JPH088494A - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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- JPH088494A JPH088494A JP1956395A JP1956395A JPH088494A JP H088494 A JPH088494 A JP H088494A JP 1956395 A JP1956395 A JP 1956395A JP 1956395 A JP1956395 A JP 1956395A JP H088494 A JPH088494 A JP H088494A
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Abstract
ーザ光を得ることができる半導体レーザを提供すること
にある。 【構成】 n−GaAs基板1上にn−GaAs層2が
形成され、その上にn−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド
層3、n−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層4、Al
0.2 Ga0.8 As/GaAs多重量子井戸構造からなる
活性層5、p−Al 0.2 Ga0.8 As光ガイド層6、p
−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層7、p−GaAs層
8がメサ形に積層されている。活性層5の厚さが12
7.5nmで、活性層5と光ガイド層4と光ガイド層6
との合計の厚さが1.5μm以上となっている。n−G
aAs層2およびメサ状部の上面には絶縁膜9およびp
型電極10が形成されている。ストライプ幅は400μ
mとなっている。
Description
り、特に、ロボットの目やレーザレーダシステム等を構
成する測距用の半導体レーザとして好適なものである。
距離を測定し、車間距離を一定に保ったり、また前方の
車に接近し過ぎた場合に警報を発する、あるいはブレー
キをかけるというようなシステムが検討されている。こ
のようなシステムでは、100m先の物体を検知する必
要があり、半導体レーザにおいてはパルス駆動で数十W
クラスの光出力が要求されている。この大出力半導体レ
ーザの構造を図8に示す。n−GaAs基板21上にn
−GaAs層22、n−AlGaAsクラッド層23が
積層され、その上に活性層24、p−AlGaAsクラ
ッド層25、p−GaAs層26がメサ状に積層されて
いる。ここで、活性層とは、注入されたキャリアを閉じ
込め、再結合させることで光に変換する層である。さら
に、絶縁膜27およびp型電極28が形成されている。
一方、n−GaAs基板21の裏面にはn型電極29お
よびAu/Sn層30が形成されている。
体レーザは大出力化のため図8に示すようにストライプ
幅を少なくとも100μm以上とする必要がある。一
方、活性層24の厚さはキャリアを狭い領域に閉じ込
め、しきい値電流を小さくするという目的から0.1μ
m程度にする必要がある。このように、大出力パルス半
導体レーザは波長に比べストライプ幅が大きく、かつ活
性層の厚さは小さくなっているため、活性層の拡がり方
向(水平方向)には光の回折が起こらず、活性層の厚さ
方向(垂直方向)には回折が起こるため、ビーム形状は
活性層の厚さ方向(垂直方向)に広がった楕円形状とな
っており、楕円比(図9でのビーム断面の長径Hと短径
Wの比H/W)が2.5〜3.2程度となっている。
角を持つ範囲に集光するために光学レンズが用いられて
おり、レンズ設計の容易さ、システムの小型化という観
点から、放射されるレーザ光のビーム形状はなるべく円
形に近い方が望ましく、楕円比が「2.5」よりも小さ
いものが要求されている。
めの一般的手法として、特開昭55−143092号公
報では小出力半導体レーザにおいて、半導体に高屈折率
のレンズ部を形成している。ところが、半導体内にレン
ズ部を形成しようとすると、新たなる工程が必要となる
問題があった。そこで、レンズ部を必要とせず円形に近
いレーザ光を得るようにしたものとして、特開平4−1
51887号公報がある。特開平4−151887号公
報では、同じく小出力半導体レーザにおいて、活性層の
上下に活性層より屈折率の低い光ガイド層(閉じ込め
層)を形成し、さらに、活性層の幅を0.5μm以上、
1.5μm以下としている。ここで、光ガイド層という
のは、活性層で発生した光を閉じ込め、導波させる働き
をする層のことである。
4−151887号公報に示された半導体レーザは、小
出力(数十mW)クラスの半導体レーザ(ストライプ
幅;数μm〜数十μm)に用いることにより円形に近い
ビーム形状のレーザ光を得ることができるが、上記スト
ライプ幅が100μm以上の大出力パルス半導体レーザ
に用いた場合、単に活性層の幅を限定し、光ガイド層で
挟んだ構造にしただけでは円形に近いビーム形状のレー
ザ光を得ることができないことが分かった。
(ストライプ幅が100μm未満)においては、発光開
始電流(しきい値電流)が変わってしまうという問題に
より、光ガイド層の厚さをあまり大きくとれず、従っ
て、ビーム形状を変化させるためにはストライプ幅を変
化させたり、活性層の幅を変えたり、また活性層の両側
にキャリア障壁層を付加させたり(特開昭61−792
88号公報)するしかないと考えられていたためであ
る。そして、この発光開始電流変化はストライプ幅が1
00μm以上の半導体レーザにおいても生じると考えら
れていたため大出力半導体レーザにおいては、上記のよ
うに楕円比2.5〜3.2程度のものしか得られていな
かった。
が100μm以上を有する大出力の半導体レーザにおい
て円形に近いビーム形状のレーザ光を得ることができる
半導体レーザを提供することにある。
込め効果は光ガイド層と活性層の厚みの合計で決定され
ることを見出した。
イプ幅が100μm以上である半導体レーザであって、
キャリアが注入され、該注入されたキャリアを再結合さ
せることで光を発生する活性層と、前記活性層の上下の
少なくともいずれか一方に形成され、前記活性層よりも
実質的に屈折率の低い材料で構成されて前記活性層で発
生された前記光を閉じ込める光ガイド層と、前記光ガイ
ド層を含めた前記活性層の上下に形成され、前記光ガイ
ド層よりも実質的に屈折率の低い材料で構成されたクラ
ッド層とを有し、前記活性層と前記光ガイド層との厚さ
の合計を1.5μm以上とした半導体レーザをその要旨
とする。
の発明における前記活性層の厚さを0.05μm以上、
0.15μm以下とした半導体レーザをその要旨とす
る。請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載
の発明における前記活性層と前記光ガイド層と前記クラ
ッド層とを、AlGaAs系材料にて構成した半導体レ
ーザをその要旨とする。
いずれか1項に記載の発明における前記活性層と前記光
ガイド層と前記クラッド層とを、InGaAlP系材
料、InGaAsP系材料、InGaAsSb系材料、
AlGaInN系材料のいずれかの材料にて構成した半
導体レーザをその要旨とする。
いずれか1項に記載の発明における前記活性層と前記光
ガイド層との厚さの合計を5.5μm以下とした半導体
レーザをその要旨とする。
いずれか1項に記載の発明における前記活性層の一方の
面にn型の光ガイド層を介してn型のクラッド層を配置
するとともに、前記活性層の他方の面にp型のクラッド
層を配置した半導体レーザをその要旨とする。
いずれか1項に記載の発明における前記クラッド層は前
記活性層の一方の面に形成された第1導電型の第1のク
ラッド層と、前記活性層の他方の面に形成された第2導
電型の第2のクラッド層とからなり、さらに、前記第1
のクラッド層側に形成された半導体基板と、該半導体基
板の前記第1のクラッド層とは反対側に形成された下面
電極と、前記第2のクラッド層上に形成され100μm
以上のストライプ幅を有する上面電極とを有する半導体
レーザをその要旨とする。
を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の
前記下面電極とは反対側の上面に形成され、第1導電型
の第1のクラッド層と、前記第1のクラッド層上に形成
され、前記第1のクラッド層よりも実質的に屈折率が高
くAlGaAs系材料からなる第1導電型の第1の光ガ
イド層と、前記第1の光ガイド層上に形成され、AlG
aAs系材料からなり、前記第1の光ガイド層よりも実
質的に屈折率が高く、キャリアが注入されて該注入され
たキャリアを再結合させることで光を発生する活性層
と、前記活性層上に形成され、前記活性層よりも実質的
に屈折率が低くAlGaAs系材料からなる第2導電型
の第2の光ガイド層と、前記第2の光ガイド層上に形成
され、前記第2の光ガイド層よりも実質的に屈折率が低
い第2導電型の第2のクラッド層と、前記第2のクラッ
ド層上に形成され、100μm以上のストライプ幅を有
する上面電極とを有し、前記第1の光ガイド層と前記活
性層と前記第2の光ガイド層との厚さの合計を1.5μ
m以上、かつ5.5μm以下とした半導体レーザをその
要旨とする。
イド層の厚さを厚くしていくと、光ガイド層の厚さ方向
(垂直方向)の光の回折効果が小さくなりビームは狭く
なる。一方、光ガイド層の拡がり方向(水平方向)の回
折効果は変化しない。図4に示すように、活性層と光ガ
イド層の厚さの合計を1.5μm以上とすることでビー
ムが円形に近づく。
に記載の発明の作用に加え、活性層の厚さを0.05μ
m以上、0.15μm以下としたので、キャリアは活性
層の狭い領域のみに閉じ込められるためしきい値電流の
増加、光出力の低下は起こらない。
または2に記載の発明の作用に加え、活性層と光ガイド
層とクラッド層とを、AlGaAs系材料にて構成した
ので、ビームの楕円比が「2.5」よりも小さくなる。
〜3のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、活性層
と光ガイド層とクラッド層とを、InGaAlP系材
料、InGaAsP系材料、InGaAsSb系材料、
AlGaInN系材料のいずれかの材料にて構成したの
で、ビームの楕円比が「2.5」よりも小さくなる。
〜4のいずれか1項に記載の発明の作用に加え、活性層
と光ガイド層との厚さの合計を、さらに5.5μm以下
としたので、ビームが円形に近づく。
いずれか1項に記載の発明の作用に加え、活性層の一方
の面にn型の光ガイド層を介してn型のクラッド層を配
置するとともに、活性層の他方の面にp型のクラッド層
を配置したので、キャリアである電子がn型のクラッド
層からn型の光ガイド層を介して活性層に注入されると
ともに、キャリアである正孔がp型のクラッド層から直
接、活性層に注入される。よって、キャリアである電子
および正孔が活性層まで到達する距離は正孔の方が電子
よりも短くなる。従って、全体の抵抗が減少し、素子の
発熱が抑えられ信頼性が向上する。
を図面に従って説明する。
視図を示し、図1には大出力半導体レーザの断面図を示
す。図3には、大出力半導体レーザのエネルギーバンド
図を示す。この大出力半導体レーザはパルス駆動される
ようになっている。
に、n−GaAs層2、第1のクラッド層としてのn−
Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層3、第1の光ガイド層
としてのn−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層4、Al
0.2 Ga0.8 As/GaAs多重量子井戸構造からなる
活性層5、第2の光ガイド層としてのp−Al0.2 Ga
0.8 As光ガイド層6、第2のクラッド層としてのp−
Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層7、p−GaAs層8
が順に積層されている。活性層5は、Al0.2Ga0.8
AsとGaAsとが交互に積層され、Al0.2 Ga0.8
Asが5層、GaAsが6層形成されている。又、クラ
ッド層3と光ガイド層4と活性層5と光ガイド層6とク
ラッド層7とGaAs層8とは、メサ形となっている。
そして、活性層5の前端面(図2における手前側端面)
には低反射膜、後端面には高反射膜がコーティングされ
ている。
(0.5μm)、n−Al0.4 Ga0.6Asクラッド層
3の厚さは1μm、n−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド
層4の厚さは0〜2.25μmである。又、活性層5に
おいては、Al0.2 Ga0.8 Asの一層の厚さが7.5
nm(0.0075μm)であり、かつ、Al0.2 Ga
0. 8 Asが5層あるので、Al0.2 Ga0.8 Asの合計
の厚さは37.5nm(=7.5nm×5層)となって
いる。又、活性層5におけるGaAsの一層の厚さが1
5nm(0.015μm)であり、かつ、GaAsが6
層あるのでGaAsの合計の厚さは90nm(=15n
m×6層)となっている。よって、活性層5の厚さは1
27.5nm、即ち、0.1275μmとなっている。
厚さは0〜2.25μm、p−Al 0.4 Ga0.6 Asク
ラッド層7の厚さは1μm、p−GaAs層8の厚さが
0.8μmである。
5nmで、活性層5と光ガイド層4と光ガイド層6との
合計の厚さが1.5μm以上となっている。又、活性層
5の屈折率(平均屈折率)は「3.6」であり、n−A
l0.2 Ga 0.8 As光ガイド層4およびp−Al0.2 G
a0.8 As光ガイド層6の屈折率はそれぞれ「3.5」
であり、n−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層3および
p−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層7の屈折率はそれ
ぞれ「3.3」である。そして、図3に示すように、光
ガイド層4,6は活性層5よりもバンドギャップが大き
くなるように設定されている。
はSiO2 からなる絶縁膜9が形成されるとともに、メ
サ状部の上面には絶縁膜9の無い窓部13が形成されて
いる。さらに、その上にはCr/Auからなる上面電極
としてのp型電極10が形成され、p−GaAs層8と
オーミックコンタクトが取られている。窓部13の幅、
即ち、ストライプ幅は400μmとなっている。
Ni/Auからなる下面電極としてのn型電極11が形
成され、n−GaAs基板1とオーミックコンタクトが
取られている。又、n型電極11の表面にはAu/Sn
層12が形成され、このAu/Sn層12は半導体レー
ザ素子と、台座であるCu製のヒートシンクを接合する
ための接合剤である。
ザの縦横の寸法は、500μm×600μmとなってい
る。次に、この大出力半導体レーザの製造方法を説明す
る。
s層2、n−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層3、n−
Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層4、Al0.2 Ga0.8
As/GaAs多重量子井戸構造からなる活性層5、p
−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層6、p−Al0.4 G
a0.6 Asクラッド層7、p−GaAs層8を順次MO
CVD(Metal Organic Chemica
l Vaper Deposition)法により積層
する。その後、エッチングによりメサ状部を形成する。
部の上面にSiO2 からなる絶縁膜9をプラズマCVD
法により成膜し、エッチングにより窓あけをして窓部1
3を形成する。そして、絶縁膜9上に、Cr/Auから
なるp型電極10を電子ビーム蒸着法により形成し、約
360℃において熱処理を行いオーミックコンタクトを
取る。
Ge/Ni/Auからなるn型電極11を電子ビーム蒸
着法により形成し、熱処理を行いオーミックコンタクト
を取る。その後、Au/Sn層12を電子ビーム蒸着法
により形成する。最後に、端面をへき開し半導体レーザ
チップとする。
の間にパルスの電流を流すことにより、p−Al0.4 G
a0.6 Asクラッド層7側より正孔が、n−Al0.4 G
a0. 6 Asクラッド層3側より電子がそれぞれ活性層5
内に注入され、再結合することにより発光する。このよ
うにして発光した光がへき開した前後の端面で反射を繰
り返すことで増幅されレーザ発振し、前端面よりレーザ
光が発射される。
mとし、n−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層4および
p−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層6の厚さを変える
ことにより、活性層5と光ガイド層4および光ガイド層
6の合計の厚さを変えた場合のビームの楕円比(図9に
おけるH/W)の測定結果を示す。尚、このとき、光ガ
イド層4の膜厚と光ガイド層6の膜厚は等しくなってい
る。
性層5と光ガイド層4および光ガイド層6の厚さの合計
を1.5μm以上とすることでビームの楕円比を「2.
5」よりも小さくすることができる。さらに、活性層5
と光ガイド層4および光ガイド層6の厚さの合計を4.
5μm付近に選べば楕円比が「1」、即ち完全な円形に
近いビームを得ることができる。これは、光ガイド層の
膜厚を大きくしていくと、光ガイド層の厚さ方向(垂直
方向)には光の回折効果が小さくなりビームは狭くなる
のに対し、光ガイド層の拡がり方向(水平方向)の回折
効果は変化しないためである。その結果、図4に示すよ
うに、ビームの楕円比を「1」程度から「3」程度にま
で制御することができる。又、活性層5と光ガイド層4
および光ガイド層6の厚さの合計を5.5μm以下とす
ることで、ビームの楕円比を0.4よりも大きくするこ
とができる。これは、楕円比2.5の縦横を入れ換えた
ものにほかならない。
域は、図8に示した大出力半導体レーザ(光ガイド層の
無い半導体レーザ)の楕円比を示し、その楕円比は2.
5〜3.2程度である。
(0.1±0.05μmの間)とすることで、キャリア
を狭い所に閉じ込め、キャリアを有効に再結合させるこ
とができるため、しきい値電流を低くすることができ、
又、光出力が低下することも防止できる。
び光ガイド層6の合計の膜厚を1.5μm以上にし、か
つ、活性層5の膜厚を0.1μm付近にするために、本
実施例では、光ガイド層4および光ガイド層6の合計の
厚さを1.5μm以上にしている。
4とp−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層6の膜厚は同
一でも異なっていてもよい。このように本実施例の半導
体レーザでは、ストライプ幅を400μmの大出力用と
し、活性層5の上下に、活性層5より屈折率の低い光ガ
イド層4,6を有し、さらに、その光ガイド層4,6を
含めた活性層5の上下に光ガイド層4,6より屈折率の
低いクラッド層3,7を有し、かつ活性層5と光ガイド
層4,6の厚さの合計を1.5μm以上とした。よっ
て、光ガイド層4,6の厚さを厚くしていくと、光ガイ
ド層4,6の厚さ方向(垂直方向)の光の回折効果が小
さくなりビームは狭くなる。一方、光ガイド層4,6の
拡がり方向(水平方向)の回折効果は変化しない。この
ようにして、活性層5と光ガイド層4,6の厚さの合計
を1.5μm以上とすることでビームを円形に近づける
ことができる。
5μmの範囲内である0.1275μmとしたので、キ
ャリアは活性層5の狭い領域のみに閉じ込められるた
め、これによってもしきい値電流の増加、光出力の低下
は防止できる。
ラッド層3,7とを、AlGaAs系材料にて構成し
た。よって、活性層5と光ガイド層4,6の合計の厚さ
を1.5μm以上とすることで、ビームの楕円比を
「2.5」よりも小さくすることができる。このよう
に、大出力のままビームの楕円比が「2.5」よりも小
さい円形に近いビーム形状を得ることができ、集光のた
めのレンズ設計およびレンズ製作が容易になり、又、シ
ステムの要求に適合したビーム形状のレーザの製作が可
能となる。
とにより、発振波長が0.8μm帯のレーザを得ること
ができる。以上、一般的に小出力の半導体レーザ(スト
ライプ幅が100μm未満)においては、発光開始電流
(しきい値電流)が変わってしまうという問題により、
光ガイド層の厚さをあまり大きくとれず、従って、ビー
ム形状を変化させるためにはストライプ幅を変化させた
り、活性層の幅を変えたり、また活性層の両側にキャリ
ア障壁層を付加させたり(特開昭61−79288号公
報)するしかないと考えられていた。そして、この発光
開始電流変化はストライプ幅が100μm以上の半導体
レーザにおいても生じると考えられていたため大出力半
導体レーザにおいては、上記のように楕円比2.5〜
3.2程度のものしか得られていなかった。しかしなが
ら、本発明者等は、ストライプ幅100μm以上の半導
体レーザにおいては、光ガイド層の厚さを変えても、し
きい値電流(発光開始電流)はほとんど変化しないとい
うことを見出し、又、光ガイド層の厚さ及び活性層の厚
さを積極的に変化させることによりビームの形状が制御
できるということを見出した。そして、その光ガイド層
及び活性層の厚さの合計を1.5μm以上とすることに
よりビームの形状を「2.5」より小さくできるという
ことを見出した。 (第2実施例)次に、第2実施例を第1実施例との相違
点を中心に説明する。
6に示すように、活性層5の下のみn−Al0.2 Ga
0.8 As光ガイド層4を設け、活性層5の上には光ガイ
ド層が設けられていない。その結果、キャリアである電
子がn−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド層3からn−A
l0.2 Ga0.8 As光ガイド層4を介して活性層5に注
入されるとともに、キャリアである正孔がp−Al0.4
Ga0.6 Asクラッド層7から直接、活性層5に注入さ
れる。よって、キャリアである電子および正孔が活性層
5まで到達する距離は正孔の方が電子よりも短くなる。
従って、全体の抵抗が減少し、素子の発熱が抑えられ信
頼性が向上する。この場合においても、活性層5とn−
Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層4の合計の膜厚を1.
5μm以上とすることで第1実施例と同様に楕円比が
「2.5」よりも小さいビーム形状を得ることができ
る。
ものでなく、例えば、上記各実施例ではストライプ幅が
400μmであったが、ストライプ幅が100μm以上
の半導体レーザであれば適用できる。又、パルス駆動の
半導体レーザの他にも直流駆動(CW)の半導体レーザ
に使用してもよい。さらに、上記各実施例では活性層と
光ガイド層とクラッド層とを、AlGaAs系材料にて
構成したが、他にも、InGaAlP、InGaAs
P、InGaAsSb、AlGaInN系等の材料にて
構成してもよい。この場合、活性層5と光ガイド層の厚
さの合計を2.5μm以上、5.5μm以下とすること
により、ビームの楕円比をほぼ「2」以下に設定でき
る。そして、材料に応じた発振波長のレーザを得ること
ができる。
レーザを用いて説明したが、図7に示すように、メサ形
でない半導体レーザとしてもよい。
記載の発明によれば、大出力で、かつ円形に近いビーム
形状のレーザ光を得ることができる。
に記載の発明の効果に加え、しきい値電流の増加、光出
力の低下を防止することができる。請求項3,4,5に
記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加
え、ビームの楕円比を「2.5」よりも小さくすること
ができる。
に記載の発明の効果に加え、素子の発熱が抑えられ信頼
性を向上することができる。
バンド図。
の関係を示すグラフ。
バンド図。
クラッド層としてのn−Al0.4 Ga0.6 Asクラッド
層、4…第1の光ガイド層としてのn−Al0. 2 Ga
0.8 As光ガイド層、5…活性層、6…第2の光ガイド
層としてのp−Al0.2 Ga0.8 As光ガイド層、7…
第2のクラッド層としてのp−Al0.4 Ga0.6 Asク
ラッド層、10…上面電極としてのp型電極、11…下
面電極としてのn型電極
Claims (8)
- 【請求項1】 ストライプ幅が100μm以上である半
導体レーザであって、 キャリアが注入され、該注入されたキャリアを再結合さ
せることで光を発生する活性層と、 前記活性層の上下の少なくともいずれか一方に形成さ
れ、前記活性層よりも実質的に屈折率の低い材料で構成
されて前記活性層で発生された前記光を閉じ込める光ガ
イド層と、 前記光ガイド層を含めた前記活性層の上下に形成され、
前記光ガイド層よりも実質的に屈折率の低い材料で構成
されたクラッド層とを有し、前記活性層と前記光ガイド
層との厚さの合計を1.5μm以上としたことを特徴と
する半導体レーザ。 - 【請求項2】 前記活性層の厚さを0.05μm以上、
0.15μm以下としたことを特徴とする請求項1に記
載の半導体レーザ。 - 【請求項3】 前記活性層と前記光ガイド層と前記クラ
ッド層とを、AlGaAs系材料にて構成したことを特
徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ。 - 【請求項4】 前記活性層と前記光ガイド層と前記クラ
ッド層とを、InGaAlP系材料、InGaAsP系
材料、InGaAsSb系材料、AlGaInN系材料
のいずれかの材料にて構成したことを特徴とする請求項
1〜3のいずれか1項に記載の半導体レーザ。 - 【請求項5】 前記活性層と前記光ガイド層との厚さの
合計を5.5μm以下としたことを特徴とする請求項1
〜4のいずれか1項に記載の半導体レーザ。 - 【請求項6】 前記活性層の一方の面にn型の光ガイド
層を介してn型のクラッド層を配置するとともに、前記
活性層の他方の面にp型のクラッド層を配置したことを
特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体
レーザ。 - 【請求項7】 前記クラッド層は前記活性層の一方の面
に形成された第1導電型の第1のクラッド層と、前記活
性層の他方の面に形成された第2導電型の第2のクラッ
ド層とからなり、 さらに、前記第1のクラッド層側に形成された半導体基
板と、該半導体基板の前記第1のクラッド層とは反対側
に形成された下面電極と、前記第2のクラッド層上に形
成され100μm以上のストライプ幅を有する上面電極
とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
項に記載の半導体レーザ。 - 【請求項8】 下面に下面電極を有する第1導電型の半
導体基板と、 前記半導体基板の前記下面電極とは反対側の上面に形成
され、第1導電型の第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層上に形成され、前記第1のクラッ
ド層よりも実質的に屈折率が高くAlGaAs系材料か
らなる第1導電型の第1の光ガイド層と、 前記第1の光ガイド層上に形成され、AlGaAs系材
料からなり、前記第1の光ガイド層よりも実質的に屈折
率が高く、キャリアが注入されて該注入されたキャリア
を再結合させることで光を発生する活性層と、 前記活性層上に形成され、前記活性層よりも実質的に屈
折率が低くAlGaAs系材料からなる第2導電型の第
2の光ガイド層と、 前記第2の光ガイド層上に形成され、前記第2の光ガイ
ド層よりも実質的に屈折率が低い第2導電型の第2のク
ラッド層と、 前記第2のクラッド層上に形成され、100μm以上の
ストライプ幅を有する上面電極とを有し、前記第1の光
ガイド層と前記活性層と前記第2の光ガイド層との厚さ
の合計を1.5μm以上、かつ5.5μm以下としたこ
とを特徴とする半導体レーザ。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6349104B1 (en) | 1997-05-30 | 2002-02-19 | Denso Corporation | Stripe-geometry heterojunction laser diode device |
WO2023074228A1 (ja) * | 2021-10-27 | 2023-05-04 | ローム株式会社 | 半導体レーザ装置 |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP1956395A patent/JP3606933B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6349104B1 (en) | 1997-05-30 | 2002-02-19 | Denso Corporation | Stripe-geometry heterojunction laser diode device |
JP2001102686A (ja) * | 1999-09-29 | 2001-04-13 | Denso Corp | 半導体レーザ |
WO2023074228A1 (ja) * | 2021-10-27 | 2023-05-04 | ローム株式会社 | 半導体レーザ装置 |
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