JPH0882225A - ガスタービン翼異常監視システム - Google Patents

ガスタービン翼異常監視システム

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JPH0882225A
JPH0882225A JP6217377A JP21737794A JPH0882225A JP H0882225 A JPH0882225 A JP H0882225A JP 6217377 A JP6217377 A JP 6217377A JP 21737794 A JP21737794 A JP 21737794A JP H0882225 A JPH0882225 A JP H0882225A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスタービン動翼の監視システムにおいて、
動翼1枚ごとに温度測定手段を設けることなく、1個の
放射温度計で動翼全体を監視し得るようにする。 【構成】 放射温度計27等の非接触式の温度計によっ
てガスタービン動翼4の温度を測定することにより動翼
4の温度を監視する監視システムにおいて、回転軸2の
同期信号を参照して動翼41枚ごとの温度を測定するこ
とを特徴とするガスタービン動翼監視システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービン翼異常監視
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラント等において、運用されるガ
スタービンとして例えば図3に示す構成のものが知られ
ている。すなわち、ケーシング1内にタービン軸2と、
圧縮機軸3とが同軸として設けられ、タービン軸2に設
けられた動翼4およびケーシング1に設けられた靜翼5
によってタービンの段落が構成され、ケーシング1に設
けられた靜翼7および圧縮機軸3に設けられた動翼6に
よって圧縮機段落が構成されている。
【0003】タービン段落および圧縮機段落との間に燃
焼器8が設けられ、圧縮機段落で圧縮された圧縮空気が
燃焼器8に供給されてここで燃料の燃焼がなされ、燃焼
によって生じる高温の燃焼ガスがトランジションピース
を経てタービン段落に案内され、動翼4が回転駆動され
てタービン軸1によって仕事が行われる。
【0004】ところで、従来ガスタービンの効率を向上
させる手段として、タービンの入口温度を高温にするこ
とが知られており、実際にタービン入口温度の上昇がな
されている。これに伴ってガスタービンの燃焼器8やト
ランジションピース9、動翼4および靜翼5を耐熱材料
で構成する必要が高まり、通常その材料として耐熱超合
金材料等が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これまでに
ガスタービン用耐熱材料として使用されている耐熱超合
金の限界温度は800〜900℃であるのに対して、タ
ービン入口温度は約1300℃、局所的には1500℃
以上と材料の限界温度を超える温度となっている。この
ため、ガスタービンの信頼性を維持するために翼5を材
料の耐熱限界温度以下まで冷却する所謂冷却翼の採用が
不可欠となっている。
【0006】この冷却翼は耐熱超合金の限界温度とター
ビン入口温度との500℃以上の差を克服するために、
複雑な冷却構造を有する。
【0007】上記の冷却構造の一例を図4、図5に示
す。まず、図4は動翼の冷却構造を示す断面図である。
この図において、圧縮段階で圧縮された圧縮空気は冷却
空気10として動翼4の基部に導かれ、動翼4の内部に
供給される。そして、冷却空気通路部を通過することに
より翼の内面を冷却する。タービュレンスプロモータ1
4と呼ばれる短矩形状または類似の形状の突起を冷却通
路に設けることにより、冷却空気の熱伝導率が増加する
ことは知られており、通常は図4および図5に冷却通路
部にはターピュレンスプロモータ14が設置されてい
る。
【0008】而して、冷却空気10の一部はいくつかの
リターン部15を経て流れの向きを変えながら翼の内面
を冷却しつつ、チップ吹出し孔13から動翼4外に放出
される。また、冷却空気10の他の一部は翼の後縁部に
設けられたピンフィン12と呼ばれる円筒状または類似
の形状の冷却フィンを通過することにより、翼の冷却を
行い動翼4の外部に放出される。また、冷却空気10の
別の一部は、翼の内面を冷却した後にフィルム冷却孔1
1から動翼4の外部に吹出され、翼の外面の冷却を行
う。
【0009】一般に冷却構造を採用した動翼には、高温
のガスから熱を供給される翼外面と、低温の冷却空気に
より熱が吸収される翼内面との間に温度差が生じるた
め、熱応力が生じる。この温度差による熱応力は、翼の
厚みを小とすることにより減少することが知られてい
る。
【0010】材料の耐熱限界温度を遥かに超えるタービ
ン入口温度の条件下で、さらに回転による大きな遠心力
を受ける条件下で使用される動翼4は、図4および図5
で示したような冷却が正常に機能しない場合には、翼の
溶融や飛散といった大事個を生じるおそれがある。動翼
の冷却が正常になされているか否かを監視することは、
高温ガスタービンの信頼性を維持するために不可欠なこ
とである。
【0011】上記の冷却が正常に作用しなくなる原因の
一つとして、異物混入による損傷があり、図6および図
7により異物混入による損傷につき説明する。
【0012】図6に示すように、高温ガス中に混入した
異物16比較的低温で静翼5の入口から進入する。この
時点では、異物は翼を破損するに十分な速度を持ってい
ない。このため、動翼4の上流部分が損傷を受けること
は希である。しかしながら、静翼5の間を抜けて動翼4
に向かう頃には、ガス流の加速と翼の回転との相乗効果
で、翼を破損するに十分な速度を持つこととなる。その
ため、動翼4の主として前縁部背側を損傷しここで反射
する。反射する際、動翼は静翼に対して動いているた
め、異物は加速された再び静翼5に向かう。そして、静
翼5に衝突して、異物16は静翼5の背側後縁部を破損
し、再び動翼に向かう。
【0013】一般に、衝突する異物はある程度の大きさ
がないと、翼を損傷することはない。また、衝突して翼
を損傷する際には、異物自身も破損し細分化する。この
ため、破損を繰り返すうちにやがて破損を生じない大き
さとなり、下流に向かう。
【0014】この異物混入による翼の破損は、タービン
入口温度の比較的低い機種の場合には、翼の肉厚が厚い
ため大きな破損は生じにくい。しかしながら、約130
0℃にもなる高温ガスタービンの場合には、前記のよう
に複雑な冷却構造をとりしかも翼の肉厚が薄くなるた
め、大きな破損を生じやすい。
【0015】この翼破損により、複雑な冷却構造が壊れ
冷却効果が減少する場合がある。その一例は、図7に示
すようなものが知られている。図7は、翼の前縁部が損
傷し、孔18が生じた状態を示す。本来、冷却空気10
は翼の内面を冷却しつつチップ吹き出し孔13から動翼
4の外部に吹き出される。しかしながら、孔18が生じ
たことにより、冷却空気10はチップ吹き出し孔13へ
は流通しにくくなり、主として孔18から外部に流出す
る。そのため、孔18とチップ吹き出し孔13との間に
は、冷却空気が不十分な領域が生じ、その影響によって
翼の前縁部に高温部17を生じる。一方、孔18近傍は
冷却空気が流出するため通常よりも温度が低下する。ま
た、孔18よりも冷却空気の上流側では孔18のできた
ことにより冷却空気10が流れやすくなり、冷却空気流
量が増加して通常よりも温度が低下して低温部20を生
じる。
【0016】通常の状態では存在しない高温部17と低
温部20とが接近した場所に生じることにより、多大な
熱応力を生じて孔18は拡大して翼溶融や飛散といった
大事故を生じることとなる。
【0017】近年の高温ガスタービンでは、前記のよう
に材料の耐熱限界温度を超えたタービン入口温度に対応
するため、翼を薄くしてしかも複雑な冷却構造としてあ
るので、上記のような破損形態は従来よりも生じやすく
なっている。
【0018】また、何等かの原因によって冷却孔の閉塞
や供給圧力の低下等によっても、前記同様の問題が生じ
やすくなっている。
【0019】上記のように、効率を上げるために材料の
限界温度を遥かに超えたタービン入口温度で運転される
高温ガスタービン動翼においては、何等かの原因により
翼の冷却機能が正常に機能しない場合には翼溶融、飛散
等を生じるおそれがある。しかも、翼が複雑な冷却構造
をとっているために、冷却空気の流量バランスが崩れた
ような場合でも、冷却効率が極端に低下するおそれがあ
る。
【0020】従って、翼の冷却効果が正常に機能してい
るか否かを監視することは、高温ガスタービンの信頼性
を維持するために重要な問題である。
【0021】図8は、図示で示す動翼4に熱電対を取り
付けた状態を示し、図9は全図の熱電対の取付部21の
断面を示すものである。翼の異常により、所定の冷却効
果が得られない場合には翼の温度は上昇する。図8、図
9は熱電対によって前記翼の温度を監視するものであ
る。図9において、翼に溝22を設け、この溝22内に
熱電対23を取り付け、その上から金属溶射により金属
コーティング等により肉盛りによって成形を行ってい
る。
【0022】しかしながら、上記の熱電対の設置の仕方
においては、翼に溝を設ける為に設置場所に制約があ
り、設置された熱電対の監視範囲は設置された場所の近
傍のみであり、1段落当り多数の翼全部を監視するには
多数の熱電対を設置しなければならず、実用的でない。
【0023】上記の事情は、タービンの静翼についても
動揺である。
【0024】本発明は上記の事情に基づきなされたもの
で、高温ガスタービンの動翼、静翼の異常を監視する実
用的な翼異常監視システムを提供する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のガスタービン翼
異常監視システムは、放射温度計等の非接触式の温度計
によってガスタービン動翼の温度を測定することにより
動翼の温度を監視する監視システムにおいて、回転軸の
同期信号を参照して動翼1枚ごとの温度を測定すること
を特徴とする。
【0026】
【作用】上記構成の本発明のガスタービン翼異常監視シ
ステムにおいては、動翼1枚ごとに温度計を設けなくて
も動翼1枚ごとの温度を監視できるので、実用的な監視
システムということができる。
【0027】
【実施例】図3〜図9と同一部分には同一符号を付した
図1は本発明を動翼の監視システムに適用した一実施例
の要部断面図、図2は前記実施例における異常診断と判
定の概念図である。図1に示すように、動翼4の外面に
温度測定点26に反射光測定方向29が一致するように
静翼5に放射温度計27を設け、動翼4のメタル温度を
測定する。
【0028】翼の破損は前記のように異物がある場合に
考えられる。異物による破損は、タービン各段落の周方
向に多数配置されているどの翼に生じるかは予測できな
い。そのため、温度測定点26は全ての翼に対して設け
る必要があるが、輻射温度計27は静止部側に設けるこ
とにより、全ての動翼4の温度を測定することが可能で
ある。つまり、翼1枚ごとに輻射温度計27を設ける必
要はない。
【0029】空に、タービン軸2に回転軸の同期信号を
発する回転計29を設置し、予め同期信号発生位置と翼
配列を明らかにしておくとともに、回転計29より出力
される回転軸の同期信号を参照することにより、放射温
度計27からから出力される動翼温度データがどの翼に
対するものであるかを特定することができる。
【0030】動翼4に設定する温度測定点26は、翼の
破損しやすい前縁付近に設ける。また、放射光測定方向
28を変更することにより、異なった部位の温度測定点
26の温度を測定し、前縁全体の温度を監視することが
可能である。この放射光測定方向28の変更は、放射温
度計27の取付角度をガスタービン運転中に変更できる
ようにしておいてもよいし、また取付角度の異なる複数
の放射温度計を設けるようにしてもよい。
【0031】動翼4は、精密鋳造で作成することが一般
的である。そのため、翼1枚ごとにその形状に若干のば
らつきがあり、冷却空気流量にもばらつきが生じる。こ
のため、動翼のメタル温度にもばらつきを生じる。ま
た、動翼温度は運転状態によっても変動する。
【0032】図2は本実施例における異常診断システム
を示す。この図において、図1により測定した翼1枚ご
との動翼温度データに対して、運転状態を監視するデー
タを参照し、さらにこれまで翼が正常な状態で運転され
た実績の動翼メタル温度データを参照する。これに対し
て、事前解析より求められた異常判定値と照らし合わせ
て総合的に判断する。
【0033】まず、動翼の温度は運転状態荷より変化す
る。このため、運転状態を監視するデータを参照する必
要がある。
【0034】また、前記したように動翼4は精密鋳造で
作成されている。そのため、翼1枚ごとに形状にばらつ
きを生じ、動翼メタル温度にもばらつきを生じる。この
ため、翼が正常な運転状態にあるときの動翼温度データ
を参照する必要がある。
【0035】さらに、翼の温度が正常な状態から外れて
も、許容できる範囲であれば異常と判断する必要はな
い。このため、事前の解析により翼温度の許容限界値を
求めておき、これを異常判定の際に参照する。
【0036】参照する実績データは、ある程度正常な状
態で運転されたデータが必要であるため、十分なデータ
が確保されるまでは、ボアスコープ等による点検等を定
期的に行い、翼が正常であることを確認するとともにデ
ータベースを構築する。
【0037】また、運転データベースは通常の運転によ
り生じる平均値の偏差、ある測定点の時間的変化、隣接
翼との差異、温度分布パターンの変化、冷却効率等の無
次元量の変化等も登録される。
【0038】これにより、測定した動翼メタル温度デー
タは運転状態に適応した状態から、平均値よりの偏差等
の絶対値や相対値、割合の変化のファクタを加味して異
常に上下した場合に、総合的に異常判断がなされる。
【0039】次に、上記と同様の手法によってタービン
静翼の以上を監視するシステムについて説明する。
【0040】静翼において、冷却構造が崩れた場合に
は、冷却効果が減少することがある。その場合を図1
4、図15について説明する。まず、図14に示すよう
に翼の後縁部が損傷して孔41が生じた場合には、冷却
空気10は本来翼の後縁部に設けたピンフィン12間を
通過し、後縁44の先端のスリット46から外部ら流出
する。しかしながら、孔41が生じたことにより冷却空
気10はスリット46に流通しにくくなり,主として孔
41から流出する。このため、孔41とスリット46と
の間の部分には冷却空気10が流れず、高温部43が生
じる。
【0041】一方、孔41付近は冷却空気が流出するこ
とにより通常よりも温度が低下し、低温部42が生じ
る。通常では存在しないはずの高温部43、低温部42
が接近した位置に存在することにより、多大な熱応力を
生じて孔41は拡大して翼の溶融、飛散といった大事故
を発生させるおそれがある。図15は、翼の後縁に凹み
45を生じた場合を示す。凹み45の影響でピンフィン
12部の冷却通路が狭くなる。このため、本来スリット
46に流れるべき冷却空気が後縁部全体に流れなくな
る。そのため、後縁部に高温部43を生じることとな
る。これも、大事故の原因となり得る。
【0042】近年の高温ガスタービンでは、材料の限界
温度を超えた入口温度での使用に対応するために、複雑
で翼の薄い冷却構造をとっていることは前記動翼につい
て説明したところと同様である。
【0043】上記のような大事故の発生を未然に防止す
るため、翼、特に静翼の状態を監視する手段としては図
17、図18に示すものがある。図11は静翼に熱電対
が取り付けてあるものであり、図12はその断面を示す
ものである。静翼5には溝51が設けられ、この溝51
内には熱電対52が収容されている。53は金属溶射に
よって設けられた肉盛り部である。
【0044】上記のように、静翼に溝を設けるために設
置場所に制約があり、静翼全体を監視するためには多数
の熱電対が必要であり、実用的でない。。
【0045】本発明は上記の事情に基づきなされたもの
で、実用的で信頼性に優れたガスタービンの静翼監視シ
ステムを提供する。
【0046】図10において、静翼5の内部に冷却空気
圧測定点31を設け、導圧管33に接続する。冷却空気
圧測定点31および同32に接続された両方の導圧管3
3に差圧計34が接続されている。
【0047】静翼5の内側における冷却空気圧測定点3
1は、インサートのない翼については図11示すように
単に静翼5の内部に設け、インサートのある翼について
は図12に示すようにインサート34の外側の翼壁との
空間に設ける。また、冷却空気圧測定点32は翼の破損
が生じやすい後縁の付近に設ける。
【0048】翼の破損は主として異物の混入によること
は前記の通りである。遺物による破損は、タービン各段
落の周方向に配置されたどの翼に起るか予測できない。
このため、冷却空気圧測定点31は全ての翼に対して設
けなければならないが、翼1枚ごとに差圧計を設けるこ
とは実用的でない。そこで、図13に示すように、冷却
空気圧測定点31に接続される導圧管33を相互に接続
して、差圧計34に導き、周方向に4個程度の差圧計で
差圧を測定する。
【0049】または、図14に示すように冷却空気圧測
定点31に接続された導圧管33を多点式圧力計測器3
5で差圧を測定する。
【0050】静翼5は精密鋳造で作られているので翼1
枚ごとに若干のばらつきがあり、従って冷却空気圧にも
ばらつきが生じる。また、冷却空気元圧との差圧も運転
状態によっても変動する。
【0051】このため、異常診断システムは図15に示
すような形でより総合的な診断を行うようにする。すな
わち、図10〜図14により測定した冷却空気圧データ
に対して、運転状態を監視するデータを参照し、さらに
これまでに正常な状態で翼が運転された実績の冷却空気
圧データを参照する。これに対して、事前解析により求
めらる異常判定値と照らし合わせて総合的に判断する。
【0052】まず、冷却空気元圧と冷却空気圧力の差圧
は運転状態により変動する。そのため、運転状態を監視
するデータを参照する必要がある。
【0053】また、静翼5は1枚ごとに冷却空気圧にば
らつきを生じることは前記した通りである。そのため、
翼が正常な状態で運転された実績の冷却空気圧データを
参照する必要がある。
【0054】また、冷却空気圧データが正常な状態から
外れていても、翼の温度が許容できる範囲内であれば、
異常と判断する必要はない。このため、事前の解析によ
り翼の温度が許容できる範囲を超えるに至る差圧偏差の
限界値を求めておき、これを異常判定値として参照する
必要がある。
【0055】参照する実績データは、ある程度正常な状
態で運転されたデータが必要であるため、十分なデータ
が得られるまでボアスコープ等による点検等を定期的に
行い、翼が正常であることを確認するとともにデータベ
ースを構築する。
【0056】また、運転実績データベースには、通常の
運転により生じる平均値よりの偏差、ある測定点の測定
値の時間的変化、隣接翼との差異、圧力分布パターンの
変化等も登録される。
【0057】これにより、測定したは冷却空気差圧デー
タ運転状態に適応した状態から、平均値からの偏差等の
絶対値や相対値、割合の変化ファクタも加味して、異常
に上下した場合に総合的に異常診断がなされる。
【0058】
【発明の効果】上記から明らかなように、本発明によれ
ばガスタービンの動翼、静翼の状態を常時監視すること
ができ、温度の上昇による翼の溶融、飛散等を未然に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を動翼の監視システムに適用した一実施
例の要部断面図。
【図2】前記実施例における異常診断と判定の概念図。
【図3】ガスタービンの概略構成図。
【図4】動翼の冷却構造を示す縦断面図。
【図5】その横断面図。
【図6】異物混入の際の異物の軌跡を示す図。
【図7】異物による動翼の損傷例を示す図。
【図8】従来の動翼の温度測定例を示す図。
【図9】図8の要部拡大断面図。
【図10】本発明の他の実施例の断面図。
【図11】図1のA−A線における断面図。
【図12】さらに他の実施例の図2と同様の図。
【図13】本発明の模式図。
【図14】本発明の他の例の模式図。
【図15】前記実施例の異常診断判定の概念図。
【図16】異物による静翼の損傷例を示す断面図。
【図17】異物による静翼の損傷例を示す他の断面図。
【図18】翼に異常が生じた場合の冷却空気圧の分布を
示す線図。
【図19】従来例を示す図。
【図20】前図の要部拡大断面図。
【符号の説明】
4………動翼 5………静翼 26………温度測定点 27………放射温度計 28………放射光測定方向 29………回転計

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射温度計等の非接触式の温度計によっ
    てガスタービン動翼の温度を測定することにより動翼の
    温度を監視する監視システムにおいて、回転軸の同期信
    号を参照して動翼1枚ごとの温度を測定することを特徴
    とするガスタービン動翼監視システム。
  2. 【請求項2】 動翼の破損しやすい前縁付近の温度を主
    として測定することを特徴とする請求項1記載のガスタ
    ービン動翼監視システム。
  3. 【請求項3】 静翼内部に冷却空気圧測定点を設け、冷
    却空気圧を測定することにより静翼の異常を監視する監
    視システムにおいて、静翼の外部に冷却空気元圧測定点
    を設け、冷却空気圧との差圧を冷却空気圧として測定す
    ることを特徴とするガスタービン静翼監視システム。
  4. 【請求項4】 静翼が破損しやすい静翼後縁付近に冷却
    空気圧測定点を設けたことを特徴とする請求項3記載の
    ガスタービン静翼監視システム。
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