JPH0878947A - 偏波面制御アンテナ装置 - Google Patents

偏波面制御アンテナ装置

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JPH0878947A
JPH0878947A JP20964494A JP20964494A JPH0878947A JP H0878947 A JPH0878947 A JP H0878947A JP 20964494 A JP20964494 A JP 20964494A JP 20964494 A JP20964494 A JP 20964494A JP H0878947 A JPH0878947 A JP H0878947A
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JP
Japan
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handed
antenna
polarization
port
antenna substrate
Prior art date
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Application number
JP20964494A
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English (en)
Inventor
Noboru Toyama
昇 外山
Takao Murata
孝雄 村田
Masa Fujita
雅 藤田
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Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Publication date
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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は導波管内の位相板やアンテナ全体を
機械的に動かすことなく、かつアンテナ装置全体の重量
を増加させることなく、偏波面の高速回転を可能にして
移動体に搭載しても、衛星回線に要求されている交差偏
波識別度の規定値を満たす。 【構成】 信号入力端子4に送信信号が入力されたと
き、振幅位相調整回路2によって前記送信信号を取り込
み、これを2つに分けて、指定された増幅率で各々、増
幅した後、増幅済みの送信信号の位相を指定された値に
して、前記円偏波放射素子3の右旋ポート5、左旋ポー
ト6に各々、給電し、この円偏波放射素子3から、指定
された位相だけ傾いた直線偏波面を持つ電波を出射させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波帯の電波を
使って、直線偏波の通信衛星に電波を送信する地球局側
のアンテナ装置に係わり、特に送信偏波面の傾きを電子
的に制御することにより、移動体上から衛星に向けて電
波を送信する偏波面制御アンテナ装置に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、移動体上から通
信衛星に向けて電波を送信するときの偏波面を電子制御
して偏波面を制御する偏波面制御アンテナ装置に関し、
円偏波を放射するマイクロストリップ放射素子の右旋ポ
ートおよび左旋ポートの励振振幅と、振幅位相とを制御
することにより、任意の傾きの直線偏波を送信し得るよ
うしたものである。
【0003】
【従来の技術】マイクロ波帯の電波を使って、直線偏波
の通信衛星に電波を送信する地球局側のアンテナ装置で
は、種々の偏波面制御方法、例えば大型のアンテナ装置
では、導波管内に装填された位相板を機械的に回転させ
る方法などを使用し、また小型のアンテナ装置では、ア
ンテナ装置全体を回転させる方法などを使用して、直線
偏波の偏波面の傾きを調整するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した種
々の偏波面制御方法では、地球局側のアンテナ装置を固
定して使用する場合には、何らの問題も発生しないが、
移動体上に設けられた地球局では、移動体の向きや位置
が変化しても、アンテナ装置から送信される電波の直線
偏波面を一定に保たなければならないため、移動体が移
動したときなどに、アンテナ装置から送信される電波の
偏波面を迅速に回転させなければならない。
【0005】しかしながら、上述した種々の偏波面制御
方法のように、導波管内の位相板やアンテナ装置全体を
機械的に動かして偏波面を制御する方法では、電波の直
線偏波面を迅速に回転させることが難しく、衛星回線に
要求されている交差偏波識別度の規定値を満たすことが
難しいという問題があった。
【0006】さらに、アンテナ装置の導波管内に設けら
れている位相板やアンテナ装置全体を機械的に動かして
偏波面を制御する方法では、位相板やアンテナ装置全体
を機械的に動かす機構部分を設ける分だけ、重量が増加
してしまうので、移動体上にアンテナ装置を搭載し難い
という問題があった。
【0007】本発明は上記の事情に鑑み、導波管内の位
相板やアンテナ全体を機械的に動かすことなく、円偏波
放射素子の右旋ポートおよび左旋ポートの励振振幅と、
励振位相とを電気的に制御することにより、送信電波の
偏波面を制御することができ、これによってアンテナ装
置全体の重量を増加させることなく、偏波面の高速回転
を可能にして移動体に搭載しても、衛星回線に要求され
ている交差偏波識別度の規定値を満たすことができる偏
波面制御アンテナ装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1の偏波面制御アンテナ装置で
は、送受信対象となる電波の偏波面の傾きに対応して、
右旋円偏波用送受信信号と、左旋円偏波用送受信信号と
に振幅差または位相差のうち、少なくとも、位相差を与
える振幅位相調整回路と、前記振幅位相調整回路で振
幅、位相のうち、少なくとも位相差が調整された右旋円
偏波用送受信信号、左旋円偏波用送受信信号を取り込ん
で、右円偏波、左円偏波を生成し、これら右円偏波、左
円偏波を合成した直線偏波面を持つ直線偏波を出射する
円偏波素子とを備えたことを特徴としている。
【0009】また、請求項2では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成されるアンテナ基板と、このア
ンテナ基板の裏面に形成されるアース面と、前記アンテ
ナ基板の表面に形成されるマイクロストリップパッチと
によって構成されるアンテナ素子を使用することを特徴
としている。
【0010】また、請求項3では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成されるアンテナ基板と、このア
ンテナ基板の裏面に形成されるアース面と、前記アンテ
ナ基板の表面に形成される複数のマイクロストリップパ
ッチと、これらの各マイクロストリップパッチの右旋ポ
ートおよび左旋ポートに給電する複数の配線とによって
構成されるアレー形アンテナ素子を使用することを特徴
としている。
【0011】また、請求項4では、請求項2、3のいず
れかに記載の偏波面制御アンテナ装置において、前記ア
ンテナ基板の表面側から、前記マイクロストリップパッ
チの右旋ポート、左旋ポートのいずれか一方に給電する
とともに、前記アンテナ基板の裏面側から前記マイクロ
ストリップパッチの右旋ポート、左旋ポートの他方に給
電することを特徴としている。
【0012】また、請求項5では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成される右旋用アンテナ基板、こ
の右旋用アンテナ基板の裏面に形成される右旋用アース
面、前記右旋用アンテナ基板の表面に形成される右旋用
マイクロストリップパッチによって構成される右旋用ア
ンテナ素子と、誘電体によって構成される左旋用アンテ
ナ基板、この左旋用アンテナ基板の裏面に形成される左
旋用アース面、前記左旋用アンテナ基板の表面に形成さ
れる左旋用マイクロストリップパッチによって構成され
る左旋用アンテナ素子とを積層して構成した積層形アン
テナ素子を使用することを特徴としている。
【0013】
【作用】上記の構成において、請求項1の偏波面制御ア
ンテナ装置では、振幅位相調整回路によって送受信対象
となる電波の偏波面の傾きに対応して、右旋円偏波用送
受信信号と、左旋円偏波用送受信信号とに振幅差または
位相差のうち、少なくとも、位相差を与えるとともに、
円偏波素子によって前記振幅位相調整回路で振幅、位相
のうち、少なくとも位相差が調整された右旋円偏波用送
受信信号、左旋円偏波用送受信信号を取り込んで、右円
偏波、左円偏波を生成し、これら右円偏波、左円偏波を
合成した直線偏波面を持つ直線偏波を出射することによ
り、導波管内の位相板やアンテナ全体を機械的に動かす
ことなく、円偏波放射素子の右旋ポートおよび左旋ポー
トの励振振幅と、励振位相とを電気的に制御することに
より、送信電波の偏波面を制御し、これによってアンテ
ナ装置全体の重量を増加させることなく、偏波面の高速
回転を可能にして移動体に搭載しても、衛星回線に要求
されている交差偏波識別度の規定値を満たす。
【0014】また、請求項2では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成されるアンテナ基板と、このア
ンテナ基板の裏面に形成されるアース面と、前記アンテ
ナ基板の表面に形成されるマイクロストリップパッチと
によって構成されるアンテナ素子を使用することによ
り、送信電波の偏波面を制御し、これによってアンテナ
装置全体の重量を増加させることなく、偏波面の高速回
転を可能にして移動体に搭載しても、衛星回線に要求さ
れている交差偏波識別度の規定値を満たす。
【0015】また、請求項3では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成されるアンテナ基板と、このア
ンテナ基板の裏面に形成されるアース面と、前記アンテ
ナ基板の表面に形成される複数のマイクロストリップパ
ッチと、これらの各マイクロストリップパッチの右旋ポ
ートおよび左旋ポートに給電する複数の配線とによって
構成されるアレー形アンテナ素子を使用することによ
り、送信電波の偏波面を制御し、これによってアンテナ
装置全体の重量を増加させることなく、偏波面の高速回
転を可能にして移動体に搭載しても、衛星回線に要求さ
れている交差偏波識別度の規定値を満たす。
【0016】また、請求項4では、請求項2、3のいず
れかに記載の偏波面制御アンテナ装置において、前記ア
ンテナ基板の表面側から、前記マイクロストリップパッ
チの右旋ポート、左旋ポートのいずれか一方に給電する
とともに、前記アンテナ基板の裏面側から前記マイクロ
ストリップパッチの右旋ポート、左旋ポートの他方に給
電することにより、送信電波の偏波面を制御し、これに
よってアンテナ装置全体の重量を増加させることなく、
偏波面の高速回転を可能にして移動体に搭載しても、衛
星回線に要求されている交差偏波識別度の規定値を満た
す。
【0017】また、請求項5では、請求項1に記載の偏
波面制御アンテナ装置において、前記円偏波素子とし
て、誘電体によって構成される右旋用アンテナ基板、こ
の右旋用アンテナ基板の裏面に形成される右旋用アース
面、前記右旋用アンテナ基板の表面に形成される右旋用
マイクロストリップパッチによって構成される右旋用ア
ンテナ素子と、誘電体によって構成される左旋用アンテ
ナ基板、この左旋用アンテナ基板の裏面に形成される左
旋用アース面、前記左旋用アンテナ基板の表面に形成さ
れる左旋用マイクロストリップパッチによって構成され
る左旋用アンテナ素子とを積層して構成した積層形アン
テナ素子を使用することにより、送信電波の偏波面を制
御し、これによってアンテナ装置全体の重量を増加させ
ることなく、偏波面の高速回転を可能にして移動体に搭
載しても、衛星回線に要求されている交差偏波識別度の
規定値を満たす。
【0018】
【実施例】図1は本発明による偏波面制御アンテナ装置
の一実施例を示す構成図である。
【0019】この図に示す偏波面制御アンテナ装置1は
振幅位相調整回路2と、円偏波放射素子3とを備えてお
り、信号入力端子4に送信信号が入力されたとき、振幅
位相調整回路2によって前記送信信号を取り込み、これ
を2つに分けて、指定された増幅率で各々、増幅した
後、増幅済みの送信信号の位相を指定された値にして、
前記円偏波放射素子3の右旋ポート5、左旋ポート6に
各々、給電し、この円偏波放射素子3から、指定された
位相だけ傾いた直線偏波面を持つ電波を出射させる。
【0020】振幅位相調整回路2は前記信号入力端子4
に送信信号が入力されたとき、これを取り込んで2分す
る分配器7と、この分配器7から出力される一方の送信
信号を取り込むとともに、これを指定された増幅率で増
幅し、右旋円偏波用の送信信号として、前記円偏波放射
素子3の右旋ポート5に給電する増幅器8と、前記分配
器7から出力される他方の送信信号を取り込み、これを
指定された増幅率で増幅する増幅器9と、この増幅器9
から出力される送信信号を取り込むとともに、これを位
相φだけ移相させ、左旋円偏波用の送信信号として、前
記円偏波放射素子3の左旋ポート6に給電する可変移相
器10とを備えている。
【0021】そして、信号入力端子4に送信信号が入力
されたとき、分配器7および各増幅器8、9によってこ
れを2分して各々、増幅した後、一方の送信信号を前記
円偏波放射素子3の右旋ポート5に給電するとともに、
可変移相器10によって他方の送信信号を予め設定され
ている位相φだけ移相して前記円偏波放射素子3の左旋
ポート6に給電し、この円偏波放射素子3から、位相φ
/2だけ傾いた直線偏波面を持つ電波を出射させる。
【0022】円偏波放射素子3は誘電体板によって構成
されるアンテナ基板11と、このアンテナ基板11の裏
面に形成された薄膜状の導電板によって構成されるアー
ス面12と、前記アンテナ基板11の表面に形成され
た、対角部分に切り欠き13、14を有する正方形の導
電板によって構成され、その一辺側に右旋ポート5が形
成され、他辺側に左旋ポート6が形成されたマイクロス
トリップパッチ15とを備えている。
【0023】そして、右旋ポート5のみに送信信号が給
電されたとき、この右旋ポート5の右側に形成された切
り欠き13との相互作用により、偏波面が右方向に旋回
する電波(右旋回円偏波)を出射し、また左旋ポート6
のみに送信信号が給電されたとき、この左旋ポート6の
左側に形成された切り欠き14との相互作用により、偏
波面が左方向に旋回する電波(左旋回円偏波)を出射す
る。
【0024】これによって、前記振幅位相調整回路2か
ら右旋円偏波用の送信信号が出力されて、これが右旋ポ
ート5に給電されるとともに、左旋円偏波用の送信信号
が出力されて、これが左旋ポート6に給電されていると
き、図2に示す如くこれらの各送信信号の振幅および位
相に対応する電界ベクトルの合成方向、例えば各送信信
号の振幅が同じであるときには、位相φ/2だけ傾いた
直線偏波面を持つ電波を出射する。
【0025】このようにこの実施例においては、信号入
力端子4に送信信号が入力されたとき、振幅位相調整回
路2によって前記送信信号を取り込み、これを2つに分
けて、指定された増幅率で各々、増幅した後、増幅済み
の送信信号の位相を指定された値にして、前記円偏波放
射素子3の右旋ポート5、左旋ポート6に各々、給電
し、この円偏波放射素子3から、指定された位相だけ傾
いた直線偏波面を持つ電波を出射させるようにしている
ので、従来のアンテナ装置のように、導波管内の位相板
やアンテナ全体を機械的に動かすことなく、円偏波放射
素子3の右旋ポート5および左旋ポート6の励振振幅
と、励振位相とを電気的に制御するだけで、送信電波の
偏波面を制御することができ、これによってアンテナ装
置全体の重量を増加させることなく、偏波面の高速回転
を行うことができ、移動体に搭載された場合でも、衛星
回線に要求されている交差偏波識別度の規定値を満たす
ことができる。
【0026】また、上述した実施例においては、1つの
マイクロストリップパッチ15を持つ円偏波放射素子3
を使用するようにしているが、図3に示す如く8つのマ
イクロストリップパッチ15-1〜15-8を持つ円偏波放
射素子3aを使用するようにしても良い。
【0027】この場合、この円偏波放射素子3aは、誘
電体板によって構成されるアンテナ基板11aと、この
アンテナ基板11aの表面に形成された、対角部分に切
り欠き13、14を有する正方形の導電板によって構成
され、その一辺側に右旋ポート5が形成され、他辺側に
左旋ポート6が形成された8つのマイクロストリップパ
ッチ15-1〜15-8と、前記アンテナ基板11aの表面
に形成された薄膜状の導電板によって構成され、右旋ポ
ート端子16に給電された右旋円偏波用の送信信号を前
記各マイクロストリップパッチ15-1〜15-8の右旋ポ
ート5に導く配線17とを備えている。
【0028】さらに、この円偏波放射素子3aは、図4
の裏面図に示す如く前記アンテナ基板11aの裏面に形
成された薄膜状の導電板によって構成され、前記各マイ
クロストリップパッチ15-1〜15-8の各左旋ポート6
に対応する部分に切抜き18が形成されたアース面12
aと、前記アンテナ基板11aを上下に貫通して、前記
各マイクロストリップパッチ15-1〜15-8の各左旋ポ
ート6を各切抜き18内に電気的に露出させる8つの貫
通ピン19と、前記アンテナ基板11aの裏面に配置さ
れ、前記アース面12aと絶縁された導電性薄膜によっ
て構成され、左旋ポート端子20に給電された左旋円偏
波用の送信信号を各貫通ピン19に導いて、前記各マイ
クロストリップパッチ15-1〜15-8の左旋ポート6に
導く配線21とを備えている。
【0029】そして、右旋ポート端子16のみに送信信
号が給電されたとき、アンテナ基板11aの表面側に形
成された配線17によって、これを各マイクロストリッ
プパッチ15-1〜15-8の右旋ポート5に給電して、こ
の右旋ポート5の右側に形成された切り欠き13との相
互作用により、偏波面が右方向に旋回する電波(右旋回
円偏波)を出射し、また左旋ポート端子20のみに送信
信号が給電されたとき、アンテナ基板11aの裏面側に
形成された配線21によって、これを各貫通ピン19に
導いて、各マイクロストリップパッチ15-1〜15-8の
左旋ポート6に給電し、この左旋ポート6の左側に形成
された切り欠き14との相互作用により、偏波面が左方
向に旋回する電波(左旋回円偏波)を出射する。
【0030】これにより、右旋ポート端子16に送信信
号が給電され、アンテナ基板11aの表面側に形成され
た配線17によって、これが各マイクロストリップパッ
チ15-1〜15-8の右旋ポート5に給電されるととも
に、左旋ポート端子20に送信信号が給電され、アンテ
ナ基板11aの裏面側に形成された配線21によって、
これが各貫通ピン19に導かれて、各マイクロストリッ
プパッチ15-1〜15-8の左旋ポート6に給電されてい
るとき、各マイクロストリップパッチ15-1〜15-8毎
に、これらの各送信信号の振幅および位相に対応する電
界ベクトルの合成方向、例えば各送信信号の振幅が同じ
であるときには、これら送信信号の1/2の位相差だけ
傾いた直線偏波面を持つ電波を出射する。
【0031】このように、この円偏波放射素子3aで
は、アンテナ基板11aの表面で、各マイクロストリッ
プパッチ15-1〜15-8の右旋ポート5に給電するとと
もに、アンテナ基板11aの裏面で、各マイクロストリ
ップパッチ15-1〜15-8の左旋ポート6に給電するよ
うにしているので、各ポート間での干渉を避けて、各マ
イクロストリップパッチ15-1〜15-8から出射される
電波の直線偏波面がずれないようにすることができると
ともに、各配線17、21のレイアウトを容易にするこ
とができる。
【0032】また、上述した各実施例においては、対角
部分に切り欠き13、14を形成した正方形の導電板に
よって右旋円偏波、左旋円偏波を出射するマイクロスト
リップパッチ15やマイクロストリップパッチ15-1〜
15-8を構成するようにしているが、円形の導電板によ
って構成されるマイクロストリップパッチや対角部分に
切り欠きが無い正方形の導電板によって構成されるマイ
クロストリップパッチなどを使用するようにしても良
い。
【0033】但し、この場合、右旋円偏波用の送信信号
から位相角0度の右旋円偏波用の送信信号と、位相角9
0度の右旋円偏波用の送信信号を生成し、これらを各マ
イクロストリップパッチに2点給電して、各マイクロス
トリップパッチから右旋円偏波を出射させ、また左旋円
偏波用の送信信号から位相角0度の左旋円偏波用の送信
信号と、位相角90度の左旋円偏波用の送信信号を生成
し、これらを各マイクロストリップパッチに2点給電し
て、各マイクロストリップパッチから左旋円偏波を出射
させることにより、各マイクロストリップパッチから右
旋円偏波、左旋円偏波を出射させる。
【0034】このようにしても、上述した各円偏波放射
素子3、3aと同様に、右旋円偏波用の送信信号の振幅
および位相と、左旋円偏波用の送信信号の振幅および位
相とに対応する電界ベクトルの合成方向、例えば各送信
信号の振幅が同じであるときには、これら送信信号の1
/2の位相差だけ傾いた直線偏波面を持つ電波を出射す
ることができる。
【0035】また、上述した各実施例においては、1枚
のアンテナ基板11、11a上に右旋円偏波、左旋円偏
波を出射する1枚のマイクロストリップパッチ15や複
数枚のマイクロストリップパッチ15-1〜15-8を配置
するようにしているが、このような円偏波放射素子3、
3aに代えて、右旋円偏波を出射する右旋用アンテナ素
子と、左旋円偏波を出射する左旋用アンテナ素子とを積
層した円偏波放射素子を使用するようにしても良い。
【0036】この場合、右旋用アンテナ素子は、誘電体
によって構成される右旋用アンテナ基板と、この右旋用
アンテナ基板の裏面に形成される右旋用アース面と、前
記右旋用アンテナ基板の表面に形成される右旋用マイク
ロストリップパッチとによって構成され、左旋用アンテ
ナ素子は、誘電体によって構成される左旋用アンテナ基
板と、この左旋用アンテナ基板の裏面に形成される左旋
用アース面と、前記左旋用アンテナ基板の表面に形成さ
れる左旋用マイクロストリップパッチとによって構成さ
れる。
【0037】このようにしても、上述した各円偏波放射
素子3、3aと同様に、右旋用アンテナ素子に供給され
る送信信号の振幅および位相と、左旋用アンテナ素子に
供給される送信信号の振幅および位相とに対応する電界
ベクトルの合成方向、例えば各送信信号の振幅が同じで
あるときには、これら送信信号の1/2の位相差だけ傾
いた直線偏波面を持つ電波を出射することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1〜5では、導波管内の位相板やアンテナ全体を機
械的に動かすことなく、円偏波放射素子の右旋ポートお
よび左旋ポートの励振振幅と、励振位相とを電気的に制
御することにより、送信電波の偏波面を制御することが
でき、これによってアンテナ装置全体の重量を増加させ
ることなく、偏波面の高速回転を可能にして移動体に搭
載しても、衛星回線に要求されている交差偏波識別度の
規定値を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偏波面制御アンテナ装置の一実施
例を示す構成図である。
【図2】図1に示す円偏波放射素子から出射される電波
の偏波面を説明するための模式図である。
【図3】本発明による偏波面制御アンテナ装置で使用さ
れる他の円偏波放射素子の一例を示す表面図である。
【図4】図3に示す円偏波放射素子の裏面図である。
【符号の説明】
1 偏波面制御アンテナ装置 2 振幅位相調整回路 3 円偏波放射素子(円偏波素子、アンテナ素子) 3a 円偏波放射素子(円偏波素子、アレー形アンテナ
素子) 4 信号入力端子 5 右旋ポート 6 左旋ポート 7 分配器 8、9 増幅器 10 可変移相器 11 アンテナ基板 11a アンテナ基板 12 アース面 12a アース面 13、14 切り欠き 15 マイクロストリップパッチ 15-1〜15-8 マイクロストリップパッチ 17 配線 18 切抜き 19 貫通ピン 20 左旋ポート端子 21 配線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送受信対象となる電波の偏波面の傾きに
    対応して、右旋円偏波用送受信信号と、左旋円偏波用送
    受信信号とに振幅差または位相差のうち、少なくとも、
    位相差を与える振幅位相調整回路と、 前記振幅位相調整回路で振幅、位相のうち、少なくとも
    位相差が調整された右旋円偏波用送受信信号、左旋円偏
    波用送受信信号を取り込んで、右円偏波、左円偏波を生
    成し、これら右円偏波、左円偏波を合成した直線偏波面
    を持つ直線偏波を出射する円偏波素子と、 を備えたことを特徴とする偏波面制御アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の偏波面制御アンテナ装
    置において、 前記円偏波素子として、誘電体によって構成されるアン
    テナ基板と、このアンテナ基板の裏面に形成されるアー
    ス面と、前記アンテナ基板の表面に形成されるマイクロ
    ストリップパッチとによって構成されるアンテナ素子を
    使用する、 ことを特徴とする偏波面制御アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の偏波面制御アンテナ装
    置において、 前記円偏波素子として、誘電体によって構成されるアン
    テナ基板と、このアンテナ基板の裏面に形成されるアー
    ス面と、前記アンテナ基板の表面に形成される複数のマ
    イクロストリップパッチと、これらの各マイクロストリ
    ップパッチの右旋ポートおよび左旋ポートに給電する複
    数の配線とによって構成されるアレー形アンテナ素子を
    使用する、 ことを特徴とする偏波面制御アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2、3のいずれかに記載の偏波面
    制御アンテナ装置において、 前記アンテナ基板の表面側から、前記マイクロストリッ
    プパッチの右旋ポート、左旋ポートのいずれか一方に給
    電するとともに、前記アンテナ基板の裏面側から前記マ
    イクロストリップパッチの右旋ポート、左旋ポートの他
    方に給電する、 ことを特徴とする偏波面制御アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の偏波面制御アンテナ装
    置において、 前記円偏波素子として、誘電体によって構成される右旋
    用アンテナ基板、この右旋用アンテナ基板の裏面に形成
    される右旋用アース面、前記右旋用アンテナ基板の表面
    に形成される右旋用マイクロストリップパッチによって
    構成される右旋用アンテナ素子と、 誘電体によって構成される左旋用アンテナ基板、この左
    旋用アンテナ基板の裏面に形成される左旋用アース面、
    前記左旋用アンテナ基板の表面に形成される左旋用マイ
    クロストリップパッチによって構成される左旋用アンテ
    ナ素子とを、 積層して構成した積層形アンテナ素子を使用する、 ことを特徴とする偏波面制御アンテナ装置。
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