JPH0884655A - 金製仏具及びその製作方法 - Google Patents
金製仏具及びその製作方法Info
- Publication number
- JPH0884655A JPH0884655A JP24885894A JP24885894A JPH0884655A JP H0884655 A JPH0884655 A JP H0884655A JP 24885894 A JP24885894 A JP 24885894A JP 24885894 A JP24885894 A JP 24885894A JP H0884655 A JPH0884655 A JP H0884655A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 疵が付きにくく、且つ変形しにくく、純度の
極めて高い金製仏具及びその製造方法を提供する。 【構成】 Zr、Hf、希土類元素、Caの少なくとも
1種が0.01〜1重量%、残部Auよりなる金製仏具。Z
r、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜
1重量%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて溶解
し、鋳造してインゴットを作り、次にこれを圧延して板
材となし、次いで平絞り加工することを特徴とする金製
仏具の製作方法。
極めて高い金製仏具及びその製造方法を提供する。 【構成】 Zr、Hf、希土類元素、Caの少なくとも
1種が0.01〜1重量%、残部Auよりなる金製仏具。Z
r、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜
1重量%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて溶解
し、鋳造してインゴットを作り、次にこれを圧延して板
材となし、次いで平絞り加工することを特徴とする金製
仏具の製作方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金製仏具及びその製作
方法に関する。
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より線香立、仏飯器、花立、仏鈴
(おりん)、菓子器、マッチ消、線香差、ローソク消、
ローソク立、茶湯器、骨つぼ、仏像等の金製仏具がある
が、これらの金製仏具はK18よりなる。近時、より資産
価値の高い純金(K24)製の仏具が要望され、とりわけ
おりんが要望されている。ところで純金はその特性から
機械的強度、特に硬さに限界があり、取り扱い中に疵が
付き易く、また変形し易い為、その改善が求められてい
た。
(おりん)、菓子器、マッチ消、線香差、ローソク消、
ローソク立、茶湯器、骨つぼ、仏像等の金製仏具がある
が、これらの金製仏具はK18よりなる。近時、より資産
価値の高い純金(K24)製の仏具が要望され、とりわけ
おりんが要望されている。ところで純金はその特性から
機械的強度、特に硬さに限界があり、取り扱い中に疵が
付き易く、また変形し易い為、その改善が求められてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、疵が
付きにくく且つ変形しにくく、純度の極めて高い金製仏
具及びその製作方法を提供しようとするものである。
付きにくく且つ変形しにくく、純度の極めて高い金製仏
具及びその製作方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の金製仏具は、Zr、Hf、希土類元素、Ca
の少なくとも1種が0.01〜1重量%、残部Auより成る
ものである。上記の金製仏具に於いて、Zr、Hf、希
土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜1重量%とし
た理由は、0.01重量%未満では硬さ改善の効果が無く、
1重量%を超えると、Auの品位及び特性を損なうから
である。また本発明の金製仏具の製作方法は、Zr、H
f、希土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜1重量
%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて溶解し、鋳造
してインゴットを作り、次にこれを圧延して板材とな
し、次いで平絞り加工することを特徴とするものであ
る。上記の本発明の金製仏具及びその製作方法に於い
て、希土類元素は、Y、Sm、Eu、Erであることが
好ましい。また、金製仏具は、とりわけおりんであるこ
とが好ましい。金製仏具がおりんの場合、上縁部厚さt
1 、中高部厚さt2 、底部外周縁附近の厚さt3 とし
て、t1 >t3 >t2 の寸法になされることが好まし
い。
の本発明の金製仏具は、Zr、Hf、希土類元素、Ca
の少なくとも1種が0.01〜1重量%、残部Auより成る
ものである。上記の金製仏具に於いて、Zr、Hf、希
土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜1重量%とし
た理由は、0.01重量%未満では硬さ改善の効果が無く、
1重量%を超えると、Auの品位及び特性を損なうから
である。また本発明の金製仏具の製作方法は、Zr、H
f、希土類元素、Caの少なくとも1種を0.01〜1重量
%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて溶解し、鋳造
してインゴットを作り、次にこれを圧延して板材とな
し、次いで平絞り加工することを特徴とするものであ
る。上記の本発明の金製仏具及びその製作方法に於い
て、希土類元素は、Y、Sm、Eu、Erであることが
好ましい。また、金製仏具は、とりわけおりんであるこ
とが好ましい。金製仏具がおりんの場合、上縁部厚さt
1 、中高部厚さt2 、底部外周縁附近の厚さt3 とし
て、t1 >t3 >t2 の寸法になされることが好まし
い。
【0005】
【作用】上記のように本発明の金製仏具は、AuにZ
r、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種が0.01〜
1重量%添加されているので、機械的強度が改善され、
特に硬さが十分となり、取り扱い中に疵が付きにくく、
且つ変形しにくいものとなる。また、添加元素は1重量
%以下であるので、Auの品位は99.0重量%以上で高品
位を確保できて、純度が高く、K24と同等に資産価値が
高いものである。また、本発明の金製仏具の製作方法で
は、Zr、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種を
0.01〜1重量%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて
溶解し、合金化するので、母合金を作る必要が無く、ま
た、添加元素の脱酸作用により鋳造時の湯流れが改善さ
れるほか、ピンホール等の材料欠陥の無い、加工性の良
いインゴットが得られ、従って、これを圧延して板材と
なし、さらに平絞り加工して得られる仏具、とりわけお
りんはAu特有の色、つやを有し、外観も極めて良好で
ある。
r、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種が0.01〜
1重量%添加されているので、機械的強度が改善され、
特に硬さが十分となり、取り扱い中に疵が付きにくく、
且つ変形しにくいものとなる。また、添加元素は1重量
%以下であるので、Auの品位は99.0重量%以上で高品
位を確保できて、純度が高く、K24と同等に資産価値が
高いものである。また、本発明の金製仏具の製作方法で
は、Zr、Hf、希土類元素、Caの少なくとも1種を
0.01〜1重量%添加したAuを、高周波真空溶解炉にて
溶解し、合金化するので、母合金を作る必要が無く、ま
た、添加元素の脱酸作用により鋳造時の湯流れが改善さ
れるほか、ピンホール等の材料欠陥の無い、加工性の良
いインゴットが得られ、従って、これを圧延して板材と
なし、さらに平絞り加工して得られる仏具、とりわけお
りんはAu特有の色、つやを有し、外観も極めて良好で
ある。
【0006】
【実施例】本発明の金製仏具及びその製作方法の実施例
と従来例について説明する。下記の表1の左欄に示す成
分組成の材料を、夫々高周波真空溶解炉にて溶解し、鋳
造して、縦40mm、横50mm、厚さ80mmの3kgのインゴット
を作り、次に夫々のインゴットを圧延して厚さ 2.5mm、
一辺 150mmの方形の板材となし、次いで夫々の板材を平
絞り加工して図1に示すようなおりん1を製作した。こ
うして製作した夫々のおりんは、上縁部1aの厚さ
t1 、中高部1bの厚さt2 、底部外周附近1cの厚さ
t3 として、t1 >t3 >t2 の寸法になされている。
即ちt1 = 3.7mm、t2 = 0.5mm、t3 = 0.8mmになさ
れている。そしてこれらおりんのA部、B部、C部の硬
さを測定した処、下記の表1の右欄に示すような結果を
得た。また、従来例1のおりんは、色、つやが悪く、外
観も良くなかったが、実施例1〜10のおりんはK24の従
来例2のおりんと同様Au特有の色、つやを有し、外観
も極めて良好であった。しかも従来の黄銅製のおりんと
異なり、澄んだAuの音色を生み出し、心に残る長い余
韻を響かせることができる。
と従来例について説明する。下記の表1の左欄に示す成
分組成の材料を、夫々高周波真空溶解炉にて溶解し、鋳
造して、縦40mm、横50mm、厚さ80mmの3kgのインゴット
を作り、次に夫々のインゴットを圧延して厚さ 2.5mm、
一辺 150mmの方形の板材となし、次いで夫々の板材を平
絞り加工して図1に示すようなおりん1を製作した。こ
うして製作した夫々のおりんは、上縁部1aの厚さ
t1 、中高部1bの厚さt2 、底部外周附近1cの厚さ
t3 として、t1 >t3 >t2 の寸法になされている。
即ちt1 = 3.7mm、t2 = 0.5mm、t3 = 0.8mmになさ
れている。そしてこれらおりんのA部、B部、C部の硬
さを測定した処、下記の表1の右欄に示すような結果を
得た。また、従来例1のおりんは、色、つやが悪く、外
観も良くなかったが、実施例1〜10のおりんはK24の従
来例2のおりんと同様Au特有の色、つやを有し、外観
も極めて良好であった。しかも従来の黄銅製のおりんと
異なり、澄んだAuの音色を生み出し、心に残る長い余
韻を響かせることができる。
【0007】
【表1】
【0008】上記の表1で明らかなように実施例1〜10
の材料よりなるおりんの硬さは、純金(K24)よりも硬
さが高く、K18に匹敵する硬さを有するので取り扱い中
に疵が付きにくく、且つ変形しにくいものである。ま
た、実施例1〜10の材料よりなるおりんは、Auの品位
は、99.0重量%以上で高品位を確保できて、純度が高い
ので、K24と同等に資産価値の高いものである。
の材料よりなるおりんの硬さは、純金(K24)よりも硬
さが高く、K18に匹敵する硬さを有するので取り扱い中
に疵が付きにくく、且つ変形しにくいものである。ま
た、実施例1〜10の材料よりなるおりんは、Auの品位
は、99.0重量%以上で高品位を確保できて、純度が高い
ので、K24と同等に資産価値の高いものである。
【0009】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の金製仏
具は、機械的強度が改善され、とりわけ硬さが十分とな
り、取り扱い中に疵が付きにくく、且つ変形しにくいも
のである。また、Auの品位は99.0重量%以上で高品位
を確保できて純度が高く、K24と同等に資産価値が高
い。また、本発明の金製仏具の製作方法によれば、母合
金を作ることなく合金化でき、また添加元素の脱酸作用
により鋳造時の湯流れが改善されるほか、ピンホール等
の材料欠陥の無い加工性の良いインゴットが得られ、従
ってこれを圧延して板材となし、さらに平絞り加工して
得られる仏具、とりわけおりんはAu特有の色、つやを
有し、外観も極めて良好なものである。しかも音色が良
く、心に残る長い余韻を響かせることができる。
具は、機械的強度が改善され、とりわけ硬さが十分とな
り、取り扱い中に疵が付きにくく、且つ変形しにくいも
のである。また、Auの品位は99.0重量%以上で高品位
を確保できて純度が高く、K24と同等に資産価値が高
い。また、本発明の金製仏具の製作方法によれば、母合
金を作ることなく合金化でき、また添加元素の脱酸作用
により鋳造時の湯流れが改善されるほか、ピンホール等
の材料欠陥の無い加工性の良いインゴットが得られ、従
ってこれを圧延して板材となし、さらに平絞り加工して
得られる仏具、とりわけおりんはAu特有の色、つやを
有し、外観も極めて良好なものである。しかも音色が良
く、心に残る長い余韻を響かせることができる。
【図1】金製仏具の一例であるおりんの断面を示す図で
ある。
ある。
1 おりん A 上縁部 B 中高部 C 底部外周附近
Claims (8)
- 【請求項1】 Zr、Hf、希土類元素、Caの少なく
とも1種が0.01〜1重量%、残部Auより成る金製仏
具。 - 【請求項2】 希土類元素が、Y、Sm、Eu、Erで
あることを特徴とする請求項1記載の金製仏具。 - 【請求項3】 金製仏具が、おりんであることを特徴と
する請求項1又は2記載の金製仏具。 - 【請求項4】 請求項3の金製仏具が、上縁部厚さ
t1 、中高部厚さt2 、底部外周附近の厚さt3 とし
て、t1 >t3 >t2 の寸法になされているおりんであ
ることを特徴とする金製仏具。 - 【請求項5】 Zr、Hf、希土類元素、Caの少なく
とも1種を0.01〜1重量%添加したAuを、高周波真空
溶解炉にて溶解し、鋳造してインゴットを作り、次にこ
れを圧延して板材となし、次いで平絞り加工することを
特徴とする金製仏具の製作方法。 - 【請求項6】 希土類元素が、Y、Sm、Eu、Erで
あることを特徴とする請求項5記載の金製仏具の製作方
法。 - 【請求項7】 金製仏具が、おりんであることを特徴と
する請求項5又は6記載の金製仏具の製作方法。 - 【請求項8】 請求項6記載の仏具の製作方法に於い
て、板材の絞り加工が、上縁部厚さt1 、中高部厚さt
2 、底部外周附近の厚さt3 として、t1 >t3 >t2
となるように絞り加工しておりんを作ることを特徴とす
る金製仏具の製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24885894A JPH0884655A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 金製仏具及びその製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24885894A JPH0884655A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 金製仏具及びその製作方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0884655A true JPH0884655A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=17184478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24885894A Pending JPH0884655A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 金製仏具及びその製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0884655A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009250981A (ja) * | 2008-04-02 | 2009-10-29 | Montres Breguet Sa | 携帯時計の時打ち機構又はアラーム用のゴング |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP24885894A patent/JPH0884655A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009250981A (ja) * | 2008-04-02 | 2009-10-29 | Montres Breguet Sa | 携帯時計の時打ち機構又はアラーム用のゴング |
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