JPH0898173A - 解像度変換装置およびそれを用いた解像度変換システム - Google Patents

解像度変換装置およびそれを用いた解像度変換システム

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JPH0898173A
JPH0898173A JP6226385A JP22638594A JPH0898173A JP H0898173 A JPH0898173 A JP H0898173A JP 6226385 A JP6226385 A JP 6226385A JP 22638594 A JP22638594 A JP 22638594A JP H0898173 A JPH0898173 A JP H0898173A
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JP6226385A
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Takeo Tomokane
武郎 友兼
Tetsuya Kawahara
哲也 河原
Taminori Tomita
民則 冨田
Takehiro Yamada
剛裕 山田
Hideo Sato
秀夫 佐藤
Tomomine Suzuki
友峰 鈴木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ある解像度の圧縮画像データから、異なる解像
度の画像データへ、高速にかつ画質の劣化がなく変換す
る装置およびシステムを提供する。 【構成】記憶装置34から圧縮画像データを受けて、解
像度変換装置32内の直交変換スケーリング部58は、
キーボード38等から入力された解像度変換率に応じ
て、m個の直交変換係数ブロック部をn個の直交変換係
数ブロックに変換する。直交変換スケーリング部58
は、圧縮画像データを画像データにまで復号化して解像
度変換するのではなく、直交変換係数ブロックの段階で
解像度を変換する。また、直交変換係数ブロックのサイ
ズを変えないで変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像データを処理する装
置、特に、異なる解像度のデータに変換する装置に関す
るものである
【0002】
【従来の技術】連続階調の画像データの蓄積または転送
を行うとき、その画像データの量は膨大であるため、一
般に画像データの圧縮を行う。静止画像データの圧縮を
高能率で行うための符号化方式については、国際標準と
して、ISO(International Standards Organization:
国際標準化機構)とCCITT(Comite Consultatif Int
ernationale Telegraphique et Telephonique:国際電
信電話諮問委員会)とのジョイントグループであるJP
EG(Joint Photographic Expert Group)が勧告した複
数のアルゴリズムがある。このアルゴリズムの中に、D
CT(Discrete Cosine Transform:離散的コサイン変換)
を用いた静止画符号化方式がある。このDCTは、CC
ITTのテレビ電話・テレビ会議用動画符号化方式であ
るH.261や、ISOのMPEG(Moving Picture Ex
perts Group)による蓄積系動画符号化方式でも採用が決
定している。
【0003】このDCTは、直交変換の1つである。D
CT以外の直交変換としてアダマール変換、K−L変換
等がある。DCTのような直交変換を用いた符号化方式
は、最も一般的な符号化技術の一つである。
【0004】これらの直交変換を用いたカラー静止画の
符号化・復号化の処理手順の一般的な例を、図2に示
す。図2は、記憶している原画像データを圧縮するため
に、原画像データを直交変換し、次に、このデータを量
子化し、最後に、エントロピー符号化を行う。そして、
得られた圧縮データを蓄積部で保持するとともに、外部
の機器に通信により送る場合は、伝送路で外部の機器に
送る。この圧縮データを原画像データに戻す場合は、圧
縮の場合と逆の順序で処理を行う。すなわち、圧縮デー
タのエントロピー復号化、逆量子化、逆直交変換の順で
処理を行う。以下、これについて説明する。
【0005】図2において、1は、符号化・復号化の対
象となる画像データを記憶している画像データメモリ
部、10はこのデータの圧縮を行う静止画符号化部、5
は、外部に伝送する場合の伝送路、又は内部に記憶する
場合の蓄積部、11は圧縮されたデータを原画像データ
に戻す静止画像復号化部、9は戻された原画像データを
記憶する画像データメモリ部である。静止画符号化部1
0は、直交変換を行う直交変換部2、量子化部3、エン
トロピー符号化部4からなる。静止画復号化部11は、
エントロピー復号化部6、逆量子化部7、逆直交変換部
8、からなる。
【0006】画像データメモリ部1は、例えば、1画面
が640×480画素からなる場合に、これらの画素
を、1ブロックがM×N画素、例えば8×8画素(M=
N=8)からなるブロックに等分割し、直交変換部2に
供給する。この時に生成されるブロックの総数は、1画
面当たり、横80ブロック、縦60ブロック、計480
0ブロックである。
【0007】直交変換部2は、空間領域にある画像デー
タを直交変換して、空間周波数領域のデータに変換す
る。このように変換を行うのは、後につづく量子化部3
において、低周波数領域を細かく量子化し、高周波数領
域を荒く量子化するためである。空間周波数に応じて量
子化の精度を変えることにより、データ量を減らす(す
なわち、データを圧縮する)こととしたのは、画像デー
タは低周波数領域に多く分布するという事実から、この
ようにしても画質の劣化が少ないからである。具体的に
は、直交変換部2は、各ブロック毎に、直交行列を用い
て、2次元直交変換(例えば、上記のDCT)を行い、
M×N個の直交変換係数からなる直交変換係数ブロック
に変換する。
【0008】これを式で表すと、画像データを表す行列
をX(i,j)(i=1からM,j=1からN)、直交
行列をC(k,l)(k=1からM,l=1からM)、
D(m,n)(m=1からN,n=1からN)とする
と、Xを直交変換した直交変換係数ブロックを表す行列
(Aとする)は、A=C×X×D’である。ここで、
D’は、Dの転置行列である。
【0009】得られた直交変換係数ブロックは、量子化
部3に供給される。
【0010】量子化部3は、直交変換係数ブロックの量
子化を行う。量子化は、M×Nの行列Aの各要素ごとの
量子化ステップの大きさを示す量子化テーブルを用い
て、Aの各要素を量子化ステップにより除算をすること
によって行われる。量子化ステップは、低周波数成分を
表す要素については、小さく、高周波数成分を表す要素
については、大きい。そして、量子化後のM×N個の係
数からなるブロックを、エントロピー符号化部4に供給
する。
【0011】エントロピー符号化部4は、エントロピー
符号化により、すなわち、M×N個の係数の確率分布に
基づき符号化を行うことにより、データの圧縮を行う。
そして、係数ブロックを符号化した符号を、圧縮画像デ
ータとして、伝送路又は蓄積部5に供給する。ここで用
いるエントロピー符号化方式としては、ハフマン符号
化、算術符号化等がある。
【0012】圧縮画像データは伝送路5を介して圧縮画
像データ復号化部11に供給される。もしくは、一度蓄
積部5に蓄積して、それを圧縮画像データ復号化部11
が読みだす。圧縮画像データ復号化部11では、静止画
符号化部10と全く逆の処理手順によってこの圧縮画像
データを復号化する。
【0013】すなわち、エントロピー復号化部6は、エ
ントロピー符号化の逆に相当する処理を行って、圧縮画
像データを復号化して、M×N個の係数からなるブロッ
クを得る。逆量子化部7は、量子化部3で用いられた量
子化テーブルと同じ量子化テーブルを有しており、復号
化された係数を、M×N個の係数からなるブロックの個
々の値に乗算して、M×N個の直交変換係数からなる直
交変換係数ブロックにする。逆直交変換部8は、直交変
換係数ブロックに2次元逆直交変換を行って、M×N個
の再生画像データを得る。そして、元の解像度を有する
M×N個の再生画像データを、画像データメモリ部9に
供給する。上記のような処理によって、画像データメモ
リ部9は、再生画像データを得ることができる。
【0014】前述の処理は、画素が単一色である場合を
示した。しかし、フルカラーの画像データは、例えばR
GBのように複数の色成分を持つ。よって、原画像デー
タと再生画像データの色成分は、複数あってもかまわな
い。各色成分ごとに、同様の符号化・復号化の処理をお
こなえばよい。これはCMY(Cyan,Magent
a,Yellow)、YUV等の他の色座標系を用いて
も同様である。YUVは、輝度(Y=0.3R(赤)+
0.6G(緑)+0.1B(青)。)と、色差(U=R
−Y,V=B−Y)で表現される色座標系である。
【0015】このように図2の静止画符号化・復号化を
用いれば、再生画像データは、原画像データをほぼ忠実
に再現することができる。上記の技術は、例えば”マル
チメディア符号化の国際標準”(安田 浩 編著、丸善
株式会社)に詳述されている。
【0016】図2において、圧縮画像データを復号化し
た再生画像データの解像度は、原画像データと同じであ
る。つまり、圧縮画像データは、原画像データと同じ解
像度を持ち、符号化・復号化によって解像度は変わらな
い。再生画像データを表示する装置、もしくは、表示以
外のデータ処理をする装置等が要求する解像度が、上記
の再生画像データが有する解像度と異なるときは、解像
度を変換する必要がある。
【0017】解像度を変換する1つの方法は、圧縮デー
タを、上記の復号化処理により、復号化して、再生画像
データを生成し、この再生画像データの解像度を変換す
るものである。しかし、再生画像データの解像度を変換
する方法のうち、最も優れている方法の1つとされる3
次補間法は、多くの画素から補間するため、処理時間が
長くなるという問題がある。他の補間方法である線形補
間法等は、簡易であるが、画質が落ちるという問題があ
る。そこで直交変換係数を処理することにより、解像度
を変換する方法が提案されている。
【0018】直交変換係数の解像度を変換する解像度変
換装置としては、特開平4−229382号公報に記載
されているものがある。解像度を変換する前の解像度が
512×512画素で、変換後の解像度が256×25
6画素の場合(解像度を小さくする場合)と、変換後の
解像度が1024×1024画素の場合(解像度を大き
くする場合)について、この解像度変換装置の処理方法
を述べる。解像度を変換する前の直交変換係数ブロック
A(i,j)(i=1から8,j=1から8)は、M×
N(例えば、8×8)個の原画像データからなるブロッ
クについて直交変換を行って得られたものとする。
【0019】解像度を小さくする場合、この装置では、
解像度を変換すると、画像データの1ブロックは、4×
4個の画像データからなる。従って、解像度を変換後の
直交変換係数ブロックのサイズも4×4となる。そし
て、変換後の直交変換係数ブロックをA’(i,j)
(i=1から4,j=1から4)とすると、A’(i,
j)=A(i,j)(i=1から4,j=1から4)に
より、A’(i,j)を生成する。すなわち、A(i,
j)の要素の1部(i=5から8,j=5から8である
A(i,j))を削除してA’(i,j)を生成する。
【0020】解像度を大きくする場合、この装置では、
解像度を変換すると、画像データの1ブロックは、16
×16個の画像データからなる。従って、解像度を変換
後の直交変換係数ブロックのサイズも16×16とな
る。そして、変換後の直交変換係数ブロックをA’
(i,j)(i=1から16,j=1から16)とする
と、A’(i,j)=A(i,j)(i=1から8,j
=1から8)、A’(i,j)=0(i=9から16,
j=9から16)により、A’(i,j)を生成する。
すなわち、「0」の要素を追加する。
【0021】こうして、1つのブロックに含まれる要素
の数を変えることにより、解像度の変換を行う。このよ
うに要素を追加もしくは削除することにより得られた直
交変換係数ブロックの要素の数が、L×H個ならば、L
×Hのサイズの行列に対して、逆直交変換を行うことに
より、原画像データと異なる解像度の再生画像データを
得る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】直交変換は演算量が多
いため、直交変換のアルゴリズムを最適化した直交変換
回路を用いることにより、高速に直交変換を行うのが一
般的である。しかも、通常の直交変換回路は、回路が処
理できる1ブロックのサイズ、すなわち、1ブロックを
構成する画像データの個数が固定されている。たとえば
8×8の画像データからなるブロックの直交変換しかで
きない構成になっている。これは逆直交変換においても
同様のことがいえる。
【0023】上記従来技術の解像度変換装置を用いて、
8×8個の画像データからなるブロックに対してDCT
を行って得られた圧縮画像データを、水平方向1/2、
垂直方向1/2の解像度変換率で解像度の変換を行うと
仮定する。ここで解像度変換率とは、以下のようなもの
である。例えば、解像度を変換する前の水平方向、垂直
方向の解像度がいずれも、512画素であり、変換後の
水平方向、垂直方向の解像度がいずれも、256画素で
あるときに、水平方向、垂直方向の解像度変換率は、い
ずれも、256/512=1/2である。
【0024】上記解像度変換装置を用いて、原画像デー
タを異なる解像度の画像データに変換して出力するため
には、4×4の逆直交変換回路を備える必要がある。こ
のように、解像度変換を行うには、その解像度変換率に
対応した逆直交変換回路が必要となる。ゆえに、サポー
トする解像度変換率の種類に比例してコストが掛かる。
それを回避するには、この逆直交変換回路のかわりにソ
フトウェアで処理を行う事が考えられるが、処理量が多
いため時間が掛かるという問題がある。
【0025】本発明の第1の目的は、圧縮画像データか
らその圧縮画像データが有する解像度とは異なる解像度
を有する再生画像データへ、画質を維持しながら高速で
伸張する、低コストな解像度変換装置を提供することに
ある。
【0026】さて、ここで、解像度変換装置を使用する
システムの例を示して、上記従来技術の有する問題点を
さらに説明する。システムの例として、図3のようなク
ライアントサーバシステムを考える。このシステムにお
いて、圧縮画像データをクライアントに転送するよう
に、クライアントが静止画サーバに要求したとする。
【0027】図3において、24はクライアント、22
は静止画サーバ、23は通信網であり、静止画サーバ2
2は、記憶装置20と、通信制御部21とを有し、クラ
イアント24は、通信制御部28と、静止画復号化部2
5と、表示制御部26と、CRT27とを有する。
【0028】記憶装置20には、すでに静止画を圧縮し
た圧縮画像データが蓄積されているとする。クライアン
ト24が、記憶装置20内の圧縮画像データをサーバ2
2に要求したとしたとき、次のように処理が行われる。
【0029】まず、静止画サーバ22は、記憶装置20
から圧縮画像データを読みだし、通信制御部21へ転送
する。通信制御部21は、その圧縮画像データを通信網
23を介してクライアント24の通信制御部28へ転送
する。通信制御部28は、受け取った圧縮画像データを
静止画復号化部25へ転送する。静止画復号化部25
は、この圧縮画像データを再生画像データに伸張して表
示制御部27へ転送する。表示制御部27では、その再
生画像データをCRT27に表示をする。
【0030】このようにすることにより、クライアント
24では、サーバ22から圧縮画像データを読み出して
CRT27に表示することができる。しかし、このシス
テムが解像度変換装置を有しないとすると、圧縮画像デ
ータの解像度のままCRT27に表示をしなければなら
ない。例えば、記憶装置20に格納していた圧縮画像デ
ータが1024×960の解像度で、CRT27の解像度が640
×480であるということは、許されない。サーバ22が
有する圧縮画像データの解像度と異なる解像度のCRT
27にも表示できるようにするためには、クライアント
24が上記従来技術に係る解像度変換装置を備えると、
任意の解像度のCRTで表示することができる。
【0031】しかし、前述したように従来技術に係る解
像度変換装置をクライアント24が備えた場合、サポー
トする解像度変換率の種類に比例してクライアント24
のコストが掛かる。また、このクライアント24の他に
クライアントがある場合は、そのクライアントも、従来
技術に係る解像度変換装置を備える必要があるため、シ
ステム全体として、多大なコストが掛かるという問題が
ある。
【0032】これを回避するために、サーバ22が従来
技術に係る解像度変換装置を備えて、解像度変換をサー
バ22で行い、通信制御部21から転送するのは、解像
度変換後の再生画像データにすることが考えられる。し
かし、再生画像データはデータ量が多くなるため、通信
網23で転送を行うときに時間が掛かるという問題があ
る。
【0033】そこで、図3のように、サーバが解像度を
変換した圧縮画像データをクライアントに提供したい場
合、サーバは、記憶している圧縮画像データの解像度を
変換後、圧縮画像データの形で、通信制御部21から転
送する静止画サーバがあればよい。
【0034】本発明の第2の目的は、圧縮画像データ
を、その圧縮画像データと解像度の異なる圧縮画像デー
タに、画質を維持しながら変換できるシステムを提供す
ることである。
【0035】
【発明を解決するための手段】上記第1の目的を解決す
るために、本発明では、解像度変換装置において、第1
の解像度を有する画像を構成する画素を表す第1のデー
タのi個(i≧4)を直交変換して得られるi個の第1
の変換係数からなる第1の組をm(m≧1)組分入力さ
れて、上記第1の組に含まれる第1の変換係数を変換し
て、i個の第2の変換係数からなる第2の組を求める直
交変換スケーリング手段と、上記第2の組に含まれる第
2の変換係数を逆直交変換して、上記第1の解像度とは
異なる第2の解像度を有する画像を構成する画素を表す
第2のデータのi個を求める逆直交変換手段とを有し、
上記直交変換スケーリング手段は、m組の上記第1の組
に含まれる第1の変換係数から、n(n≧1,n≠m)
組の第2の組に含まれる第2の変換係数を求めることと
したものである。
【0036】また、第2の目的を達成するために、解像
度変換装置を有するシステムにおいて、解像度変換装置
は、上記圧縮係数を復号する復号化手段と、上記復号化
された圧縮係数の逆量子化を行って、上記第1の変換係
数を求める逆量子化手段と、上記第1の組に含まれる第
1の変換係数を変換して、i個の第2の変換係数からな
る第2の組を求める直交変換スケーリング手段と、上記
第2の変換係数の量子化を行う量子化手段と、量子化さ
れた上記第2の変換係数を符号化する符号化手段とを有
することとした。上記直交変換スケーリング手段は、第
1の解像度を有する画像を構成する画素を表すデータの
i個(i≧4)を直交変換して得られるi個の第1の変
換係数からなる第1の組をm(m≧1)組分入力され
て、上記第1の組に含まれる第1の変換係数を変換し
て、i個の第2の変換係数からなる第2の組をn(n≧
1,n≠m)組分求め、上記第2の組は、逆直交変換を
されると、第1の解像度とは異なる第2の解像度を有す
る画像を構成する画素を表すデータのi個が得られるも
のである。上記システムは、この解像度変換装置と、上
記解像度変換装置の解像度変換の対象となる上記圧縮係
数を蓄積する蓄積装置と、上記解像度変換装置により解
像度が変換されたデータを入力されて、外部に出力する
通信手段とを有することとしたものである。
【0037】
【作用】本発明は、上記のように構成されているため、
直交変換スケーリング手段は、m組の上記第1の組に含
まれる第1の変換係数から、n(n≧1,n≠m)組の
第2の組に含まれる第2の変換係数を求めることができ
る。
【0038】このように、1つの組(ブロック)に含ま
れる直交変換係数の数は、解像度変換の前後を通じて、
変わらないため、従来技術のように、解像度変換率に応
じて、異なるサイズの逆直交変換回路が不要であり、コ
ストが安い。
【0039】また、上記の従来技術の様に、解像度を小
さくする場合に、直交変換係数の内、高周波数成分を削
除することはしないため、高周波数成分が残される。そ
のため、画質を維持することができる。
【0040】また、直交変換スケーリング手段が求めた
第2の組を構成する上記第2の変換係数の量子化を行う
量子化手段と、量子化された上記第2の変換係数を符号
化する符号化手段とを有するため、圧縮画像データから
その圧縮画像データと解像度の異なる圧縮画像データ
に、画質を維持しながら変換し、出力するシステムを提
供できる。
【0041】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施例を説明す
る。
【0042】以下の実施例の説明において、圧縮画像デ
ータは、水平方向に8画素、垂直方向に8画素、計64
個の画素データからなるブロックごとに符号化(圧縮)
しているとする。従って、逆直交変換部と直交変換部
も、8×8サイズのブロックに対して変換を行う。な
お、この圧縮画像データのブロックのサイズは、上記と
異なる数値であってもよい。
【0043】図1は、本発明の第1の実施例に係る解像
度変換システムである。本システムでは、記憶装置に格
納されているある解像度の画像データの解像度を解像度
変換装置で変換した後、変換後の画像データをCRTに
表示する。
【0044】図1において、30はCPU、31は入力
I/F、38はキーボード、32は直交変換スケーリン
グ部を備えた解像度変換装置、33はバス、34は記憶
装置、35は通信制御部、36は表示制御部、37はC
RTである。入力I/F31、解像度変換装置32、通
信制御部35、表示制御部36、CPU30は、CMO
S等の半導体素子で構成されている。記憶装置34は、
ハードディスク、ROM、主記憶メモリ(RAM)で構
成されており、解像度変換の対象となる圧縮された画像
データは、ディスクまたはROMに格納されている。デ
ィスク、ROMは、また、CPU30が実行するプログ
ラムを格納する。
【0045】このシステムにおいて、記憶装置34に格
納されている、ある解像度の圧縮画像データを、別の解
像度でCRT37に表示したいという要求は、キーボー
ド38から入力I/F21を介して、または通信制御部
32を介して外部から入力される。また、表示制御部3
6がこのような要求をする場合もある。なお、記憶装置
34に格納されている圧縮画像データのうち、どれを対
象に解像度を変換するかの指示もキーボード38等から
指示される。
【0046】以下の説明において、入力I/F31、解
像度変換装置32、記憶装置34、通信制御部35、表
示制御部36、バス33を介してのデータ転送は、すべ
てCPU30が制御している。
【0047】まず、CPU30は、CRT37に表示を
行いたい解像度をキーボード38や表示制御部36等か
ら取得する。また、解像度を変換する前の圧縮画像デー
タの解像度を記憶装置34から取得する。そして、この
2つの解像度から圧縮画像データの解像度変換率を算出
する。なお、キーボード38等から直接に解像度変換率
を入力することとしてもよい。そのときは、解像度変換
率を算出する処理を省略してよい。CPU30は、この
解像度変換率を解像度変換装置32に伝達する。
【0048】記憶装置34は、キーボード38等から指
定されて解像度変換装置32へ転送される圧縮画像デー
タを記憶する。
【0049】解像度変換装置32は、記憶装置34から
入力された圧縮画像データを、解像度変換率に応じた解
像度の再生画像データに変換する。この解像度変換装置
についての詳細は、後述する第2の実施例と共通である
ため、第2の実施例の構成を述べた後に詳述する。この
変換後、再生画像データを表示制御部36に転送する。
【0050】表示制御部36では、この色データである
再生画像データを受け取り、映像信号に変換して、CR
T37へ出力する。このような一連の処理によって、C
RT37は複数の解像度で記憶装置34内の圧縮画像デ
ータを表示することができる。
【0051】上記の処理では、表示を行うため解像度変
換装置32から表示制御部36へ再生画像データを転送
しているが、要求に応じて転送先を変更することができ
る。例えば、解像度を変換した後の再生画像データを再
び蓄積するには、変換後の再生画像データを記憶装置3
4に転送して、蓄積を行う。また、外部の他のマシンへ
転送したいときは、通信制御部35へ転送して、この通
信制御部35から他のマシンへ転送する。
【0052】また、上記解像度変換装置32は、圧縮画
像データを他の解像度を有する再生画像データに変換
し、得られた再生画像データを出力する場合であるが、
この解像度変換装置32が、ある解像度の圧縮画像デー
タを、別の解像度を有する圧縮画像データに変換し、得
られた圧縮画像データを出力してもよい。この場合も、
上記の処理と同様に、得られた圧縮画像データを記憶装
置34や通信制御部35へ転送することができる。
【0053】次に、本発明をクライアント/サーバシス
テムに適用した第2の実施例を図4により説明する。図
4において、40はサーバ、41は通信網、49はクラ
イアントであり、クライアント49の構成は、図1と同
様である。クライアント49は、CPU42と、入力I
/F43と、キーボード431と、通信制御部44と、
バス45と、静止画復号部46と、表示制御部47と、
CRT48とを有する。CPU42と、キーボード43
1と、入力I/F43と、通信制御部44と、バス45
と、静止画復号部46と、表示制御部47と、CRT4
8は、それぞれ、図1のCPU30と、キーボード38
と、入力I/F31と、通信制御部35と、バス33
と、表示制御部36と、CRT37と同一の構成、機能
を有する。静止画復号部46は、サーバ40から送られ
てきた圧縮画像データに対してエントロピー復号化、逆
量子化、逆直交変換を行い、再生画像データを生成する
ものである。
【0054】サーバ40は、CPU30と記憶装置34
と、解像度変換装置32と、通信制御部35とを有す
る。サーバ40を構成する要素のうち、図1と同符号の
ものについては、図1と同じ構成、機能を有する。
【0055】以下にクライアント49がサーバ40に対
して、サーバ40の記憶装置34に蓄積されている圧縮
画像データをクライアント49が指定した解像度に変換
すること、および変換後、クライアント49にそのデー
タを転送することを要求し、変換後の圧縮画像データを
入手したクライアント49がCRT48に表示を行うま
での処理の流れを示す。以下の説明において、解像度変
換装置32、記憶装置34、通信制御部35、バス33
を介してのデータ転送は、すべてCPU30が制御して
おり、入力I/F43、通信制御部44、静止画復号化
部46、表示制御部47、バス45を介したデータ転送
はCPU42がすべて制御している。
【0056】最初に、クライアント49において、キー
ボード431等から画像データ表示の要求が発生する。
この要求に応じてCPU42は、バス45、通信制御部
44、通信網41、通信制御部35、バス33を介して
CPU30に圧縮画像データの要求を出力する。このと
き、同時に、クライアント49が要求する圧縮画像デー
タの解像度もCPU30に出力する。ここで、要求する
圧縮画像データの解像度とは、クライアント49がCR
T48に表示を行いたい画像データの解像度のことであ
る。もし、サーバ40が蓄積している圧縮画像データの
解像度が、クライアント49側で判明しているのなら
ば、要求する圧縮画像データの解像度のかわりに、圧縮
画像データの解像度変換率をCPU30へ出力してもよ
い。
【0057】CPU30は、圧縮画像データの要求と、
要求する圧縮画像データの解像度を受けたならば、まず
記憶装置34に蓄積している圧縮画像データの解像度を
得る。そして、CPU30は、この圧縮画像データの解
像度と要求する圧縮画像データの解像度を基に、要求す
る圧縮画像データの解像度変換率を算出する。もし、ク
ライアント49から解像度変換率を得ていたならば、こ
の処理は省略してもよい。
【0058】このときに、解像度変換率が水平方向・垂
直方向ともに、1であるときは、解像度変換が必要な
い。そのときは、記憶装置34の圧縮画像データを解像
度変換することなくクライアント49に転送する。それ
以外の場合は、解像度変換処理が必要である。
【0059】そして、記憶装置34は、解像度変換装置
32へ圧縮画像データを転送する。また、CPU30
は、解像度変換率を解像度変換装置32へ転送する。
【0060】解像度変換装置32は、圧縮画像データと
解像度変換率情報を受けて、記憶装置34から入力する
圧縮画像データを解像度変換率に応じた解像度の圧縮画
像データに変換する。この解像度変換装置についての詳
細は、後述をする。この変換後、解像度変換装置は32
は、圧縮画像データを、通信制御部35へ転送する。
【0061】通信制御部35は、通信網41を介して通
信制御部44へ転送する。圧縮画像データを受け取った
通信制御部44は、圧縮画像データを静止画復号化部4
6に転送する。そして、静止画復号化部46において、
圧縮画像データを再生画像データに伸張する。このとき
伸張された再生画像データは、クライアント49が要求
した解像度を有する。この再生画像データを表示制御部
47へ転送する。
【0062】表示制御部47では、色データである再生
画像データから映像信号を生成し、CRT48に出力す
る。CRT48は、映像信号を受けて、表示を行う。こ
のような処理の流れによって、CRT48では任意の解
像度で記憶装置34内の圧縮画像データを表示すること
ができる。
【0063】上記の処理では、解像度変換装置32があ
る解像度の圧縮画像データを別の解像度の圧縮画像デー
タに変換して出力する場合であるが、この解像度変換装
置32が、ある解像度の圧縮画像データを別の解像度の
再生画像データに変換して出力してもよい。この場合
も、上記の処理と同様に、得られた再生画像データを、
通信制御部35、通信網41を介して通信制御部44へ
転送する。通信制御部44は、この再生画像データを表
示制御部47へ転送する。そして、上記と同様に表示を
行うことができる。この場合は、上記の静止画復号化部
46は不要である。
【0064】図5は、第1、第2の実施例で使われる解
像度変換装置の例であり、特に、ある解像度の圧縮画像
データを異なる解像度の再生画像データにする解像度変
換装置の構成例である。第1、第2の実施例で使われる
解像度変換装置のうち、ある解像度の圧縮画像データを
異なる解像度の圧縮画像データにする解像度変換装置に
ついては、後述の図6において説明する。
【0065】図5、図6の装置は、解像度を小さくする
場合および大きくする場合に、スケーリング係数を用い
て、2つの直交変換係数ブロックから1つの直交変換係
数ブロックを生成するという処理を基本とする。詳細に
ついては、後述する。
【0066】図5、6の説明をする前に、これらで用い
られる直交変換、量子化、エントロピー符号化の原理に
ついて述べる。
【0067】図17の破線内に、直交変換の1つである
DCTを用いた符号器、復号器の基本ブロック図を示
す。入力画像は符号器171においてDCT変換、量子
化、エントロピー符号化が、順次行われ、圧縮データが
出力される。復号器172では圧縮データに対してエン
トロピー復号化、逆量子化、逆直交変換が行われ、復号
画像が出力される。入力画像のビット精度は、たとえ
ば、8ビット/画素/色成分である。
【0068】DCT変換および量子化についてまず説明
する。符号器171では入力画像を8×8画素のブロッ
クに分割し、各ブロックが数2に示した計算式にしたが
って2次元DCT変換される。
【0069】
【数2】
【0070】ここで、syxは、入力画像の1つのブロ
ックを構成する1つの要素(y行、x列の要素)を示
し、Svuは、DCT変換によりえられた1つの直交変
換係数ブロックを構成する1つの要素(v行、u列の要
素)を示す。Nは、ブロックのサイズを表し、今の場
合、N=8である。また、IDCTは、逆DCTのため
の式である。
【0071】DCT変換により8×8(64個)の画素
データは8×8(64個)のDCT係数に変換される。
直交変換係数ブロックの例を、図9に示す。図9では、
直交変換の1つである2次元DCTで用いられる直交変
換係数ブロックを示す。この直交変換係数ブロックを、
DCT係数ブロックと呼ぶ。図9のなかのu=0、v=0の位
置にある係数は、一般的にDC成分と呼ばれている。こ
のDC成分は、このブロックの直流成分を表す。このD
C係数以外の係数は、一般的にAC成分と呼ばれてい
る。AC成分は交流成分を表す。この成分については、
u=0に近いものは、水平方向の低周波成分を示し、u
=0から離れているものは、水平方向の高周波成分を示
す。また、水平方向と同様に、v=0に近いものは、垂
直方向の低周波成分を示し、v=0から離れているもの
は、垂直方向の高周波成分を示す。
【0072】これ以降の説明では、DCT係数ブロック
の特定の係数を示すとき、便宜的に図9のuとvの引き数
を使用する。例えばDCT係数ブロックをZとすると、
一番左下のv=7、u=0のAC係数は、Z70と表す。
【0073】64個のDCT係数は、各係数ごとの量子
化ステップサイズを定めた量子化テーブルを用いて、係
数位置ごとに異なるステップサイズで量子化される。図
18に、量子化テーブルの例を示す。量子化テーブルと
しては、アプリケーションごとに画像特性、出力装置を
考慮して、最適化させて、選ぶことができる。量子化テ
ーブルは、また色成分ごとに切りかえることができる。
【0074】次に、エントロピー符号化について説明す
る。量子化されたDCT係数は、エントロピー符号化さ
れ、符号データが出力される。エントロピー符号化の方
式としてはハフマン符号化と算術符号化等があるが、以
下では、ハフマン符号化について述べる。なお、これら
の符号化においては、それぞれDC係数とAC係数とで
処理手順が異なる。
【0075】(i)DC係数の符号化 DC係数のエントロピー符号化のブロック図をハフマン
符号化の場合について図19に示す。DC係数は1つ前
に符号化した同一色成分のブロックのDC係数との差分
が求められ、図20にしたがってDC差分がグループ化
される。このグループ化によりDC差分はグループ番号
(G:4ビット)とグループ内でのDC差分の値を示す
付加ビット(ビット数はGで示された値と同じ)に分け
られる。Gは1次元のハフマン符号テーブルを用いて符
号化され、各ハフマン符号のあとに付加ビットがつけら
れる。
【0076】(ii)AC係数の符号化 AC係数のエントロピー符号化のブロック図をハフマン
符号化の場合について図21に示す。AC係数は図22
に示したようにジグザグスキャンによってサーチされ
て、1次元に並びなおされる。次に各係数が0であるか
どうかが順次判定され、連続する0の係数(無効係数)
はその長さがレングスL(4ビット)としてカウントさ
れ、0以外の係数(有効係数)は図23にしたがってグ
ループ化される。このグループ化によりAC係数はグル
ープ番号(G)とグループ内でのAC係数の値を示す付
加ビット(ビット数はGで示された値と同じ)に分けら
れる。最後に、無効係数のレングスLと、それにつづく
有効係数のグループ番号(G)とが、2次元ハフマン符
号化される。1つの有効係数ごとに、このハフマン符号
と付加ビットが出力される。
【0077】図24に2次元ハフマン符号化の構成を示
す。ブロック内の最後のAC係数が0のときには、最終
有効係数に対する符号の次にEOB(End Of Block) を
つけ、これで当ブロックの符号化を終了させる。ブロッ
ク内の最後のAC係数が0以外のときにはEOBはつけ
ない。また無効係数のレングスが15を越える場合に
は、16の無効係数のレングスをあらわすZRLを残り
のレングスが15以下になるまで続けて出力したあと
に、残りのレングスをLとして2次元符号化する。この
2次元符号が、ハフマン符号テーブルにより、符号化さ
れてAC符号として出力される。
【0078】なお、ハフマン符号テーブルとしては色成
分ごとに切りかえて用いることもできる。また、ハフマ
ン符号テーブルの転送はテーブルそのものを送るのでは
なく、このテーブルを生成するための情報を送ることと
してもよい。
【0079】上記のDC符号およびAC符号からなる圧
縮データ175が、図17に示すように、識別情報等を
含むヘッダ情報173、テーブル(量子化テーブル、お
よびハフマン符号化テーブル)174とともに転送され
る。
【0080】復号器172では、符号器171と逆の手
順で処理を行うことにより、圧縮データを通常の画像デ
ータに戻す。
【0081】図5の説明に戻る。図5において、50は
入力バッファ部、51は識別子処理部、52はエントロ
ピー復号化部、53は逆量子化部、54は符号化テーブ
ル部、55は量子化テーブル部、56は変換率入力部、
57はスケーリング係数テーブル部、58は直交変換ス
ケーリング部、59は逆直交変換部、60は出力バッフ
ァ部である。
【0082】識別子処理部51、エントロピー復号化部
52、逆量子化部53、直交変換スケーリング部58、
逆直交変換部59は、CMOS等の電子デバイスにより
実現される。入力バッファ部50、符号化テーブル部5
4、量子化テーブル部55、変換率入力部56、スケー
リング係数テーブル部57、出力バッファ部60は、R
OMもしくはRAMで実現される。
【0083】以下に圧縮画像データを異なる解像度の再
生画像データに、変換するときの各部の動作を示す。こ
の解像度変換装置32を構成する各部は、図1における
CPU30等により、解像度変換装置32の外部から以
下のように制御されている。なお、CPU30等のかわ
りに、専用の制御回路部を解像度変換装置内に組み込ん
で、それにより制御を行ってもよい。
【0084】まず、入力バッファ部50は、バス33を
介して送られてきた圧縮画像データ等を一時的に蓄え
る。ここに読み込まれるデータには、圧縮画像データ
(エントロピー符号化されているため、以下では、エン
トロピー符号とも呼ぶ)のほか、圧縮画像データの符号
化テーブルデータ(エントロピー復号化部52が用い
る)、量子化テーブルデータ(逆量子化部53が用い
る)がある。これらのデータの先頭には、データの種類
ごとに、データの種類を一意的に認識させることができ
る識別子が付加されている。
【0085】識別子処理部51は、入力バッファ部50
から圧縮画像データ等を読みだして、データの識別子に
基づいて、適切な部にデータを供給する。具体的には、
符号化テーブルデータを符号化テーブル部54に、量子
化テーブルデータを量子化テーブル部55に、エントロ
ピー符号をエントロピー復号化部52に転送する。
【0086】符号化テーブル部54は、識別子処理部5
1から入力した符号化テーブルデータを蓄える。この符
号化テーブルデータは、圧縮画像データが複数のファイ
ルにわかれている場合にファイルごとに異なっていても
よい。すなわち、テーブルデータは、複数あってもよ
い。複数用いる場合は、ファイルごとに、どのテーブル
を用いたかの情報が記憶装置34から入力バッファ部5
0を介してエントロピー復号化部に送られる。エントロ
ピー復号化部52が、この情報により、適切な符号化テ
ーブルデータにアクセスを行う。
【0087】エントロピー復号化部52では、符号化テ
ーブル部54の適切な符号化テーブルデータを用いて、
エントロピー符号化の逆の処理を行うことにより、識別
子処理部51から入力するエントロピー符号を復号化し
て、8×8の係数ブロックにする。この8×8の係数ブ
ロックを逆量子化部53に転送する。
【0088】量子化テーブル部55は、識別子処理部5
1から入力した量子化テーブルデータを蓄える。この量
子化テーブルデータは、圧縮画像データの直交変換のサ
イズと同じ8×8のブロックである。この量子化テーブ
ルデータは、圧縮画像データが複数のファイルにわかれ
ている場合にファイルごとに異なっていてもよい。すな
わち、テーブルデータは、複数あってもよい。複数用い
る場合は、ファイルごとに、どのテーブルを用いたかの
情報が記憶装置34から入力バッファ部50を介して逆
量子化部53に送られる。逆量子化部53が、適切な量
子化テーブルデータにアクセスを行う。
【0089】逆量子化部53は、量子化テーブル部55
の適切な量子化テーブルデータを用いて、エントロピー
復号化部52から入力する8×8の係数ブロックを逆量
子化によって8×8の直交変換係数ブロックにする。そ
して、直交変換係数ブロックを直交変換スケーリング部
58に供給する。
【0090】変換率入力部56は、CPU30から、圧
縮画像データの解像度変換率を入力される。この解像度
変換率は、バス33を介して入力される。例えば640
×480画素の解像度を有する画面を、320×240
画素の解像度を有する画面として出力するときは、解像
度変換率は、垂直方向1/2、水平方向1/2である。
この垂直方向と水平方向の解像度変換率は、異なっても
よい。この解像度変換率を直交変換スケーリング部58
に供給する。
【0091】スケーリング係数テーブル部57は、RO
MやRAM等の記憶媒体であり、ここに解像度変換率に
応じたスケーリング係数が格納されている。スケーリン
グ係数については、後述する。なお、このスケーリング
係数テーブル部57の代わりに、図1における記憶装置
34にスケーリング係数を格納してもよい。また、解像
度変換率に応じたスケーリング係数をスケーリング係数
テーブル部57に必要になるまで格納せずに、図1にお
けるCPU30がそのつど、後述の方法により、スケー
リング係数の算出をして、スケーリング係数テーブル部
57に格納しておくこともできる。
【0092】直交変換スケーリング部58では、変換率
入力部56から解像度変換率を得る。そして、逆量子化
部53から入力する8×8の直交変換係数ブロックを、
その解像度変換率をもとに変換して、変換後の解像度に
対応した8×8の直交変換係数ブロックにして、逆直交
変換部59に出力する。このとき、直交変換係数ブロッ
クの個々のサイズは変わらないが、1画面に含まれるブ
ロックの総数がかわる。例えば、圧縮画像データが64
0×480の解像度であったとき、直交変換スケーリン
グ部58に入力される直交変換係数ブロックの総数は、
80×60ブロックである。ここで変換率入力部56か
ら得る解像度変換率が、垂直方向1/2、水平方向1/
2、であったとする。このとき、直交変換スケーリング
部58が逆直交変換部59に転送する直交変換係数ブロ
ックの総数は、40×30ブロックである。この40×
30ブロックから作り出される画像データの解像度は、
320×240である。よって、すでにこの時点で解像
度が、垂直方向1/2、水平方向1/2になっている。
また、直交変換スケーリング部58では、前述の変換を
行うために変換用の係数が必要となる。直交変換スケー
リング部58は、解像度変換率に応じたスケーリング係
数を、スケーリング係数テーブル部57にアクセスして
得る。この直交変換スケーリング部58の詳細について
は、後述する。
【0093】逆直交変換部59では、直交変換スケーリ
ング部58から得る直交変換係数ブロックごとに、8×
8の2次元逆直交変換をして、8×8画素の画像ブロッ
クに変換する。この画像ブロックを、出力バッファ部6
0へ供給する。
【0094】出力バッファ部60では、ブロック単位で
受付けたデータを記憶して、1つの画面を構成し、画面
走査の順で出力する。直交変換スケーリング部58によ
って、このときにはすでに要求する解像度になってい
る。この再生画像データは、バスを介してこの解像度変
換装置の外部に転送する。
【0095】上記のように処理することによって、高速
に、かつ画質をそこなわずに、圧縮画像データを解像度
変換して任意の解像度の再生画像データにすることがで
きる。
【0096】図6は、ある解像度の圧縮画像データを異
なる解像度の圧縮画像データにする解像度変換装置の構
成例である。図6において、61は量子化部、62はエ
ントロピー符号化部、63は識別子付加部であり、他の
部分は図5の同一符号のものと同じである。量子化部6
1、エントロピー符号化部62は、それぞれ、前述の量
子化、エントロピー符号化を行う。符号50から60は
次に述べる動作以外、図5と同様に動作する。
【0097】以下、図6の装置により、ある解像度の圧
縮画像データを、これとは異なる解像度の圧縮画像デー
タに変換するときの処理の流れを示す。図6における入
力バッファ部50から直交変換スケーリング部58まで
の処理は、前述の図5における入力バッファ部50から
直交変換スケーリング部58までの処理と同様である。
よって、以下は直交変換スケーリング部58以降の処理
の流れを示す。
【0098】直交変換スケーリング部58は、解像度変
換率に応じて変換した、8×8の直交変換係数ブロック
を量子化部61へ出力する。
【0099】量子化部61では、8×8の直交変換係数
ブロックを、量子化テーブルによって量子化する。この
量子化テーブルは、量子化テーブル部55にアクセスし
て得ることができる。この量子化テーブルは、識別子処
理部51から量子化テーブル部55に転送したテーブル
でも、予め量子化テーブル部55が用意していたテーブ
ルでも、どちらでもよい。いずれのテーブルを用いるか
は、記憶装置34から画像データとともに受付けること
としてもよいし、キーボード38からユーザが指定でき
ることとしてもよい。そして、量子化後の8×8の係数
ブロックを、エントロピー符号化部54に出力する。
【0100】エントロピー符号化部4は、8×8の係数
ブロックを符号化テーブルに基づいて符号化する。この
符号化テーブルは、符号化テーブル部54にアクセスし
て得ることができる。この符号化テーブルは、識別子処
理部51から符号化テーブル部54に転送したテーブル
でも、予め符号化テーブル部54が用意していたテーブ
ルでも、または符号化される係数ブロックの複数個の確
率分布を実測して作ったテーブルでもよい。そして、係
数ブロックを符号化した符号を、識別子付加部63にエ
ントロピー符号として出力する。
【0101】識別子付加部63では、量子化テーブル部
55から量子化部61が使用した量子化テーブルデー
タ、符号化テーブル部54からエントロピー符号化部6
2が使用した符号化テーブルデータ、エントロピー符号
化部63からエントロピー符号をそれぞれ得る。そし
て、それらに識別子を付加して再び圧縮画像データとし
て出力バッファ部60へ出力する。
【0102】出力バッファ部60では、この圧縮画像デ
ータを、バスを介してこの解像度変換装置の外部に転送
する。
【0103】上記のように処理することによって、高速
に、かつ、画質をそこなわずに、圧縮画像データを解像
度変換して任意の解像度の圧縮画像データにすることが
できる。
【0104】次に、図5および図6で用いられる直交変
換スケーリング部58の第1の構成例を図7により詳細
に示す。図7の直交変換スケーリング部58は、入力さ
れた直交変換係数ブロックについて、水平方向の解像度
変換と垂直方向の解像度変換を1度で行うことができ
る。そのためのスケーリング係数をスケーリング係数テ
ーブル部57から入力される。後述する図8の直交変換
スケーリング部58は、入力された直交変換係数ブロッ
クについて、水平方向の解像度変換を行った後に、垂直
方向の解像度変換を行う。すなわち、2段階で解像度変
換を行う。そのためのスケーリング係数をスケーリング
係数テーブル部57から入力される。なお、水平方向と
垂直方向のいずれを先に変換するかについては、何れも
可能である。
【0105】図7において、70はスケーリング制御
部、71はスケーリング係数制御部、72はバッファ
部、73はスケーリング部、77はバッファ部、100か
ら103は外部との入出力を行う経路である。スケーリン
グ部73は、乗算器74と、加算器75と、遅延回路7
6とを有する。
【0106】図7の直交変換スケーリング部58が処理
する内容について、水平方向と垂直方向の解像度変換率
が1/2の場合を例に述べる。1画面中のブロック数
は、変換前は、図15(a)に示すように80×60、
変換後は、図15(b)に示すように40×30とす
る。直交変換スケーリング部58は、以下の数16を1
画面分のブロックについて計算する。
【0107】
【数16】
【0108】この式は、図13,15に示すように、水
平方向に隣合う2つのDCT係数ブロック(A,B)、
垂直方向に隣合う2つのDCT係数ブロック(F,
G)、計4つのDCT係数ブロックA,B,F,Gか
ら、1つのブロックHを求めることにより、解像度変換
を行うためのものである。この式の導き方については後
述する。なお、この式はDCTに限らず、水平方向およ
び垂直方向の解像度がともに1/2の場合、直交変換の
全てについて成立する。直交変換により、係数fvui
j,gvuij,hvuij,kvuijの値が異な
る。この式において、Hvuは、ブロックHを構成する
64個の要素のうちの1つ(v行、u列の要素)を示
し、Aij,Bij,Fij,Gijは、各ブロックを
構成する64個の要素のうちの1つ(i行、j列の要
素)を示す。fvuij,gvuij,hvuij,k
vuijは、スケーリング係数である。数16の計算の
順序は、図15において、Aに該当するブロックが、水
平方向に左から右にブロック(1,1),(1,3),
……(1,79),の位置を動き、次にブロック(3,
1),(3,3)……と行を変えて、最後にブロック
(59,79)の位置に来る順序で行われる。B,F,
Gに該当するブロックもAとともに、Aに対して図13
に示す位置関係を保ちながら、動く。そして、各位置
で、数16の計算を行う。
【0109】以下に、解像度変換率に従って、直交変換
係数ブロックをスケーリングする際の各部の動作につい
て数16に従って説明する。
【0110】スケーリング制御部70は、変換率入力部
56から経路100を介して、解像度変換率を得る。この
解像度変換率には、水平方向と垂直方向の解像度変換率
が含まれる。数16の場合、1/2である。水平方向と
垂直方向の解像度変換率が同じである場合は、1つの解
像度変換率と、水平方向と垂直方向の解像度変換率が同
じであるというデータをもらうとしてもよい。スケーリ
ング制御部70は、この解像度変換率を基にして、バッ
ファ部72、77、スケーリング係数制御部71、スケ
ーリング部73を以下の各部の動作の説明で述べるよう
に制御する。この制御は、たとえば、解像度変換率が水
平方向、垂直方向に1/2である図13の場合、数16
の計算をスケーリング部73に行わせるものである。
【0111】スケーリング係数制御部71は、経路100
から解像度変換率の情報を得る。次に、この解像度変換
率に応じてスケーリング部73で使用するスケーリング
係数を、経路101を介してスケーリング係数テーブル部
57から得る。そして、スケーリング係数をスケーリン
グ部73に出力する。例えば、図13の場合は、数16
に示すスケーリング係数fvuij,gvuij,hv
uij,kvuijを出力する。出力の順序は、(v,
u,i,j)=(0,0,0,0)の要素からはじま
り、下位の指数から順に、すなわち、j,i,u,vの
順で、0から7まで変えて、(v,u,i,j)=
(7,7,7,7)まで出力する。これで、図15
(b)に示す1つのブロックHが求まるので、これをブ
ロックHの数分(40×30回)繰り返して、1画面分
のブロックHを求める。出力のタイミングは、スケーリ
ング制御部70の指示による。
【0112】バッファ部72は、経路102を介して逆量
子化部53から8×8の直交変換係数ブロックを、受付
けて一時的に1画面分蓄積する。逆量子化部53から
は、図15(a)に示すブロックが、水平方向に左から
右にブロック(1,1),(1,2),……(1,8
0)の順に送られ、次にブロック(2,1),(2,
2)……と行を変えて、最後にブロック(60,80)
が送られてくる。スケーリング制御部70に制御される
バッファ部72は、スケーリング部73で計算ができる
ところまで送られて上記ブロックが送られてくると、す
なわち、図15(a)の(2,2)のブロックまで受付
けたところで、スケーリング部73に図15(a)の
(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)の位
置にある4つのブロックの要素Aji,Bji,Fj
i,Gjiをまとめて送る。これらの要素は、(i,
j)=(0,0)の要素から(7,7)の要素まで順次
送る。これで、ブロックHの1つの要素が求まるので、
送る操作を、64回繰り返して、1つのブロックHが求
まる。次に、図15(a)の(1,3)、(1,4)、
(2,3)、(2,4)の位置にある4つのブロックの
要素を同様にスケーリング部73に送る。以下、ブロッ
クの位置を変えながら、順次送る。出力のタイミング
は、スケーリング制御部70の指示による。
【0113】スケーリング部73は、スケーリング制御
部70の制御を受ける。内部は乗算器74と加算器75
と遅延回路76から構成される。乗算器74ではスケー
リング係数制御部71から入力するスケーリング係数f
vuij,gvuij,hvuij,kvuijとバッ
ファ部72から入力する直交変換係数Aji,Bji,
Fji,Gjiから、数16の乗算部分fvuij×A
ji、gvuij×Bji、hvuij×Fji、kv
uij×Gjiを行い、これらを加算器75へ出力す
る。加算器75では、遅延回路76からの出力(乗算器
74で(i,j)の位置での計算結果が出力されたとす
ると、(i,j)以前までの和)と、乗算器74からの
出力(fvuij×Aji、gvuij×Bji、hv
uij×Fji、kvuij×Gji)とを加算する。
加算結果は、ブロックHの1つの要素が求まったとき
は、バッファ部77に出力し、求まるまでは、遅延回路
76に出力する。この出力先の選択はスケーリング制御
部70からの制御に基づく。遅延回路76に出力を行っ
たときは、その出力の伝達を遅延して、再び加算器75
に出力する。出力のタイミングは、スケーリング制御部
70の指示による。バッファ部77に出力するときは、
スケーリング部73の出力として、新しい直交変換係数
を出力する。
【0114】バッファ部77では、1つのブロックHの
要素が全て求まったときに、経路103から出力する。
こうして、経路102から入力された直交変換係数を再
び8×8の直交変換係数ブロックにして、経路103に出
力する。
【0115】このように処理することにより、直交変換
係数ブロックのサイズを変えることなく、直交変換係数
の総数を変えることができる。
【0116】なお、上記では、水平方向と垂直方向の変
換を1度に行う場合について述べたが、図7の直交変換
スケーリング部58は、水平方向の変換のみの場合や、
垂直方向の変換のみの場合ももちろん可能である。スケ
ーリング制御部70は、各場合に応じて制御を行うこと
ができる。
【0117】図7の構成例においては、水平方向と垂直
方向の解像度変換を一度におこなっている。しかし、こ
の水平方向と垂直方向のスケーリングを1度に行うと、
スケーリング係数が、数16のように、多く必要にな
り、スケーリング係数制御部71等の処理が繁雑にな
る。よって、図8のように、水平方向と垂直方向のスケ
ーリングの処理を分けて行う構成が考えられる。
【0118】次に、本発明の直交変換スケーリング部5
8の第2の構成例を図8により、詳細に示す。図8にお
いて、81はスケーリング制御部、72はスケーリング
係数制御部、72,79,77はバッファ部、78,8
0はスケーリング部、100から103は外部との入出力を行
う経路である。スケーリング部78,80は、乗算器7
4と、加算器75と、遅延回路76とを有し、図7のス
ケーリング部73と同様の動作をする。
【0119】図8における、スケーリング部78とスケ
ーリング部80は、垂直方向と水平方向の解像度変換率
を別々に行う。例えば、スケーリング部78が水平方向
に、スケーリング部80が垂直方向に、おのおのの解像
度変換率に基づいた処理を行う。なお、スケーリング部
78が垂直方向、スケーリング80が水平方向の解像度
変換を行うこととしてもよい。以下の直交変換スケーリ
ング部82の動作の説明では、水平方向の変換を行うス
ケーリング部78を中心に述べるが、垂直方向の変換を
行うスケーリング部80についても同様の動作をする。
【0120】図8のスケーリング部78が処理する内容
について、水平方向の解像度変換率が1/2の場合を例
に述べる。1画面のブロック数は、変換前は、図16
(a)に示すように80×60、変換後は、図16
(b)に示すように40×60とする。スケーリング部
78は、以下の数1を1画面分のブロックについて計算
する。
【0121】
【数1】
【0122】この式は、図10,16に示すように、水
平方向に隣合う2つ(A,B)のDCT係数ブロック
A,Bから、1つのブロックDを求めることにより、解
像度変換を行うためのものである。この式の導き方につ
いては後述する。なお、この式はDCTに限らず、水平
方向の解像度変換率が1/2の場合、直交変換の全てに
ついて成立する。直交変換により、係数aiu,biu
の値が異なる。この式において、Dvu,Avi,Bv
iは、各ブロックの1つの要素を示し、aiu,biu
は、スケーリング係数である。数1の計算は、図16に
おいて、Aに該当するブロックの位置が、水平方向に左
から右にブロック(1,1),(1,3),……(1,
79)と動き、次にブロック(2,1),(2,3)…
…と行を変えて、最後にブロック(60,79)の位置
にきて、各位値にて行われる。Bに該当するブロックも
Aとともに、Aに対して図10に示す位置関係を保ちな
がら動く。そして、各位置で、数1の計算を行う。
【0123】以下に、解像度変換率に従って、直交変換
係数ブロックをスケーリングする際の各部の動作につい
て数1に従って説明する。
【0124】スケーリング制御部70は、変換率入力部
56から経路100を介して、水平方向及び垂直方向の解
像度変換率を得て、水平方向の解像度変換率に基づいて
スケーリング部78を、垂直方向の解像度変換率に基づ
いてスケーリング部80を、それぞれ制御する。数1の
場合、水平方向の解像度変換率は、1/2である。スケ
ーリング制御部81は、この解像度変換率を基にして、
バッファ部72、79、77、スケーリング係数制御部
82、スケーリング部78,80を以下の各部の動作の
説明で述べるように制御する。この制御は、たとえば、
解像度変換率が水平方向に1/2である図10の場合、
数1の計算をスケーリング部78に行わせるものであ
る。
【0125】スケーリング係数制御部71も、経路100
を介して変換率入力部56から水平方向及び垂直方向の
解像度変換率を得て、この解像度変換率に対応した、水
平方向と垂直方向に対するスケーリング係数を経路101
を介して、スケーリング係数テーブル部57からそれぞ
れ得る。もし、解像度変換率が水平方向と垂直方向と同
じであるときは、このスケーリング係数は同じであって
もよい。そして、スケーリング部78およびスケーリン
グ部80の処理に応じて、適切なスケーリング係数をそ
れぞれに出力する。例えば、図10の場合は、数1に示
すスケーリング係数aiu,biuをまとめて出力す
る。出力の順序は、(u,i)=(0,0)からはじま
り、下位の指数から順に、すなわち、i,uの順で、0
から7まで変える。これで、図16(b)に示す1つの
ブロックDが求まるので、これをブロックHの数分(4
0×60回)繰り返して、1画面分のブロックDを求め
る。出力のタイミングは、スケーリング制御部81の指
示による。
【0126】バッファ部72は、経路102を介して逆量
子化部53から8×8の直交変換係数ブロックを、受付
けて一時的に蓄積する。逆量子化部53からは、図16
(a)に示すブロックが、水平方向に左から右にブロッ
ク(1,1),(1,2),……(1,80)の順に送
られ、次にブロック(2,1),(2,2)……と行を
変えて、最後にブロック(60,80)が送られてく
る。バッファ部72は、スケーリング部78で計算がで
きるところまで送られてくると、すなわち、図16
(a)の(1,2)のブロックまで来たところで、スケ
ーリング部73に図16(a)の(1,1)、(1,
2)の位置にある2つのブロックの要素Avi,Bvi
をまとめて送る。出力の順序は、(v,i)=(0,
0)からはじまり、下位の指数から順に、すなわち、
i,vの順で、0から7まで変える。これで、1つのブ
ロックDが求まる。次に、図16(a)の(1,3)、
(1,4)の位置にある2つのブロックの要素を同様に
スケーリング部78に送る。出力のタイミングは、スケ
ーリング制御部81の指示による。
【0127】スケーリング部78は、バッファ部72か
ら入力する直交変換係数から、新たな直交変換係数を算
出してバッファ部79へ出力する。バッファ部79で
は、入力する直交変換係数を再び8×8の直交変換係数
ブロックにして、蓄積を行う。このスケーリング部81
は、水平方向にしかスケーリングを行わない。たとえ
ば、バッファ部72に、80×60個の直交変換係数ブ
ロックを、水平方向の解像度変換率1/2で変換したと
きは、バッファ部79に40×60個の直交変換係数ブ
ロックを蓄積することになる。バッファ部79は、一度
蓄積した直交変換係数をスケーリング部80へ出力す
る。
【0128】スケーリング部80は、バッファ部79か
ら入力する直交変換係数から、新たな直交変換係数を算
出して、バッファ部77へ出力する。スケーリング部8
0は、垂直方向のスケーリングを行うため、バッファ部
77は図7と同様の結果を得ることができる。
【0129】スケーリング部78の動作の詳細について
述べる。スケーリング部78は、スケーリング制御部8
1の制御を受ける。内部は図7と同様に、乗算器74と
加算器75と遅延回路76から構成される。乗算器74
ではスケーリング係数制御部82から入力するスケーリ
ング係数aiu,biuとバッファ部72から入力する
直交変換係数Avi,Bviから、数1の乗算部分ai
u×Avi、biu×Bviを行い、これらを加算器7
5へ出力する。加算器75では、遅延回路76からの出
力(乗算器74でiを計算した結果が出力されたとする
と、i−1までの和)と、乗算器74からの出力(ai
u×Avi、biu×Bvi)とを加算する。加算結果
は、ブロックDの1つの要素が求まったときは、バッフ
ァ部79に出力し、求まるまでは、遅延回路76に出力
する。この出力先の選択はスケーリング制御部81から
の制御に基づく。遅延回路76に出力を行ったときは、
その出力の伝達を遅延して、再び加算器75に出力す
る。出力のタイミングは、スケーリング制御部81の指
示による。バッファ部79に出力するときは、スケーリ
ング部78の出力として、新しい直交変換係数を出力す
る。
【0130】バッファ部79では、1画面分のブロック
Dを蓄積する。そして、スケーリング部80に順次出力
する。
【0131】スケーリング部80が行う計算は、例え
ば、数14に示される。
【0132】
【数14】
【0133】この式は、垂直方向の解像度変換率が1/
2の場合の式であり、垂直方向に隣接している2つの直
交変換係数ブロックI,Jから1つのブロックHを求め
るものである。数14から明らかなように、スケーリン
グ部78、80とは同様な動作をする。
【0134】バッファ部77では、1つのブロックHの
要素が全て求まったときに、経路103から出力する。
こうして、経路102から入力された直交変換係数を再
び8×8の直交変換係数ブロックにして、経路103に出
力する。
【0135】以上のように処理することにより、直交変
換係数ブロックのサイズを変えることなく、直交変換係
数ブロックの総数を変えることができる。
【0136】図8のように水平方向と垂直方向の解像度
変換率に分けて処理を行うと、スケーリング係数が単純
化できる。また、水平方向と垂直方向の解像度変換率が
異なる時、柔軟な解像度変換が行える。次に、図7、8
で用いられるスケーリング係数の算出法について述べ
る。
【0137】最初に、図8で使用するスケーリング係数
について述べる。
【0138】これ以降の説明では、DCT係数ブロック
の特定の係数を示すとき、図9のuとvの引き数を使用す
る。例えばDCT係数ブロックをZとすると、一番左下
のv=7、u=0のAC係数は、Z70と表す。
【0139】図10は、スケーリング部78において、
解像度変換率が水平方向に1/2の解像度変換を行う場
合の例であり、図8における、解像度変換率が1/2の
ときのスケーリング部78の変換の入力(DCT係数ブ
ロックA90とDCT係数ブロックB91)と出力(D
CT係数ブロックD92)を示す。ここでは、となりあ
うDCT係数ブロックA90とDCT係数ブロックB9
1を、DCT係数ブロックD92に変換する。
【0140】この場合の変換式は、前述の数1で表され
る。数1は、スケーリング係数制御部71とスケーリン
グ制御部70が、スケーリング部78を制御しておこな
う処理を、式で表わしたものである。数1の変換式によ
って、となりあった2つのDCT係数ブロックから、1
つのDCT係数ブロックを導きだすことができる。すな
わち、スケーリング後のDCT係数ブロック1つは、ス
ケーリング前のDCT係数ブロック2つから算出して求
めることが出来るようになっている。数1のような変換
式は、解像度変換率によって異なる。
【0141】ここで用いる定数は、0であったり、同じ
定数が出現することが多いため、実際には数1より単純
な変換式になることが多い。また、解像度変換率が1以
下の場合、高周波成分をある程度無視してもよい場合が
ある。よって、処理量の軽減を行いたいときは、Av
i,Bviのうち、vが小さいもの、例えば、v=0か
ら3だけ使用をして、あとの項は無視してもよい。
【0142】この数1で用いている定数は、DCTの原
理に基づいて求める。次に、変換式の定数の求めかたを
説明する。
【0143】N×Nの2次元DCTと2次元IDCTの
一般的な定義式は、前述の数2である。数2の中におい
て、SvuはDCT係数であり、syxは画像データを
表わす。この数2の定義式は、次の数3のDCTに関す
る式と、IDCTに関する式になる。
【0144】
【数3】
【0145】この数3の式と式は、それぞれ水平方
向の1次元DCTと1次元IDCTを示す。式は、式
の逆変換である。よって式のs′vxと式のS′
vxは同値となる。ゆえに、DCT係数を式で変換
後、式で変換を行えば、またもとのDCT係数に戻る
ことができる。
【0146】この式において、例えばN=8とすれ
ば、図10のDCT係数ブロックA90からA’vxの
式を、DCT係数ブロックB91からB′vxの式を数
4のように求めることができる。
【0147】
【数4】
【0148】そして、さらに下記の数5を用いれば、D
CT係数ブロックD92を求めることができる。
【0149】
【数5】
【0150】数5において、項Iと項IIは、式の1次
元DCTでN=16としたときに相当する。つまり、項
Iと項IIによって16点を用いてDCT変換を行う。ま
た、項Iと項IIでサンプリングが連続するようにするた
め、項IIでは同期を行っている。式全体に1/2の平方
根をかけているのは、16×16でDCTした係数を8
×8の係数とするための補正である。この補正には、解
像度変換率の平方根を用いる。この数5にA′vxの式
と、B′vxの式を代入して、AvuとBvuでくく
る。このAvuとBvuにかかる定数をすべて算出する
ことにより、数1の定数aiu,biuを算出すること
ができる。以下の数12に結果を示す。
【0151】
【数12】
【0152】この例では、数4のIDCTのときはN=
8とし、数5のDCTのときはN=16とした。しか
し、このNは正の整数から任意に選ぶこともできる。た
だし、IDCTのときのNの値をn、DCTのときのN
の値をdとしたときn/dは解像度変換率と一致しなけ
ればいけない。このことは他の解像度変換率についても
同様の事がいえる。
【0153】1/2以外の解像度変換率の場合も、この
例と同様に変換式を求めることができる。以下に、解像
度変換率が2/3の場合について説明する。図11は、
スケーリング部78が解像度変換率が水平方向に2/3
のスケーリングを行う場合の例であり、図8における、
解像度変換率が2/3のときのスケーリング部78での
変換の入力(DCT係数ブロックA93とDCT係数ブ
ロックB94とDCT係数ブロックC95)と出力(D
CT係数ブロックD96とDCT係数ブロックE97)
を示す。ここでは、となりあうDCT係数ブロックA9
3とDCT係数ブロックB94からDCT係数ブロック
D96を、DCT係数ブロックB94とDCT係数ブロ
ックC95からDCT係数ブロックE97を変換によっ
て導きだす。
【0154】この場合の変換式は、次の数6で表わすこ
とができる。
【0155】
【数6】
【0156】この変換式を導くには、例えば数2の式
においてN=8として、図11のDCT係数ブロックA
93からA′vxの式を、DCT係数ブロックB94か
らB′vxの式を、DCT係数ブロックB95からC′
vxの式を数7のようにあらわす。
【0157】
【数7】
【0158】そして、さらに下記の数8を用いれば、D
CT係数ブロックD96とDCT係数ブロックE97を
求めることができる。
【0159】
【数8】
【0160】この数8に、前述と同様に、A′vxの式
と、B′vxの式を代入して、AvuとBvuとCvu
にかかる定数をすべて算出することにより、数6の定数
を算出することができる。
【0161】これまで、縮小する場合の変換式の算出方
法について述べたが、拡大の変換式もまた同様に求める
ことができる。以下に解像度変換率3/2の場合につい
て説明する。図12は、スケーリング部78において、
解像度変換率が水平方向に3/2のスケーリングを行う
場合の例であり、図8における、解像度変換率が3/2
のときのスケーリング部78での変換の入力(DCT係
数ブロックA98とDCT係数ブロックB99)と出力
(DCT係数ブロックC200とDCT係数ブロックD
201とDCT係数ブロックE202)を示す。ここで
は、DCT係数ブロックA98からDCT係数ブロック
C200を、DCT係数ブロックA98とDCT係数ブ
ロックB99からDCT係数ブロックD201をDCT
係数ブロックB99からDCT係数ブロックE202を
変換によって導きだす。
【0162】この場合の変換式は、次の数9で表わすこ
とができる。
【0163】
【数9】
【0164】この変換式を導くには、例えば数2の式
においてN=8として、図12のDCT係数ブロックA
98からA′vxの式を、DCT係数ブロックB99か
らB′vxの式を数10のようにあらわす。
【0165】
【数10】
【0166】そして、さらに下記の数11を用いれば、
DCT係数ブロックC200とDCT係数ブロックD2
01とDCT係数ブロックE202を求めることができ
る。
【0167】
【数11】
【0168】この数11に、前述と同様に、A′vxの
式と、B′vxの式とを代入して、AvuとBvuにか
かる定数をすべて算出することにより、数9の定数を算
出することができる。
【0169】このように、解像度を縮小する場合は、2
つのブロックから1つのブロックを求め、拡大する場合
は、1つのブロックから2つのブロックを求めるという
ことを基本的手法として、任意の解像度変換率に対して
算出式を導きだすことができる。
【0170】また、前述の算出では、すべて水平方向に
関する算出式に関して説明したが、垂直方向に関しても
水平方向と同様の式が成り立つ。この一例は、前述の数
14である。
【0171】そして、水平方向と垂直方向の解像度変換
率が同じである場合は、水平方向と垂直方向の係数は同
じになり、共用することも可能である。
【0172】水平方向と垂直方向の解像度変換を同時に
行う図7の場合の変換式を次に示す。この場合は、図1
3に示すように水平、垂直方向に隣接する4つのブロッ
クA,B,F,Gから1つのブロックHを求める。算出
方法としては、図14に示すように、数1により、ブロ
ックA,BからブロックI、ブロックF,Gからブロッ
クJを求める。これを数13に示す。
【0173】
【数13】
【0174】次に、数14により、ブロックI,Jから
ブロックHを求める。
【0175】
【数14】
【0176】数14に数13を代入すると、数15のよ
うになり、最終的に、前述の数16が求まる。
【0177】
【数15】
【0178】以上の説明で、直交変換としてDCTを用
いて説明した。しかし、この解像度変換方式は、DCT
だけでなく、他の直交変換を用いた圧縮画像データにも
同様に適用することができる。これを以下説明する。一
般に直交変換は、数17のように表すことができる。
【0179】
【数17】
【0180】ここで、Dvuは、画像データsxyを一
般の直交行列CおよびCの転置行列C’で直交変換した
直交変換係数ブロックの1つの要素を示す。Cvy,
C’xuは、それぞれ、直交行列CおよびCの転置行列
C’の1つの要素を示す。数17の「順」は、画像デー
タを直交係数に変換することを意味し、「逆]は、直交
係数を画像データに変換することを意味する。この式
は、行列を用いて書くと、数18のようになる。
【0181】
【数18】
【0182】数17は、DCTの場合の数1に相当す
る。DCTの場合のCvy,C’xuは、数19のよう
になる。
【0183】
【数19】
【0184】数17より、一般の直交変換の場合の数3
に当たる式は、数20のようになる。
【0185】
【数20】
【0186】この式においても、数3の場合と同様に、
は、の逆変換式になっている。従って、DCTの場
合の数4以下の式に相当する、一般の直交変換の場合の
式も、数4以下を導いた場合と同様に導くことができ
る。
【0187】以上のように、ブロックの要素の数を変え
ずに、m個の直交変換係数ブロックをn個の直交変換係
数ブロックに変換すると、高速に画質を損なうことなく
変換できる。そして、この変換を水平方向と垂直方向に
分けて変換を行なうと、柔軟な解像度変換が容易に出来
る。
【0188】なお、JPEG、MPEGやH.261等の国
際標準では、おもに8×8のDCTを使用している。本
発明に係る解像度変換では、直交変換係数ブロックのサ
イズを変更することなく変換するため、直交変換に8×
8のDCTを用いれば、標準からはずれることなく解像
度変換を行なうことが出来る。その上8×8のDCT
は、国際標準のため、一般的に普及しており、8×8の
DCTのみでシステムを構成すると、コストの低減を図
ることができる。
【0189】なお、解像度変換率が1/2よりかなり小
さい場合、例えば、1/3場合は、直交変換係数ブロッ
クを一つおきに間引き、残りのブロックについて、2つ
のブロックから1つのブロックを数1により求めること
としてもよい。これにより、画質の劣化を少なくして、
かつ高速で解像度変換を行うことができる。
【0190】以上、直交変換を用いた静止画像圧縮デー
タの解像度変換について述べた。しかし、この技術は、
直交変換を用いた動画像の圧縮画像データにも同様に適
用することができる。動画の圧縮画像データに適用した
ときは、高速に画像の解像度変換を行うため、解像度変
換を行った動画像をスムーズに再生することができる。
【0191】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る解像
度変換装置を用いることにより、既存の装置を大きく変
更することなく、すなわち、複数サイズの直交変換回路
を有することなく、圧縮画像データの解像度変換を、高
速にかつ画質を損なうことなく行うことができる。
【0192】また、異なる解像度変換率を入力する手段
を備えて、幅広い範囲の解像度変換処理に対応すること
もできる。
【0193】さらに、クライアントサーバシステムにお
いて、サーバで、処理量が多い解像度変換を行うため、
クライアントの処理を軽くすることができる。また、縮
小する解像度変換であった場合は、縮小する前の圧縮デ
ータを転送する場合に比べて、データ転送時間の短縮が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る、解像度変換装置を備えた
解像度変換システムのブロック図。
【図2】直交変換を用いた静止画符号化・復号化の処理
手順の説明図。
【図3】従来技術に係るクライアントサーバシステムの
ブロック図。
【図4】第2の実施例に係る、解像度変換装置を備えた
クライアントサーバシステムのブロック図。
【図5】解像度変換装置の第1のブロック図。
【図6】解像度変換装置の第2のブロック図。
【図7】直交変換スケーリング部の第1のブロック図
【図8】直交変換スケーリング部の第2のブロック図
【図9】8×8のDCT係数ブロックの説明図。
【図10】DCT係数ブロックを解像度1/2にスケー
リングする場合の説明図。
【図11】DCT係数ブロックを解像度2/3にスケー
リングする場合の説明図。
【図12】DCT係数ブロックを解像度3/2にスケー
リングする場合の説明図。
【図13】DCT係数ブロックを水平方向および垂直方
向に解像度1/2にスケーリングする場合の説明図。
【図14】DCT係数ブロックを水平方向および垂直方
向に解像度1/2にスケーリングする場合の説明図。
【図15】DCT係数ブロックを水平方向および垂直方
向に解像度1/2にスケーリングする場合の説明図。
【図16】DCT係数ブロックを水平方向に解像度1/
2にスケーリングする場合の説明図。
【図17】DCT方式の基本ブロック図。
【図18】量子化テーブルの説明図。
【図19】DC係数の符号化の説明図。
【図20】DC係数の差分値のグループ化の説明図。
【図21】AC係数の符号化の説明図。
【図22】直交変換係数のスキャン方向の説明図。
【図23】AC係数のグループ化の説明図。
【図24】2次元ハフマン符号の説明図。
【符号の説明】
1..画像データメモリ部、2..直交変換部、3..
量子化部、4..エントロピー符号化部、5..伝送路
又は蓄積部、6..エントロピー復号化部、7..逆量
子化部、8..逆直交変換部、9..画像データメモリ
部、10..静止画符号化部、11..静止画復号化
部、20..記憶装置、21、28..通信制御部、2
2..サーバ、23..通信網、24..クライアン
ト、25..静止画復号化部、26..表示制御部、2
7..CRT、30..CPU、31..入力I/F、
32..解像度変換装置、33..バス、34..記憶
装置、35..通信制御部、36..表示制御部、3
7..CRT、40..サーバ、41..通信網、4
2..CPU、43..入力I/F、44..通信制御
部、45..バス、46..静止画復号部、47..表
示制御部、48..CRT、49..クライアント、5
0..入力バッファ部、51..識別子処理部、5
2..エントロピー復号化部、53..逆量子化部、5
4..符号化テーブル部、55..量子化テーブル部、
56..変換率入力部、57..スケーリング係数テー
ブル部、58..直交変換スケーリング部、59..逆
直交変換部、60..出力バッファ部、61..量子化
部、62..エントロピー符号化部、63..識別子付
加部、70..スケーリング制御部、71..スケーリ
ング係数制御部、72、77、79..バッファ部、7
3、78、80..スケーリング部、74..乗算器、
75..加算器、76..遅延回路、90..DCT係
数ブロックA、91..DCT係数ブロックB、9
2..DCT係数ブロックD。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 剛裕 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099 株式会 社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 佐藤 秀夫 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町5030番地 株 式会社日立製作所ソフトウェア開発本部内 (72)発明者 鈴木 友峰 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町5030番地 株 式会社日立製作所ソフトウェア開発本部内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の解像度を有する画像を構成する画素
    を表す第1のデータのi個(i≧4)を直交変換して得
    られるi個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m
    ≧1)組分入力されて、上記第1の組に含まれる第1の
    変換係数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第
    2の組を求める直交変換スケーリング手段と、 上記第2の組に含まれる第2の変換係数を逆直交変換し
    て、上記第1の解像度とは異なる第2の解像度を有する
    画像を構成する画素を表す第2のデータのi個を求める
    逆直交変換手段とを有し、 上記直交変換スケーリング手段は、m組の上記第1の組
    に含まれる第1の変換係数から、n(n≧1,n≠m)
    組の第2の組に含まれる第2の変換係数を求めることを
    特徴とする解像度変換装置。
  2. 【請求項2】第1の解像度を有する画像を構成する画素
    を表す第1のデータのi個(i≧4)を直交変換して得
    られるi個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m
    ≧1)組分入力されて、上記第1の組に含まれる第1の
    変換係数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第
    2の組をn(n≧1,n≠m)組分求め、求める際に、
    mとnとにより決まる変換式に従って変換を行う直交変
    換スケーリング手段と、 上記変換式で用いられる係数を上記直交変換スケーリン
    グ手段に与える手段と、 上記第2の組に含まれる第2の変換係数を逆直交変換し
    て、上記第1の解像度とは異なる第2の解像度を有する
    画像を構成する画素を表す第2のデータのi個を求める
    逆直交変換手段とを有することを特徴とする解像度変換
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の解像度変換装置に
    おいて、 上記第1の組に含まれる第1の変換係数を量子化および
    符号化した圧縮係数を受付け、上記圧縮係数を復号する
    復号化手段と、 上記復号化された圧縮係数の逆量子化を行って、上記第
    1の変換係数を求める逆量子化手段とを有し、 上記直交変換スケーリング手段は、上記逆量子化手段に
    より得られた第1の変換計を第2の変換係数に変換する
    ことを特徴とする圧縮画像データ復号化解像度変換装
    置。
  4. 【請求項4】第1の解像度を有する画像を構成する画素
    を表すデータのi個(i≧4)を直交変換して得られる
    i個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m≧1)
    組分入力されて、上記第1の組に含まれる第1の変換係
    数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第2の組
    を求める直交変換スケーリング手段を有し、 上記第2の組は、逆直交変換をされると、第1の解像度
    とは異なる第2の解像度を有する画像を構成する画素を
    表すデータのi個が得られるものであり、 上記直交変換スケーリング手段は、m組の上記第1の組
    に含まれる第1の変換係数から、n(n≧1,n≠m)
    組の第2の組に含まれる第2の変換係数を求めることを
    特徴とする解像度変換装置。
  5. 【請求項5】第1の解像度を有する画像を構成する画素
    を表すデータのi個(i≧4)を直交変換して得られる
    i個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m≧1)
    組分入力されて、上記第1の組に含まれる第1の変換係
    数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第2の組
    をn(n≧1,n≠m)組分求め、求める際に、mとn
    とにより決まる変換式に従って変換を行う直交変換スケ
    ーリング手段と、 上記変換式で用いられる係数を上記直交変換スケーリン
    グ手段に与える手段とを有し、 上記第2の組は、逆直交変換をされると、第1の解像度
    とは異なる第2の解像度を有する画像を構成する画素を
    表すデータのi個が得られるものであることを特徴とす
    る解像度変換装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の解像度変換装置に
    おいて、 上記第1の組に含まれる第1の変換係数を量子化および
    符号化した圧縮係数を受付け、上記圧縮係数を復号する
    復号化手段と、 上記復号化された圧縮係数の逆量子化を行って、上記第
    1の変換係数を求める逆量子化手段と、 上記第2の変換係数の量子化を行う量子化手段と、量子
    化された上記第2の変換係数を符号化する符号化手段と
    を有し、 上記直交変換スケーリング手段は、上記逆量子化手段に
    より得られた第1の変換計を第2の変換係数に変換する
    ことを特徴とする圧縮画像データ解像度変換装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6までのいずれかに記載の解
    像度変換装置において、 上記mとnとは互いに素であることを特徴とする圧縮画
    像データ復号化解像度変換装置。
  8. 【請求項8】請求項1から7までのいずれかに記載の解
    像度変換装置において、 上記m組に含まれる第1の組の各々は、上記m組に含ま
    れる少なくとも1つの他の第1の組と、画面上におい
    て、水平方向および垂直方向のうち少なくとも1つの方
    向について連続した位置にあり、 上記n組に含まれる第1の組の各々は、上記n組に含ま
    れる少なくとも1つの他の第1の組と、画面上におい
    て、水平方向および垂直方向のうち少なくとも1つの方
    向について連続した位置にあることを特徴とする圧縮画
    像データ復号化解像度変換装置。
  9. 【請求項9】請求項1から8までのいずれかに記載の解
    像度変換装置において、 第2の解像度と第1の解像度との比である解像度変換率
    を複数受付けることが可能な変換率入力手段と、 上記解像度変換率に応じて、上記スケーリング手段が第
    1の変換係数を第2の変換係数に変換する際に用いる変
    換式を複数記憶する記憶手段とを有することを特徴とす
    る直交変換スケーリング手段。
  10. 【請求項10】請求項1から9までのいずれかに記載の
    解像度変換装置において、 上記直交変換スケーリング手段は、画面上の水平方向お
    よび垂直方向の両方の方向について解像度変換を行う際
    に、水平方向および垂直方向のいずれか一方の方向につ
    いて解像度変換を行い、得られた変換後の係数につい
    て、水平方向および垂直方向のうち残りの方向について
    解像度変換を行うことを特徴とする解像度変換装置。
  11. 【請求項11】請求項1から10までのいずれかに記載
    の解像度変換装置において、 上記第1および第2の組を構成するデータは、画面上に
    おいて、水平方向に8画素、垂直方向に8画素、計64
    画素を表すデータであり、 上記直交変換スケーリング手段は、離散的コサイン変換
    により直交変換を行うことを特徴とする解像度変換装
    置。
  12. 【請求項12】請求項3、7、8、9、10、11のい
    ずれかに記載の解像度変換装置と、上記解像度変換装置
    の解像度変換の対象となる上記圧縮係数を蓄積する蓄積
    装置と、上記解像度変換装置により解像度が変換された
    データを入力されて、映像信号を生成する表示制御部
    と、上記映像信号を受けて表示を行う表示手段とを有す
    ることを特徴とする解像度変換システム。
  13. 【請求項13】請求項6、7、8、9、10、11のい
    ずれかに記載の解像度変換装置と、上記解像度変換装置
    の解像度変換の対象となる上記圧縮係数を蓄積する蓄積
    装置と、上記解像度変換装置により解像度が変換された
    データを入力されて、外部に出力する通信手段とを有す
    ることを特徴とする解像度変換システム。
  14. 【請求項14】第1の解像度を有する画像を構成する画
    素を表す第1のデータのi個(i≧4)を直交変換して
    得られるi個の第1の変換係数からなる第1の組のm
    (m≧1)組分について、上記第1の組に含まれる第1
    の変換係数を変換して、i個の第2の変換係数からなる
    第2の組をn(n≧1,n≠m)組分求め、 上記第2の組に含まれる第2の変換係数を逆直交変換し
    て、上記第1の解像度とは異なる第2の解像度を有する
    画像を構成する画素を表す第2のデータのi個を求める
    ことを特徴とする解像度変換方法。
  15. 【請求項15】第1の解像度を有する画像を構成する画
    素を表す第1のデータのi個(i≧4)を直交変換して
    得られるi個の第1の変換係数からなる第1の組をm
    (m≧1)組分入力されて、上記第1の組に含まれる第
    1の変換係数を変換して、i個の第2の変換係数からな
    る第2の組をn(n≧1,n≠m)組分求め、求める際
    に、mとnとにより決まる変換式に従って変換を行い、 上記第2の組に含まれる第2の変換係数を逆直交変換し
    て、上記第1の解像度とは異なる第2の解像度を有する
    画像を構成する画素を表す第2のデータのi個を求める
    ことを特徴とする解像度変換方法。
  16. 【請求項16】第1の解像度を有する画像を構成する画
    素を表すデータのi個(i≧4)を直交変換して得られ
    るi個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m≧
    1)組分について、上記第1の組に含まれる第1の変換
    係数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第2の
    組をn(n≧1,n≠m)組分求め、 上記第2の組は、逆直交変換をされると、第1の解像度
    とは異なる第2の解像度を有する画像を構成する画素を
    表すデータのi個が得られるものであることを特徴とす
    る解像度変換方法。
  17. 【請求項17】第1の解像度を有する画像を構成する画
    素を表すデータのi個(i≧4)を直交変換して得られ
    るi個の第1の変換係数からなる第1の組をm(m≧
    1)組分入力されて、上記第1の組に含まれる第1の変
    換係数を変換して、i個の第2の変換係数からなる第2
    の組をn(n≧1,n≠m)組分求め、求める際に、m
    とnとにより決まる変換式に従って変換を行い、 上記第2の組は、逆直交変換をされると、第1の解像度
    とは異なる第2の解像度を有する画像を構成する画素を
    表すデータのi個が得られるものであることを特徴とす
    る解像度変換方法。
JP6226385A 1994-09-21 1994-09-21 解像度変換装置およびそれを用いた解像度変換システム Pending JPH0898173A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998058328A1 (en) * 1997-06-16 1998-12-23 Sony Corporation Digital signal converting method and device, transformation matrix generating method and device, and supply medium
JP2008118693A (ja) * 1997-11-05 2008-05-22 Sony Corp ディジタル信号変換方法およびディジタル信号変換装置

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