JPH0874947A - 遊星歯車装置 - Google Patents

遊星歯車装置

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JPH0874947A
JPH0874947A JP24227094A JP24227094A JPH0874947A JP H0874947 A JPH0874947 A JP H0874947A JP 24227094 A JP24227094 A JP 24227094A JP 24227094 A JP24227094 A JP 24227094A JP H0874947 A JPH0874947 A JP H0874947A
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JP
Japan
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gear
vibration
punched
internal gear
planetary gear
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Application number
JP24227094A
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English (en)
Inventor
Junichi Tani
潤一 谷
Hiroki Ishida
裕樹 石田
Hiroshi Horie
博史 堀江
Minoru Komada
稔 駒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/46Systems consisting of a plurality of gear trains each with orbital gears, i.e. systems having three or more central gears

Abstract

(57)【要約】 【目的】ハウジング部材への内歯車の振動伝達を防振材
を介在させることにより減じ低騒音化に役立つ遊星歯車
装置に関する。 【構成】太陽歯車と、この太陽歯車を囲む内歯車と、一
対のキャリヤ間に前記太陽歯車、内歯車に噛合う遊星歯
車を回転自在かつ一体に支持させた遊星キャリア体とか
らなる遊星変速段を筒状のハウジング部材に組込む遊星
歯車装置であって、前記内歯車の外周面と、この内歯車
を組込む前記ハウジング部材の内周面との間に間隙を設
け、かつこの間隙に、防振のための防振材を配したこと
を特徴とする遊星歯車装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハウジング部材への内
歯車の振動伝達を防振材を介在させることにより減じ低
騒音化に役立つ遊星歯車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽歯車、内歯車、およびキャリヤに回
転支持される遊星歯車を用いる内歯車形式の遊星歯車装
置は周知であり、減速、増速のための変速機構として多
用されている。
【0003】このような遊星歯車装置においては、キャ
リヤには太陽歯車の周囲を転動する遊星歯車が枢支さ
れ、又この遊星歯車は、そのピッチ円の公転軌跡と等し
いピッチ円径を具える大径の内歯車に噛合する。従っ
て、キャリヤ、遊星歯車の僅かな動的インバランスによ
って、内歯車には、遊星歯車との噛合いとともに振動、
騒音が生じがちとなる。このような振動は、従来、内歯
車が接するハウジング部材から外部に直接伝達され、装
置の振動、騒音の原因となっていた。
【0004】他方、遊星歯車装置にも、大馬力伝達用の
ものから、0.2Kw以下程度の小型のものまであり、
特に小型のものにおいては低価格化が必須の条件とな
る。
【0005】このため、小型の遊星歯車装置の内歯車と
して、従来、金属粉を用いた焼結歯車、合成樹脂を用い
た樹脂成形歯車などが用いられてきたが、このような成
形歯車では、成形用の金型コストが大となる他、成形に
際しての収縮などの変形により歯部、歯車全体の精度、
強度も不十分であって内歯車自体が大きくなり、遊星歯
車装置の小型化を妨げる結果となっている。そのため
に、本発明者らは、内歯車に、ファインブランキング加
工によるプレス抜きにより内歯部を成形したプレス抜き
板の打抜き積層体を用いることによって、比較的安価か
つ高い精度の内歯車をうることを着想した。
【0006】本発明は、内歯車を、防振材を介在させて
ハウジング部材に取付けることにより、内歯車の振動、
音が直接ハウジング部材に伝達されるのを防ぎ、騒音等
の低下をなしうる遊星歯車装置の提供を目的としてい
る。
【0007】なお、ファインブランキング加工によりプ
レス打抜きされた薄板のプレス抜き板の積層体により内
歯車を形成するときには、各プレス抜き板外周両縁部の
面取り部によって、防振材を取付ける取付け溝を形成で
き、かつ前記防振材としてゴム製のOリングを用いると
きには、構造組立を簡易化しうる。
【0008】
【作用】内歯車は、ハウジング部材との間の間隙に配置
した防振材を介して取り付けられているために、内歯車
には周方向、半径方向に緩衝機能を付与され、遊星歯車
との噛み合いに際しての衝撃の緩和に役立つ。さらに緩
和された衝撃、振動自体が、防振材により、吸収、緩和
され、直接ハウジング部材に伝達するのが抑制されるた
め、振動、音の外部への発散を防止し、装置の低騒音
化、低振動化が可能となる。
【0009】請求項2の発明において、内歯車として、
ファインブランキング加工による精密プレス抜きされた
内歯部を有するプレス抜き板の打抜き積層体を用いると
きには生産が能率化でき安価となしうる他、品質が安定
する。さらにOリングからなる防振材をプレス抜き板の
外周面両縁の面取り部がなす取付け溝に配しているため
に、低コストであり、かつ取付けも容易となり、装置全
体の構造の簡易化、価格の低減を図りうる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1〜6において遊星歯車装置1は、太陽歯車2
と、内歯車3と、キャリヤ4に遊星歯車5を回転自在か
つ一体に組み込んだ遊星キャリヤ体6とからなる1段以
上の遊星変速段Uをハウジング部材7に組込んでおり、
前記内歯車3は、前記ハウジング部材7との間に半径間
隙Gが形成されるとともに、前記半径間隙Gに配した防
振材Eを介して前記ハウジング部材7に取付けられる。
【0011】なお本実施例では、内歯車2は、ファイン
ブランキング加工によりプレス抜きされた複数のプレス
抜き板9…を積重ねた打抜き積層体を用いており、かつ
遊星歯車装置1は、電動機Mを有するフランジ形式のギ
ヤーモートルとして形成される。
【0012】さらに本例では、遊星変速段Uは、入力
側、出力側の2段の遊星変速段Ui、Uo(i,oは入
力側、出力側を区別するときに要すれば用いる。以下同
じ)を含み、入力側の遊星変速段Uiは、前記電動機M
のロータ軸、即ち遊星歯車装置1の入力軸11先端に形
成される太陽歯車2iと、ハウジング部材7に支持され
この太陽歯車2iを囲む内歯車3iと、結合軸21…、
支持軸22…により結合される2枚のキャリヤ4iA,
4iB間の複数の前記支持軸22に遊星歯車5i…を枢
支してなる遊星キャリア体6iとによって構成される。
なお太陽歯車2iは、入力軸11を直接歯切りすること
なく、入力軸11に細径部を設けて外挿する別体の円筒
体として形成するのもよい。
【0013】さらに出力側の遊星変速段Uoは、前記入
力側の遊星変速段Uiの前記キャリヤ4iBの中心に小
径部分2oAを嵌入され固定される太陽歯車2oと、ハ
ウジング部材7に支持されこの太陽歯車2oを囲む内歯
車3oと、2枚のキャリヤ4oA,4oB間に同様に遊
星歯車5o…を回転自在に支持させた遊星キャリア体6
oとから構成され、かつ出力側の前記キャリヤ4oBは
出力軸12の後端に固定されている。
【0014】又前記ハウジング部材7は、本例では前記
電動機Mのステータを囲む有底筒状のモータハウジング
Hmがそのステータを前にこえて延在する挿着部24に
より形成される。又この挿着部24には、奥端に入力側
のブラケットB1が嵌入され、又挿着部24の前端には
出力側のブラケットB2が嵌着される。なお挿着部24
には、入、出力側のブラケットB1、B2間において、
入力側から第1のスペーサ13Aと、前記内歯車3i
と、第2のスペーサ13Bと、内歯車3oとが順次並ん
で配置される。
【0015】又挿着部24は、遊星変速段Uを収納しう
るとともに、ステータを収納する部分に比してやや大径
に形成されることによって、前記入力側のブラケットB
1を位置決めする段差25を有する。なお、入力側のブ
ラケットB1の軸受b1と、モータハウジングHmの後
壁の軸受b2とによって入力軸11、即ち太陽歯車2i
を、挿着部24と同芯に支持している。又出力側のブラ
ケットB2は、4隅に取付孔を有するフランジ27(図
2に示す)に、前記挿着部24に嵌入固定される外筒部
28と、挿着部24に同芯、従って入力軸11およびそ
の太陽歯車2iに同芯に出力軸12を軸受b3、b4に
より支持する内筒部29とを設けている。なお入力軸1
1、出力軸12はシールS1、S2によって軸封されて
いる。
【0016】なおモータハウジングHmは、電動機Mを
形成するための長さとし、遊星変速段Uを収納するハウ
ジング部材7とは結合可能に分離することもできる。
【0017】内歯車3i、3oは、前記のごとく、プレ
ス抜き板9の打抜き積層体からなり、このプレス抜き板
9は、金属板をファインブランキング加工によりプレス
抜きすることによって形成される。このプレス抜き板9
は、本例では図5、図6に示すように、内歯部3Aを有
しその歯先円となる内周面9aと、合わせ位置確認用の
凹溝31を有する同芯な外周面9bとを打抜きにより形
成したリング状をなし、又一面に設けた凹部10A、こ
の凹部10Aに嵌め合いできかつ他面に設けた凸部10
Bとからなる位相合わせ嵌合部10を形成している。
【0018】ファインブランキング加工とは、周知のよ
うに、1923年にスイス人フリッツ シセス(Fritz
Schicess)氏が提案し、板押えと逆押えとを具え、極め
て小のクリアランスのパンチ・ダイを用いて板材に圧縮
力を作用させて延性を高めることにより割れによる破断
面の発生を抑制したプレス方法であり、金属板が薄板と
するとき、とくに切断面が美麗かつ高精度であることに
着目して、薄板のプレス抜き板9…を重ねて打抜き積層
体とすることにより安価かつ使用に耐える精度の内歯車
3を製造しうることを見出した。前記プレス抜き板9の
板厚は1.5〜3、5mm程度、本例では2.2〜2.8
mm程度とし、かつクロムモリブデン鋼などの強度、靭性
に優れる合金鋼からなる板材が好適に採用されうる。
【0019】なお、外周面9bの外径は50〜120mm
程度であって、内周面9aの前記内歯部3Aは、モジュ
ール0.5〜1.25程度としている。板厚が小さくな
るに従い打抜き精度も向上するため、小さいモジュール
の打抜きが可能となる。なお板厚2.5mm程度のとき
0.7モジュール程度が可能であることを確かめてい
る。さらに打抜き後、歪取り処理を行うこともでき、ま
たは液浸、窒化、タフトライドなどの適宜の表面、歯部
の硬化処理を行うのもよく、そのとき可能な限り低温短
時間での処理とするなど歪を生成しないものがよい。
【0020】このように、内歯車3として、ファインブ
ランキング加工による精密プレス抜きされた打抜き積層
体を用いているために、生産が能率化でき安価となしう
る他、品質が安定化する。さらに高精度に打抜きでき歯
部精度を高め、しかも必要な強さに応じて積重ね枚数を
変更し内歯車3の強度をも調整しうる。
【0021】又、内歯車3はプレス抜き板9…の打抜き
積層体からなるリング状をなすため、同厚さの一体品の
場合と較べて半径方向の剛性が低下することとなり、半
径方向への可撓性を高め、歯当たりの改善にも役立つ。
【0022】又、各プレス抜き板9の外周面9b、およ
び第1、第2のスペーサ13A、13Bの外周面13b
の直径dは、図4に拡大して示すように、いずれも、前
記ハウジング部材7である前記挿着部24の内周面24
aの内径Dよりもやや小に成形されることにより、前記
入力側、出力側のブラケットB1、B2が向き合う面間
において、前記した半径間隙Gを生じさせている。
【0023】他方、各プレス抜き板9の外周面9bの両
側縁、およびスペーサ13A、13Bの外周面13bの
両側縁には連続した面取り部15(図6に拡大して示
す)が設けられ、従って積重ねることによって隣り合う
こととなるプレス抜き板9、スペーサ13A、13B間
の外周には、各2つの各面取り部15、15が合体した
例えばU又はV字状の取付け溝16が形成される。この
取付け溝16に、本例ではOリングである例えばゴム
(耐油ゴム)からなる防振材Eを夫々配している。
【0024】なお防振材Eは、損失正接 tanδが比較的
大であり振動吸収性のよく、かつへたりの小なゴムを好
適に用いうる。なお波状板バネなどの金属的な防振性材
をも場合により採用しうる。又ゴムを用いるときには、
断面円形の他、三角状、星状など各種の非円形状、さら
には管状とすることもできる。
【0025】又防振材Eは、取付け溝16と予め接着さ
せてもよく、そのとき予め環状とすることなく、1〜数
本の紐状体とすることもできる。さらに前記取付け溝1
6の深さは、防振材Eの半径方向高さの1/3より大、
2/3以下程度、好ましくは1/2〜2/3程度と、嵌
入深さを比較的大きくし、前記ハウジング部材7への取
付けに際しての外れを防ぐのがよい。さらに防振材17
は、プレス抜き板9、スペーサ13の外周面9b、13
bに焼付け又は接着などによって取付けられるゴム被覆
層とするのもよい。
【0026】このように、プレス抜き板9、スペーサ1
3は、ハウジング部材7の挿着部24の内周面24aと
前記防振材Eを介在させて支持される。その結果、内歯
車3には周方向、半径方向に緩衝機能を付与され、遊星
歯車5との噛み合いに際しての衝撃の緩和に役立つ。さ
らに緩和された衝撃、振動自体が、防振材Eにより、吸
収、緩和されモータハウジングHmへの伝達が抑制され
るため、振動、音の外部への発散を防止し、装置の低騒
音化、低振動化が可能となる。
【0027】さらに本例では、Oリングからなる防振材
Eを用いているため、低コストであり、かつ取付けも容
易となり、装置全体の構造の簡易化、価格の低減を図り
うるとともに、前記したスペーサ13との組み合わせに
より、内歯車3などを単に積み重ねて組み立てることに
より形成でき、さらに低コスト化しうる。
【0028】このように、防振材Eが遊星変速段Uから
生じる振動、騒音が前記モータハウジング部材に伝わる
ことを防止し、ハウジング部材7が例えば金属からなる
場合であっても、内歯車3とハウジング部材7との間の
前記振動、騒音の発生、伝達を減じ、かつ内歯車3と遊
星歯車5との歯当たりの緩衝、芯出しにも役立てること
ができる。
【0029】さらに、前記プレス抜き板9の前記位相合
わせ嵌合部10は、一面の凹部10Aと、この凹部10
Aに嵌まり合う形状、例えば凹部10Aと同形の他面の
凸部10Bとからなり、内歯部3Aの歯の位相と関連づ
けて形成される。即ち凹部10Aと凸部10Bとが表裏
で同位置であると、隣合うプレス抜き板9の凹部10A
と凸部10Bとが嵌入することにより、全てのプレス抜
き板9の内歯部3A…の歯すじを軸方向に正しく位相を
整一させて揃えることができる。また、凹部10Aと凸
部10Bとが表裏で同位置、同形であるときには、プレ
スの半抜きによって形成することができる。
【0030】さらに位相合わせ嵌合部10は、半径方向
線を挟む角度が不等角、例えば150°、120°、9
0°とする前記半径線上に設けられる。なお1つの角度
のみが他の角度を異なるのみでもよい。その結果、凸部
10B,凹部10Aは、内歯部3Aの位相に対しては、
常に一定位置でしか嵌合しないこととなり、手作業、又
は機械的な自動組立てを容易とし、嵌合誤りをなくす。
【0031】さらに図4に拡大して示すごとく、内歯車
3iの最も入力側のプレス抜き板9の入力側の凹部10
Aを、第1のスペーサ13Aの出力側の面に設けた凸部
10Cに嵌め合わせる。なお第1のスペーサ13Aの入
力側の面にも同様に凹部10Dを設け、隣り合う入力側
のブラケットB1の凸部10Eに嵌合させる。又内歯車
3iの最も出力側のプレス抜き板9の出力側の面の凸部
10Bは、第2のスペーサ13Aの隣り合う面の凹部1
0Fに嵌合する。又内歯車3oの最も入力側となる面の
凹部10Aは第2のスペーサ13Bの出力側で隣り合う
面の凸部10Gと嵌合する。又内歯車3oの最も出力側
となる面の凸部10Bは、出力側のブラケットB2の凹
部10Hと嵌合している。
【0032】これにより、内歯車3、スペーサ13、ブ
ラケットB1,B2は隣り合い面の凸部、凹部10A〜
10Hが互いに嵌合し、全体を廻り止めして一体化し周
方向、半径方向の相対位置ずれを防止する。なお凹部、
凸部は図示の向きとは逆でもよく、又隣合う面で嵌合で
きさえすれば、所謂円形の他、四角形などの非円形状な
ど種々な形状を採用しうる。又第1、第2のスペーサ1
3A、13B、ブラケットB1、B2などでは全て凹部
とし、図4に一点鎖線で示す位置合わせピン32を介し
て位相合わせしてもよい。
【0033】又前記凹溝31は、本例では、対角線上に
外周面の2か所で設けられ、又凹溝31は、位相の整一
のための他、例えばく字金物(図示せず)を長手方向に
挿入するなど打抜き積層体の一体化のために利用するこ
とができる。
【0034】又本実施例においては、第1のスペーサ1
3A、第2のスペーサ13Bは、本実施例では、前記キ
ャリヤ4iA、4iB、4oAの外周面を支持し各太陽
歯車2i、2oと同心に可回転に保持する軸受リングと
して機能している。又このとき、スペーサ13A、13
Bの防振材Eも、遊星キャリア体6i,6oの回転に伴
う振動を、挿着部24をへて外部に伝わるのを遮断す
る。
【0035】さらに第1、第2のスペーサ13A、13
Bは、同心な内周面13a、外周面13bを有するリン
グ状をなすことによって、前記のように、入力軸11と
同心な前記挿着部24に防振材Eを介して外周面13b
が挿着されることによって、その内周面13aは、入力
軸11と同心となる。なお第1、第2のスペーサ13
A、13Bは、挿着部24に直接、接触させて配するの
もよい。
【0036】なお第1、第2のスペーサ13A、13B
は、全体が合成樹脂、含油メタル、軸受メタルなどの、
好ましくは自己潤滑性を有する軸受材からなるか、図4
に示すごとく、環状の基体13nと、その内周側に配さ
れ突起状の係止部13P1、13P2により抜け止めさ
れる前記軸受材からなる薄板環状の支持片13mとによ
り構成することもできる。
【0037】なお、内周面13aは、前記内歯車3i,
3oの各歯先円直径よりも小とするとともに、第1のス
ペーサ13Aは、遊星キャリア体6iの入力側のキャリ
ヤ4iAを支持し、第2のスペーサ13Bは、遊星キャ
リア体6iの出力側のキャリヤ4iBと、遊星キャリア
体6oの入力側のキャリヤ4oAとを共に入力軸11と
同心に支持する。従って、第2のスペーサ13Bは、第
1のスペーサ13Aよりも約2倍の軸方向の幅に形成さ
れる。又このように、1つの第2のスペーサ13Bが、
2つのキャリヤ4iB、キャリヤ4oAをともに支持す
ることによって、2つの遊星キャリア体6i、遊星キャ
リア体6oの同心性をも向上しうることとなる。
【0038】なお遊星キャリア体6oの出力側のキャリ
ヤ4oBは、前記のごとく、出力軸12の後端に固定さ
れることによって、挿着部24、即ち入力軸11と同芯
となる。なおキャリヤの外周面4bと、スペーサ13
A,13Bの内周面13aとの半径方向の間隙g(図4
に示す)は、採用する歯車精度の中心距離の交差に応じ
て決定される。
【0039】又、遊星キャリア体6iのキャリヤ4i
A、4iB、及び遊星キャリア体6oのキャリヤ4o
A、4oBは、ともに両端段付きの複数の前記結合軸2
1…、及び結合軸21と同形の複数の支持軸22…によ
り互いに一体に結合されるとともに、支持軸22…に
は、円筒軸受35、スラスト軸受36、36(図1にの
み略示する)を介在させて、夫々前記遊星歯車5i,5
oを可回転に支持し、これによって前記遊星キャリア体
6i、6oを構成する。また遊星キャリア体6iは、キ
ャリヤ4iA、キャリヤ4iBが前記スペーサ13A、
13Bの内周面13aで案内されることにより、入力軸
11と同心に保持される。
【0040】また、遊星キャリア体6iの出力側のキャ
リヤ4iBは、その中心部に出力側に向いて突出するボ
ス部39を有し、そのボス部39の中心孔によって、出
力側の遊星変速段Uoの太陽歯車2oの後端の小径部分
2oAを嵌入して固定し、これにより太陽歯車2oは、
太陽歯車2iと同芯となる。なお固定には、キー、切欠
き、ローレット、圧入、接着など、周知の各種の方法が
採用しうる。
【0041】この遊星歯車段Uiは、キャリヤ体6iの
遊星歯車5iが、ロータ軸である入力軸11の太陽歯車
2i、前記内歯車3iと噛合することにより、入力軸1
1の回転数を歯数比に応じて定まる周知の減速比で減速
した遊星歯車5iの公転速度で、遊星変速段Uoの太陽
歯車2oを回転させることとなる。
【0042】同様に、遊星キャリア体6oは、入力側の
キャリヤ4oAが前記スペーサ13Bの内周面13aで
案内され、かつ出力側のキャリヤ4oBが前記出力軸1
2の後端で固定されることにより、入力軸11と同心に
保持され、回転する。
【0043】その結果、この遊星キャリヤ体6oは、遊
星歯車5oが、太陽歯車2o、前記内歯車3oと噛合す
ることにより、前記回転数で回転する太陽歯車2oの回
転数を歯数比に応じて定まる周知の減速比でさらに減速
した遊星歯車5oの公転速度で、キャリヤ4oBを介し
て前記出力軸12を回転させる。
【0044】なお、本発明の遊星歯車装置においては、
前記実施例の他、電動機Mを用いない所謂減速、増速装
置とし、またフランジ形式に変えて脚付とし、さらには
1又は3以上の遊星変速段を用いることもできる。ま
た、出力側の遊星キャリア体6bの出力側のキャリヤ4
oBを出力軸と一体に製作し、かつブラケットをボル
ト、ネジを用いて固定するなど、本発明の装置は種々変
形しうる。
【0045】
【発明の効果】このように、本発明の遊星歯車装置は、
防振材が内歯車で生じる振動、騒音がハウジング部材に
伝わることを防止し、ハウジング部材が例えば金属から
なる場合であっても、内歯車とハウジング部材との間の
前記振動、騒音の発生、伝達を減じ低騒音化しうるとと
もに、内歯車と遊星歯車との歯当たりの緩衝、芯出しに
も役立てることができる。
【0046】さらに内歯車として、ファインブランキン
グ加工による精密プレス抜きされた内歯部を有するプレ
ス抜き板の打抜き積層体を用いたときには、生産が能率
化でき安価となしうる他、品質が安定し、かつ高精度に
打抜きでき歯部精度を高めうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】その正面図である。
【図3】その要部を示す分解斜視図である。
【図4】内歯車とスペーサと防振材との組立状態を例示
する断面図である。
【図5】プレス抜き板を例示する正面図である。
【図6】その断面図である。
【符号の説明】
1 遊星歯車装置 2、2i、2o 太陽歯車 3、3i、3o 内歯車 4、4iA,4iB,4oA,4oB キャリヤ 5、5i、5o 遊星歯車 6a,6b 遊星キャリア体 7 ハウジング部材 9 プレス抜き板 10 位相合わせ嵌合部 11 入力軸 12 出力軸 13、13A、13B スペーサ E 防振材 Ui,Uo 遊星変速段
フロントページの続き (72)発明者 駒田 稔 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太陽歯車と、この太陽歯車を囲む内歯車
    と、一対のキャリヤ間に前記太陽歯車、内歯車に噛合う
    遊星歯車を回転自在かつ一体に支持させた遊星キャリア
    体とからなる遊星変速段を筒状のハウジング部材に組込
    む遊星歯車装置であって、 前記内歯車の外周面と、この内歯車を組込む前記ハウジ
    ング部材の内周面との間に間隙を設け、かつこの間隙
    に、防振のための防振材を配したことを特徴とする遊星
    歯車装置。
  2. 【請求項2】前記内歯車は、内歯部をプレス抜きされた
    プレス抜き板を積層した打抜き積層体からなり、かつプ
    レス抜き板は外周面両縁に面取り部を具えるとともに、 前記防振材は、重なるプレス打抜き板の前記面取り部に
    より形成される周方向の取付け溝に嵌入されるOリング
    からなることを特徴とする請求項1の遊星歯車装置。
JP24227094A 1994-09-08 1994-09-08 遊星歯車装置 Pending JPH0874947A (ja)

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