JPH0890254A - 電気溶接機およびその溶接方法 - Google Patents

電気溶接機およびその溶接方法

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JPH0890254A
JPH0890254A JP6231081A JP23108194A JPH0890254A JP H0890254 A JPH0890254 A JP H0890254A JP 6231081 A JP6231081 A JP 6231081A JP 23108194 A JP23108194 A JP 23108194A JP H0890254 A JPH0890254 A JP H0890254A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接完了時、被溶接物を移動させずに消磁コ
イルに最適なレベルに制御された消磁電流を流すことに
より、地磁気レベル迄消磁された溶接完了品を得ること
のできる電気溶接機及び溶接方法を提供する。 【構成】 通電により被溶接物1,2を溶接する電気溶
接機において、前記被溶接物1,2の通電による帯磁を
消磁するように配した消磁コイル10と、溶接完了後、
消磁コイル10に消磁電流を通電する制御回路を有する
消磁電源とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気溶接機およびその溶
接方法に関し、特に陰極線管の部材等の磁性金属からな
る部材の溶接による帯磁を除去するに好適する電気溶接
機およびその溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管の管内部材であるシャド
ウマスクとフレーム、フレームとスプリングや、防爆や
外部筐体との取付け構体として用いられる焼ばめバンド
とヒンジ等は磁性金属からなる部材を電気溶接にて溶接
一体化して組立てられているが、この際、通電により発
生する磁界により、これらの磁性金属からなる部材が帯
磁し、このまま使用すると、陰極線管の動作時、電子ビ
ームの偏向に影響して、色むらや色ずれ等の不具合を生
ずる。したがって、図3に示すように、例えばシャドウ
マスク1とフレーム2とをスポット状に溶接点3,3・
・で抵抗溶接した後、消磁コイル4内に配置して、交流
の消磁電流を通電し、溶接時に帯磁した磁気を除去して
いる。
【0003】一方、制御磁界を発生させるコイルを有す
る電気溶接装置として、実開昭64−49372号公報
に、帯磁した鋼管をアーク溶接する装置において、帯磁
した磁界により、アークが偏向され溶接に不具合が発生
することを防止するため、被溶接鋼管の外周に磁界打消
コイルを設け、この磁界打消コイルに極性及び強弱変更
可能な直流電流を供給する電源装置を具備した鋼管溶接
装置を使用する技術が開示されている。しかし、この鋼
管溶接装置は、帯磁した被溶接物の磁界を打ち消すため
に、直流の打消電流を、溶接実施前に磁界打消コイルに
通電するもので、溶接電流による被溶接物の帯磁の除去
を溶接後消磁コイルに交流の消磁電流を通電して実施す
る陰極線管の部材の溶接装置とは関係がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、陰極
線管の部材などのように、溶接時の溶接電流により発生
する被溶接物の帯磁が問題となるものについては、溶接
後、別工程で消磁を実施する必要があり、作業性が低下
するとともに、適正な消磁レベルに消磁電流を設定する
ことができず、被溶接物の帯磁量によっては地磁気レベ
ル迄の消磁ができないという問題があった。本発明の目
的は、上記の問題点を解決し、溶接完了時、被溶接物を
移動させずに消磁コイルに最適なレベルに制御された消
磁電流を流すことにより、地磁気レベル迄消磁された溶
接完了品を得ることのできる電気溶接機及びその溶接方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、通電により被
溶接物を溶接する電気溶接機において、前記被溶接物の
通電による帯磁を消磁するように配した消磁コイルと、
溶接完了後に前記消磁コイルに消磁電流を通電する制御
回路を有する消磁電源を具備することを特徴とする消磁
コイル付電気溶接機を提供する。また、前記制御回路が
溶接電流を検出するセンサの出力により、消磁電流レベ
ルの設定および消磁電流の通電タイミングを制御する手
段を具備するのが望ましい。また、通電により被溶接物
を溶接する電気溶接方法において、溶接機に設けた前記
被溶接物の通電による帯磁を消磁する消磁コイルに、溶
接完了後、消磁電流を通電することを特徴とする電気溶
接方法を提供する。なお、被溶接物としては陰極線管の
磁性金属からなる部材の溶接に適用するのが望ましい。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、溶接機に被溶接物の通電
による帯磁を消磁する消磁コイルが取付けられ、溶接完
了後、制御回路により適正な消磁電流が消磁コイルに通
電されるため、溶接機から被溶接物を移動することなく
消磁できる。したがつて、陰極線管の磁性金属からなる
部材の溶接構体など、後工程や使用時に、帯磁による不
具合を生ずる部材の溶接後の消磁工程が不要となり、作
業性が向上するとともに、消磁工程のばらつきによる残
留帯磁も生じない。
【0007】
【実施例】以下、本発明について、図面を参照して説明
する。従来例と同一部分には同一参照符号を付し説明を
省略する。本発明の消磁コイル付き溶接機の一実施例に
よる溶接工程について下記に説明する。すなわち、図1
に示すように、上部溶接電極5と下部溶接電極6との間
に、被溶接物として、例えばシャドウマスク1とフレー
ム2とを加圧して挟み、溶接電源7より溶接電流を通電
して溶接する。その際の溶接電流値が電流センサ8で検
出され、消磁電源9に入力される。消磁電源9では入力
された溶接電流値に対応したレベルに消磁電流が設定さ
れ、溶接電流がOFFになると、上部溶接電極5の周囲
に配置された消磁コイル10に設定したレベルの消磁電
流を通電する。図2に溶接電流と消磁電流の通電の時間
的経過を示す。このように、溶接完了後、自動的に消磁
コイルに溶接電流に対応した最適レベルの消磁電流が通
電され、溶接電流により発生する磁界で帯磁したシャド
ウマスクやフレーム等の磁性金属からなる被溶接物は、
消磁電流により消磁コイルに発生する磁界で地磁気レベ
ルまで消磁される。
【0008】以上、上部溶接電極の周囲に消磁コイルを
配置し、溶接電流センサにより溶接電流レベルを検出
し、そのセンサ出力により消磁電流レベルの設定や消磁
電流通電のタイミングを消磁電源部で自動的に行なう例
について説明したが、本発明は上記例に限定されず、例
えば消磁コイルを下部溶接電極の周囲や被溶接物の周囲
に配置してもよく、溶接電流センサを使用せず、消磁レ
ベルの設定を予め最大帯磁量に対応して設定してしてお
き、タイマーにより溶接完了後予め設定したタイミング
で消磁電流を通電するようにしてもよい。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、溶接機に被溶接物の通
電による帯磁を消磁する消磁コイルが取付けられ、溶接
完了後、制御回路により適正な消磁電流が消磁コイルに
通電されるため、溶接機から被溶接物を移動することな
く消磁できる。したがつて、陰極線管の磁性金属からな
る部材の溶接構体など、後工程や使用時に、帯磁による
不具合を生ずる部材の溶接後の消磁工程が不要となり、
作業性が向上するとともに、消磁工程のばらつきによる
残留帯磁も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の消磁コイル付き溶接機の
構成図
【図2】 本発明の一実施例の溶接電流と消磁電流の関
係を示す図
【図3】 従来の消磁装置の構成図
【符号の説明】
1 シャドウマスク(被溶接物) 2 フレーム(被溶接物) 5 上部溶接電極 6 下部溶接電極 7 溶接電源 8 センサ 9 消磁電源(制御回路含む) 10 消磁コイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部溶接電極と下部溶接電極および溶接電
    源を有し、通電により被溶接物を溶接する電気溶接機に
    おいて、前記被溶接物の通電による帯磁を消磁するよう
    に配した消磁コイルと、溶接完了後に前記消磁コイルに
    消磁電流を通電する制御回路を有する消磁電源とを具備
    することを特徴とする電気溶接機。
  2. 【請求項2】前記制御回路が溶接電流を検出するセンサ
    の出力により、消磁電流レベルの設定および消磁電流の
    通電タイミングを制御する手段を具備することを特徴と
    する請求項1記載の電気溶接機。
  3. 【請求項3】前記被溶接物が陰極線管の磁性金属からな
    る部材であることを特徴とする請求項1または2記載の
    電気溶接機。
  4. 【請求項4】上部溶接電極と下部溶接電極および溶接電
    源を有し、通電により被溶接物を溶接する電気溶接方法
    において、溶接機に設けた前記被溶接物の通電による帯
    磁を消磁する消磁コイルに、溶接完了後、消磁電流を通
    電することを特徴とする電気溶接方法。
  5. 【請求項5】前記被溶接物が陰極線管の磁性金属からな
    る部材であることを特徴とする請求項4記載の電気溶接
    方法。
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Cited By (4)

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US7710706B2 (en) 2006-06-22 2010-05-04 Lg. Display Co., Ltd. Apparatus and method for demagnetizing shadow mask
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