JP2002077657A - 画像処理装置及び方法、並びに記憶媒体 - Google Patents
画像処理装置及び方法、並びに記憶媒体Info
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- Color Image Communication Systems (AREA)
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Abstract
は伸張処理を施すことにより、色変換処理の対象となる
ブロックを削減し、見た目の画質を損なうことなくこれ
ら処理の高速化を図る。 【解決手段】 色変換・圧縮モジュール104に入力さ
れた原画像は、周波数変換部108により周波数成分に
変換され、この周波数成分が所定の基準に従って成分分
割部109により低周波成分と高周波成分に分割され
る。低周波成分は、逆周波数変換部110により逆変換
され、色変換部111により色変換され、周波数変換部
112により色変換低周波成分に変換される。この色変
換低周波成分と高周波成分が成分合成部113により合
成され、量子化・符号化部114で量子化、符号化され
ることにより色変換と圧縮の両処理が完了する。
Description
イスの物理特性に応じて画像データに色変換を施す画像
処理装置及び方法、並びに当該処理をコンピュータに実
行させるためのプログラムを格納した記憶媒体に係り、
特に当該画像データに対し色変換と同時に圧縮或いは伸
張を施す画像処理装置及び方法、並びに当該処理をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを格納した記憶
媒体に関する。
ラ、カラープリンタ、カラーディスプレイ等のカラー画
像入/出力装置は、個々の装置毎にその物理特性にばら
つきがある。このため、各装置は、入力された画像デー
タの信号値、例えばRGB(Red、Green、Blue)値に対
し、自己の特性に応じた色補正処理を施した上で出力す
る必要がある。また、各装置に入力された画像の特徴に
応じて、例えば人の顔色をきれいに見せるために肌色系
の色に少し赤みを加える等の処理が行われる場合もあ
る。これらの処理は色変換と呼ばれる。
単純な線形変換のみでは不十分であるため、色変換テー
ブルと多次式を組み合わせた方式により非常に多くの時
間をかけて変換が行われている。色変換の方式は大まか
に分類して、数式による色変換、変換テーブル参照によ
る色変換(LUT:Look Up Table)、変換テーブル参照
と数式の組み合わせによる色変換の3種類がある。
の最も単純な例として、
る。即ち、原画像を構成する各画素における3原色の階
調値(R,G,B)の1次式に変換係数annを乗じて補
正した階調値(R’,G’,B’)を得る。この式(1)
の計算量を乗算回数で数えると9回であるが、これを全
画素(N個とする)に対して適用する必要があるので、
全体では9N回の乗算が必要となる。
足できる色変換を行いたいという現実の用途に耐え得る
には更に高次元の変換を行う必要があるが、それによっ
て計算量は著しく増大してしまう。例えば、2次の項を
導入しただけでも、
の乗算が必要となる。しかしながら、現実にはこれでも
不十分な場合が多く、数式のみによる色変換が採用され
ることは稀である。
色に対して変換すべき色を個別に定義したテーブルを参
照する方式であり、前述の数式による変換と比較して変
換時間を大幅に短縮できるが、テーブルの大きさが膨大
になってしまう。例えば、24ビットの色空間では224
×24ビット、即ち48M Byteのテーブルが必要であ
る。
よる変換> 色空間上に予め定めた複数の代表色につい
て変換テーブルを用意しておき、その他の色については
近傍の幾つかの代表色から数式を用いて変換すべき階調
値を算出する方式である。例えば、各原色が256階調
を有するRGB色空間において、各原色の階調を16等
分割した際の交点に位置する色を代表色とすることが考
えられる。これにより、テーブルの大きさが小さくて済
むとともに、数式で補完すべき色空間領域が狭くなり、
比較的簡単な数式で良好な色変換を行うことが可能とな
る。
り、色空間の分割方法、近傍の代表色の選定方法、及び
補完方法等について様々な方法が提案されている。ただ
し、この方式をもってしても、全画素に対して少なくと
も数回ずつの乗/除算を行うことは避けられないため、
尚も計算量が多く処理時間がかかるという問題を抱えて
おり、更なる高速化が望まれていた。
から、JPEG(Joint Photographic Coding Experts
Group)等のデータ圧縮方式が広く利用されている。J
PEGは、ISO(International Standards Organiza
tion)とITU(International Telecommunication Un
ion)により規格化された多階調画像(カラ一画像を含
む)の圧縮方式である。通常、圧縮処理は、周波数変換
→量子化→符号化の各ステップからなり、伸張処理は、
複合化→逆量子化→逆周波数変換の各ステップからな
る。但し、量子化/逆量子化が省かれる場合もある。
別個に扱われており、現実の用途において次のように直
列的に並べて利用されているのが実状である。
像→(圧縮処理)→圧縮画像 出力系:圧縮画像→(伸張処理)→原画像→(色変換処
理)→出力画像 例えば、カラースキャナでは入力された画像を色変換し
た後にJPEG圧縮してホストコンピュータ等へ出力
し、カラープリンタではJPEG圧縮された画像を伸張
した後に色変換してプリントアウトしている。
方式により画像の色変換処理と圧縮/伸張処理とが全く
別個になされる場合、圧縮処理以前或いは伸張処理以後
の画素数の多い画像データに対して色変換を施すことと
なるため、何れの色変換方式を採用する場合にも、色変
換処理に非常に多くの時間が必要となってしまう。
であり、圧縮/伸張処理の過程において周波数変換され
た画像データの低周波成分に対してのみ色変換を施すこ
とにより、見た目の画質を損なうことなく高速な処理を
実現できる画像処理装置及び方法、当該処理をコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを格納した記憶媒体
を提供することを目的とする。
は、画像データに対し周波数変換を施して第1の周波数
成分を生成する第1の変換手段と、第1の周波数成分を
所定の基準に従って低周波成分と高周波成分に分割する
成分分割手段と、この低周波成分に対し、第1の変換手
段による周波数変換の逆変換を施す第2の変換手段と、
第2の変換手段によって逆変換を施された低周波成分に
対し色変換を施す第1の色変換手段と、この色変換を施
された低周波成分に対し第1の変換手段による周波数変
換と同様の変換を施す第3の変換手段と、この第3の変
換手段によって周波数変換を施された低周波成分と当該
高周波成分とを合成して第2の周波数成分を生成する成
分合成手段と、第2の周波数成分に対し符号化を施す符
号化手段とを備えたものである。
ど気付かないという人間の視覚特性を考慮して、原画像
の圧縮処理の一過程である周波数変換によって得られた
周波数成分の内、低周波成分に対してのみ色変換を施す
ため、色変換に要する計算量を削減でき、見た目の画質
を損なうことなく高速な処理を実現できる。
た画像データに対し復号化を施して第1の周波数成分を
生成する復号化手段と、第1の周波数成分を所定の基準
に従って低周波成分と高周波成分に分割する成分分割手
段と、この低周波成分に対し逆周波数変換を施す第1の
変換手段と、第1の変換手段によって逆周波数変換を施
された低周波成分に対し色変換を施す第1の色変換手段
と、この色変換を施された低周波成分に対し第1の変換
手段による逆周波数変換の正変換を施す第2の変換手段
と、第2の変換手段によって正変換を施された低周波成
分と、当該高周波成分とを合成して第2の周波数成分を
生成する成分合成手段と、第2の周波数成分に対し第1
の変換手段による逆周波数変換と同様の変換を施す第3
の変換手段とを備えたものである。
ど気付かないという人間の視覚特性を考慮して、圧縮画
像の伸張処理の一過程である復号化によって得られた周
波数成分の内、低周波成分に対してのみ色変換を施すた
め、色変換に要する計算量を削減でき、見た目の画質を
損なうことなく高速な処理を実現できる。
段は、第1の周波数成分の内、最低周波数成分を含んで
予め定められた領域を低周波成分として高周波成分と分
割する標準分割手段と、標準分割手段によって高周波成
分とされた領域に予め定められた閾値よりも大きい成分
値が存在する場合には、第1の周波数成分内における当
該成分値の位置を含むように当該予め定められた領域を
拡大する領域拡大手段とを備えたものである。
周波成分を大きな成分値の分布状況に応じて動的に決定
するため、より高画質な処理を行うことが可能となる。
また、当該領域及び閾値の設定次第で、希望する画質或
いは処理速度に応じた処理が可能となる。
手段によって分割された高周波成分に対し、第1の色変
換手段による色変換と比べて計算量の少ない色変換を施
す第2の色変換手段を更に備え、成分合成手段は、第2
の色変換手段によって色変換を施された高周波成分を用
いて合成を行い第2の周波数成分を生成するものであ
る。
換が施されるため、必要に応じてより高画質な処理を行
うことが可能となる。また、第1色変換手段による色変
換と第2色変換手段による色変換のレベル設定次第で、
希望する画質或いは処理速度に応じた処理が可能とな
る。
の実施の形態について説明する。
形態に係る各画像処理装置における直交変換による周波
数変換を用いた画像圧縮/伸張処理の原理について説明
する。直交変換は、例えば画像データを空間座標から周
波数座標に変換する方式であり、JPEGがその方式の
根幹に採用している離散コサイン変換(以下、DCT)
やWavelet変換等、各種変換方式の総称である。
変換は周波数変換と呼ばれ、周波数座標から空間座標へ
の座標変換は逆周波数変換と呼ばれる。尚、以下におい
て、逆周波数変換を周波数変換に対する「逆変換」、周
波数変換を逆周波数変換に対する「正変換」と呼ぶ場合
がある。
DCTの基底関数cn(x)を例示しており、図2(a)乃至
(h)及び図3(a)乃至(h)は1次元8画素の場合のWavelet
変換の基底関数wm,n(x)及び基底周波数スペクトル|w
n,m(ω)|を例示している。また、図4(a)乃至(c)は、D
CT及びWavelet変換の周波数情報及び空間(位置)情
報に関する分解能を表している。
合である原画像は、色的な変化の度合いを示す周波数座
表値の集合に変換される。即ち、原画像は、緩やかな変
化を表す低域の周波数成分から急峻な変化を表す高域の
周波数成分までに分解され、各周波数成分に乗ずるDC
T係数値の集合として表現される。図1においては、関
数c0(x)が最も緩やかな変化を示す基底関数であり、関
数c0(x)から関数c7(x)に向かって順次変化が急なもの
となり、関数c7(x)が最も急峻な変化を示す基底関数で
ある。
て、次の2点が挙げられる。
成分に大きなDCT係数値が集中し、高周波成分の殆ど
のDCT係数値がO付近になるという性質がある。この
性質を利用し、連続するOをランレングス法等により符
号化することで高い圧縮効果が得られる。
欠落しても殆ど気付かないという性質がある。従って、
高周波成分を大きく量子化して情報量を削減してしまっ
ても実際上問題にならない。また、これによりDCT係
数値がO付近からOに収束されることとなるため、上記
(a)の効果が更に上がる。
が、今後、DCTに代わってWavelet変換を採用するこ
とが検討されている。Wavelet変換では、DCTによる
正弦波関数の代わりに図2及び図3に示すような、空間
的にも周波数的にも局在性が良く、それらのスケーリン
グとシフトにより構成される基底関数が用いられる。基
底関数wm,n(x)において、mが周波数、nがシフト値を
示している。
数成分のみを持つのに対し、Wavelet変換の係数値は低
周波成分については周波数情報を多く含み、高周波成分
については色空間座標情報を多く含むという特性があ
る。このため、Wavelet変換を用いると圧縮率の向上を
期待できる他、対象画素数が大きくなっても変換のため
の計算量がDCTほどは増加しないため、必ずしも明示
的にブロック分割を行う必要がなくなる。
実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
コンピュータ102とから構成されるカラースキャナシ
ステムを例示して説明する。カラースキャナ101は、
メカ部103と色変換・圧縮モジュール104とを有
し、メカ部103がカラー画像を読み取って原画像デー
タとして色変換・圧縮モジュール104に供給し、色変
換・圧縮モジュール104がこの原画像データに対し色
変換処理と圧縮処理とを同時に行う。色変換処理では、
カラースキャナ101のデバイス特性に応じた色補正
や、ユーザの好みに応じた画像を得るための色変換、或
いはRGB−CMY(Cyan、Magenta、Yellow)間での
色空間変換のための色変換等が行われる。また、圧縮処
理では、JPEG等による圧縮方式で画像データの圧縮
が行われる。原画像データは、色変換・圧縮モジュール
104により両処理が施された後、圧縮画像として記録
媒体や通信媒体を介してホストコンピュータ102に転
送される。
置105とアプリケーションプログラム106とを有
し、ディスク装置105等が色変換・圧縮モジュール1
04から供給された圧縮画像を記録し、アプリケーショ
ンプログラム106の命令に従い、ディスプレイやプリ
ンタ等の出力装置107を介して外部出力される。尚、
色変換・圧縮モジュール104はホストコンピュータ1
02側に設けても良い。
態に係る色変換・圧縮処理方法について説明する。図6
は色変換・圧縮モジュール104の構成を示すブロック
図であり、図7は色変換・圧縮処理における画像データ
の変換状態を示す模式図である。
変換部108、成分分割部109、逆周波数変換部11
0、色変換部111、周波数変換部112、成分合成部
113、及び量子化・符号化部114とを有し、原画像
データに対して周波数変換を施して高周波成分と低周波
成分に分割した後に、別個に色変換に係る処理を行う。
供給された、例えば8×8画素のブロックからなる原画
像201にDCTによる周波数変換を施して周波数成分
(DCT係数)202を得る。
速度に応じて、周波数成分202の各ブロックの周波数
成分の大きさの判定を行い、成分分割し、例えば4×4
画素のブロックからなる低周波成分203を逆周波数変
換部110に、当該4×4画素ブロック以外の高周波成
分207を成分合成部113にそれぞれ出力する。
9より供給された低周波成分203に対し、周波数変換
部108による周波数変換の逆変換を施すことにより、
原画像201に対して画素数の少ない縮小画像を生成す
る。この縮小画像は、低周波成分203と同等のブロッ
ク構成を有し、その生成過程故に、原画像201に対し
理想的なローパスフィルタ(以下、LPF)をかけた後
にサブサンプリングを施した画像と同等と言えるので、
ここではサブサンプリング画像204と呼ぶ。
画像204に対し、比較的高度な、即ち計算量の多い色
変換を施し、色変換サブサンプリング画像205を得
る。原画像201(8×8ブロック)と比べて色変換処
理の対象画素数が少ない(4×4ブロック)ので高速に
処理することができる。周波数変換部112は、この色
変換サブサンプリング画像205に対し、周波数変換部
108による周波数変換と同様の変換を施して色変換低
周波成分206を生成し、成分合成部113に出力す
る。
ら供給された高周波成分207及び周波数変換部112
から供給された色変換低周波成分206を成分合成して
合成周波数成分208(8×8ブロック)を生成する。
量子化・符号化部114は、この合成周波数成分208
に対し、量子化、可変長符号化等の処理を施して圧縮画
像を生成し、ホストコンピュータ102に出力する。
特段の色変換を行っていないが、成分分割部109と成
分合成部113の間に色変換部115を設け、必要に応
じて色変換部111と比べて単純な、即ち計算量が少な
い色変換を施しても良い。この場合、必要に応じて高画
質な処理を行うことが可能となり、また、両色変換手段
による色変換のレベル設定次第で、希望する画質或いは
処理速度に応じた処理が可能となる。
換の場合を説明しているが、周波数変換にWavelet変換
を用いる場合でも、処理単位となるブロックの形状が異
なる以外は同様の手順で処理できる。尚、DCTによる
場合は全く画像劣化の無いサンプリング画像が得られる
が、Wavelet変換による場合は一部に僅かな画像劣化が
生じてしまう。しかし、この画像劣化は実際上問題にな
るレベルではない。
視覚特性を考慮して、原画像を周波数変換により低周波
成分と高周波成分に分割した後に、画質に対する影響の
大きい低周波成分に対してのみ色変換を施すため色変換
対象の画素数を減らすことができ、また、結果的に原画
像に対するLPF機能とサブサンプリング機能とが同時
に実現できるため、見た目の画質を損なうことなく色変
換・圧縮処理の高速化を図ることが可能である。
間引き等によるサブサンプリングを行わないので色変換
後に拡大処理を施す必要が無いため、サブサンプリング
に対する補完効率を考慮して低周波成分と高周波成分の
境界位置を決定する必要が無い。
実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
ラープリンタ302とから構成されるカラープリンタシ
ステムを例示して説明する。ホストコンピュータ301
は、ディスク装置303とアプリケーションプログラム
304とを有し、ディスク装置303がスキャナやデジ
タルカメラ等の入力装置305から入力された圧縮画
像、或いはアプリケーションプログラム304によって
作成され、JPEG等による圧縮方式で圧縮された画像
を記憶する。この保存された圧縮画像データは、アプリ
ケーションプログラム304の命令に従い、記録媒体や
通信媒体を介してカラープリンタ302に転送される。
ジュール306とメカ部307を有し、色変換・伸張モ
ジュール306が供給された圧縮画像データに対し色変
換処理と伸張処理とを行ってメカ部307に印刷画像デ
ータとして供給し、メカ部307がこの印刷画像データ
を外部に出力する。尚、色変換・伸張モジュール306
はホストコンピュータ301側に設けても良い。
形態に係る色変換・伸張処理方法について説明する。図
9は色変換・伸張モジュール306の構成を示すブロッ
ク図であり、図10は色変換・伸張処理における画像デ
ータの変換状態を示す模式図である。
・逆量子化部308、成分分割部309、逆周波数変換
部310、色変換部311、周波数変換部312、成分
合成部313、及び逆周波数変換部314とを有し、圧
縮画像データに対して複合化・逆量子化を施した上で成
分分割を行い、高周波成分と低周波成分に分割した後
に、別個に色変換及び伸張に係る処理を行う。
圧縮画像データに対し、可変長復号化、逆量子化等の処
理を施して8×8ブロックからなる周波数成分401を
得る。成分分割部309乃至成分合成部313の処理
は、第一実施形態の成分分割部109乃至成分合成部1
13の処理と同様に行われ、成分合成部313は合成周
波数成分407を生成し出力する。逆周波数変換部31
4は、この合成周波数成分407に対し、逆周波数変換
を施して復元画像408を生成し、カラープリンタ30
2に出力する。
特段の色変換を行っていないが、成分分割部309と成
分合成部313の間に色変換部315を設け、必要に応
じて色変換部311と比べて単純な、即ち計算量が少な
い色変換を施しても良い。この場合、必要に応じてより
高画質な処理を行うことが可能となり、また、両色変換
手段による色変換のレベル設定次第で、希望する画質或
いは処理速度に応じた処理が可能となる。
視覚特性を考慮して、原画像を周波数変換により低周波
成分と高周波成分に分割した後に、画質に対する影響の
大きい低周波成分に対してのみ色変換を施すため色変換
対象の画素数を減らすことができ、また、結果的に原画
像に対するLPF機能とサブサンプリング機能とが同時
に実現できるため、見た目の画質を損なうことなく色変
換・伸張処理の高速化を図ることが可能である。
間引き等によるサブサンプリングを行わないので色変換
後に拡大処理を施す必要が無いため、サブサンプリング
に対する補完効率を上げるために低周波成分と高周波成
分の境界位置を考慮する必要が無い。
り、第1実施形態及び第2実施形態に適用する周波数成
分分割の動的決定方式について説明する。図10は、上
述の各実施形態における成分分割部109又は309の
内部構成を示すブロック図であり、成分分割部109又
は309は、標準分割部501及び領域拡大部502と
を有する。
れた8×8ブロックからなる周波数成分を動的に成分分
割する手順を示す模式図である。
色変換処理を省いても実際上画質に対する影響は少ない
ことを述べたが、それでも高周波成分の領域が拡大する
につれて画質に影響する色誤差を生じる可能性がある。
そこで、以下の手順で、色変換の対象となる周波数成分
領域を処理対象の画像に応じて動的に決定する。
分を含んで予め定められた領域である図11(a)の斜線
部(2×2ブロック)を低周波成分の標準領域とする。
斜線部以外の領域、即ち高周波成分の領域に大きなDC
T係数値が無ければそのまま成分分割を行う。この場
合、色変換対象画像のサンプリングレートは原画像に対
して縦横とも1:4であるため必要な計算量は1/16
となる。
ブロックのDCT係数値が大きい場合、領域拡大部50
2が、当該ブロックの位置を含むように拡大された、図
11(b)に示す斜線部を低周波成分の領域と決定する。
この場合、色変換対象画像のサンプリングレートは原画
像に対して縦4:1、横2:1であるため計算量は1/
8となる。即ち、大きなDCT係数値を持つブロックを
矩形で取り込むように低周波成分の領域を選択する。
は、各成分毎に希望する画質/処理速度に応じて予め設
定した閾値と比較する方法や、最低周波成分を含み複数
ブロックからなる各矩形領域内の係数値の和(若しくは
2乗和)と閾値を比較する方法等が考えられる。カラー
画像の場合には、8×8画素のブロックはRGB毎に存
在するので、各8×8ブロックの同位置に存在する係数
値の和を取って閾値と比較する方法もある。
縮小していくことも可能だが、この場合、色変換処理を
行うべき最小の画素数を予め定めておくことが望まし
い。
て得られた1次元16画素の周波数成分を動的に成分分
割する手順を示す模式図である。
高周波成分が大きいWavelet係数値を持つ場合に色変換
対象領域を増やす制御を行う。Wavelet変換の場合は、
DCTの8×8画素のブロックのような固定的な空間分
割は行われず、成分自体が個々に空間上の特定の領域に
対応するためDCTよりも柔軟な切り分けが可能にな
る。
線)の引かれた2×2のブロックであるときに、黒く塗
りつぶされたブロックに大きなWavelet係数値の高周波
成分が存在するとする。この場合、順斜線の引かれたブ
ロックは低周波成分として4:1のサンプリングレート
で色変換を施される。更に、黒く塗りつぶされたブロッ
ク、及びその位置座標x上のより低周波側に位置する逆
斜線(\\の斜線)の引かれたブロックも低周波成分と
して扱われ、また、白色のブロックは高周波成分として
扱われ、それぞれ色変換に係る処理がなされる。
成分が存在する場合には、それに対応する空間位置の周
波数成分値についても色変換対象に含めるように境界を
変更することにより、重要な部分については高い精度の
色変換を施すことができる。
処理の対象となる低周波成分を大きな係数値の分布状況
に応じて動的に決定するため、より高画質な処理を行う
ことが可能となる。また、標準の低周波数成分領域及び
閾値の設定次第で、希望する画質或いは処理速度に応じ
た処理が可能となる。
圧縮処理、色変換・伸張処理はハードウェア或いはソフ
トウェアのいずれでも実現可能である。ソフトウェアで
実現する場合は、コンピュータ等の上で稼働しているOS
(オペレーティングシステム〉や、データベース管理ソ
フト、ネットワークソフト等のミドルウェアが、当該実
施形態の処理フローの一部を実行しても良い。
体としては、磁気ディスク、フロッピー(登録商標)デ
ィスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、
CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半
導体メモリ等、プログラムを記憶でき、コンピュータ等
が読み取りが可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は
問わない。
立した媒体に限らず、LANやインターネット等により
伝送されたプログラムをダウンロードして記憶或いは一
時記憶した記憶媒体も含まれる。また、当該記憶媒体は
1つに限らず、複数の媒体に跨って記憶されて各実施形
態における処理を実行する場合も含まれるものである。
ば、高周波成分が欠落しても殆ど気がつかないという人
間の視覚特性を考慮して、原画像の圧縮処理の一過程で
ある周波数変換によって得られた周波数成分、或いは、
圧縮画像の伸張処理の一過程である復号化によって得ら
れた周波数成分の内、低周波成分に対してのみ色変換を
施す。このため、色変換に要する計算量を削減でき、見
た目の画質を損なうことなく高速な処理を実現できる。
示す図。
事例を示す図。
数スペクトル事例を示す図。
情報に関する分解能を説明するための図。
成を示すブロック図。
縮モジュールの構成を示すブロック図。
ータの変換状態を示す模式図。
成を示すブロック図。
張モジュールの構成を示すブロック図。
データの変換状態を示す模式図。
割部の構成を示すブロック図。
周波数成分分割の動的決定方式を説明するための図。
による周波数成分分割の動的決定方式を説明するための
図。
タ、103…メカ部、 104…色変換・圧縮モジュー
ル、105…ディスク装置、 106…アプリケーショ
ンプログラム、107…出力装置、 108…周波数変
換部、109…成分分割部、 110…逆周波数変換
部、111…色変換部、 112…周波数変換部、11
3…成分合成部、 114…量子化・符号化部、115
…色変換部 201…原画像、 202…周波数成分、203…低周
波成分、 204…サブサンプリング画像、205…色
変換サブサンプリング画像、 206…色変換低周波成
分、207…高周波成分207、 208…合成周波数
成分、301…ホストコンピュータ、 302…カラー
プリンタ、303…ディスク装置、 304…アプリケ
ーションプログラム、305…入力装置、 306…色
変換・伸張モジュール、307…メカ部、 308…複
合化・逆量子化部部、309…成分分割部、 310…
逆周波数変換部、311…色変換部、 312…周波数
変換部、313…成分合成部、 314…逆周波数変換
部、315…色変換部 401…周波数成分、 402…低周波成分、403…
サンプリング画像、 404…色変換サブサンプリング
画像、405…色変換低周波成分、 406…高周波成
分、407…合成周波数成分、 408…復元画像 501…標準分割部、 502…領域拡大部
Claims (12)
- 【請求項1】 画像データに対し周波数変換を施して第
1の周波数成分を生成する第1の変換手段と、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割する成分分割手段と、 前記低周波成分に対し、前記第1の変換手段による周波
数変換の逆変換を施す第2の変換手段と、 前記第2の変換手段によって逆変換を施された低周波成
分に対し、色変換を施す第1の色変換手段と、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換手段による周波数変換と同様の変換を施す第3の変換
手段と、 前記第3の変換手段によって周波数変換を施された低周
波成分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波数成
分を生成する成分合成手段と、 前記第2の周波数成分に対し符号化を施す符号化手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項2】 圧縮された画像データに対し復号化を施
して第1の周波数成分を生成する復号化手段と、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割する成分分割手段と、 前記低周波成分に対し逆周波数変換を施す第1の変換手
段と、 前記第1の変換手段によって逆周波数変換を施された低
周波成分に対し、色変換を施す第1の色変換手段と、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換手段による逆周波数変換の正変換を施す第2の変換手
段と、 前記第2の変換手段によって正変換を施された低周波成
分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波数成分を
生成する成分合成手段と、 前記第2の周波数成分に対し、前記第1の変換手段によ
る逆周波数変換と同様の変換を施す第3の変換手段とを
具備することを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項3】 前記成分分割手段は、 前記第1の周波数成分の内、最低周波数成分を含んで予
め定められた領域を低周波成分として高周波成分と分割
する標準分割手段と、 前記標準分割手段によって高周波成分とされた領域に、
予め定められた閾値よりも大きい成分値が存在する場合
には、前記第1の周波数成分内における当該成分値の位
置を含むように前記予め定められた領域を拡大する領域
拡大手段とを具備することを特徴とする請求項1又は2
に記載の画像処理装置。 - 【請求項4】 前記成分分割手段によって分割された前
記高周波成分に対し、前記第1の色変換手段による色変
換と比べて計算量の少ない色変換を施す第2の色変換手
段を更に具備し、 前記成分合成手段は、前記第2の色変換手段によって色
変換を施された高周波成分を用いて前記合成を行い、第
2の周波数成分を生成することを特徴とする請求項1又
は2に記載の画像処理装置。 - 【請求項5】 画像データに対し周波数変換を施して第
1の周波数成分を生成する第1の変換ステップと、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割する成分分割ステップと、 前記低周波成分に対し、前記第1の変換ステップにおけ
る周波数変換の逆変換を施す第2の変換ステップと、 前記逆変換を施された低周波成分に対し色変換を施す第
1の色変換ステップと、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換ステップにおける周波数変換と同様の変換を施す第3
の変換ステップと、 前記第3の変換ステップにおいて周波数変換を施された
低周波成分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波
数成分を生成する成分合成ステップと、 前記第2の周波数成分に対し符号化を施す符号化ステッ
プとを具備することを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項6】 圧縮された画像データに対し復号化を施
して第1の周波数成分を生成する復号化ステップと、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割する成分分割ステップと、 前記低周波成分に対し逆周波数変換を施す第1の変換ス
テップと、 前記第1の変換ステップにおいて逆周波数変換を施され
た低周波成分に対し、色変換を施す第1の色変換ステッ
プと、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換ステップにおける逆周波数変換の正変換を施す第2の
変換ステップと、 前記第2の変換ステップにおいて正変換を施された低周
波成分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波数成
分を生成する成分合成ステップと、 前記第2の周波数成分に対し、前記第1の変換ステップ
における逆周波数変換と同様の変換を施す第3の変換ス
テップとを具備することを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項7】 前記成分分割ステップは、 前記第1の周波数成分の内、最低周波数成分を含んで予
め定められた領域を低周波成分として高周波成分と分割
する標準分割ステップと、 前記標準分割ステップにおいて高周波成分とされた領域
に、予め定められた閾値よりも大きい成分値が存在する
場合には、前記第1の周波数成分内における当該成分値
の位置を含むように前記予め定められた領域を拡大する
領域拡大ステップとを具備することを特徴とする請求項
5又は6に記載の画像処理方法。 - 【請求項8】 前記成分分割ステップにおいて分割され
た前記高周波成分に対し、前記第1の色変換ステップに
おける色変換と比べて計算量の少ない色変換を施す第2
の色変換ステップを更に具備し、 前記成分合成ステップにおいては、前記第2の色変換ス
テップにおいて色変換を施された高周波成分を用いて前
記合成を行い、第2の周波数成分を生成することを特徴
とする請求項5又は6に記載の画像処理方法。 - 【請求項9】 前記周波数変換は離散コサイン変換であ
り、前記逆周波数変換は逆離散コサイン変換であること
を特徴とする請求項5又は6に記載の画像処理方法。 - 【請求項10】 前記周波数変換はウェーブレット変換
であり、前記逆周波数変換は逆ウェーブレット変換であ
ることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像処理方
法。 - 【請求項11】 コンピュータを動作させるためのプロ
グラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
において、前記プログラムは、 画像データに対し周波数変換を施して第1の周波数成分
を生成させる第1の変換手段と、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割させる成分分割手段と、 前記低周波成分に対し、前記第1の変換手段による周波
数変換の逆変換を施させる第2の変換手段と、 前記第2の変換手段によって逆変換を施された低周波成
分に対し、色変換を施させる色変換手段と、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換手段による周波数変換と同様の変換を施させる第3の
変換手段と、 前記第3の変換手段によって周波数変換を施された低周
波成分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波数成
分を生成させる成分合成手段と、 前記第2の周波数成分に対し符号化を施させる符号化手
段とを具備することを特徴とする記憶媒体。 - 【請求項12】 コンピュータを動作させるためのプロ
グラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
において、前記プログラムは、 圧縮された画像データに対し復号化を施して第1の周波
数成分を生成させる復号化手段と、 前記第1の周波数成分を所定の基準に従って低周波成分
と高周波成分に分割させる成分分割手段と、 前記低周波成分に対し逆周波数変換を施させる第1の変
換手段と、 前記第1の変換手段によって逆周波数変換を施された低
周波成分に対し、色変換を施させる色変換手段と、 前記色変換を施された低周波成分に対し、前記第1の変
換手段による逆周波数変換の正変換を施させる第2の変
換手段と、 前記第2の変換手段によって正変換を施された低周波成
分と、前記高周波成分とを合成して第2の周波数成分を
生成させる成分合成手段と、 前記成分合成手段によって生成された第2の周波数成分
に対し、前記第1の変換手段による逆周波数変換と同様
の変換を施させる第3の変換手段とを具備することを特
徴とする記憶媒体。
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