JPH0874493A - トンネルアーチ部の掘進装置 - Google Patents

トンネルアーチ部の掘進装置

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JPH0874493A
JPH0874493A JP21480294A JP21480294A JPH0874493A JP H0874493 A JPH0874493 A JP H0874493A JP 21480294 A JP21480294 A JP 21480294A JP 21480294 A JP21480294 A JP 21480294A JP H0874493 A JPH0874493 A JP H0874493A
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JP
Japan
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arch
tunnel
excavating
outer shell
steel shell
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JP21480294A
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English (en)
Inventor
Kenta Matsubara
健太 松原
Yoichi Moriya
洋一 守屋
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネルのアーチ部の掘削作業を本体部分の
掘削作業に先行して行なうことにより、本体部分の掘削
作業に先立ってアーチ部分の覆工作業等を行うことを可
能にするトンネルアーチ部の掘進装置を提供する。 【構成】 外側アーチ状鋼殻15と内側アーチ状鋼殻1
6とからなるトンネルのアーチ部2の断面形状に沿った
断面形状の外殻体21と、この外殻体21の先端面にお
いてアーチ部2の形状に沿って多数密接配置されるカッ
ターヘッド23であって外側アーチ状鋼殻15と内側ア
ーチ状鋼殻16との間隔と略同一の径を有する円形のカ
ッターヘッド23とからなり、かつ殻体21は、軸方向
に相対移動可能に連結することにより当該殻体21を伸
縮させる前胴部25及び後胴部27によって構成される
とともに、これらの前胴部25及び後胴部27には各々
その周面より径方向へ突出して周囲の地山を押圧するこ
とにより当該地山から反力を得るグリッパー28,29
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルアーチ部の掘
進装置に関し、特に、大断面のトンネルのトンネル本体
部分の掘削に先立って、トンネルのアーチ部を先行掘削
するためのトンネルアーチ部の掘進装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】道路や鉄道等の構造物を地中に設けるべ
く地盤を掘削してトンネルを形成するためのトンネル工
法は、地盤の地質や地下水の状況、トンネル断面の形状
や延長、その他の施工条件等に鑑みて種々の施工方法が
選定される。また、トンネルは、一般にその断面形状を
円形や馬蹄形等その上部の形状をアーチ形にすること
が、周囲の地山の土圧を支持するための構造として有利
であることが知られている。
【0003】一方、かかる上部がアーチ形の断面形状を
有するトンネルを掘削形成する場合には、従来より、ト
ンネルの本体部分の掘削作業に伴って、トンネルのアー
チ部の掘削作業を同時に行い、露出したアーチ形の天端
面の地山を吹付コンクリートで覆ったりセグメント等の
覆工体で覆って防護しつつトンネルを形成してゆく方法
が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の上部がアーチ形の断面形状を有するトンネルの構
築方法によれば、トンネル断面の大部分の領域を占める
トンネルの本体部分の掘削作業を行なう際に、特に大断
面のトンネルでは、長期間に渡って掘削途中のトンネル
の天端面の地山が防護されることなく曝されている状態
となるため、掘削作業中にかかる天端面から地山が剥離
して落下すること等により、掘削作業に危険を及ぼすこ
とになる惧れがあり、また、掘削作業後に吹付コンクリ
ートを施工する際には粉塵等を発生してトンネル内の作
業環境を害する場合がある。また、アーチ形のトンネル
天端面の覆工作業は当該アーチ部の掘削完了後直ちに行
なうことが好ましいが、トンネル本体部分の掘削作業に
後続してその直後にトンネル天端面の覆工作業を行なう
のは、トンネル内の狭隘な作業空間内において、掘削用
の機械と覆工用の機械が錯綜することになり、能率良く
作業を行なうことができなくなる惧れがあり、さらに、
トンネルの本体部分の掘削作業の終了後に、トンネルの
アーチ部分の覆工作業を行うのは、作業足場等の関係か
ら精度良くトンネルの覆工体を形成することが困難であ
る。
【0005】したがって、トンネルのアーチ部を先行し
て掘削し、かかるアーチ部のトンネル天端面を本体部分
の掘削作業に先立って防護することができれば便宜であ
り、したがって、トンネルのアーチ部分を先行掘進する
手段の開発が望まれていた。
【0006】そこで、この発明は、かかる従来の課題に
着目してなされたものであり、トンネルのアーチ部の掘
削作業を本体部分の掘削作業に先行して行なうことによ
り、本体部分の掘削作業に先立ってアーチ部分の覆工作
業等を行うことを可能にするトンネルアーチ部の掘進装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、トンネル本体部分の掘削作業に先立っ
て、トンネルのアーチ部を先行掘削するためのトンネル
アーチ部の掘進装置であって、外側アーチ状鋼殻と内側
アーチ状鋼殻とからなる前記アーチ部の断面形状に沿っ
た断面形状の外殻体と、該外殻体の先端面において前記
アーチ部の形状に沿って多数密接配置されるカッターヘ
ッドであって前記外側アーチ状鋼殻と内側アーチ状鋼殻
との間隔と略同一の径を有する円形のカッターヘッドと
からなり、かつ前記外殻体は、軸方向に相対移動可能に
連結することにより当該外殻体を伸縮させる前胴部及び
後胴部によって構成されるとともに、該前胴部及び後胴
部には各々その周面より径方向へ突出して周囲の地山を
押圧することにより当該地山から反力を得るグリッパー
を設けたことを特徴とするものである。
【0008】ここで、上記記載において、トンネルのア
ーチ部とは、アーチ形の天端面を有するトンネル断面内
において、トンネル天端部分の覆工体等の構造体を形成
するのに必要な領域をいい、かかるアーチ状の構造体に
相当する部分の他、かかる構造体を形成するのに必要な
作業空間のための領域をも含むものである。そして、か
かるトンネルのアーチ部の大きさは、トンネルの断面形
状、規模、トンネルの施工方法等を鑑みて定まる設計事
項であるが、例えば数10m程度の大きさの大断面トン
ネルの場合、掘削外周面から約2〜3m程度の幅のトン
ネルのアーチ状の天端面に沿った領域とすることが好ま
しい。
【0009】また、上記記載においてトンネル本体部分
とは、上記トンネルのアーチ部の下方に位置する、当該
アーチ部を除く他の部分の掘削領域をいう。
【0010】
【作用】本発明のトンネルアーチ部の掘進装置によれ
ば、外殻体の先端面においてアーチ部の形状に沿って多
数密接配置されるカッターヘッドをこれの前面の地山に
押付けてトンネルのアーチ部の地山をアーチ状に先行掘
削するとともに、掘削した土砂は外殻体内に取り込んで
排出する。また、殻体は、軸方向に相対移動可能に連結
する前胴部及び後胴部によって伸縮可能に構成されるこ
とにより、尺取り状に前進するとともに、該前胴部及び
後胴部は各々その周面より径方向へ突出可能なグリッパ
ーを備え、このグリッパーによって周囲の地山を押圧す
ることにより、当該掘進装置を掘進させるための反力や
外殻体を伸縮させるための反力を容易に得ることができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。なお、この実施例では、本発明のトンネルアーチ
部の掘進装置を、一例として、軟岩から硬岩に至る岩盤
に対し、図2に示すような直径20〜30m程度の略半
円状の大断面トンネル10を掘削形成すべく用いる場合
について記載しているが、本発明のトンネルアーチ部の
掘進装置はこのような岩盤にトンネル10を構築するた
めに用いるものに限定されるものではなく、その他の種
々の地盤または種々の大きさ、形状のアーチ部を有する
トンネルを構築するための掘進装置として用いることが
できる。
【0012】そして、この実施例のトンネルアーチ部の
掘進装置20は、図1に示すように、主として、外側ア
ーチ状鋼殻15と内側アーチ状鋼殻16から成り、下端
プレート17により両者を接合して全体としてトンネル
アーチ部の断面形状に沿った断面形状を有する外殻体2
1と、この外殻体21の先端面において外殻体21のア
ーチ状の断面形状に沿って多数密接配置されるカッター
ヘッド23とによって構成されている。
【0013】ここで、外側アーチ状鋼殻15と内側アー
チ状鋼殻16から成る前記外殻体21は、図4にも示す
ように、前後方向に分割された、前胴25、中胴26及
び後胴27の3部分に分れており、前胴25及び後胴2
7は相互に軸方向に移動可能、正確には中胴26に対し
て出入り可能な構成となっており、中胴26及び後胴2
7に対して前胴25を相対移動させる動作、又は前胴2
5及び中胴26に対して後胴27を相対移動させる動作
を行わせて、外殻体21を伸縮させることができるよう
になっている。
【0014】また、前胴25及び後胴27には、その周
面より半径方向外側へ突出して反力を半径方向外側の地
山から得るグリッパー28,29及びその駆動のための
油圧ジャッキ(図示せず)が装備されており、前胴25
のグリッパー28と後胴27のグリッパー29とを交互
に突没作用させて反力を半径方向外側の地山から取りつ
つ、尺取り状に掘進する構成となっている。なお、図4
においてグリッパー28,29は前胴25及び後胴27
の外側にのみ突出するように記載されているが、前胴2
5及び後胴27の内側において突出させることにより半
径方向内側の地山からも反力を得るよう構成することも
できる。
【0015】更に、後胴27には、後方に連続させて伸
縮可能なスキンプレート部30が設けてあり、掘進作業
に後続して、覆工コンクリート3を打設形成する作業を
当該掘進作業と併行して容易に行えるようになってい
る。即ち、伸縮可能なスキンプレート部30は、後胴2
7から連続する前部スキンプレート31と、これと同軸
的に相対移動可能つまり伸縮可能に嵌入された後部スキ
ンプレート32とから成り、後部スキンプレート32の
後端には内向フランジの形でつま型枠33が設けられて
いる。
【0016】一方、外殻体21の先端面に配設されたカ
ッターヘッド23は、例えばトンネル掘進機として公知
のトンネルボーリングマシーンの先端面に取り付けて用
いられるカッターヘッドと同様の構造を有するととも
に、外殻体21を構成する外側アーチ状鋼殻15と内側
アーチ状鋼殻16との間の間隔と略同一の径を有する円
形のもので、この実施例では、前記アーチ部の幅を平行
な3m程度の幅とすることから、各カッターヘッド23
の大きさは直径3mであって、アーチ形状に沿って例え
ば11基配設されているとともに(図1参照)、その先
端が外殻体21の先端面より突出して配置され、これに
よって外殻体21の前方の地山をアーチ状に掘削可能な
構成となっている。なお、カッターヘッド23により掘
削された土砂は、外殻体21の内部に取り込まれ、種々
の搬出装置を介して後方に排出できるようになってい
る。
【0017】なお、この実施例において、岩盤内に、図
2に示すような直径20〜30m程度の略半円状の大断
面トンネル10を掘削形成するには、概略以下の施工手
順に従って行なわれる。
【0018】すなわち、まず形成すべきトンネル10の
ほぼ中央に公知のトンネルボーリングマシーン(TB
M)と称するトンネル掘進機(図示せず)によって、直
径3.5m〜5.0m程度の中央先進導坑1を掘削する
(施工手順)。
【0019】次いで、上述の構成を有するトンネルアー
チ部の掘進装置20を用いて、トンネルのアーチ部2の
掘削作業を行なう(施工手順)とともに、上記掘削の
進行に伴ない、トンネルアーチ部の掘進装置20の直後
において、場所打ちコンクリートによる覆工コンクリー
ト、つまりアーチコンクリート3を打設形成する(施工
手順)。このアーチコンクリート3の厚みは、例えば
1.5mであり、これはアーチ部2として形成された外
周空間部の幅約3mの半分であるから、アーチ部2には
アーチコンクリート3の内側にまだ約1.5mの幅で外
周空間部2aが残ることになる。
【0020】上記アーチコンクリート3の完了後、残り
のトンネル本体部分の断面を、例えば全断面またはベン
チカット工法等により掘削する(施工手順)。なお、
図3はベンチカット工法によるトンネル本体部分の掘削
状況を示すものであり、上部切羽面4を先行させつつこ
れに後続して下部切羽面5を掘削する。
【0021】ここで、かかる大断面のトンネルの本体部
分の掘削作業は、発破工法や割岩工法等を用いて行なう
が、その中心と外側とに予め先に中央先進導坑1と残留
アーチ外周空間部2aが形成されているので、これらが
発破等による掘削の際の自由面として寄与し、極めて容
易かつ効率よく掘削することができる。
【0022】また、先進導坑1は、地山情報を得ると共
に、不良地質に遭遇した場合に前もって補助工法を行な
うための作業空間として活用できる。更に、先受けアー
チコンクリート3は大断面トンネル10を安全且つ急速
に掘削することを可能とし、覆工を兼ねることもできる
ため、全体の工期を短縮することができる。
【0023】そして、上述の構成を有するトンネルアー
チ部の掘進装置20を用いて、トンネルのアーチ部2の
掘削作業を行なうとともに、トンネルアーチ部の掘進装
置20の直後で、アーチコンクリート3を打設形成する
作業は、図4および図5に示す以下の工程に従って行わ
れる。ここで、図5の工程(a)〜(f)は図4の工程
(a)〜(f)と対応している。また説明の便宜上、カ
ッターヘッド23を有する前胴25と中胴26と後胴2
7とから成る掘進装置20の本体部分を掘削部24とし
て説明する。なお、外殻体21すなわち掘進装置20に
ついては、前胴25に対して中胴26及び後胴27が一
体的に相対移動するものとして説明するが、前胴25及
び中胴26が一体的に後胴27に対して相対移動するよ
うにしてもよい。
【0024】(1) 図4及び図5の工程(a) 説明の便宜上、ここでは、最初の状態として、既に覆工
型枠6との間にアーチコンクリート3が打設され、その
コンクリート覆工部におけるコンクリートの養生が完了
している状態を示している。掘削部24は、後胴27が
前胴25側に最も引き寄せられた位置にあり、このため
伸縮可能なスキンプレート部30は最も伸びた状態、即
ち、後部スキンプレート32から前部スキンプレート3
1が最も引き出された状態にある。
【0025】(2) 図4及び図5の工程(b) 掘削部24は、後胴27のグリッパ29を後胴27の半
径方向外側に押し出し、地山側より反力を得て、前胴2
5が掘進する。
【0026】コンクリート覆工部については、図6〜図
8に示す型枠組立装置により、後側の覆工型枠6を脱枠
し、その覆工型枠6を前側に移動させる。この実施例で
は、後部スキンプレート32の領域下に覆工型枠6を移
動させ、この移動させた覆工型枠6と後部スキンプレー
ト32のつま型枠33とで、所要の覆工コンクリート3
の打設用の型枠空間を形成させる。
【0027】ここで、図6〜図8に示す型枠組立装置
は、掘削されたトンネルのアーチ部両側の底面に敷設さ
れたレール41上を移動可能な2台の自走式架台42,
43と、両自走式架台間を往復移動して覆工型枠6を受
け渡しできるようにレール41上に置かれた型枠搬送台
車44とを有する。両自走式架台42,43は共にエレ
クター45を具備しており、このエレクター45を用い
て切羽側の自走式架台42は型枠の組み立てを、また坑
口側の自走式架台43は型枠解体を行なう。
【0028】また、図7に示すように、各自走式架台4
2,43はこのレール41,41上にまたがってアーチ
形状に立脚載置されている。そして、各自走式架台4
2,43にはそのアーチ形状と同心的にアーチ形状のガ
イド46が設けられ、これに沿って移動可能にエレクタ
ー45が案内支持されている。エレクター45は半径方
向に伸縮自在なジャッキ47を具備している。そして、
坑口側の自走式架台43におけるエレクター45で解体
された型枠6は、図8の如く型枠搬送台車44によって
切羽側に運ばれて自走式架台42に引き渡され、自走式
架台42のエレクター45により再び所定の位置に組み
立てられる。
【0029】(3) 図4及び図5の工程(c) 前胴25のグリッパ28を前胴25の半径方向外側に押
し出し、地山側より反力を得て、中胴26及び後胴27
を引き寄せる。またスキンプレート部30の後部スキン
プレート32を引き寄せ、コンクリート覆工部において
つま型枠33と覆工型枠6とで形成される上記所要の型
枠空間にコンクリート3を打設する。
【0030】(4) 図4及び図5の工程(d) 掘削部24については、後胴27のグリッパ29を外側
に押し出し、地山側より反力を得て、掘進する。スキン
プレート部30については、後部スキンプレート32の
引き寄せが完了し、コンクリート覆工部については覆工
コンクリート3の打設が完了する。
【0031】(5) 図4及び図5の工程(e) 掘削部24については、前胴25のグリッパ28を前胴
25の半径方向外側に押し出し、地山側より反力を得
て、中胴26及び後胴27を引き寄せる。従って、スキ
ンプレート部30の前部スキンプレート31も一緒に引
き寄せられ、後部スキンプレート32はもとの位置に取
り残される。従って、この後部スキンプレート32のつ
ま型枠33と覆工型枠6との間の型枠空間が維持され、
コンクリート覆工部における覆工コンクリート3の養生
がなされる。
【0032】(6) 図4及び図5の工程(f) 掘削部24については、後胴27のグリッパ29を外側
に押し出し、地山側より反力を得て、掘進する。コンク
リート覆工部においては覆工コンクリート3の養生が続
行される。
【0033】(7) 図5の工程(g) 掘削部24における上記の(e)と(f)の尺取り操作
を繰り返して掘進して行くと、スキンプレート部30が
最も延びた状態となって、上記(a)の状態に戻る。
【0034】かくして、トンネルアーチ部の掘進装置2
0によりトンネルのアーチ部2が掘進され、そのアーチ
部2内の外側層には覆工コンクリートすなわちアーチコ
ンクリート3が形成され、また内側層には空間部2aが
残される。したがって、トンネル10の本体部分の地山
7を発破等により掘削する前に、トンネルのアーチ形状
の天端面に精度良くアーチコンクリート3が打設形成さ
れるとともに、その際、アーチコンクリート3の内側に
自由面が確保されることになる。そして、先受けアーチ
コンクリート3の存在は大断面トンネルを安全且つ急速
に掘削することを可能とし、また自由面の存在は発破等
によるトンネルの本体部分の掘削作業の効率を高めるこ
とができる。
【0035】
【発明の効果】以上要するに本発明のトンネルアーチ部
の掘進装置によれば、外殻体の先端面においてアーチ部
の形状に沿って多数密接配置されるカッターヘッドをこ
れの前面の地山に押付けてトンネルのアーチ部の地山を
アーチ状に先行掘削するとともに、掘削した土砂は外殻
体内に取り込んで排出する。また、外殻体は、軸方向に
相対移動可能に連結する前胴部及び後胴部によって伸縮
可能に構成されることにより、トンネルのアーチ部の断
面形状に沿って尺取り状に前進するとともに、該前胴部
及び後胴部は各々その周面より径方向へ突出可能なグリ
ッパーを備え、このグリッパーによって周囲の地山を押
圧することにより、当該掘進装置を掘進させるための反
力や外殻体を伸縮させるための反力を容易に得ることが
できる。すなわち、本発明のトンネルアーチ部の掘進装
置によれば、トンネルのアーチ部の掘削作業を本体部分
の掘削作業に先行して容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるトンネルアーチ部の
掘進装置を用いてトンネルのアーチ部を先行掘削すると
ともに、当該アーチ部に覆工コンクリートを打設する状
態を示す説明図である。
【図2】本発明のトンネルアーチ部の掘進装置を用いて
アーチ部の掘削を行うことにより形成される岩盤トンネ
ルの一例を示す断面図である。
【図3】図2のトンネルの延長方向に沿った断面を示す
図である。
【図4】本発明の一実施例にかかるトンネルアーチ部の
掘進装置によりトンネルのアーチ部を掘削するとともに
その天端面に覆工コンクリートを形成する施工順序を示
す図である。
【図5】同じく本発明の一実施例にかかるトンネルアー
チ部の掘進装置によりトンネルのアーチ部を掘削すると
ともにその天端面に覆工コンクリートを形成する施工順
序を示す図である。
【図6】覆工型枠組立装置の配置状況を示す図である。
【図7】覆工型枠組立装置の自走式架台とエレクターを
示す図である。
【図8】覆工型枠組立装置の型枠搬送台車を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 中央先進導坑 2 トンネルのアーチ部 2a アーチ外周空間部 3 アーチコンクリート(覆工コンクリート) 4,5 切羽面 6 覆工型枠 7 トンネル内の地山 10 トンネル 15 外側アーチ状鋼殻 16 内側アーチ状鋼殻 20 トンネルアーチ部の掘進装置 21 外殻体 23 カッターヘッド 24 掘削部 25 前胴 26 中胴 27 後胴 28,29 グリッパー 30 スキンプレート部 31 前部スキンプレート 32 後部スキンプレート 33 つま型枠 41 レール 42,43 自走式架台 44 型枠搬送台車 45 エレクター 46 ガイド 47 ジャッキ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル本体部分の掘削作業に先立っ
    て、トンネルのアーチ部を先行掘削するためのトンネル
    アーチ部の掘進装置であって、外側アーチ状鋼殻と内側
    アーチ状鋼殻とからなる前記アーチ部の断面形状に沿っ
    た断面形状の外殻体と、該外殻体の先端面において前記
    アーチ部の形状に沿って多数密接配置されるカッターヘ
    ッドであって前記外側アーチ状鋼殻と内側アーチ状鋼殻
    との間隔と略同一の径を有する円形のカッターヘッドと
    からなり、かつ前記外殻体は、軸方向に相対移動可能に
    連結することにより当該外殻体を伸縮させる前胴部及び
    後胴部によって構成されるとともに、該前胴部及び後胴
    部には各々その周面より径方向へ突出して周囲の地山を
    押圧することにより当該地山から反力を得るグリッパー
    を設けたことを特徴とするトンネルアーチ部の掘進装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102587919A (zh) * 2012-03-20 2012-07-18 北京工业大学 一种多螺旋自驱动行走式隧道掘进装置及方法
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