JPH0896630A - 火災検知線 - Google Patents

火災検知線

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JPH0896630A
JPH0896630A JP22942794A JP22942794A JPH0896630A JP H0896630 A JPH0896630 A JP H0896630A JP 22942794 A JP22942794 A JP 22942794A JP 22942794 A JP22942794 A JP 22942794A JP H0896630 A JPH0896630 A JP H0896630A
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JP
Japan
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wire
shape memory
memory alloy
fire
fire detection
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JP22942794A
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English (en)
Inventor
Seiichi Shiobara
精一 塩原
Osamu Kawasaki
修 河崎
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感度及び信頼性に優れた、プラスチック製ガ
ス管用火災検知線を提供する。 【構成】 2本の導線2、3が離間して設けられた火災
検知線1において、前記2本の導線2、3のうちの少な
くとも一方の導線2が、火災時の熱により、他方の導線
3に接する方向に変形するように形状記憶された形状記
憶合金線2によって形成されている。 【効果】 形状記憶合金線は剛性が低く、ガス管に小さ
いピッチで巻付けることができ、高い感度が得られる。
形状記憶合金線は火災時の温度で確実に変形させ得るも
ので、信頼性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建屋内配線及びプラス
チック製ガス管等に用いられ、火災発生時に動作する火
災検知線に関する。
【0002】
【従来の技術】平成5年に起きた北海道利尻島の地震以
降、従来の金属製ガス管を、可撓性を有し耐震性に優れ
たプラスチック製管に替える検討がなされている。プラ
スチック製ガス管には、ポリエチレン(PE)や高密度
ポリエチレン(HDPE)等が用いられるが、これらは
熱に弱い為、プラスチック製ガス管を実用に供するため
には、火災を一早く検知して直ちにガスの供給を停止す
る対策が必要である。建物等の火災検知線には、図4に
示すように絶縁層4を被覆したピアノ線7を2本対撚り
し、この上に保護層5を被覆した火災検知線31が使用さ
れている。この火災検知線31では、火災時の熱で絶縁層
4が溶融し、2本のピアノ線7がその剛性により短絡し
て、火災が検知される仕組みになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような火災検知線
はガス管の外周に巻付けて使用され、その感度はガス管
への巻付けピッチが小さい程高くなる。しかし、ガス管
の外径は20mmφ程度で細い為、剛性の大きいピアノ線
(縦弾性係数200GPa)は小ピッチで巻付けることができ
ない。ピアノ線を細くして巻付けピッチを小さくする
と、短絡に必要な剛性が得られず火災検知の信頼性が低
下するという問題があった。本発明は、ガス管等の火災
を感度良く又信頼性高く検知できる火災検知線の提供を
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、2本の導線が
離間して設けられた火災検知線において、前記2本の導
線のうちの少なくとも一方の導線が、火災時の熱によ
り、他方の導線に接する方向に変形するように形状記憶
された形状記憶合金線によって形成されていることを特
徴とする火災検知線である。
【0005】本発明の火災検知線を図を参照して具体的
に説明する。図1イ、ロは、本発明の火災検知線の第1
の実施例を示すそれぞれ側面図及び横断面図である。こ
の火災検知線1は、絶縁層4が被覆された形状記憶合金
線2と、同じく絶縁層4が被覆された銅線3とが対撚り
されたものである。前記形状記憶合金線2は、火災時の
熱で直線状に変形するように形状記憶されている。前記
火災検知線は、火災の際、熱可塑性樹脂製の絶縁層4が
溶融するとともに、形状記憶合金線2が直線状に変形し
て、銅線3と短絡して火災が検知される。対撚線の外周
に保護層を被覆しておいても差支えない。
【0006】図2イ、ロは、本発明の火災検知線の第2
の実施例を示すそれぞれ側面図及び横断面図である。こ
の火災検知線11は、絶縁層4が被覆された銅線3の外周
に、火災時の熱で直線状に変形するように形状記憶され
た形状記憶合金線2が螺旋状に巻かれている。その上に
保護層5が被覆されている。前記火災検知線は、火災の
際、熱可塑性樹脂製の絶縁層4が溶融するとともに、形
状記憶合金線2が直線状に変形して、銅線3と短絡して
火災が検知される。
【0007】図3イ、ロは、本発明の火災検知線の第3
の実施例を示すそれぞれ側面図及び横断面図である。こ
の火災検知線21は、ポリエステル撚糸6上に、銅線3を
螺旋状に巻付け、この上にナイロン12の絶縁層4を被覆
し、この絶縁層4上に火災時の熱で直線状に変形するよ
うに形状記憶された形状記憶合金線2を螺旋状に巻付
け、この上に難燃性ポリ塩化ビニルからなる保護層5を
被覆したものである。この火災検知線21は、火災時に、
絶縁層4が溶融するとともに、形状記憶合金線2が直線
状に変形して、銅線3と短絡して火災が検知される。
尚、この火災検知線21は、銅線3と形状記憶合金線2が
螺旋状に形成されているので可撓性に優れる。
【0008】本発明において、導線の絶縁被覆には、一
定温度以上で急速に溶融するナイロン系やポリオレフィ
ン系等の絶縁材を用いると良い。形状記憶合金にはAf
点が絶縁層の溶融温度近辺のものを用いると良い。ここ
でAf 点とはオーステナイト終了温度のことで、形状記
憶合金が記憶させた形状に変形する温度である。形状記
憶合金線には、Ni-Ti 系形状記憶合金線、又は前記形状
記憶合金線にFe、Cu、V等の元素を微量含有させた
形状記憶合金線、又はCu-Al-Zn系形状記憶合金線、又は
Cu-Al-Ni系形状記憶合金線等が適用される。形状記憶合
金線の線径は 0.1mmφ未満では十分な変形力が得られ
ず、 1.0mmφを超えると巻付け難くなるので、 0.1〜1.
0 mmφの範囲が好ましい。より好ましい範囲は 0.3〜0.
8 mmφである。細い形状記憶合金線を用いる場合は、当
該合金線が配された位置より外側に難燃性保護層、耐熱
性保護層等を被覆し、当該合金線に直接火炎が当たらな
いように配慮することが望ましい。形状記憶合金線に
は、断面円形に限らず種々形状のものが適用される。も
う1本の導線には、前記形状記憶合金線の他、銅線、鉄
線、銅めっき鉄線、アルミ線等の単線又は撚線あるいは
同様な金属からなるフィルム(リボン)が用いられる。
保護層には、軟燃性ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエ
チレン(PE)、ウレタン等のプラスチック材が用いら
れる。本発明において、少なくとも一方の導線に用いる
形状記憶合金線に記憶させておく形状、前記形状記憶さ
せた形状記憶合金線の撚合わせ形状等は、2本の導線が
火災時に短絡する形状であれば任意である。また、両方
の導線に上述のごとき形状記憶された形状記憶合金線を
用いても良い。両方の導線に形状記憶合金線を用いる
と、火災検知の信頼性が向上する。本発明の火災検知線
はガス管以外の建物の火災検知等にも適用できる。
【0009】
【作用】本発明では、2本の導線が離間して設けられた
火災検知線において、火災時に、前記2本の導線のうち
の少なくとも一方の導線が、他方の導線に接する方向に
変形するように形状記憶された形状記憶合金線によって
形成されている。そして形状記憶合金線は、火災時の熱
により変形して記憶形状に戻り、もう一方の導線と確実
に短絡する。又形状記憶合金は剛性が小さい(縦弾性係
数70〜85GPa)ので、この発明の火災検知線はガス管に小
ピッチで巻付けることができる。従って、火災検知に対
する感度及び信頼性が高い。
【0010】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)図1に示した構造の火災検知線を製造し
た。ナイロン12を 0.3mm厚さに絶縁被覆したNi-Ti 系の
形状記憶合金線2と、同じように絶縁被覆した銅線3と
をピッチ10mmで対撚りし、この対撚線の外周に厚さ0.25
mmのポリエチレンテープをラップ巻きした。前記形状記
憶合金線2には、Af 点が 200℃のNi-Ti 系形状記憶合
金を、400 ℃で直線状に形状記憶させた線材を用いた。
前記形状記憶合金線2および銅線3は外径0.35mmφであ
る。
【0011】(実施例2)実施例1において、銅線3に
代えて Ni-Ti系の形状記憶合金線2を用いた。即ち、対
撚りの2本ともにNi-Ti 系形状記憶合金線を用いた他
は、実施例1と同じ方法により、火災検知線を製造し
た。
【0012】(実施例3)実施例1において、形状記憶
合金線2にAf 点が 200℃のCu-Al-Zn系形状記憶合金を
用いた他は、実施例1と同じ方法により火災検知線を製
造した。
【0013】(実施例4)実施例1において、形状記憶
合金線2に曲線状に形状記憶させたNi-Ti 系形状記憶合
金線を用いた他は、実施例1と同じ方法により火災検知
線を製造した。
【0014】(実施例5)図2に示した構造の火災検知
線11を製造した。すなわち、ナイロン12を絶縁被覆した
0.35mmφの銅線3の外周に、火災時の熱で直線状に変形
するように形状記憶された0.35mmφの形状記憶合金線2
を螺旋状に巻き、この上に厚さ 0.5mmの難燃性ポリ塩化
ビニル製保護層5を被覆した。形状記憶合金線にはAf
点が 200℃のNi-Ti 系形状記憶合金線を 400℃で直線状
に形状記憶させたものを用いた。
【0015】(実施例6)図3に示した構造の火災検知
線21を製造した。すなわち、 0.4mmφのポリエステル撚
糸6上に、銅線3として0.12mmφのCu-Mg-Zn系銅合金線
(形状記憶性を有さない)を螺旋状に巻付け、この上に
ナイロン12を 0.3mm厚さに絶縁被覆した。この絶縁層4
上に形状記憶合金線2を螺旋状に巻付け、この上に厚さ
0.5mmの難燃性ポリ塩化ビニル製保護層5を被覆した。
形状記憶合金線2にはAf 点が 200℃の0.14mmφのNi-T
i 系形状記憶合金線を 400℃で直線状に形状記憶させた
ものを用いた。
【0016】(実施例7)図3に示した構造の火災検知
線21を製造した。但し、 0.4mmφのポリエステル撚糸6
上に、銅線3に代えて曲線状に形状記憶させた Ni-Ti系
形状記憶合金線を螺旋状に巻付け、この上にナイロン12
を 0.3mm厚さに絶縁被覆し、この絶縁層4上に形状記憶
合金線2の代わりに0.12mmφのCu-Mg-Zn系銅合金線(形
状記憶性を有さない)を螺旋状に巻付け、この上に厚さ
0.5mmの難燃性ポリ塩化ビニル製保護層5を被覆した。
【0017】前記各々の火災検知線を20mmφのHDPE
製ガス管に10mmのピッチで螺旋状に巻付け、これにブン
ゼンバーナーの還元炎(約 37MJ/m3の工業用メタンガス
又はこれと同等以上の発熱量を有する燃料を使用す
る。)を当てて、導線が短絡するまでの時間を測定し
た。比較の為、導線にピアノ線(線径0.35mmφと0.25mm
φの2種)を用いた従来の火災検知線(比較例1、比較
例2)についても同様の測定を行った。結果を表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】表1より明らかなように、実施例1〜6の
ものは、短絡所要時間が短く良好な感度を示した。特に
Ni-Ti 系形状記憶合金線2本を対撚りしたもの(実施例
2)は短絡所要時間が短かった。実施例4のものは、実
施例1、3のものに比べて短絡所要時間がやや長かった
が、これは用いた形状記憶合金の材種の違いに依る。こ
れに対し、導線にピアノ線を用いた比較例1のものは、
剛性が高い為、巻きピッチが大きくなり、その為短絡所
要時間が長くなった。線径を細くして巻きピッチを小さ
くした比較例2のものは、短絡所要時間は短縮された
が、試験本数20本のうち6本に短絡不能が起きた。これ
はピアノ線が細すぎて短絡に必要な剛性が得られなかっ
た為である。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の火災検知線
は、感度が良好で且つ信頼性が高く、工業上顕著な効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の火災検知線の第1の実施例を示す側面
図及び横断面図である。
【図2】本発明の火災検知線の第2の実施例を示す側面
図及び横断面図である。
【図3】本発明の火災検知線の第3の実施例を示す側面
図及び横断面図である。
【図4】従来の火災検知線の側面図及び横断面図であ
る。
【符号の説明】
1,11,21,31 ─火災検知線 2──────形状記憶合金線 3──────銅線 4──────絶縁層 5──────保護層 6──────ポリエステル撚糸 7──────ピアノ線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の導線が離間して設けられた火災検
    知線において、前記2本の導線のうちの少なくとも一方
    の導線が、火災時の熱により、他方の導線に接する方向
    に変形するように形状記憶された形状記憶合金線によっ
    て形成されていることを特徴とする火災検知線。
JP22942794A 1994-09-26 1994-09-26 火災検知線 Pending JPH0896630A (ja)

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