JPH0889818A - 水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂 - Google Patents
水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂Info
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- JPH0889818A JPH0889818A JP6244856A JP24485694A JPH0889818A JP H0889818 A JPH0889818 A JP H0889818A JP 6244856 A JP6244856 A JP 6244856A JP 24485694 A JP24485694 A JP 24485694A JP H0889818 A JPH0889818 A JP H0889818A
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Abstract
規な水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂の提供。 【構成】 水素イオン以外の不純物陽イオンが、イオン
交換樹脂の全交換当量の0.1当量%以下である水素イ
オン形強酸性陽イオン交換樹脂、および1)架橋重合体
を製造する工程、2)スルホン化試薬の存在下に前記架
橋重合体をスルホン化する工程、および3)25℃の電
気比抵抗で5MΩcm以上を示す水で、または希釈硫酸
に引き続いて25℃の電気比抵抗で5MΩcm以上を示
す水で水和する工程を含む上記の強酸性陽イオン交換樹
脂の製造方法。
Description
外の不純物陽イオン形を含まない強酸性陽イオン交換樹
脂とその製造方法に関する。本発明にかかる強酸性陽イ
オン交換樹脂により、特に半導体製造用、原子力発電用
や火力発電所の復水脱塩処理用等に要求されている、水
素イオン以外の不純物陽イオンを含まない超純水を得る
ことができる。
原水から種々の不純物陽イオンおよび陰イオンを除去し
た超純水を製造するには、種々の方法が工業化されてい
る。最近の半導体製造用超純水製造システムはその最も
進んだ技術といえよう。これは基本的には、前処理シス
テム、一次純水製造システム、および二次純水製造シス
テムから構成されている。前処理システムは、凝集、濾
過、活性炭吸着等で構成される。一次純水製造システム
は、1基又は2基の逆浸透膜分離装置および混床式イオ
ン交換装置、あるいは、イオン交換純水装置および逆浸
透膜分離装置で構成され、また二次純水製造システムは
紫外線酸化分解装置、混床式イオン交換装置および限外
濾過膜分離装置で構成される。原水はこれらのシステム
により各種不純物イオンを極限まで除去し、電気比抵抗
18.24MΩcmの理論純水に近いレベルまで精製さ
れる。
みの水質を要求されており、これは上記超純水製造シス
テムに準じた逆浸透膜分離製造およびイオン交換純水装
置を多用したシステムにより原水を処理することにより
製造されている。原子力発電所プラントの安全確保の観
点から復水は高純度の水質を維持する必要があり、その
為に強酸性陽イオン交換樹脂(SACER)と強塩基性
陰イオン交換樹脂(SBAER)を混床とした復水脱塩
装置が設けられ、これにより不純物イオンを除去してい
る。
めに使用されるSACERおよびSBAERは、高度に
再生され、精製処理された樹脂、すなわち、樹脂内に含
まれる微量有機性不純物および微量イオン性不純物を低
減させた樹脂で、これを単床又は混床で使用する。超純
水製造用イオン交換樹脂の再生処理のレベルは水処理メ
ーカー各社がそれぞれの値を定めており、たとえば強酸
性陽イオン交換樹脂の再生率、すなわち水素イオン形転
換率については99%以上、強塩基性陰イオン交換樹脂
の再生率、すなわち水酸イオン形転換率については95
%以上のような数値が示されている。これら高度に再
生、精製処理した樹脂を混合して混床式イオン交換装置
として使用する場合、特に半導体製造用超純水製造にお
いてはボンベ型容器に再生型水素イオン形強酸性陽イオ
ン交換樹脂と再生型水酸イオン形強塩基性陰イオン交換
樹脂を混合して充填して使用する。一定期間使用された
後は廃棄される。最近は資源保護のリサイクルの立場か
ら、容器ごと交換して別途再生処理されて水質レベルの
低い一次純水製造システムで再使用される場合もある。
違い等による樹脂の特性の差により、不純物陽イオンの
リークが起こる場合があった。この不純物陽イオンのう
ちでも特にNaイオンは強酸性陽イオン交換樹脂の低い
選択性、Na+<NH4 +<K+<Mg++<Ca++の問題か
ら、リークが起こり易い。Naイオンは半導体製造にお
いてウエハーの電気特性を悪化させる。不純物原子とし
てのNaの原子数とウエハー上での汚染特性の関係は明
確ではないが、Naの原子数で数10億個/cm2ウェ
ハーで、ウェハーの電気特性が悪化すると言われてい
る。このSACERからの不純物陽イオンのリークを極
限まで低減することが要求されている。この不純物陽イ
オン(M)の樹脂からのリークは強酸性陽イオン交換樹
脂の再生不良によりR−M(M形樹脂)の加水分解が起
こり、Mイオンが処理水中にリークするために起こるも
のと考えられている。この不純物陽イオンのリークを防
ぐ為に前述した通り各社とも高度な再生処理に務めてい
る訳である。この不純物Mイオンのリークはウエハーの
汚染を起こしウエハーのイールドを低下させ問題となっ
ている。
イオン交換樹脂がNa形として供給されていたのは、N
a形の方が体積が小さくなり、貯蔵安定性およびハンド
リングの点で有利であったことと、水素イオン形で供給
しても経時により汚染され、一部Na形に変化してしま
うため、現実問題として水素イオン形で供給することに
問題があるという理由によるものであった。本発明のよ
うな強酸性陽イオン交換樹脂は、理論上はNa形の樹脂
を再生処理することにより製造可能であるが、図1の再
生効率カーブに示されるように、再生剤を非常に多量に
使わなければならず、現実にはこのように再生により、
高度に水素イオン形に転換することは困難である。ま
た、今日まで本発明の樹脂のようなレベルまで不純物陽
イオンが低減された強酸性陽イオン交換樹脂はみられな
かった。
題を解決し、水素イオン以外の不純物陽イオンの量が著
しく少なく、不純物陽イオンのリークの全く起こらない
新規な水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂およびその
製造方法を提供することを目的としている。
ために発明者らは鋭意検討した結果不純物陽イオンを実
質的に含まない水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂を
開発することに成功し、本発明を完成した。すなわち、
本発明は、水素イオン以外の不純物陽イオンが、イオン
交換樹脂の全交換当量の0.1当量%以下である水素イ
オン形強酸性陽イオン交換樹脂を提供するものである。
好ましくは樹脂中の水素イオン以外の不純物陽イオン
は、イオン交換樹脂の全交換当量の0.05当量%以下
であり、最も好ましくは0.01%当量以下である。
物陽イオンとは、たとえばナトリウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム、およびアンモニウム等の陽イオ
ンをいう。また、本明細書において、イオン交換樹脂の
全交換当量とは、総交換容量をいい、イオン交換樹脂が
持つイオン交換反応にあずかる交換基の全量を示すもの
で、SACERの場合には、中性塩分解容量に相当する
ものと実質的に考えて良い。これらの測定は通常当業界
で行われている交換容量の測定に従う。また本発明の当
量%は樹脂の総交換容量に対する不純物陽イオン形の当
量の値より計算される。
イオン交換樹脂の製造方法を提供する。すなわち、本発
明の水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂は、1)架橋
重合体を製造する工程、2)スルホン化試薬の存在下に
前記架橋重合体をスルホン化する工程、および3)25
℃の電気比抵抗で5MΩcm以上を示す水で、または希
釈硫酸に引き続いて25℃の電気比抵抗で5MΩcm以
上を示す水で水和する工程を含む方法により製造するこ
とができる。本発明で使用される架橋共重合体は、公知
の原料および方法により製造することができる。
モノビニル単量体とポリビニル単量体が挙げられる。モ
ノビニル単量体としては、スチレン、メチルスチレン、
クロルスチレン、クロルメチルスチレン、エチルスチレ
ン、ビニルキシレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレ
ン等のモノビニル芳香族単量体が挙げられる。またこれ
らのモノビニル芳香族単量体と共重合可能な単量体とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のモノビニル脂肪族単量体が挙げられ、
これらの一種以上を選択して共重合可能な量的範囲内お
いて添加してモノビニル芳香族単量体と共重合させるこ
とができる。
は、具体的には、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエ
ン、ジビニルキシレン、ジビニルナフタレン、トリビニ
ルベンゼン、トリビニルキシレン等のポリビニル芳香族
単量体、更にジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール
エステル、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレー
ト、ジ(メタ)アクリル酸ブチレングリコールエステ
ル、マレイン酸ジアリル、アジピン酸ジアリル等のポリ
ビニル脂肪族単量体等が挙げられる。架橋剤とするポリ
ビニル単量体の使用量は、全単量体、即ちモノビニル芳
香族単量体更にはモノビニル脂肪族単量体を含む場合に
はこれらモノビニル単量体とポリビニル単量体の合計量
に対して、0.5ー60重量%の範囲内で用いられ、好
ましくは、1.5−50重量%の範囲内である。またモ
ノビニル脂肪族単量体は、所望に応じて使用されるが目
的とするSACERの性能などに変化を与えない範囲内
の量で使用され、0.1−20重量%の範囲内である。
法、例えば懸濁重合、乳化重合、塊状重合、溶液重合法
等の方法で重合できるが、懸濁重合や乳化重合等が均一
型の共重合体ビーズが得られるので特に好ましい。その
一例として懸濁重合法による場合には、分散媒として
は、通常は水などが使用でき、分散剤としては、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の公知
の重合方法に用いられているものが使用できる。また重
合開始剤としては、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、あ
るいは、アゾブチロニトリル等のアゾ化合物等の公知の
ものが使用できる。重合は、通常50−100℃の範囲
内の温度にて2−30時間程度で実施され、その操作と
しては、水および分散剤等を仕込みこれに撹伴下に、重
合開始剤を溶解した単量体を加え、懸濁状態下に所定温
度において実施される。本発明で使用される架橋共重合
体は、ゲル形と称せられる実質的に非多孔質架橋共重合
体、更には重合の際に得られる架橋共重合体に多孔性を
付与する公知の多孔質形成剤、例えば架橋共重合体を膨
潤する性質を有する有機溶媒、非膨潤性の有機溶媒、単
量体に溶解しえる線状重合体やこれらの混合物等を共存
させて得られる多孔質架橋共重合体があげられる。
ルホン化してSACERが製造される。このスルホン化
は、架橋共重合体をこの重合体を膨潤させる性質を有す
る有機溶媒の存在下または非存在下で実施される。この
重合体を膨潤させる性質を有する有機溶媒は反応系中で
は不活性であるものであり、具体例としては、エチレン
ジクロライド、ニトロベンゼン、キシレン、トルエン、
トリクロロエチレン、ベンゼン、プロピレンジクロライ
ド、クロロベンゼン、四塩化炭素等が挙げられる。これ
らを使用する場合には、その使用量は、架橋共重合体に
対して0.5−10倍重量の範囲内にて適宜選択され
る。これらの使用は、緩和された条件下にスルホン酸基
を架橋共重合体へ円滑に均一に導入できるものと言われ
ている。これらの有機溶媒の非存在下でも当然スルホン
化を実施することができる。スルホン化剤としては、硫
酸、発煙硫酸、クロロスルホン酸等あるいはこれらの混
合物等が挙げられ、これらによりスルホン酸基が架橋共
重合体に導入される。典型的にはスルホン化の反応時間
は0.3−20時間程度であり、反応温度は、40−1
30℃で実施される。
たスルホン化体は、通常は水和し、ろ過、洗浄した後苛
性ソーダや炭酸ナトリウムで中和し、水洗してNa形の
強酸性陽イオン交換樹脂が製造される。しかるに本発明
では、スルホン化工程を経て製造されたスルホン化体を
特定の条件化で水和処理することにより、Naイオン形
の強酸性陽イオン交換樹脂を製造することなく、水素イ
オン形以外の不純物イオンを含まない強酸性陽イオン交
換樹脂が製造される。スルホン化反応後の樹脂を、25
℃の電気比抵抗で5MΩcm以上、好ましくは10MΩ
cm、より好ましくは15MΩcm、最も好ましくは1
8MΩcm以上の、実質的に水素イオン以外の不純物陽
イオンを含まない水で水和し高度に精製処理することに
より本発明の水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂を得
ることができる。
aイオン等の陽イオンを外部からもたらすことなく、樹
脂内に残存する未反応のスルホン化試薬を水と置換する
ことができる。従来はNaイオン等を多量に含む工業用
水で水和し、次いで苛性ソーダ、炭酸ナトリウム等で中
和して樹脂を製造していた。そのため、前述のような再
生処理が必要であるばかりでなく、かかる再生処理によ
っても本発明の樹脂のような低いレベルまで水素イオン
以外の陽イオンの濃度を減少させることはきわめて困難
であった。またスルホン化後にスルホン化体に対して希
釈硫酸を接触させ、引き続いて上述の実質的に水素イオ
ン以外の不純物陽イオンを含まない水により水和する事
もできる。この方法によれば、スルホン化後に上記の水
で直接水和するよりも短時間で水和することができる。
これは急激な変化が緩和され、また急激な膨潤収縮が避
けられるためであると考えられる。
樹脂の製造の際に使用される原料について、通常使用さ
れるものを使用することができる。しかし、不純物陽イ
オンの量が少ない方が好ましいことはいうまでもない。
架橋共重合体中に存在する水素イオン以外の不純物陽イ
オンも少なければ少ないほど好ましく、たとえば、モノ
マー原料や界面活性剤などに含まれる不純物陽イオンも
少ない方が好ましい。本発明の強酸性陽イオン交換樹脂
は、単床、またはこれと再生型強塩基性陰イオン交換樹
脂との混床として使用され、超々純水を提供する。ここ
で再生型強塩基性陰イオン交換樹脂とは、水酸イオン形
強塩基性イオン交換樹脂である。超純水の製造におい
て、混床で使用する場合のSACERとSBAERとの
それぞれの割合は、体積比で10:1−1:10の範囲
で使用可能であり、好ましくは1:2−5:1、より好
ましくは1:2−2:1で使用される。また、原子力発
電所、火力発電所やボイラーの復水脱塩処理用の混床に
おいては、陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂とのそ
れぞれの割合は、体積比で10:1−1:10の範囲で
使用可能であり、好ましくは2:1−1:2である。
Na形になっており、これを高純度塩酸や硫酸を通薬し
て水素イオン形樹脂に転換する場合とは全く異なり、本
発明においては水素以外の不純物陽イオンの量を、イオ
ン交換樹脂の全交換当量の0.1当量%以下、好ましく
は0.05当量%以下、最も好ましくは0.01当量%
以下に激減させることが可能となった。こうして得られ
た新規な水素イオン形SACERは、単床または新規な
水素イオン形SACERと再生型水酸イオン形SBAE
Rの混床で、半導体用超純水製造システムの一次系シス
テムの末端または二次系システム既存のカートリッジポ
リシャーの前後、又はこれらに代えて用いることができ
る。
10pptレベルであるが、本発明の水素イオン形SA
CERを用いることにより、不純物陽イオンが10pp
t以下、好ましくは1pptのレベルまで減少した超々
純水を得ることができる。本発明により得られる超々純
水は、次世代用の64メガビットまたはそれ以上のメモ
リーの製造に使用されるウェーハ洗浄水として好適に用
いられる。原子力発電所では原子炉冷却水用補給水の製
造装置又は、復水脱塩装置に用いることにより脱塩能力
は従来樹脂と同等又はそれ以上であり、かつ樹脂からの
不純物陽イオンのリークが全くないので、処理水中に不
純物陽イオンを実質的に含まない超々純水を製造するこ
とが可能となる。以下において実施例に基づき本発明を
より詳細に説明するが、かかる実施例は本発明の範囲を
何等制限するものではない。
ジビニルベンゼン93.2gを重合開始剤の存在下、分
散剤等を含む水性媒質中で重合し、515gの球状共重
合体を製造した。次いでこの球状共重合体に、エチレン
ジクロリドを添加して球状共重合体を充分に膨潤させ、
この膨潤共重合体に市販98%濃硫酸(日鉱亜鉛(株)
製品)を加えて120℃で、5時間スルホン化を行っ
た。反応終了後のスルホン化体を含む母液を1リットル
四径丸底フラスコに4分し(スルホン化体として約40
0g含む)、(1)インラインで、18MΩcmの超純
水をゆっくり撹伴しながら加え、液のpHがほぼ中性に
なるまでスルホン化体を水和させた。(2)インライン
で、15.5MΩcmの脱イオン水をゆっくり撹伴しな
がら加え、液のpHがほぼ中性になるまでスルホン化体
を水和させた。(3)インラインで、10.3MΩcm
の脱イオン水をゆっくり撹伴しながら加え、液のpHが
ほぼ中性になるまでスルホン化体を水和させた。(4)
初め(2)の脱イオン水で中和し、液の硫酸濃度が約2
5%になった後に、Naイオンとして9.6ppm、M
gイオンとして1.5ppm、Caイオンとして12.
2ppm含む水道水を用い、ゆっくり撹伴しながら、液
のpHがほぼ中性になるまで3回スルホン化体を水和さ
せた。
オン形陽イオン交換樹脂の一定量20gを不純物陽イオ
ンを含まない35%塩酸を超純水で希釈し、1N塩酸と
し、その1リットルを通薬し、ろ液中の不純物陽イオン
をフレーム光度法で定量した。別途常法により求めたこ
の水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂の体積換算のイ
オン交換容量(2.19eq/リットル−樹脂)と見掛
け密度(835g/リットル−樹脂)より以下に示す通
り計算により求めた。その結果は、下記の通りである。 (1)の樹脂、(2)の樹脂、(3)の樹脂、(4)の樹脂 不純物陽イオン 0.006% 0.04% 0.05% 0.29% の当量% なお(1)を例として計算方法を以下に示す。 通薬した1N塩酸中のナトリウムの濃度:0.07mg
/リットル(他の陽イオンは不検出であった。) 35%塩酸のブランク値(ナトリウム検出限界):0.
05mg/リットル 従ってサンプル樹脂20g(23.95ml)より溶離
したナトリウム濃度:0.07mg/リットル 1リットル樹脂中に含まれるナトリウムの当量:0.0
7x10-3x1000/23.95÷23=1.271
x10-4 eq/リットル−樹脂 不純物陽イオンの当量%=1.271x10-4/2.1
9x100=0.006
スルホン化体を含む母液を1リットル四径丸底フラスコ
に4分(スルホン化体として約400g含む)し、
(5)インラインで、18MΩcmの超純水をゆっくり
撹伴しながら加え、液のpHがほぼ中性になるまでスル
ホン化体を水和させた。(6)上記濃硫酸を約50%お
よび25%に超純水(18MΩcm)で希釈し、初め約
50%の希釈濃硫酸で1回水和させ、次いで約25%の
希釈濃硫酸で2回、その後超純水で液のpHが中性にな
るまでスルホン化体を水和させた。(7)上記濃硫酸を
超純水(18MΩcm)で希釈して得た硫酸濃度が約2
5%の硫酸を用い、母液の硫酸濃度が約30%になった
後インラインで、7.5MΩcmの脱イオン水で液のp
Hがほぼ中性になるまでスルホン化体を水和させた。
(8)上記濃硫酸を超純水(18MΩcm)で希釈して
得た硫酸濃度が約20%の硫酸を用い、母液の硫酸濃度
が約25%になるまで水和させた後、実施例1の水道水
で液のpHがほぼ中性になるまで水和させた。上記
(5)から(8)の水和させた水素イオン形陽イオン交
換樹脂の一定量20gを実施例1と同様の操作を行い、
樹脂中の不純物陽イオンの当量%を求めた。その結果
は、下記の通りである。 (5)の樹脂、(6)の樹脂、(7)の樹脂、(8)の樹脂 不純物陽イオン 0.007% 0.008% 0.1% 0.5% の当量%
得られた樹脂、および実施例1の(1)の方法により得
た水和工程終了後の樹脂を、常法により炭酸ナトリウム
を加えNa形樹脂とし、これを1N塩酸を樹脂1リット
ル当たり10倍量通薬し、次いで超純水で樹脂中の再生
剤残査を洗浄し、水素イオン形転換率99.5%の再生
形SACER((9)樹脂)を得、以下の試験に供し
た。脱イオン水を原水とする以下の実験室用超純水製造
システム(180リットル/時で25℃の電気比抵抗1
8MΩcmの超純水を供給できる)を用いテストした。
なおそのシステムの概略を図2に示す。図2に示された
フロー中のカートリッジポリッシャー(5リットル)に
前述の(1)、(2)、(4)、(7)、(9)の各樹
脂それぞれと、1N水酸化ナトリウム溶液を樹脂1リッ
トルあたり10倍量通薬して再生精製処理したSBAE
R(アンバーライトIRA−402BL、ローム アン
ド ハース カンパニー製)をSACER/SBAER
の体積比で2/3(交換容量比でほぼ同当量混合となつ
ている)にした各混床樹脂5リットルを入れ、混床樹脂
に対してSV(Space Velocity)40 b
ed volume/時でシステムを作動させ、1時間
後のユースポイントでの超純水(18MΩcm以上)中
のNaイオンをイオンクロマトグラフィー(米国ダイオ
ネックス社製)で定量(サンプル水20ミリリットルを
装置に注入)した。その結果は、下記の通りである。 ユースポイントでのNaイオン濃度 (1)の樹脂、(2)の樹脂、(4)の樹脂、(7)の樹脂、(9)の樹脂 検出限界 1ppt以下 2ppt 10ppt 5ppt 15ppt
リットルカートリッジポリッシャーボンベに詰め単床と
し、(9)の樹脂を用いた実施例1に示した混床の5リ
ットルカートリッジポリッシャーの後に直列で付け、シ
ステムを作動させ1時間後のユースポイントでの超純水
(18MΩcm)中のNaイオン濃度をイオンクロマト
グラフィー(米国ダイオネックス社製)で定量した。そ
の結果Naイオン濃度は、2pptとなった。
形SACER(アンバーライトIR−124、ローム
アンド ハース カンパニー製)(再生による水素イオ
ン形転換率91.0%)と再生形SBAER(アンバー
ライトIRA−402BL、再生による水酸イオン形転
換率80.0%)の混床(SACER/SBAERの混
合比1/2、70リットル)により作られている。この
混床SACERを(2)の樹脂に代えた混床に通水した
ところ、3時間後Naイオンのリーク量が約100pp
tから約3pptに減少した。
率カーブを示す図である。
造システムの概略フローを示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 水素イオン以外の不純物陽イオンが、イ
オン交換樹脂の全交換当量の0.1当量%以下である水
素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂。 - 【請求項2】 水素イオン以外の不純物陽イオンが、イ
オン交換樹脂の全交換当量の0.05当量%以下である
水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂。 - 【請求項3】 水素イオン以外の不純物陽イオンが、イ
オン交換樹脂の全交換当量の0.01当量%以下である
水素イオン形強酸性陽イオン交換樹脂。 - 【請求項4】 1)架橋重合体を製造する工程、2)ス
ルホン化試薬の存在下に前記架橋重合体をスルホン化す
る工程、および3)25℃の電気比抵抗で5MΩcm以
上を示す水で、または希釈硫酸に引き続いて25℃の電
気比抵抗で5MΩcm以上を示す水で水和する工程を含
む請求項1から3のいずれか1項記載の強酸性陽イオン
交換樹脂の製造方法。 - 【請求項5】 1)架橋重合体を製造する工程、2)ス
ルホン化試薬の存在下に前記架橋重合体をスルホン化す
る工程、および3)25℃の電気比抵抗で10MΩcm
以上を示す水で、または希釈硫酸に引き続いて25℃の
電気比抵抗で10MΩcm以上を示す水で水和する工程
を含む請求項1から3のいずれか1項記載の強酸性陽イ
オン交換樹脂の製造方法。
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-
1994
- 1994-09-14 JP JP24485694A patent/JP3902799B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2009112944A (ja) * | 2007-11-06 | 2009-05-28 | Kurita Water Ind Ltd | 超純水製造方法及び装置並びに電子部品部材類の洗浄方法及び装置 |
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