JPH089483Y2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
- Publication number
- JPH089483Y2 JPH089483Y2 JP1989033490U JP3349089U JPH089483Y2 JP H089483 Y2 JPH089483 Y2 JP H089483Y2 JP 1989033490 U JP1989033490 U JP 1989033490U JP 3349089 U JP3349089 U JP 3349089U JP H089483 Y2 JPH089483 Y2 JP H089483Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- gear
- range
- shift
- automatic transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両用の自動変速機、特に最低変速段以外
の変速段で発進する運転モードの設定が可能とされた自
動変速機の変速制御装置に関する。
の変速段で発進する運転モードの設定が可能とされた自
動変速機の変速制御装置に関する。
(従来の技術) 車両に搭載される自動変速機は、例えば車速と、スロ
ットル開度等のエンジン負荷とをパラメータとする運転
領域に応じて変速段を最適変速段に自動的に切換えるよ
うにしたもので、車速が0の発進時には変速段は最低変
速段(1速)に設定されるようになっている。
ットル開度等のエンジン負荷とをパラメータとする運転
領域に応じて変速段を最適変速段に自動的に切換えるよ
うにしたもので、車速が0の発進時には変速段は最低変
速段(1速)に設定されるようになっている。
一方、近年においては、例えば特開昭62-13848号公報
に示されているように、上記のような自動変速を行う運
転モードに加えて、変速段を運転者の選択により設定す
ることができる所謂ホールドモードを設けたものが実用
化されている。このホールドモードを選択した場合、例
えば、1〜4速の自動変速が行われるDレンジと、1〜
3速の自動変速が行われるSレンジと、1〜2速の自動
変速が行われるLレンジとが設けられている場合には、
Lレンジにシフトすれば1速に、Sレンジにシフトすれ
ば2速に、Dレンジにシフトすれば3速に、変速段がそ
れぞれ固定されることになる。
に示されているように、上記のような自動変速を行う運
転モードに加えて、変速段を運転者の選択により設定す
ることができる所謂ホールドモードを設けたものが実用
化されている。このホールドモードを選択した場合、例
えば、1〜4速の自動変速が行われるDレンジと、1〜
3速の自動変速が行われるSレンジと、1〜2速の自動
変速が行われるLレンジとが設けられている場合には、
Lレンジにシフトすれば1速に、Sレンジにシフトすれ
ば2速に、Dレンジにシフトすれば3速に、変速段がそ
れぞれ固定されることになる。
(考案が解決しようとする課題) ところで、自動変速機に上記のようなホールドモード
が設けられている場合、このホールドモードを選択した
状態で車両を発進させようとする場合が起こりうる。こ
の場合、車両は、Dレンジにシフトされている場合には
3速(Dレンジのホールドモードで発進時のみ2速に設
定するようにしたものにあっては2速)で、Sレンジに
シフトされている場合には2速で発進することになり、
特に急発進時等においては発進加速力が不足することに
なる。
が設けられている場合、このホールドモードを選択した
状態で車両を発進させようとする場合が起こりうる。こ
の場合、車両は、Dレンジにシフトされている場合には
3速(Dレンジのホールドモードで発進時のみ2速に設
定するようにしたものにあっては2速)で、Sレンジに
シフトされている場合には2速で発進することになり、
特に急発進時等においては発進加速力が不足することに
なる。
これに対しては、DレンジやSレンジのホールドモー
ドにおいても、発進時には変速段が1速に設定されるよ
うにすることが考えられる。しかし、このようにした場
合は、逆に2速(もしくは3速等)での発進が不可能と
なり、例えば雪道や凍結路等の所謂低μ路における緩や
かな発進が困難となって、タイヤがスリップし易くな
る。
ドにおいても、発進時には変速段が1速に設定されるよ
うにすることが考えられる。しかし、このようにした場
合は、逆に2速(もしくは3速等)での発進が不可能と
なり、例えば雪道や凍結路等の所謂低μ路における緩や
かな発進が困難となって、タイヤがスリップし易くな
る。
そこで、本考案は、上記のようなホールドモードが設
けられた自動変速機において、該ホールドモードを選択
した状態で、2速等での緩やかな発進と、急発進時等に
おける1速での発進とを可能とすることを課題とする。
けられた自動変速機において、該ホールドモードを選択
した状態で、2速等での緩やかな発進と、急発進時等に
おける1速での発進とを可能とすることを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため、本考案は次のように構成し
たことを特徴とする。
たことを特徴とする。
すなわち、本考案は、運転者の操作によって変速段を
固定し、最低変速段以外の変速段で発進させることが可
能とされた自動変速機において、エンジンの出力を操作
するスロットルの運転者の操作状態を検出するスロット
ル操作検出手段と、発進時で、かつ変速段が最低変速段
以外の変速段に固定されている状態で、上記スロットル
操作検出手段から所定以上のエンジン出力を検出した
際、変速段の固定をキャンセルし、最低変速段への変速
を許容させる変速制御手段とを設けたことを特徴とす
る。
固定し、最低変速段以外の変速段で発進させることが可
能とされた自動変速機において、エンジンの出力を操作
するスロットルの運転者の操作状態を検出するスロット
ル操作検出手段と、発進時で、かつ変速段が最低変速段
以外の変速段に固定されている状態で、上記スロットル
操作検出手段から所定以上のエンジン出力を検出した
際、変速段の固定をキャンセルし、最低変速段への変速
を許容させる変速制御手段とを設けたことを特徴とす
る。
(作用) 上記の構成によれば、最低変速段以外の変速段で発進
する運転モードが選択されている場合において、運転者
によるスロットルの操作状態が所定以下のときには、該
運転モードの本来の状態として、最低変速段以外の例え
ば2速等の変速段で発進することになる。したがって、
例えば低μ路においてタイヤのスリップを生じることな
く、緩やかに発進することが可能となる。
する運転モードが選択されている場合において、運転者
によるスロットルの操作状態が所定以下のときには、該
運転モードの本来の状態として、最低変速段以外の例え
ば2速等の変速段で発進することになる。したがって、
例えば低μ路においてタイヤのスリップを生じることな
く、緩やかに発進することが可能となる。
一方、運転者が急発進しようとしてアクセルペダルを
大きく踏み込んだ場合において、スロットルの操作状態
が所定以上のときには、変速段の固定状態がキャンセル
されて最低変速段への変速が許容されることになり、こ
れにより運転者の要求に応じた大きな発進加速力が得ら
れることになる。
大きく踏み込んだ場合において、スロットルの操作状態
が所定以上のときには、変速段の固定状態がキャンセル
されて最低変速段への変速が許容されることになり、こ
れにより運転者の要求に応じた大きな発進加速力が得ら
れることになる。
しかも、当該車両の発進時に運転者によって操作され
るスロットルの操作状態に応じて変速段の固定状態が自
動的にキャンセルされることから、変速段の固定解除忘
れや、急な状況変化に伴う出力要求にも適切に対処しう
る変速制御が可能となる。
るスロットルの操作状態に応じて変速段の固定状態が自
動的にキャンセルされることから、変速段の固定解除忘
れや、急な状況変化に伴う出力要求にも適切に対処しう
る変速制御が可能となる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について説明する。
まず、第1図により本考案の第1実施例に係る自動変
速機の構成と制御システムを説明すると、この自動変速
機は、エンジン出力を変速して車輪側に伝達するパワー
トレイン10と、該パワートレイン10における複数の摩擦
締結要素15〜20の油圧アクチュエータに対する油圧の給
排を制御する油圧制御回路30と、該油圧制御回路30にお
ける複数のソレノイドバルブ31〜34を運転状態に応じて
作動させるコントローラ40とで構成されている。
速機の構成と制御システムを説明すると、この自動変速
機は、エンジン出力を変速して車輪側に伝達するパワー
トレイン10と、該パワートレイン10における複数の摩擦
締結要素15〜20の油圧アクチュエータに対する油圧の給
排を制御する油圧制御回路30と、該油圧制御回路30にお
ける複数のソレノイドバルブ31〜34を運転状態に応じて
作動させるコントローラ40とで構成されている。
上記パワートレイン10は、エンジン出力が入力される
トルクコンバータ11と、該トルクコンバータ11の出力に
より駆動される第1〜第3遊星歯車機構12〜14と、これ
らの遊星歯車機構12〜14による動力伝達経路を切り換え
て複数の変速段を得るクラッチやブレーキ等の複数の摩
擦締結要素15〜20及びワンウエイクラッチ21とで構成さ
れている。そして、上記摩擦締結要素15〜20及びワンウ
エイクラッチ21の締結、解放の組合せにより、次表に示
すように1〜4速と後退速とが得られるようになってい
る。
トルクコンバータ11と、該トルクコンバータ11の出力に
より駆動される第1〜第3遊星歯車機構12〜14と、これ
らの遊星歯車機構12〜14による動力伝達経路を切り換え
て複数の変速段を得るクラッチやブレーキ等の複数の摩
擦締結要素15〜20及びワンウエイクラッチ21とで構成さ
れている。そして、上記摩擦締結要素15〜20及びワンウ
エイクラッチ21の締結、解放の組合せにより、次表に示
すように1〜4速と後退速とが得られるようになってい
る。
また、上記油圧制御回路30は、変速用の第1〜第3ソ
レノイドバルブ31〜33と、上記トルクコンバータ11に設
けられたロックアップクラッチ22の作動用の第4ソレノ
イドバルブ34とを有し、変速用ソレノイドバルブ31〜33
のON,OFFの組合せにより、該油圧制御回路30内の油路が
切り換えられて、上記摩擦締結要素15〜20のアクチュエ
ータに作動油が選択的に供給され、上記表にしたがって
変速段が切り換えられる。また、第4ソレノイドバルブ
のON,OFFにより、上記ロックアップクラッチ22に対する
油圧の給排が制御されて、該クラッチ22が締結もしくは
解放されるようになっている。
レノイドバルブ31〜33と、上記トルクコンバータ11に設
けられたロックアップクラッチ22の作動用の第4ソレノ
イドバルブ34とを有し、変速用ソレノイドバルブ31〜33
のON,OFFの組合せにより、該油圧制御回路30内の油路が
切り換えられて、上記摩擦締結要素15〜20のアクチュエ
ータに作動油が選択的に供給され、上記表にしたがって
変速段が切り換えられる。また、第4ソレノイドバルブ
のON,OFFにより、上記ロックアップクラッチ22に対する
油圧の給排が制御されて、該クラッチ22が締結もしくは
解放されるようになっている。
ここで、この油圧制御回路30には、運転者のシフト操
作により作動するマニュアルバルブ(図示せず)が備え
られ、この操作により、1〜4速の自動変速が行われる
Dレンジと、1〜3速の自動変速が行われるSレンジ
と、1〜2速の自動変速が行われるLレンジと、後退速
が得られるRレンジと、さらにN(ニュートラル)レン
ジ及びP(パーキング)レンジとに設定されるようにな
っている。
作により作動するマニュアルバルブ(図示せず)が備え
られ、この操作により、1〜4速の自動変速が行われる
Dレンジと、1〜3速の自動変速が行われるSレンジ
と、1〜2速の自動変速が行われるLレンジと、後退速
が得られるRレンジと、さらにN(ニュートラル)レン
ジ及びP(パーキング)レンジとに設定されるようにな
っている。
さらに、上記コントローラ40は、当該車両の車速に検
出する車速センサ41と、エンジンのスロットル開度を検
出するスロットル開度センサ42からの信号を入力し、こ
れらの信号と、予め設定された変速パターン及びロック
アップパターンとを比較して、運転状態に最も適した変
速段となるように、また運転状態に応じてロックアップ
クラッチ22が作動するように、上記第1〜4ソレノイド
バルブ31〜34に制御信号を出力する。
出する車速センサ41と、エンジンのスロットル開度を検
出するスロットル開度センサ42からの信号を入力し、こ
れらの信号と、予め設定された変速パターン及びロック
アップパターンとを比較して、運転状態に最も適した変
速段となるように、また運転状態に応じてロックアップ
クラッチ22が作動するように、上記第1〜4ソレノイド
バルブ31〜34に制御信号を出力する。
そして、このコントローラ40には、運転者によって操
作される運転モード選択スイッチ43からの信号が入力さ
れ、該スイッチ43により通常の自動変速モードが選択さ
れたときには、各レンジにおいて上記のように自動変速
が行われ、またホールドモードが選択されたときには、
そのときのレンジに応じて、基本的に、Dレンジでは3
速に、Sレンジでは2速に、Lレンジでは1速に、変速
段がそれぞれ固定されるようになっている。
作される運転モード選択スイッチ43からの信号が入力さ
れ、該スイッチ43により通常の自動変速モードが選択さ
れたときには、各レンジにおいて上記のように自動変速
が行われ、またホールドモードが選択されたときには、
そのときのレンジに応じて、基本的に、Dレンジでは3
速に、Sレンジでは2速に、Lレンジでは1速に、変速
段がそれぞれ固定されるようになっている。
ここで、このホールドモードにおいても、エンジンの
オーバーランを防止し、或は良好な発進加速性を得るた
め、予め設定された変速パターンにしたがい、運転状態
に応じた必要最小限の変速が行われるようになってい
る。
オーバーランを防止し、或は良好な発進加速性を得るた
め、予め設定された変速パターンにしたがい、運転状態
に応じた必要最小限の変速が行われるようになってい
る。
つまり、Dレンジにおいては、第2図(1)に示すよ
うに、例えば160Km/h以上の高車速域では、エンジンの
オーバーランを防止するため変速段を4速に保持し、ま
た例えば20Km/h以下の低車速域では、良好な発進加速性
を得るため加速段を2速に保持するようになっている。
また、Sレンジンにおいては、同図(2)に示すよう
に、例えば105Km/h以上の高車速域では、エンジンのオ
ーバーランを防止するため変速段を3速に保持するよう
になっている。さらに、Lレンジにおいては、同図
(3)に示すように、エンジンのオーバーランを防止す
るため、例えば105Km/h以上で3速に、55Km/h以上で2
速にそれぞれ保持するようになっている。
うに、例えば160Km/h以上の高車速域では、エンジンの
オーバーランを防止するため変速段を4速に保持し、ま
た例えば20Km/h以下の低車速域では、良好な発進加速性
を得るため加速段を2速に保持するようになっている。
また、Sレンジンにおいては、同図(2)に示すよう
に、例えば105Km/h以上の高車速域では、エンジンのオ
ーバーランを防止するため変速段を3速に保持するよう
になっている。さらに、Lレンジにおいては、同図
(3)に示すように、エンジンのオーバーランを防止す
るため、例えば105Km/h以上で3速に、55Km/h以上で2
速にそれぞれ保持するようになっている。
そして、ホールドモードでの各レンジンにおける上記
のような変速点に加えて、Dレンジ及びSレンジにおい
ては第2図(1),(2)に斜線部で示すように、低速
(例えば15Km/h以下)高スロットル開度(例えばスロッ
トル開度8/5以上)の領域で、変速段を1速に設定する
ようになっている。
のような変速点に加えて、Dレンジ及びSレンジにおい
ては第2図(1),(2)に斜線部で示すように、低速
(例えば15Km/h以下)高スロットル開度(例えばスロッ
トル開度8/5以上)の領域で、変速段を1速に設定する
ようになっている。
次に、この実施例の作用をホールドモード選択時にお
けるコントローラ40の動作を示す第5図のフローチャー
トにしたがって説明する。
けるコントローラ40の動作を示す第5図のフローチャー
トにしたがって説明する。
まず、コントローラ40はステップS1で運転者によりホ
ールドモードが選択されたことを判定すると、つぎにス
テップS2,S3で同じく運転者のシフト操作により選択さ
れたレンジを判定する。そして、Dレンジが選択された
ときには、ステップS4で第2図(1)に示す変速パター
ンを採用し、Sレンジが選択されたときには、ステップ
S5で同図(2)に示す変速パターンを採用し、Lレンジ
が選択されたときには、ステップS6で同図(3)に示す
変速パターンを採用する。そして、これらの変速パター
ンにしたがって変速が行われるように、第1図に示す変
速用の第1〜3ソレノイドバルブ31〜33に制御信号を出
力する。これにより、所定車速以上の高速領域では、各
レンジにおいて本来固定される変速段より高変速段に設
定されることになって、エンジンのオーバーランが防止
され、またDレンジでは、所定車速以下の低車速で、本
来固定される3速より低変速段である2速に設定され
て、発進加速力の不足が回避されると共に、それ以外の
領域では、変速段がDレンジでは3速に、Sレンジでは
2速に、Lレンジでは1速にそれぞれ固定されることに
なる。
ールドモードが選択されたことを判定すると、つぎにス
テップS2,S3で同じく運転者のシフト操作により選択さ
れたレンジを判定する。そして、Dレンジが選択された
ときには、ステップS4で第2図(1)に示す変速パター
ンを採用し、Sレンジが選択されたときには、ステップ
S5で同図(2)に示す変速パターンを採用し、Lレンジ
が選択されたときには、ステップS6で同図(3)に示す
変速パターンを採用する。そして、これらの変速パター
ンにしたがって変速が行われるように、第1図に示す変
速用の第1〜3ソレノイドバルブ31〜33に制御信号を出
力する。これにより、所定車速以上の高速領域では、各
レンジにおいて本来固定される変速段より高変速段に設
定されることになって、エンジンのオーバーランが防止
され、またDレンジでは、所定車速以下の低車速で、本
来固定される3速より低変速段である2速に設定され
て、発進加速力の不足が回避されると共に、それ以外の
領域では、変速段がDレンジでは3速に、Sレンジでは
2速に、Lレンジでは1速にそれぞれ固定されることに
なる。
そして、特にDレンジ及びSレンジのホールドモード
での発進時において、例えば運転者が急発進しようとし
てアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合において、エ
ンジンのスロットル開度が所定値(5/8)以上となった
ときには、第2図(1),(2)に示すように変速段が
1速に設定されることになり、これにより運転者の要求
に応じた大きな発進加速力が得られることになる。ま
た、このような大きな発進加速力を必要としない場合で
あって、スロットル開度が所定値以下のときは、上記の
ように2速で発進することになるので、例えば雪道や凍
結路等の低μ路においてタイヤをスリップさせることな
く、緩やかに発進することが可能となる。
での発進時において、例えば運転者が急発進しようとし
てアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合において、エ
ンジンのスロットル開度が所定値(5/8)以上となった
ときには、第2図(1),(2)に示すように変速段が
1速に設定されることになり、これにより運転者の要求
に応じた大きな発進加速力が得られることになる。ま
た、このような大きな発進加速力を必要としない場合で
あって、スロットル開度が所定値以下のときは、上記の
ように2速で発進することになるので、例えば雪道や凍
結路等の低μ路においてタイヤをスリップさせることな
く、緩やかに発進することが可能となる。
次に、第4図に示すフローチャートにより、本考案の
第2実施例について説明する。
第2実施例について説明する。
この実施例においては、まずステップS11〜S13で、車
速と、スロットル開度と、該スロットル開度の時間的変
化率(増加率)とを判定し、車速が所定値V1以下であ
り、スロットル開度が所定値θ1以上であり、且つスロ
ットル開度の変化率1が所定値以上のとき、換言すれ
ば、急発進時等の大きな発進加速力が要求されたとき
に、ステップS14で、ホールドモード用の変速パターン
を、第5図(2)に示す通常パターンから同図(1)に
示す急発進パターンに切り換える。ここで、これらの変
速パターンはDレンジでのホールドモード用のパターン
であるが、Sレンジについても同様に通常パターンと急
発進パターンとが設定されており、いずれのレンジにお
いても、急発進パターンには、第2図(1),(2)の
パターンと同様に低速高スロットル開度の領域に1速の
領域が設定されている。
速と、スロットル開度と、該スロットル開度の時間的変
化率(増加率)とを判定し、車速が所定値V1以下であ
り、スロットル開度が所定値θ1以上であり、且つスロ
ットル開度の変化率1が所定値以上のとき、換言すれ
ば、急発進時等の大きな発進加速力が要求されたとき
に、ステップS14で、ホールドモード用の変速パターン
を、第5図(2)に示す通常パターンから同図(1)に
示す急発進パターンに切り換える。ここで、これらの変
速パターンはDレンジでのホールドモード用のパターン
であるが、Sレンジについても同様に通常パターンと急
発進パターンとが設定されており、いずれのレンジにお
いても、急発進パターンには、第2図(1),(2)の
パターンと同様に低速高スロットル開度の領域に1速の
領域が設定されている。
したがって、急発進時等においては、上記ステップS
14でこの急発進パターンに切り換えられることにより、
前記第1実施例と同様に1速で発進することになり、要
求に応じた大きな発進加速力が得られる。
14でこの急発進パターンに切り換えられることにより、
前記第1実施例と同様に1速で発進することになり、要
求に応じた大きな発進加速力が得られる。
そして、ステップS15でスロットル開度が1/8以下に低
下したことが判定され、且つステップS16でこの状態が
所定時間(例えば3秒間)継続したことが判定されたと
きに、ステップS17で変速パターンが第5図(2)に示
す通常パターンに切り換えられ、DレンジもしくはSレ
ンジでの通常のホールドモードによる運転が行われるこ
とになる。また、この実施例においても、スロットル開
度が所定値θ1以下のとき、またはスロットル開度の変
化率が所定値1以下のときには、前記第1実施例と同
様に2速で緩やかに発進することになる。
下したことが判定され、且つステップS16でこの状態が
所定時間(例えば3秒間)継続したことが判定されたと
きに、ステップS17で変速パターンが第5図(2)に示
す通常パターンに切り換えられ、DレンジもしくはSレ
ンジでの通常のホールドモードによる運転が行われるこ
とになる。また、この実施例においても、スロットル開
度が所定値θ1以下のとき、またはスロットル開度の変
化率が所定値1以下のときには、前記第1実施例と同
様に2速で緩やかに発進することになる。
また、第6図にフローチャートを示す第3実施例は、
スロットル開度をアクセルペダルの踏み込み量に基いて
電気的に制御するものに上記第1実施例または第2実施
例を適用した場合のものであり、この実施例において
は、まずステップS21,S22で運転モードとレンジとを判
定し、DレンジまたはSレンジのホールドモードが選択
されている場合には、ステップS23で変速段が1速であ
るか否かを判定する。そして、変速段が1速でない場
合、つまり特に大きな発進加速力が要求されていない通
常の運転時においては、ステップS24でアクセル踏み込
み量に対するスロットル開度の特性として第7図(1)
に示す特性を採用し、アクセル踏み込み量に比例するよ
うにスロットル開度を制御する。これに対して、急発進
時等において、前記第1実施例もしくは第2実施例の作
用により変速段が1速に設定されているときは、ステッ
プS25でアクセル踏み込み量に対するスロットル開度の
特性として第7図(2)に示す急発進時用の特性を採用
し、この特性にしたがってスロットル開度を制御する。
その場合に、この特性によれば、アクセルペダルが所定
踏み込み量a1以上でスロットル開度のゲインが小さくさ
れているので、急発進時等において変速段が1速に設定
されたときに、スロットル開度の増大が抑制されること
になる。これにより、急発進時等においても、発進加速
力の著しく過度な増大が防止されて、急速でありながら
円滑な発進性が得られることになる。なお、第7図
(2)の特性においては、鎖線で示すように、アクセル
ペダル踏み込み量a1以上でスロットル開度を一定値に保
持するようにしてもよい。
スロットル開度をアクセルペダルの踏み込み量に基いて
電気的に制御するものに上記第1実施例または第2実施
例を適用した場合のものであり、この実施例において
は、まずステップS21,S22で運転モードとレンジとを判
定し、DレンジまたはSレンジのホールドモードが選択
されている場合には、ステップS23で変速段が1速であ
るか否かを判定する。そして、変速段が1速でない場
合、つまり特に大きな発進加速力が要求されていない通
常の運転時においては、ステップS24でアクセル踏み込
み量に対するスロットル開度の特性として第7図(1)
に示す特性を採用し、アクセル踏み込み量に比例するよ
うにスロットル開度を制御する。これに対して、急発進
時等において、前記第1実施例もしくは第2実施例の作
用により変速段が1速に設定されているときは、ステッ
プS25でアクセル踏み込み量に対するスロットル開度の
特性として第7図(2)に示す急発進時用の特性を採用
し、この特性にしたがってスロットル開度を制御する。
その場合に、この特性によれば、アクセルペダルが所定
踏み込み量a1以上でスロットル開度のゲインが小さくさ
れているので、急発進時等において変速段が1速に設定
されたときに、スロットル開度の増大が抑制されること
になる。これにより、急発進時等においても、発進加速
力の著しく過度な増大が防止されて、急速でありながら
円滑な発進性が得られることになる。なお、第7図
(2)の特性においては、鎖線で示すように、アクセル
ペダル踏み込み量a1以上でスロットル開度を一定値に保
持するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、運転者の操作によりホ
ールドモード等の最低変速段以外の変速段で発進する運
転モードの設定が可能とされた自動変速機において、最
低変速段以外の変速段で発進する運転モードが選択され
ている場合に、運転者によるスロットルの操作状態が所
定以下のときには、該運転モードの本来の状態として、
最低変速段以外の例えば2速等の変速段で発進すること
になり、例えば低μ路においてタイヤのスリップを生じ
ることなく、緩やかに発進することが可能となると共
に、スロットルの操作状態が所定以上のときには、変速
段の固定状態がキャンセルされて最低変速段への変速が
許容されることになり、運転者の要求に応じた大きな発
進加速力が得られることになる。これにより、この種の
自動変速機の発進性能が向上することになる。
ールドモード等の最低変速段以外の変速段で発進する運
転モードの設定が可能とされた自動変速機において、最
低変速段以外の変速段で発進する運転モードが選択され
ている場合に、運転者によるスロットルの操作状態が所
定以下のときには、該運転モードの本来の状態として、
最低変速段以外の例えば2速等の変速段で発進すること
になり、例えば低μ路においてタイヤのスリップを生じ
ることなく、緩やかに発進することが可能となると共
に、スロットルの操作状態が所定以上のときには、変速
段の固定状態がキャンセルされて最低変速段への変速が
許容されることになり、運転者の要求に応じた大きな発
進加速力が得られることになる。これにより、この種の
自動変速機の発進性能が向上することになる。
特に、本考案によれば、当該車両の発進時に運転者に
よって操作されるスロットルの操作状態に応じて変速段
の固定状態が自動的にキャンセルされることから、変速
段の固定解除忘れや、急な状況変化に伴う出力要求にも
適切に対処しうる変速制御が可能となる。
よって操作されるスロットルの操作状態に応じて変速段
の固定状態が自動的にキャンセルされることから、変速
段の固定解除忘れや、急な状況変化に伴う出力要求にも
適切に対処しうる変速制御が可能となる。
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は第1実施
例の制御システム図、第2図(1)〜(3)は該実施例
において設定されている各レンジ毎のホールドモードで
の変速パターンをそれぞれ示す図、第3図は該実施例の
ホールドモード時の動作を示すフローチャート図、第4
図は第2実施例のホールドモード時の動作を示すフロー
チャート図、第5図は該実施例において選択使用される
各変速パターンを示す図、第6図は第3実施例のホール
ドモード時の動作を示すフローチャート図、第7図
(1),(2)は該実施例で選択使用されるスロットル
開度の制御特性図である。 40……変速制御手段(コントローラ)、41……スロット
ル操作検出手段(スロットル開度センサ)、43……運転
モード設定手段(運転モード切換スイッチ)。
例の制御システム図、第2図(1)〜(3)は該実施例
において設定されている各レンジ毎のホールドモードで
の変速パターンをそれぞれ示す図、第3図は該実施例の
ホールドモード時の動作を示すフローチャート図、第4
図は第2実施例のホールドモード時の動作を示すフロー
チャート図、第5図は該実施例において選択使用される
各変速パターンを示す図、第6図は第3実施例のホール
ドモード時の動作を示すフローチャート図、第7図
(1),(2)は該実施例で選択使用されるスロットル
開度の制御特性図である。 40……変速制御手段(コントローラ)、41……スロット
ル操作検出手段(スロットル開度センサ)、43……運転
モード設定手段(運転モード切換スイッチ)。
Claims (1)
- 【請求項1】運転者の操作によって変速段を固定し、最
低変速段以外の変速段で発進させることが可能とされた
自動変速機の変速制御装置であって、エンジンの出力を
操作するスロットルの運転者の操作状態を検出するスロ
ットル操作検出手段と、発進時で、かつ変速段が最低変
速段以外の変速段に固定されている状態で、上記スロッ
トル操作検出手段から所定以上のエンジン出力を検出し
た際、変速段の固定をキャンセルし、最低変速段への変
速を許容させる変速制御手段とが設けられていることを
特徴とする自動変速機の変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989033490U JPH089483Y2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989033490U JPH089483Y2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02124357U JPH02124357U (ja) | 1990-10-12 |
JPH089483Y2 true JPH089483Y2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=31537190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989033490U Expired - Lifetime JPH089483Y2 (ja) | 1989-03-23 | 1989-03-23 | 自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089483Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6034562A (ja) * | 1983-08-05 | 1985-02-22 | Fujitsu Ltd | 自動変速機変速制御方式 |
JP2592446B2 (ja) * | 1986-12-10 | 1997-03-19 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 電子制御式自動変速機 |
JPS63280948A (ja) * | 1987-05-12 | 1988-11-17 | Aisin Seiki Co Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
-
1989
- 1989-03-23 JP JP1989033490U patent/JPH089483Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02124357U (ja) | 1990-10-12 |
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