JPH0886853A - 移動体間相対位置検知システム - Google Patents

移動体間相対位置検知システム

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JPH0886853A
JPH0886853A JP6220179A JP22017994A JPH0886853A JP H0886853 A JPH0886853 A JP H0886853A JP 6220179 A JP6220179 A JP 6220179A JP 22017994 A JP22017994 A JP 22017994A JP H0886853 A JPH0886853 A JP H0886853A
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Application number
JP6220179A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Yoshida
裕充 吉田
Yasuhiro Ichikura
庸宏 市倉
Kazutaka Oikawa
和隆 及川
Yuji Omagari
雄二 大曲
Masahiro Kuroda
真博 黒田
Yoshihisa Nishimura
佳久 西村
Masao Kawanami
正雄 川浪
Yuji Okutsu
雄次 奥津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Denshi KK
Hitachi Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Hitachi Denshi KK
Hitachi Ltd
East Japan Railway Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動体に設置するだけで、確実に異常接近等
による警報、緊急停止制御が行え、経済的に安全運転を
得ることができるようにした移動体間相対位置検知シス
テムを提供すること。 【構成】 制御部6は、GPS受信機4又は速度検出装
置8の出力から求めた自己位置情報を無線機5の送信部
によりアンテナ3から送信すると共に、無線機5の受信
部により、他の移動体から送信されている他の移動体の
位置情報受信し、自己位置情報と他の移動体の位置情報
とにより、自移動体と他の移動体の相対距離fを求め、
警報表示部9に表示させるようにしたもの。 【効果】 地上などに特別な機器を設置することなく、
移動体間の相対距離が算出できるから、常に先行移動体
との距離に対応して必要とする安全速度に確実に維持さ
せることができ、且つ、確実に異常接近等による警報、
緊急停止制御が行えるようになり、経済的に安全運転を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体の相対位置の検
知システムに係り、特に鉄道車両の交通制御に好適な移
動体間相対位置検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】交通機関では、車両など移動体の衝突防
止、特に移動体間での衝突の防止が究極の命題となって
いるが、このためには、とにかく、移動体間に所定の距
離が保たれるよにしてやればよい。
【0003】ところで、従来から、この自移動体と他移
動体間の相対距離は、基本的には、運転者など、人間の
判断に任されていた。しかして、このままでは、注意力
の低下や勘違いなど、何らかの原因により、異常接近の
発生を完全には抑えられない。
【0004】このため、交通信号装置など各種の保安シ
ステムが従来から用いられており、例えば、鉄道交通機
関では、軌道回路を用いた自動信号システムやATS
(自動列車停止装置)、或いはATC(自動列車制御装置)
などが用いられている。
【0005】これらのシステムのうち、ATCについて
説明すると、この装置は、列車検知機能と、列車への信
号情報伝達機能を中心としたもので、列車の前途進路条
件に応じて列車の制限速度を運転者に表示し、自動的に
列車を安全速度に維持させ、必要に応じて停止制御する
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、移動
体の移動経路に沿って多くの設備を要する点について配
慮がされておらず、設置に多大の費用を要するという問
題があった。本発明の目的は、移動体に設置するだけ
で、確実に異常接近等による警報、緊急停止制御が行
え、経済的に安全運転を得ることができるようにした移
動体間相対位置検知システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、汎地球測位
システム又は走行距離検出手段を用いて移動体の自己位
置を検知し、この自己位置を表わす情報を逐次送信する
無線送信手段と、他の移動体から送信された上記自己位
置を表わす情報を逐次受信して他の移動体の位置を表わ
す情報として出力する無線受信手段とを設け、上記自己
位置を表わす情報と他の移動体の位置を表わす情報とに
基づいて、自移動体と他の移動体の相対位置を検出する
ようにして達成される。
【0008】
【作用】汎地球測位システムは、GPS(=Gloubal Pos
itioning System)のことで、GPS用の複数の人工衛星
からの電波を受信することにより、自己位置をリアルタ
イムで知ることができるシステムであり、また、走行距
離検知手段も自己位置をリアルタイムで検出することが
できる。
【0009】そこで、無線送信手段は、これらにより検
出した自移動体の位置を他の移動体に送信する働きをす
る。他方、無線受信手段は、他の移動体の位置情報を受
信するように働くので、結局、自移動体と他の移動体の
双方の位置を知ることができ、従って、自検知システム
と他の検知システムの相対位置を検出することができ
る。
【0010】こうして、自移動体と他の移動体の相対位
置が判れば、これら移動体間の相対距離が算出できるか
ら、地上などに特別な機器を設置することなく、確実に
異常接近等による警報、緊急停止制御が行えるようにな
り、経済的に安全運転を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明による移動体間相対位置検知シ
ステムについて、図示の実施例により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例で、図において、1は検知シス
テムの本体部、2はGPS受信用のアンテナ、3はシス
テム相互間通信用のアンテナ、4はGPS受信機、5は
無線機、6は制御部、7は自局位置入力部、8は速度検
出装置、そして9は警報表示部であり、これらは図示の
通り接続されている。
【0012】図1において、GPS受信機4は、GPS
受信用のアンテナ2により、GPS人工衛星からの電波
を受信し、これにより受信日付、受信時刻、この検知シ
ステムの本体部1が設置されている移動体(自移動体)の
緯度、経度、進行方向、速度等の情報cを検出し、制御
部6に出力する。なお、GPSについては、社団法人
日本測量協会 平成1年11月15日発行新改訂版「G
PS、人工衛星による精密測位」に詳細な説明がある。
【0013】無線機5は、送信部と受信部とを備え、ま
ず、その送信部は、制御部6から与えられる自移動体の
緯度、経度など、この自移動体の自己位置を表わす情報
aをシステム相互間通信用のアンテナ3を介して間欠的
に送信する働きをし、次に、その受信部は、他の移動体
の無線機から送信された、その他の移動体の緯度、経度
など、他の移動体の自己位置を表わす情報bを、アンテ
ナ3を介して受信する働きをする。このとき、無線機5
の搬送周波数としては、例えば400MHz帯の周波数
が使用される。
【0014】制御部6は、GPS受信機4から受信日
付、受信時刻、この検知システムの本体部1が設置され
ている移動体(自移動体)の緯度、経度、進行方向、速度
等の情報cを取り込み、これらを記憶すると共に、上記
したように、この中の自移動体の緯度、経度など、この
自移動体の自己位置を表わす情報aを記憶した上で無線
機5の送信部に供給し、アンテナ3から送信させる働き
をする。
【0015】また、この制御部6は、アンテナ3と無線
機5の受信部を介して取り込んだ、他の移動体の緯度、
経度など、他の移動体の自己位置を表わす情報bを、自
移動体の自己位置を表わす情報aと共に演算処理し、こ
の結果として、他の移動体と自移動体の相対位置を計算
し、さらに自移動体から他の移動体までの距離fを検出
し、これを警報表示部9に供給する働きをする。
【0016】さらに、制御部6には、予め大小複数の距
離基準値が設定してある。そして、これら複数の距離基
準値と上記距離fとを比較し、まず、距離fが大きい方
の距離基準値以下になったら、2種の警報音の内の一方
の警報音に対応した音声信号を発生し、距離fが小さい
方の距離基準値以下になったら、2種の警報音の内の他
方の警報音に対応した音声信号を発生し、それぞれ警報
表示部9に供給する働きをする。
【0017】自局位置入力部7は、例えばキーボードな
どの操作装置からなり、必要に応じて自移動体の緯度、
経度、進行方向などのデータを設定し、このデータdを
制御部6に入力する働きをする。速度検出装置8は、移
動体の車輪の回転数を検出する装置で、車輪の回転に同
期したパルスeを発生する装置で構成されている。な
お、このパルスを発生する装置は、通常、列車などの移
動体では速度計用として備えられているので、速度検出
装置と呼ばれているのであり、従って、それを共用して
パルスを得るようにすればよい。
【0018】そこで、制御部6は、これら自局位置入力
部7から入力されるデータdと、速度検出装置8から供
給されるパルスeとを取り込み、自局位置入力部7から
入力されたデータを初期データとして、速度検出装置8
から供給されるパルスの積算を行ない、移動体の走行距
離を、初期データにより設定された位置を基点として計
算してゆくように構成されている。
【0019】警報表示部9は、液晶表示装置や蛍光表示
装置などの視覚的表示装置と、ブザー、スピーカなどの
音響表示装置とで構成され、制御部6から供給される距
離fを数字やグラフで表示すると共に、同じく制御部6
から供給される音声信号により、警報音を発生する働き
をする。
【0020】次に、この実施例の動作について説明す
る。まず、移動体が列車(鉄道車両)であったとする。そ
こで、いま、ある時点、例えば列車が出発しようとした
時点で、検知システムの本体1が動作状態にされたとす
ると、GPS受信機4からは、そのときの受信日付、受
信時刻、自移動体の緯度、経度、それに列車が走行を開
始したとすると、その進行方向、速度等の情報cが制御
部6に入力され、それらは順次、更新されて行くように
なる。この結果、制御部6では、これらの情報を逐次記
憶すると共に、上記したように、この中の緯度、経度な
ど、この列車(自列車)の自己位置を表わす情報aも、逐
次アンテナ3から送信されてゆく。
【0021】一方、このとき、先行列車(他の列車)があ
ったとすると、この先行列車でも、同様に、その先行列
車の自己位置を表わす情報aが送信されているので、制
御部6には、アンテナ3と無線機5の受信部を介して、
先行列車の緯度、経度など、この先行列車の自己位置を
表わす情報bも入力されてくる。この結果、制御部6に
は、先行列車と自列車の双方の位置情報が与えられるの
で、これらの相対位置の演算が可能な条件が成立し、自
列車から先行列車までの距離fが逐次検出されてくるよ
うになる。
【0022】この検出された距離fは警報表示部9に供
給され、そこで数字やグラフなどにより表示されるの
で、列車の運転士は、この表示を見るだけで常に先行列
車との距離を明確に知ることができるようになり、従っ
て、この実施例によれば、運転士は、常に先行列車との
距離に対応して必要とする安全速度に確実に列車の速度
を維持させることができる。
【0023】また、この実施例では、制御部6に予め大
小複数の距離基準値が、第1の警戒接近距離と、第2の
警戒接近距離として設定してある。そして、これら複数
の距離基準値と上記距離fとを比較し、まず、距離fが
大きい方の第1の警戒接近距離以下になったら、2種の
警報音の内の一方の警報音に対応した音声信号を発生
し、距離fが小さい方の第2の警戒接近距離以下になっ
たら、2種の警報音の内の他方の警報音に対応した音声
信号を発生し、それぞれ警報表示部9に供給するように
なっている。
【0024】そこで、いま、自列車が先行列車に或る程
度まで接近したら、まず第1の音色の警戒音が発生さ
れ、更に接近したときには、第2の音色の警戒音が発生
され、異常が報知されることになるので、列車の異常接
近に対しても、そのことを常に確実に運転士に知らせる
ことができ、注意力の低下などによる見過ごしの虞れを
充分に抑え、充分に安全性を確保させることができる。
【0025】なお、ことときの、警報接近距離の設定数
としては、上記した大小2種に限らず、距離に応じて、
例えば、100m毎に警報接近距離を設定しておき、こ
れに対応して異なった音色の警報音を選択して出力する
ようにしてもよい。
【0026】以上は、GPS受信機4による動作の説明
であるが、次に、速度検出装置8を用いた場合の動作に
ついて説明する。この実施例では、上記したように、速
度検出装置8は、移動体の車輪の回転に同期したパルス
を発生し、制御部6は、自局位置入力部7から入力され
るデータと、速度検出装置8から供給されるパルスとを
取り込み、自局位置入力部7から入力されたデータを初
期データとして、速度検出装置8から供給されるパルス
の積算を行ない、移動体の走行距離を、初期データによ
り設定された位置を基点として計算してゆくように構成
されている。
【0027】そこで、いま、自列車が走行を開始する
と、制御部6では、連続的に基点からの走行距離が算出
されてゆく。一方、列車の走行路は鉄道線路なので、そ
の基点からの距離により位置が一義的に定まるから、結
局、制御部6では、速度検出装置8から供給されるパル
スeに基づいて、自列車の位置を連続的に検出すること
ができる。
【0028】そこで、制御部6は、この速度検出装置8
から供給されるパルスeに基づいて検出した自列車の位
置を、GPS受信機4から得られる位置情報cの代りに
使用することにより、上記したように、同じく他の列車
との距離fを検出することができる。
【0029】なお、移動体が自動車の場合でも、道路に
ついての位置情報が判っていれば、同様に、速度検出装
置8から供給されるパルスeに基づいて検出した、所定
の基点からの走行距離により自己の位置を検出すること
ができ、相互の安全に有効なシステムとなる。
【0030】次に、この実施例では、位置情報を得る手
段として、上記したように、GPS受信機4と、速度検
出装置8から供給されるパルスeに基づいて検出する手
段の2種の手段を備えており、制御部6は、これらを任
意に選択して動作することができるように構成されてい
る。
【0031】そこで、この場合、何れを選択して距離f
の検出を行なうようにしたら良いのかが問題になるが、
一般的には、検出精度の高い方の手段を主とし、他方を
従とすればよい。そして、一方の手段による位置検出に
異常が生じたら他方に切換えるようにするのである。
【0032】いま、GPS受信機4を主検出手段とした
場合、移動体がトンネル、木影などに入って、GPS受
信機4が人工衛星からの電波の受信が不能になったとき
は、GPS受信機4から速度検出装置8による検出に切
換えてやるようにすれば、トンネル内、木影などでGP
S受信機4が緯度、経度を検出できなくなっても、移動
体相互の接近状態が分かるので、常に確実に安全性を保
つことができる。
【0033】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。まず、この実施例でも、そのブロック構成は図1の
通りであるが、その制御部6に、更に以下に説明する機
能が備えられるように構成してある。
【0034】すなわち、制御部6は、上記したようにし
て、自列車の位置を表わす情報aを無線機5の送信部か
らアンテナ3を介して送信させるようになっているが、
このとき、この実施例では、さらに、検知システム本体
1毎に、予め割り当てて設定してあるID番号(識別符
号)を、この情報aに付加して送信するように構成して
あり、さらに、これに対応して、制御部6は、アンテナ
3を介して無線機5の受信部で受信した、他の移動体
(例えば先行列車)の位置を表わす情報bに付加されてい
るID番号をそのまま、或いは翻訳して警報表示部9に
表示するように構成してある。
【0035】そこで、この実施例によれば、他の移動体
から位置を表わす情報bが受信されたときには、それと
の距離fに加えて、そのID番号、或いはそれの翻訳に
よる情報も一緒に表示されることになり、従って、接近
している他の移動体の種類、例えば、列車の場合なら旅
客用か貨物用かなどを知ることができ、自動車の場合な
ら乗用車、バス、トラックなどが分かるので、運転士な
どは、或る程度は先行する移動体の移動パターンの予知
が可能になり、この結果、容易に回避動作が可能で、相
互の安全に、より有効なシステムとすることができる。
【0036】また、この実施例では、さらに制御部6
が、更に以下に説明する機能を備えるように構成してあ
る。
【0037】すなわち、制御部6は、上記したように、
距離fを検出するが、このとき、さらに、この距離fの
変化率、つまり他の移動体に対する自移動体の接近速度
を演算し、これと、そのときの距離fの値から、やがて
距離fが零になるまでの時間と、そのときの時刻の少な
くとも一方を計算して警報表示部9に表示するように構
成してある。
【0038】従って、この実施例によれば、自移動体が
他の移動体に遭遇するまでの時間や時刻を知ることがで
きるので、運転手などによる移動体の回避動作が容易に
なるばかりでなく、他局が駅等に設置されているID番
号を受信したときには、到着までの時刻を乗客サ−ビス
可能となるほか、自局を駅に設置すれば駅等で待ってい
る乗客には、到着時刻がサ−ビスできるので相互の安全
に有効で、且つ、乗客サ−ビスにも有効なシステムを得
ることができる。
【0039】次に、制御部6による無線機5の送信動作
の管理について説明する。この無線機5の送信部による
送信を連続的に行なったとすると、移動体の台数分の伝
送チャネル、例えば搬送周波数を必要とし、どのような
周波数帯の電波を使用するにしろ、現今の電波の利用状
況からすれば、あまり実用的とはいえなくなってしま
う。
【0040】そこで、この実施例では、各移動体毎に、
その移動体が存在している地域(位置領域)に応じて、毎
時間内で短時間づつ送信が許される時刻を予め割り当て
ておき、自移動体と他の移動体とで交互に送信を繰り返
すように、制御部5が構成してある。
【0041】ここで、この送信時間の割当について、列
車の場合を例にして説明すると、或る地区が、例えば路
線でいえば常磐線で、水戸から日立までの地域を同一周
波数とし、3秒間を12分割し、各正時の分の始まりか
ら、0〜250ミリ秒間は第1の列車の送信時間、25
0〜500ミリ秒は第2の列車の送信時間というように
割り当てるのである。
【0042】ところで、GPS受信機4は、人工衛星か
ら受信したデータにより、極めて精度の高い世界標準時
刻(GST)を出力することができる。そこで、この実施
例では、上記した送信時間の制御に必要な時刻の管理
に、このGPS受信機4から得られる世界標準時刻を用
いるように、制御部5が構成してある。
【0043】従って、この実施例によれば、移動体間の
自局位置送信用の無線周波数の数は移動体の送信時刻と
送信時間の長さで決定でき、移動体の数が少ないときは
無線周波数は1波で済むようになるので、電波の使用に
ついて制限を受ける虞れが少なくなり、実用性が高く、
しかも経済的にシステムを構成することができる。
【0044】次に、制御部6の構成について説明する。
図2は制御部6の一実施例で、図において、まず、Aは
無線機部の送信機接続端子で、図1の無線機5の送信部
に接続されている。
【0045】Bは無線機部の受信機接続端子で、図1の
無線機5の受信部に接続されている。 CはGPS受信
機接続端子で、図1のGPS受信機4に接続されてい
る。Dは自局位置記憶更新部端子で、図1の自局位置入
力部7に接続されている。Eは速度発電機距離計算部端
子で、図1の速度検出装置8に接続されている。Fは警
報照合出力部端子で、図1の警報表示部9に接続されて
いる。
【0046】次に、同じく図2において、GPS情報出
力部10は、図1のGPS受信機4から日付、時刻、緯
度、経度、進行方向、速度からなる自己位置を表わす情
報を入力し、間欠送信部20、相対距離計算出力部5
0、時計照合部100に出力する。
【0047】ここで、自局位置記憶更新部90は、自局
位置入力部7から入力された初期位置情報と、速度発電
機距離算出部120から得た走行位置情報と、GPS情
報出力部10から入力された位置情報とを記憶し、順次
新しい位置情報に更新して保持し、この保持した情報を
間欠送信部20に供給する働きをする。
【0048】また、速度発電機距離算出部120は、速
度検出装置8から供給されるパルスを処理し、例えば、
車輪1回転当り90パルスの割合で発生されるパルス
と、車輪の直径に基づいて走行位置情報を計算する働き
をする。
【0049】そこで、まず間欠送信部20は、GPS情
報出力部10から入力された自局位置を表わす情報に、
ID設定部30から入力されているID番号を付加し、
時計照合部100による制御のもとで、予め定めた時刻
毎に間欠的に送信する。
【0050】一方、他局情報受信機部40は、他の移動
体から送信された日付、時刻、緯度、経度、進行方向、
速度及び他局ID番号からなる他の移動体の位置を表わ
す情報(受信情報という)を受信し、該受信情報を相対距
離計算出力部50と時計照合部100に出力する。
【0051】そこで、相対距離計算出力部50は、上記
の受信情報が受信される毎に、この受信情報と、GPS
情報出力部10から入力された最新の自己位置情報か
ら、緯度、経度の差により相対距離fを算出する。な
お、この相対距離fの算出は、地球を真球と仮定して計
算することにより、容易に算出できる。
【0052】こうして相対距離計算出力部50で算出さ
れた相対距離fと受信情報は、警報照合出力部60に、
受信情報が受信される毎に出力される。そこで、この警
報照合出力部60は、該相対距離fと警報距離設定部7
0で設定された警報距離と比較し、相対距離fが警報距
離により小さい場合には、小さい程度に応じて(例え
ば、100mごとに)警報音の種別を警報照合出力部端
子Fに出力するのである。
【0053】また、この警報照合出力部60は、受信情
報の中のID番号をID種別設定部80で設定されてい
るID種別と照合し、受信情報が受信される毎にID種
別と受信情報を出力する。そこで、これにより警報出力
部9(図1)は、これら受信されたID種別と受信情報を
表示することができる。
【0054】次に、相対距離計算出力部50は、更に、
算出された相対距離と、自局位置情報の中の速度と、受
信情報の中の速度から相対距離が零になるまでの時間を
零距離時間として計算し、それを受信情報が受信される
毎に出力する。
【0055】そこで、警報照合出力部60は、この零距
離時間を、ID種別と受信情報と一緒に出力し、これに
より、警報出力部9は、受信されたID種別、受信情報
と零距離時間を表示する。
【0056】ところで、本発明の応用例として、図1の
速度検出装置8と、制御部6による他の移動体への送信
機能を削除したシステムが考えられる。この応用例は、
他の移動体に自移動体の位置を知らせるまでもなく、自
己の安全さえ保たれれば良い場合、例えば人が携行する
場合などに有効なものとなる。ここで、以上の実施例に
よる効果について列挙すれば、以下の通りである。
【0057】移動体間で相互に自局位置を送信あるいは
受信する場合に、GPSから得られる時計(世界標準時
刻)を基に間欠送信することにより、全移動体の送信時
刻を正確に設定出来る。
【0058】従って、1台の移動体の送信時間長、及び
移動体の速度から許容される送信間隔よって、1無線周
波数当たりの移動体数が決定されるが、鉄道の列車のよ
うにダイヤ(ダイヤグラム)に基づいて運行される移動体
の場合には、必要な無線周波数が少なくて済む。
【0059】移動体の移動路の近傍に受信設備だけを配
置すれば、受信設備だけで移動体の到着時間を乗客に報
知するサ−ビスが行なえる。
【0060】さらにこの場合、接近する移動体があれ
ば、受信設備だけで警報を発生させることができ、移動
体が走行する線路沿線での作業の安全確保を有効に図る
ことができる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、地上などに特別な機器
を設置することなく、移動体間の相対距離が算出できる
から、常に先行移動体との距離に対応して必要とする安
全速度に確実に維持させることができる。
【0062】また、本発明によれば、移動体間の相対距
離が算出できるから、確実に異常接近等による警報、緊
急停止制御が行えるようになり、経済的に安全運転を得
ることができる。
【0063】さらに、本発明によれば、列車の異常接近
に対しても、そのことを常に確実に運転士などに知らせ
ることができ、注意力の低下などによる見過ごしの虞れ
を充分に抑え、充分に安全性を確保させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動体間相対位置検知システムの
一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における制御部の詳細を示す
ブロック図である。
【符号の簡単な説明】
1 検出システムの本体部 2 GPSアンテナ 3 移動体相互間通信用アンテナ 4 GPS受信機 5 無線機(送信部と受信部) 6 制御部 7 自局位置入力部 8 速度検出装置 9 警報表示部 10 GPS情報出力部 20 間欠送信部 30 ID設定部 40 他局情報受信出力部 50 相対距離計算出力部 60 警報照合出力部 70 警報距離設定部 80 ID種別設定部 90 自局位置記憶更新部 100 時計照合部 110 間欠送信設定部 120 速度発電機距離算出部 A 無線機部の送信機接続端子 B 無線機部の受信機接続端子 C GPS受信機接続端子 D 自局位置記憶更新部端子 E 速度発電機距離算出部端子 F 警報照合出力部端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 7/26 H04Q 7/34 (72)発明者 市倉 庸宏 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 及川 和隆 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 大曲 雄二 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 黒田 真博 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 西村 佳久 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 川浪 正雄 東京都小平市御幸町32番地 日立電子株式 会社小金井工場内 (72)発明者 奥津 雄次 東京都小平市御幸町32番地 日立電子株式 会社小金井工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汎地球測位システムを備え、移動体の自
    己位置を検知するようにした検知システムにおいて、 上記自己位置を表わす情報を送信する無線送信手段と、 他の移動体の検知システムから送信された上記自己位置
    を表わす情報を受信して他の移動体の位置を表わす情報
    として出力する無線受信手段とを設け、 上記自己位置を表わす情報と他の移動体の位置を表わす
    情報とに基づいて、自移動体と他の移動体の相対位置を
    検出するように構成したことを特徴とする移動体間相対
    位置検知システム。
  2. 【請求項2】 任意に設定した移動開始点から移動体の
    車輪の回転数を積算して移動体の自己位置を検知するよ
    うにした検知システムにおいて、 上記自己位置を表わす情報を送信する無線送信手段と、 他の移動体の検知システムから送信された上記自己位置
    を表わす情報を受信して他の移動体の位置を表わす情報
    として出力する無線受信手段とを設け、 上記自己位置を表わす情報と他の移動体の位置を表わす
    情報とに基づいて、自移動体と他の移動体の相対位置を
    検出するように構成したことを特徴とする移動体間相対
    位置検知システム。
  3. 【請求項3】 汎地球測位システムにより移動体の自己
    位置を検知する手段と、任意に設定した移動開始点から
    移動体の車輪の回転数を積算して移動体の自己位置を検
    知する手段と、上記自己位置を表わす情報を送信する無
    線送信手段と、他の移動体の検知システムから送信され
    た上記自己位置を表わす情報を受信して他の移動体の位
    置を表わす情報として出力する無線受信手段とを備え、
    上記自己位置を表わす情報と他の移動体の位置を表わす
    情報とに基づいて、自移動体と他の移動体の相対位置を
    検出するようようにした検知システムにおいて、 上記汎地球測位システムによる自己位置情報の検出が途
    切れたとき、上記移動距離情報検出手段により検出した
    移動距離情報に基づいて、上記相対位置を検出するよう
    に構成したことを特徴とする移動体間相対位置検知シス
    テム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3の発明の何れかにに
    おいて、 上記無線送信手段による逐次送信動作を管理する制御手
    段を設け、 該無線送信手段による送信動作が、予め設定してある時
    刻と、予め設定された位置領域に応じて制御されるよう
    に構成されていることを特徴とする移動体間相対位置検
    知システム。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項3の発明において、 上記無線送信手段による逐次送信動作を管理する制御手
    段を設け、 該無線送信手段による送信動作が、上記汎地球測位シス
    テムの人工衛星から受信した情報により設定された時刻
    と、予め設定された位置領域に応じて制御されるように
    構成されていることを特徴とする移動体間相対位置検知
    システム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項3の発明において、 自検知システムの識別符号を上記無線送信手段により送
    信させる送信制御手段と、 上記無線受信手段の受信信号から他検出システムの識別
    符号を検出して表示する視覚表示手段とが設けられてい
    ることを特徴とする移動体間相対位置検知システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項3の発明において、 上記検出した相対位置に基づいて、自検知システムから
    他の検知システムまでの距離を計算して表示する視覚画
    像表示手段と、 該計算された距離を予め設定されている所定距離と比較
    し、計算された距離が上記所定距離を越えたとき所定の
    警戒音を発生する音響発生手段とが設けられていること
    を特徴とする移動体間相対位置検知システム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項3の発明において、 上記検出した相対位置の変化率に基づいて、自検知シス
    テムと他の検知システムとの間の距離がゼロになるまで
    の時間を計算して表示する視覚表示手段と、 該計算された時間を予め設定されている所定時間と比較
    し、計算された時間が上記所定時間を越えたとき所定の
    警戒音を発生する音響発生手段とが設けられていること
    を特徴とする移動体間相対位置検知システム。
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