JPH0886282A - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

密閉形電動圧縮機

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JPH0886282A
JPH0886282A JP22136094A JP22136094A JPH0886282A JP H0886282 A JPH0886282 A JP H0886282A JP 22136094 A JP22136094 A JP 22136094A JP 22136094 A JP22136094 A JP 22136094A JP H0886282 A JPH0886282 A JP H0886282A
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利行 寺井
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Koichi Sekiguchi
浩一 関口
Atsushi Shimada
敦 島田
Tatsuya Wakana
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Abstract

(57)【要約】 【目的】密閉形電動圧縮機の回転に伴って生じる回転振
動を、冷媒配管を接続する接続配管部で小さくなるよう
にして、冷媒配管の振動及び冷媒配管から装置全体への
伝播を小さくして、振動及び振動による騒音を小さくす
ることを目的とする。 【構成】密閉容器内に電動機部と上記電動機部に回転軸
にて連結された圧縮機構部を収納するものであって、冷
凍サイクルの冷媒配管を接続するための接続配管が密閉
容器に取付けられ、上記接続配管の取付位置と略同一の
点若しくは上記回転軸の軸心と上記接続配管との間に密
閉形電動圧縮機の支持の中心点が位置するように支持部
材を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】空気調和機及び冷蔵庫等の冷凍機
器に用いられる密閉形電動圧縮機に係り、特に圧縮機の
回転に伴って生じる回転振動を、冷媒配管を接続する接
続配管部で小さくして、冷媒配管の振動及び冷媒配管か
ら装置全体への伝播を小さくして、振動及び振動による
騒音を小さくするものである。
【0002】
【従来の技術】従来の密閉形電動圧縮機の例として、縦
形の密閉形電動圧縮機の例を図12に、横形密閉形電動
圧縮機の例を図13乃至図16に示す。
【0003】図12に示す従来の縦形の密閉形電動圧縮
機は、円筒形の密閉容器1の下部を固定する構造であ
り、支持部材10を密閉容器1の下端付近に配設し、防
振のためのゴムあるいはバネによる弾性支持体(図示せ
ず)を介して支持されている。支持点は、3点が一般的
である。
【0004】図12に示す密閉形電動圧縮機は、重心G
が密閉形電動圧縮機の支持点の中心Rよりも上方に位置
している。さらに密閉形電動圧縮機と冷凍サイクルを接
続する接続配管2は密閉容器1の上端部あるいは円筒面
に配置されている。
【0005】次に図13に示された横形の密閉形電動圧
縮機は、円筒形をした密閉容器1の円筒面下部に支持部
材10を配設されている。支持点は4点が一般的であ
り、防振のためのゴムあるいはバネによる弾性支持体
(図示せず)を介して支持されている。さらに、冷凍サ
イクルへ接続する接続配管2は、密閉容器1の両側端面
部に配するものが一般的になっているが、図13に点線
で示すように円筒面に設けるものもある。
【0006】図14に示された横形の密閉形電動圧縮機
は、円筒形の密閉容器1の両側端面部の中心軸線の高さ
位置に支持部材10を配設したものである。上記中心軸
線は、内蔵された電動機の回転軸(図示せず)の軸心に
略等しい。支持部材10は3点で密閉容器1を支持して
いるが、4点で支持しても良い。さらに、冷凍サイクル
へ接続する接続配管2は、密閉容器1の両側端面部の上
部に配置されている。
【0007】上記図13および図14における密閉形電
動圧縮機の重心G、支持点、配管の関係を図15及び図
16により説明する。横形密閉形電動圧縮機の重心Gは
一般的に、ほぼ密閉容器の円筒の中心軸線上、即ち電動
機の回転軸(図示せず)の軸心上にある。図15は密閉
形電動圧縮機の支持点の中心Rが重心Gより下方にある
場合の例であり、図16は密閉形電動圧縮機の支持点の
中心Rが重心Gとほぼ一致する場合を示したものであ
る。
【0008】図16に示すように、密閉形電動圧縮機の
支持点の中心Rが重心G、即ち電動機の回転軸(図示せ
ず)の軸心とほぼ一致する場合は、支持点における振動
が実質的に単純な上下方向にできるため、支持構造を単
純化しやすく、振動の振幅を小さくしやすい。この種の
ものとしては、例えば実公平2−16070号が挙げら
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記図12に示す密閉
形電動圧縮機は、重心Gが密閉形電動圧縮機の支持点の
中心Rよりも上方にあるため、密閉形電動圧縮機が振動
した場合に、支持点の中心Rと重心Gの距離を腕の長さ
とするモ−メントが密閉形電動圧縮機に作用し、密閉形
電動圧縮機の上部ほど振動の振幅幅が大きくなる傾向に
ある。さらに密閉形電動圧縮機と冷凍サイクルを接続す
る接続配管2及び接続配管2aは密閉容器1の上端部あ
るいは円筒面に配置されているため、振動の支点にほぼ
相当する支持点の中心Rから遠くの接続配管ほど振動の
振幅幅が大きくなり、接続される冷凍サイクルに密閉形
電動圧縮機の振動が伝達され易かった。
【0010】図15に示すように、密閉形電動圧縮機の
支持点の中心Rが重心G、即ち電動機の回転軸(図示せ
ず)の軸心より下方にあると、密閉形電動圧縮機が回転
して重心G、を中心に回転方向に振動した場合は、支持
点の中心Rと重心Gの距離を腕の長さとするモ−メント
が支持点に作用する。ここで、支持点は固定されている
ため、弾性支持部材11の弾性によって、回転方向の振
幅をある程度吸収して小さくできる。
【0011】しかし、接続配管2の設けられた密閉型電
動圧縮機の上部は支持されていないため、上記支持点に
作用したモーメントの反作用が働いて、支持点の中心点
Rを略中心にして密閉形電動圧縮機が図14の一点鎖線
で示すように左右に振動する。この振動の振幅は、支持
点の中心点Rを略中心にしているため、密閉形電動圧縮
機の上部ほど大きくなる。したがって、図15に示すよ
うに接続配管2が密閉容器1の上部に配している場合
は、接続配管2が大きく振幅する振動になり、冷凍サイ
クルの冷媒配管に伝達される振動が大きく、冷凍装置全
体の振動及び振動による振動騒音が大きくなり易かっ
た。
【0012】図16に示すように、密閉形電動圧縮機の
支持点の中心Rが重心G、即ち電動機の回転軸(図示せ
ず)の軸心とほぼ一致する場合は、図15のような反作
用によって接続配管2が設けられた密閉型電動圧縮機の
上部が大きく振幅することは生じ難い。したがって、図
15の例よりも接続配管2が設けられた密閉型電動圧縮
機の上部の振幅を小さくし易い。しかし、図16に示さ
れたものは、振動の振幅を小さくし易いが、接続配管2
が支持点の中心Rと大きく離れているため、支持点の中
心Rを中心とする接続配管2の位置での回転方向の振幅
は、充分小さくできるとは云えない。
【0013】以上のように、上記従来の密閉形電動圧縮
機は、接続配管からの振動の伝播による冷凍装置の振動
増加、ならびに騒音増加をもたらす要因となっていた。
さらに接続配管からの振動の伝播に起因する冷凍装置の
配管及び冷凍装置全体の振動が、配管接合部等に繰返し
応力を発生させ、接合部の劣化にいたる可能性があっ
た。
【0014】電動機部の断面図である図10により、密
閉形電動圧縮機の振動について説明する。回転子3及び
圧縮機構部(図示せず)には、回転系の不釣合重量が存
在し、この不釣合重量が回転することにより、密閉容器
1の外周方向へ働く遠心力が部分的に発生し、この部分
的な遠心力によって、停止時に位置していた回転軸Mの
回りを密閉形電動圧縮機が旋回運動する。
【0015】上記圧縮機構部の不釣合重量は、例えばロ
ータリー圧縮機の場合は偏心回転するローラー(ロータ
リーピストンとも云う)である。上記回転子の不釣合重
量は、上記偏心回転するローラーとのバランスをとるた
めに回転子に設けられたバランスウェイトである。
【0016】また、図10に矢印で示すように、回転子
3の回転運動及び密閉形電動圧縮機の圧縮構部の回転運
動の反作用として、固定子4及び密閉容器1が回転軸M
を中心に反作用の大きさに応じた僅かな角度分だけ自転
運動する。これらの旋回運動と自転運動が繰り返される
ことによって、密閉形電動圧縮機が振動するものであ
る。
【0017】図11は、従来の密閉形電動圧縮機の振動
を説明するための摸式図で、密閉形電動圧縮機の回転軸
と密閉形電動圧縮機振動時の回転中心との関係により発
生する振動を説明する摸式図である。すなわち、図11
に示すように、密閉形電動圧縮機(電動機部)の回転軸
Mの軸心の位置よりも下方に、支持点10を4つ設けら
れている。この支持点10が2つで一対として、これを
密閉形電動圧縮機の両端面近くにそれぞれ設け、この一
対の支持点10の中心Rともう一対の支持点10の中心
点Rとを結んだ線Sが、上記回転軸Mと平行になるよう
に支持されている。上記回転子3の回転に伴い、回転子
3の磁力に固定子4が反発する反作用と圧縮機構の起動
時及び一回転中の冷媒ガス圧縮の圧縮トルクの変動によ
る反作用が、密閉形電動圧縮機全体を、上記線Sを支点
にする僅かな角度の自転運動を繰り返させる。しかも、
上記回転軸Mの軸心は、上記支持点10の中心Rの高さ
位置よりも高い位置に位置している。これは、支持形態
としては、不安定なものであり、且つ密閉形電動圧縮機
の支持点10の中心Rと中心Rとを結ぶ線Sを振動の支
点としており、しかもこの支点となる線Sから上記重心
に相当する回転軸Mまでの距離が、大きくなるほど振動
の振幅が大きくなる。特に、一方の接続配管2が、支持
点10の中心R(上記線S)から大きく離れているの
で、この接続配管2は大きく振幅してしまう。
【0018】上記接続配管2の大きな振幅が冷凍装置に
伝播され、冷凍装置の冷媒配管を振動させ、冷媒配管の
固有値の特定周波数音を発生させること、及び、冷媒配
管が他の部材に接触して、異常音を発生させること、さ
らに、振動による繰返し応力が加わることによって、配
管接続部に劣化を生じさせること等の問題を有する。
【0019】本発明は、密閉形電動圧縮機の回転に伴っ
て生じる回転振動を、冷媒配管を接続する接続配管部で
小さくなるようにして、冷媒配管の振動及び冷媒配管か
ら装置全体への伝播を小さくして、振動及び振動による
騒音を小さくすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的は、密閉容器内
に電動機部及びこの電動機部と回転軸で連結された圧縮
機構部を収納した密閉形電動圧縮機に於いて、上記密閉
容器に取付けられて冷凍サイクルの冷媒配管が接続され
る接続配管と、この接続配管の取付位置と略同一の点若
しくは上記回転軸の軸心と上記接続配管との間に密閉形
電動圧縮機を支持する支持の中心点が位置する支持部材
とを備えた密閉形電動圧縮機とすることにより達成され
る。
【0021】
【作用】密閉形電動圧縮機が振動した場合に、密閉形電
動圧縮機の支持点を、接続配管に近付けることにより、
密閉形電動圧縮機の回転振動に伴う接続配管の振幅が小
さくなり、この接続配管に接続される冷媒配管に伝播さ
れる振動エネルギが抑えられるため、配管振動や配管に
かかるストレスの低減が可能である。
【0022】
【実施例】図1は横形の密閉形電動圧縮機の一実施例を
示す。図1の横形の密閉形電動圧縮機は、円筒形の密閉
容器1の両側の端面部の一方に吸込パイプ2aを具え、
他方に吐出パイプ2bの接続配管2を具えている。しか
も、支持部材10で支持する支持点の中心Rが、各々の
接続配管2の軸心と略一致するようにしている。この支
持部材10は、金属の板を成型加工して作ったもので、
4ヵ所の防振ゴム若しくは防振発条等の弾性支持体11
を組付けるための穴を2ヵ所設けられており、弾性支持
体11を介して冷凍装置へ取り付けるものである。
【0023】ここで、接続配管2の軸心と支持部材10
の前述の2ヵ所の防振ゴム取付け穴の中心を一致させる
ように且つ、接続配管2に支持部材10が接触して干渉
を起こさないように、支持部材10の中間部分は、接続
配管2を逃げる形状としている。
【0024】さらに、吸込パイプ2aを、密閉容器1の
一方の端面上の密閉形電動圧縮機の重心G、即ち電動機
部の回転軸の軸心よりも低い位置に配設し且つ、吸込パ
イプ2aの軸心と支持部材10の支持点の中心を略一致
させる。同様にして吐出パイプ2bと支持部材10を、
密閉容器1の他方の端面の密閉形電動圧縮機の重心、即
ち電動機部の回転軸の軸心よりも高い位置に配設し且
つ、吸込パイプ2aの軸心と支持部材10の支持点の中
心を略一致させる。
【0025】上記構造により、密閉形電動圧縮機が振動
した場合に、支持点の中心Rと重心Gの距離を腕の長さ
とするモ−メントが密閉形電動圧縮機に作用するが、密
閉形電動圧縮機の支持点を、接続配管2(2a.2b)
の軸心と略同一の点として、この距離を0に近付けたた
め、密閉形電動圧縮機の回転振動時に、実質的に支持点
の中心Rを支点にして密閉形電動圧縮機が振幅するよう
になり、回転振動に伴う接続配管2(2a.2b)の位
置の振幅が小さく、接続配管2に伝播される振動エネル
ギが抑えられ、配管振動や配管にかかるストレスが低減
できた。
【0026】また、電動機部の回転の反作用として生じ
る密閉形電動圧縮機の自転に伴う振動により接続配管が
振幅されることについても、図2に示すように、密閉形
電動圧縮機の重心Gに対して上方と下方に支持点を設
け、密閉形電動圧縮機を一方の2つの支持点の中心Rを
結んだ直線Sまわりに振動する様に支持しており、電動
機部の回転軸Mと直線Sが平行でなく角度があるため
に、回転しようとする力のうち、前記角度をなす直線S
方向の成分が作用することになるので、見かけ上、密閉
形電動圧縮機を自転させる力が減少し、接続配管2の振
動を抑制することができた。しかも、図2において、密
閉形電動圧縮機の右側は、上部に接続配管2及び支持点
の中心が位置し、左側は下部に接続配管2及び支持点の
中心が位置しており、左右での振動振幅する支点が回転
軸Mを挾んで相対する位置関係になっている。このた
め、密閉形電動圧縮機の右側は上部に位置する支持点の
中心を支点に振幅し、上部はほとんど振幅せず下部に行
くほど大きく振幅しようとする。ところが、密閉形電動
圧縮機の左側は下部に位置する支持点の中心を支点に振
幅し、下部はほとんど振幅せず上部に行くほど大きく振
幅しようとするため、左右で相互に振幅を抑制するよう
になる。これによって、接続配管部の振幅を小さくする
だけでなく、密閉形電動圧縮機全体の振動を小さくする
ことができる。
【0027】ここで、支持部材の構成により密閉形電動
圧縮機が回転しなかった分のエネルギは、弾性支持体1
1により振動吸収される。近年の複数のシリンダを持つ
ロ−タリ密閉形電動圧縮機やスクロ−ル密閉形電動圧縮
機等の低振動密閉形電動圧縮機においては、もともと回
転振動が小さく、この回転振動は弾性支持体で吸収する
ことによりそれほど問題が無くなってきている。このよ
うな低振動の密閉形電動圧縮機であっても、接続配管に
よる騒音が問題になる場合において、上記実施例は非常
に効果が有る。
【0028】よって、接続配管に伝達される振動を低減
し、配管騒音の低減および配管にかかるストレスの低減
が可能になる。
【0029】図3乃至図4により図2に示した実施例の
支持点Rと接続配管2の位置の関係による振動を一点鎖
線により図示し、説明する。
【0030】図3は密閉形電動圧縮機の支持点の中心R
が、重心G(回転軸の軸心と略同一の位置)より下方に
ある実施例である。図3に示すように、密閉形電動圧縮
機の支持点の中心Rが重心Gより下方にあると、支持点
の中心Rと重心Gの距離を腕の長さとするモ−メントが
支持点に作用する。ここで、支持点は固定されているた
め、弾性支持部材11の弾性によって、回転方向の振幅
をある程度吸収して小さくする。
【0031】これに対して、接続配管2の設けられた密
閉型電動圧縮機の上部は支持されていないため、上記支
持点に作用したモーメントの反作用が働いて、支持点の
中心点Rを略中心にして密閉形電動圧縮機が図3の一点
鎖線で示すように左右に振動する。この振動の振幅は、
支持点の中心点Rを略中心にしているため、密閉形電動
圧縮機の上部ほど大きくなる。
【0032】したがって、図3に示す実施例は、支持点
の中心Rと接続配管2の位置が略一致しているので、密
閉形電動圧縮機と冷凍サイクルを接続する接続接続配管
2が回転方向に殆ど振幅せず、この接続配管2に接続さ
れる冷凍サイクルの冷媒配管は大きく振動することな
く、接続される装置全体の振動及び振動による騒音を小
さくできる。
【0033】図4は、密閉形電動圧縮機の支持点の中心
Rが、重心Gより上方にある実施例である。図4に示す
ように、密閉形電動圧縮機の支持点の中心Rが重心Gよ
り上方にあると、支持点の中心Rと重心Gの距離を腕の
長さとするモ−メントが支持点に作用し、上記図3の場
合と同様に、密閉形電動圧縮機は支持点の中心Rを支点
に振り子運動をするような振動をして、支持点の中心R
から離れた位置は回転方向に大きく振幅し、支持点の中
心Rに近い位置は回転方向に殆ど振幅しない。
【0034】したがって、図4に示す実施例は、支持点
の中心Rと接続配管2の位置が略一致しているので、密
閉形電動圧縮機と冷凍サイクルを接続する接続配管2が
回転方向に殆ど振幅せず、この接続配管2に接続される
冷凍サイクルの冷媒配管は大きく振動することなく、接
続される装置全体の振動及び振動による騒音を小さくで
きる。
【0035】図5は図3の模式図の接続配管の位置を変
えた実施例を摸式的に示す左側面図であり、図7は、図
5の模式図を具体的にした左側面図である。密閉容器1
の一方の端面に支持部材10を溶接等にて固定したもの
であり、弾性支持体11を介し冷凍装置に据付けられて
いる例である。支持部材10に設けた2ヵ所の弾性支持
体11の取付け部の中間点を支持点の中心Rとする。こ
こで、密閉形電動圧縮機の構成上、接続配管2の中心が
密閉形電動圧縮機の側面図にて左右方向の中心に位置し
なかった場合において、重心Gに対して接続配管2の中
心を設定し、支持点の中心Rとの高さを略水平方向に合
わせて、接続配管2の中心と支持点の中心Rとを近接さ
せた例である。
【0036】図6は、図4の模式図の支持部材の位置を
変えた実施例を摸式的に示す右側面図であり、図8は、
図6の模式図を具体的にした右側面図である。即ち、密
閉容器1の一方の端面に支持部材10を溶接等にて固定
したものであり、弾性支持体11を介し冷凍装置に据付
けられている例である。接続配管2は密閉容器1の一方
の端面上部に設定されており、支持部材10は溶接ある
いは、回転可能なピン等を介して密閉容器1に固定さ
れ、弾性支持体11を介し冷凍装置へ固定されている。
図6及び図8に示す実施例は、重心Gに対して上方に接
続配管2の中心を設定し、この接続配管2と重心Gとの
間に支持点の中心Rを設置して、接続配管2の中心と支
持点の中心Rとを近接させた例である。図6及び図8に
示す実施例が、図4に示すように接続配管2の中心と支
持点の中心Rとを一致させるようにせずに、接続配管2
と重心Gとの間に支持点の中心Rを設置したのは、弾性
支持体11の高さ寸法があまり大きくなると、図4に一
点鎖線で示すような振り子状の振動に対する強度が確保
し難く、量産性を考慮して検討した結果、重心G(回転
軸の軸心の位置に相当する)と接続配管の間であれば良
いことが判った。上記重心G(回転軸の軸心の位置に相
当する)と接続配管の間のどの位置に決めるかは、電動
機部の出力、圧縮機構部の設定される圧縮トルク、電動
機部及び圧縮機構部の回転部分の質量、非回転部分の質
量、弾性支持部材の特性、量産性、その他の要因によっ
て、最適位置を決定する必要がある。
【0037】以上、図5乃至図8に示した例において、
接続配管2の中心が支持の中心点Rと必ずしも一致して
いない場合でも、接続配管2の近傍を支持し、支持点の
中心Rと重心Gの距離に対し支持の中心点Rと配管の中
心点との距離を短くすることにより、振動抑制の面で従
来の支持構造に対し優位な結果を得られる。
【0038】次に、図9にて縦形密閉形電動圧縮機の例
を示す。図9の縦形の密閉形電動圧縮機は、密閉容器1
の上端面に吐出パイプ2b、円筒面に吸い込みパイプ2
aを備えており、接続配管2aの近傍の支持部材10
と、接続配管2bの近くに設けられた支持部材10及び
接続配管2bの下方に設けられた支持部材10とで支持
している。但し、接続配管2bの下方に設けられた支持
部材10に取り付けられる弾性支持部材11の水平方向
の振幅の減衰量を小さいものとして他の2つの弾性支持
部材11を結ぶ線Sを支点として振幅するようにしてい
る。上記接続配管2a.2bから離れた位置に設けられ
た支持部材10は、設けなくても良い場合があり、ま
た、1つでなく2つ設けた方が良い場合もある。これ
は、上記要因に応じて決定される。
【0039】
【発明の効果】密閉形電動圧縮機が振動した場合に、密
閉形電動圧縮機の支持点を、接続配管に近付けるように
したことにより、密閉形電動圧縮機の回転振動に伴う接
続配管位置での振幅が小さくなり、この接続配管に接続
される冷媒配管に伝播される振動エネルギが抑えられる
ため、配管振動や配管にかかるストレスの低減が可能で
ある。また、接続配管の振幅が抑制されることにより、
冷媒配管から発生する騒音の低減が可能であり冷凍装置
の冷媒配管への振動低減対策が単純若しくは省略できる
ため、安価に低振動、低騒音の冷凍装置が構成でき、接
続配管にかかる応力も低減出来るため信頼性も向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の密閉形電動圧縮機の斜視図
【図2】実施例の回転軸の軸心と、2つの支持点の中心
点の間を結ぶ線とを示す模式図
【図3】図2の模式図の左側の支持状態を説明する左側
面図
【図4】図2の模式図の右側の支持状態を説明する右側
面図
【図5】図3の模式図の接続配管の位置を変えた実施例
を示す左側面図
【図6】図4の模式図の支持部材の位置を変えた実施例
を示す右側面図
【図7】図5の模式図を具体的にした左側面図
【図8】図6の模式図を具体的にした右側面図
【図9】縦形の密閉形電動圧縮機の実施例を示す斜視図
【図10】回転子の回転に対して密閉容器が受ける反作
用を示す電動機部の概略断面図
【図11】従来の密閉形電動圧縮機の振動を説明する斜
視図
【図12】従来の縦形の密閉形電動圧縮機の振動を説明
する斜視図
【図13】従来の横形の密閉形電動圧縮機の振動を説明
する斜視図
【図14】従来の他の横形の密閉形電動圧縮機の振動を
説明する斜視図
【図15】従来の横形の密閉形電動圧縮機の振動形態を
説明する摸式図
【図16】従来の他横形の密閉形電動圧縮機の振動形態
を説明する摸式図
【符号の説明】
1…密閉容器 2…圧縮流体用配管 2a…吸込パイプ
2b…吐出パイプ 3…回転子 4…固定子 10…支持部材 11…弾性
支持体 G…重心位置(回転軸の軸心) M…電動機の回転軸 S…2つの支持点の中心点Rと中心点Rを結んだ直線
R…支持点の中心点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 敦 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所リビング機器事業部内 (72)発明者 若菜 竜也 栃木県下都賀郡大平町富田709番地の2株 式会社日立栃木エレクトロニクス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内に電動機部及びこの電動機部と
    回転軸で連結された圧縮機構部を収納した密閉形電動圧
    縮機に於いて、上記密閉容器に取付けられて冷凍サイク
    ルの冷媒配管が接続される接続配管と、この接続配管の
    取付位置と略同一の点若しくは上記回転軸の軸心と上記
    接続配管との間に密閉形電動圧縮機を支持する支持点の
    中心点が位置する支持部材とを備えたことを特徴とする
    密閉形電動圧縮機。
  2. 【請求項2】密閉容器内に電動機部及びこの電動機部と
    回転軸で連結された圧縮機構部を収納した密閉形電動圧
    縮機に於いて、上記密閉容器に取付けられて冷凍サイク
    ルの冷媒配管が接続される接続配管と、この接続配管の
    取付位置と略同一の点若しくは上記回転軸の軸心と上記
    接続配管との間に密閉形電動圧縮機を支持する支持点の
    中心点が位置する支持部材とを備え、上記支持部材を複
    数有し、この複数の支持部材の支持点が、上記軸心を挾
    んだ位置に設けられたことを特徴とする請求項1の密閉
    形電動圧縮機。
  3. 【請求項3】密閉容器内に電動機部及びこの電動機部と
    回転軸で連結された圧縮機構部を収納した密閉形電動圧
    縮機に於いて、上記密閉容器に取付けられて冷凍サイク
    ルの冷媒配管が接続される接続配管と、この接続配管の
    取付位置と略同一の高さ若しくは上記回転軸の軸心と上
    記接続配管との間の高さに密閉形電動圧縮機を支持する
    支持点の中心点が位置する支持部材とを備え、上記接続
    配管の取付位置が上記回転軸の軸心方向の両端にそれぞ
    れ設けられ、この両端にそれぞれ設けられた接続配管
    が、上記回転軸の軸心を挾むように軸心の高さ位置の上
    方と下方に設けられたことを特徴とした密閉形電動圧縮
    機。
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