JPH0881444A - ピラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体、その製法及び農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ピラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体、その製法及び農園芸用殺菌剤

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JPH0881444A
JPH0881444A JP21604594A JP21604594A JPH0881444A JP H0881444 A JPH0881444 A JP H0881444A JP 21604594 A JP21604594 A JP 21604594A JP 21604594 A JP21604594 A JP 21604594A JP H0881444 A JPH0881444 A JP H0881444A
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carbon atoms
compound
carboxylic acid
carboxamide
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JP21604594A
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Inventor
Katsutoshi Fujii
勝利 藤井
Yasuhisa Fukuda
泰久 福田
Toshifusa Tanaka
敏房 田中
Kouichi Morikuni
康一 守国
Makoto Minazu
真 水津
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】次式 【化15】 (式中、R1 及びR2 はC1〜4アルキル基を表し;R
3 はC1〜4アルキル基、水素原子を表し;R4 は水素
原子、C1〜4アルキル基、C2〜5アルコキシカルボ
ニル基を表し;Aはフェニル基、フリル基、チエニル
基、ピリジル基を表す。)で示されるピラゾール−5−
カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体、その製法及び
それを有効成分とする農園芸用の殺菌剤。 【効果】優れた農園芸用の殺菌効力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農園芸用殺菌剤として
有用である新規なピラゾール−5−カルボキサミド−4
−カルボン酸誘導体に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】本発明に近似したピラゾール−5−
カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体としては、次の
ようなものが知られている。 (1) 特開平3−206079号公報には、次式
【0003】
【化4】
【0004】(式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し;R2 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル
基又はシクロプロピル基を表し;Xは水素原子、ハロゲ
ン原子又は炭素数1〜4個のアルキル基を表し;R3
びR4 はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜4個
のアルキル基を表し;R5 及びR6 はそれぞれ独立して
水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルキル基
を有する炭素数3〜6個のシクロアルキル基、炭素数1
〜4個のアルコキシ基、炭素数1〜4個のハロアルコキ
シ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、フェノキシ
基、アミノノ基、炭素数1〜4個のアルキルアミノ基、
炭素数2〜8個のジアルキルアミノ基、シアノ基、カル
ボキシル基、炭素数2又は3個のアルコキシカルボニル
基、炭素数4〜7個のシクロアルコキシカルボニル基、
炭素数2〜6個のアルキルアミノカルボニル基、炭素数
3〜11個のジアルキルアミノカルボニル基、ピペリジ
ノカルボニル基、モルホリノカルボニル基、トリメチル
シリル基、炭素数1〜4個のアルキルスルフィニル基又
は炭素数1〜4個のアルキルスルホニル基を表す。な
お、この化合物を示すために用いたR1 〜R6 及びXの
定義は、この化合物だけに限るものとする。)で示され
る化合物が農園芸用殺菌剤として有効であることが記載
されている。 (2) 特開平2−62876号公報には、次式
【0005】
【化5】
【0006】(式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し;R2 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル
基、シクロプロピル基を表し;Xは水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1〜4個のアルキル基を表し;R3 は水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルキル基を表
し;R4 はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコ
キシ基、炭素数1〜4個のアルキルチオ基、トリフルオ
ロメチル基、炭素数1〜4個のハロアルコキシ基、フェ
ニル基、1もしくは2個の炭素数1〜4個のアルキル
基,炭素数1〜4個のアルコキシ基,ハロゲン原子,ニ
トロ基,シアノ基又はトリフルオロメチル基を有してい
てもよいフェノキシ基を表し;mは1〜3の整数を表
す。なお、この化合物を示すために用いたR1 〜R4
X及びmの定義は、この化合物だけに限るものとす
る。)で示される化合物が殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤と
して有効であることが記載されている。 (3) 特開平3−81266号公報には、次式
【0007】
【化6】
【0008】〔式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し;R2 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル
基、シクロプロピル基、炭素数1〜4個のアルコキシ
基、炭素数2〜5個のアルコキシカルボニルオキシ基、
水酸基を表し;Xは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、
炭素数1〜4個のハロアルコキシ基、炭素数2〜5個の
アルコキシカルボニルオキシ基、水酸基を表し;R3
4 及びR5 の1つは水素原子であり、それぞれ独立し
て水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4個のアルキル
基、炭素数1〜4個のハロアルキル基、炭素数3〜6個
のシクロアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、
炭素数1〜4個のハロアルコキシ基、アミノ基、炭素数
1〜4個のアルキルアミノ基、炭素数2〜6個のジアル
キルアミノ基、炭素数2〜5個のアルコキシカルボニル
アミノ基、炭素数1〜4個のアルキルチオ基、炭素数1
〜4個のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜4個のア
ルキルスルホニル基、炭素数2〜5個のアルコキシカル
ボニル基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシメチル基、
炭素数2〜4個のアルコキシアルキル基、炭素数3〜6
個のアルコキシアルコキシアルキル基を表し;R6 及び
7 の一方は水素原子を表し、他方は水素原子、炭素数
1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ
基、ハロゲン原子を表し;Yは酸素原子、硫黄原子、ス
ルフィニル基、スルホニル基、カルボニル基を表し;B
はCH、Nを表し(ただし、Yが酸素原子でありBがC
Nの場合には、R3 、R4 及びR5 のすべてが、水素原
子になることはない。)。なお、この化合物を示すため
に用いたR1 〜R7 、B、X及びYの定義は、この化合
物だけに限るものとする。〕で示される化合物が殺虫
剤、殺ダニ剤として有効であることが記載されている。
【0009】しかしながら本発明のようなピラゾール−
5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体についての
報告は認められない。従って、本発明の化合物が殺菌剤
として有用であることについても知られていない。
【0010】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、新規なピラ
ゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体、
その製法及びそれを有効成分とする農園芸用の殺菌剤を
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規なピ
ラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体
に、農園芸用の殺菌剤として顕著な防除活性が有ること
を見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は次の通り
である。第1の発明は、次式(1):
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し;R2 は炭素数1〜4個のアルキル基を表し;
3 は炭素数1〜4個のアルキル基、水素原子を表し;
4 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数
2〜5個のアルコキシカルボニル基を表し;Aは無置換
又は炭素数1〜4個のハロアルコキシ基,炭素数1〜6
個のアルキル基,ハロゲン原子,炭素数1〜4個のアル
キルチオ基,炭素数1〜4個のアルキルスルホニル基,
フェノキシフェニル基もしくは炭素数1〜4個のアルコ
キシ基を置換基として有するフェニル基、フリル基、チ
エニル基、ピリジル基を表す。)で示されるピラゾール
−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体に関する
ものである。第2の発明は、次式(2):
【0014】
【化8】
【0015】(式中、R1 及びR2 は、前記と同義であ
り;R5 は炭素数1〜4個のアルキル基を表す。)で示
されるピラゾールジカルボン酸誘導体と 次式(3):
【0016】
【化9】
【0017】(式中、R4 及びAは、前記と同義であ
る。)で示されるアラルキルアミン類とを反応させるこ
とを特徴とする前記の式(1)で示されるピラゾール−
5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体の製法に関
するものである。第3の発明は、前記の式(1)で示さ
れるピラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸
誘導体を有効成分とする農園芸用の有害生物防除剤に関
するものである。
【0018】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明における新規なピラゾール−5−カルボキサミド−
4−カルボン酸誘導体〔化合物(1)〕及びその製造原
料〔化合物(2)、化合物(3) など〕で表したR1
5 及びAは、次の通りである。
【0019】R1 としては、炭素数1〜4個の直鎖状又
は分岐状のアルキル基を挙げることができるが;好まし
くはメチル基,エチル基である。R2 としては、炭素数
1〜4個の直鎖状又は分岐状のアルキル基を挙げること
ができるが;好ましくはメチル基,エチル基である。
【0020】R3 としては、炭素数1〜4個のアルキル
基,水素原子などを挙げることができる。R3 にけるア
ルキル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げるこ
とができるが;好ましくはメチル基,エチル基である。
【0021】R4 としては、水素原子,炭素数1〜4個
のアルキル基,炭素数2〜5個のアルコキシカルボニル
基などを挙げることができる。R4 におけるアルキル基
としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ
るが;好ましくはメチル基,エチル基である。R4 にお
けるアルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜4個
の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を有するものを挙げ
ることができるが;好ましくはメトシカルボニル基であ
る。
【0022】Aとしては、フェニル基,フリル基,チエ
ニル基,ピリジル基を挙げることができるが;フェニル
基,チエニル基が好ましい。フェニル基としては、無置
換又は炭素数1〜4個のハロアルコキシ基,炭素数1〜
6個のアルキル基,ハロゲン原子,炭素数1〜4個のア
ルキルチオ基,炭素数1〜4個のアルキルスルホニル
基,フェノキシフェニル基もしくは炭素数1〜4個のア
ルコキシ基を置換基として有するものを挙げることがで
きる。
【0023】置換基のハロアルコキシ基としては、ハロ
ゲン原子では塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素
原子などを挙げることができるが、好ましくはフッ素原
子であり;アルコキシ基では直鎖状又は分岐状のものを
挙げることができるが、好ましくはメトキシ基であり;
最も好ましいハロアルコキシ基としては、ジフルオロメ
トキシ基を挙げることができる。そして、その置換基の
位置は特に限定されないが;好ましくは4−位である。
【0024】置換基のアルキル基としては、直鎖状又は
分岐状のものを挙げることができるが;好ましくは炭素
数が1〜4個のものであり;さらに好ましくはt−ブチ
ル基である。そして、その置換基の位置は特に限定され
ないが;好ましくは4−位である。置換基のハロゲン原
子としては、塩素原子,ヨウ素原子,臭素原子,フッ素
原子などを挙げることができるが;好ましくは塩素原
子,臭素原子であり;さらに好ましくは臭素原子であ
る。そして、その置換基の位置は特に限定されないが;
好ましくは4−位,5−位,6−位である。
【0025】置換基のアルキルチオ基としては、直鎖状
又は分岐状のものを挙げることができるが;好ましくは
メチルチオ基である。そして、その置換基の位置は特に
限定されないが;好ましくは4−位である。置換基のア
ルキルスルホニル基としては、直鎖状又は分岐状のもの
を挙げることができるが;好ましくはメチルスルホニル
基である。そして、その置換基の位置は特に限定されな
いが;好ましくは4−位である。
【0026】置換基のフェノキシ基としては、ハロゲン
原子,ニトロ基を有するものを挙げることができるが;
好ましくはハロゲン原子を有するものであり;さらに好
ましくはフッ素原子を有するものである。そして、フェ
ノキシ基,ハロゲン原子及びニトロ基の位置は特に限定
されないが;好ましくは4−位である。置換基のアルコ
キシ基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙げること
ができるが;好ましくはメトシ基である。そして、その
置換基の位置は特に限定されないが;好ましくは4−位
である。
【0027】化合物(1)としては、前記の各種の置換
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (a) R1 〜R3 が炭素数1〜4個のアルキル基であり、
4 が水素原子であり、Aがフェニル基ある化合物。 (b) R1 〜R4 が炭素数1〜4個のアルキル基であり、
Aがフェニル基ある化合物。 (c) R1 及びR2 が炭素数1〜4個のアルキル基であ
り、R3 及びR4 が水素原子であり、Aがフェニル基あ
る化合物。 (d) R1 ,R2 及びR4 が炭素数1〜4個のアルキル基
であり、R3 が水素原子であり、Aがフェニル基ある化
合物。 (e) R1 〜R3 が炭素数1〜4個のアルキル基であり、
4 が水素原子であり、Aがチエニル基ある化合物。
【0028】これらの(a) 〜(e) で示した化合物(1)
のR1 〜R4 及びAとしては、前記のR1 〜R4 及びA
の説明箇所で示した好ましいもの、さらに好ましいもの
を例示することができる。これらの具体的な化合物
(1)としては、後述の表1〜4中に記載した化合物1
〜3,5〜8,10,11,13,14,16,18,
21,26,31を挙げることができる。
【0029】化合物(1)は、以下に示す方法によって
合成することができる。 化合物(I-1) 〔化合物(1)において、R3 が炭素数1
〜4個のアルキル基であるR5 で表される化合物〕の合
成は、次に示すように、化合物(2)と化合物(3) と
を溶媒中又は無溶媒で反応させることによって行うこと
ができるが;好ましくは、反応を促進させるために、塩
基の存在下で反応させる。
【0030】
【化10】
【0031】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 及びA
は、前記と同義である。) 溶媒としては、本反応に直接関与しないものであれば特
に限定されず、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレ
ン,メチルナフタリン,石油エーテル,リグロイン,ヘ
キサン,クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,塩化メチ
レン,クロロホルム,ジクロルエタン,トリクロルエチ
レン,シクロヘキサンのような塩素化された又はされて
いない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素類;ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサンなどのよう
なエーテル類;メタノール,エタノール,プロパノー
ル,ブタノールなどのようなアルコール類;N,N−ジ
メチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミドな
どのようなアミド類;トリエチルアミン,ピリジン,
N,N−ジメチルアニリンなどのような有機塩基;1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホ
キシド;前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
【0032】そして、その溶媒の使用量は、化合物
(2)の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるように
して使用することができるが、好ましくは化合物(2)
の濃度が10〜70重量%になるようにして使用する。
塩基触媒としては、特に限定されず、例えば、トリエチ
ルアミン,ピリジン,N,N−ジメチルアニリン,DB
Uなどの有機塩基;ナトリウムメトキシド,ナトリウム
エトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;水素化ナ
トリウム,ナトリウムアミド,水酸化ナトリウム,水酸
化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭
酸カリウムなどの無機塩基を挙げることができるが;ア
ルカリ金属アルコキシドが好ましい。
【0033】そして、その塩基の使用量は、化合物
(2)に対して0.001〜5倍モルであるが、好まし
くは0.5〜2倍モルである。反応温度は、特に限定さ
れないが、氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温度
範囲内であり、80〜120℃が好ましい。反応時間
は、前記の濃度,温度によって変化するが、通常1〜5
時間で行うことができる。原料化合物の使用量は、化合
物(2)に対して化合物(3)が0.5〜2倍モルであ
るが、好ましくは1.0〜1.5倍モルであるのがよ
い。化合物(2)は、例えば、次に示すように、Chem.B
er.,93,1859(1960) に記載の方法に準じて製造すること
ができる。
【0034】
【化11】
【0035】(式中、R1 ,R2 及びR5 は、前記と同
義であり;Xはハロゲン原子を表す。) 化合物(2)としては、例えば、後述の表1〜4中に記
載したR1 ,R2 ,R 5 を有する各化合物を挙げること
ができる〔化合物(2)1 〜化合物(2)31と称する。
例えば、化合物(2)1 は、R1 ,R2 及びR5 がメチ
ル基である。〕。化合物(3) は、例えば、次に示すそ
れ自体公知の方法で容易に製造することができる。
【0036】
【化12】
【0037】(式中、R4 及びAは、前記の記載と同義
である。) 化合物(3) としては、例えば、後述の表1〜4中に記
載したR4 及びAを有する各化合物を挙げることができ
る〔化合物(3)1 〜化合物(3)31と称する。例え
ば、化合物(3)1 は、R4 が水素原子であり、Aが4
−ジフルオロメトキシフェニル基である。〕。 化合物(I-2) 〔化合物(1)において、R3 が水素原子
で表される化合物〕の合成は、次に示すように、化合物
(I-1) と化合物(4) とを溶媒中又は無溶媒で反応させ
ることによって行うことができるが;好ましくは、反応
を促進させるために、塩基の存在下で反応させる。
【0038】
【化13】
【0039】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 及びA
は、前記と同義であり;Mはアルカリ金属を表す。) 溶媒としては、本反応に直接関与しないものであれば特
に限定されず、例えば、水;テトラヒドロフラン,ジオ
キサンなどのようなエーテル類;メタノール,エタノー
ル,プロパノール,ブタノールなどのようなアルコール
類;アセトン,メチルエチルケトンなどのようなケトン
類;N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミドなどのようなアミド類;1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホキシド;前記
溶媒の混合物などを挙げることができる。
【0040】そして、その溶媒の使用量は、化合物(I-
1) の濃度が5〜80重量%の濃度範囲になるようにし
て使用することができるが、好ましくは化合物(I-1) の
濃度が10〜70重量%になるようにして使用する。化
合物(4)としては、水酸化ナトリウム,水酸化カリウ
ム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸カリウ
ムなどの無機塩基を挙げることができるが;水酸化ナト
リウム,水酸化カリウムが好ましい。
【0041】そして、その使用量は、化合物(2)に対
して0.001〜5倍モルで使用することができるが、
好ましくは0.5〜2倍モルである。反応温度は、特に
限定されないが、氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下
の温度範囲内であり、50〜100℃が好ましい。反応
時間は、前記の濃度,温度によって変化するが、通常1
〜5時間で行うことができる。原料化合物の使用量は、
化合物(I-1) に対して化合物(IV)が0.5〜2倍モル
であるが、好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
【0042】化合物(4) としては、次に示すような市
販品を入手することができる。 ・水酸化ナトリウム (和光純薬工業株式会社製、製品
番号 194-02135) ・水酸化カリウム (和光純薬工業株式会社製、製品
番号 165-03865) ・炭酸ナトリウム (和光純薬工業株式会社製、製品
番号 199-01585) ・炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業株式会社製、製品
番号 191-01305) ・炭酸カリウム (和光純薬工業株式会社製、製品
番号 165-03505) なお、目的の化合物(1)の合成は、第2の発明として
記載した合成法の他に、次のような製法でも得ることが
できる。
【0043】
【化14】
【0044】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 ,A及び
Mは、前記と同義である。) この反応で使用する脱水剤としては、1,3−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WS
C)などを挙げることができる。以上のようにして製造
された目的の化合物(1)は、反応終了後、抽出,濃
縮,濾過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結
晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宜精
製することができる。
【0045】化合物(1)としては、例えば、後述の表
1〜4中に示したR1 〜R4 及びAを有する化合物1〜
31を挙げることができる〔例えば、化合物1は、R1
〜R 3 がメチル基であり、R4 が水素原子であり、Aが
4−ジフロロメトキシフェニル基である。〕。
【0046】本発明の化合物(1)で防除効果が認めら
れる農園芸用病原菌としては、例えば、イネいもち病、
キュウリべと病、大麦うどんこ病、コムギ赤さび病を引
き起こすものを挙げることができる。
【0047】本発明の農園芸用殺菌剤は、化合物(1)
の1種以上を有効成分として含有するものである。化合
物(1)は、単独で使用することもできるが、通常は常
法によって、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを
配合(例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,水和剤,油
性の懸濁液,エアゾールなどの組成物として調製する)
して使用することが好ましい。
【0048】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることができる。
【0049】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキサミド−4−カルボ
ンシメチルセルロース,ポリエチレングリコール,アラ
ビアゴムなどを補助剤として用いることができる。
【0050】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔化合物(1)の合成〕 (1) N−4−ジフルオロメトキシベンジル−1,3−ジ
メチルピラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン
酸メチルエステル〔化合物1〕の合成 1,3−ジメチルピラゾール−4,5−ジカルボン酸ジ
メチルエステル(0.4g)と4−ジフルオロメトキシ
ベンジルアミン(0.3g)とをトルエン(5ml)に
溶解し、28%ナトリウムメトキシド・メタノール溶液
(0.4g)を加え、3時間加熱還流した。反応終了
後、室温に冷却し、水(10ml)を加え、トルエン層
を分取し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をシリカゲル
カラム(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エチル
=4:1溶出)で単離し、次いでn−ヘキサンで洗浄す
ることによって、無色結晶である目的物を0.2g得
た。
【0052】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 2.42(3H,s), 3.89(3H,s),4.2
0(3H,s),4.59(2H,d),6.50(1
H,t),7.10(2H,d),7.38(2H,
d),10.33(1H,b)
【0053】(2) N−(α−メチル−4−ジフルオロメ
トキシベンジル)−1,3−ジメチルピラゾル−5−カ
ルボキサミド−4−カルボン酸メチルエステル〔化合物
2〕の合成 1,3−ジメチルピラゾール−4,5−ジカルボン酸ジ
メチルエステル(0.8g)とα−メチル−4−ジフル
オロメトキシベンジルアミン(0.7g)とをトルエン
(10ml)に溶解し、28%ナトリウムメトキシド・
メタノール溶液(0.8g)を加え、4時間加熱還流し
た。反応終了後、室温に冷却し、水(10ml)を加
え、トルエン層を分取し、水洗し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状
物をシリカゲルカラム(ワコーゲルC−200,トルエ
ン:酢酸エチル=4:1溶出)で単離し、次いでn−ヘ
キサンで洗浄することによって、無色結晶である目的物
を0.6g得た。
【0054】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.58(3H,d), 2.44(3H,s),3.9
1(3H,s),4.13(3H,s),5.19(1
H,m),6.50(1H,t),7.09(2H,
d),7.39(2H,d),10.39(1H,b)
【0055】(3) N−(α−メチル−4−ジフルオロメ
トキシベンジル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−
カルボキサミド−4−カルボン酸〔化合物9〕の合成 前記(2) で得た化合物2(0.9g)に0.3N水酸化
ナトリウム水溶液(10ml)とエタノール(3ml)
とを加え、1時間加熱還流した。反応終了後、室温に冷
却し、濃塩酸で弱酸性とし、クロロホルムで抽出し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去し
た。得られた残渣をn−ヘキサンで洗浄することによっ
て、無色結晶である目的物を0.7g得た。
【0056】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.55(3H,d), 2.50(3H,s),4.1
9(3H,s),5.21(1H,m),6.48(1
H,t),7.08(2H,d),7.37(2H,
d),10.13(1H,d)
【0057】(4) N−[α−メチル−4−(4−フルオ
ロフェノキシ)ベンジル]−1,3−ジメチルピラゾー
ル−5−カルボキサミド−4−カルボン酸メチルエステ
ル〔化合物18〕の合成 1,3−ジメチルピラゾール−4,5−ジカルボン酸ジ
メチルエステル(1.0g)とα−メチル−4−(4−
フルオロフェノキシ)ベンジルアミン(1.1g)とを
トルエン(10ml)に溶解し、28%ナトリウムメト
キシド・メタノール溶液(1.0g)を加え、100℃
で5時間攪拌した。反応終了後、室温に冷却し、水(1
0ml)を加え、トルエン層を分取し、水洗し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラム(ワコーゲルC−2
00,トルエン:酢酸エチル=4:1溶出)で単離し、
次いでn−ヘキサンで洗浄することによって、無色結晶
である目的物を0.7g得た。
【0058】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 1.58(3H,d), 2.44(3H,s),3.9
1(3H,s),4.15(3H,s),5.19(1
H,m),6.91〜7.07(6H,m), 7.3
5(2H,d),10.28(1H,b)
【0059】(5) N−(α−メトキシカルボニル−4−
クロロベンジル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−
カルボキサミド−4−カルボン酸メチルエステル〔化合
物20〕の合成 1,3−ジメチルピラゾール−4,5−ジカルボン酸ジ
メチルエステル(1.5g)をトルエン(10ml)に
溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(7ml)とメタ
ノール(3ml)とを加え、2時間加熱還流した。反応
終了後、室温に冷却し、濃塩酸で弱酸性とした後に生じ
た結晶を濾過し、風乾し、1,3−ジメチルピラゾール
−5−カルボン酸−4−カルボン酸メチルエステル
(m.p.102〜105℃)を1.3g得た。得られ
た化合物(0.4g)とα−4−クロロフェニルグリシ
ンメチルエステル(0.4g)とを塩化メチレン(10
ml)に溶解し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.5g)を加
え、室温で1時間攪拌した。反応終了後、水(10m
l)を加え、塩化メチレン層を分取し、水洗し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後に減圧下に溶媒を留去した。
得られた油状物をシリカゲルカラム(ワコーゲルC−2
00,トルエン:酢酸エチル=4:1溶出)で単離し、
次いでn−ヘキサンで洗浄することによって、無色結晶
である目的物を0.3g得た。
【0060】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 2.44(3H,s), 3.77(3H,s),3.9
2(3H,s),4.02(3H,s),5.68(1
H,d),7.35(2H,d),7.45(2H,
d),11.00(1H,d)
【0061】(6) N−2,4−ジクロロベンジル−1,
3−ジメチルピラゾール−5−カルボキサミド−4−カ
ルボン酸メチルエステル〔化合物22〕の合成 1,3−ジメチルピラゾール−5−カルボン酸−4−カ
ルボン酸メチルエステル( 0.4g)に塩化チオニル
(0.5g)を加え、1時間加熱還流した。反応終了
後、冷却下に余剰の塩化チオニルを留去し、1,3−ジ
メチルピラゾール−4−カルボン酸メチルエステル−5
−カルボン酸クロライドの粗生成物を0.4g得た。
2,4−ジクロロベンジルアミン(0.3g)とトリエ
チルアミン(0.3g)とをトルエン(5ml)に溶解
し、前記の粗生成物(0.4g)を加え、室温で1時間
攪拌した。反応終了後、水(10ml)を加え、トルエ
ン層を分取し、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後に減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をシリカ
ゲルカラム(ワコーゲルC−200,トルエン:酢酸エ
チル=4:1溶出)で単離し、次いでn−ヘキサンで洗
浄することによって、無色結晶である目的物を0.4g
得た。
【0062】1H−NMR(CDCl3 ,δppm) 2.42(3H,s),3.89(3H,s),4.1
8(3H,s),4.66(2H,d),7.20〜
7.41(3H,m),10.38(1H,d)
【0063】(7) 表1〜4中のその他の化合物(1)の
合成 前記(1) 〜(6) に記載の方法に準じて、表1〜4中のそ
の他の化合物(1)を合成した。 以上のようにして合成した化合物を表1〜4に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】実施例2〔製剤の調製〕 (1) 粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,ネオペレックスパウダー(商品名;花王株
式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重
量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練し
た後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0069】(2) 水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリン67.5重量部,ホワ
イトカーボン20重量部,ネオペレックスパウダー(商
品名;花王株式会社製)2重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部とを均一に混合し、
次いで粉砕して水和剤を得た。
【0070】(3) 乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、トキ
サノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて
均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0071】(4) 粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリン4
5重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0072】実施例3〔効力試験〕 (1) イネいもち病に対する効力試験(茎葉散布試験) 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本の
イネ(品種;日本晴)を育成し、3葉期の植物体に、実
施例2に準じて調製した表1〜4で示した化合物(1)
の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水で1
000ppmに希釈して、1鉢あたり20mlづつ散布
した。散布翌日、イネいもち病菌の分生胞子懸濁液(3
×105 胞子/ml)を植物葉に均一に噴霧接種した。
接種後、植物を1日間湿室内に保った後、ガラス温室で
育成し、第3葉に現れたイネいもち病病斑の程度を調査
した。殺菌効果の評価は、無処理区の病斑の程度と比較
して、6段階(0:全体が罹病、1:病斑面積が60%
程度、2:病斑面積が40%程度、3:病斑面積が20
%程度、4:病斑面積が10%以下、5:病斑無し)で
示した。その結果を表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】(2) イネいもち病に対する効力試験(水耕
試験) 実施例2に準じて調製した表1〜4で示した化合物
(1)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む
水で50ppmに希釈した。これを試験管(φ18mm
×h110mm)に10ml入れ、この中で3葉期のイ
ネ(品種;日本晴)を3日間栽培した後に、イネいもち
病菌の分生胞子懸濁液(3×105 胞子/ml)を植物
葉に均一に噴霧接種した。接種後、植物を1日間湿室内
に保った後、ガラス温室で育成し、第3葉に現れたイネ
いもち病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価の結果
を、前記の(1) に記載した6段階の評価方法で表6に示
す。
【0075】
【表6】
【0076】(3) キュウリべと病に対する防除効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり1本のキ
ュウリ(品種;相模半白)を育成し、1.5葉期の植物
体に、表1〜4に示した目的化合物(1)から実施例2
に準じて調製した水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で1000ppmに希釈して、1鉢あたり20
mlで散布した。散布翌日、キュウリべと病菌遊走子嚢
の懸濁液(1×105 胞子/ml)を植物体に均一に噴
霧接種した。接種後、植物を1日間20℃で暗黒下に保
った後、ガラス温室で育成し、第1葉に現れたイネいも
ち病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価の結果を、
前記の(1) に記載した6段階の評価方法で表7に示す。
【0077】
【表7】
【0078】(4) オオムギうどんこ病に対する効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つオオムギ(品種;クロムギ)を育成し、1.5葉期の
植物体に、実施例2に準じて調製した表1〜4で示した
化合物(1)の各水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で各々1000ppmに希釈して、これらの各
薬液を1鉢あたり20mlづつ散布した。散布翌日、オ
オムギうどんこ病菌分生胞子を植物体に均一に振り掛け
て接種した。接種後、1週間ガラス温室で育成し、第1
葉に現れたオオムギうどんこ病病斑の程度を調査した。
殺菌効果の評価の結果を、前記の(1) に記載した6段階
の評価方法で表8に示す。
【0079】
【表8】
【0080】(4) コムギ赤さび病に対する効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本づ
つコムギ(品種;コブシコムギ)を育成し、1.5葉期
の植物体に、実施例2に準じて調製した表1〜4で示し
た化合物(1)の水和剤を、界面活性剤(0.01%)
を含む水で1000ppmに希釈して、1鉢あたり20
mlで散布した。散布翌日、コムギ赤さび病菌の胞子懸
濁液(5×105 胞子/ml)を植物体に均一に噴霧接
種した。接種後、植物を1日間20℃で暗黒下に保った
後、1週間ガラス温室で育成し、第1葉に現れたコムギ
赤さび病病斑の程度を調査した。殺菌効果の評価の結果
を、前記の(1) に記載した6段階の評価方法で表9に示
す。
【0081】
【表9】
【0082】
【発明の効果】本発明の新規なピラゾール−5−カルボ
キサミド−4−カルボン酸誘導体は、優れた殺菌効果を
有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守国 康一 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 水津 真 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(1): 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル基を表し;R
    2 は炭素数1〜4個のアルキル基を表し;R3 は炭素数
    1〜4個のアルキル基、水素原子を表し;R4 は水素原
    子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数2〜5個のア
    ルコキシカルボニル基を表し;Aは無置換又は炭素数1
    〜4個のハロアルコキシ基,炭素数1〜6個のアルキル
    基,ハロゲン原子,炭素数1〜4個のアルキルチオ基,
    炭素数1〜4個のアルキルスルホニル基,フェノキシフ
    ェニル基もしくは炭素数1〜4個のアルコキシ基を置換
    基として有するフェニル基、フリル基、チエニル基、ピ
    リジル基を表す。)で示されるピラゾール−5−カルボ
    キサミド−4−カルボン酸誘導体。
  2. 【請求項2】 次式(2): 【化2】 (式中、R1 及びR2 は請求項1の記載と同義であり;
    5 は炭素数1〜4個のアルキル基を表す。)で示され
    るピラゾールジカルボン酸誘導体と 次式(3): 【化3】 (式中、R4 及びAは、請求項1の記載と同義であ
    る。)で示されるアラルキルアミン類とを反応させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の式(1)で示されるピラ
    ゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体の
    製法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(1)で示されるピラ
    ゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体を
    有効成分とする農園芸用殺菌剤。
JP21604594A 1994-09-09 1994-09-09 ピラゾール−5−カルボキサミド−4−カルボン酸誘導体、その製法及び農園芸用殺菌剤 Pending JPH0881444A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506466A (ja) * 1999-08-18 2003-02-18 アベンティス クロップサイエンス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 殺真菌剤
JP2008543817A (ja) * 2005-06-13 2008-12-04 メルク シャープ エンド ドーム リミテッド 治療剤

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JP4782333B2 (ja) * 1999-08-18 2011-09-28 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 殺真菌剤
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