JPH089395Y2 - ディーゼルエンジンの始動装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの始動装置

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JPH089395Y2
JPH089395Y2 JP11162289U JP11162289U JPH089395Y2 JP H089395 Y2 JPH089395 Y2 JP H089395Y2 JP 11162289 U JP11162289 U JP 11162289U JP 11162289 U JP11162289 U JP 11162289U JP H089395 Y2 JPH089395 Y2 JP H089395Y2
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timer
oil
engine
electronic timer
solenoid valve
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洋 松田
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UD Trucks Corp
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はディーゼルエンジンの始動装置に関する。
〈従来の技術〉 燃料をシリンダ内に噴射する時期は出力,燃費,排ガ
ス等の一般的な性能を左右する他、始動性にも大きな影
響を及ぼすので総合的に最適値に合わせる必要がある。
即ち、エンジン始動時において噴射時期を最遅角側にセ
ットし、エンジン回転数の上昇と共に該噴射時期を進角
させるが、この最適噴射時期は、タイマによって制御さ
れている。ここで、従来のディーゼルエンジンの始動装
置に用いられる自動タイマ装置として、例えば実開昭62
−169232号公報に示されているものがある。
これについて簡単に説明すると、該自動タイマ装置
は、噴射時期が最遅角側になるように弾性部材により一
方向に付勢されている偏心カムを、導入されるオイルの
油圧により前記弾性付勢力に抗して他方向に作動させる
ことにより噴射時期を進角させる燃料噴射タイミング制
御用電子タイマと、該電子タイマを含むオイル供給部位
にオイルを供給するエンジン駆動のオイルポンプと、該
電子タイマとオイルポンプの吐出側との間に介装されて
該電子タイマの進角制御を行うタイマ用電磁弁とを有し
て構成される。そして、該油圧ポンプにより電子タイマ
に供給する油圧をタイマ用電磁弁により制御する。即
ち、油圧が供給されないときには、偏心カムが弾性部材
により一方向に付勢されて、噴射時期が最遅角側になる
ようにセットされている。そして油圧が供給されると、
供給される油圧により内部の偏心カムが前記弾性付勢力
に抗して他方向に作動されて、エンジン駆動軸側のディ
スクが回動して、エンジン駆動軸に対するポンプカムシ
ャフトの位相が噴射時期の進角方向に変化するようにな
っている。
この場合、該自動タイマ装置はエンジン回転が上昇す
ると噴射時期を進め、エンジン回転が下がると噴射時期
を遅らせるように制御される。ところで、始動時には、
該自動タイマには油圧が供給されておらず、もって偏心
カムが弾性部材により一方向に付勢されて作動していな
いため、噴射時期は最遅角側にセットされている。尚エ
ンジン始動時には、始動性の向上のため噴射時期を若干
進角させる必要がある。
しかしエンジン始動時においてはエンジンにより作動
される油圧ポンプの回転数が低く、もって吐出圧力,吐
出量とも少ない。さらに油圧ポンプから油圧が供給され
ても、電子タイマとオイルポンプの吐出側との間には前
記タイマ用電磁弁が介装されており、供給された油圧は
該タイマ用電磁弁等の内部を満たしてから電子タイマに
供給されることとなる。従って、エンジンが始動され油
圧ポンプが始動されても、電子タイマに供給されるオイ
ルは僅かなものとなり、もってタイマ内部の偏心カムは
速やかに前記弾性付勢力に抗して他方向に作動すること
ができず、もってタイマは最遅角側にセットされること
となり、始動性がよくない。従って、従来はエンジン始
動時専用の加圧ポンプ、三方電磁弁、及び前記位相制御
用の電磁弁の迂回通路等を備えて、エンジン始動時にお
いては当該加圧ポンプ等を作動させて前記自動タイマ装
置に油圧を供給して、該タイマを進角させている。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、エンジン始動時専用のために加圧ポン
プ、三方電磁弁、及び前記位相制御用の電磁弁の迂回通
路等を備えることとなると、部品点数も多くまた装置も
複雑なものとなってコストも上昇し、エンジンルーム内
における装置の配置も難しくなるという不具合がある。
また、例えばアルコール燃料を使用するディーゼルエ
ンジン車においては、アルコールは軽油に較べて自己着
火性が低いため、補助点火プラグを設け、補助的に点火
を行っているが、燃料噴射タイミングの進角制御に伴っ
てエンジン始動時の点火時期も進角する必要がある。
本考案は上記の実情に鑑みなされたもので、エンジン
駆動のオイルポンプにより供給される油圧により内部の
偏心カムを弾性付勢力に抗して他方向に作動させて進角
制御させる自動タイマ装置を有するディーゼルエンジン
において、始動性が良好でかつ設置コストも低いディー
ゼルエンジンの始動装置を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため、第1の考案は、噴射時期が最遅角側になる
ように弾性部材により一方向に付勢されている偏心カム
を、導入されるオイルの油圧により前記弾性付勢力に抗
して他方向に作動させることにより噴射時期を進角させ
る燃料噴射タイミング制御用電子タイマと、該電子タイ
マを含むオイル供給部位にオイルを供給するエンジン駆
動のオイルポンプと、該電子タイマとオイルポンプの吐
出側との間に介装されて該電子タイマの進角制御を行う
タイマ用電磁弁とを有し、エンジン運転状態に基づいて
前記タイマ用電磁弁を駆動制御する燃料噴射ポンプの自
動タイマ装置を有するディーゼルエンジンにおいて、 オイルポンプとタイマ用電磁弁との間に切換弁を設
け、該切換弁からタイマ用電磁弁をバイパスして電子タ
イマに連通可能なバイパス通路を形成すると共に、エン
ジン始動状態が検出されたとき前記バイパス通路を介し
てオイルポンプの吐出側が前記電子タイマに直接連通さ
れるように前記切換弁を切換作動する切換弁制御手段を
設ける構成とした。
また、第2の考案では、噴射時期が最遅角側になるよ
うに弾性部材により一方向に付勢されている偏心カム
を、導入されるオイルの油圧により前記弾性付勢力に抗
して他方向に作動させることにより噴射時期を進角させ
る燃料噴射タイミング制御用電子タイマと、該電子タイ
マを含むオイル供給部位にオイルを供給するエンジン駆
動のオイルポンプと、該電子タイマとオイルポンプの吐
出側との間に介装されて該電子タイマの進角制御を行う
タイマ用電磁弁とを有し、エンジン運転状態に基づいて
前記タイマ用電磁弁を駆動制御する燃料噴射ポンプの自
動タイマ装置を有すると共に、さらに噴射アルコール燃
料の着火を助ける補助点検栓を有するディーゼルエンジ
ンにおいて、 オイルポンプとタイマ用電磁弁との間に切換弁を設
け、該切換弁からタイマ用電磁弁をバイパスして電子タ
イマに連通可能なバイパス通路を形成し、エンジン始動
状態が検出されたとき前記バイパス通路を介してオイル
ポンプの吐出側が前記電子タイマに直接連通されるよう
に前記切換弁を切換作動する切換弁制御手段を設けると
共に、同じくエンジン始動状態が検出されたとき前記補
助点検栓の点火時期を進角させる点火制御手段を設ける
構成とした。
〈作用〉 以上の構成によれば、エンジン始動状態が検出される
と前記バイパス通路を介して、即ち電子タイマの進角制
御を行っているタイマ用電磁弁をバイパスして、オイル
ポンプの吐出側の電子タイマに直接連通するように前記
切換弁が切換作動されるので、オイルポンプの回転数が
低くもって吐出圧力,吐出量とも少なくても、オイルが
略全量かつ直接タイマに流入することとなる。もって、
噴射時期が最遅角側になるように弾性部材により一方向
に付勢されていた偏心カムが、導入されたオイルの油圧
により前記弾性付勢力に抗して他方向に作動させられる
ので、噴射時期が進角させられることとなり、始動性の
向上が図れる。
また噴射アルコール燃料の着火を助ける補助点火栓を
有するディーゼルエンジンにおいては、該補助点火栓へ
の点火信号も前述したタイマの進角と同様に、同じくエ
ンジン始動状態が検出されたとき進角させるように構成
したので、軽油と比較して自己着火性が低いアルコール
を燃料とする場合にも、ディーゼルエンジンの点火性能
も向上し、ディーゼルエンジンの始動性が向上する。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1の考案の第1実施例を示す第1図において、従来
と同一構成、即ち、噴射時期が最遅角側になるように弾
性部材により一方向に付勢されている偏心カムを、導入
されるオイルの油圧により前記弾性付勢力に抗して他方
向に作動させることにより噴射時期を進角させる燃料噴
射タイミング制御用電子タイマ1を有する燃料噴射ポン
プ2により、ディーゼルエンジン3の各気筒毎に設けら
れた燃料噴射弁4a〜4dに燃料が加圧供給されている。
ここで、前記電子タイマ1へのオイルの供給は他の機
器へのオイル供給も行っているディーゼルエンジン3に
より駆動されるオイルポンプ5により行われるが、該オ
イルポンプ5と電子タイマ1との間には後述のコントロ
ールユニット6からの制御信号に基づいて前記電子タイ
マ1の進角・遅角制御を行っているタイマ用電磁弁7が
介装され、オイルポンプ5とタイマ用電磁弁7とは供給
通路8aにより連通され、タイマ用電磁弁7と電子タイマ
1とは供給通路8bにより連通される。
本考案の第1実施例に係る構成として、供給通路8aに
4方切換弁40が設けられており、該4方切換弁40から分
岐しタイマ用電磁弁7をバイパスして電子タイマ1に直
接連通可能なバイパス通路11が形成されている。
ここで、前記4方切換弁40の構造について、第2図を
参照しつつ説明する。
ケーシング41にはオイルポンプ5の吐出側に連通する
オイル流入孔42、電子タイマ1に連通するべく前記バイ
パス通路11が接続される第1オイル吐出孔43、前記タイ
マ用電磁弁7に連通するべく前記供給通路8aが接続され
る第2オイル吐出孔44、及び例えば潤滑箇所へのオイル
供給用のオイルを供給するためにディーゼルエンジン3
内部と連通しているエンジン連通路12に接続する第3オ
イル吐出孔45が夫々形成されている。ケーシング41に隣
接して制御信号によりON制御されるコイル46が設けられ
ており、ケーシング41内部にはスピンドル部48を有する
第1弁体49が移動可能に設けられている。そして、該第
1弁体49は常時はスプリング47の付勢力により図中点線
の位置に閉弁付勢されており、前記コイル46により開弁
される。また、第1弁体49の弁体部50にはスプリング51
(バネ定数k)の付勢力により常時はストップリング52
に突き当てられて連通路53の連通を遮断する第2弁体54
が設けられている。
他方、コントロールユニット6はエンジン運転状態に
応じてタイマ用電磁弁7を後述のように制御するが、こ
の場合、運転状態を検出する手段として、燃料噴射ポン
プ2の図示しないラック位置等を検出することによりエ
ンジン負荷を検出する負荷センサ21と、エンジン回転数
を検出するエンジン回転数センサ22と、エンジンキース
イッチ23の位置を検出するスイッチ位置センサ24と、エ
ンジン駆動軸に対するポンプカムシャフトの位相を検出
するタイミングセンサ25とが設けられる。尚、13はバッ
テリーである。
次に作用を説明する。
コントロールユニット6は、スイッチ位置センサ24に
よりエンジンキースイッチ23の位置がクランキング位置
であることを検出すると、エンジン始動状態と判断し
て、4方切換弁40のコイル46をON制御して、スプリング
47の付勢力に抗して第1弁体49を図で下方に押し下げ、
弁体部50を着座部55に着座させる。このとき、オイルポ
ンプ5によりオイル流入孔42に供給されたオイルは、全
量が、電子タイマ1に連通するべく前記バイパス通路11
が接続される第1オイル噴射時期が最遅角側に鳴るよう
に弾性部材により一方向に付勢されていた偏心カムを、
該弾性付勢力に抗して他方向に作動させることにより、
該電子タイマ1を所定位相進角制御する。そして、さら
にオイルがオイル流入孔42よりケーシング41内部に流入
して、内部の油圧Pが上昇しスプリング51(バネ定数
k)の付勢力により高くなると、弁体部50は着座部55に
着座したまま、第2弁体54が開弁して連通路53の連通を
開放する。もって、オイルが第1オイル吐出孔43に流れ
ると共に、前記タイマ用電磁弁7に連通している第2オ
イル吐出孔44、及びエンジン3内部に連通している第3
オイル吐出孔45に流れる。
そして、エンジンキースイッチ23の位置がON位置であ
ることが検出され、かつ例えばエンジン回転数センサ22
により検出されるエンジン回転数が所定回転数以上とな
った場合は、エンジン始動状態が完了したと判断して、
4方切換弁40のコイル46をOFFとする。もって、オイル
は第2オイル吐出孔44及び第3オイル吐出孔45のみに流
れ、その後は従来の電子タイマ1による位相制御を行
う。
従って、かかる構成によれば、エンジンキースイッチ
23の位置によりエンジン始動状態が検出されると、前記
バイパス通路11を介して、即ち電子タイマ1の進角制御
を行っているタイマ用電磁弁7をバイパスして、オイル
ポンプ5の吐出側が電子タイマ1に直接連通するように
前記4方切換弁40が切換作動されるので、エンジン回転
数が低いことによりオイルポンプ5の回転数が低く、も
って吐出圧力,吐出量とも少なくてもオイルが全量かつ
直接、電子タイマ1に流入することとなる。従って、電
子タイマ内部の偏心カムは速やかに前記弾性付勢力に抗
して他方向に作動し、もって該電子タイマ1を所定位相
進角させるので、始動性の向上が図れる。また本実施例
においては、エンジン始動専用のポンプ等を設ける必要
がないので、設置コストが上昇することもない。即ち、
以上説明したように、4方電磁弁40に設けた第2弁体54
が切換弁40を切換作動する作用を奏するため、該第2弁
体54は切換制御手段としての機能を奏している。
第1の考案の第2実施例として、第1実施例における
4方切換弁40の代わりに、4方切換弁60を設けた構成と
してもよい。ここで、4方切換弁60の構成について、第
3図を参照しつつ説明するが、4方切換弁40と同一要素
には同一符号を付して説明を省略する。
ケーシング41内部には、常時はスプリング47の付勢力
により図中点線の位置に閉弁付勢されていてコイル46に
より開弁される弁体61が移動可能に設けられている。
尚、弁体61は弁体部62とスピンドル部63a,63bとを有
し、スピンドル部63bの直径は第2オイル吐出孔44の内
径より大きく形成されており、またスピンドル部63bの
端部がケーシング41に当接した時点で弁体部62と弁座部
55との間にクリアランスCが生じるようにスピンドル部
63bの長さが決められている。
次に本実施例の作用を説明する。
エンジン始動状態と判断されると、4方切換弁60のコ
イル46がON制御され、スプリング47の付勢力に抗して弁
体61が図で下方に押し下げられ、スピンドル部63bの端
部がケーシング41に当接する。このとき、スピンドル部
63bの直径が第2オイル吐出孔44の内径より大きく形成
されているので、前記ON制御中においては、第2オイル
吐出孔44への連通は遮断される。また、スピンドル部63
bの端部がケーシング41に当接した時点で弁体部62と弁
座部55との間にクリアランスCが生じるようにスピンド
ル部63bの長さが決められているので、当該クリアラン
スCを介して第3オイル吐出孔45への連通は僅かに確保
される。
従って、オイルポンプ5によりオイル流入孔42に供給
されたオイルは、略全量が、電子タイマ1に連通するべ
く前記バイパス通路11が接続される第1オイル吐出孔43
に流れ、電子タイマ内部の偏心カムは速やかに前記弾性
付勢力に抗して他方向に作動し、もって該電子タイマ1
を所定位相進角制御する。そして僅かな量のオイルがデ
ィーゼルエンジン3内部に連通している第3オイル吐出
孔45に流れることとなり、タイマ用電磁弁7に連通して
いる第2オイル吐出孔44にはオイルは流れることはな
い。
そして、エンジン始動状態が完了したと判断される
と、4方切換弁60のコイル46をOFFとし、オイルは第2
オイル吐出孔44及び第3オイル吐出孔45のみに流れ、そ
の後は従来の電子タイマ1による位相制御を行う。
従って、本第2実施例においても、第1実施例と同様
の効果が得られる。即ち、以上説明したように、4方電
磁弁60は切換制御手段としての機能を奏している。
次に第2の考案に係る実施例について、第4図を参照
しつつ説明する。尚、本実施例においても前述した第1
図及び第2図と同一要素には同一符号を付して説明を省
略する。
本実施例では、前記第1実施例に係る構成に加えて本
実施例に係る構成として、ディーゼルエンジン3は図示
しない各燃焼室に対応してスパークプラグ31a〜31dを有
し、当該スパークプラグ31a〜31dにおいてスパークを発
生させるためのイグニッションコイル32a〜32d、及びコ
ントロールユニット6から点火信号を受けてイグニッシ
ョンコイル32a〜32dに高電圧を発生させるパワートラン
ジスタ33を有している。
また、コントロールユニット6はエンジン運転状態に
応じてタイマ用電磁弁7及びパワートランジスタ33を後
述するように制御するが、この場合、運転状態を検出す
る手段として、燃料噴射ポンプ2の発生する燃料圧Pを
検出する燃料圧センサ34と、エンジン回転数を検出する
クランク角センサ35と、エンジンキースイッチ23の位置
を検出するスイッチ位置センサ24と、ポンプカムシャフ
トの上死点を検出するTDCセンサ36とが設けられる。
ここで、コントロールユニット6のブロック回路を第
5図を参照しつつ説明する。
スイッチ位置センサ24からの検出信号は入力信号処理
回路71に入力され、第1判別回路72にて進角の点火時期
マップ73を用いて点火時期が判断され点火時期駆動回路
74よりパワートランジスタ33に点火信号が出力される。
一方、燃料圧センサ34からの検出信号が入力信号処理回
路75に入力されると、第2判別回路76にて前記進角の点
火時期マップ73及び最遅角の点火時期マップ77から、前
記第1判別回路72の判別結果も踏まえて点火時期が決定
され、点火時期駆動回路74よりパワートランジスタ33に
点火信号が出力される。さらに、本実施例に係るエンジ
ンには、アルコール燃料が用いられる。
次に作用を説明するが、始動性の向上を図るために4
方切換弁40を切換作動して前記電子タイマ1を所定位相
進角させる作用については、前記第1実施例と同様であ
るので、説明を省略する。よって、本実施例に係る作用
のみを第6図に示すフローチャートを参照しつつ説明す
る。
ステップ(図ではSと記す。以下同様)1では、スイ
ッチ位置センサ24の検出結果を読み込む。
ステップ2では、ステップ1で読み込んだエンジンキ
ースイッチ23の位置がクランキング位置か否かを判断し
て、クランキング位置にある場合はステップ3に進む。
ステップ3では、エンジン始動状態と判断して、前記
第1実施例で述べた4方切換弁40のコイル46をON制御す
ると共に、コントロールユニット6内のROMに記憶され
ている進角の点火時期マップを選択し、該マップに従っ
てパワートランジスタ33を制御して、点火時期も前記燃
料噴射時期に合わせて進角制御する。
ステップ2でエンジンキースイッチ23の位置がクラン
キング位置にない場合はステップ4に進み、エンジンキ
ースイッチ23の位置がオン位置になっているか否かを判
断する。
オン位置になっていれば、ステップ5に進み燃料圧セ
ンサ34の検出結果を読み込む。
ステップ6では、ステップ5で読み込んだ燃料噴射ポ
ンプ2の発生する燃料圧Pが動作下限圧力P0以上か否か
を判断し、以上の場合(P≧P0)は、正常に各機器が作
動しているとしてステップ3に進み引き続き進角の点火
時期マップを選択する。
ステップ6で、燃料圧Pが動作下限圧力P0未満の場合
は、ポンプカムシャフトの上死点を検出するTDCセンサ3
6が故障して正規のタイミングで燃料を供給していない
ことが考えられるので、ステップ7に進みエンストを防
止することを目的として最も遅角側にセットした点火時
期マップを選択してパワートランジスタ33を制御する。
従って、以上の構成,作用によれば、前述の燃料噴射
ポンプの自動タイマ装置を有すると共に、さらに噴射ア
ルコール燃料の着火を助けるイグニッションコイル32a
〜32dを有するものに関しては、パワートランジスタ33
より前記イグニッションコイル32a〜32dへ出力される点
火信号も、前述したタイマの進角と同様に進角されるの
で、エンジンの点火性能も向上し、軽油に較べて自己着
火性が低いアルコール燃料を使用するディーゼルエンジ
ンにおいても、該ディーゼルエンジンの始動性がさらに
向上する。
さらに、本実施例では、ポンプカムシャフトの上死点
を検出するTDCセンサ36が故障しても、運転を継続する
ことができるので、故障の際に修理工場等まで自走可能
となり、メンテナンスコストの低減が図れるという効果
もある。
〈考案の効果〉 以上述べたように第1の考案によれば、タイマ用電磁
弁を介さずに、オイルポンプの吐出側が、噴射時期が最
遅角側になるように弾性部材により一方向に付勢されて
いる偏心カムを、導入されるオイルの油圧により前記弾
性付勢力に抗して他方向に作動させることにより噴射時
期を進角させる燃料噴射タイミング制御用電子タイマに
連通するようなバイパス通路と切換弁とを設け、エンジ
ン始動状態が検出されると、前記バイパス通路を介して
電子タイマの進角制御を行うようにしたので、エンジン
始動専用のオイルポンプ,切換弁等を設けること無く、
エンジン油圧が殆ど上昇しない始動時においても、オイ
ルを略全量かつ直接タイマに流入させることが可能とな
り、いちはやくオイルの油圧により前記偏心カムを他方
向に作動させられるので、いちはやく噴射時期を進角す
ることが可能となり、コスト上昇無に始動性の向上が図
れる。
また、第2の考案では、イグニッションコイルへの点
火信号も前述したタイマの進角と同様に、進角させるよ
うに構成したので、アルコール燃料使用車等の点火装置
を備えたディーゼルエンジンにおける始動性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の考案の第1実施例を示す概略構成図、第
2図は同上実施例における切換弁の断面図、第3図は第
1の考案の第2実施例における切換弁の断面図、第4図
は第2の考案の考案の実施例を示す概略構成図、第5図
は同上実施例のコントロールユニット内のブロック図、
第6図は同上実施例の作用を説明するフローチャートで
ある。 1…電子タイマ、2…燃料ポンプ、3…ディーゼルエン
ジン、4a〜4d…燃料噴射弁、5…オイルポンプ、6…コ
ントロールユニット、7…タイマ用電磁弁、8a,8b…供
給通路、11…バイパス通路、23…エンジンキースイッ
チ、32a〜32d…イグニッションコイル、40,60…4方切
換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 43/00 301 J B F02P 5/15

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射時期が最遅角側になるように弾性部材
    により一方向に付勢されている偏心カムを、導入される
    オイルの油圧により前記弾性付勢力に抗して他方向に作
    動させることにより噴射時期を進角させる燃料噴射タイ
    ミング制御用電子タイマと、該電子タイマを含むオイル
    供給部位にオイルを供給するエンジン駆動のオイルポン
    プと、該電子タイマとオイルポンプの吐出側との間に介
    装されて該電子タイマの進角制御を行うタイマ用電磁弁
    とを有し、エンジン運転状態に基づいて前記タイマ用電
    磁弁を駆動制御する燃料噴射ポンプの自動タイマ装置を
    有するディーゼルエンジンにおいて、 オイルポンプとタイマ用電磁弁との間に切換弁を設け、
    該切換弁からタイマ用電磁弁をバイパスして電子タイマ
    に連通可能なバイパス通路を形成すると共に、エンジン
    始動状態が検出されたとき前記バイパス通路を介してオ
    イルポンプの吐出側が前記電子タイマに直接連通される
    ように前記切換弁を切換作動する切換弁制御手段を設け
    たことを特徴とするディーゼルエンジンの始動装置。
  2. 【請求項2】噴射時期が最遅角側になるように弾性部材
    により一方向に付勢されている偏心カムを、導入される
    オイルの油圧により前記弾性付勢力に抗して他方向に作
    動させることにより噴射時期を進角させる燃料噴射タイ
    ミング制御用電子タイマと、該電子タイマを含むオイル
    供給部位にオイルを供給するエンジン駆動のオイルポン
    プと、該電子タイマとオイルポンプの吐出側との間に介
    装されて該電子タイマの進角制御を行うタイマ用電磁弁
    とを有し、エンジン運転状態に基づいて前記タイマ用電
    磁弁を駆動制御する燃料噴射ポンプの自動タイマ装置を
    有すると共に、さらに噴射アルコール燃料の着火を助け
    る補助点火栓を有するディーゼルエンジンにおいて、 オイルポンプとタイマ用電磁弁との間に切換弁を設け、
    該切換弁からタイマ用電磁弁をバイパスして電子タイマ
    に連通可能なバイパス通路を形成し、エンジン始動状態
    が検出されたとき前記バイパス通路を介してオイルポン
    プの吐出側が電子タイマに直接連通されるように前記切
    換弁を切換作動する切換弁制御手段を設けると共に、同
    じくエンジン始動状態が検出されたとき前記補助点火栓
    の点火時期を進角させる点火制御手段を設けたことを特
    徴とするディーゼルエンジンの始動装置。
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