JPH088577Y2 - 肥料散布機 - Google Patents

肥料散布機

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JPH088577Y2
JPH088577Y2 JP1989047614U JP4761489U JPH088577Y2 JP H088577 Y2 JPH088577 Y2 JP H088577Y2 JP 1989047614 U JP1989047614 U JP 1989047614U JP 4761489 U JP4761489 U JP 4761489U JP H088577 Y2 JPH088577 Y2 JP H088577Y2
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plate
agitator
fibrous
hopper
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明彦 昆
潤 河野
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スター農機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は肥料散布機に係わり、特にトラクタ等に連結
されてアジテータを備えたホッパ内の肥料を圃場上に排
出する肥料散布機に関する。
[従来の技術] 基肥或いは追肥等のために肥料を散布するための肥料
散布機としては、主として堆肥等の繊維状肥料を散布す
るマニュアスプレッダと、石灰等の粉状・粒状の肥料を
散布するブロードカスタやライムソーワとが知られてい
る。
このうちマニュアスプレッダは、第9図に示すよう
に、トラクタ(図示せず)に連結されるための牽引桿1
及び動力伝達軸2とを有し、肥料を収容するための荷箱
3と、その床面に設けられたスラットコンベア4と、荷
箱3の後端部に設けられたビータ部5とにより主として
構成され、スラットコンベア4によって順次後方に送ら
れた肥料を、ビータ部5の回転軸6に形成された散布翼
7によって掬い上げるように飛散させ、圃場F上にまん
べんなく散布するようになっている。またビータ部5の
下方には、散布翼7の回転軌道に沿って、断面弧状の受
板8が形成されている。
またライムソーワは、第10図に示すように、トラクタ
(図示せず)に装着されるための三点フレーム11と動力
伝達軸12とを有し、進行方向Bと略直交する幅を有した
ホッパ13と、ホッパ13の底部14にその幅方向に軸架され
たアジテータ15とにより主として構成され、底部14に形
成された排出口16から肥料を順次排出することにより、
機幅に相当する範囲で列状に散布するようになってい
る。このライムソーワには、図示した直装型のほか、車
輪を有して牽引される型式のものもある。
さらにブロードカスタは、漏斗状のホッパを有し、そ
の底部に設けられたスピンナあるいはスパウトによって
広く散布するようになっている。
一方肥料には、堆肥,粉・粒状肥料のほか、鶏糞や、
木材廃棄物から製造されるバーク堆肥などがある。この
うち、鶏糞は通常オガクズと混合されて散布され、バー
ク堆肥は主にマニュアスプレッダで散布されている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、鶏糞をライムソーワによって散布する場
合、その粒径が他の粉状・粒状肥料よりも大きいため
に、排出口16からの排出が円滑に行い難いと共に、アジ
テータ15によって粉砕されると、水分が滲出し、排出口
16の周囲に付着してその開口面積を減少させることとな
り、適宜清掃を行わねばならないという問題があった。
また、ブロードカスタを使用する場合も、略同様の事
情により清掃が必要であると共に、拡散のためにその排
出口がライムソーワよりも高く位置されているため、堆
肥と比較し比重の小さい鶏糞或いはオガクズが風の影響
を受けて、散布ムラを生じさせるという問題があった。
さらに、マニュアスプレッダによって散布する場合
は、上記と同様に鶏糞の比重が小さいこと、及び通常の
堆肥に比べて肥料同士の絡みがないことから、スラット
コンベア4によっては搬送し難く、ビータ部5への搬送
量が一定とならないこと、またビータ部5が拡散のため
に圃場Fから所定の高さを有して位置されているため、
ブロードカスタと同様に散布ムラが生じることになる。
そして、バーク堆肥を散布するにあたっても、鶏糞と同
様な性状を有するために、散布ムラが生じるという問題
があった。
このため本出願人は、鶏糞,バーク肥料及び粉粒状肥
料,堆肥等を適宜散布出来るように、粉粒状肥料排出部
と繊維状肥料排出部との両方を有した肥料散布機を種々
勘案中であった。
このうち、鶏糞等を排出するための繊維状肥料排出部
は、広い開口面積で成る排出口と、これを大きく開閉で
きる開閉手段とが必要である。そして比較的少ない量を
散布する場合は、開閉手段の開度によってその流量を調
節することが考えられるが、スライド式で行えばその開
閉機構が複雑になると共に、開閉頻度が多くなるとその
摺動部分に肥料が挟まる等の詰りが生じ易くなる。また
展開式の開閉手段で量調節を行うと、排出口が開閉動作
方向に狭められるために、全開時に比べて著しく排出し
難くなって、排出途中でアジテータにより圧縮されて詰
りを起こすおそれがある。
そこで本考案は、上記事情に鑑み、鶏糞,バーク肥料
を含むあらゆる性状の肥料を円滑に散布でき、しかも繊
維状肥料を少ない量で散布しても詰りを起こすことのな
い肥料散布機を提供すべく創案されたものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、粉粒状肥料或いは繊維状肥料を収容すると
共に底部にアジテータを有したホッパと、アジテータの
直下に設けられ、アジテータの外周に沿うホッパ底面に
形成された排出口及びその開口面積を変える可変部材を
有する粉粒状肥料排出部と、粉粒状肥料排出部よりもア
ジテータの回転下流側に設けられ、ホッパ底面から適宜
隔てられてその排出口よりも大きく形成された排出口を
有する繊維状肥料排出部と、この繊維状肥料排出部の排
出口を横断する方向に移動してその開口面積を変える流
量調節板と、流量調節板の外側を覆って繊維状肥料排出
部の排出口を開閉する開閉手段とを備えたものである。
[作用] 上記構成によって、ホッパ内に収容された粉粒状肥料
は、アジテータの直下に導かれて粉粒状肥料排出部より
排出される。また収容される肥料が、堆肥あるいは鶏糞
等である場合は、アジテータの回転下流側に導かれて繊
維状肥料排出部より排出される。流量調節板は、繊維状
肥料排出部の排出口の横断方向に移動することで、開口
面積を調節する。開閉手段は、調節された排出口を開閉
して繊維状肥料の排出・排出停止を行う。
[実施例] 以下、本考案の実施例を、添付図面に従って説明す
る。
第1図及び第2図は、本考案に係る肥料散布機の一実
施例を示したものであり、底部21にアジテータ22を有し
たホッパ23に、アジテータ22の直下に位置された粉粒状
肥料排出部24と、そのアジテータ22の回転方向A下流側
に位置された繊維状肥料排出部25とが設けられて構成さ
れている。そしてこの繊維状肥料排出部25に、その排出
口26を横断する方向に移動自在に形成された流量調節板
27と、この流量調節板27の外側を覆って排出口26を開閉
する開閉手段28とが設けられている。
ホッパ23の底部21は、進行方向B前方から下方へと設
けられた底板29と、進行方向B後方に設けられた後板30
と、進行方向B両側方に設けられた側板31とで区画され
ている。そしてアジテータ22は、側板31間に掛け渡され
た回転軸32を中心にして回転駆動されるようになってお
り、アジテータ22の外周に沿うホッパ底面となる断面円
弧状の部分を有した底板29に僅かな隙間を以て近接位置
されている。
粉粒状肥料排出部24は、底板29の長手方向(機幅方
向)に適宜間隔を隔てて形成された排出口33と、底板29
の下面に機幅方向へ摺動自在に支持された可変部材たる
摺動シャッタ34とにより主として構成されている。摺動
シャッタ34には排出口33と同等の面積を有した調節穴35
が穿たれ、上下方向に一致或いは適宜ズレることによっ
て、排出口33の開口面積を調節するようになっている。
繊維状肥料排出部25は、後板30と底板29との間に機幅
に沿って形成された長方形の開口部分に設けられてい
る。そして後板30の下端36内壁に、後板30の傾斜方向に
延長されその開口部分の略上半分を遮るように、案内板
37が支持されている。即ち、底板29の断面円弧状の部分
から適宜隔てられた位置となる案内板37の下端38と底板
29の後方端39との間に、粉粒状肥料排出部24の排出口33
よりも充分大きな排出口26が区画形成されていることに
なる。
そして、流量調節板27は、この案内板37に沿って移動
自在となるように設けられている。言い換えると、その
下端40が底板29の後方端39に突き当てられた時に排出口
26を全閉にし、案内板36に沿って上昇して後方端39から
離間するに従って、排出口26の開口面積を大きくするよ
うになっている。
また流量調節板27の外側には、断面山形の補強板41が
取り付けられ、両側は、側板31外方に延出されている。
この延出端部42には、流量調節板27の移動量、即ち排出
口26の開口面積を調節するための調節手段43が設けられ
ている。
第2図及び第3図に示すように、調節手段43は、側板
31に支持されたブラケット44と、ブラケット44に回転自
在に支持されたボルト45と、延出端部42に支持されてい
ると共にボルト45に螺合された軸体46とを有して構成さ
れている。そして、ボルト45を軸廻りに回動させること
で、軸体46を介して流量調節板27を上下させるようにな
っている。
ブラケット44は、延出端部42と対面するように略上方
へ延長され、その上端部47が直角に折り曲げられてい
る。そして上端部47には、ボルト45に遊嵌する筒体48を
支持するための嵌合穴49が形成されている。筒体48上に
はボルト45の頭部50が支持されており、この頭部50を操
作することで、ボルト45を回動させるようになってい
る。
軸体46は、ボルト45に直交するように設けられ、その
略中央に、ボルト45と螺合するためのメネジ穴51が形成
されている。そして延出端部42と反対側の端部52は、ブ
ラケット44の長手方向に形成された長穴53に遊嵌され、
ボルト45が回動したときに長穴53によって案内されて上
下移動するようになっている。また端部52の、長穴53か
ら突出した部分には、ブラケット44に係止させるための
座金54及びナット55が設けられている。
そして側板31には、略ボルト45に沿って延長された目
盛り板56が取り付けられており、流量調節板27の延出端
部42に突設された指示片57との相対位置関係によって、
流量調節板27の移動量及び位置を目視確認できるように
なっている。
開閉手段28は、案内板37及び流量調節板27を覆う長板
状を呈した展開シャッタ58と、展開シャッタ58を展開移
動させるための展開リンク部材59とにより主として構成
されている。
展開シャッタ58は、その上側端部60が、後板30の下端
36において外側に折り曲げられて形成された下端フラン
ジ61に、T形ボルト62を介して回動自在に支持されてい
る。そして展開端となる下側端部63は、外側に折り曲げ
られて、底板29の後方端39に形成された後端フランジ64
に接合されるようになっている。下側端部63には、後端
フランジ64と適宜接合するための可撓板65が設けられて
いる。
また展開シャッタ58の進行方向B両側の両側端部66
は、第3図に示したように、内側に折り曲げられ、閉成
されたときに案内板37及び流量調節板27に適宜当接され
るための可撓板67がボルト締結されている。
展開リンク部材59は、回動自在に連結された二本のロ
ッドで成り、その一端が後板30に、ブラケット68及び、
ブラケット68に機幅方向に延長されて回動自在に設けら
れた回動軸69を介して支持されている。また他端は、展
開シャッタ58の下側端部63に枢支されている。即ち、回
動軸69が軸廻りに回動駆動されたときに、展開リンク部
材59の他端が適宜旋回することで、展開シャッタ58を展
開移動させるようになっている。この回動軸69には、こ
れを適宜回転駆動させるための展開駆動手段(図示せ
ず)が設けられている。
次に本実施例の作用を説明する。
石灰等の、粉状或いは粒状の肥料を散布する場合は、
繊維状肥料排出部25を閉成したまま作業を行う。散布を
開始する前に、所望量の肥料が散布されるように、粉粒
状肥料排出部24の摺動シャッタ34をスライドさせて、排
出口33の開口面積を調節しておく。これでホッパ21内の
肥料は、アジテータ22によって適宜底部21から粉粒状肥
料排出部24へと送られ、所望の量だけその機幅の範囲に
散布される。
またバーク堆肥や鶏糞、通常の堆肥等を散布するとき
は、摺動シャッタ34を移動させて、粉粒状肥料排出部24
の排出口33を閉成する。そして調節手段43のボルト45を
回動操作して、流量調節板27を繊維状肥料排出部25の排
出口26を横断する方向に移動させ、その開口面積を、目
盛り板56及び指示片57との関係により確認しつつ調節す
る。
調節が終わったら、開閉手段28の展開リンク部材59を
作動させることで、展開シャッタ58を進行方向B後方に
展開させ、アジテータ22の回転方向A下流側を開口させ
る。肥料は、アジテータ22の近傍に集められ、底板29に
沿って巻き上げるように拡散されながら、排出口26から
ホッパ23外へと散布される。
このように、鶏糞やバーク肥料等を散布するときに
は、ホッパ23の底部21に位置された繊維状肥料排出部25
から排出するようにしたので、風の影響を受け難く、散
布ムラを生じることがない。またその開口形状は、粉粒
状肥料排出部24の排出口33より大きく矩形状に形成され
ているので、アジテータ22によって過剰に粉砕されずに
円滑に排出され、排出部において付着されることがない
ので、清掃等のメンテナンスが簡素化される。そして粉
状・粒状の肥料を散布するときは、粉粒状肥料排出部24
から排出できる。即ち、あらゆる性状の肥料に対応で
き、汎用性が飛躍的に増大する。
そして繊維状肥料排出部25に、流量調節板27と開閉手
段28とを設けたので、散布量が調節できると共に、肥料
の詰りが生じることがない。即ち、排出口26の開放時に
あっては、展開シャッタ58を大きく展開するだけでよい
ので、少量散布にあっても、展開端である下側端部63
と、底板29の後端フランジ64との間が接近して排出通路
が狭められたり、屈曲することがなく、アジテータ22に
より過度に圧縮されるおそれがない。
言い換えると、マニュアスプレッダによっては困難で
あった、少量の繊維状肥料散布が容易にできることにな
る。即ち、従来はビータ軸の位置と荷箱との関係によっ
て、収容すべき肥料量は限定され、少量しか散布しない
場合には、余計に積載しておくと共にトラクタの走行速
度を増して作業しなければならない、という経済的損失
と不安全作業とが生じる問題があった。本考案によれ
ば、荷箱よりも収容量を少なく、しかも無駄無く散布が
できるので、この課題をも解決されるものである。
次に第4図ないし第8図によって、本考案の具体的実
施例を説明する。
この具体的実施例にあっては、上記実施例のホッパ23
がトラクタ(図示せず)に連結されて、その牽引走行に
従って圃場F上に肥料を散布するように構成されてい
る。そしてこのホッパ23の形状に特長があると共に、そ
の内部には揺動板71が、また下部には走行車輪72が設け
られている。また、粉粒状肥料排出部24及び繊維状肥料
排出部25の開閉操作を簡単にできるように構成されてい
る。
ホッパ23の全体形状は、従来のライムソーワと同様に、
進行方向Bに略直交するような幅を有し、側方から見
て、下方にゆくに従って狭められる漏斗状を呈してい
る。そしてその進行方向B前方側は、底板29の前方端か
ら延長するように形成された前板73によって区画され、
後板30に対向されている。そしてこの前板73の傾斜は、
後板30よりも緩くなされている。即ち水平からの立ち上
がり角度は、後板30が従来と同様の45〜60度以上である
のに対し、前板73の角度はそれより小さくなっている。
本具体的実施例にあっては、後板30を約75度に、前板73
を約30度に形成してある。
またホッパ23の進行方向B前方側には、摺動シャッタ
34を手動にて駆動するための操作手段74が備えられてい
る。操作手段74は、ホッパ23に揺動自在に設けられた操
作桿75と、その揺動端と摺動シャッタ34とを結ぶ連結桿
76及びベルクランク77とで成り、操作桿75の進行方向B
に沿う揺動を適宜変換して、機幅方向の往復移動として
摺動シャッタ34に伝達するようになっている。
そしてホッパ23の進行方向B後方側には、繊維状肥料
排出部25の回動軸69を駆動させるための展開駆動手段た
る電動シリンダ78が設けられている。電動シリンダ78
は、シリンダ本体79が後板30に支持されていると共に、
そのピストンロッド80が連結回動板81を介して回動軸69
に連結されている。即ち、ピストンロッド80の上下動を
回動軸69の回動運動に変換して、最終的に展開シャッタ
58の展開移動となるように動力伝達するものである。
揺動板71は、前板73と略同等の大きさの長方形を呈
し、その内壁82に沿って設けられ、進行方向B及び上下
方向に振動自在に形成されている。第8図に示すよう
に、揺動板71の両側端は上方に折り曲げられて鍔部83が
形成され、側板31にはこれに係合して傾斜方向に案内す
るガイド部材84が取り付けられている。また揺動板71の
上端には、その上面へ弾性的に係合する押え板85が設け
られており、折り曲げられた一端が前板73に支持されて
いる。
そして第4図及び第5図に示したように、揺動板71の
下側には、アジテータ22を駆動するための駆動系86に接
続されたクランク機構87と、前板73上を転動するローラ
88とが設けられ、揺動板25を適宜駆動させるべく支持し
ている。
クランク機構84は、トラクタからアジテータ22へ回転
駆動力を伝達するためのミッション89に、順次、回転腕
90、第一乃至第三の揺動腕91,92,93が接続され、第三の
揺動腕93の揺動端が、揺動板71の略中央に形成された第
一のブラケット94に回動自在に接続されている。このク
ランク機構84を揺動板71に結ぶために、前板73は高さ方
向略中央位置で機幅方向に開口されている。またローラ
88は、揺動板71の上方下面に形成された第二のブラケッ
ト95に回動自在に支持され、内壁82上を転動するように
なっている。
走行車輪72は、前板73から垂下された縦軸96に、その
軸廻りに旋回自在に支持された門形ブラケット97を介し
て支持されている。この門形ブラケット97は、側方より
見て台形状を呈し、上端部が縦軸96に支持されていると
共に、斜め下方に延出された下端部に、走行車輪72を回
転自在に支持するための車軸98が形成されている。すな
わち走行車輪72は、縦軸96の軸心から進行方向B後方に
偏位されて保持されることになる。
このほか、前板73には、トラクタの三点リンクと連結
するための支承板99及びフレーム100が設けられてい
る。また操作桿75には、その揺動操作範囲を規制するた
めの円弧状の調節板101が備えられており、その部材長
手方向に沿って移設可能に形成されたストッパ102に、
操作桿75の側部が当接することで、揺動が停止されるよ
うになっている。
次に本具体的実施例の作用を説明する。
粉粒状の肥料を散布する場合は、繊維状肥料排出部25
を閉成しておくと共に、所望量の肥料が散布されるよう
に、ストッパ102の位置を調整しておく。そして操作桿7
5を、ストッパ102に当接するまで移動させると、摺動シ
ャッタ34は、排出口33と係合して肥料の落下量を調節す
る。
またホッパ23の進行方向B前方側に収容されている肥
料は、前板73の傾斜が緩やかであるために、自然落下に
よっては底部21に集まり難いが、アジテータ22に同期し
て駆動される揺動板71によって、順次排出口33まで導か
れる。このときの揺動板71の動きは、クランク機構87及
びローラ88によって、排出口33に近い下端側が、上端側
よりも大きく上下方向及び前後方向に振動し、ブリッジ
現象等が生じること無く円滑に下方に集められる。
これでホッパ23内の肥料は、トラクタの走行に従っ
て、所定の量でその機幅の範囲に散布される。
また走行車輪72は、公知のキャスタ作用によって、方
向転換などのための旋回走行にも適切に追従進行させ
る。
またバーク堆肥や鶏糞、通常の堆肥等を散布するとき
は、操作桿75によって、摺動シャッタ34を移動させて、
粉粒状肥料排出部24の排出口33を閉成する。そして電動
シリンダ78のピストンロッド80を縮退方向に移動させ、
展開シャッタ58を進行方向B後方に展開させる。肥料
は、揺動板71の振動及び自然落下によってアジテータ22
の近傍に集められ、底板29に沿って巻き上がるように拡
散しながら排出される。
このように、ホッパ23の形状を、前方に拡張すると共
に、揺動板71で肥料の落下を促進するようにしたので、
従来のライムソーワよりも収容量が増大でき、大型トラ
クタ等を使用した場合においてその能力に応じた作業が
可能となって、散布効率が向上する。
特にハウス内での作業等では、機幅が制限されている
ために、ホッパを機幅方向に延長させることが出来ず、
収容量の増加および機動性の保持が課題になっていた。
本具体的実施例によれば、この課題を解決できるもので
ある。
さらに、走行車輪72を排出口33,26の前方となる前板7
3に設けたので、圃場F上に散布した肥料を押圧するこ
とがなく、着地していることでトラクタの昇降支持装置
への負担が軽減され、従来の直装型が有していた重量
(肥料収容量)の制限がなくなる。
この他の作用効果は、前記実施例と同様であるので、
省略する。
なお、展開シャッタ58を駆動させるものとして電動シ
リンダ78を設けたが、油圧シリンダ等を採用してもよ
い。また流量調節板27の調節手段43を、機体の両側に設
けるように図示したが、片側だけでも構わない。
[考案の効果] 以上要するに本考案によれば、次のような優れた効果
を発揮する。
(1)アジテータの直下に開口面積を可変に調節される
粉粒状肥料排出部と、この粉粒状肥料排出部よりもアジ
テータの回転下流側に位置され且つより大きく開口可能
な繊維状肥料排出部とを設け、この繊維状肥料排出部
に、その排出口を横断する方向に移動自在に形成された
流量調節板と、その外側を覆って排出口を開閉する開閉
手段とを設けたので、あらゆる性状の肥料を適切かつ簡
単に散布でき、汎用性が向上される。
(2)鶏糞等を含む繊維状肥料の少量散布が確実且つ安
全にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係わる肥料散布機の一実施例を示した
縦断面図、第2図はその側面図、第3図はそのIII−III
線矢視断面図、第4図は具体的実施例を示した側面図、
第5図はその縦断面図、第6図はその正面図、第7図は
その背面図、第8図はそのホッパ内を示した斜視図、第
9図は従来の肥料散布機たるマニュアスプレッダを示し
た側面図、第10図は同じくライムソーワを示した斜視図
である。 図中、23はホッパ、24は粉粒状肥料排出部、25は繊維状
肥料排出部、26はその排出口、27は流量調節板、28は開
閉手段である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒状肥料或いは繊維状肥料を収容すると
    共に底部にアジテータを有したホッパと、上記アジテー
    タの直下に設けられ、該アジテータの外周に沿うホッパ
    底面に形成された排出口及びその開口面積を変える可変
    部材を有する粉粒状肥料排出部と、該粉粒状肥料排出部
    よりも上記アジテータの回転下流側に設けられ、上記ホ
    ッパ底面から適宜隔てられて上記排出口よりも大きく形
    成された排出口を有する繊維状肥料排出部と、該繊維状
    肥料排出部の排出口を横断する方向に移動してその開口
    面積を変える流量調節板と、該流量調節板の外側を覆っ
    て上記繊維状肥料排出部の排出口を開閉する開閉手段と
    を備えたことを特徴とする肥料散布機。
JP1989047614U 1989-04-21 1989-04-21 肥料散布機 Expired - Lifetime JPH088577Y2 (ja)

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JP1989047614U JPH088577Y2 (ja) 1989-04-21 1989-04-21 肥料散布機

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JP1989047614U JPH088577Y2 (ja) 1989-04-21 1989-04-21 肥料散布機

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