JPH0888197A - 2−6族化合物半導体用電極 - Google Patents
2−6族化合物半導体用電極Info
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- JPH0888197A JPH0888197A JP22137194A JP22137194A JPH0888197A JP H0888197 A JPH0888197 A JP H0888197A JP 22137194 A JP22137194 A JP 22137194A JP 22137194 A JP22137194 A JP 22137194A JP H0888197 A JPH0888197 A JP H0888197A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2−6族化合物半導体に対して、耐熱性に優
れた低抵抗p型オーミック電極を提供する。 【構成】 p型2−6族化合物半導体層直上にNi層1
4を設け、ついで、該p型2−6族化合物半導体層を構
成する原子やNiが後述の上層金属層に拡散するのを防
止し、かつ、上層金属が該Ni層に拡散するのを防止す
るための拡散障壁層15,16を高融点金属により形成
し、さらにこの上に、外部電極やリード線を接続するた
めの上層金属層を設ける。 【効果】 Ni層がp型2−6族化合物半導体層と合金
化して低接触抵抗化するとともに、拡散障壁層がNiや
2−6族化合物半導体層構成元素の上層金属層への拡散
を抑制し、上層金属のNi層への拡散も抑制する結果、
耐熱性に優れた低抵抗p型オーミック電極が実現でき、
特性および信頼性に優れた半導体素子の作製できる効果
がある。
れた低抵抗p型オーミック電極を提供する。 【構成】 p型2−6族化合物半導体層直上にNi層1
4を設け、ついで、該p型2−6族化合物半導体層を構
成する原子やNiが後述の上層金属層に拡散するのを防
止し、かつ、上層金属が該Ni層に拡散するのを防止す
るための拡散障壁層15,16を高融点金属により形成
し、さらにこの上に、外部電極やリード線を接続するた
めの上層金属層を設ける。 【効果】 Ni層がp型2−6族化合物半導体層と合金
化して低接触抵抗化するとともに、拡散障壁層がNiや
2−6族化合物半導体層構成元素の上層金属層への拡散
を抑制し、上層金属のNi層への拡散も抑制する結果、
耐熱性に優れた低抵抗p型オーミック電極が実現でき、
特性および信頼性に優れた半導体素子の作製できる効果
がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−6族化合物半導体の
オーミック電極に関する。
オーミック電極に関する。
【0002】
【従来の技術】2−6族化合物半導体に対するp型オー
ミック電極に関しては、特にTe化合物に対して、図7
に示すようなAl/Ni/Cu(最右端が2−6族化合
物半導体層に接する金属層を示す。以下、同様に記載す
る。)構造およびAu/Pt/Pd構造が知られてお
り、それぞれ特開昭63−252427号公報およびエ
レクトロニクス・レターズ第29巻(1993年)第5
03頁−第505頁(Electronics Let
ters Vol.29 (1993) pp.503
−505)に開示されている。
ミック電極に関しては、特にTe化合物に対して、図7
に示すようなAl/Ni/Cu(最右端が2−6族化合
物半導体層に接する金属層を示す。以下、同様に記載す
る。)構造およびAu/Pt/Pd構造が知られてお
り、それぞれ特開昭63−252427号公報およびエ
レクトロニクス・レターズ第29巻(1993年)第5
03頁−第505頁(Electronics Let
ters Vol.29 (1993) pp.503
−505)に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、2
−6族化合物半導体におけるCuやPdの拡散係数が大
きいために、表面・端面保護膜形成工程等において25
0℃以上の加熱を行うと、p型オーミック電極の比接触
抵抗が増大し、半導体レーザ等の素子の動作電圧も増大
する問題があった。また、熱圧着や超音波ボンディング
等によるp型電極へのリード線接続時にも同様な問題が
発生し、その接続強度の著しく低下する問題もあった。
さらに、ソルダーを用いて2−6族化合物半導体チップ
を金属電極に接着する際にも、同様の問題があった。
−6族化合物半導体におけるCuやPdの拡散係数が大
きいために、表面・端面保護膜形成工程等において25
0℃以上の加熱を行うと、p型オーミック電極の比接触
抵抗が増大し、半導体レーザ等の素子の動作電圧も増大
する問題があった。また、熱圧着や超音波ボンディング
等によるp型電極へのリード線接続時にも同様な問題が
発生し、その接続強度の著しく低下する問題もあった。
さらに、ソルダーを用いて2−6族化合物半導体チップ
を金属電極に接着する際にも、同様の問題があった。
【0004】本発明の目的は、2−6族化合物半導体に
対して、耐熱性に優れた低抵抗p型オーミック電極を提
供することである。
対して、耐熱性に優れた低抵抗p型オーミック電極を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、p型2−6
族化合物半導体層直上にNi層あるいはNiを主成分と
する金属層を設け、ついで、該p型2−6族化合物半導
体層を構成する原子やNiが後述の上層金属層に拡散す
るのを防止し、かつ、上層金属が該Ni層あるいはNi
を主成分とする金属層に拡散するのを防止するための拡
散障壁層を高融点金属またはそれらの組合せにより形成
し、さらにこの上に、外部電極やリード線を接続するた
めの上層金属層を設けることにより達成される。
族化合物半導体層直上にNi層あるいはNiを主成分と
する金属層を設け、ついで、該p型2−6族化合物半導
体層を構成する原子やNiが後述の上層金属層に拡散す
るのを防止し、かつ、上層金属が該Ni層あるいはNi
を主成分とする金属層に拡散するのを防止するための拡
散障壁層を高融点金属またはそれらの組合せにより形成
し、さらにこの上に、外部電極やリード線を接続するた
めの上層金属層を設けることにより達成される。
【0006】
【作用】上記Ni層あるいはNiを主成分とする金属層
は、上記p型2−6族化合物半導体層と合金化反応を起
こす結果、低い比接触抵抗が得られる。この際、2−6
族化合物半導体におけるNiの拡散係数はCuやPdに
比較して極めて低いために、300℃程度の温度まで低
い比接触抵抗が安定して維持できる。これは我々が新た
に見出した実験結果に基づいており、図1を用いて説明
する。
は、上記p型2−6族化合物半導体層と合金化反応を起
こす結果、低い比接触抵抗が得られる。この際、2−6
族化合物半導体におけるNiの拡散係数はCuやPdに
比較して極めて低いために、300℃程度の温度まで低
い比接触抵抗が安定して維持できる。これは我々が新た
に見出した実験結果に基づいており、図1を用いて説明
する。
【0007】図1はNドープp型ZnTe層(正孔濃度
3×1019/cm3、膜厚500nm)に対するオーミ
ック電極に関して、比接触抵抗のアニール温度依存性を
調べた実験結果である。アニールは水素雰囲気中で3分
間行った。従来例のAu(膜厚100nm)/Pt(膜
厚50nm)/Pd(膜厚5nm)構造では200℃の
アニールで5μΩcm2と低い比接触抵抗が得られたも
のの、250℃のアニールにより比接触抵抗は200μ
Ωcm2と大きく増大した。それに対し、Au(膜厚1
00nm)/Pt(膜厚50nm)/Ti(膜厚50n
m)/Ni(膜厚10nm)構造では堆積時から300
℃までの範囲で1−3μΩcm2と低い比接触抵抗が得
られており、400℃のアニールでも比接触抵抗は8μ
Ωcm2と比較的低い値に留まっている。2−6族化合
物半導体の作製工程における最高温度は、結晶劣化の起
こらない300℃以下とするのが通常であり、Au/P
t/Ti/Ni構造は実用温度範囲において十分に熱的
安定なオーミック電極であることが明らかとなった。
3×1019/cm3、膜厚500nm)に対するオーミ
ック電極に関して、比接触抵抗のアニール温度依存性を
調べた実験結果である。アニールは水素雰囲気中で3分
間行った。従来例のAu(膜厚100nm)/Pt(膜
厚50nm)/Pd(膜厚5nm)構造では200℃の
アニールで5μΩcm2と低い比接触抵抗が得られたも
のの、250℃のアニールにより比接触抵抗は200μ
Ωcm2と大きく増大した。それに対し、Au(膜厚1
00nm)/Pt(膜厚50nm)/Ti(膜厚50n
m)/Ni(膜厚10nm)構造では堆積時から300
℃までの範囲で1−3μΩcm2と低い比接触抵抗が得
られており、400℃のアニールでも比接触抵抗は8μ
Ωcm2と比較的低い値に留まっている。2−6族化合
物半導体の作製工程における最高温度は、結晶劣化の起
こらない300℃以下とするのが通常であり、Au/P
t/Ti/Ni構造は実用温度範囲において十分に熱的
安定なオーミック電極であることが明らかとなった。
【0008】2−6族化合物半導体層に対するp型オー
ミック電極としてNi層のみを用いることも可能である
が、Ni層の抵抗率が高いために電極抵抗が高くなる問
題と、Ni層の機械的強度が弱いためにボンディング時
に電極破壊の起こる問題がある。そこで、Ni層上に抵
抗率の低く、機械的強度の強いAuまたはAlを上層金
属層に用いる必要がある。しかし、Au/Ni構造ある
いはAl/Ni構造によるp型ZnTe層への電極形成
を行った結果、(Ni、Zn、Te、Au)または(N
i、Zn、Te、Al)の相互拡散が起こり、堆積時か
ら400℃までのアニール時において比接触抵抗が10
μΩcm2台と高いために、実用的ではないことが判明
した。図1に示したAu/Pt/Ti/Ni構造ではP
t/Ti層がNiやp型2−6族化合物半導体層を構成
する原子と上層金属層の相互拡散を防止し、耐熱性に優
れた低抵抗p型オーミック電極となったものと考えられ
る。このような拡散障壁層は高融点金属であるTi、P
t、Mo、Wのいずれか単層、またはこれらの組合せか
ら構成すればよく、膜厚は10nmから100nmの範
囲であれば問題ないことも判明した。なお、図1からわ
かるように、Au/Pt/Ti構造やAu/Pt/Ti
/Pt構造のようにNi層を含まない場合も熱的安定性
は優れるが、比接触抵抗が6μΩcm2以上となってし
まうため、3μΩcm2以下の低い比接触抵抗を得るに
はNi層が不可欠となる。この場合、Ni層の膜厚はp
型電極の抵抗率増大を抑える観点から50nm以下が望
ましく、2−6族化合物半導体層表面を完全に被覆する
必要があることから5nm以上が望ましい。
ミック電極としてNi層のみを用いることも可能である
が、Ni層の抵抗率が高いために電極抵抗が高くなる問
題と、Ni層の機械的強度が弱いためにボンディング時
に電極破壊の起こる問題がある。そこで、Ni層上に抵
抗率の低く、機械的強度の強いAuまたはAlを上層金
属層に用いる必要がある。しかし、Au/Ni構造ある
いはAl/Ni構造によるp型ZnTe層への電極形成
を行った結果、(Ni、Zn、Te、Au)または(N
i、Zn、Te、Al)の相互拡散が起こり、堆積時か
ら400℃までのアニール時において比接触抵抗が10
μΩcm2台と高いために、実用的ではないことが判明
した。図1に示したAu/Pt/Ti/Ni構造ではP
t/Ti層がNiやp型2−6族化合物半導体層を構成
する原子と上層金属層の相互拡散を防止し、耐熱性に優
れた低抵抗p型オーミック電極となったものと考えられ
る。このような拡散障壁層は高融点金属であるTi、P
t、Mo、Wのいずれか単層、またはこれらの組合せか
ら構成すればよく、膜厚は10nmから100nmの範
囲であれば問題ないことも判明した。なお、図1からわ
かるように、Au/Pt/Ti構造やAu/Pt/Ti
/Pt構造のようにNi層を含まない場合も熱的安定性
は優れるが、比接触抵抗が6μΩcm2以上となってし
まうため、3μΩcm2以下の低い比接触抵抗を得るに
はNi層が不可欠となる。この場合、Ni層の膜厚はp
型電極の抵抗率増大を抑える観点から50nm以下が望
ましく、2−6族化合物半導体層表面を完全に被覆する
必要があることから5nm以上が望ましい。
【0009】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例を図2〜図4
を用いて説明する。図2〜図4は2−6族化合物半導体
レーザの作製方法を示す縦断面構造図である。はじめ
に、n型GaAs基板1(不純物Si、電子濃度1×1
018/cm3)上に、分子線エピタキシー法を用いてn
型ZnS0.06Se0.94バッファ層2(不純物Cl、電
子濃度1×1018/cm3、膜厚0.5μm)、n型Z
n0.9Mg0.1S0.2Se0.8クラッド層3(不純物C
l、電子濃度5×1017/cm3、膜厚0.5μm)、
Zn0.85Cd0.15Se活性層4(膜厚5nm、ただし
光ガイド層として上下にp型ZnS0.06Se0.94層
(不純物N、正孔濃度1×1017/cm3、膜厚0.1
μm)およびn型ZnS0.06Se0.94(不純物Cl、
電子濃度1×1017/cm3、膜厚0.1μm)を含
む)、p型Zn0.9Mg0.1S0.2Se0.8クラッド層
5(不純物N、正孔濃度1×1017/cm3、膜厚0.
5μm)、p型ZnS0.06Se0.94層6(不純物N、
正孔濃度5×1017/cm3、膜厚0.5μm)、p型
ZnSeTe傾斜組成層7(不純物N、正孔濃度(5−
300)×1017/cm3、膜厚0.02μm、組成は
層6との界面でZnSe、層8との界面でZnTeとす
る)、p型ZnTeキャップ層8(不純物N、正孔濃度
3×1019/cm3、膜厚0.07μm)を基板温度2
50℃にて成長した。その後、ホトリソグラフィーによ
り、素子真性領域のみにホトレジスト9(膜厚1.8μ
m)を形成した(図2)。
を用いて説明する。図2〜図4は2−6族化合物半導体
レーザの作製方法を示す縦断面構造図である。はじめ
に、n型GaAs基板1(不純物Si、電子濃度1×1
018/cm3)上に、分子線エピタキシー法を用いてn
型ZnS0.06Se0.94バッファ層2(不純物Cl、電
子濃度1×1018/cm3、膜厚0.5μm)、n型Z
n0.9Mg0.1S0.2Se0.8クラッド層3(不純物C
l、電子濃度5×1017/cm3、膜厚0.5μm)、
Zn0.85Cd0.15Se活性層4(膜厚5nm、ただし
光ガイド層として上下にp型ZnS0.06Se0.94層
(不純物N、正孔濃度1×1017/cm3、膜厚0.1
μm)およびn型ZnS0.06Se0.94(不純物Cl、
電子濃度1×1017/cm3、膜厚0.1μm)を含
む)、p型Zn0.9Mg0.1S0.2Se0.8クラッド層
5(不純物N、正孔濃度1×1017/cm3、膜厚0.
5μm)、p型ZnS0.06Se0.94層6(不純物N、
正孔濃度5×1017/cm3、膜厚0.5μm)、p型
ZnSeTe傾斜組成層7(不純物N、正孔濃度(5−
300)×1017/cm3、膜厚0.02μm、組成は
層6との界面でZnSe、層8との界面でZnTeとす
る)、p型ZnTeキャップ層8(不純物N、正孔濃度
3×1019/cm3、膜厚0.07μm)を基板温度2
50℃にて成長した。その後、ホトリソグラフィーによ
り、素子真性領域のみにホトレジスト9(膜厚1.8μ
m)を形成した(図2)。
【0010】続いて、ウエットエッチングにより、ホト
レジスト9の被覆していない領域を表面から0.25μ
m除去して電流狭窄構造を作製した。その後、スパッタ
リング法によりAl2O3膜10(膜厚0.2μm)を1
20℃にて堆積した(図3)。
レジスト9の被覆していない領域を表面から0.25μ
m除去して電流狭窄構造を作製した。その後、スパッタ
リング法によりAl2O3膜10(膜厚0.2μm)を1
20℃にて堆積した(図3)。
【0011】試料をアセトン中で超音波洗浄することに
よりリフトオフを行った後に、試料表面に電子ビーム蒸
着法を用いてp型電極11(Au層17(膜厚300n
m)/Pt層16(膜厚50nm)/Ti層15(膜厚
50nm)/Ni層14(膜厚10nm))(図5)
を、試料裏面に抵抗加熱法を用いてn型電極12(Au
(100nm)/In(100nm))を全面堆積し
た。p型電極11の断面構造を図3に示す。n型電極1
2のアロイ工程は窒素雰囲気中にて250℃、10分間
行った。そして最後に、試料にへき開面13を形成し、
半導体レーザを作製した(図4)。
よりリフトオフを行った後に、試料表面に電子ビーム蒸
着法を用いてp型電極11(Au層17(膜厚300n
m)/Pt層16(膜厚50nm)/Ti層15(膜厚
50nm)/Ni層14(膜厚10nm))(図5)
を、試料裏面に抵抗加熱法を用いてn型電極12(Au
(100nm)/In(100nm))を全面堆積し
た。p型電極11の断面構造を図3に示す。n型電極1
2のアロイ工程は窒素雰囲気中にて250℃、10分間
行った。そして最後に、試料にへき開面13を形成し、
半導体レーザを作製した(図4)。
【0012】本実施例によれば、p型電極11にAu/
Pt/Ti/Ni構造を用いるために、へき開面13に
無反射端面コーティング膜としてSiNやSiO2の積
層膜を形成する際に、従来問題となっていた熱によるp
型オーミック電極の劣化に起因した半導体レーザの動作
電圧増大を抑制できる効果がある。また、熱圧着や超音
波ボンディングによるp型電極へのリード線接続時に、
従来問題となっていた接続強度の著しい低下も抑制でき
る効果がある。さらに、従来技術に比較してp型電極の
比接触抵抗が低減する結果、半導体レーザの動作電圧が
低減する効果もある。
Pt/Ti/Ni構造を用いるために、へき開面13に
無反射端面コーティング膜としてSiNやSiO2の積
層膜を形成する際に、従来問題となっていた熱によるp
型オーミック電極の劣化に起因した半導体レーザの動作
電圧増大を抑制できる効果がある。また、熱圧着や超音
波ボンディングによるp型電極へのリード線接続時に、
従来問題となっていた接続強度の著しい低下も抑制でき
る効果がある。さらに、従来技術に比較してp型電極の
比接触抵抗が低減する結果、半導体レーザの動作電圧が
低減する効果もある。
【0013】本実施例ではp型電極11における拡散障
壁層としてPt/Ti構造を用いたが、Ti、Pt、M
o、Wのいずれか単層、またはこれらの組合せから構成
してもよい。また、拡散障壁層やNi層の膜厚は(作
用)の項で記述した範囲であれば同様の効果が得られ
る。なお、Ni層はNiが主成分であれば他の金属との
合金膜であってもよい。
壁層としてPt/Ti構造を用いたが、Ti、Pt、M
o、Wのいずれか単層、またはこれらの組合せから構成
してもよい。また、拡散障壁層やNi層の膜厚は(作
用)の項で記述した範囲であれば同様の効果が得られ
る。なお、Ni層はNiが主成分であれば他の金属との
合金膜であってもよい。
【0014】(実施例2)実施例1におけるp型電極1
1として、電子ビーム蒸着法により堆積したAl層18
(膜厚300nm)/Ti層15(膜厚50nm)/N
i層14(膜厚20nm)を用いて半導体レーザを作製
した。p型電極11の断面構造を図6に示す。
1として、電子ビーム蒸着法により堆積したAl層18
(膜厚300nm)/Ti層15(膜厚50nm)/N
i層14(膜厚20nm)を用いて半導体レーザを作製
した。p型電極11の断面構造を図6に示す。
【0015】本実施例によれば、p型電極11にAl/
Ti/Ni構造を用いるために、へき開面13に無反射
端面コーティング膜としてSiNやSiO2の積層膜を
形成する際に、従来問題となっていた熱によるp型オー
ミック電極の劣化に起因した半導体レーザの動作電圧増
大を抑制できる効果がある。また、熱圧着や超音波ボン
ディングによるp型電極へのリード線接続時に、従来問
題となっていた接続強度の著しい低下も抑制できる効果
がある。さらに、従来技術に比較してp型電極の比接触
抵抗が低減する結果、半導体レーザの動作電圧が低減す
る効果もある。
Ti/Ni構造を用いるために、へき開面13に無反射
端面コーティング膜としてSiNやSiO2の積層膜を
形成する際に、従来問題となっていた熱によるp型オー
ミック電極の劣化に起因した半導体レーザの動作電圧増
大を抑制できる効果がある。また、熱圧着や超音波ボン
ディングによるp型電極へのリード線接続時に、従来問
題となっていた接続強度の著しい低下も抑制できる効果
がある。さらに、従来技術に比較してp型電極の比接触
抵抗が低減する結果、半導体レーザの動作電圧が低減す
る効果もある。
【0016】本実施例ではp型電極11における拡散障
壁層としてTi層単層を用いたが、Ti、Pt、Mo、
Wのいずれか単層、またはこれらの組合せから構成して
もよい。また、拡散障壁層やNi層の膜厚は(作用)の
項で記述した範囲であれば同様の効果が得られる。な
お、Ni層はNiが主成分であれば他の金属との合金膜
であってもよい。
壁層としてTi層単層を用いたが、Ti、Pt、Mo、
Wのいずれか単層、またはこれらの組合せから構成して
もよい。また、拡散障壁層やNi層の膜厚は(作用)の
項で記述した範囲であれば同様の効果が得られる。な
お、Ni層はNiが主成分であれば他の金属との合金膜
であってもよい。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、Ni層がp型2−6族
化合物半導体層と合金化して低接触抵抗化するととも
に、拡散障壁層がNiや2−6族化合物半導体層構成元
素の上層金属層への拡散を抑制し、上層金属のNi層へ
の拡散も抑制する結果、耐熱性に優れた低抵抗p型オー
ミック電極の実現できる効果がある。またこれにより、
表面・端面保護膜形成工程やボンディング工程における
p型電極の劣化に起因した半導体レーザ等の素子動作電
圧の増大が回避され、素子の信頼度が向上する効果もあ
る。さらに、従来技術に比較してp型電極の比接触抵抗
が低減するために、半導体レーザ等の素子動作電圧が低
減する効果もある。
化合物半導体層と合金化して低接触抵抗化するととも
に、拡散障壁層がNiや2−6族化合物半導体層構成元
素の上層金属層への拡散を抑制し、上層金属のNi層へ
の拡散も抑制する結果、耐熱性に優れた低抵抗p型オー
ミック電極の実現できる効果がある。またこれにより、
表面・端面保護膜形成工程やボンディング工程における
p型電極の劣化に起因した半導体レーザ等の素子動作電
圧の増大が回避され、素子の信頼度が向上する効果もあ
る。さらに、従来技術に比較してp型電極の比接触抵抗
が低減するために、半導体レーザ等の素子動作電圧が低
減する効果もある。
【図1】p型ZnTe層上に形成した電極における比接
触抵抗のアニール温度依存性を示す実験結果である。
触抵抗のアニール温度依存性を示す実験結果である。
【図2】本発明の実施例である2−6族化合物半導体ヘ
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
【図3】本発明の実施例である2−6族化合物半導体ヘ
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
【図4】本発明の実施例である2−6族化合物半導体ヘ
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
テロ接合バイポーラトランジスタの作製方法を示す縦断
面構造図である。
【図5】本発明の実施例である2−6族化合物半導体用
p型オーミック電極の縦断面構造図である。
p型オーミック電極の縦断面構造図である。
【図6】本発明の実施例である2−6族化合物半導体用
p型オーミック電極の縦断面構造図である。
p型オーミック電極の縦断面構造図である。
【図7】従来技術による2−6族化合物半導体用p型オ
ーミック電極の縦断面構造図である。
ーミック電極の縦断面構造図である。
1…n型GaAs基板、2…n型ZnSSe層、3…n
型ZnMgSSe層、4…ZnCdSe活性層、5…p
型ZnMgSSe層、6…p型ZnSSe層、7…p型
ZnSeTe層、8…p型ZnTe層、9…ホトレジス
ト、10…Al2O3膜、11…p型電極、12…n型電
極、13…へき開面、14…Ni層、15…Ti層、1
6…Pt層、17…Au層、18…Al層、19…Cu
層、20…Pd層。
型ZnMgSSe層、4…ZnCdSe活性層、5…p
型ZnMgSSe層、6…p型ZnSSe層、7…p型
ZnSeTe層、8…p型ZnTe層、9…ホトレジス
ト、10…Al2O3膜、11…p型電極、12…n型電
極、13…へき開面、14…Ni層、15…Ti層、1
6…Pt層、17…Au層、18…Al層、19…Cu
層、20…Pd層。
Claims (7)
- 【請求項1】p型2−6族化合物半導体層直上にNi層
あるいはNiを主成分とする金属層を設け、ついで、該
p型2−6族化合物半導体層を構成する原子やNiが後
述の上層金属層に拡散するのを防止し、かつ、上層金属
が該Ni層あるいはNiを主成分とする金属層に拡散す
るのを防止するための拡散障壁層を設け、さらにこの上
に、外部電極やリード線を接続するための上層金属層を
設けたことを特徴とする、2−6族化合物半導体用電
極。 - 【請求項2】上記拡散障壁層はTi、Pt、Mo、Wの
いずれか一つ、またはこれらの組合せからなることを特
徴とする、請求項1記載の2−6族化合物半導体用電
極。 - 【請求項3】上記上層金属層はAuまたはAl、あるい
はこれらの組合せからなることを特徴とする、請求項1
又は2記載の2−6族化合物半導体用電極。 - 【請求項4】上記p型2−6族化合物半導体層はTe化
合物からなることを特徴とする、請求項1−3のいずれ
かに記載の2−6族化合物半導体用電極。 - 【請求項5】上記p型2−6族化合物半導体層はZnT
eあるいはZnTeを主成分とする混晶からなることを
特徴とする、請求項1−4のいずれかに記載の2−6族
化合物半導体用電極。 - 【請求項6】上記Ni層あるいはNiを主成分とする金
属層の膜厚が5nm以上50nm以下であり、上記拡散
障壁層の膜厚が10nm以上100nm以下であること
を特徴とする、請求項1−5のいずれかに記載の2−6
族化合物半導体用電極。 - 【請求項7】請求項1−6のいずれかに記載の2−6族
化合物半導体用電極を用いた2−6族化合物半導体レー
ザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22137194A JPH0888197A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 2−6族化合物半導体用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22137194A JPH0888197A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 2−6族化合物半導体用電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0888197A true JPH0888197A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16765751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22137194A Pending JPH0888197A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 2−6族化合物半導体用電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0888197A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6031244A (en) * | 1996-12-09 | 2000-02-29 | Sony Corporation | Luminescent semiconductor device with antidiffusion layer on active layer surface |
US10392350B2 (en) | 2013-12-10 | 2019-08-27 | Lycera Corporation | N-substituted pyrazolyl guanidine F1F0-ATPase inhibitors and therapeutic uses thereof |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22137194A patent/JPH0888197A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6031244A (en) * | 1996-12-09 | 2000-02-29 | Sony Corporation | Luminescent semiconductor device with antidiffusion layer on active layer surface |
US10392350B2 (en) | 2013-12-10 | 2019-08-27 | Lycera Corporation | N-substituted pyrazolyl guanidine F1F0-ATPase inhibitors and therapeutic uses thereof |
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