JPH0883563A

JPH0883563A - 色選別電極の製造方法及び色選別電極用マスク原板

Info

Publication number: JPH0883563A
Application number: JP21631494A
Authority: JP
Inventors: Mitsuhiro Kawase; 光弘川瀬; Yoshihiko Iriguchi; 美彦入口; Takahide Mima; 隆英三摩; Koichi Yamamoto; 浩一山本
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1994-09-09
Filing date: 1994-09-09
Publication date: 1996-03-26
Anticipated expiration: 2017-10-07
Also published as: JP3331762B2

Abstract

(57)【要約】【目的】マスク用原板の縦方向のクランプ代がかなり
短くても良く、色選別電極の大きさの如何に影響を受け
ずに、クランプ原板を容易にフレームに溶接することの
できる色選別電極の製造方法を提案しようとするもので
ある。【構成】多数の線条Ｌがその各間隙にそれぞれ３色の
電子ビームが通過する多数のスリットＳＬを形成する如
く、その外周部２Ｐに架張されたマスク原板２ａの下面
をマスク支持用平板１７で支えると共に、そのマスク原
板２ａの４隅をそれぞれクランプ１６ａ〜１６ｄで外方
に引っ張り、その後、マスク原板２ａの４隅をそれぞれ
クランプ１６ａ〜１６ｄで外方に引っ張った状態のまま
で、そのマスク支持用平板１７を撤去し、直ちにフレー
ム１をマスク原板２ａの下方からそのマスク原板２ａの
多数の線条Ｌの外周部２Ｐに押し付けて、そのマスク原
板２ａの多数の線条Ｌの外周部２Ｐを、フレーム１に溶
接する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカラー陰極線管、特にイ
ンライン３ビーム方式のカラー陰極線管〔トリニトロン
（登録商標）〕に適用される色選別電極の製造方法及び
色選別電極用マスク原板に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に、色選別電極を示し、１は略矩形
のフレーム、２はこのフレーム１に溶接により取付けら
れたマスク、Ｌはマスク２を構成する多数の線条で、フ
レーム１に架張され、これら線条Ｌは互いに平行に配さ
れ、その各間隙にそれぞれ３色の電子ビームが通過する
スリットＳＬが形成される。尚、多数の線条Ｌによる引
っ張り力によって、フレーム１の互いに対向する長辺間
の間隔が狭くならないように、フレーム１を補強するた
めのそれぞれ「コ」字型の一対の補強アームが、フレー
ム１に取付けられている。３は２本のダンパー線で、多
数の線条Ｌの振動を抑制する如く、多数の線条Ｌと交叉
（直交）する如く、ダンパースプリング６を介して、フ
レーム１に架張される。尚、４はホルダー、５はスプリ
ングで、それぞれフレーム１に取付けられている。

【０００３】次に、図５を参照して、従来の色選別電極
の製造方法について説明する。図５Ｂに示す如く、鉄か
らなる多数の矩形のマスク原板２ａが、その縦方向が帯
状板２Ａの幅方向と一致するように、ミシン目部を介し
て１列に連結されてロール状に巻回されている。このマ
スク原板２ａは、多数の線条Ｌがその各間隙にそれぞれ
３色の電子ビームが通過する多数のスリットＳＬを形成
する如く、その外周部２Ｐに架張されている。このマス
ク原板２ａは、外周部２Ｐの縦方向の幅、即ち、クラン
プ代が比較的たっぷりとってある。このクランプ代は後
述のマスク原板２ａのクランプのために、最短でも１０
０ｍｍが必要である。

【０００４】このマスク原板２ａをフレーム１に溶接す
るには、溶接機（図示せず）の台１０上に一対のクラン
プ用ブロック１１ａ、１２ａを、マスク原板２ａの縦方
向の両端部が載るような位置関係を以て平行に配する。
クランプ用ブロック１１ａ、１２ａの面はフレーム１の
円柱面と同じ曲率の円柱面である。そして、この１対の
クランプ用ブロック１１ａ、１２ａ上に、帯状板２Ａか
ら分離したマスク原板２ａの縦方向の両端を載置し、そ
の上に、下面がクランプ用ブロック１１ａ、１２ａと同
じ円柱面となるクランプ用抑え板１１ｂ、１２ｂを載せ
て、その上に圧力を加えて、マスク原板２ａを強く挟持
する。そして、部材１１ａ、１１ｂと部材１２ａ、１２
ｂとの間の間隔が広がる方向に、これら部材１１ａ、１
１ｂと部材１２ａ、１２ｂとに力を加える。そして、こ
の状態で、マスク原板２ａをフレーム１にスポット溶接
する。しかる後マスク原板２ａの不要な部分を切除す
る。

【０００５】図６は、マスク原板２ａの検査方法を示
し、マスク原板２ａの上下の辺をそれぞれクランプバー
１３、１４で挟んで上下に引っ張り、目視によって、外
周部２Ｐに線条Ｌが均一に架張されているか等を検査す
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来例の場合の
マスク原板２ａは、外周部２Ｐの縦方向の幅、即ち、ク
ランプ代がたっぷりとってあるので、無駄が多い。又、
クランプ用ブロック１１ａ、１２ａ及びクランプ用抑え
板１１ｂ、１２ｂがかなり高価であり、色選別電極の大
きさに応じて、クランプ用ブロック１１ａ、１２ａ及び
クランプ用抑え板１１ｂ、１２ｂを取り替えなければな
らない。

【０００７】かかる点に鑑み、本発明は、マスク用原板
の縦方向のクランプ代がかなり短くても良く、色選別電
極の大きさの如何に影響を受けずに、クランプ原板を容
易にフレームに溶接することのできる色選別電極の製造
方法及び最良な状態でフレームに溶接することのできる
色選別電極用マスク原板を提案しようとするものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明による色選別電極
の製造方法は、多数の線条Ｌがその各間隙にそれぞれ３
色の電子ビームが通過する多数のスリットＳＬを形成す
る如く、その外周部２Ｐに架張されたマスク原板２ａの
下面をマスク支持用平板１７で支えると共に、そのマス
ク原板２ａの４隅をそれぞれクランプ１６ａ〜１６ｄで
外方に引っ張り、その後、マスク原板２ａの４隅をそれ
ぞれクランプ１６ａ〜１６ｄで外方に引っ張った状態の
ままで、そのマスク支持用平板１７を撤去し、直ちにフ
レーム１をマスク原板２ａの下方からそのマスク原板２
ａの多数の線条Ｌの外周部２Ｐに押し付けて、そのマス
ク原板２ａの多数の線条Ｌの外周部２Ｐを、フレーム１
に溶接することを特徴とするものである。

【０００９】本発明は、多数の線条Ｌがその各間隙にそ
れぞれ３色の電子ビームが通過する多数のスリットＳＬ
を形成する如くその外周部２Ｐに架張され、フレーム１
に取付けられることにより色選別電極となる色選別電極
用マスク原板２ａにおいて、多数の線条Ｌの外周部２Ｐ
の両最端スリットＳＬｍの両端部に対応する部分にそれ
ぞれ、マスク原板２ａを外側に引っ張るためのクランプ
１６ａ〜１６ｄのピン１６Ｐに係合されるクランプ係合
孔１８が穿設され、そのクランプ係合孔１８は最短スリ
ットＳＬｍの両端部に対応する位置を中心として、最短
スリットの幅方向の両側に僅かに広がった長孔であるこ
とを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】かかる本発明色選別電極の製造方法によれば、
先ず、多数の線条Ｌがその各間隙にそれぞれ３色の電
子ビームが通過する多数のスリットＳＬを形成する如
く、その外周部２Ｐに架張されたマスク原板２ａの下面
をマスク支持用平板１７で支える（これにより、多数の
線条Ｌが自重によって垂れ下がるおそれはない）と共
に、そのマスク原板２ａの４隅をそれぞれクランプ１６
ａ〜１６ｄで外方に引っ張る。次に、マスク原板２ａ
の４隅をそれぞれクランプ１６ａ〜１６ｄで外方に引っ
張った状態のままで、そのマスク支持用平板１７を撤去
し、直ちにフレーム１をマスク原板２ａの下方からその
マスク原板２ａの多数の線条Ｌの外周部２Ｐに押し付け
て、そのマスク原板２ａの多数の線条Ｌの外周部２Ｐ
を、フレーム１に溶接する。かくして、色選別電極が得
られる。

【００１１】

【実施例】以下に、図１を参照して、本発明の実施例の
色選別電極の製造方法を詳細に説明する。図１Ｂに示す
如く、鉄からなる多数のマスク原板２ａが、その縦方向
が帯状板２Ａの幅方向と一致するように、ミシン目部を
介して２列に連結されてロール状に巻回されている。こ
のマスク原板２ａは、多数の線条Ｌがその各間隙にそれ
ぞれ３色の電子ビームが通過する多数のスリットＳＬを
形成する如く外周部２Ｐに架張されている。この帯状板
２Ａに形成されたマスク原板２ａは、外周部２Ｐの縦方
向の幅、即ち、縦方向のクランプ代が、従来例に比べて
狭くとってある。そのクランプ代は、１００ｍｍよりか
なり短くできる。

【００１２】図１Ａに示す如く、帯状板２Ａから分離し
たマスク原板２ａの下面を、溶接機（図示せず）に設け
たマスク原板２ａと略同形状であるが、後述するマスク
原板２ａのクランプに邪魔にならないように、マスク原
板２ａより幅の狭いマスク支持用平板１７（図１Ａで
は、マスク原板２ａに隠れて見えない）で支える（これ
により、多数の線条Ｌが自重によって垂れ下がるおそれ
はなくなる）と共に、マスク原板２ａの４隅を、溶接機
に設けたクランプ１６ａ〜１６ｄで強く挟持して、マス
ク原板２ａが水平を保ように、マスク原板２ａをそれぞ
れが外方に引っ張る。尚、１７ａ、１７ｂはマスク支持
用平板１７の前後に取付けられた把手で、その把手１７
ａ、１７ｂが図示を省略した固定部に取付けられて、マ
スク支持用平板１７が水平を保つようになされている。

【００１３】しかる後、マスク原板２ａをクランプ１６
ａ〜１６ｄで外方に引っ張ったままで、マスク支持用平
板１７を撤去し、直ちにフレーム１をマスク原板２ａの
下方からそのマスク原板２ａの多数の線条Ｌの外周部２
Ｐに押し付けて、そのマスク原板２ａの多数の線条Ｌの
外周部２Ｐを、フレーム１にいくつかの点でスポット溶
接する。その後、マスク原板２ａの外周部２Ｐの不要な
部分を切除する。

【００１４】マスク原板２ａの一方の長辺の両側のクラ
ンプ１６ａ、１６ｂは、マスク原板２ａをその長辺の延
長線上で、外方に引っ張る。マスク原板２ａの他方の長
辺の両側のクランプ１６ｃ、１６ｄは、マスク原板２ａ
をその長辺の延長線上及びこれと直角な線上で、外方に
引っ張る。

【００１５】尚、クランプ１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、１
６ｄは、マスク原板２ａをその両対角線上で、外方に引
っ張るようにしても良い。

【００１６】クランプ１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、１６ｄ
は、マスク原板２ａの４隅を挟持して引っ張るようにし
ても良いが、この実施例では、図２に示す如く、クラン
プ１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、１６ｄにそれぞれクランプ
ピン１６Ｐを設け、これに対応して、マスク原板２ａの
４隅にクランプ係合孔１８を設け、クランプ１６ａ、１
６ｂ、１６ｃ、１６ｄの各クランプピン１６Ｐを、マス
ク原板２ａの各クランプ係合孔１８に係合させて、クラ
ンプ１６ａ、１６ｂ、１６ｃ、１６ｄによって、マスク
原板２ａの４隅を外方に引っ張るようにしている。

【００１７】この係合孔１８は、マスク原板２ａの外周
部２Ｐ上で、左右の最端スリットＳＬｍの上下両端に対
応するクランプ中心位置を中心とし、その両側に対称に
最端スリットＳＬｍの幅方向に僅かに延長された長孔で
ある。そして、クランプピン１６Ｐのクランプ係合孔１
８に対する係合位置を調整して、クランプ中心位置に設
定する。この場合、係合位置が有効画面側の外側にずれ
ると、最端スリットＳＬｍの幅がそれぞれ規定値より広
くなって、最端の線条Ｌの皺又は捩じれの発生を招来
し、又、有効画面側にずれると、最端スリットＳＬｍの
幅が狭くなって、最端の線条Ｌの皺の発生、張力低下を
招来する。

【００１８】図３は、マスク原板２ａの検査方法を示
し、マスク原板２ａの上辺の中央部を固定具２０で固定
し、マスク原板２ａの４隅及び下辺の中央をクランプ
（図示せず）によって上下に引っ張り、目視によって、
線条Ｌが均一に外周部２Ｐに架張されているかを検査す
る。マスク原板２ａの縦方向のクランプ代が短くなった
ため、図６のようなクランプバー１３、１４は使用でき
ない。

【００１９】

【発明の効果】上述せる本発明の色選別電極の製造方法
によれば、多数の線条がその各間隙にそれぞれ３色の電
子ビームが通過する多数のスリットを形成する如く、そ
の外周部に架張されたマスク原板の下面をマスク支持用
平板で支えると共に、そのマスク原板の４隅をそれぞれ
クランプで外方に引っ張り、その後、マスク原板の４隅
をそれぞれクランプで外方に引っ張った状態のままで、
そのマスク支持用平板を撤去し、直ちにフレームをマス
ク原板の下方からそのマスク原板の多数の線条の外周部
に押し付けて、そのマスク原板の多数の線条の外周部
を、フレームに溶接するマスク用原板の縦方向のクラン
プ代がかなり短くても良く、色選別電極の大きさの如何
に影響を受けずに、クランプ原板を容易にフレームに溶
接することのできる色選別電極の製造方法を得ることが
できる。

【００２０】上述せる本発明の色選別電極用マスク原板
によれば、多数の線条がその各間隙にそれぞれ３色の電
子ビームが通過する多数のスリットを形成する如くその
外周部に架張され、フレームに取付けられることにより
色選別電極となる色選別電極用マスク原板において、多
数の線条の外周部の両最端スリットの両端部に対応する
部分にそれぞれ、マスク原板を外側に引っ張るためのク
ランプのピンに係合されるクランプ係合孔が穿設され、
そのクランプ係合孔は最短スリットの両端部に対応する
位置を中心として、最短スリットの幅方向の両側に僅か
に広がった長孔であるので、最良な状態で、即ち、最端
スリットの幅がそれぞれ規定値より広くなって、最端の
線条の皺又は捩じれが発生したり、最端スリットの幅が
狭くなって、最端の線条の皺が発生したり、張力低下が
生じたりすることがなく、フレームに溶接することので
きる色選別電極用マスク原板を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図Ａ色選別電極の製造方法の説明図Ｂマスク原板を含む帯状板のロール状態を示す斜視図

【図２】本発明の実施例のマスク原板の部分を示す平面
図

【図３】実施例の検査方法の説明のためのマスク原板の
平面図

【図４】色選別電極を示す斜視図

【図５】従来例を示す斜視図Ａ色選別電極の製造方法の説明図Ｂマスク原板を含む帯状板のロール状態を示す斜視図

【図６】従来例の検査方法の説明のためのマスク原板の
平面図

【符号の説明】

１フレーム２マスク２ａマスク原板２Ａ帯状板２Ｐ外周部Ｌ線条ＳＬスリット３ダンパー線４ホルダー５スプリング６ダンパースプリング１６ａ〜１６ｄクランプ１７マスク支持用平板１７ａ把手１７ｂ把手１８クランプ係合孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山本浩一東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多数の線条がその各間隙にそれぞれ３色
の電子ビームが通過する多数のスリットを形成する如
く、その外周部に架張されたマスク原板の下面をマスク
支持用平板で支えると共に、該マスク原板の４隅をそれ
ぞれクランプで外方に引っ張り、その後、上記マスク原板の４隅をそれぞれクランプで外
方に引っ張った状態のままで、該マスク支持用平板を撤
去し、直ちにフレームをマスク原板の下方から該マスク
原板の上記多数の線条の外周部に押し付けて、該マスク
原板の多数の線条の外周部を、上記フレームに溶接する
ことを特徴とする色選別電極の製造方法。
【請求項２】多数の線条がその各間隙にそれぞれ３色
の電子ビームが通過する多数のスリットを形成する如く
その外周部に架張され、フレームに取付けられることに
より色選別電極となる色選別電極用マスク原板におい
て、上記多数の線条の外周部の上記両最端スリットの両端部
に対応する部分にそれぞれ、上記マスク原板を外側に引
っ張るためのクランプのピンに係合されるクランプ係合
孔が穿設され、該クランプ係合孔は上記最短スリットの
両端部に対応する位置を中心として、上記最短スリット
の幅方向の両側に僅かに広がった長孔であることを特徴
とする色選別電極用マスク原板。