JPH0877520A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
- Publication number
- JPH0877520A JPH0877520A JP20896794A JP20896794A JPH0877520A JP H0877520 A JPH0877520 A JP H0877520A JP 20896794 A JP20896794 A JP 20896794A JP 20896794 A JP20896794 A JP 20896794A JP H0877520 A JPH0877520 A JP H0877520A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- electrodes
- magnetic
- thin
- magnetic head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヘッド性能の低下を防止する薄膜磁気ヘッド
を提供する。 【構成】 MR層1上にCuがスパッタリングで成膜さ
れ、磁気記録媒体を臨ませる端面側ほど厚みが薄い電極
2a,2bが形成されている。このとき、電極2a,2
bの厚みは磁気記録媒体を臨ませるべき端面側近傍の厚
みhが0.03μmであり、長さ方向に徐々に厚みを増して
MR層1上での厚みHは0.3 μmである。ABS9で研
磨加工され、磁気ディスクMをABS9に臨ませて情報
を読取る。
を提供する。 【構成】 MR層1上にCuがスパッタリングで成膜さ
れ、磁気記録媒体を臨ませる端面側ほど厚みが薄い電極
2a,2bが形成されている。このとき、電極2a,2
bの厚みは磁気記録媒体を臨ませるべき端面側近傍の厚
みhが0.03μmであり、長さ方向に徐々に厚みを増して
MR層1上での厚みHは0.3 μmである。ABS9で研
磨加工され、磁気ディスクMをABS9に臨ませて情報
を読取る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録装置に用いら
れる磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドに関する。
れる磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの外部記録装置として広く
用いられている磁気ディスク装置のような磁気記録装置
は、近年、高密度に対する要求が強まっており、これに
伴って磁気記録媒体における記録トラック幅及び線記録
幅が益々狭小化する傾向にある。このような磁気記録媒
体の記録情報を確実に読取る再生手段として、磁気抵抗
効果(Magmeto-Resistive effect)を利用した磁気抵抗
効果型ヘッドが使用されている。
用いられている磁気ディスク装置のような磁気記録装置
は、近年、高密度に対する要求が強まっており、これに
伴って磁気記録媒体における記録トラック幅及び線記録
幅が益々狭小化する傾向にある。このような磁気記録媒
体の記録情報を確実に読取る再生手段として、磁気抵抗
効果(Magmeto-Resistive effect)を利用した磁気抵抗
効果型ヘッドが使用されている。
【0003】図8は、従来の磁気抵抗効果型の薄膜磁気
ヘッドの電極長手方向の模式的端面図であり、研磨加工
後のものを示している。図9は図8のIX−IX線から見た
模式的縦断面図であり、図10は図8のXーX線から見
た模式的横断面図である。また、図11は図10の薄膜
磁気ヘッドの研磨加工前のものを示した模式的横断面図
である。
ヘッドの電極長手方向の模式的端面図であり、研磨加工
後のものを示している。図9は図8のIX−IX線から見た
模式的縦断面図であり、図10は図8のXーX線から見
た模式的横断面図である。また、図11は図10の薄膜
磁気ヘッドの研磨加工前のものを示した模式的横断面図
である。
【0004】図11に示すように、非磁性の基板7上に
絶縁材料からなる保護層8が形成され、この上に下部磁
気シールド層6、下部絶縁層4が順に形成されている。
下部絶縁層4上に磁気抵抗効果素子層(以下MR層1と
いう)が形成されている。MR層1は、パーマロイ(N
iFe)合金のような高い磁気抵抗効果を有する材料か
らなり、図11に示すように、保護層8の一端面10に
沿って所定長離隔した位置に、磁界中で例えば蒸着法に
よってストライプ状に形成される。MR層1は、トラッ
ク幅方向即ちストライプ長手方向に磁化容易軸となるよ
うに一軸磁気異方性が誘起される。また、MR層1は図
示しないバイアス層及び非磁性層を備え、磁界変化によ
る出力を直線的に応答化するようになっている。
絶縁材料からなる保護層8が形成され、この上に下部磁
気シールド層6、下部絶縁層4が順に形成されている。
下部絶縁層4上に磁気抵抗効果素子層(以下MR層1と
いう)が形成されている。MR層1は、パーマロイ(N
iFe)合金のような高い磁気抵抗効果を有する材料か
らなり、図11に示すように、保護層8の一端面10に
沿って所定長離隔した位置に、磁界中で例えば蒸着法に
よってストライプ状に形成される。MR層1は、トラッ
ク幅方向即ちストライプ長手方向に磁化容易軸となるよ
うに一軸磁気異方性が誘起される。また、MR層1は図
示しないバイアス層及び非磁性層を備え、磁界変化によ
る出力を直線的に応答化するようになっている。
【0005】そして、図9に示すように、MR層1上に
はストライプ状の電極2a,2bが、MR層1に直交す
る方向に一端面10側から他端面側へ延長させて形成さ
れており、電極間を所定長離隔させて長手方向に平行に
形成されている。そして、電極2a,2b状には上部絶
縁層3、上部磁気シールド層5及び保護層8が順次積層
されている。
はストライプ状の電極2a,2bが、MR層1に直交す
る方向に一端面10側から他端面側へ延長させて形成さ
れており、電極間を所定長離隔させて長手方向に平行に
形成されている。そして、電極2a,2b状には上部絶
縁層3、上部磁気シールド層5及び保護層8が順次積層
されている。
【0006】このような薄膜磁気ヘッドは1枚の非磁性
の基板7に複数個作成し、その基板7を所定の寸法、形
状に合わせて機械加工し、スライダを形成する。特に、
MR層1の長手方向に直交する幅方向の長さWは記録情
報の再生感度に密接な関係があり、MR層1の長手方向
と平行に研磨加工することにより、所定の幅に形成され
る。図8,図9,図10に示すように研磨後の一端面
(以下ABS(Air Bearing Surface )9という)には
電極2a,2b、上部磁気シールド層5、下部磁気シー
ルド層6、MR層1、上部絶縁層3、下部絶縁層4及び
保護層8が露出している。
の基板7に複数個作成し、その基板7を所定の寸法、形
状に合わせて機械加工し、スライダを形成する。特に、
MR層1の長手方向に直交する幅方向の長さWは記録情
報の再生感度に密接な関係があり、MR層1の長手方向
と平行に研磨加工することにより、所定の幅に形成され
る。図8,図9,図10に示すように研磨後の一端面
(以下ABS(Air Bearing Surface )9という)には
電極2a,2b、上部磁気シールド層5、下部磁気シー
ルド層6、MR層1、上部絶縁層3、下部絶縁層4及び
保護層8が露出している。
【0007】このような薄膜磁気ヘッドを用いて記録情
報を再生する際には、図9に示すようにABS9を磁気
記録媒体Mに臨ませ、電極2a,2b間に形成されたM
R層1の作用領域11に生じる電気抵抗変化が出力され
る。このような再生時には、MR層1及び電極2a,2
bの上下に形成された上部,下部磁気シールド5,6
は、隣接ビットから作用領域11への漏洩磁界を遮断す
るために用いられている。
報を再生する際には、図9に示すようにABS9を磁気
記録媒体Mに臨ませ、電極2a,2b間に形成されたM
R層1の作用領域11に生じる電気抵抗変化が出力され
る。このような再生時には、MR層1及び電極2a,2
bの上下に形成された上部,下部磁気シールド5,6
は、隣接ビットから作用領域11への漏洩磁界を遮断す
るために用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上の如き構成の薄膜
磁気ヘッドにあっては、ABS9に電極2a,2bがそ
の膜厚分だけ露出している。電極2a,2bには、電気
伝導度が高くコストが安価であるCuが用いられること
が多いが、反面Cuは酸化され易く、ヘッドの腐食を生
じ易い。このために、電極2a,2bの露出面積が大き
い場合にはヘッドの性能劣化が早い。
磁気ヘッドにあっては、ABS9に電極2a,2bがそ
の膜厚分だけ露出している。電極2a,2bには、電気
伝導度が高くコストが安価であるCuが用いられること
が多いが、反面Cuは酸化され易く、ヘッドの腐食を生
じ易い。このために、電極2a,2bの露出面積が大き
い場合にはヘッドの性能劣化が早い。
【0009】また、電極2a,2bにCuよりも耐食性
に優れた材料を用いた場合は、性能劣化は抑制される
が、露出面積が大きいとゴミのような汚れが付着し易
く、付着したときには電極2a,2bと上下に形成され
た磁気シールドとの電気的短絡が生じる。またはヘッド
動作中にヘッドクラッシュを生じる虞がある。
に優れた材料を用いた場合は、性能劣化は抑制される
が、露出面積が大きいとゴミのような汚れが付着し易
く、付着したときには電極2a,2bと上下に形成され
た磁気シールドとの電気的短絡が生じる。またはヘッド
動作中にヘッドクラッシュを生じる虞がある。
【0010】これらの問題を解決するために、ヘッド加
工後にABSを0.02〜0.03μmの厚みの保護膜で被覆
し、異物付着によるヘッド性能の低下を防止する方法が
提案されている(特開平4−276367号公報)。この方法
により、ヘッドの腐食及び汚れの付着は防止できるが、
ABS表面の被覆により浮上間隙が大きくなり、再生感
度が低減するという問題があった。
工後にABSを0.02〜0.03μmの厚みの保護膜で被覆
し、異物付着によるヘッド性能の低下を防止する方法が
提案されている(特開平4−276367号公報)。この方法
により、ヘッドの腐食及び汚れの付着は防止できるが、
ABS表面の被覆により浮上間隙が大きくなり、再生感
度が低減するという問題があった。
【0011】また、MR層をストライプ状の矩形ではな
く、屈曲した形状に形成することにより、ABSにMR
層の作用領域のみを露出した薄膜磁気ヘッドが「IEEE T
ransactions on Magnetics, Vol.27, No.6, 1991, pp.4
690-4692」に記載されている。この薄膜磁気ヘッドでは
電極がABSに露出していないので、ヘッド性能の低下
を抑制することができるが、MR層が屈曲した形状であ
るために、MR層の磁区構造が不安定になり易く、再生
時の再生出力にノイズが重畳し易い。
く、屈曲した形状に形成することにより、ABSにMR
層の作用領域のみを露出した薄膜磁気ヘッドが「IEEE T
ransactions on Magnetics, Vol.27, No.6, 1991, pp.4
690-4692」に記載されている。この薄膜磁気ヘッドでは
電極がABSに露出していないので、ヘッド性能の低下
を抑制することができるが、MR層が屈曲した形状であ
るために、MR層の磁区構造が不安定になり易く、再生
時の再生出力にノイズが重畳し易い。
【0012】これを解決するためには、MR層を矩形に
形成し、かつABSに電極を全く露出させない薄膜磁気
ヘッドが考えられる。図12は、従来の薄膜磁気ヘッド
の模式的横断面図であり研磨後のものを示している。保
護層8上に矩形のMR層1がABS9に露出する態様で
形成されている。MR層1上には、ストライプ状の電極
2a,2bがABS9から所定長離隔された位置から、
ABS9の対向端面側へ延長する態様で形成されてい
る。MR層1の上には、上述したところと同様に磁気シ
ールド及び絶縁層が形成されている。
形成し、かつABSに電極を全く露出させない薄膜磁気
ヘッドが考えられる。図12は、従来の薄膜磁気ヘッド
の模式的横断面図であり研磨後のものを示している。保
護層8上に矩形のMR層1がABS9に露出する態様で
形成されている。MR層1上には、ストライプ状の電極
2a,2bがABS9から所定長離隔された位置から、
ABS9の対向端面側へ延長する態様で形成されてい
る。MR層1の上には、上述したところと同様に磁気シ
ールド及び絶縁層が形成されている。
【0013】このような構造の薄膜磁気ヘッドは、電極
2a,2bがABS9に露出せず、またMR層1が屈曲
していないので、再生出力によるノイズの重畳は生じな
い。しかしながら、電極2a,2bがABS9から所定
長離隔しているために作用領域11のABS9側は両電
極が対向しておらず、このために作用領域11の電流密
度が不均一になり、再生出力に悪影響を及ぼすという問
題があった。また、電極2a,2bのABS9との離隔
距離を可能な限り小さくすることにより、作用領域11
の電流密度がより均一になると考えられるが、実際の工
程では極めて困難であり、量産製造に適さないという問
題があった。
2a,2bがABS9に露出せず、またMR層1が屈曲
していないので、再生出力によるノイズの重畳は生じな
い。しかしながら、電極2a,2bがABS9から所定
長離隔しているために作用領域11のABS9側は両電
極が対向しておらず、このために作用領域11の電流密
度が不均一になり、再生出力に悪影響を及ぼすという問
題があった。また、電極2a,2bのABS9との離隔
距離を可能な限り小さくすることにより、作用領域11
の電流密度がより均一になると考えられるが、実際の工
程では極めて困難であり、量産製造に適さないという問
題があった。
【0014】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、磁気抵抗効果素子層を湾曲させずに磁気記録
媒体に臨ませる面に電極の端面の面積をより小さくする
ことにより、電極の耐食性を向上させ、異物付着による
ヘッド性能の低下を防止する薄膜磁気ヘッドを提供する
ことを目的とする。
のであり、磁気抵抗効果素子層を湾曲させずに磁気記録
媒体に臨ませる面に電極の端面の面積をより小さくする
ことにより、電極の耐食性を向上させ、異物付着による
ヘッド性能の低下を防止する薄膜磁気ヘッドを提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドは、磁気抵抗効果素子の一面に一対の電極がその長
手方向に交差する方向に並設して積層され、前記磁気抵
抗効果素子の磁気記録媒体に臨ませるべき端面側に前記
両電極の長手方向の端面を位置させてなる薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、前記電極はその長手方向に厚みを異なら
せ、前記磁気記録媒体に臨ませるべき端面側の厚みを薄
く形成してあることを特徴とする。
ッドは、磁気抵抗効果素子の一面に一対の電極がその長
手方向に交差する方向に並設して積層され、前記磁気抵
抗効果素子の磁気記録媒体に臨ませるべき端面側に前記
両電極の長手方向の端面を位置させてなる薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、前記電極はその長手方向に厚みを異なら
せ、前記磁気記録媒体に臨ませるべき端面側の厚みを薄
く形成してあることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明の薄膜磁気ヘッドでは、磁気抵抗効果素
子上に形成された電極の厚みが磁気記録媒体に臨む端面
側で薄く、露出部分の面積が従来よりも小さいので露出
による性能低下が防止され、且つ前記電極が磁気記録媒
体に臨む端面に露出しているので、磁気抵抗効果素子上
の作用領域の電流密度を均一にする。
子上に形成された電極の厚みが磁気記録媒体に臨む端面
側で薄く、露出部分の面積が従来よりも小さいので露出
による性能低下が防止され、且つ前記電極が磁気記録媒
体に臨む端面に露出しているので、磁気抵抗効果素子上
の作用領域の電流密度を均一にする。
【0017】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
き具体的に説明する。図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドの磁気記録媒体に臨む側の模式的端面図であり、研
磨加工後のものを示している。図2は図1のII−II線か
ら見た模式的横断面図である。また、図3は図2の薄膜
磁気ヘッドの研磨加工前のものを示した模式的横断面図
である。図中7はアルチック(Al2 O3 −TiC)か
らなる非磁性の基板であり、基板7上にAl2 O3 ,S
iO2 等の絶縁膜からなる保護層8がスパッタリングに
より所定の厚みで成膜されている。保護層8上の所定位
置には、パーマロイ合金(NiFe)からなる下部磁気
シールド層6が、メッキ法により1μmの厚みに積層さ
れている。そして、下部磁気シールド層6上には、Al
2 O3 ,SiO2 等の絶縁膜からなる0.15μmの厚みの
下部絶縁層4がスパッタリングにより積層されている。
き具体的に説明する。図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッドの磁気記録媒体に臨む側の模式的端面図であり、研
磨加工後のものを示している。図2は図1のII−II線か
ら見た模式的横断面図である。また、図3は図2の薄膜
磁気ヘッドの研磨加工前のものを示した模式的横断面図
である。図中7はアルチック(Al2 O3 −TiC)か
らなる非磁性の基板であり、基板7上にAl2 O3 ,S
iO2 等の絶縁膜からなる保護層8がスパッタリングに
より所定の厚みで成膜されている。保護層8上の所定位
置には、パーマロイ合金(NiFe)からなる下部磁気
シールド層6が、メッキ法により1μmの厚みに積層さ
れている。そして、下部磁気シールド層6上には、Al
2 O3 ,SiO2 等の絶縁膜からなる0.15μmの厚みの
下部絶縁層4がスパッタリングにより積層されている。
【0018】下部絶縁層4上には、フォトリソグラフィ
法とイオンミリング又はリアクティブイオンエッチング
等のドライエッチング法とを用いてストライプ状のMR
層1が形成されている。このMR層1は、NiFe合
金、NiCo合金等の強磁性材料からなる0.05μmの磁
気抵抗効果膜、Tiからなる0.02μmの非磁性膜、及び
CoZr系の非晶質合金からなる0.03μmの軟磁性膜が
磁界中で連続蒸着により順次積層されてなり、磁気記録
媒体に臨む端面に沿う長さ方向Lが50μmであり、長さ
方向に直交する幅方向Wが10μmであり、厚みが 0.1μ
mである。MR層1は、この成膜中に長さ方向を磁化容
易軸にするために、一軸異方性を誘起させて完成する。
法とイオンミリング又はリアクティブイオンエッチング
等のドライエッチング法とを用いてストライプ状のMR
層1が形成されている。このMR層1は、NiFe合
金、NiCo合金等の強磁性材料からなる0.05μmの磁
気抵抗効果膜、Tiからなる0.02μmの非磁性膜、及び
CoZr系の非晶質合金からなる0.03μmの軟磁性膜が
磁界中で連続蒸着により順次積層されてなり、磁気記録
媒体に臨む端面に沿う長さ方向Lが50μmであり、長さ
方向に直交する幅方向Wが10μmであり、厚みが 0.1μ
mである。MR層1は、この成膜中に長さ方向を磁化容
易軸にするために、一軸異方性を誘起させて完成する。
【0019】次に、電極の材料となる高導電性を有する
金属、例えばCuがスパッタリングで成膜され、電極2
a,2bが形成される。電極2a,2bは、磁気記録媒
体を臨ませる端面側ほど厚みが薄く形成されている。こ
のとき、電極2a,2bの厚みは磁気記録媒体を臨ませ
るべき端面側近傍の厚みhは0.03μmであり、長さ方向
に徐々に厚みを増してMR層1上での厚みHは0.3 μm
である。これは、MR層1を適正に動作させるための直
流電流を流せるだけの膜厚である。
金属、例えばCuがスパッタリングで成膜され、電極2
a,2bが形成される。電極2a,2bは、磁気記録媒
体を臨ませる端面側ほど厚みが薄く形成されている。こ
のとき、電極2a,2bの厚みは磁気記録媒体を臨ませ
るべき端面側近傍の厚みhは0.03μmであり、長さ方向
に徐々に厚みを増してMR層1上での厚みHは0.3 μm
である。これは、MR層1を適正に動作させるための直
流電流を流せるだけの膜厚である。
【0020】図4〜図7は電極の製造段階における模式
的断面図であり、上述のように電極2a,2bを厚みを
異ならせて形成する方法を次に述べる。図4に示すよう
に、MR層1上に電極2a,2bをスパッタリング又は
フォトリソグラフィにより形成し、その後図5に示すよ
うに、フォトレジスト膜12をフォトリソグラフィによ
り所望のパターンに塗布する。そして図6に示すよう
に、イオンミリング等のドライエッチングを行って磁気
記録媒体を臨ませるべき端面側を薄くした、断面傾斜状
の電極2a,2bを形成し、フォトレジスト層12を除
去する。
的断面図であり、上述のように電極2a,2bを厚みを
異ならせて形成する方法を次に述べる。図4に示すよう
に、MR層1上に電極2a,2bをスパッタリング又は
フォトリソグラフィにより形成し、その後図5に示すよ
うに、フォトレジスト膜12をフォトリソグラフィによ
り所望のパターンに塗布する。そして図6に示すよう
に、イオンミリング等のドライエッチングを行って磁気
記録媒体を臨ませるべき端面側を薄くした、断面傾斜状
の電極2a,2bを形成し、フォトレジスト層12を除
去する。
【0021】このように形成された電極2a,2b上に
は、Al2 O3 ,SiO2 等の絶縁膜からなる0.15μm
の厚みの上部絶縁層3が形成され、上部絶縁層3上には
NiFe合金からなる上部磁気シールド層5が1μmの
厚みで形成されている。そして上部磁気シールド層5上
に絶縁膜である保護層8が形成され、基板7上に形成さ
れた層が保護層8で覆われている。
は、Al2 O3 ,SiO2 等の絶縁膜からなる0.15μm
の厚みの上部絶縁層3が形成され、上部絶縁層3上には
NiFe合金からなる上部磁気シールド層5が1μmの
厚みで形成されている。そして上部磁気シールド層5上
に絶縁膜である保護層8が形成され、基板7上に形成さ
れた層が保護層8で覆われている。
【0022】なお、本実施例では電極2a,2bの断面
が傾斜状になるように形成しているが、これに限るもの
ではなく、断面が階段状になるように形成しても良い。
但し、この場合は上部絶縁層3が電極2a,2bの段差
の角部上の部分が他の部分に比べて薄くなるために、上
部磁気シールド層5との間の電気的短絡が発生する虞が
あり、電極2a,2bの膜厚はその変化を傾斜状に形成
することが望ましい。
が傾斜状になるように形成しているが、これに限るもの
ではなく、断面が階段状になるように形成しても良い。
但し、この場合は上部絶縁層3が電極2a,2bの段差
の角部上の部分が他の部分に比べて薄くなるために、上
部磁気シールド層5との間の電気的短絡が発生する虞が
あり、電極2a,2bの膜厚はその変化を傾斜状に形成
することが望ましい。
【0023】次に、以上の如く形成された薄膜磁気ヘッ
ドを所定の寸法及び形状に研磨加工する。図2に示すよ
うに、MR層1の幅寸法がW=8μmになるように研磨
してABS9を形成する。このとき、ABS9での加工
精度が高い場合は、電極2a,2bの断面傾斜付近で研
磨を行い、厚みが0.03μmの領域を少なくする。また、
ABS9での加工精度が低い場合は、電極2a,2bの
断面傾斜付近で研磨を行うと、電極2aと電極2bとで
端面面積にばらつきが生じるので、膜厚が0.03μm均一
の部分で研磨を行うようにする。なお、電極膜厚はMR
層1の熱的安定性に関与しているので、ABS9研磨後
には膜厚が薄い領域ができる限り少ない方が望ましい。
ドを所定の寸法及び形状に研磨加工する。図2に示すよ
うに、MR層1の幅寸法がW=8μmになるように研磨
してABS9を形成する。このとき、ABS9での加工
精度が高い場合は、電極2a,2bの断面傾斜付近で研
磨を行い、厚みが0.03μmの領域を少なくする。また、
ABS9での加工精度が低い場合は、電極2a,2bの
断面傾斜付近で研磨を行うと、電極2aと電極2bとで
端面面積にばらつきが生じるので、膜厚が0.03μm均一
の部分で研磨を行うようにする。なお、電極膜厚はMR
層1の熱的安定性に関与しているので、ABS9研磨後
には膜厚が薄い領域ができる限り少ない方が望ましい。
【0024】以上のように製造された薄膜磁気ヘッドの
ABS9に磁気記録媒体である磁気ディスクMを臨ませ
て、MR層1の作用領域に生じる電気抵抗変化が出力さ
れて、磁気ディスクに記録されている情報を読取る。こ
の薄膜磁気ヘッドは、MR層1の作用領域の電流密度が
均一で、電極2a,2bの露出面積が小さいのでヘッド
性能が高い。
ABS9に磁気記録媒体である磁気ディスクMを臨ませ
て、MR層1の作用領域に生じる電気抵抗変化が出力さ
れて、磁気ディスクに記録されている情報を読取る。こ
の薄膜磁気ヘッドは、MR層1の作用領域の電流密度が
均一で、電極2a,2bの露出面積が小さいのでヘッド
性能が高い。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、露出
部分の面積が従来よりも小さいので露出による性能低下
が防止され、電極が作用領域の全域を挟んで対向形成さ
れているので作用領域の電流密度が均一になる等、本発
明は優れた効果を奏するものである。
部分の面積が従来よりも小さいので露出による性能低下
が防止され、電極が作用領域の全域を挟んで対向形成さ
れているので作用領域の電流密度が均一になる等、本発
明は優れた効果を奏するものである。
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの磁気記録媒体に
臨む側の模式的端面図である。
臨む側の模式的端面図である。
【図2】図1のII−II線から見た模式的横断面図であ
る。
る。
【図3】図2の薄膜磁気ヘッドの研磨加工前のものを示
した模式的横断面図である。
した模式的横断面図である。
【図4】電極の製造段階における模式的横断面図であ
る。
る。
【図5】電極の製造段階における模式的横断面図であ
る。
る。
【図6】電極の製造段階における模式的横断面図であ
る。
る。
【図7】電極の製造段階における模式的横断面図であ
る。
る。
【図8】従来の磁気抵抗効果型の薄膜磁気ヘッドの電極
長手方向の模式的端面図である。
長手方向の模式的端面図である。
【図9】図8のIX−IX線から見た模式的縦断面図であ
る。
る。
【図10】図8のX−X線から見た模式的横断面図であ
る。
る。
【図11】図10の薄膜磁気ヘッドの研磨加工前のもの
を示した模式的横断面図である。
を示した模式的横断面図である。
【図12】従来の薄膜磁気ヘッドの模式的縦断面図であ
り研磨後のものを示している。
り研磨後のものを示している。
1 MR層 2a,2b 電極 3 上部絶縁層 4 下部絶縁層 5 上部磁気シールド層 6 下部磁気シールド層 7 基板 8 保護層 9 ABS 11 作用領域 12 フォトレジスト層
Claims (1)
- 【請求項1】 磁気抵抗効果素子の一面に一対の電極が
その長手方向に交差する方向に並設して積層され、前記
磁気抵抗効果素子の磁気記録媒体に臨ませるべき端面側
に前記両電極の長手方向の端面を位置させてなる薄膜磁
気ヘッドにおいて、前記電極はその長手方向に厚みを異
ならせ、前記磁気記録媒体に臨ませるべき端面側の厚み
を薄く形成してあることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20896794A JPH0877520A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20896794A JPH0877520A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0877520A true JPH0877520A (ja) | 1996-03-22 |
Family
ID=16565131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20896794A Pending JPH0877520A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0877520A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7469465B2 (en) | 2004-06-30 | 2008-12-30 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Method of providing a low-stress sensor configuration for a lithography-defined read sensor |
-
1994
- 1994-09-01 JP JP20896794A patent/JPH0877520A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7469465B2 (en) | 2004-06-30 | 2008-12-30 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Method of providing a low-stress sensor configuration for a lithography-defined read sensor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0150385B1 (ko) | 정렬된 폴팁을 갖는 병합형 박막 mr 헤드 | |
JP2000113437A (ja) | 磁気ヘッド装置の製造方法、磁気ヘッド装置、並びに、磁気ヘッド装置の中間製造物 | |
US6198600B1 (en) | Thin film magnetic head and manufacturing method thereof | |
US7586715B2 (en) | Magnetic head with a narrow spacing between magnetic shields at air bearing surface | |
JP2000182223A (ja) | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPH0512628A (ja) | 複合型薄膜ヘツド | |
US7178221B2 (en) | Method of forming a thin film magnetic head | |
JP4266692B2 (ja) | 磁気検出素子の製造方法 | |
US6741430B2 (en) | Thin-film magnetic head with less smearing | |
JPH10247305A (ja) | 複合型薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPH0877520A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JP3639529B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド及び薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JP2973850B2 (ja) | 磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPH06282823A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JP3371084B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 | |
JP3047824B2 (ja) | 磁気抵抗効果型薄膜変換素子およびその製造方法 | |
JP3164050B2 (ja) | 磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法 | |
JP4010702B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JP2001084531A (ja) | 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド | |
JP2813036B2 (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JPH08180329A (ja) | 磁気ヘッド | |
JP2002197617A (ja) | 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 | |
JPH05314432A (ja) | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPH07105510A (ja) | 磁気変換素子、薄膜磁気ヘッド及び磁気変換素子の製造方法 | |
JP2000293814A (ja) | 薄膜磁気ヘッド |