JPH0884058A - パワーオンリセット信号発生回路及びパワーオンリセット信号発生回路を有する半導体集積回路 - Google Patents

パワーオンリセット信号発生回路及びパワーオンリセット信号発生回路を有する半導体集積回路

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JPH0884058A
JPH0884058A JP6220076A JP22007694A JPH0884058A JP H0884058 A JPH0884058 A JP H0884058A JP 6220076 A JP6220076 A JP 6220076A JP 22007694 A JP22007694 A JP 22007694A JP H0884058 A JPH0884058 A JP H0884058A
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JP6220076A
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Akinori Hashimoto
彰徳 橋本
Katsuya Ishikawa
勝哉 石川
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、電源電圧が低くても高精度で安定
して動作するパワーオンリセット回路が実現を目的とす
る。 【構成】 電源電圧VCCが正確な第1レベルに達した
時に出力信号が切り換わるが、電源電圧が第1レベルよ
り低いレベルで出力信号が一時的に不正確になる第1コ
ンパレータ1と、電源電圧が第2レベルに達した時に出
力信号が切り換わるが、第2レベルが十分に正確でない
第2コンパレータ2と、第1と第2コンパレータの出力
を合成する合成回路3とを備え、電源電圧VCCが第1
レベルに達した時に初めて出力信号が切り換わるパワー
オンリセット信号発生回路において、第2コンパレータ
2の第2レベルは、第1コンパレータ1内部の信号によ
り、第1レベルより低くなるように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源電圧が立ち上がる
時にマイクロコンピュータ等に初期化動作をさせるため
のパワーオンリセット信号を発生するパワーオンリセッ
ト信号発生回路に関し、特に低電圧駆動される装置での
パワーオンリセット信号の発生に使用されるパワーオン
リセット信号発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロコンピュータやマイクロプロセ
ッサが組み込まれた回路の電源を立ち上げる場合には、
電源が十分に立ち上がってからマイクロコンピュータや
マイクロプロセッサを動作状態にする必要があり、その
ためにマイクロコンピュータやマイクロプロセッサの/
RESET端子に入力されるパワーオンリセット信号を
発生するパワーオンリセット信号発生回路が使用され
る。マイクロコンピュータやマイクロプロセッサがパワ
ーオンリセット信号を受けた時には、各部に供給される
電源が必要なレベルにまで立ち上がっており、その状態
でマイクロコンピュータやマイクロプロセッサが初期化
動作を開始する。
【0003】図6は従来のパワーオンリセット信号発生
回路の構成を示す図である。図6において、参照番号1
は第1コンパレータを、2は第2コンパレータを、3は
ANDゲートを、VREF1は高精度の第1基準電圧を
発生する第1基準電圧電源を、VREF2はあまり精度
の高くない第2基準電圧を発生する第2基準電圧電源
を、VSは電源電圧VCCを分圧した電圧を示す。な
お、VREF1とVREF2は、同時に第1基準電圧と
第2基準電圧も示すものとする。各要素の構成及び動作
を説明した上で、図6の動作を説明する。
【0004】図7は図6の第1コンパレータの回路図で
ある。図7に示すように、差動増幅回路を構成する2つ
のPNP型バイポーラトランジスタ(以下、PNP型ト
ランジスタに省略する。)Q01とQ02のベースに
は、第1基準電圧VREF1と、電源電圧VCCを抵抗
R41とR42で分圧した電圧VSが印加される。Q0
1とQ02の共通の定電流源11が流す電流I01と、
Q01とQ02に流れる電流をそれぞれ規定する定電流
源12と13が流す電流I02とI03は、すべて等し
くなるように設定されている。すなわち、I01=I0
2=I03である。いま、VSがVREF1より小さい
とすると、Q02がオン状態になり、Q01はオフ状態
になり、定電流源11からQ02、定電流源13にI0
1の電流が流れるため、定電流源13が流すことができ
る電流I03はすべてこれに使用されることになる。従
って、NPN型トランジスタQ03とPMOS型トラン
ジスタM01には電流は流れないことになる。同時に、
Q01はオフ状態であるから、定電流源12は、NPN
型トランジスタQ04から電流を引こうとする。PMO
S型トランジスタM01とM02はカレントミラー型回
路を構成するのでそれぞれには等しい電流が流れる。上
記のようにM01は電流は流れないから、定電流源12
がQ04から引こうとする電流はなく、Q04が飽和し
て出力は「低(L)」になる。
【0005】逆に、VSがVREF1より大きい時に
は、Q01がオン状態になり、Q02はオフ状態にな
り、定電流源11からQ01、定電流源12にI01の
電流が流れるため、定電流源12が流すことができる電
流I02はすべてこれに使用されることになる。従っ
て、Q04には電流は流れないことになる。同時に、Q
02はオフ状態であるから、定電流源13は、Q03か
ら電流を引こうとするため、M01を通して流れる。M
02はM01とカレントミラーを構成してるため、M0
2も電流を流そうとするが、Q04は電流を引っ張らな
いため、M02が飽和し出力が「H」になる。以上のよ
うに、第1コンパレータ1はVSがVREF1より小さ
い状態から大きくなる時に出力が切り換わる。
【0006】図8は高精度の第1基準電圧を発生する第
1基準電圧電源VREF1の回路構成を示す図であり、
一般にバンドギャップレファレンスと呼ばれる基準電圧
発生回路である。図8の回路の動作を簡単に説明する。
PNP型トランジスタQ53とQ54はカレントミラー
型回路を構成するので、それぞれに流れる電流Iは等し
い。NPN型トランジスタQ51とQ52のベースには
共通の電圧が印加されているから、Q51とQ52のベ
ースとエミッタ間の電圧差は、電流Iによって抵抗R5
1で生じる電圧降下に等しくなるため、次の式(1)が
成り立つ。
【0007】
【数1】
【0008】漏れ電流をIS、コレクタ電流をIC、Q
52のQ51に対するエミッタ比をnとすると、式
(1)は次の式(2)のように表される。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、VTはkT/qである。式(2)
は、更に式(3)のように表される。
【0011】
【数3】
【0012】Q51のQ52は同じ特性になるように作
られており、IC1とIC2、IS1とIS2は等しく
なるから、式(3)は式(4)のようになる。
【0013】
【数4】
【0014】従って、得られる電圧VREF1は式
(5)で表される。
【0015】
【数5】
【0016】ここで、VBEは温度に対して比例する
が、負の係数を有し、VTはkT/qであるから正の係
数を有する。従って、R52を適当に定めれば、VRE
F1が温度変化に対して一定にできる。このように、図
8の回路は高精度の基準電圧を発生する。この回路が発
生するVREF1は小さな電圧である。従って、電源電
圧VCCを大きな比で分圧してVSを小さくすれば、第
1コンパレータ1は、VSが所定の電圧VREF1に達
した時に「L」から「H」に出力が変化する。
【0017】しかし、第1コンパレータ1の出力は、図
10に実線で示すように、低いレベルで一時的に「H」
に立ち上がる部分がある。そこで、この部分を除くた
め、図6に示す第2コンパレータ2を組み合わせた回路
が使用されていた。図9は第2コンパレータ2の回路構
成とその特性を示す図である。図9の回路においては、
抵抗R61の値がR62より大きくなるように設定さて
いる。VCCが約0.7V以上では、NPN型トランジ
スタQ61のベース・エミッタ間電圧が0.7V以上に
なるため、Q61はオン状態になり、VCCの増加に従
って、図9の(2)に示すように流れる電流I61も増
加する。PMOS型トランジスタM61とM62はカレ
ントミラー型回路を構成しているが、ダイオードD61
があるため、VCCが0.7Vではオン状態にならず、
それより高いレベルになると電流I62が流れ出し、V
CCの増加に従って増加する。上記のように、R61は
R62より大きいため、I62はI61より増加率が大
きく、ある時点でI62がI61より大きくなる。
【0018】I62がI61より小さい場合には、NP
N型トランジスタQ62は飽和しており、出力は「L」
になる。I62がI61より大きくなると、PMOS型
トランジスタM62が飽和し、出力は「H」になる。従
って、図10に示すような出力が得られる。第2コンパ
レータ2の出力は上記のように変化するが、回路を構成
する抵抗の抵抗値、トランジスタのベース・エミッタ間
電圧VBEの製造上のばらつき、及び温度変化等の影響
で出力が「H」に変化するVCCのレベルは不安定であ
る。
【0019】第2コンパレータ2は、第1コンパレータ
1の低レベルで一時的に「H」に変化する部分を除くた
めのものであり、第1コンパレータ1よりVCCが低い
レベルで「H」に立ち上がるならば、図6の回路の出力
は、VCCが所定の電圧に達した時に正確に「H」に変
化する。従って、第2コンパレータの出力が「H」に変
化するVCCのレベルは不安定であっても、特に問題は
なかった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】近年、パーソナル・ハ
ンディ・ホン(PHP)等の携帯端末が実用化されてい
るが、このような装置はマイクロコンピュータ等を内蔵
しており、コンピュータシステム内部の電源監視を行う
リセット回路には、パワーオンリセット信号発生回路が
設けられている。このような装置においては、低電圧化
が図られており、内部の集積回路(IC)も低電圧で動
作することが求められている。従って、リセット回路も
低電圧で動作する必要がある。
【0021】図6乃至図10に示したようなパワーオン
リセット信号発生回路を、小さな電源電圧の回路で使用
する場合、第1コンパレータ1に入力されるVSを調整
して、低いVCCで第1コンパレータ1の出力が「H」
に変化するようにする。しかし、上記のように、VCC
が所定の電圧に達した時に正確に出力が「H」に切り換
わるためには、第1コンパレータ1の出力が「H」に切
り換わる前に、第2コンパレータ2の出力が「H」に切
り換わる必要がある。第2コンパレータ2の出力が
「H」に切り換わるのは、製造工程によってばらつくが
VCCが約0.7Vに達した時である。従って、例え
ば、電源電圧VCCが1.5Vで、パワーオンリセット
信号発生回路の出力はVCCが0.8Vになった時に
「H」に変化するように設定するとすると、第1コンパ
レータ1の出力が「H」に切り換わるVCCの電圧と、
第2コンパレータ2の出力が「H」に切り換わるVCC
の電圧が近似しており、製造のばらつき具合によって
は、第1コンパレータ1の出力が第2コンパレータ2の
出力より先に「H」に変化することが起こり得る。この
ようなことが起きると、パワーオンリセット信号発生回
路の出力は、不正確な第2コンパレータ2の出力変化に
応じて変化することになる。すなわち、パワーオンリセ
ット信号が所定のVCCでない時に発生され、安定しな
いという問題が生じる。
【0022】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、たとえ電源電圧が低電圧化されても、電源電
圧が所定の電圧に達した時に正確に且つ安定的にパワー
オンリセット信号を発生するパワーオンリセット信号発
生回路の実現を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
を示す図である。図1に示すように、本発明のパワーオ
ンリセット信号発生回路は、電源電圧が正確な第1の所
定のレベルに達した時に出力信号が切り換わるが、電源
電圧が前記第1の所定のレベルより低いレベルである時
に前記出力信号が一時的に不正確になる第1コンパレー
タ1と、電源電圧が第2の所定のレベルに達した時に出
力信号が切り換わるが、第2の所定のレベルは十分に正
確でない第2コンパレータ2と、第1コンパレータ1と
第2コンパレータ2の出力を合成する合成回路3とを備
え、電源電圧が第1の所定のレベルに達した時に初めて
出力信号が切り換わるパワーオンリセット信号発生回路
において、第2コンパレータ2の第2の所定のレベル
は、第1コンパレータ1の内部の信号により、第1の所
定のレベルより低くなるように制御されることを特徴と
する。
【0024】より具体化した第2の態様では、第1コン
パレータ1は、第1の所定のレベルに対応する第1基準
電圧VREF1と電源電圧を分圧した電圧VSが入力さ
れる差動増幅回路を有する前段と、2つのトランジスタ
で構成される第1カレントミラー回路と、この第1カレ
ントミラー回路の2つの端子と差動増幅回路の2つの出
力の間に直列に接続された2つの出力調整用トランジス
タとを有する後段を備えており、第2コンパレータ2
は、第2カレントミラー回路と、この第2カレントミラ
ー回路の一方の端子に直列に接続された第2出力用トラ
ンジスタを備え、第2カレントミラー回路の一方の端子
と前記第2出力用トランジスタの接続点から出力が得ら
れるように構成されており、第1カレントミラー回路の
2つのトランジスタと第2出力用トランジスタは、更に
カレントミラー回路を構成し、第2出力用トランジスタ
に流れる電流は第1カレントミラー回路に流れる電流よ
り小さくなるように設定されていることを特徴とする。
【0025】更に、第2の態様において、第1カレント
ミラー回路を構成する2つのトランジスタと、第2出力
用トランジスタは、PMOS型電界効果トランジスタで
もPNP型バイポーラトランジスタでも実現できる。ま
た、2つの出力調整用トランジスタは、NPN型バイポ
ーラトランジスタで実現できる。
【0026】更に、2つの出力調整用トランジスタは、
NMOS型電界効果トランジスタで実現でき、その場合
には、差動増幅回路の2つのトランジスタに一定の電流
を流す定電流源もNMOS型電界効果トランジスタで構
成し、第1コンパレータ1は、差動増幅回路に共通に供
給される電流に等しい電流を供給する定電流源と、定電
流源に接続されるNMOS型電界効果トランジスタとを
備え、NMOS型電界効果トランジスタのゲートは、出
力調整用NMOS型電界効果トランジスタ及び定電流源
を構成するNMOS型電界効果トランジスタのゲートと
共通に接続されるようにする。このように構成すると、
出力調整用NMOS型電界効果トランジスタ及び定電流
源を構成するNMOS型電界効果トランジスタのゲート
幅/ゲート長の比を調整することにより、定電流源を構
成するNMOS型電界効果トランジスタが定電流状態を
保持できるようにゲートに任意の電圧を供給することが
出来る。
【0027】更に、上記のようなパワーオンリセット信
号発生回路を有する半導体集積回路(IC)の場合、第
1の所定のレベルに対応する基準電圧を発生する基準電
圧発生回路も一緒に有することが望ましい。
【0028】
【作用】従来のパワーオンリセット信号発生回路では、
第1と第2のコンパレータは別々に動作し、第2のコン
パレータは電源電圧が約O.7Vになると出力が変化す
るが、その切り換わるレベルは不安定であった。そのた
め、第1コンパレータの切り換わるレベルを第2のコン
パレータの出力が切り換わるレベル付近にすると、第1
コンパレータの出力が切り換わった後、第2のコンパレ
ータの出力が切り換わることが起きた。2つのコンパレ
ータの出力は、例えば、ANDゲートで論理積をとるよ
うに処理されるが、第2のコンパレータの出力が高いレ
ベルで切り換わると、出力の切り換えレベルは第2のコ
ンパレータの出力が切り換わるレベルで決定されること
になり、切り換えレベルが不安定であった。しかし、本
発明によれば、第2のコンパレータの出力が切り換わる
レベルは、第1コンパレータの内部の信号によって、第
1コンパレータの出力が切り換わるレベルより小さくな
る。すなわち、第2のコンパレータの出力の方が第1コ
ンパレータの出力より先に切り換わる。従って、出力の
切り換えレベルは、第1のコンパレータの出力が切り換
わるレベルで決定されることになる。第1のコンパレー
タの出力が切り換わるレベルは高精度であり、温度変化
に対しても安定しているので、切り換えレベルが安定す
る。
【0029】
【実施例】図2は本発明の第1実施例のパワーオンリセ
ット信号発生回路の構成を示す回路図である。図2にお
いて、R11とR12は電源電圧VCCを分圧してVS
を生成するための抵抗である。PNP型トランジスタQ
01、Q02、NPN型トランジスタQ03、Q04、
PMOS型トランジスタM01、M02、定電流源1
1、12、13、電圧源VR1は第1のコンパレータを
構成する部分であり、図7の回路と同じ構成を有するの
で、ここでは説明を省略する。また、VREF1は図8
の回路で発生された第1の基準電圧である。
【0030】PMOS型トランジスタM21、NPN型
トランジスタQ21、Q22、及び抵抗R22が第2の
コンパレータを構成し、M21のゲートは第1のコンパ
レータのM01、M02のゲートに接続されている。こ
れにより、第2のコンパレータの出力の切り換わりが、
第1のコンパレータによって制御されることになる。以
下、図2の回路の動作を説明する。
【0031】図2の回路においては、図7及び図9と同
様に定電流源11、12、13の電流I01、I02、
I03は、I01=I02=I03に設定されており、
更に第2のコンパレータのM21とQ22に流れる電流
I21は、I01、I02、I03より小さくなるよう
に設定されている。VSがVREF1より小さい時、図
7で説明したように、Q04が飽和し、ANDゲートに
入力される第1のコンパレータの出力Bは「L」にな
る。VCCが増加し、VSがVREF1に近づくと、Q
01がオン、Q02がオフに変化し始め、M01とQ0
3を通して定電流源13に電流I03が流れるようにな
る。M01とM02はカレントミラーの関係にあり、M
02にも同じだけの電流が流れようとするが、定電流源
12はQ01に流す電流で一杯であるから、M02が飽
和を始める。
【0032】M01とM02はM21ともカレントミラ
ーの関係にあり、M21にもM01と同じだけの電流が
流れようとする。上記のように、I21は、I03より
小さくなるように設定されているので、M02が飽和を
始める前にM21が飽和することになる。従って、第2
のコンパレータの出力Aは、第1のコンパレータの出力
Bが「H」に変化する前に「H」に変化することにな
る。
【0033】図3は図2の回路の出力を示す図である。
このように、第2のコンパレータの出力が第1のコンパ
レータの出力Bが「H」に変化する前に確実に「H」に
変化するため、ANDゲートの出力は、VSが正確なV
REF1に達した時に切り換わることになる。図2の第
1実施例では、第1のコンパレータの2段目のカレント
ミラー回路をPMOS型トランジスタM01とM02で
構成し、M01とM02とカレントミラーを構成する第
2のコンパレータのトランジスタをPMOSトランジス
タM21で構成したが、これらをバイポーラトランジス
タで構成することもできる。第2実施例はこのような例
であり、図4に第2実施例の回路構成を示す。
【0034】図4で明らかなように、第2実施例の回路
は第1実施例の回路のMOSトランジスタをバイポーラ
トランジスタで置き換えたものであり、ほぼ同様の動作
を行うので説明は省略する。図5は第3実施例の回路構
成を示す図であり、第1コンパレータの部分のみを示
し、VSの生成部分や第2コンパレータ、ANDゲート
は第1実施例と同様である。
【0035】図5に示すように、第3実施例の回路は、
第1実施例のNPN型トランジスタQ03とQ04をN
MOSトランジスタM46とM47に置き換えたもので
ある。この回路においては、第2定電流源12と第3定
電流源13をNMOSトランジスタM41とM42で実
現する。14は定電流源であり、PNP型トランジスタ
Q41とQ42の共通エミッタに供給する電流I41に
等しい電流I42を、ゲートとドレインを接続したNM
OSトランジスタM43に供給する。M41、M42、
M43はゲートが共通に接続されており、カレントミラ
ー回路を構成するので、M41とM42にはI41、I
42に等しい電流が供給される。コンパレータの出力電
圧を調整しているNMOSトランジスタM46とM47
のゲートは、M41、M42、M43のゲートと共通に
接続されている。M41とM42のゲート・ソース間電
圧VGSをV1、M46とM47のゲート・ソース間電
圧をV2とすると、ゲートが共通に接続され、M46と
M47のソースがそれぞれM41とM42のドレインに
接続されているので、M41とM42のドレイン・ソー
ス間電圧VDSはV2−V1となる。M41とM42の
カレントミラー回路が定電流状態を保持できるようにV
2−V1、すなわちVDSを設定すれば、定電流源が実
現できる。M41とM42のドレイン・ソース間電圧V
DSは、両方のNMOSトランジスタM41とM47、
M42とM46のゲート幅/ゲート長(W/L)の比を
変化させることによって変えることができる。具体的に
は、W/Lを大きくすると、VGSが小さくなる。この
ような回路を実現する他の方法として、出力電圧を調整
するNMOSトランジスタM46とM47のゲートと、
定電流源を構成するNMOSのゲートの間に抵抗やダイ
オード等の電圧発生素子を設けることが考えられるが、
本実施例のように、両方のNMOSトランジスタのW/
Lを調整するようにすることで、電圧発生素子が不要に
なる。
【0036】M46とM47の動作については第1実施
例と同様に、VSがVREF1より小さく、Q42がオ
ン状態でQ41がオフ状態の時には、M41は、M47
から電流を引っ張ろうとするが、M42の電流は大部分
がQ42からの電流であり、M42がM44、M46を
介して得る電流は小さいため、M45の流す電流も小さ
く、M47が飽和して出力が「L」になる。VSがVR
EF1より大きく、Q41がオン状態でQ42がオフ状
態の時には、Q42からの電流が小さいため、M42は
M44、M46を介して得る電流は大きいが、M41の
電流は大部分がQ41からであり、M41がM47から
引っ張ろうとする電流は小さいため、M45が飽和して
出力は「H」になる。
【0037】更に、第1実施例と同様に、M44とM4
5のゲートは第2コンパレータに接続され、第2コンパ
レータの出力部のPMOSトランジスタに接続される。
ここでも、I41、I42は第2コンパレータのPMO
Sトランジスタに流れる電流より大きくなるように設定
されており、第1コンパレータの出力が「H」に切り換
わる前に確実に「H」に切り換わる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電源電圧が低くても高精度で安定して動作するパワーオ
ンリセット回路が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の第1実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図3】第1実施例における各コンパレータの出力を示
す図である。
【図4】本発明の第2実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図5】本発明の第3実施例の回路構成を示す図であ
る。
【図6】従来のパワーオンリセット信号発生回路の構成
図である。
【図7】従来の第1コンパレータの回路構成を示す図で
ある。
【図8】第1基準電圧発生回路(VREF1)の回路図
である。
【図9】従来の第2コンパレータの回路構成及び各部の
電流特性を示す図である。
【図10】従来のパワーオンリセット信号発生回路にお
ける各コンパレータの出力を示す図である。
【符号の説明】
1…第1コンパレータ 2…第2コンパレータ 3…ANDゲート VREF1…第1基準電圧 VREF2…第2基準電圧

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源電圧(VCC)が正確な第1の所定
    のレベルに達した時に出力信号が切り換わるが、電源電
    圧(VCC)が前記第1の所定のレベルより低いレベル
    である時に前記出力信号が一時的に不正確になる第1コ
    ンパレータ(1)と、 前記電源電圧(VCC)が第2の所定のレベルに達した
    時に出力信号が切り換わるが、前記第2の所定のレベル
    が十分に正確でない第2コンパレータ(2)と、 前記第1コンパレータ(1)と前記第2コンパレータ
    (2)の出力を合成する合成回路(3)とを備え、前記
    電源電圧(VCC)が前記第1の所定のレベルに達した
    時に初めて出力信号が切り換わるパワーオンリセット信
    号発生回路において、 前記第2コンパレータ(2)の前記第2の所定のレベル
    は、前記第1コンパレータ(1)内部の信号により、前
    記第1の所定のレベルより低くなるように制御されるこ
    とを特徴とするパワーオンリセット信号発生回路。
  2. 【請求項2】 前記第1コンパレータ(1)は、 前記第1の所定のレベルに対応する第1基準電圧(VR
    EF1)と電源電圧を分圧した電圧(VS)が入力され
    る差動増幅回路を有する前段と、 2つのトランジスタ(M01,M02;Q05,Q0
    6;M44,M45)で構成される第1カレントミラー
    回路と、該第1カレントミラー回路の2つの端子と前記
    差動増幅回路の2つの出力の間に直列に接続された2つ
    の出力調整用トランジスタ(Q03,Q04;M46,
    M47)とを有する後段を備え、 前記第2コンパレータ(2)は、 第2カレントミラー回路(Q21,Q22)と、 該第2カレントミラー回路の一方の端子に直列に接続さ
    れた第2出力用トランジスタ(M21;Q23)を備
    え、前記第2カレントミラー回路の一方の端子と前記第
    2出力用トランジスタの接続点から出力が得られるよう
    に構成されており、 前記第1カレントミラー回路の2つのトランジスタと前
    記第2出力用トランジスタは、更にカレントミラー回路
    を構成し、前記第2出力用トランジスタに流れる電流
    (I21)は前記第1カレントミラー回路に流れる電流
    (I02;I03)より小さくなるように設定されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のパワーオンリセッ
    ト信号発生回路。
  3. 【請求項3】 前記第1カレントミラー回路を構成する
    2つのトランジスタ(M01,M02;M44,M4
    5)と、前記第2出力用トランジスタ(M21)は、P
    MOS型電界効果トランジスタであることを特徴とする
    請求項2に記載のパワーオンリセット信号発生回路。
  4. 【請求項4】 前記第1カレントミラー回路を構成する
    2つのトランジスタ(Q05,Q06)と、前記第2出
    力用トランジスタ(Q23)は、PNP型バイポーラト
    ランジスタであることを特徴とする請求項2に記載のパ
    ワーオンリセット信号発生回路。
  5. 【請求項5】 前記2つの出力調整用トランジスタ(Q
    03,Q04)は、NPN型バイポーラトランジスタで
    あることを特徴とする請求項2に記載のパワーオンリセ
    ット信号発生回路。
  6. 【請求項6】 前記2つの出力調整用トランジスタ(M
    46,M47)は、NMOS型電界効果トランジスタで
    あり、 前記差動増幅回路の2つのトランジスタに一定の電流を
    流す定電流源もNMOS型電界効果トランジスタ(M4
    1,M42)で構成され、 前記第1コンパレータ(1)は、前記差動増幅回路に共
    通に供給される電流(I41)に等しい電流(I42)
    を供給する定電流源(14)と、該定電流源に接続され
    るNMOS型電界効果トランジスタ(M43)とを備
    え、 該NMOS型電界効果トランジスタ(M43)のゲート
    は、前記出力調整用NMOS型電界効果トランジスタ
    (M46,M47)及び前記定電流源を構成するNMO
    S型電界効果トランジスタ(M41,M42)のゲート
    と共通に接続されることを特徴とする請求項2に記載の
    パワーオンリセット信号発生回路。
  7. 【請求項7】 出力調整用NMOS型電界効果トランジ
    スタを構成するNMOS型電界効果トランジスタのゲー
    ト幅/ゲート長の比が、前記定電流源を構成するNMO
    S型電界効果トランジスタのゲート幅/ゲート長の比よ
    り大きく、設定されていることを特徴とする請求項6に
    記載のパワーオンリセット信号発生回路。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    パワーオンリセット信号発生回路と、 前記第1の所定
    のレベルに対応する基準電圧を発生する基準電圧発生回
    路とを備えることを特徴とする半導体集積回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100486022B1 (ko) * 1999-09-16 2005-05-03 현대중공업 주식회사 멀티제어전원 사용회로의 전원 온 리셋 동기화 회로
JP2008252888A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Mitsutoyo Corp パワーオンリセット回路及びパワーオンリセット信号の生成方法
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