JPH0894007A - ラジアントチューブバーナ及びそれを用いた交互燃焼型ラジアントチューブバーナシステム - Google Patents

ラジアントチューブバーナ及びそれを用いた交互燃焼型ラジアントチューブバーナシステム

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JPH0894007A
JPH0894007A JP25457094A JP25457094A JPH0894007A JP H0894007 A JPH0894007 A JP H0894007A JP 25457094 A JP25457094 A JP 25457094A JP 25457094 A JP25457094 A JP 25457094A JP H0894007 A JPH0894007 A JP H0894007A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼に伴うNOx発生の抑制を図ると共に、
構造をラジアントチューブバーナ装置に好適なものにす
る。また、燃料供給系や空気供給系の制御を単純なもの
にすると共に、コーキングの防止を図る。さらに、本発
明のバーナ装置及びバーナシステムに好適な燃焼制御方
法を提供する。 【構成】 燃料ノズル例えばパイロットバーナ兼用ノズ
ル11と、エアースロート13との各先端を、ラジアン
トチューブ3の端部内に配置すると共に、エアースロー
ト13の先端開口33を、ラジアントチューブ3の内周
壁面に内接あるいは接近するように偏位させて設けてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラジアントチューブバ
ーナ及びそれを用いた交互燃焼型バーナシステムに関す
る。更に詳述すると、本発明は、燃焼排ガスと燃焼用空
気とを交互に蓄熱体に通過させることによって得られる
高温の燃焼用空気を用いて燃焼させるラジアントチュー
ブバーナ及びそれを用いた交互燃焼型のラジアントチュ
ーブバーナシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、蓄熱燃焼をラジアントチューブバ
ーナに適用することが試みられている。蓄熱燃焼は、蓄
熱体を利用して燃焼排ガスで燃焼用空気を高温に予熱
し、この高温燃焼用空気を使って燃焼させるものであ
る。そして、その際、ラジアントチューブの両端にラジ
アントチューブバーナをそれぞれ取り付けて、これらを
交互に燃焼させ、ラジアントチューブバーナを通過した
燃焼排ガスを反対側の燃焼停止中のバーナのエアースロ
ートを通して排気させる交互燃焼型バーナシステムを構
成することが考えられている。この交互燃焼型ラジアン
トチューブバーナシステムにおいて、各バーナのエアー
スロートは、それぞれ蓄熱体に接続され、燃焼時には燃
焼用空気が供給される通路として使用され、燃焼停止時
には燃焼排ガスの排気通路として利用される。そして、
各蓄熱体では、燃焼排ガスが通過するときにはその熱を
回収し、燃焼用空気が通過するときには蓄えられていた
熱で燃焼用空気を燃焼排ガスの温度付近の高温に予熱す
る。
【0003】しかし、一般に蓄熱燃焼を行う場合、燃焼
用空気の予熱温度が高温、例えば800℃以上となりN
Oxが増大する。このため、燃焼用空気の流れに対して
燃料を2段階に分けて噴射し燃焼を行う所謂燃料2段式
燃焼法(米国特許第4,856,492及び米国特許第
4,870,947)や、燃料の流れに対して空気を2
段階に分けて噴射し燃焼を行う所謂空気多段式燃焼法を
採用してNOxの発生を抑制することが考えられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラジア
ントチューブバーナでは、一般に口径90〜200mm
程度の比較的小径の耐熱合金製ラジアントチューブ内に
燃料ノズルを挿入しかつエアースロートを形成するた
め、上述の各燃焼方法の実施が困難である。即ち、燃料
二段式燃焼法では、一次燃焼の後流側で二次燃料を噴射
させる二次燃料ノズルを設けることが必要であるが、ラ
ジアントチューブ内の狭い空間内で一次燃焼室の外側ま
たは内側に二次燃料ノズルを設けることは困難を極め
る。また、空気多段式燃焼法では、一次燃焼ゾーンの下
流側にまで二次空気を供給する流路を確保するため、二
重円筒構造を採ることが必要不可欠であるが、限られた
スペースしかないラジアントチューブ内ではその配置は
困難を極めている。このため、上述の各燃焼方法のNO
x低減原理を充分に生かすことが難しい。
【0005】また、燃料二段式燃焼法や空気多段式燃焼
法を実施するためには、一次と二次の燃料供給系あるい
は空気供給系を必要とし、それらの制御が複雑なものに
なると共にバーナ構造も複雑なものとなるという問題を
有している。
【0006】さらに、交互燃焼を実施するバーナシステ
ムでは、その構造上、燃焼させていない方のバーナの燃
料ノズル内に燃料が残ってしまう。このため、燃料ノズ
ルの断熱構造が十分でないと、エアースロートを通して
排気する高温の燃焼排ガスのために残留燃料が加熱され
て炭化する所謂コーキングを起こす問題も含んでいる。
【0007】本発明は、簡単な構造でNOxを低減させ
得るラジアントチューブバーナを提供することを目的と
する。また、本発明は、燃料のコーキングを防止できか
つ制御が容易な交互燃焼型ラジアントチューブバーナシ
ステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、燃焼排ガスと燃焼用空気とを交互に蓄熱
体に通過させることによって得られる高温の燃焼用空気
を用いて燃焼させるラジアントチューブバーナにおい
て、燃料を噴射する燃料ノズルと燃焼用空気を噴射する
エアースロートとをラジアントチューブの端部内に平行
に配置すると共にエアースロートの先端開口をラジアン
トチューブの内周壁面に内接あるいは接近するように偏
位させて配置するようにしている。ここで、本発明のラ
ジアントチューブバーナは、燃料ノズルとしてパイロッ
トバーナ兼用ノズルを採用することが好ましく、また、
エアースロートの噴射口をラジアントチューブの内周壁
面に内接させることが好ましく、更に燃料ノズルをラジ
アントチューブの中央またはラジアントチューブの内周
壁面に内接しない範囲で空気噴射口とは反対方向に偏心
させることが好ましい。
【0009】また、本発明のラジアントチューブバーナ
は、ラジアントチューブに内装されるエアースロート用
チューブの先端にラジアントチューブを塞ぐノズル支持
体を一体に設け、該ノズル支持体に燃料ノズルの先端を
挿入して支持する燃料ノズル用貫通孔を設ける一方、か
つノズル支持体の周縁にラジアントチューブの内周壁面
と内接する貫通孔を設けて該貫通孔をエアースロートの
噴射口とすることが好ましい。また、本発明は、ラジア
ントチューブを塞ぎ燃料ノズルの先端を挿入して支持す
る燃料ノズル用貫通孔とラジアントチューブの内周壁面
と内接する溝を周縁に有するノズル支持体をラジアント
チューブ内に設け、ラジアントチューブと燃料ノズルと
の間で形成されるエアースロートがノズル支持体の周縁
の溝とラジアントチューブの内周壁面とで形成される孔
をエアースロートの先端開口とすることが好ましい。
【0010】また、本発明のラジアントチューブバーナ
に用いられる蓄熱体は、通路断面積が一定でかつ直線的
に流路が貫通しているハニカム状のセラミックスである
ことが好ましい。
【0011】更に、本発明は、これらのラジアントチュ
ーブバーナをラジアントチューブの両端に設置し、燃焼
させていない方のラジアントチューブバーナのエアース
ロートを通して燃焼排ガスを排気するようにして交互燃
焼型ラジアントチューブバーナシステムを構成してい
る。そして、この交互燃焼型ラジアントチューブバーナ
システムは、燃料ノズルとしてパイロットバーナ兼用ノ
ズルを用いることが好ましい。このパイロットバーナ兼
用ノズルは、燃料ノズルの周囲に一次空気を流す一次空
気流路を設けて、該一次空気流路にパイロット燃焼に適
した量の一次空気をバーナの作動状態とは無関係に常に
流す一方、パイロット火炎を維持するに十分な量の燃料
がパイロット燃料として常に流されると共に燃焼時と燃
焼停止時とで噴射燃料量が切り替えられ、主燃焼とパイ
ロット燃焼とが継続するようにしたものであることが好
ましい。
【0012】
【作用】したがって、請求項1記載のラジアントチュー
ブバーナでは、ラジアントチューブの管壁に沿って燃焼
用空気が噴射され、その流れはラジアントチューブの全
横断面に分布せずに偏在したものとなる。このため、燃
焼用空気が噴射された部分の反対側では負圧が生じて強
力な排ガス再循環が起こると同時に、この排ガスと燃焼
用空気と平行に噴射される燃料ガスとが燃焼用空気の流
れに誘引されて随伴され、徐々に燃焼用空気の流れに巻
き込まれながら緩慢燃焼を起こす。
【0013】即ち、高温例えば約800℃以上に予熱さ
れた燃焼用空気は、常温時に比べて体積が膨張している
ため、常温の燃料に比べてかなりの高速度で噴出され
る。例えば、20〜30m/sの流速で噴出される燃料
に比べて高温予熱空気は100m/s以上の極めて速い
流速で噴出される。このため、燃料はチューブ内に広が
らず高速の燃焼用空気の流れに誘引されてチューブ内壁
に沿って流れ、その間に徐々に燃焼用空気流に巻き込ま
れる。また、噴射口付近にまでラジアントチューブ内を
逆流してくる燃焼排ガスの一部は燃焼用空気の流れに直
接誘引されて巻き込まれ燃焼用空気の酸素濃度を低下さ
せたり、場合によっては燃料噴流と燃焼用空気の噴流と
の間に巻き込まれてこれらが直ちに接触するのを防止す
る。したがって、緩慢燃焼しながら長炎を形成する。
【0014】そして、請求項2記載のラジアントチュー
ブバーナでは、燃焼噴流の根元に絶えずパイロット火炎
が形成されるため、燃焼用空気と燃料とが平行に噴射さ
れても安定して火炎が形成される。
【0015】また、請求項3の発明では、燃焼用空気の
流れと燃料の流れとの間に排ガスが巻き込まれ、燃焼用
空気と燃料とが噴射直後に直ちにコンタクトするのを防
ぐと共に燃料が拡散する部分の燃焼用空気の酸素濃度を
低下させる。
【0016】また、請求項4あるいは5記載の発明で
は、燃料ノズルの先端をラジアントチューブ内のノズル
支持体に挿入すると、この燃料ノズルのラジアントチュ
ーブ内における位置が決められると同時に、燃料ノズル
から完全に隔離されたエアースロートが形成される。そ
して、ノズル支持体の周縁の貫通孔ないし溝とラジアン
トチューブとがエアースロートの先端開口を区画して形
成するので、ラジアントチューブ内にノズル支持体を固
定するだけで、このラジアントチューブに内接したエア
ースロートの先端開口が形成される。しかも、燃料ノズ
ル支持体はバッフルとして機能する。
【0017】また、請求項6記載の発明では、蓄熱体と
してハニカム形状のセラミックスを用いるため、燃焼用
空気あるいは排ガスの流れの淀みをなくすことができ、
かつ排気と給気の相反する方向の流れが交互に起きるこ
とにより流路の自己洗浄作用(逆洗)が働き、蓄熱体内
に排ガス中のダストが付着するのを防止できる。
【0018】更に、上述のバーナをラジアントチューブ
の両端に設置して交互に燃焼させるようにした請求項7
の発明では、ラジアントチューブを通過した燃焼排ガス
が燃焼停止中のバーナのエアースロートを経て排気され
蓄熱体へ導かれる。
【0019】ここで、請求項8記載のバーナシステムで
は、燃焼させていない方のラジアントチューブバーナの
燃料ノズルはパイロット火炎を形成しているため、燃料
ノズルそのものは一次空気及び燃料で冷却され、高温の
燃焼排ガスによって加熱されることがない。しかも、停
止中のバーナを作動させるには、燃焼用空気の流れを切
り替えてバーナスロートに流す一方、燃料ノズルに流す
燃料の量を増やすだけで良い。
【0020】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0021】図1に本発明を適用した交互燃焼型ラジア
ントチューブバーナシステムの一実施例を示す。この交
互燃焼型ラジアントチューブバーナシステム1は、ラジ
アントチューブ3とこのラジアントチューブ3の両端部
に配置される一対のラジアントチューブバーナ5,5及
びこれら一対のバーナ5,5を交互に燃焼させるために
燃焼用空気と燃料のパイロット燃焼分を除いた大部分を
選択的に供給する燃焼用空気供給系と燃料供給系並びに
排気系から構成されている。
【0022】ラジアントチューブ3は、本実施例の場
合、U形チューブを例示している。このラジアントチュ
ーブ3の両端は、図2に示すように、炉壁7を貫通して
炉外に位置されている。ラジアントチューブ3の両端に
はフランジ3aが設けられ、該フランジ3aと炉壁7と
の間に断熱材製のスペーサ7bを介して炉壁7にチュー
ブ3が固定されている。ラジアントチューブ3の炉壁7
への固定は、図示していないが、通常、バングをチュー
ブ側へ炉壁7にあけられた大き目の穴にチューブに取り
付けた断熱材製バングをはめ込んで断熱材のシール部材
で気密に塞がれている。
【0023】各ラジアントチューブバーナ5,5は、蓄
熱体17を内装するタイプであり、バーナボディ9と、
パイロットバーナ兼用の燃料ノズル11と、エアースロ
ート13及びノズル支持体15等より構成されている。
なお、ノズル支持体15はバッフルとして機能し、安定
火炎を形成する。また、ラジアントチューブ3の両端に
配置される各ラジアントチューブバーナ5,5は同じ構
成とされている。したがって、一方のラジアントチュー
ブバーナ装置5の構成について以下に説明する。
【0024】バーナボディ9は、本実施例の場合、L形
の略円筒状を成しており、直角に折り曲げられた上側部
分のフランジ9cを利用してラジアントチューブ3に取
り付けられる。このバーナボディ9の上側部分には、燃
料ノズル例えばパイロットバーナ兼用ノズル11を挿入
するための孔9aが穿設され、ノズル11が貫通するよ
うに取り付けられている。また、このバーナボディ9内
の空間はエアースロート13となっており、このエアー
スロート13の途中には、複数の蓄熱体17が収容され
ている。各蓄熱体17は、バーナボディ9の下向きに折
れ曲がった下側部分に並んで配置されている。これによ
って、排気方向と重力方向とを一致させて燃焼排ガス中
のダストなどが蓄熱体17内に滞留するのを防いでい
る。各蓄熱体17,17は、例えば、通路断面積が一定
でかつ直線的に流路が貫通しているハニカム形状のセラ
ミックス例えばコージライトやムライト等の使用が好ま
しい。このハニカム形状のセラミックスは熱容量が大き
く耐久性が高い割に比較的圧力損失が低い。しかも、排
気と給気とが交互に淀みなく行われる。このため、排ガ
ス中のダストなどは、蓄熱体17,17のハニカム形状
の流路内に付着し難いし、付着しても逆洗されるため汚
れることがない。更に、排ガスから熱を回収する際に排
ガスが酸露点温度以下に低下してもセラミックスの表面
に排ガス中のイオウ分やその化学変化物質が捕捉されて
下流の排気系のダクトなどを低温腐食させることがな
い。
【0025】なお、各バーナ5,5のバーナボディ9,
9は、ダクト10を介して回転四方弁などの4方向の流
路切替手段41にそれぞれ接続されている。バーナボデ
ィ9の下端にはフランジ9bが形成されており、ダクト
10にねじなどで固定されている。
【0026】燃料ノズルとしては、本実施例の場合、パ
イロットバーナ兼用ノズル11が採用されている。この
パイロットバーナ兼用ノズル11は、図12に示すよう
に、燃料ノズル19と、一次エアースロート21を構成
する一次空気配管22及び図示していない点火プラグ等
より構成されている。燃料ノズル19と一次空気配管2
2とは同心円状に配置されている。したがって、ノズル
の構造は単純であり、比較的細く形成することができ
る。このパイロットバーナ兼用ノズル11によると、燃
料ノズル19の周りの一次エアースロート21には二次
空気としてエアースロート13に流される燃焼用空気の
約10%程度の一次空気が流される。燃料ノズル19の
先端部分には主たる噴射口20の他に周りの一次エアー
スロート21に向かって燃料の一部を噴射する噴射口1
8が開口され、燃料の一部をパイロット燃料として一次
エアースロート21内に噴射し一次空気と良好に混合さ
せて予混合気を得るように設けられている。そこに、図
示していないイグナイタが設置されており、燃料ノズル
19の噴射口20の周りに保炎源を形成できるように設
けられている。
【0027】ここで、一次エアースロート21にはパイ
ロット燃焼に適した量の一次空気がバーナの作動状態と
は無関係に常に流される。また、燃料ノズル19にはパ
イロット火炎を維持するに十分な量の燃料がパイロット
燃料として常に流されると共に燃焼時と燃焼停止時とで
噴射燃料量が切り替えられ、主燃焼とパイロット燃焼と
が継続するように構成されている。
【0028】このパイロットバーナ兼用ノズル11の燃
料ノズル19には、例えば図4に示すような燃料供給系
23を介して図示しない燃料供給源が接続されている。
この燃料供給通路23は、燃料ノズル19から噴射され
る燃料の量を制御する制御弁25と、この流量制御弁2
5を迂回するバイパス通路27が設けられ、更に、バイ
パス通路27には、パイロット燃料として十分な量の燃
料が通過させられる流量制御弁29及び遮断弁31が設
けられている。したがって、燃料供給源から供給される
燃料は、流量制御弁25が閉じている場合であってもバ
イパス通路27を介して燃料ノズル19に供給される。
しかしながら、バイパス通路27では、流量制御弁29
がバイパス通路27内の燃料の流量を制限し、燃料ノズ
ル11に供給される燃料を、燃料ノズル11がパイロッ
ト燃焼を行うのに最低限必要な量に調整する。
【0029】このパイロットバーナ兼用ノズル11は、
バーナボディ9の孔9aからラジアントチューブ3内に
挿入されている。したがって、パイロットバーナ兼用ノ
ズル11の周りの空間が二次空気として流される高温に
予熱された燃焼用空気のエアースロート13になる。パ
イロットバーナ兼用ノズル11の先端は、炉壁7内面の
近傍位置にまで達し、詳しくは後述するバッフル15で
支持されている。
【0030】また、パイロットバーナ兼用ノズル11の
一次エアースロート21には、図示しない一次空気供給
源が接続されており、燃料ノズル19がパイロット燃焼
を行うのに最低限必要な量の一次空気が常に供給されて
いる。一次空気としては、蓄熱体を通過しない冷たい空
気が使用される。この一次空気と二次空気として供給さ
れる高温の燃焼用空気とを合わせて空気比は決定され
る。
【0031】ノズル支持体15は、例えば、ラジアント
チューブ3内の炉壁7の内側の面に対応する位置に配置
されている。通常、炉壁で囲われたバング部分は放熱で
きないので、炉内側で火炎が形成されるように設けられ
ている。このノズル支持体15は、バッフルプレートと
して機能する円板部15aと、この円板部15aの全周
縁からパイロットバーナ兼用ノズル11の方向に向けて
延びる空気通路用チューブ15bとから構成され、これ
らは一体的に成形されている。円板部15a及び空気通
路用チューブ15bの直径は、ラジアントチューブ3の
内径と略同一値に設定され、空気通路用チューブ15b
をラジアントチューブ3内に装入することによって円板
部15aでラジアントチューブ3内を閉塞しかつエアー
スロート13を形成する。
【0032】この円板部15aには、図5に示すよう
に、周縁の貫通孔15d及びパイロットバーナ兼用ノズ
ル11側へ突出する円筒状のフランジ15eによって形
成される燃料ノズル用貫通孔15cが設けられている。
貫通孔15dは、円板部15aの周縁部分を、図5に示
すように、半月状に切り欠くようにして空気通路用チュ
ーブ15bの一部にかけて穿たれた穴である。この貫通
孔15dは、ラジアントチューブ3と共にエアースロー
ト13の噴射口33を形成する。即ち、高温に予熱され
た燃焼用空気を二次空気として流すメインのエアースロ
ート13の噴射口33は、ラジアントチューブ3の内周
壁面に内接するように偏位して設けられている。これに
より、後述する高温の燃焼用空気は、噴射口33よりラ
ジアントチューブ3の内周壁面に沿って噴出され流れ
る。なお、本実施例における貫通孔15dは、必ずしも
チューブ内周壁面に内接しなくともほぼそれに近い状態
にまで接近していれば十分な効果が得られる。
【0033】また、円板部15aの燃料ノズル貫通孔1
5cは、管中心あるいはチューブ内周壁面に内接しない
範囲で噴射口33とは反対側に偏位している。燃料ノズ
ル貫通孔15cの直径は、パイロットバーナ兼用ノズル
11の先端の外径と略同一寸法値に設定されている。ま
た、燃料ノズル貫通孔15cの周縁は、バーナボディ9
に向けて延出し、フランジ15eを構成している。パイ
ロットバーナ兼用ノズル11の先端は、このフランジ1
5e内に挿入されて支持される。したがって、パイロッ
トバーナ兼用ノズル11は、図2に示すように、ラジア
ントチューブ3内空間の上側に、ラジアントチューブ3
と略平行に配置され、その先端は空気噴射口33と離れ
て位置している。
【0034】なお、各バーナ5,5のエアースロート1
3,13には、四方弁41を介して燃焼用空気供給系4
0と排気系42に連結され、一方のバーナ5を給気系4
0に接続すると他方のバーナ5が排気系42に接続され
る。
【0035】ここで、一次空気及び二次空気とラジアン
トチューブバーナ装置5の作動との関係を図6に示す。
ラジアントチューブバーナ5が作動する燃焼モードで
は、一次空気に加えて二次空気も圧送されており、した
がって、このラジアントチューブバーナ装置5には、燃
焼を行うのに適した量の燃焼用空気が100パーセント
供給される。この場合には、ラジアントチューブバーナ
5の燃焼量は100パーセントに達する。
【0036】一方、ラジアントチューブバーナ装置5が
非作動の燃焼停止状態となる排気モードでは、一次空気
のみが圧送されている。したがって、このラジアントチ
ューブバーナ5には、パイロットバーナ兼用ノズル11
がパイロット燃焼するのに適した少量の燃焼用空気が供
給され、燃焼にほとんど影響を与えないパイロット火炎
を形成するのみである。即ち、燃料ノズル11の一次エ
アースロート21には、ラジアントチューブバーナ5の
作動状態とは無関係に常に一次空気が供給されている。
【0037】以上のように構成された一方のラジアント
チューブバーナ5は、以下のように作動する。
【0038】先ず、パイロット燃焼を行う場合には、燃
料供給系23の流量制御弁25は閉じたまま燃料をバイ
パス通路27を介して燃料ノズル19へ供給する。燃料
ノズル19の周りの一次エアースロート21には、一次
空気供給源から常に一次空気が圧送されているので、パ
イロット燃料と一次空気とがパイロット燃焼に適した空
気比の予混合ガスになる。そして、この混合ガスを点火
プラグで着火し、パイロット燃焼を行う(図1に示す上
側のラジアントチューブバーナ5の状態)。
【0039】燃料ノズル11がパイロット燃焼を行って
いる状態で空気供給源からの二次空気の供給を開始した
後、燃料供給系23の流量制御弁25を開いて燃料ノズ
ル19に燃料を流す。つまり、燃料供給系23の流量制
御弁25が開かれると、燃料供給源から大量の燃料がパ
イロットバーナ兼用ノズル11の燃料ノズル19に供給
される。
【0040】一方、燃焼用空気供給系40から二次空気
として供給された空気は、各蓄熱体17,17を通過し
ながら予熱され、高温例えば800℃以上にされてエア
ースロート13内へ導入される。このため、二次空気は
膨張してその流速を増し、二次空気噴射口33から勢い
良く例えば、100m/s位の速度で噴出してラジアン
トチューブ3の内周壁面寄りに偏在した高速の空気の流
れを形成する。空気噴射口33は、ラジアントチューブ
3の内周壁面と内接ないし接近するように偏位して設け
られ、またパイロットバーナ兼用ノズル11の先端が挿
入された貫通孔15cから離れて配置されている。この
ため、図7に示すように、二次空気としての高速の燃焼
用空気流A2は燃料流Fから離れてラジアントチューブ
3の内周壁面に沿って形成される。したがって、ラジア
ントチューブ3内の燃焼用空気流A2の反対側では負圧
が生じて燃焼排ガスGが渦巻くように逆流し、燃料と混
合されてから更に燃焼用空気流A2に巻き込まれ、また
この燃焼排ガスGの流れが高速の燃焼用空気流A2を包
み込み、燃焼用空気に取り込まれながら流れる。即ち、
燃料と燃焼用空気とは十分に燃焼排ガスを巻き込んだ状
態で徐々に燃焼しながらラジアントチューブ3内に延び
るいわゆる緩慢燃焼を行う(図1に示す下側のラジアン
トチューブバーナ5の状態)。緩慢燃焼は火炎温度の低
下および酸素濃度の低下によりNOx生成の抑制を図
る。
【0041】そして、この燃焼状態から燃料供給系23
の流量制御弁25を閉じると共に二次空気供給源からの
二次空気の供給を停止しても、パイロットバーナ兼用ノ
ズル11には依然として僅かの年利用と一次空気が供給
され続けるためパイロット火炎を維持する。
【0042】このラジアントチューブバーナ5において
は、パイロットバーナ兼用ノズル11あるいは単なる燃
料ノズルを装着する場合には、このノズル11をバーナ
ボディ9の孔9aから空気通路用チューブ15b内に挿
入してその先端のノズル支持体15のフランジ15e内
にパイロットバーナ兼用ノズル11の先端を挿入するこ
とによってパイロットバーナ兼用ノズル11の先端の位
置決めと支持を行う。そして、更にバーナボディ9のラ
ジアントチューブ3への取り付けと同時に空気通路用チ
ューブ15bのラジアントチューブ3内への装入によっ
て、パイロットバーナ兼用ノズル11はラジアントチュ
ーブ3内空間の上側にラジアントチューブ3に平行に自
動的に配設される。
【0043】さらに、このラジアントチューブバーナ5
のパイロットバーナ兼用燃料ノズル11では、燃料ノズ
ル19の周りに常温の空気が一次空気として常に供給さ
れおり、また燃料も僅かながら流れているため、エアー
スロート13内を燃焼排ガスが流れてもその熱でコーキ
ングを起こすことがない。
【0044】なお、他方のラジアントチューブバーナ5
も、上述した一方のラジアントチューブバーナ装置5と
同様に構成され、同様に作動する。したがって、他方の
ラジアントチューブバーナ装置5についての説明は省略
する。ただし、燃料供給源、一次空気供給源及び二次空
気供給源については、一方のラジアントチューブバーナ
装置5と同一のものを共有することが望ましい。
【0045】ここで、四方弁41を第1位置(図示する
位置)に切り替えた場合には、一方のラジアントチュー
ブバーナ装置5の二次エアースロート13が二次空気供
給源に接続されると共に、他方のラジアントチューブバ
ーナ装置5の二次エアースロート13が大気側に接続さ
れ、また、四方弁41を第2位置に切り替えた場合に
は、一方のラジアントチューブバーナ装置5の二次エア
ースロート13が大気側に接続されると共に、他方のラ
ジアントチューブバーナ装置5の二次エアースロート1
3が二次空気供給源に接続されるように構成する。
【0046】このように作動するラジアントチューブバ
ーナ5をラジアントチューブ3の両端に設置して交互に
燃焼させる交互燃焼型ラジアントチューブバーナシステ
ム1は、次のように動作する。尚、一方のラジアントチ
ューブバーナ5を以下、説明の便宜上、Aバーナと呼
び、他方のラジアントチューブバーナ5をBバーナと呼
【0047】まず、Aバーナ側の燃料供給系23の流量
制御弁25を開き、Bバーナ側の燃料供給系23の流量
制御弁25を閉じると共に、Aバーナ側に燃焼用空気供
給系40を、Bバーナ側に排気系42を接続するように
四方弁41を切り替える。
【0048】これにより、Aバーナ側には大量の燃料と
一次空気及び二次空気が供給され、燃焼する。一方、B
バーナのパイロットバーナ兼用ノズル11には少量の燃
料と一次空気のみが供給され、パイロット燃焼が行われ
る。即ち、Bバーナは燃焼が停止されていても、パイロ
ット燃焼に適した量の燃料及び一次空気が供給されてパ
イロット燃焼を継続している。
【0049】Aバーナの燃焼で発生した燃焼排ガスは、
ラジアントチューブ3を加熱しながらBバーナ側に向け
て流れる。そして、この燃焼排ガスは、Bバーナ側のノ
ズル支持体15の空気噴射口33からメインのエアース
ロート13内に流入し、四方弁41を介して排気系42
へ誘引され、所定の排気処理が施された後大気に排出さ
れる。このとき、燃焼排ガスは、バーナボディ9内の蓄
熱体17,17でその熱が回収される。したがって、各
蓄熱体17の温度は上昇している。
【0050】そして、Aバーナが燃焼を開始してから所
定時間T例えば、20〜40秒位経過すると、Aバーナ
側の燃料供給系23の流量制御弁25が閉じる。そし
て、四方弁41が切り替わってAバーナ側が排気系42
に、Bバーナ側が燃焼用空気供給系40に接続されてB
バーナを掃気する。その後、Bバーナ側の燃料供給系2
3の流量制御弁25が開いてBバーナ側に主燃料が供給
される。
【0051】この様子を図8に示す。時点t1におい
て、Aバーナが主燃焼を開始し、Bバーナがパイロット
燃焼を開始する。そして、時間Tだけ経過した時点t2
では、主燃焼を行っていたAバーナがパイロット燃焼に
切り替わり、パイロット燃焼を行っていたBバーナが主
燃焼を開始する。以後同様にして、所定時間Tの経過毎
に、燃焼するバーナと燃焼停止するバーナとが切り替わ
り、バーナシステム1は交互燃焼を実施する。
【0052】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、バーナシステム1においては、Aバーナと
Bバーナの切り替えを設定時間T毎に繰り返す構成とし
たがこれに限るものではなく、各蓄熱体17A,17B
を通過した後の燃焼排ガスの温度を監視し、この温度が
例えば、200℃位に達した時点で切り替える構成とし
ても良い。
【0053】また、ノズル支持体15は、ラジアントチ
ューブ3に内装される空気通路用チューブ15bと一体
成形してバーナ取り付け時にチューブ3内へ組み込むよ
うにしているが、これに限るものではなく、例えば、図
9に示すラジアントチューブバーナ51のノズル支持体
53のように、一枚の円板を打ち抜いて燃料ノズル貫通
孔53cと周縁の溝53dを形成したものをラジアント
チューブ3の内周面に溶接などで固定しても良い。
【0054】さらに、ラジアントチューブバーナ5にお
いては、各蓄熱体17,17をバーナボディ9内の下側
に並べて収容する構成としたが、図9に示すように、エ
アースロート13内、または図示していないがバーナボ
ディ9と四方弁41とを接続するダクト10内に収容し
ても良い。エアースロート13内に収容するときには、
図9に示すように、パイロットバーナ兼用ノズル11の
周囲に並べて蓄熱体17を収容する。
【0055】また、ラジアントチューブバーナとして
は、図10に示す形式のものでも良い。詳述すると、こ
のラジアントチューブバーナ61では、ラジアントチュ
ーブ3の端部内に耐火材製スリーブ63を挿入してい
る。スリーブ63の先端部分は厚肉部63aとなってお
り、図11に示すように、この厚肉部63aの孔即ちノ
ズル貫通孔63bは、ラジアントチューブ3の中心より
も上側に僅かに偏位している。この孔63bには、パイ
ロットバーナ兼用ノズル11の先端が挿入されており、
したがって、燃料ノズル11の先端はこの厚肉部63a
で位置決めされ支持される。
【0056】また、厚肉部63aの外周面の下端部分に
は、エアースロート13と部分的に繋がり長手方向に延
びる溝63cが形成されている。この溝63cは、ラジ
アントチューブ3の内周壁面との間でエアースロート1
3の噴射口33を形成している。
【0057】即ち、ラジアントチューブバーナ61のエ
アースロート13の出口は、上述のラジアントチューブ
バーナ5と同様に、ラジアントチューブ3の内周壁面に
内接するように偏位している。また、本実施例では、エ
アースロート13の開口即ち噴射口33はラジアントチ
ューブ3の内周壁面に内接した例について主に説明した
が、これに特に限られずほぼ内接あるいは接近した状態
でも空気噴流の反対側に排ガス再循環を起こさせること
は可能である。最も、噴射口33が内接しているときが
より強い排ガス再循環を起こす。
【0058】なお、スリーブ63の先端面は、孔63b
の穿設されている部分よりも溝63cが形成されている
部分が三日月状に段部を成して凹んでいる。この段部の
形状により、二次空気流の噴射角度や方向を所望の値に
調整することができる。
【0059】また、本実施例では高温の燃焼用空気をバ
ーナに連結ないし内装した蓄熱体を利用した交番燃焼に
よって得る場合について主に説明したがこれに特に限定
されるものではなく、例えば燃焼用空気供給系と排気系
に対し蓄熱体を相対的に回転させることによって、ある
いは流路切替手段を用いて蓄熱体に対する流体の流れ方
向を切り替えることなどによって、高温の燃焼排ガスの
排熱を利用して燃焼用空気を高温に予熱したものを単一
のバーナに連続的に供給し、連続燃焼させるようにして
も良い。また、本実施例では燃料ノズルとしてパイロッ
トバーナ兼用ノズルを採用しているが、これに特に限定
されず、場合によっては燃料ノズルとは別個に燃料ノズ
ルの噴射口近傍にパイロットバーナを設置するようにし
ても良い。更に、本実施例ではガス燃料を用いる場合に
ついて主に説明したがこれに特に限定されず、例えばオ
イルなどの液体燃料を使用することも可能である。更
に、燃焼用空気は必ずしも100m/s程度の高流速で
なくとも、それよりも遅い流速であっても本発明は成立
する。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のラジアン
トチューブバーナ装置では、燃料を噴射する燃料ノズル
と高温に予熱された燃焼用空気を噴射するエアースロー
トとをラジアントチューブの端部内に平行に配置すると
共にエアースロートの先端開口をラジアントチューブの
内周壁面に内接あるいは接近するように偏位させて配置
しているので、ラジアントチューブの管壁に沿って燃焼
用空気が噴射され、その流れがラジアントチューブの全
横断面に分布せずに偏在したものとなり、燃焼用空気が
噴射された部分の反対側に負圧を生じさせて強力な排ガ
ス再循環が起こし、同時にこの排ガスと燃焼用空気と平
行に噴射される燃料ガスとが燃焼用空気の流れに誘引さ
れて随伴され、徐々に燃焼用空気の流れに巻き込まれな
がら緩慢燃焼を起こす。したがって、燃焼が徐々に進行
する緩慢燃焼を実施することができ、NOxの発生を抑
制することができる。また、ラジアントチューブの壁面
に沿って長炎が形成できるので、均一なヒートフラック
スでチューブを加熱させることができ、従来のバーナに
起こっていた局所加熱が防止でき、ラジアントチューブ
の寿命を長くできる。
【0061】また、燃料ノズルとしてパイロットバーナ
兼用ノズルを用いる場合、安定な一次火炎を形成しこれ
を燃料と共に燃焼用空気の流れ側へ誘引させ得るので、
燃焼用空気と燃料とを離して噴射させても安定な火炎形
成が可能となり、燃焼排ガス巻き込み量を増やしてより
低NOx化できる。
【0062】また、請求項3の場合、燃焼用空気の流れ
と燃料の流れとの間に排ガスが巻き込まれ、燃焼用空気
と燃料とが噴射直後に直ちにコンタクトするのを防ぐと
共に燃料が拡散する部分の燃焼用空気の酸素濃度を低下
させるので、よりNOxの発生を抑制できる。
【0063】また、請求項4及び5記載の発明では、燃
料ノズルの先端をラジアントチューブ内のノズル支持体
に挿入することで、この燃料ノズルのチューブ内におけ
る位置決めと支持を実現すると共にエアースロートの先
端開口を形成できる。このため、ラジアントチューブバ
ーナの製造が容易になる。特に、請求項4記載の発明の
場合、ラジアントチューブ内へのノズル支持体の取付作
業を容易なものにすることができる。
【0064】また、請求項6の発明の場合、蓄熱体とし
てハニカム形状のセラミックスを用いるため、燃焼用空
気あるいは排ガスの流れの淀みをなくすことができ、か
つ排気と給気の相反する方向の流れが交互に起きること
により流路の自己洗浄作用(逆洗)が働き、蓄熱体内に
排ガス中のダストなどが付着するのを防止できる。
【0065】また、請求項7記載のバーナシステムで
は、上述のラジアントチューブバーナ装置を使用して交
換燃焼を実施することができ、熱効率の向上を図ること
ができる。
【0066】更に、請求項8記載の発明では、燃料ノズ
ル内に常時燃料を流しかつ一次エアースロート内の一次
空気で冷却することができるため、メインのエアースロ
ートを介して排気される燃焼排ガスの熱で燃料通路内の
燃料が加熱されて高温になるのを防止でき、コーキング
の発生を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラジアントチューブバーナを用いた交
互燃焼型ラジアントチューブバーナシステムの一実施例
を示す概略構成図である。
【図2】図1のラジアントチューブバーナの断面図であ
る。
【図3】図2の矢印III 方向からみたラジアントチュー
ブバーナの側面図である。
【図4】図2のラジアントチューブバーナの燃料供給系
の一例示すブロック図である。
【図5】図2の矢印V方向からみたラジアントチューブ
バーナの断面図である。
【図6】図2のラジアントチューブバーナの燃焼状態と
供給される空気量との関係を示すタイムチャートであ
る。
【図7】図2のラジアントチューブバーナの燃焼原理を
示す概念図である。
【図8】図1のバーナシステムの交互燃焼の様子を示
し、各ラジアントチューブバーナの作動関係を示すタイ
ムチャートである。
【図9】本発明のラジアントチューブバーナの他の実施
例を示す断面図である。
【図10】本発明のラジアントチューブバーナの更に他
の実施例を示す断面図である。
【図11】図10の矢印XI方向からみたラジアントチュ
ーブバーナの断面図である。
【図12】パイロットバーナ兼用ノズルの一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 交互燃焼型ラジアントチューブバーナシステム 3 ラジアントチューブ 5,51,61 ラジアントチューブバーナ 7 炉壁 11 パイロットバーナ兼用ノズル(燃料ノズル) 13 エアースロート 15,53 ノズル支持体 19 燃料ノズル 21 一次エアースロート 33 噴射口(メインのエアースロートの先端開口)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼排ガスと燃焼用空気とを交互に蓄熱
    体に通過させることによって得られる高温の燃焼用空気
    を用いて燃焼させるラジアントチューブバーナにおい
    て、燃料を噴射する燃料ノズルと前記燃焼用空気を噴射
    するエアースロートとをラジアントチューブの端部内に
    平行に配置すると共に前記エアースロートの先端開口を
    前記ラジアントチューブの内周壁面に内接あるいは接近
    するように偏位させて配置したことを特徴とするラジア
    ントチューブバーナ。
  2. 【請求項2】 前記燃料ノズルはパイロットバーナ兼用
    ノズルであることを特徴とする請求項1記載のラジアン
    トチューブバーナ。
  3. 【請求項3】 前記燃料ノズルをラジアントチューブの
    中央またはラジアントチューブの内周壁面に内接しない
    範囲で空気噴射口とは反対方向に偏心させたことを特徴
    とする請求項1または2記載のラジアントチューブバー
    ナ。
  4. 【請求項4】 前記ラジアントチューブに内装されるエ
    アースロート用チューブの先端にラジアントチューブを
    塞ぐノズル支持体を一体に設け、該ノズル支持体に前記
    燃料ノズルの先端を挿入して支持する燃料ノズル用貫通
    孔を設ける一方、かつ前記ノズル支持体の周縁にラジア
    ントチューブの内周壁面と内接する貫通孔を設けて該貫
    通孔をエアースロートの噴射口とすることを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載のラジアントチューブ
    バーナ。
  5. 【請求項5】 ラジアントチューブを塞ぎ前記燃料ノズ
    ルの先端を挿入して支持する燃料ノズル用貫通孔と前記
    ラジアントチューブの内周壁面と内接する溝を周縁に有
    するノズル支持体を前記ラジアントチューブ内に設け、
    前記ラジアントチューブと燃料ノズルとの間で形成され
    るエアースロートが前記ノズル支持体の周縁の溝とラジ
    アントチューブの内周壁面とで形成される孔をエアース
    ロートの先端開口とすることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載のラジアントチューブバーナ。
  6. 【請求項6】 前記蓄熱体は通路断面積が一定でかつ直
    線的に流路が貫通しているハニカム状のセラミックスで
    あることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載
    のラジアントチューブバーナ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずかに記載のラジア
    ントチューブバーナをラジアントチューブの両端に設置
    し、燃焼させていない方のラジアントチューブバーナの
    エアースロートを通して燃焼排ガスを排気することを特
    徴とする交互燃焼型ラジアントチューブバーナシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 燃料ノズルの周囲に一次空気を流す一次
    空気流路を設けて、該一次空気流路にパイロット燃焼に
    適した量の一次空気をバーナの作動状態とは無関係に常
    に流す一方、パイロット火炎を維持するに十分な量の燃
    料がパイロット燃料として常に流されると共に燃焼時と
    燃焼停止時とで噴射燃料量が切り替えられ、主燃焼とパ
    イロット燃焼とが継続するパイロットバーナ兼用ノズル
    を燃料ノズルとしたことを特徴とする請求項7記載の交
    互燃焼型ラジアントチューブバーナシステム。
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JP2008232544A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Osaka Gas Co Ltd バーナノズルの設置構造

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