JPH088063A - 薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子Info
- Publication number
- JPH088063A JPH088063A JP6134507A JP13450794A JPH088063A JP H088063 A JPH088063 A JP H088063A JP 6134507 A JP6134507 A JP 6134507A JP 13450794 A JP13450794 A JP 13450794A JP H088063 A JPH088063 A JP H088063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blue
- wavelength
- emitting layer
- light emitting
- peak intensity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】 近赤外の発光強度を低く抑えることにより青
色の発光効率を向上した高輝度の薄膜型青色エレクトロ
ルミネッセンス素子を提供する。 【構成】 ツリウムを青色発光中心とする発光層の片面
もしくは両面に誘電体層を有する薄膜エレクトロルミネ
ッセンス素子において、常温で波長460±10nmの
ピークおよび波長800±10nmのピークのスペクト
ルを有し、かつ前記波長460±10nmのピーク強度
(IB )と波長800±10nmのピーク強度(IIR)
とのピーク強度比(IB /IIR)が1.0以上であるエ
レクトロルミネッセンスが発生することを特徴としてい
る。
色の発光効率を向上した高輝度の薄膜型青色エレクトロ
ルミネッセンス素子を提供する。 【構成】 ツリウムを青色発光中心とする発光層の片面
もしくは両面に誘電体層を有する薄膜エレクトロルミネ
ッセンス素子において、常温で波長460±10nmの
ピークおよび波長800±10nmのピークのスペクト
ルを有し、かつ前記波長460±10nmのピーク強度
(IB )と波長800±10nmのピーク強度(IIR)
とのピーク強度比(IB /IIR)が1.0以上であるエ
レクトロルミネッセンスが発生することを特徴としてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜型青色エレクトロ
ルミネッセンス素子(以下、薄膜型青色EL素子と称
す)に関する。
ルミネッセンス素子(以下、薄膜型青色EL素子と称
す)に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜型青色EL素子としては、従来より
ツリウム(Tm)を青色発光中心とし、母体がZnSか
らなるZnS:Tmの組成を有する発光層を備えたもの
が知られている。このようなZnS:Tmの組成を有す
る発光層は、プラス3価イオンであるTm3+からの発光
がなされ、波長約480nmと波長約800nmに顕著
な発光ピークを有し、800nmが近赤外で可視域外で
あるため青色EL素子として有望視されている。また、
前記発光層において発光中心に対する母体として、Cd
F2 、ZnF2 またはYF3 等を用いることが研究され
ているが、多くの場合ZnSが用いられている。
ツリウム(Tm)を青色発光中心とし、母体がZnSか
らなるZnS:Tmの組成を有する発光層を備えたもの
が知られている。このようなZnS:Tmの組成を有す
る発光層は、プラス3価イオンであるTm3+からの発光
がなされ、波長約480nmと波長約800nmに顕著
な発光ピークを有し、800nmが近赤外で可視域外で
あるため青色EL素子として有望視されている。また、
前記発光層において発光中心に対する母体として、Cd
F2 、ZnF2 またはYF3 等を用いることが研究され
ているが、多くの場合ZnSが用いられている。
【0003】しかしながら、Tmを青色発光中心とし、
ZnSを初めとする多くの母体を有する発光層におい
て、波長約480nmのピーク強度と波長約800nm
のピーク強度との比較において後者の強度が前者の強度
より数倍も高いという現象が見られる。例えば、H.K
obayashiらが“Multicolor Ele
ctroluminescent ZnS Tine
Films Dopedwith Rare Eart
h Fluorides” phys,stat.so
l,(a)88,713(1985)で報告されたZn
S:TmF3 の発光層を有する青色EL素子のスペクト
ルを図5に示す。図5に示すスペクトルにおいて、波長
約800nmの赤外のピーク強度が波長約480nmの
青色ピーク強度の6倍にもなっている。この現象は、T
m3+の励起されているエネルギーが波長約800nmの
発光により多く消費されて、その割合だけ波長約480
nmの発光強度が低くなることを意味する。したがっ
て、波長約480nmの発光効率が低くなるため青色E
L素子を実現できなくなる。
ZnSを初めとする多くの母体を有する発光層におい
て、波長約480nmのピーク強度と波長約800nm
のピーク強度との比較において後者の強度が前者の強度
より数倍も高いという現象が見られる。例えば、H.K
obayashiらが“Multicolor Ele
ctroluminescent ZnS Tine
Films Dopedwith Rare Eart
h Fluorides” phys,stat.so
l,(a)88,713(1985)で報告されたZn
S:TmF3 の発光層を有する青色EL素子のスペクト
ルを図5に示す。図5に示すスペクトルにおいて、波長
約800nmの赤外のピーク強度が波長約480nmの
青色ピーク強度の6倍にもなっている。この現象は、T
m3+の励起されているエネルギーが波長約800nmの
発光により多く消費されて、その割合だけ波長約480
nmの発光強度が低くなることを意味する。したがっ
て、波長約480nmの発光効率が低くなるため青色E
L素子を実現できなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、近赤
外の発光強度を低く抑えることにより青色の発光効率を
向上した高輝度の薄膜型青色EL素子を提供しようとす
るものである。
外の発光強度を低く抑えることにより青色の発光効率を
向上した高輝度の薄膜型青色EL素子を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる薄膜型青
色EL素子は、ツリウムを青色発光中心とする発光層の
片面もしくは両面に誘電体層を有する薄膜型エレクトロ
ルミネッセンス素子において、常温で波長460±10
nmのピークおよび波長800±10nmのピークのス
ペクトルを有し、かつ前記波長460±10nmのピー
ク強度(IB )と波長800±10nmのピーク強度
(IIR)とのピーク強度比(IB /IIR)が1.0以上
であるエレクトロルミネッセンスが発生ことを特徴とす
るものである。
色EL素子は、ツリウムを青色発光中心とする発光層の
片面もしくは両面に誘電体層を有する薄膜型エレクトロ
ルミネッセンス素子において、常温で波長460±10
nmのピークおよび波長800±10nmのピークのス
ペクトルを有し、かつ前記波長460±10nmのピー
ク強度(IB )と波長800±10nmのピーク強度
(IIR)とのピーク強度比(IB /IIR)が1.0以上
であるエレクトロルミネッセンスが発生ことを特徴とす
るものである。
【0006】このような薄膜型青色EL素子は、例えば
発光層の母体としてイットリウム、ランタンおよびガド
リウムから選ばれるいずれか一つの元素のオキシ硫化物
からなり、かつ硫黄(S)と酸素(O)との原子数比
(S/O)が0.5〜1.5である材料を選択すること
により実現できる。特に、前記母体はイットリウム硫化
物からなることが好ましい。
発光層の母体としてイットリウム、ランタンおよびガド
リウムから選ばれるいずれか一つの元素のオキシ硫化物
からなり、かつ硫黄(S)と酸素(O)との原子数比
(S/O)が0.5〜1.5である材料を選択すること
により実現できる。特に、前記母体はイットリウム硫化
物からなることが好ましい。
【0007】前記硫化物の原子数比(S/O)を規定し
たのは、次のような理由によるものである。S/Oを
0.5未満にすると、電気抵抗が高くなってEL自体の
発生が減少することにになる。S/Oが1.5を越える
と前記ピーク強度比(IB /IIR)が1.0未満になっ
て高輝度の薄膜型青色EL素子が実現できなくなる。よ
り好ましいS/Oは、0.7〜1.0の範囲である。
たのは、次のような理由によるものである。S/Oを
0.5未満にすると、電気抵抗が高くなってEL自体の
発生が減少することにになる。S/Oが1.5を越える
と前記ピーク強度比(IB /IIR)が1.0未満になっ
て高輝度の薄膜型青色EL素子が実現できなくなる。よ
り好ましいS/Oは、0.7〜1.0の範囲である。
【0008】前記誘電体層は、例えばTa2 O5 、Y2
O3 、Al2 O3 、Si3 N4 、SiAlON、SiO
N、SiO2 またはTa2 O5 −SiO2 複合物等によ
り形成される。
O3 、Al2 O3 、Si3 N4 、SiAlON、SiO
N、SiO2 またはTa2 O5 −SiO2 複合物等によ
り形成される。
【0009】前記発光層と前記誘電体層との間には、例
えばZnS、ZnSe、CaSまたはSrSのようなII
−VI族の半導体層が介在されることを許容する。特に、
ZnSからなる半導体層を前記発光層と前記誘電体層と
の間に介在させることが好ましい。
えばZnS、ZnSe、CaSまたはSrSのようなII
−VI族の半導体層が介在されることを許容する。特に、
ZnSからなる半導体層を前記発光層と前記誘電体層と
の間に介在させることが好ましい。
【0010】
【作用】本発明によれば、ツリウムを青色発光中心と
し、母体がイットリウム、ランタンおよびガドリウムか
ら選ばれるいずれか一つの元素のオキシ硫化物からな
り、かつ硫黄(S)と酸素(O)との原子数比(S/
O)が0.5〜1.5である発光層を備えることによっ
て、T3+からの波長460nmにおけるELの効率を大
幅に向上でき、青色EL輝度を高めることができる。ま
た、前記オキシ硫化物のOとSの原子数比(S/O)を
前記範囲内で任意に変えても、その化学的安定性が維持
されるため、発光層の経時変化を抑制できる。したがっ
て、このような発光層を備えた薄膜型青色EL素子は、
常温で波長460±10nmのピークおよび波長800
±10nmのピークのスペクトルを有し、かつ前記波長
460±10nmのピーク強度(IB )と波長800±
10nmのピーク強度(IIR)とのピーク強度比(IB
/IIR)が1.0以上であるエレクトロルミネッセンス
発光がなされ、高輝度の青色ELを実現できる。また、
前記発光層と誘電体層の間に例えばZnSのようなII−
VI族の半導体層を介在させることによって青色EL強度
を一層高めることができる。
し、母体がイットリウム、ランタンおよびガドリウムか
ら選ばれるいずれか一つの元素のオキシ硫化物からな
り、かつ硫黄(S)と酸素(O)との原子数比(S/
O)が0.5〜1.5である発光層を備えることによっ
て、T3+からの波長460nmにおけるELの効率を大
幅に向上でき、青色EL輝度を高めることができる。ま
た、前記オキシ硫化物のOとSの原子数比(S/O)を
前記範囲内で任意に変えても、その化学的安定性が維持
されるため、発光層の経時変化を抑制できる。したがっ
て、このような発光層を備えた薄膜型青色EL素子は、
常温で波長460±10nmのピークおよび波長800
±10nmのピークのスペクトルを有し、かつ前記波長
460±10nmのピーク強度(IB )と波長800±
10nmのピーク強度(IIR)とのピーク強度比(IB
/IIR)が1.0以上であるエレクトロルミネッセンス
発光がなされ、高輝度の青色ELを実現できる。また、
前記発光層と誘電体層の間に例えばZnSのようなII−
VI族の半導体層を介在させることによって青色EL強度
を一層高めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 (実施例1)図1は、本実施例1の青色EL素子を示す
断面図である。ガラス基板1上には、ITOからなる厚
さ1700オングストローム(以下、Aと称す)の透明
導電膜2が被覆されている。例えば厚さ4000〜50
00AのY2 O3 からなる第1誘電体層3は、前記透明
導電膜2上に形成されている。例えば厚さ1000Aの
ZnSからなる第1半導体層4は、前記第1誘電体層3
上に形成されている。イットリウムオキシ硫化物からな
る母体に発光中心としてTmを0.2原子%含有させた
組成を有する厚さ5200Aの発光層5は、前記第1半
導体層4上に形成されている。例えば厚さ1000Aの
ZnSからなる第2半導体層6は、前記発光層5上に形
成されている。なお、前記第1半導体層4、発光層5お
よび第2半導体層6はほぼ同じ面積を有する。例えば厚
さ4000〜5000AのY2 O3 からなる第2誘電体
層7は、前記第2半導体層6を含む前記第1誘電体層3
上に被覆されている。Alからなる背面電極8は、前記
第2誘電体層7上に選択的に形成されている。駆動電源
9は、前記透明電極2と前記背面電極8に接続されてい
る。
に説明する。 (実施例1)図1は、本実施例1の青色EL素子を示す
断面図である。ガラス基板1上には、ITOからなる厚
さ1700オングストローム(以下、Aと称す)の透明
導電膜2が被覆されている。例えば厚さ4000〜50
00AのY2 O3 からなる第1誘電体層3は、前記透明
導電膜2上に形成されている。例えば厚さ1000Aの
ZnSからなる第1半導体層4は、前記第1誘電体層3
上に形成されている。イットリウムオキシ硫化物からな
る母体に発光中心としてTmを0.2原子%含有させた
組成を有する厚さ5200Aの発光層5は、前記第1半
導体層4上に形成されている。例えば厚さ1000Aの
ZnSからなる第2半導体層6は、前記発光層5上に形
成されている。なお、前記第1半導体層4、発光層5お
よび第2半導体層6はほぼ同じ面積を有する。例えば厚
さ4000〜5000AのY2 O3 からなる第2誘電体
層7は、前記第2半導体層6を含む前記第1誘電体層3
上に被覆されている。Alからなる背面電極8は、前記
第2誘電体層7上に選択的に形成されている。駆動電源
9は、前記透明電極2と前記背面電極8に接続されてい
る。
【0012】前述した各膜の形成は、RFマグネトロン
スパッタにより行った。特に、前記発光層5はY2 S
3 :Tmからなるターゲットを用い、アルゴンと酸素の
混合ガス雰囲気中でRFマグネトロンスパッタにより形
成した。この時、前記アルゴンと酸素の混合ガスの比率
を調節することによりS/O=1.0のイットリウムオ
キシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有させた
組成を有する発光層が形成された。また、前記第1、第
2の誘電体層3、7はイットリウムからなるターゲット
を用い、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気中でRFマグ
ネトロンスパッタ蒸着を行うことによって形成した。さ
らに、前記第2誘電体層7を形成した後、1.2×10
-4Paの真空度、590〜610℃の温度で1時間熱処
理し、その後前記Alの背面電極8を形成した。
スパッタにより行った。特に、前記発光層5はY2 S
3 :Tmからなるターゲットを用い、アルゴンと酸素の
混合ガス雰囲気中でRFマグネトロンスパッタにより形
成した。この時、前記アルゴンと酸素の混合ガスの比率
を調節することによりS/O=1.0のイットリウムオ
キシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有させた
組成を有する発光層が形成された。また、前記第1、第
2の誘電体層3、7はイットリウムからなるターゲット
を用い、アルゴンと酸素の混合ガス雰囲気中でRFマグ
ネトロンスパッタ蒸着を行うことによって形成した。さ
らに、前記第2誘電体層7を形成した後、1.2×10
-4Paの真空度、590〜610℃の温度で1時間熱処
理し、その後前記Alの背面電極8を形成した。
【0013】(参照例1)S/O=1.7のイットリウ
ムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有し
た組成を有する発光層を備える以外、実施例1と同様で
図1に示す構造の青色EL素子を作製した。
ムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有し
た組成を有する発光層を備える以外、実施例1と同様で
図1に示す構造の青色EL素子を作製した。
【0014】実施例1および参照例1の青色EL素子に
ついて、駆動条件として高周波電源9から透明電極2と
背面電極8に周波数5kHz、180VO-P の交流電圧
を印加し、発光スペクトルを測定した。実施例1の青色
EL素子の発光スペクトルを図2に、参照例1の青色E
L素子の発光スペクトルを図3にそれぞれ示す。
ついて、駆動条件として高周波電源9から透明電極2と
背面電極8に周波数5kHz、180VO-P の交流電圧
を印加し、発光スペクトルを測定した。実施例1の青色
EL素子の発光スペクトルを図2に、参照例1の青色E
L素子の発光スペクトルを図3にそれぞれ示す。
【0015】図2から明らかなようにS/O=1.0の
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた実施例1の青
色EL素子は波長460nmのピーク強度(IB )と波
長800nmのピーク強度(IIR)とのピーク強度比
(IB /IIR)が5.0になり、高輝度の青色発光を実
現できることがわかる。これに対し、S/O=1.7の
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた参照例1の青
色EL素子は前記ピーク強度比(IB /IIR)が0.4
と青色の発光効率が低くなる。
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた実施例1の青
色EL素子は波長460nmのピーク強度(IB )と波
長800nmのピーク強度(IIR)とのピーク強度比
(IB /IIR)が5.0になり、高輝度の青色発光を実
現できることがわかる。これに対し、S/O=1.7の
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた参照例1の青
色EL素子は前記ピーク強度比(IB /IIR)が0.4
と青色の発光効率が低くなる。
【0016】また、図2および従来の青色EL素子のス
ペクトルを示す既述した図5から本実施例1の青色EL
素子は、波長460nmのピークを有し、従来の青色E
L素子が波長約480nmのピークを有する場合に比べ
て純青色の波長(430nm)側にシフトしていること
がわかる。
ペクトルを示す既述した図5から本実施例1の青色EL
素子は、波長460nmのピークを有し、従来の青色E
L素子が波長約480nmのピークを有する場合に比べ
て純青色の波長(430nm)側にシフトしていること
がわかる。
【0017】実施例2 Y2 S3 :Tmからなるターゲットを用い、アルゴンと
酸素の混合ガス雰囲気中でRFマグネトロンスパッタに
より成膜する際、前記アルゴンと酸素の混合ガスの比率
を調節することによりS/O=0.7のイットリウムオ
キシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有させた
組成を有する発光層を備える以外、実施例1と同様で図
1に示す構造の青色EL素子を作製した。
酸素の混合ガス雰囲気中でRFマグネトロンスパッタに
より成膜する際、前記アルゴンと酸素の混合ガスの比率
を調節することによりS/O=0.7のイットリウムオ
キシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原子%含有させた
組成を有する発光層を備える以外、実施例1と同様で図
1に示す構造の青色EL素子を作製した。
【0018】実施例2の青色EL素子について、駆動条
件として高周波電源9から透明電極2と背面電極8に周
波数5kHz、180VO-P の交流電圧を印加し、発光
スペクトルを測定した。その結果を図4に示す。
件として高周波電源9から透明電極2と背面電極8に周
波数5kHz、180VO-P の交流電圧を印加し、発光
スペクトルを測定した。その結果を図4に示す。
【0019】図4から明らかなようにS/O=0.7の
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた実施例2の青
色EL素子は、波長800nmのピーク強度(IIR)が
ほとんどゼロになるため、前記ピーク強度比(IB /I
IR)が無限大になり、より一層高輝度の青色発光を実現
できることがわかる。
イットリウムオキシ硫化物を母体とし、Tmを0.2原
子%含有した組成を有する発光層を備えた実施例2の青
色EL素子は、波長800nmのピーク強度(IIR)が
ほとんどゼロになるため、前記ピーク強度比(IB /I
IR)が無限大になり、より一層高輝度の青色発光を実現
できることがわかる。
【0020】なお、前記実施例では発光層の母体として
イットリウムオキシ硫化物を用いたが、ランタンオキシ
硫化物またはガドリウムオキシ硫化物を用いても実施例
1とほぼ同様な結果を得ることが可能である。
イットリウムオキシ硫化物を用いたが、ランタンオキシ
硫化物またはガドリウムオキシ硫化物を用いても実施例
1とほぼ同様な結果を得ることが可能である。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればT
m3+のELスペクトルにおいて赤外の発光を減少させて
青色EL効率を高めることができ、ひいてはフルカラー
EL表示装置に必要な薄膜型青色EL素子を提供でき
る。
m3+のELスペクトルにおいて赤外の発光を減少させて
青色EL効率を高めることができ、ひいてはフルカラー
EL表示装置に必要な薄膜型青色EL素子を提供でき
る。
【図1】本発明の実施例1における薄膜型青色EL素子
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】実施例1の薄膜型青色EL素子の発光スペクト
ル図。
ル図。
【図3】参照例1の薄膜型青色EL素子の発光スペクト
ル図。
ル図。
【図4】実施例2の薄膜型青色EL素子の発光スペクト
ル図。
ル図。
【図5】従来の薄膜型青色EL素子の発光スペクトル
図。
図。
1…ガラス基板、2…透明電極、3、7…誘電体層、
4、6…半導体層、5…発光層。
4、6…半導体層、5…発光層。
Claims (4)
- 【請求項1】 ツリウムを青色発光中心とする発光層の
片面もしくは両面に誘電体層を有する薄膜型エレクトロ
ルミネッセンス素子において、 常温で波長460±10nmのピークおよび波長800
±10nmのピークのスペクトルを有し、かつ前記波長
460±10nmのピーク強度(IB )と波長800±
10nmのピーク強度(IIR)とのピーク強度比(IB
/IIR)が1.0以上であるエレクトロルミネッセンス
が発生することを特徴とする薄膜型青色エレクトロルミ
ネッセンス素子。 - 【請求項2】 前記発光層は、母体がイットリウム、ラ
ンタンおよびガドリウムから選ばれるいずれか一つの元
素のオキシ硫化物からなり、かつ硫黄(S)と酸素
(O)との原子数比(S/O)が0.5〜1.5である
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜型青色エレクトロ
ルミネッセンス素子。 - 【請求項3】 前記発光層と前記誘電体層との間には、
II−VI族の半導体層が介在されていることを特徴とする
請求項1記載の薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素
子。 - 【請求項4】 ツリウムを青色発光中心とし、母体が硫
黄(S)と酸素(O)との原子数比(S/O)が0.7
〜1.0のイットリウムオキシ硫化物からなる発光層
と、 前記発光層の片面もしくは両面に形成された誘電体層
と、 前記発光層と前記誘電体層との間に介在されたZnSか
らなる半導体層とを具備したことを特徴とする薄膜型青
色エレクトロルミネッセンス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6134507A JPH088063A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6134507A JPH088063A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH088063A true JPH088063A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15129944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6134507A Pending JPH088063A (ja) | 1994-06-16 | 1994-06-16 | 薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH088063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8829515B2 (en) | 2012-05-16 | 2014-09-09 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Transistor having sulfur-doped zinc oxynitride channel layer and method of manufacturing the same |
US9312391B2 (en) | 2013-03-27 | 2016-04-12 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Solution composition for forming oxide semiconductor, and oxide semiconductor and electronic device including the same |
-
1994
- 1994-06-16 JP JP6134507A patent/JPH088063A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8829515B2 (en) | 2012-05-16 | 2014-09-09 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Transistor having sulfur-doped zinc oxynitride channel layer and method of manufacturing the same |
US9312391B2 (en) | 2013-03-27 | 2016-04-12 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Solution composition for forming oxide semiconductor, and oxide semiconductor and electronic device including the same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07335382A (ja) | 薄膜el素子 | |
US5086252A (en) | Thin film electroluminescence device | |
US4916360A (en) | Thin film electroluminescent device with ZnS as host material | |
JPH088063A (ja) | 薄膜型青色エレクトロルミネッセンス素子 | |
JPH0272592A (ja) | 薄膜el素子 | |
JP2000104060A (ja) | 交流式薄膜エレクトロルミネッセンス装置用の蛍光体材料 | |
JPH06196261A (ja) | 薄膜型エレクトロルミネツセンス素子 | |
US6451460B1 (en) | Thin film electroluminescent device | |
JP3442918B2 (ja) | 薄膜エレクトロルミネッセンスパネル | |
JPS6040160B2 (ja) | 電場発光素子 | |
Minami et al. | A new thin-film phosphor using multicomponent oxides composed of Y2O3 and GeO2 | |
JPH0123917B2 (ja) | ||
JPH027072B2 (ja) | ||
JPS6320000B2 (ja) | ||
JP3308308B2 (ja) | 薄膜elディスプレイ素子及びその製造方法 | |
Cho et al. | Device with ZnS: TbOF/ZnS: PrOF Phosphor Layers | |
JPS592158B2 (ja) | 薄膜el素子 | |
JPH01245085A (ja) | 薄膜el素子 | |
JPH0294289A (ja) | 薄膜型エレクトロルミネツセンス素子の製造法 | |
JPS598040B2 (ja) | 薄膜el素子 | |
JP2000188182A (ja) | 紫外発光エレクトロルミネッセンス素子及び画像表示装置 | |
JPH01217885A (ja) | 薄膜el素子 | |
JPS5855636B2 (ja) | 薄膜el素子 | |
JPH0266872A (ja) | 白色発光薄膜el素子 | |
JPS58680B2 (ja) | 電場発光板 |