JPH0896385A - 光ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】１ビットのΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータを用いて
レンズアクチュエータの駆動アンプへ供給する信号のＳ
／Ｎ比を改善して制御を行う。 【構成】フォーカシング制御回路１５において、ＯＰ２
から入力されるアナログのサーボ信号をＡ／Ｄコンバー
タ５１がデジタル信号に変換し、デジタルサーボ回路５
２を介して高域強調デジタルフィルタ５３で高域の周波
数成分を強調し、ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ５４で高域
の周波数成分が強調されたデジタル信号をアナログ信号
に変換し、高域減少アナログフィルタ５５で高域の周波
数成分を減少し、こうしてＳ／Ｎ比が改善されたアナロ
グ信号が駆動アンプ５６に入力され、駆動アンプ５６が
フォーカシング方向の駆動コイル５を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、たとえば、光学ヘッ
ドにおけるフォーカス／トラッキングをデジタルによる
サーボ制御を行い、光ディスクに対して情報を記録した
り光ディスクから情報を再生する光ディスク装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、光ディスク装置のフォーカス／ト
ラッキングのデジタルによるサーボ制御を行う際、レン
ズアクチュエータを駆動する直前でＤ／Ａコンバータに
よりアナログ信号にして駆動アンプに印加している。従
来のＤ／Ａコンバータには、調整が必要もしくは、高精
度なラダー抵抗が必要であった。

【０００３】そこで、ΔΣ変調という一種のビット圧縮
技術を組合わせ、よりビット数の少ないＤ／Ａコンバー
タで多ビット相当の分解能及び精度を得ることができ
る、通称１ビットＤ／Ａコンバータが注目されている。

【０００４】しなしながら、１ビットのΔΣ変調Ｄ／Ａ
コンバータを用いた場合、その特性として再量子化ノイ
ズが発生する。この再量子化ノイズを防ぐには、Ｄ／Ａ
コンバータのビット数を増やすか、サンプル周波数を増
やす方法があるがコスト高になるなどの欠点がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、１ビ
ットのΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータを用いた場合、その特
性として再量子化ノイズが発生してＳ／Ｎ比が悪いとい
う問題があった。そこで、この発明は、フォーカス／ト
ラッキングのデジタルによるサーボ制御を行う際、１ビ
ットのΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータを用いてレンズアクチ
ュエータの駆動アンプへ供給する信号のＳ／Ｎ比を改善
して制御を行うことのできる光ディスク装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明の光ディスク装
置は、トラックを有する光ディスク上に光を集光させる
集光手段と上記光ディスクからの反射光を検出する検出
手段とを有する光学ヘッドと、上記検出手段からの検出
信号によりフォーカス差信号を生成する第１の生成手段
と、上記検出手段からの検出信号によりトラック差信号
を生成する第２の生成手段とを有する光ディスク装置に
おいて、上記第１の生成手段から生成されるアナログの
フォーカス差信号をデジタル信号に変換する第１の変換
手段と、この第１の変換手段で変換されたデジタル信号
の高域の周波数成分を強調する高域強調手段と、この高
域強調手段で高域が強調されたデジタル信号をアナログ
信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換する第２の変換手
段と、この第２の変換手段で変換されたアナログ信号の
高域の周波数成分を減少する高域減少手段と、この高域
減少手段で高域が減少されたアナログ信号に基づいてフ
ォーカシング方向の上記集光手段を駆動する駆動手段と
から構成されている。

【０００７】この発明の光ディスク装置は、トラックを
有する光ディスク上に光を集光させる集光手段と上記光
ディスクからの反射光を検出する検出手段とを有する光
学ヘッドと、上記検出手段からの検出信号によりフォー
カス差信号を生成する第１の生成手段と、上記検出手段
からの検出信号によりトラック差信号を生成する第２の
生成手段とを有する光ディスク装置において、上記第２
の生成手段から生成されるアナログのトラック差信号を
デジタル信号に変換する第１の変換手段と、この第１の
変換手段で変換されたデジタル信号の高域の周波数成分
を強調する高域強調手段と、この高域強調手段で高域が
強調されたデジタル信号をアナログ信号に１ビットのΔ
Σ変調方式で変換する第２の変換手段と、この第２の変
換手段で変換されたアナログ信号の高域の周波数成分を
減少する高域減少手段と、この高域減少手段で高域が減
少されたアナログ信号に基づいてトラッキング方向の上
記集光手段を駆動する駆動手段とから構成されている。

【０００８】この発明の光ディスク装置は、トラックを
有する光ディスク上に光を集光させる集光手段と上記光
ディスクからの反射光を検出する検出手段とを有する光
学ヘッドと、上記検出手段からの検出信号によりフォー
カス差信号を生成する第１の生成手段と、上記検出手段
からの検出信号によりトラック差信号を生成する第２の
生成手段とを有する光ディスク装置において、上記第１
の生成手段から生成されるアナログのフォーカス差信号
をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、このＡ
／Ｄコンバータで変換されたデジタル信号の高域の周波
数成分を強調する高域強調デジタルフィルタと、この高
域強調デジタルフィルタで高域が強調されたデジタル信
号をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換する
ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータと、このΔΣ変調Ｄ／Ａコン
バータで変換されたアナログ信号の高域の周波数成分を
減少する高域減少アナログフィルタと、この高域減少減
少アナログフィルタで高域が減少されたアナログ信号に
基づいてフォーカシング方向の上記集光手段を駆動する
駆動手段とから構成されている。

【０００９】この発明の光ディスク装置は、トラックを
有する光ディスク上に光を集光させる集光手段と上記光
ディスクからの反射光を検出する検出手段とを有する光
学ヘッドと、上記検出手段からの検出信号によりフォー
カス差信号を生成する第１の生成手段と、上記検出手段
からの検出信号によりトラック差信号を生成する第２の
生成手段とを有する光ディスク装置において、上記第２
の生成手段から生成されるアナログのトラック差信号を
デジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、このＡ／
Ｄコンバータで変換されたデジタル信号の高域の周波数
成分を強調する高域強調デジタルフィルタと、この高域
強調デジタルフィルタで高域が強調されたデジタル信号
をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換するΔ
Σ変調Ｄ／Ａコンバータと、このΔΣ変調Ｄ／Ａコンバ
ータで変換されたアナログ信号の高域の周波数成分を減
少する高域減少アナログフィルタと、この高域減少アナ
ログフィルタで高域が減少されたアナログ信号に基づい
てトラッキング方向の上記集光手段を駆動する駆動手段
とから構成されている。

【００１０】この発明のデジタル−アナログ変換器は、
供給されるデジタル信号の高域の周波数成分を強調する
高域強調手段と、この高域強調手段で高域が強調された
デジタル信号をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式
で変換する変換手段と、この変換手段で変換されたアナ
ログ信号の高域の周波数成分を減少する高域減少手段と
から構成されている。

【００１１】

【作用】この発明は、トラックを有する光ディスク上に
光を集光させる集光手段と上記光ディスクからの反射光
を検出する検出手段とを有する光学ヘッドと、上記検出
手段からの検出信号によりフォーカス差信号を生成する
第１の生成手段と、上記検出手段からの検出信号により
トラック差信号を生成する第２の生成手段とを有する光
ディスク装置において、上記第１の生成手段から生成さ
れるアナログのフォーカス差信号をデジタル信号に変換
し、変換されたデジタル信号の高域の周波数成分を強調
し、高域が強調されたデジタル信号をアナログ信号に１
ビットのΔΣ変調方式で変換し、変換されたアナログ信
号の高域の周波数成分を減少し、高域が減少されたアナ
ログ信号に基づいてフォーカシング方向の上記集光手段
を駆動するようにしたものである。

【００１２】この発明は、トラックを有する光ディスク
上に光を集光させる集光手段と上記光ディスクからの反
射光を検出する検出手段とを有する光学ヘッドと、上記
検出手段からの検出信号によりフォーカス差信号を生成
する第１の生成手段と、上記検出手段からの検出信号に
よりトラック差信号を生成する第２の生成手段とを有す
る光ディスク装置において、上記第２の生成手段から生
成されるアナログのトラック差信号をデジタル信号に変
換し、変換されたデジタル信号の高域の周波数成分を強
調し、高域が強調されたデジタル信号をアナログ信号に
１ビットのΔΣ変調方式で変換し、変換されたアナログ
信号の高域の周波数成分を減少し、高域が減少されたア
ナログ信号に基づいてトラッキング方向の上記集光手段
を駆動するようにしたものである。

【００１３】この発明は、供給されるデジタル信号の高
域の周波数成分を強調し、高域が強調されたデジタル信
号をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換し、
変換されたアナログ信号の高域の周波数成分を減少する
ようにしたものである。

【００１４】

【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図３は、本発明に係る光ディスク装置
を示すものである。すなわち、光ディスク（情報記録媒
体）１の表面には、スパイラル状または同心円状に溝
（記録トラック）が形成されており、この光ディスク１
は、モータ２によって例えば一定の速度で回転される。
このモータ２は、モータ制御回路１８によって制御され
ている。

【００１５】光ディスク１に対する情報の記録再生は、
光学ヘッド３によって行われる。この光学ヘッド３は、
リニアモータ３１の可動部を構成する駆動コイル１３に
固定されており、この駆動コイル１３はリニアモータ制
御回路１７に接続されている。

【００１６】また、リニアモータ３１の固定部には図示
しない永久磁石が設けられ、駆動コイル１３がリニアモ
ータ制御回路１７によって励磁されることにより、光学
ヘッド３は情報記録媒体１の半径方向に略等速で移動さ
れるようになっている。

【００１７】上記光学ヘッド３には、対物レンズ６が図
示しないワイヤあるいは板ばねによって保持されてお
り、この対物レンズ６は、駆動コイル（レンズアクチュ
エータ）５によってフォーカシング方向（レンズの光軸
方向）に移動され、駆動コイル（レンズアクチュエー
タ）４によってトラッキング方向（レンズの光軸と直交
方向）に移動可能とされている。

【００１８】また、レーザ制御回路１４によって駆動さ
れる半導体レーザ発振器９より発生されたレーザ光は、
コリメータレンズ１１ａ、ハーフプリズム１１ｂ、対物
レンズ６を介して光ディスク１上に照射され、この光デ
ィスク１からの反射光は、対物レンズ６、ハーフプリズ
ム１１ｂ、集光レンズ１０ａ、およびシリンドリカルレ
ンズ１０ｂを介して光検出器８に導かれる。

【００１９】上記光検出器８は、４分割の光検出セル８
ａ、８ｂ、８ｃ、８ｄによって構成されている。上記光
検出器８の光検出セル８ａの出力信号は、増幅器１２ａ
を介して加算器３０ａ、３０ｃの一端に供給され、光検
出セル８ｂの出力信号は、増幅器１２ｂを介して加算器
３０ｂ、３０ｄの一端に供給され、光検出セル８ｃの出
力信号は、増幅器１２ｃを介して加算器３０ｂ、３０ｃ
の他端に供給され、光検出セル８ｄの出力信号は、増幅
器１２ｄを介して加算器３０ａ、３０ｄの他端に供給さ
れるようになっている。

【００２０】上記加算器３０ａの出力信号は差動増幅器
（第２の生成手段）ＯＰ１の反転入力端に供給され、こ
の差動増幅器ＯＰ１の非反転入力端には上記加算器３０
ｂの出力信号が供給される。また、加算器３０ａ，３０
ｂの出力信号は、加算器３０ｅに供給される。加算器３
０ｅの出力信号は信号処理回路１９に供給される。

【００２１】差動増幅器ＯＰ１は、上記加算器３０ａ、
３０ｂの差に応じてトラック差信号をトラッキング制御
回路１６に供給するようになっている。このトラッキン
グ制御回路１６は、差動増幅器ＯＰ１から供給されるト
ラック差信号に応じてトラック駆動信号を作成するもの
である。

【００２２】上記トラッキング制御回路１６から出力さ
れるトラック駆動信号は、前記トラッキング方向の駆動
コイル４に供給される。また、上記トラッキング制御回
路１６で用いられたトラック差信号は、リニアモータ制
御回路１７に供給されるようになっている。

【００２３】リニアモータ制御回路１７は、トラッキン
グ制御回路１６からのトラック差信号やＣＰＵ２３から
の移動制御信号に応じて後述するリニアモータ３１内の
駆動コイル（導線体）１３に移動速度に対応した電圧を
印加するものである。

【００２４】リニアモータ制御回路１７には、後述する
リニアモータ３１内の駆動コイル１３が磁気部材（図示
しない）より発生する磁束を横切る瞬間に生じる駆動コ
イル１３の内部の電気的変化を利用して、駆動コイル１
３と磁気部材との相対速度つまりリニアモータ３１の移
動速度を検知する速度検知回路（図示しない）が設けら
れている。

【００２５】また、上記加算器３０ｃの出力信号は差動
増幅器（第１の生成手段）ＯＰ２の反転入力端に供給さ
れ、この差動増幅器ＯＰ２の非反転入力端には上記加算
器３０ｄの出力信号が供給される。これにより、差動増
幅器ＯＰ２は、上記加算器３０ｃ、３０ｄの差に応じて
フォーカス点に関するサーボ信号をフォーカシング制御
回路１５に供給するようになっている。このフォーカシ
ング制御回路１５の出力信号は、フォーカシング方向の
駆動コイル５に供給され、レーザ光が光ディスク１上で
常時ジャストフォーカスとなるように制御される。

【００２６】上記のようにフォーカシング、トラッキン
グを行った状態での光検出器８の各光検出セル８ａ、〜
８ｄの出力の和信号、つまり加算器３０ｅからの出力信
号は、トラック上に形成されたピット（記録情報）から
の反射率の変化が反映されている。この信号は、信号処
理回路１９に供給され、この信号処理回路１９において
記録情報、アドレス情報（トラック番号、セクタ番号
等）が再生される。

【００２７】また、レーザ制御回路１４の前段には記録
信号を変調する変調回路としての記録信号作成回路３３
が設けられている。また、この光ディスク装置にはそれ
ぞれフォーカシング制御回路１５、トラッキング制御回
路１６、リニアモータ制御回路１７とＣＰＵ２３との間
で情報の授受を行うために用いられるＤ／Ａ変換器２２
が設けられている。

【００２８】上記トラッキング制御回路１６は、上記Ｃ
ＰＵ２３からＤ／Ａ変換器２２を介して供給されるトラ
ックジャンプ信号に応じて対物レンズ６を移動させ、１
トラック分、ビーム光を移動させるようになっている。

【００２９】上記レーザ制御回路１４、フォーカシング
制御回路１５、トラッキング制御回路１６、リニアモー
タ制御回路１７、モータ制御回路１８、信号処理回路１
９、記録信号作成回路３３等は、バスライン２０を介し
てＣＰＵ２３によって制御されるようになっており、こ
のＣＰＵ２３はメモリ２４に記憶されたプログラムによ
って所定の動作を行うようになされている。

【００３０】図１は、本発明に係る光ディスク装置のフ
ォーカシング制御回路１５の構成を示すものである。す
なわち、フォカーシング制御回路１５は、ＯＰ２から入
力されるアナログのサーボ信号をデジタル信号に変換す
るＡ／Ｄコンバータ（第１の変換手段）５１、デジタル
サーボ回路５２、デジタル信号の高域の周波数成分を強
調する高域強調デジタルフィルタ（高域強調手段）５
３、１ビットのΔΣ変調方式でデジタル信号をアナログ
信号に変換するΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ（第２の変換
手段）５４、アナログ信号の高域の周波数成分を減少す
る高域減少アナログフィルタ（高域減少手段）５５、及
び高域減少アナログフィルタ５５から入力されるアナロ
グ信号に基づいてフォーカシング方向の駆動コイル５を
駆動する駆動アンプ（駆動手段）５６とから構成されて
いる。

【００３１】図２は、本発明に係る光ディスク装置のト
ラッキンググ制御回路１５の構成を示すものである。す
なわち、トラッキング制御回路１５は、ＯＰ１から入力
されるアナログのトラック差信号をデジタル信号に変換
するＡ／Ｄコンバータ（第１の変換手段）６１、デジタ
ルサーボ回路６２、デジタル信号の高域の周波数成分を
強調する高域強調デジタルフィルタ（高域強調手段）６
３、１ビットのΔΣ変調方式でデジタル信号をアナログ
信号に変換するΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ（第２の変換
手段）６４、アナログ信号の高域の周波数成分を減少す
る高域減少アナログフィルタ（高域減少手段）６５、及
び高域減少アナログフィルタ６５から入力されるアナロ
グ信号に基づいてトラッキング方向の駆動コイル４を駆
動する駆動アンプ（駆動手段）６６とから構成されてい
る。

【００３２】図４は、上記ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ５
４，６４の構成例を示すもので、加算器７１，７２、遅
延器７３、及びＤ／Ａコンバータ７４とから構成されて
いる。

【００３３】図５の（ａ）は、上記高域強調デジタルフ
ィルタ５３，６３の構成例を示すもので、加算器８１，
８２、乗算器８３，８４，８５、及び遅延器８６とから
構成されている。上記乗算器８３，８４，８５を適当に
選ぶことにより図５の（ｂ）に示すような周波数特性を
得る。

【００３４】遅延器８６：１サンプル時間遅延 図６の（ａ）は、上記高域減少アナログフィルタ５５，
６５の構成例を示すもので、抵抗９１，９２、コンデン
サ９３とから構成されている。抵抗９１，９２、コンデ
ンサ９３を適当に選ぶことによって、図６の（ｂ）に示
すような周波数特性を得る。

【００３５】ここで、光ディスク装置のサーボ制御をデ
ジタル制御にする理由を述べる。まず、サーボ特性が演
算によって定められるため、特性のばらつき、経時変化
がないことである。また、調整の自動化が可能で、しか
もアナログ制御では実現できない特性を作ることができ
る。さらに個別部品を大幅に削減できるため（デジタル
部分はＬＳＩ化が容易）、小型で高信頼性になる。

【００３６】また、１ビットのＤ／Ａコンバータとする
ことは、Ｒ−２Ｒラダーのような精度の良い抵抗が不要
になり、ＬＳＩ化がしやすいことと、レンズアクチュエ
ータなどをＰＷＭ駆動としてダイレクトに駆動できる
（図７参照）。

【００３７】また、ΔΣ変調Ｄ／Ａ方式を使う理由は、
図８に示すように例えば、サンプル周波数を１００ｋＨ
ｚとして、２５６階調のＰＷＭ波形を作ろうとすると、
１００ｋＨｚ×２５６＝２５．６ＭＨｚのクロックが必
要になる。

【００３８】次に、このような構成においてフォーカシ
ング制御回路１５とトラッキング制御回路１６における
信号制御動作を図９の信号特性図を参照して説明する。
フォーカシング制御回路１５において、ＯＰ２から入力
されるアナログのサーボ信号をＡ／Ｄコンバータ５１が
デジタル信号Ｄに変換し、デジタルサーボ回路５２を介
して高域強調デジタルフィルタ５３にデジタル信号Ｄが
入力される。この時、図９の（ａ）に示されるような再
量子化ノイズＮが発生し、高い周波数になるほど量子化
ノイズが増えている。本発明は、この高域の量子化ノイ
ズを防ぐことを目的としている。

【００３９】高域強調デジタルフィルタ５３は、入力さ
れたデジタル信号Ｄの高域の周波数成分を強調してΔΣ
変調Ｄ／Ａコンバータ５４へ出力する。この結果、デジ
タル信号Ｄは、図９の（ｂ）に示されるように高域の周
波数成分が強調される。

【００４０】ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ５４は高域の周
波数成分が強調されたデジタル信号Ｄをアナログ信号Ａ
に変換して高域減少アナログフィルタ５５に出力し、高
域減少アナログフィルタ５５は入力されるアナログ信号
Ａの高域の周波数成分を減少して駆動アンプ５６に出力
する。

【００４１】こうして、デジタル信号に変換されたとき
に高域が強調され、アナログ信号に変換されたときに高
域が減少されることによって、図９の（ｃ）に示される
ようにアナログ信号ＡとノイズＮ´とからＳ／Ｎ比を改
善することができる。なお、点線Ｔは、高域減少アナロ
グフィルタ５５の特性である。

【００４２】駆動アンプ５６は、Ｓ／Ｎ比が改善された
アナログ信号Ａが入力されて、フォーカシング方向の駆
動コイル５を駆動する。また、トラッキング制御回路１
６において、ＯＰ１から入力されるアナログのトラック
差信号をＡ／Ｄコンバータ６１がデジタル信号Ｄに変換
し、デジタルサーボ回路６２を介して高域強調デジタル
フィルタ６３にデジタル信号Ｄが入力される。この時、
図９の（ａ）に示されるような再量子化ノイズＮが発生
し、高い周波数になるほど量子化ノイズが増えている。

【００４３】高域強調デジタルフィルタ６３は、入力さ
れたデジタル信号Ｄの高域の周波数成分を強調してΔΣ
変調Ｄ／Ａコンバータ６４へ出力する。この結果、デジ
タル信号Ｄは、図９の（ｂ）に示されるように高域の周
波数成分が強調される。

【００４４】ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ６４は高域の周
波数成分が強調されたデジタル信号Ｄをアナログ信号Ａ
に変換して高域減少アナログフィルタ６５に出力し、高
域減少アナログフィルタ６５は入力されるアナログ信号
Ａの高域の周波数成分を減少して駆動アンプ６６に出力
する。

【００４５】こうして、デジタル信号に変換されたとき
に高域が強調され、アナログ信号に変換されたときに高
域が減少されることによって、図９の（ｃ）に示される
ようにアナログ信号ＡとノイズＮ´とからＳ／Ｎ比を改
善することができる。なお、点線Ｔは、高域減少アナロ
グフィルタ６５の特性である。

【００４６】駆動アンプ６６は、Ｓ／Ｎ比が改善された
アナログ信号Ａが入力されてトラッキング方向の駆動コ
イル４を駆動する。以上説明したように上記実施例によ
れば、デジタルデータの状態でデジタルフィルタを用い
て高域の周波数成分を強調し、アナログ信号に変換した
後に高域の周波数成分を下げることにより、再量子化ノ
イズのレベルを下げることができる。これによって、駆
動アンプへ供給する信号のＳ／Ｎ比を改善することがで
きる。

【００４７】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
フォーカス／トラッキングのデジタルによるサーボ制御
を行う際、１ビットのΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータを用い
てレンズアクチュエータの駆動アンプへ供給する信号の
Ｓ／Ｎ比を改善して制御を行うことのできる光ディスク
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る光ディスク装置のフォーカシング
制御回路のブロック図。

【図２】本発明に係る光ディスク装置のトラッキング制
御回路のブロック図。

【図３】本発明に係る光ディスク装置の概略構成を示す
ブロック図。

【図４】ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータの構成例を示す図。

【図５】高域強調デジタルフィルタの構成例とその周波
数特性を示す図。

【図６】高域減少アナログフィルタの構成例とその周波
数特性を示す図。

【図７】ＰＷＭ駆動を説明するための図。

【図８】ΔΣ変調Ｄ／Ａ方式を使う理由を説明するため
の図。

【図９】フォーカシング制御回路とトラッキング制御回
路における信号特性を示す図。

【符号の説明】

３…光学ヘッド ４，５…駆動コイル １５…フォーカシング制御回路 １６…トラッキング制御回路 ５１，６１…Ａ／Ｄコンバータ ５２，６２…デジタルサーボ回路 ５３，６３…高域強調デジタルフィルタ ５４，６４…ΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータ ５５，６５…高域減少アナログフィルタ ５６，６６…駆動アンプ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラックを有する光ディスク上に光を集
   光させる集光手段と上記光ディスクからの反射光を検出
   する検出手段とを有する光学ヘッドと、 上記検出手段からの検出信号によりフォーカス差信号を
   生成する第１の生成手段と、 上記検出手段からの検出信号によりトラック差信号を生
   成する第２の生成手段と、 を有する光ディスク装置において、 上記第１の生成手段から生成されるアナログのフォーカ
   ス差信号をデジタル信号に変換する第１の変換手段と、 この第１の変換手段で変換されたデジタル信号の高域の
   周波数成分を強調する高域強調手段と、 この高域強調手段で高域が強調されたデジタル信号をア
   ナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換する第２の
   変換手段と、 この第２の変換手段で変換されたアナログ信号の高域の
   周波数成分を減少する高域減少手段と、 この高域減少手段で高域が減少されたアナログ信号に基
   づいてフォーカシング方向の上記集光手段を駆動する駆
   動手段と、 を具備したことを特徴とする光ディスク装置。
2. 【請求項２】 トラックを有する光ディスク上に光を集
   光させる集光手段と上記光ディスクからの反射光を検出
   する検出手段とを有する光学ヘッドと、 上記検出手段からの検出信号によりフォーカス差信号を
   生成する第１の生成手段と、 上記検出手段からの検出信号によりトラック差信号を生
   成する第２の生成手段と、 を有する光ディスク装置において、 上記第２の生成手段から生成されるアナログのトラック
   差信号をデジタル信号に変換する第１の変換手段と、 この第１の変換手段で変換されたデジタル信号の高域の
   周波数成分を強調する高域強調手段と、 この高域強調手段で高域が強調されたデジタル信号をア
   ナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換する第２の
   変換手段と、 この第２の変換手段で変換されたアナログ信号の高域の
   周波数成分を減少する高域減少手段と、 この高域減少手段で高域が減少されたアナログ信号に基
   づいてトラッキング方向の上記集光手段を駆動する駆動
   手段と、 を具備したことを特徴とする光ディスク装置。
3. 【請求項３】 トラックを有する光ディスク上に光を集
   光させる集光手段と上記光ディスクからの反射光を検出
   する検出手段とを有する光学ヘッドと、 上記検出手段からの検出信号によりフォーカス差信号を
   生成する第１の生成手段と、 上記検出手段からの検出信号によりトラック差信号を生
   成する第２の生成手段と、 を有する光ディスク装置において、 上記第１の生成手段から生成されるアナログのフォーカ
   ス差信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータ
   と、 このＡ／Ｄコンバータで変換されたデジタル信号の高域
   の周波数成分を強調する高域強調デジタルフィルタと、 この高域強調デジタルフィルタで高域が強調されたデジ
   タル信号をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変
   換するΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータと、 このΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータで変換されたアナログ信
   号の高域の周波数成分を減少する高域減少アナログフィ
   ルタと、 この高域減少減少アナログフィルタで高域が減少された
   アナログ信号に基づいてフォーカシング方向の上記集光
   手段を駆動する駆動手段と、 を具備したことを特徴とする光ディスク装置。
4. 【請求項４】 トラックを有する光ディスク上に光を集
   光させる集光手段と上記光ディスクからの反射光を検出
   する検出手段とを有する光学ヘッドと、 上記検出手段からの検出信号によりフォーカス差信号を
   生成する第１の生成手段と、 上記検出手段からの検出信号によりトラック差信号を生
   成する第２の生成手段と、 を有する光ディスク装置において、 上記第２の生成手段から生成されるアナログのトラック
   差信号をデジタル信号に変換するＡ／Ｄコンバータと、 このＡ／Ｄコンバータで変換されたデジタル信号の高域
   の周波数成分を強調する高域強調デジタルフィルタと、 この高域強調デジタルフィルタで高域が強調されたデジ
   タル信号をアナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変
   換するΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータと、 このΔΣ変調Ｄ／Ａコンバータで変換されたアナログ信
   号の高域の周波数成分を減少する高域減少アナログフィ
   ルタと、 この高域減少アナログフィルタで高域が減少されたアナ
   ログ信号に基づいてトラッキング方向の上記集光手段を
   駆動する駆動手段と、 を具備したことを特徴とする光ディスク装置。
5. 【請求項５】 供給されるデジタル信号の高域の周波数
   成分を強調する高域強調手段と、 この高域強調手段で高域が強調されたデジタル信号をア
   ナログ信号に１ビットのΔΣ変調方式で変換する変換手
   段と、 この変換手段で変換されたアナログ信号の高域の周波数
   成分を減少する高域減少手段と、 を具備したことを特徴とするデジタル−アナログ変換
   器。