備えた地上設置型マイクロフォンにお
いて、前記マイクロフォン素子の容器に、振動板の内側
で該容器の内外を連結する極めて微小な圧力等価音孔を
設けたものである。
【0008】また、前記スクリーンは、防水性の高い多
孔質性材料を用いたものである。上述した圧力等価音孔
は、マイクロフォン素子を構成する容器に、該容器の内
外を連結する細い貫通穴を開け、この貫通穴に、該貫通
穴より僅かに細い径の線材を挿入し、この線材を偏心さ
せることで僅かな空間を形成して、この空間が閉塞しな
いように線材を接着材で容器に固定することで製造され
るものである。
孔質性材料を用いたものである。上述した圧力等価音孔
は、マイクロフォン素子を構成する容器に、該容器の内
外を連結する細い貫通穴を開け、この貫通穴に、該貫通
穴より僅かに細い径の線材を挿入し、この線材を偏心さ
せることで僅かな空間を形成して、この空間が閉塞しな
いように線材を接着材で容器に固定することで製造され
るものである。
【0009】
【作用】上述した構成を有する本発明によると、音波は
ケースとカバーの隙間から進入し、スクリーンを経てマ
イクロフォン素子の振動板に到達し、該振動板を振動さ
せる。このとき、振動板が振動することで振動板の内側
における容器内の体積が変わるが、圧力等価音孔により
容器の内外で空気の入出が行われることで、容器内の圧
力は一定に保たれ、振動を抑圧する背圧が発生しない。
ケースとカバーの隙間から進入し、スクリーンを経てマ
イクロフォン素子の振動板に到達し、該振動板を振動さ
せる。このとき、振動板が振動することで振動板の内側
における容器内の体積が変わるが、圧力等価音孔により
容器の内外で空気の入出が行われることで、容器内の圧
力は一定に保たれ、振動を抑圧する背圧が発生しない。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例における地上設置型
マイクロフォンの一部断面側面図である。図において、
1はマイクロフォン素子で、このマイクロフォン素子1
は、上部が開口した容器1aと、この容器1aの一か所
に設けられ、容器1aの内外を連結する圧力等価音孔1
bと、容器1aの開口部に設けられた振動板1cと、振
動板1cの振動を電気信号に変換する変換器1dと、電
気信号を出力する電極1eから構成される。
マイクロフォンの一部断面側面図である。図において、
1はマイクロフォン素子で、このマイクロフォン素子1
は、上部が開口した容器1aと、この容器1aの一か所
に設けられ、容器1aの内外を連結する圧力等価音孔1
bと、容器1aの開口部に設けられた振動板1cと、振
動板1cの振動を電気信号に変換する変換器1dと、電
気信号を出力する電極1eから構成される。
【0011】2は前記マクロフォン素子1から出力され
る電気信号を所要レベルまで増幅する増幅器である。3
は前記マイクロフォン素子1,増幅器2を密封収納する
ケースである。このケース3は、上部に凸部3aを有
し、この凸部3aに開口部3bを有する円筒状で、内部
に前記増幅器2が取り付けられているとともに、開口部
3bに前記マイクロフォン素子1がケース3内の気密を
保てるように取り付けられている。
る電気信号を所要レベルまで増幅する増幅器である。3
は前記マイクロフォン素子1,増幅器2を密封収納する
ケースである。このケース3は、上部に凸部3aを有
し、この凸部3aに開口部3bを有する円筒状で、内部
に前記増幅器2が取り付けられているとともに、開口部
3bに前記マイクロフォン素子1がケース3内の気密を
保てるように取り付けられている。
【0012】図2はケース3とマイクロフォン素子1と
の取り付け部の詳細な構成を表す本実施例の地上設置型
マイクロフォンの要部断面図であり、マイクロフォン素
子1はケース3の開口部3bにOリング3cを介して嵌
め込まれ、支持部材3dにより固定されており、マイク
ロフォン素子1が取り付けられることで、ケース3内の
気密が保たれるようになっている。
の取り付け部の詳細な構成を表す本実施例の地上設置型
マイクロフォンの要部断面図であり、マイクロフォン素
子1はケース3の開口部3bにOリング3cを介して嵌
め込まれ、支持部材3dにより固定されており、マイク
ロフォン素子1が取り付けられることで、ケース3内の
気密が保たれるようになっている。
【0013】ここで、マイクロフォン素子1の容器1内
が完全に気密であると、振動板1cの振動により背圧が
発生することで振動が抑えられ、感度が抑圧されること
がある。これを防止するために、容器1aに上述したよ
うに圧力等価音孔1bを設けて、容器1aの内外を連結
してある。この圧力等価音孔1bは、極めて径が小さい
もので、容器1aをケース3の開口部3bに取り付ける
ことで生じるリング状の空間3eと容器1a内において
振動板1cのある部分より内側の空間とを連結する位置
に設けられている。なお、前記リング状の空間3eは、
Oリング3cにより開口部3bからの水分は入り込まな
いようになっているが、空気の流通はできるようになっ
ており、容器1a内とこのリング状の空間3eを介して
開口部3bとの間で空気が流れることで容器1a内の気
圧を一定に保ち、容器1a内における背圧を抑えて振動
板1cの表裏の圧力を平衡させ、かつ、水密は保てるよ
うになっている。
が完全に気密であると、振動板1cの振動により背圧が
発生することで振動が抑えられ、感度が抑圧されること
がある。これを防止するために、容器1aに上述したよ
うに圧力等価音孔1bを設けて、容器1aの内外を連結
してある。この圧力等価音孔1bは、極めて径が小さい
もので、容器1aをケース3の開口部3bに取り付ける
ことで生じるリング状の空間3eと容器1a内において
振動板1cのある部分より内側の空間とを連結する位置
に設けられている。なお、前記リング状の空間3eは、
Oリング3cにより開口部3bからの水分は入り込まな
いようになっているが、空気の流通はできるようになっ
ており、容器1a内とこのリング状の空間3eを介して
開口部3bとの間で空気が流れることで容器1a内の気
圧を一定に保ち、容器1a内における背圧を抑えて振動
板1cの表裏の圧力を平衡させ、かつ、水密は保てるよ
うになっている。
【0014】このように、圧力等価音孔1bを設けるこ
とにより、振動板1cの表裏の圧力が平衡することは理
解できる。しかし、この圧力等価音孔1bが大きいと、
周波数の低い領域での感度周波数特性が劣化するので、
圧力等価音孔1bは極めて小さくする必要がある。図3
は上述した圧力等価音孔1bの構造を表す説明図であ
り、図3を参照して極めて微小な圧力等価音穴1bを形
成する方法を説明する。
とにより、振動板1cの表裏の圧力が平衡することは理
解できる。しかし、この圧力等価音孔1bが大きいと、
周波数の低い領域での感度周波数特性が劣化するので、
圧力等価音孔1bは極めて小さくする必要がある。図3
は上述した圧力等価音孔1bの構造を表す説明図であ
り、図3を参照して極めて微小な圧力等価音穴1bを形
成する方法を説明する。
【0015】極めて微小な圧力等価音孔1bを形成する
ためには、まず、マイクロフォン素子1の容器1aの一
か所に、容器1aの内外を連結するような細い貫通孔1
fを作るとともに、容器1aの外側の貫通孔1fが貫通
した部分には凹状の座ぐり1gを設ける。次に、この貫
通孔1fより僅かに径の細い中実の線材1hを該貫通孔
1fに挿入する。
ためには、まず、マイクロフォン素子1の容器1aの一
か所に、容器1aの内外を連結するような細い貫通孔1
fを作るとともに、容器1aの外側の貫通孔1fが貫通
した部分には凹状の座ぐり1gを設ける。次に、この貫
通孔1fより僅かに径の細い中実の線材1hを該貫通孔
1fに挿入する。
【0016】この線材1hを貫通孔1fに対して偏心さ
せることで僅かな空間1iを形成するととともに、座ぐ
り1gの側を折り曲げ、容器1aの外周面より出ないよ
うにする。そして、この空間1iが残るように、かつ座
ぐり1gからはみ出ないようにしてエポキシ樹脂1jで
線材1hを固定する。これにより、実効的に断面積の極
めて小さい圧力等価音孔1bが形成できる。
せることで僅かな空間1iを形成するととともに、座ぐ
り1gの側を折り曲げ、容器1aの外周面より出ないよ
うにする。そして、この空間1iが残るように、かつ座
ぐり1gからはみ出ないようにしてエポキシ樹脂1jで
線材1hを固定する。これにより、実効的に断面積の極
めて小さい圧力等価音孔1bが形成できる。
【0017】このように、貫通孔に線材を挿入し、貫通
孔内周面と線材外周面との間に形成される空間を圧力等
価音孔とすることで、極めて微小な貫通孔をあける特殊
な機具がなくとも、実効的に断面積の極めて小さい圧力
等価音孔を形成することができ、加工が簡単で、特殊な
素材を用いることもないのでコストの上昇を抑えること
ができる。
孔内周面と線材外周面との間に形成される空間を圧力等
価音孔とすることで、極めて微小な貫通孔をあける特殊
な機具がなくとも、実効的に断面積の極めて小さい圧力
等価音孔を形成することができ、加工が簡単で、特殊な
素材を用いることもないのでコストの上昇を抑えること
ができる。
【0018】なお、貫通穴1fの径と線材1hの径との
関係で、線材1hを貫通孔1fに挿入するだけで必要な
空間が形成される場合は、線材1hを偏芯させず、かつ
空間が残るように該線材1hを固定することとしてもよ
い。このように、貫通穴1fの径および線材1hの径に
対して高い精度を求めなくとも、線材1hの位置の調整
で、圧力等価音孔として必要な空間を容易に形成でき
る。
関係で、線材1hを貫通孔1fに挿入するだけで必要な
空間が形成される場合は、線材1hを偏芯させず、かつ
空間が残るように該線材1hを固定することとしてもよ
い。このように、貫通穴1fの径および線材1hの径に
対して高い精度を求めなくとも、線材1hの位置の調整
で、圧力等価音孔として必要な空間を容易に形成でき
る。
【0019】さらに、レーザビームを用いて極めて微小
な貫通孔をあけることで、直接極めて小さい圧力等価音
孔1bを作ることとしてもよい。なお、本実施例では、
極めて小さい圧力等価音孔1bを作る具体的な方法につ
いては特定しない。なお、ケース3は図1で表されるよ
うに底板が分離したセパレート構造で、底板を開けた状
態で前記マイクロフォン素子1を開口部3bに装着する
とともに、底板上に前記増幅器2が装着され、必要な結
線の後、底板を閉じて該底板をネジ止め等により固定す
るものである。また、この底板との接合部における水密
性を保つために、Oリングやリブ等を設けた防水構造が
施されている。
な貫通孔をあけることで、直接極めて小さい圧力等価音
孔1bを作ることとしてもよい。なお、本実施例では、
極めて小さい圧力等価音孔1bを作る具体的な方法につ
いては特定しない。なお、ケース3は図1で表されるよ
うに底板が分離したセパレート構造で、底板を開けた状
態で前記マイクロフォン素子1を開口部3bに装着する
とともに、底板上に前記増幅器2が装着され、必要な結
線の後、底板を閉じて該底板をネジ止め等により固定す
るものである。また、この底板との接合部における水密
性を保つために、Oリングやリブ等を設けた防水構造が
施されている。
【0020】4は前記ケース3の上部に取り付けられ、
音波の経路を分割する仕切り板で、この仕切り板4はケ
ース3の上面に対して所定の間隔gが設けられるよう
に、凸部3aの周囲にネジ止め等により取り付けられて
いる。4aはこの仕切り板4に設けられた複数の貫通穴
で、この貫通穴4aは、仕切り板4をケース3上に取り
付けたときに、開口部3bを中心とした同心円上に配置
される。4bはこの貫通穴に嵌められた円筒体である。
音波の経路を分割する仕切り板で、この仕切り板4はケ
ース3の上面に対して所定の間隔gが設けられるよう
に、凸部3aの周囲にネジ止め等により取り付けられて
いる。4aはこの仕切り板4に設けられた複数の貫通穴
で、この貫通穴4aは、仕切り板4をケース3上に取り
付けたときに、開口部3bを中心とした同心円上に配置
される。4bはこの貫通穴に嵌められた円筒体である。
【0021】5はケース3の上部を覆い、音波の経路を
形成するための上蓋で、その外周に設けたスカート部5
aは、前記仕切り板4の外周面と接しているとともに、
ケース3の上部外周とは所定の間隔g1を隔てて対向し
ている。また、ケース3の開口部3bの上端との間にも
間隔が設けてある。6は前記円筒体4bにはめ込まれた
スクリーン、7は円筒体4bに上部に装着されるスクリ
ーン、8は前記ケース3の開口部bの上部に装着される
スクリーンであり、これらスクリーン6,7および8
は、空気は通すが水は通さない極めて防水性の高い多孔
質性材料で形成してある。なお、開口部3b上にスクリ
ーン8を装着した状態でも、該スクリーン8と上蓋5と
の間には間隔が設けられるようになっている。
形成するための上蓋で、その外周に設けたスカート部5
aは、前記仕切り板4の外周面と接しているとともに、
ケース3の上部外周とは所定の間隔g1を隔てて対向し
ている。また、ケース3の開口部3bの上端との間にも
間隔が設けてある。6は前記円筒体4bにはめ込まれた
スクリーン、7は円筒体4bに上部に装着されるスクリ
ーン、8は前記ケース3の開口部bの上部に装着される
スクリーンであり、これらスクリーン6,7および8
は、空気は通すが水は通さない極めて防水性の高い多孔
質性材料で形成してある。なお、開口部3b上にスクリ
ーン8を装着した状態でも、該スクリーン8と上蓋5と
の間には間隔が設けられるようになっている。
【0022】9は雨滴音防止のために前記上蓋5が装着
されたケース3の上面および側面全体を覆うカバー、1
0はこのカバー9に設けられ、増幅器2への電源の供給
およびマイクロフォン素子1,増幅器2で音響電気変
換,増幅された検知信号を取り出すためのコネクタであ
る。上記構成において、音波は、ケース3とカバー9と
の間から侵入し、ケース3と仕切り板4との間隔、スク
リーン6,7、仕切り板4と上蓋5との間隔、スクリー
ン8を経てマイクロフォン素子1の振動板11に到達
し、マイクロフォン素子1は、振動板1cを介して音波
を検知する。
されたケース3の上面および側面全体を覆うカバー、1
0はこのカバー9に設けられ、増幅器2への電源の供給
およびマイクロフォン素子1,増幅器2で音響電気変
換,増幅された検知信号を取り出すためのコネクタであ
る。上記構成において、音波は、ケース3とカバー9と
の間から侵入し、ケース3と仕切り板4との間隔、スク
リーン6,7、仕切り板4と上蓋5との間隔、スクリー
ン8を経てマイクロフォン素子1の振動板11に到達
し、マイクロフォン素子1は、振動板1cを介して音波
を検知する。
【0023】検知された音波は、マイクロフォン素子1
で音響電気変換され、さらに、増幅器2で所定レベルま
で増幅されて、検知信号としてコネクタ10を介して外
部に取り出される。上述したように、マイクロフォン素
子1に音波が到達することで振動板1cが振動するが、
振動板1cの内側の空気が圧力等価音孔1bを通り容器
1a外側のリング状の空間3eを介して開口部3bとの
間を流れることができるので、容器1a内で背圧が発生
することがなく、振動板1cの振動が抑圧されることが
ない。実測結果によれば、対象とする周波数範囲に対
し、圧力等価音孔1bの実効断面積が0.3φ程度以下
であれば、周波数の低い領域での感度周波数特性の劣化
もなく、しかも、周波数の高い領域での感度周波数特性
の劣化が改善できた。
で音響電気変換され、さらに、増幅器2で所定レベルま
で増幅されて、検知信号としてコネクタ10を介して外
部に取り出される。上述したように、マイクロフォン素
子1に音波が到達することで振動板1cが振動するが、
振動板1cの内側の空気が圧力等価音孔1bを通り容器
1a外側のリング状の空間3eを介して開口部3bとの
間を流れることができるので、容器1a内で背圧が発生
することがなく、振動板1cの振動が抑圧されることが
ない。実測結果によれば、対象とする周波数範囲に対
し、圧力等価音孔1bの実効断面積が0.3φ程度以下
であれば、周波数の低い領域での感度周波数特性の劣化
もなく、しかも、周波数の高い領域での感度周波数特性
の劣化が改善できた。
【0024】上記構成の地上設置型マイクロフォンで
は、音波侵入経路中に3段階のスクリーン6,7および
8を設けたので、風雑音を減少させることができる。ま
た、音波の侵入口がマイクロフォンの下側でかつ下向き
になるように形成され、マイクロフォン素子1への音波
の侵入口が最も高い位置に設けられているので、雨水等
の水分の侵入を防止することができ、途中に設けたスク
リーン6,7および8を空気は通すが水は通さない極め
て防水性の高い多孔質性材料で形成してあるので、防
水,防風効果をより高めることができる。このように、
スクリーン6,7および8を極めて防水性の高い多孔質
性材料で形成してあるので、たとえ水が進入してもこの
スクリーン6,7および8の部分でくい止めて、マイク
ロフォン素子1,増幅器2を保護することができ、復旧
時はカバー9,上蓋5を開けて乾燥させるだけで、容易
に機能を回復させることができる。
は、音波侵入経路中に3段階のスクリーン6,7および
8を設けたので、風雑音を減少させることができる。ま
た、音波の侵入口がマイクロフォンの下側でかつ下向き
になるように形成され、マイクロフォン素子1への音波
の侵入口が最も高い位置に設けられているので、雨水等
の水分の侵入を防止することができ、途中に設けたスク
リーン6,7および8を空気は通すが水は通さない極め
て防水性の高い多孔質性材料で形成してあるので、防
水,防風効果をより高めることができる。このように、
スクリーン6,7および8を極めて防水性の高い多孔質
性材料で形成してあるので、たとえ水が進入してもこの
スクリーン6,7および8の部分でくい止めて、マイク
ロフォン素子1,増幅器2を保護することができ、復旧
時はカバー9,上蓋5を開けて乾燥させるだけで、容易
に機能を回復させることができる。
【0025】さらに、開口部3bにはスクリーン8が設
けてあるので、この開口部3bから水分が侵入すること
がなく、圧力等価音孔1bから水分が容器1a内に入り
込むこともない。
けてあるので、この開口部3bから水分が侵入すること
がなく、圧力等価音孔1bから水分が容器1a内に入り
込むこともない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、マイク
ロフォン素子の容器に、振動板の内側で該容器の内外を
連結する極めて微小な圧力等価音孔を設けたので、振動
板の振動を抑えてしまう背圧の発生を抑えることがで
き、広い帯域にわたり平坦な感度周波数特性を得ること
ができる。
ロフォン素子の容器に、振動板の内側で該容器の内外を
連結する極めて微小な圧力等価音孔を設けたので、振動
板の振動を抑えてしまう背圧の発生を抑えることがで
き、広い帯域にわたり平坦な感度周波数特性を得ること
ができる。
【0027】また、音波の経路に設けられるスクリーン
として、防水性の高い多孔質性材料を用いたので、スク
リーンの部分で十分な防水,防風効果を持たせることが
できる。さらに、上述した圧力等価音孔は、マイクロフ
ォン素子を構成する容器に、該容器の内外を連結する細
い貫通穴を開け、この貫通穴に、該貫通穴より僅かに細
い径の線材を挿入し、この線材を偏心させることで僅か
な空間を形成して、この空間が閉塞しないように線材を
接着材で容器に固定することで製造されるので、極めて
微小な貫通孔をあける特殊な工具が必要なく、また、線
材も特殊な形状,素材は必要せず、さらに、これを接着
で固定するので、作業が簡単で、コストの上昇も抑える
ことができる。
として、防水性の高い多孔質性材料を用いたので、スク
リーンの部分で十分な防水,防風効果を持たせることが
できる。さらに、上述した圧力等価音孔は、マイクロフ
ォン素子を構成する容器に、該容器の内外を連結する細
い貫通穴を開け、この貫通穴に、該貫通穴より僅かに細
い径の線材を挿入し、この線材を偏心させることで僅か
な空間を形成して、この空間が閉塞しないように線材を
接着材で容器に固定することで製造されるので、極めて
微小な貫通孔をあける特殊な工具が必要なく、また、線
材も特殊な形状,素材は必要せず、さらに、これを接着
で固定するので、作業が簡単で、コストの上昇も抑える
ことができる。
【図1】本発明の一実施例における地上設置型マイクロ
フォンの一部断面側面図である。
フォンの一部断面側面図である。
【図2】本実施例の地上設置型マイクロフォンの要部断
面図である。
面図である。
【図3】圧力等価音孔の構造を表す説明図である。
【図4】従来の地上設置型マイクロフォンの一部断面側
面図である。
面図である。
1 マイクロフォン素子 1a 容器 1b 圧力等価音孔 1c 振動板 3 ケース 6,7,8 スクリーン 9 カバー
Claims (5)
- 【請求項1】 上部に開口部を設けた容器の該開口部
に、音波を検知することで振動する振動板を設け、この
振動を電気信号に変換して出力するマイクロフォン素子
と、 上部に開口部を設け、この開口部に前記マイクロフォン
素子を取り付ける円筒状のケースと、 前記ケースを上側から覆い、該ケースの外周部との間に
音波の入口となる間隔を形成するカバーと、 前記音波の入口からマイクロフォン素子の振動板に至る
音波の経路上に設けられたスクリーンとを備えた地上設
置型マイクロフォンにおいて、 前記マイクロフォン素子の容器に、振動板の内側で該容
器の内外を連結する極めて微小な圧力等価音孔を設けた
ことを特徴とする地上設置型マイクロフォン。 - 【請求項2】 請求項1記載の地上設置型マイクロフォ
ンにおいて、 前記圧力等価音孔は、細い貫通孔に該貫通孔より僅かに
細い径の線材が偏心した状態で挿入,固定されているも
のであることを特徴とする地上設置型マイクロフォン。 - 【請求項3】 請求項1記載の地上設置型マイクロフォ
ンにおいて、 前記圧力等価音孔は、極めて微細な径の貫通孔であるこ
とを特徴とする地上設置型マイクロフォン。 - 【請求項4】 請求項1記載の地上設置型マイクロフォ
ンにおいて、 前記スクリーンは、防水性の高い多孔質性材料を用いた
ことを特徴とする地上設置型マイクロフォン。 - 【請求項5】 容器の開口部に振動板を設けてなるマイ
クロフォン素子を円筒状のケースの開口部に取り付け、
このケースの外周部との間に音波の入口となる間隔が形
成されるように該ケースを上側からカバーで覆うととも
に、音波の入口からマイクロフォン素子の振動板に至る
音波の経路上にスクリーンを設けた地上設置型マイクロ
フォンの製造方法において、 前記マイクロフォン素子を構成する容器に、該容器の内
外を連結する細い貫通穴を開け、この貫通穴に、該貫通
穴より僅かに細い径の線材を挿入し、この線材を偏心さ
せることで僅かな空間を形成して、この空間が閉塞しな
いように線材を接着材で容器に固定することで、極めて
微小な圧力等価音穴を形成することを特徴とする地上設
置型マイクロフォンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23378294A JPH0898289A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 地上設置型マイクロフォンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23378294A JPH0898289A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 地上設置型マイクロフォンおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0898289A true JPH0898289A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=16960488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23378294A Pending JPH0898289A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 地上設置型マイクロフォンおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0898289A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010013603A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 船井電機株式会社 | マイクロホンユニットおよびそれを備える携帯電話機 |
JP2020113874A (ja) * | 2019-01-10 | 2020-07-27 | 株式会社鷺宮製作所 | 音圧検出装置 |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP23378294A patent/JPH0898289A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010013603A1 (ja) | 2008-07-30 | 2010-02-04 | 船井電機株式会社 | マイクロホンユニットおよびそれを備える携帯電話機 |
US8565465B2 (en) | 2008-07-30 | 2013-10-22 | Funai Electric Co., Ltd. | Microphone unit and mobile phone provided with the same |
JP2020113874A (ja) * | 2019-01-10 | 2020-07-27 | 株式会社鷺宮製作所 | 音圧検出装置 |
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