JPH0892034A - 油性固型化粧料 - Google Patents

油性固型化粧料

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JPH0892034A
JPH0892034A JP23503894A JP23503894A JPH0892034A JP H0892034 A JPH0892034 A JP H0892034A JP 23503894 A JP23503894 A JP 23503894A JP 23503894 A JP23503894 A JP 23503894A JP H0892034 A JPH0892034 A JP H0892034A
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JP
Japan
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poly
siloxane
organo
added
oil
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Application number
JP23503894A
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English (en)
Inventor
Hirotake Sugasawa
浩毅 菅沢
Keiko Yoda
恵子 依田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
(d): (a)オルガノ(ポリ)シロキサン中の2個のケイ素原
子か、又は2分子のオルガノ(ポリ)シロキサンのそれ
ぞれ1個のケイ素原子が、リン酸ジエステル多価金属塩
で修飾されているリン酸ジエステル多価金属塩変性オル
ガノ(ポリ)シロキサン0.1〜10重量%、(b)室
温で液体又は半固体状の化粧料用油剤0.1〜30重量
%、(c)室温で液体のシリコーン油1〜90重量%、
(d)撥水処理顔料5〜90重量%を含有する油性固型
化粧料。 【効果】 シリコーン油にチキソトロピックなレオロジ
ー特性を付与し、しかも曳糸性のないゲルを構築してい
るため、皮膚上での延展性及び密着性が良好で、非粘着
性であると共に、シリコーン油を配合した場合に問題と
なっていた液だれ、油浮きを起こすことがなく、経時的
に安定である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油性固型化粧料に関
し、更に詳しくは皮膚上での延展性及び密着性が良好で
あり、化粧持ち、カバー力等の化粧性能に優れていると
共に、油のしみ出しがないなどの安定性にも優れた油性
固型化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に油性固型化粧料とは、液体油若し
くは半固体油及び固体油からなる油性基剤、更に油性ゲ
ル化剤を配合してゲル化させた油性基剤を用い、これに
化粧料用粉体を混合分散させたものを主要成分とし、こ
れを固化・成型することにより製造される化粧料であ
る。また、油性固型化粧料は、皮膚に対する親和性、化
粧膜の耐水性等が優れていることから、主としてメーク
アップ用製品に多用されてきた。
【0003】一般に、油性化粧料には、各種化粧料粉体
と油性成分とが主要成分として含有され、化粧品として
の優れた使用感を得るために種々の形状・特性を有する
粉体成分及び油性成分が検討されてきた。なかでも、粉
体成分としては、延展性を改良するためにナイロンパウ
ダー、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の球
状粉体が利用されたり、皮膚への付着性を向上させるた
めにマイカ等の板状粉体が用いられている。更に、近年
では球状セルロース粉末(特開昭61−100514号
公報)、窒化ホウ素(特開昭63−100508号公
報)、真球状のポリメチルシルセスキオキサン粉末(特
開平1−268615号公報)等を配合した油性化粧料
も開示されている。しかしながら、上記油性化粧料に
は、一般に油性基剤を30重量%以上配合する必要があ
り、更にこの場合、使用性あるいは成形性の点で、また
耐流通強度を保持するため、多量のワックス類や油ゲル
化剤を使用して固体状又は油ゲル状としている。このた
め皮膚上での延展性が劣ると共に油性感があり、べたつ
くという欠点を有していた。そこで、油性感やべたつき
を改善するために粉体の配合割合を多くすると、更に延
展性が悪化し、また密着性や皮膚保湿効果も悪化すると
いう欠点が見られた。
【0004】一方、ジメチルポリシロキサンや環状シリ
コーン等のシリコーン油は、べたつき感がなく安全性の
高い油性成分として香粧品、化粧品の分野で積極的に利
用されており、このような特性を活かした技術や用途開
発の研究が盛んに行われている。
【0005】しかしながら、シリコーン油は香粧品や化
粧品用油剤として好ましいものであるにも関わらず、油
性固型化粧料に配合するためには、下記のような問題点
を有している。すなわち、シリコーン油は他の化粧品用
油剤との相溶性が悪く、均一に溶解させたり、シリコー
ン油をベースとした製品の調製や安定性が困難であるた
め、化粧料中からシリコーン油が容易にしみ出し、分離
が起こってしまうという欠点を有している。また、未だ
シリコーン油の粘度を調整する剤が存在しないため、シ
リコーン油を多量に含有する化粧料は一般に粘度が低
く、安定性に劣ったり、使用時に液だれを生じる等の多
くの問題を抱えていた。更に、シリコーン油を油剤とし
て使用した場合には、比重差のある物質を組成中に経時
的に安定に分散させることが困難であるという欠点をも
有していた。
【0006】そこで、かかる欠点を解決するためにシリ
コーン油をゲル化させ、その特性を生かした香粧品や化
粧品基剤として用いる試みがなされている(例えば特開
昭63−152308号公報、特開平1−190757
号公報、特開平1−201354号公報等)。
【0007】しかしながら、これらの方法はいずれも、
ゲル化剤として、シリコーン油に不溶で、シリコーン油
中で膨潤するオルガノポリシロキサン重合物を用いるも
のであり、これらはゲルの安定性は良いものの、香粧品
や化粧品において重要な要素である使用性及び使用感に
かかわるチキソトロピックなレオロジー特性に欠けると
いう欠点を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、シリコーン油をゲルとして配合した油性固型化粧料
において、その長所をそこなうことなく、チキソトロピ
ックなレオロジー特性をも兼ね供えた油性固型化粧料を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような現状におい
て、本発明者らは鋭意研究を行った結果、リン酸ジエス
テル多価金属塩で変性された特定のオルガノ(ポリ)シ
ロキサンがシリコーン油の特性を活かし、かつチキソト
ロピックなレオロジー特性を付与することのできるゲル
化剤であり、これを配合することにより皮膚上での延展
性及び密着性が良好で、化粧持ちやカバー力等の化粧性
能に優れ、かつ油のしみ出しのない安定性の優れた油性
固型化粧料が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0010】すなわち、本発明は、次の成分(a)、
(b)、(c)及び(d): (a)オルガノ(ポリ)シロキサン中の2個のケイ素原子か、又は2分子のオル ガノ(ポリ)シロキサンのそれぞれ1個のケイ素原子が、下記一般式(1)
【0011】
【化3】
【0012】 (式中、R1 は炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を、R2 はヒド ロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基 を、Mはアルカリ土類金属又は2価以上の遷移金属を、nはMの原子価を示し、 pは0〜200の数を示し、X及びX′は結合手を示す) で表わされるリン酸ジエステル多価金属塩基の結合手X及びX′と結合して修飾 されているリン酸ジエステル多価金属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサン 0.1〜10重量%、 (b)室温で液体又は半固体状の化粧料用油剤 0.1〜30重量%、 (c)室温で液体のシリコーン油 1〜90重量%、 (d)撥水処理顔料 5〜90重量%、 を含有することを特徴とする油性固型化粧料を提供する
ものである。
【0013】本発明における成分(a)のリン酸多価金
属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサン中の式(1)で表
わされるリン酸ジエステル多価金属塩基において、R1
の炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖の、好ましくは直鎖
のアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、トリ
メチレン、ブチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、
デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、ト
リデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチ
レン、ヘキサデカメチレン基等が挙げられ、より好まし
くは炭素数6〜12の、例えばヘキサメチレン、ヘプタ
メチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレ
ン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン基等が挙げら
れ、この中でも特にオクタメチレン、ノナメチレン、デ
カメチレン基が好ましい。
【0014】また、R2 のヒドロキシ基が置換していて
もよい炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基
としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピ
レン、1−メチルプロピレン、ブチレン、ペンタメチレ
ン、3−メチルブチレン、1,1−ジメチルプロピレ
ン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、
デカメチレン、ウンデカメチレン、2−ヒドロキシエチ
レン、2−ヒドロキシブチレン、2−ヒドロキシオクタ
メチレン基等が、好ましくは炭素数1〜10の、例えば
メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンタメ
チレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン基等が挙げら
れる。特にR2 とp個のR1 の総炭素数が3〜12とな
るものが好ましい。
【0015】また、Mのアルカリ土類金属としては、M
g、Ca、Ba等が挙げられ、2価以上の遷移金属とし
ては、Mn、Fe、Co、Al、Ni、Cu、V、M
o、Nb等が挙げられ、これらのうち好ましいものは、
Ca、Al及びFeで、特にCa、Alが好ましい。
尚、nはMの原子価である。
【0016】pは0〜200の数を示すが、0〜10の
数が好ましく、特に0〜5の数が好ましい。
【0017】本発明において、成分(a)のリン酸ジエ
ステル多価金属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサンの好
ましいものとしては、次式(2)で表わされるリン酸ジ
エステル多価金属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサンが
挙げられる。
【0018】
【化4】
【0019】(式中、q個のR3 及びR4、R5、r個の
6 及びR7、R8、s個のR9 及びR 10、R11、t個の
12及びR13、R14、u個のR15及びR16、R17、v個
のR18及びR19並びにR20はそれぞれ同一又は異なり、
炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若し
くはアルコキシ基又はフェニル基を示し、q、r、s、
t、u及びvはそれぞれ同一又は異なり0〜1000の
数を示す。但し、q、r、s、u及びvが全て0となる
場合は、R8 とR17が2価の酸素原子を介して環をな
す。R1 、R2 、M、n及びpは前記と同じものであ
る)
【0020】式(2)におけるR3〜R20のアルキル基
としては、炭素数1〜22のアルキル基が好ましく、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、ヘキシル、ペンチル、t−ブチル、オクチル、テト
ラデシル、ドコシル、オクタデシル基等が挙げられ、特
にメチル基が好ましい。アルコキシ基としては炭素数1
〜22のアルコキシ基が好ましく、例えばメトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、ペンチルオキシ、ブトキシ、2−
エチルブトキシ、2−エチルヘキシロキシ基等が挙げら
れ、特にメトキシ、エトキシ基が好ましい。
【0021】成分(a)のリン酸ジエステル多価金属塩
変性オルガノ(ポリ)シロキサンは、例えば次式(3)
【0022】
【化5】
【0023】(式中、R1、R2、M、n及びpは前記と
同じものを示す)で表わされる不飽和基含有リン酸ジエ
ステル多価金属塩1モルに、オルガノ(ポリ)シロキサ
ン中に水素原子と結合するケイ素原子2個を有している
オルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン(4)1モ
ル、あるいは水素原子と結合するケイ素原子1個を有し
ているオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン
(4′)2モルを反応させることにより製造することが
できる。
【0024】上記方法における原料のうち、水素原子と
結合するケイ素原子2個を有しているオルガノハイドロ
ジェン(ポリ)シロキサン(4)としては、例えば次式
(4−a)〜(4−d)のものが、また水素原子と結合
するケイ素原子1個を有しているオルガノハイドロジェ
ン(ポリ)シロキサン(4′)としては、例えば次式
(4′−a)〜(4′−d)のものが挙げられる。
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R21、R22、a個のR23及び
24、R25、R26、R27、R28、b個のR 29及びR30
31、c個のR32及びR33、R34、R35、R36、R37
38、R39、d個のR40及びR41、R42、e個のR43
びR44、R45、f個のR46及びR47、R48、R49
50、g個のR51及びR52、R53、h個のR54及びR55
並びにR 56はそれぞれ同一又は異なり、前記R3〜R20
と同じものを示し、a、b、c、d、e、f、g及びh
はそれぞれ同一又は異なり、0〜1000の数を示す)
【0027】
【化7】
【0028】(式中、R57、R58、R59、i個のR60
びR61、R62、R63、R64、R65、R 66、j個のR67
びR68、R69、k個のR70及びR71、R72、R73
74、R75、l個のR76及びR77、R78、R79、q′個
のR80及びR81、R82、r個のR83及びR84、R85
s′個のR86及びR87並びにR88はそれぞれ同一又は異
なり、前記R3〜R20と同じものを示し、i、j、k、
l、q′、r′及びs′は0〜1000の数を示す)
【0029】これらの原料のうち、式(4′−d)が単
独で用いられる場合はq′、r′及びs′の全てが0で
ないものが好ましい。
【0030】これらのオルガノハイドロジェン(ポリ)
シロキサン(4)及び(4′)の具体例としては、例え
ば、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシ
ロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタ
メチルテトラシロキサン、トリス(トリメチルシロキ
シ)シラン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルト
リシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメ
チルトリシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフ
ェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,1,
3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、メチル
トリス(ジメチルシロキシ)シラン、1,1,3,3,
5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン等を挙
げることができる。
【0031】本発明において、かかるオルガノハイドロ
ジェン(ポリ)シロキサンは、公知の方法により製造し
たものを使用することができるが、市販品をそのまま使
用することもでき、その具体例としてはTSF484、
TSF483、XF40−A2606、XF40−A1
629、XF40−A5149、XF40−A2484
(以上、東芝シリコーン社製)等が挙げられる。
【0032】また、成分(a)の製造法に用いられる一
般式(3)で表わされる不飽和基含有リン酸ジエステル
多価金属塩は、公知の方法により製造され、どのような
製法により製造されたものでもよく、例えば次の方法に
より製造したものを用いることができる。すなわち、ま
ずオキシハロゲン化リンと、これの2〜4倍モル、好ま
しくは2〜2.5倍モルの末端に不飽和結合を有するア
ルコール〔CH2=CH-R2-(OR1)p-OH;R1、R2 及びpは
前記と同じ意味を示す〕とを、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル、塩化メチレン、トルエン等の溶媒中で
トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン等の触
媒の存在下、−30〜−10℃で2〜4時間、次いで0
〜10℃で2〜12時間反応させて対応するリン酸ジエ
ステルを得る。更にこのものと、これに対して1/n〜
10倍当量(nは前記と同じ意味を示す)のCa(CH3COO)
2、CaCl2、CaBr2、CaCO3、Al2(SO4)3、Al(CH3COO)3、Al
Cl 3、Al(NO3)3、BaCO3、Fe(ClO4)3、Fe(NO3)3、FeCl3
Mn(CH3COO)2等の多価金属塩とを、テトラヒドロフラ
ン、エタノール、メタノール、ブタノール等の溶媒と水
との混合溶媒中で20〜70℃にて反応させ、次いで必
要に応じて再結晶、洗浄等により精製を行えば、不飽和
基含有リン酸ジエステル多価金属塩(3)が得られる。
【0033】上記方法を実施するには、前記したオルガ
ノハイドロジェン(ポリ)シロキサン(4)又は
(4′)と一般式(3)で表わされる不飽和含有リン酸
ジエステル多価金属塩とを、原料総量の1〜100倍重
量のトルエン、ヘキサン、クロロホルム、ジイソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等の両原料を溶解し得
る溶媒中で、20〜100℃にて1〜10時間反応させ
ればよい。
【0034】尚、本反応においては、反応を促進する目
的で、白金、ロジウム、ニッケル、パラジウム等の遷移
金属、これらの遷移金属の化合物、これらの遷移金属の
錯体などの触媒を原料総量の10-4〜10-6倍モル添加
するのが好ましい。
【0035】反応終了後、触媒を除去するために活性炭
等を加えて濾過した後、溶媒を留去し、次いでアセトン
可溶分を除去すれば、本発明における成分(a)のリン
酸ジエステル多価金属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサ
ンが得られる。
【0036】かくして得られるリン酸ジエステル多価金
属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサンは、本発明におい
てゲル化剤として作用するものである。本発明化粧料へ
の成分(a)の配合量は、全量中に0.1〜10重量%
(以下、単に「%」と示す)、特に0.5〜8%配合す
るのが好ましい。0.1%未満では本発明の油性固型化
粧料を安定化させることができず、また10%を超える
と化粧料の粘度が著しく高くなり、使用時ののびが悪
く、油性感、べたつき感を与えるので好ましくない。
【0037】本発明における成分(b)の室温で液体又
は半固体状の化粧料用油剤としては、例えばマルチワッ
クス、キャンデリラロウ、ミツロウ、カルナバロウ、木
ロウ、米糠ロウ、パラフィンワックス、流動パラフィ
ン、ワセリン、スクワラン、オリーブ油、ラノリン、高
級アルコール、脂肪酸、高級アルコールと脂肪酸の合成
エステル油等の化粧料に汎用される油剤が挙げられ、こ
れらは単独でも2種以上を組み合わせて使用することも
できる。
【0038】本発明化粧料への成分(b)の配合量は、
全量中に0.1〜30%、特に0.5〜20%配合する
のが好ましい。0.1%未満では本発明の油性固型化粧
料を安定化させることができず、また30%を超えると
化粧料の粘度が著しく高くなり、使用時ののびが悪く、
油性感、べたつき感を与えるので好ましくない。
【0039】本発明における成分(c)の室温で液体の
シリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサ
ン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポ
リシロキサン等が挙げられ、これらは単独でも2種以上
を組み合わせて使用することもできる。
【0040】本発明化粧料への成分(c)の配合量は、
全量中に1〜90%、特に5〜30%が好ましい。1%
未満ではシリコーン油の感触が発現せず、90%を超え
ると油性感が高くなるので好ましくない。
【0041】本発明における成分(d)の撥水処理顔料
においては、撥水処理される母粉体として、例えばタル
ク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲
母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュ
ライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪ソウ
土、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニ
ウム、珪酸バリウム、珪酸ストロンチウム、タングステ
ン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、含水珪酸、無水珪
酸、酸化マグネシウム、ベントナイト、ゼオライト、セ
ラミクスパウダー、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、
水酸化アルミニウム、窒化ホウ素等の無機粉体;ナイロ
ンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリメチルベンゾ
グアナミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダ
ー、ポリ四フッ化エチレンパウダー、ジスチレンベンゼ
ンピンホールポリマーパウダー、微結晶性セルロース等
の有機粉体;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウ
ム、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄、水酸化鉄、黄
土、黒酸化鉄、カーボンブラック、マンゴバイオレッ
ト、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロ
ム、コバルトチタン、群青、紺青等の無機着色粉体;酸
化チタンコーティング雲母、酸化チタンコーティングオ
キシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、酸化チタンコ
ーティングタルク、魚鱗箔、着色酸化チタンコーティン
グ雲母等のパール顔料;アルミニウムパウダー、ステン
レスパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料;赤
色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、
赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色22
0号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤
色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、
黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204
号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201
号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色20
4号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙
色204号、橙色206号、橙色207号等の色素;タ
ール色素;カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブ
ラジリン、クロシン等の有機顔料粉体;ジルコニア、バ
リウム又はアルミニウムレーキ有機顔料粉体などの水及
び油に実質的に不溶な物質が挙げられる。
【0042】撥水処理の方法としては、例えば母粉体表
面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用して
エステル化やエーテル化を起こさせて母粉体を親油性に
する油脂処理法、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩を用
いた金属石けん処理法、ジメチルポリシロキサン又はメ
チル水素ポリシロキサンを用いたシリコーン処理法、パ
ーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する
方法等を挙げることができる。
【0043】本発明化粧料への成分(d)の配合量は、
全量中に5〜90%、特に10〜70%配合するのが好
ましい。5%未満ではカバー力が不十分であり、また9
0%を超えると油性感が失われてしまうので好ましくな
い。
【0044】また、本発明の油性固型化粧料中には、必
要に応じて更に界面活性剤、水溶性高分子、防腐剤、薬
剤、香料、保湿剤、増粘剤、水等の一般の化粧料に配合
される任意成分を本発明の効果をそこなわない範囲で配
合することができる。
【0045】かかる任意成分としては、具体的にはポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界
面活性剤;ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリ
エタノールアミン等の脂肪酸石けんで代表されるアニオ
ン界面活性剤;カチオン界面活性剤;両性界面活性剤:
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒド
ロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、トラガントゴム、カラギーナン、ロ
ーカストビーンゴム、デキストリン、デキストリン脂肪
酸エステル、カルボキシビニルポリマー、キサンテンガ
ム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等
の水溶性高分子:ソルビトール、キシリトール、グリセ
リン、マルチトール、プロピレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ピ
ロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウ
ム、ポリエチレングリコール等の保湿剤:パラオキシ安
息香酸アルキルエステル、安息香酸ナトリウム、ソルビ
ン酸カリウム等の防腐剤:ビタミン類、生薬、消炎剤、
殺菌剤等の薬剤などが挙げられる。
【0046】本発明の油性固型化粧料は常法により、フ
ァンデーション、口紅、頬紅等のメークアップ化粧料や
基礎化粧料とすることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明の油性固型化粧料は、使用感、安
全性、透明性の高いシリコーン油にチキソトロピックな
レオロジー特性を付与し、しかも曳糸性のないゲルを構
築しているため、皮膚上での延展性及び密着性が良好
で、非粘着性であると共に、シリコーン油を配合した場
合に問題となっていた液だれ、油浮きを起こすことがな
く、経時的に安定であるという特長を有する。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例、合成例、試験例によ
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0049】合成例1
【0050】
【化8】
【0051】化合物(3−1)15gをトルエン500
gに溶解し、この溶液に化合物(4′−1)(信越化学
工業社製)11gとトルエン30gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で8時間熟成させた。反応終了後メタノ
ール100g及び活性炭1gを加え30℃で1時間攪拌
した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣
にクロロホルム100gを加え生成物を溶解させた後、
アセトン500gを加え、生じた固体を濾過し化合物
(a−1)23gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1070cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.1ppm Si-CH3, 0.4ppm Si-CH2, 1.2p
pm -CH2-,1.6ppm -(CH2 )-CH2O-P, 3.8ppm -CH2-CH2 O-P
【0052】
【化9】
【0053】合成例2
【0054】
【化10】
【0055】化合物(3−1)10gをトルエン400
gに溶解し、この溶液に化合物(4′−2)(信越化学
工業社製)11gとトルエン30gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で8時間熟成させた。反応終了後メタノ
ール100g及び活性炭1gを加え30℃で1時間攪拌
した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣
にクロロホルム100gを加え生成物を溶解させた後、
アセトン450gを加え、生じた固体を濾過し化合物
(a−2)20gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1060cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.1,-0.2ppm Si-CH3, 0.4ppm Si-CH2,
1.2ppm -CH2-,1.5ppm -(CH2 )-CH2O-P, 3.8ppm -CH2-CH
2 O-P
【0056】
【化11】
【0057】合成例3
【0058】
【化12】
【0059】化合物(3−1)10gをトルエン400
gに溶解し、この溶液に化合物(4′−3)(信越化学
工業社製)15gとトルエン40gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で8時間熟成させた。反応終了後メタノ
ール100g及び活性炭1gを加え30℃で1時間攪拌
した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣
にクロロホルム100gを加え生成物を溶解させた後、
アセトン550gを加え、生じた固体を濾過し化合物
(a−3)23gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1070cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.1ppm Si-CH3, 0.4ppm Si-CH2, 1.2p
pm -CH2-,1.5ppm -(CH2 )-CH2O-P, 3.8ppm -CH2-CH2 O-P
【0060】
【化13】
【0061】合成例4
【0062】
【化14】
【0063】化合物(3−2)10gをトルエン300
gに溶解し、この溶液に化合物(4′−1)(信越化学
工業社製)7gとトルエン40gの溶液を添加した。こ
の溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)を
加え、70℃で8時間熟成させた。反応終了後メタノー
ル100g及び活性炭1gを加え30℃で1時間攪拌し
た。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣に
クロロホルム100gを加え生成物を溶解させた後、ア
セトン550gを加え、生じた固体を濾過し化合物(a
−4)15gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1057cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.1ppm Si-CH3, 0.4ppm Si-CH2, 1.2p
pm -CH2-,1.5ppm -(CH2 )-CH2O-P, -(CH2 )-CH2-O, 3.3pp
m -CH2-O-CH2-,3.8ppm -CH2-CH2 O-P
【0064】
【化15】
【0065】合成例5
【0066】
【化16】
【0067】化合物(3−3)8.0gをトルエン25
0gに溶解し、この溶液に化合物(4′−1)(信越化
学工業社製)6.5gとトルエン20gの溶液を添加し
た。この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶
液)を加え、70℃で7時間熟成させた。反応終了後メ
タノール100g及び活性炭0.5gを加え30℃で1
時間攪拌した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去し
た。残渣にクロロホルム100gを加え生成物を溶解さ
せた後、アセトン500gを加え、生じた固体を濾過し
化合物(a−5)13gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1047cm-1 1 H-NMR(CDCl3+CD3OD):-0.1ppm Si-CH3, 0.45ppm Si-CH
2, 1.23ppm -CH2-,1.5ppm P-O-CH2-CH2 , 3.9ppm P-O-CH
2
【0068】
【化17】
【0069】合成例6
【0070】
【化18】
【0071】化合物(3−2)5gをトルエン100g
に溶解し、この溶液に化合物(4−1)(東芝シリコー
ン社製)16gとトルエン100gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で8時間熟成させた。反応終了後メタノ
ール100g及び活性炭1gを加え30℃で1時間攪拌
した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去した。残渣
にクロロホルム150gを加え生成物を溶解させた後、
アセトン600gを加え、生じた固体を濾過し化合物
(a−6)20gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1090cm-1 1 H-NMR(CDCl3+CD3OD):0ppm Si-CH3, 0.46ppm Si-CH2,
1.2ppm -CH2-,1.5ppm -CH2 -CH2-O-P, -CH2 -CH2-O-CH2-C
H2 -, 3.3ppm -CH2-O-CH2-,3.8ppm -CH2-CH2 -O-P
【0072】
【化19】
【0073】合成例7,8 合成例1〜6と同様の方法に従って、下記式で表わされ
る化合物(a−7)及び化合物(a−8)を合成した。
【0074】
【化20】
【0075】合成例9
【0076】
【化21】
【0077】化合物(3−3)7gをトルエン150g
に溶解し、この溶液に化合物(4′−2)(信越化学工
業社製)7.8gとトルエン10gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で7時間熟成させた。反応終了後エタノ
ール100g及び活性炭0.5gを加え、30℃で1時
間攪拌した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去し
た。残渣にクロロホルム50gを加え生成物を溶解させ
た後アセトン400gを加え、生じた固体を濾過し化合
物(a−9)13.8gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1020cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.1ppm -CH2-Si-CH3 , 0ppm -O-Si-C
H3 , 0.40ppm -CH2 -Si,1.21ppm -CH2-, 1.49ppm -(CH2 )-
CH2-O-P, 3.90ppm -CH2-O-P31 P-NMR(CDCl3):-14.74ppm
【0078】合成例10
【0079】
【化22】
【0080】化合物(3−4)10gをトルエン150
gに溶解し、この溶液に化合物(4′−2)(信越化学
工業社製)10gとトルエン10gの溶液を添加した。
この溶液に塩化白金酸(イソプロピルアルコール溶液)
を加え、70℃で7時間熟成させた。反応終了後エタノ
ール100g及び活性炭0.5gを加え、30℃で1時
間攪拌した。活性炭を濾過した後、溶媒を減圧留去し
た。残渣にクロロホルム50gを加え生成物を溶解させ
た後アセトン400gを加え、生じた固体を濾過し化合
物(a−10)18.8gを得た。 IR(KBr):Si-O-Si, 1025cm-1 1 H-NMR(CDCl3):-0.15ppm -CH2-Si-CH3 , 0.01ppm -O-Si
-CH3 , 0.36ppm -CH2 -Si,1.21ppm -CH2-, 1.47ppm -(C
H2 )-CH2-O-P, -O-CH2-CH2 -,3.29ppm -CH2 -O-CH2 -, 3.83
ppm -CH2-O-P31 P-NMR(CDCl3):-13.95ppm
【0081】実施例1・油性固型ファンデーション 組成 % 1.ジメチルポリシロキサン 残量 2.化合物(a−1) 0.5 3.キャンデリラワックス 3.0 4.防腐剤 適量 5.酸化チタン(撥水処理) 15.0 6.ベンガラ(撥水処理) 0.8 7.黄酸化鉄(撥水処理) 2.5 8.黒酸化鉄(撥水処理) 0.2 9.マイカ(撥水処理) 31.5 10.香料 微量
【0082】製法 成分1〜4を90℃に加熱して混合溶解させ、更に成分
5〜9を加え、90℃に維持したまま均一になるまで十
分に攪拌混合した。この混合物に成分10を加えて混合
した後、金皿に充填し冷却することにより、油性固型フ
ァンデーションを調製した。尚、撥水処理顔料の撥水処
理においては市販のメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン(KF−99、信越シリコーン社製)を撥水処理剤と
して使用した。
【0083】実施例2・油性固型ファンデーション 化合物(a−1)の配合量を8%に増加させた以外は実
施例1と同様にして油性固型ファンデーションを得た。
【0084】比較例1・油性固型ファンデーション 組成 % 1.流動イソパラフィン 残量 2.ジセチルリン酸アルミニウム 2.0 3.キャンデリラワックス 3.0 4.酸化チタン(撥水処理) 15.0 5.ベンガラ(撥水処理) 0.8 6.黄酸化鉄(撥水処理) 2.5 7.黒酸化鉄(撥水処理) 0.2 8.マイカ(撥水処理) 31.5 9.防腐剤 適量 10. 香料 微量
【0085】製法 成分1〜4を90℃に加熱して混合溶解させ、更に成分
5〜9を加え、90℃に維持したまま均一になるまで十
分に攪拌混合した。この混合物に成分10を加えて混合
した後、金皿に充填し冷却することにより、油性固型フ
ァンデーションを調製した。尚、撥水処理顔料の撥水処
理は実施例1と同様の方法で行った。
【0086】比較例2・油性固型ファンデーション 組成 % 1.ジメチルポリシロキサン 残量 2.ジセチルリン酸アルミニウム 2.0 3.キャンデリラワックス 3.0 4.酸化チタン(撥水処理) 15.0 5.ベンガラ(撥水処理) 0.8 6.黄酸化鉄(撥水処理) 2.5 7.黒酸化鉄(撥水処理) 0.2 8.マイカ(撥水処理) 31.5 9.防腐剤 適量 10. 香料 微量
【0087】製法 成分1〜4を90℃に加熱して混合溶解させた。更に成
分5〜9を加え、90℃に維持したまま均一になるまで
十分に攪拌混合した。この混合物に成分10を加えて混
合した後、金皿に充填し冷却することにより、油性固型
ファンデーションを調製した。尚、撥水処理顔料の撥水
処理は実施例1と同様の方法で行った。
【0088】試験例1 実施例1、2及び比較例1、2の油性固型ファンデーシ
ョンについて、「化粧ののび」、「化粧持ち」、「カバ
ー力」、「油のしみ出し」及び「保形性」の評価試験
を、下記評価基準にしたがって行った。その結果を表1
に示す。
【0089】「化粧ののび」、「化粧持ち」及び「カバ
ー力」の評価 20〜50代の女性20名の被験者が5段階(非常に優
れている。優れている。どちらともいえない。劣る。か
なり劣る。)官能評価を行い、非常に優れている及び優
れているが全被験者の60%以上である場合を○、40
%以上60%未満である場合を△、40%未満である場
合を×として評価した。
【0090】「油のしみ出し」及び「保形性」の評価 実施例1、2及び比較例1、2の油性固型ファンデーシ
ョンを40℃、湿度70%の恒温恒湿室に1カ月保存
し、油のしみ出しについては、油のしみ出しの認められ
ないものを○、認められるものを×とし、保形性につい
ては、目視観察により優れているものを○、劣っている
ものを×として評価した。
【0091】
【表1】
【0092】結果 表1より明らかなように、実施例1及び2で得られた油
性固型ファンデーションは、比較例1及び2の油性固型
ファンデーションと比べて、のび、化粧持ち、カバー力
が良好でかつ、油のしみ出し及び保形性についても極め
て良好な結果を示した。
【0093】実施例3・口紅 組成 % 1.ジメチルポリシロキサン 残量 2.化合物(a−4) 8.0 3.パラフィンワックス 20.0 4.セレシン 7.0 5.防腐剤 適量 6.酸化チタン(撥水処理) 15.0 7.パール顔料(撥水処理) 0.8 8.赤色202号 2.5 9.香料 微量
【0094】製法 成分1〜4を90℃に加熱して混合溶解させ、更に成分
5〜8を加えて90℃に維持したまま均一になるまで十
分に攪拌混合した。この混合物に成分8を加え混合した
後、脱泡し割型に流し込み冷却することにより口紅を調
製した。尚、撥水処理顔料の撥水処理は実施例1と同様
の方法で行った。
【0095】実施例4・頬紅 組成 % 1.ジメチルポリシロキサン 残量 2.化合物(a−9) 8.0 3.パラフィンワックス 20.0 4.防腐剤 適量 5.セリサイト 30.0 6.酸化チタン(撥水処理) 15.0 7.ベンガラ(撥水処理) 2.0 8.黄酸化鉄(撥水処理) 1.0 9.香料 微量
【0096】製法 成分1〜4を90℃に加熱して混合溶解させ、更に成分
5〜8を加え、約5分間混合した後、更に仕上げ粉砕し
てプレス機で金皿ヘプレスして頬紅を調製した。尚、撥
水処理顔料の撥水処理は実施例1と同様の方法で行っ
た。
【0097】前記実施例3及び4で得られた口紅及び頬
紅は、いずれも従来品と比較して、のび、化粧持ち、カ
バー力が良好でかつ、油のしみ出し及び保形性について
も極めて良好な結果を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)、(b)、(c)及び
    (d): (a)オルガノ(ポリ)シロキサン中の2個のケイ素原子か、又は2分子のオル ガノ(ポリ)シロキサンのそれぞれ1個のケイ素原子が、下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数2〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を、R2 はヒド ロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基 を、Mはアルカリ土類金属又は2価以上の遷移金属を、nはMの原子価を示し、 pは0〜200の数を示し、X及びX′は結合手を示す) で表わされるリン酸ジエステル多価金属塩基の結合手X及びX′と結合して修飾 されているリン酸ジエステル多価金属塩変性オルガノ(ポリ)シロキサン 0.1〜10重量%、 (b)室温で液体又は半固体状の化粧料用油剤 0.1〜30重量%、 (c)室温で液体のシリコーン油 1〜90重量%、 (d)撥水処理顔料 5〜90重量%、 を含有することを特徴とする油性固型化粧料。
  2. 【請求項2】 成分(a)のリン酸ジエステル多価金属
    塩変性オルガノ(ポリ)シロキサンが、一般式(2)で
    表わされるものである請求項1記載の油性固型化粧料。 【化2】 (式中、q個のR3 及びR4、R5、r個のR6 及び
    7、R8、s個のR9 及びR 10、R11、t個のR12及び
    13、R14、u個のR15及びR16、R17、v個のR18
    びR19並びにR20はそれぞれ同一又は異なり、炭素数1
    〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアル
    コキシ基又はフェニル基を示し、q、r、s、t、u及
    びvはそれぞれ同一又は異なり0〜1000の数を示
    す。但し、q、r、s、u及びvが全て0となる場合
    は、R8 とR17が2価の酸素原子を介して環をなす。R
    1 、R2 、M、n及びpは請求項1と同じものである)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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