JPH0873298A - LnBa2 Cu3 O7−x 単結晶基板の表面処理方法 - Google Patents
LnBa2 Cu3 O7−x 単結晶基板の表面処理方法Info
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Abstract
7-x (Ln=Y、Pr、Sm;0.3≦x≦1.0)の
単結晶基板上に薄膜を成長させる為の加熱、或いはLn
Ba2 Cu3 O7-x のダメージの回復の為の加熱などに
おける改良。加熱により単結晶の薄膜表面や単結晶基板
表面に多数の高い突起を発生する。平坦な基板の表面が
荒れるし、平坦な接合ができない。表面の突起生成を抑
制することが目的である。 【構成】 酸素分圧が50mTorr〜200mTor
rの雰囲気においてLnBa2 Cu3 O7-x の単結晶基
板、薄膜を加熱する。
Description
7-x (Ln=Y、Pr、Sm)単結晶基板の表面処理に
関するものである。特に加熱によってLnBa2 Cu3
O7-x の表面に現われる突起構造を除き平坦な表面を与
えるようにした処理方法に関する。
原料を焼成して作成するので多結晶であった。このよう
な方法では単結晶の超電導体はできない。粉末原料を用
いる方法で作られる多結晶の酸化物超電導体は多くの結
晶粒界と欠陥を含んでいる。欠陥はポテンシャル障壁を
結晶粒界に形成する。このために伝導特性が著しく低下
する。
く期待される。酸化物超電導体は幾つも種類があるが、
ここでは、YBa2 Cu3 O7-x やこれのY原子を他の
稀土類元素により置換した構造の酸化物超電導体LnB
a2 Cu3 O7-x (Ln=Y,Pr,Sm)を例に挙げ
て説明する。YBa2 Cu3 O7-x は稀土類酸化物では
最もよく知られたものである。YBCOと略記すること
もある。
することができるようになってきた。単結晶は結晶粒界
がなく欠陥も少ないので、優れた電気的特性を示す。し
かしバルク単結晶ができても、それだけでは特定の機能
を果たす素子にならない。この上に何層もの薄膜を成長
させる必要がある。
これを電子素子に応用するには、単結晶の表面を平坦に
研磨し、さらに酸化物超電導体の薄膜をエピタキシャル
成長させる必要がある。酸化物超電導体の基板結晶も薄
膜結晶も、強い電気的異方性を持つので、基板表面と薄
膜の界面、薄膜の表面が平坦でなければならない。
基板の上にエピタキシャル成長させるには、基板を加熱
し温度を上げる必要がある。常温の基板にエピタキシャ
ル成長させる事はできない。エピタキシャル成長の方法
はパルスレーザ堆積法或いはスパッタ法がしばしば用い
られる。パルスレーザ堆積法は、基板を加熱しておき、
酸素ガスを導入し、パルス発振する紫外線レーザの光を
薄膜の原料よりなるターゲットに照射し、ターゲット物
質を蒸発させて基板に運び、基板に付着させる方法であ
る。スパッタ法は薄膜原料よりなるターゲットをアルゴ
ンイオンなどで叩いて原料の分子を基板に運び、この上
に堆積させるものである。
熱する必要がある。この時にLnBa2 Cu3 O7-x 基
板の表面に無数の突起が発生した。基板を加熱するだけ
でそれまで平坦であった基板に突起ができる。エッチン
グするのでもないし、スパッタするのでもなく、温度を
上げるだけで平坦な基板の表面が荒れて突起が発生する
のである。
まで酸化物超電導体の大型単結晶が存在しなかったの
で、この様な事が分からなかった。多結晶の場合はこの
ような事はない。単結晶表面に出現する突起は、高さが
30nm以上もある。かなり高い突起である。これは基
板の表面に現れ、基板の平坦性を損なう。突起の分布し
た基板の上に薄膜を成長させると、基板と薄膜の境界が
著しい凹凸を持つようになる。接合が平坦でないので、
素子の特性も悪い。
の温度を上げることがある。例えば基板の表面のダメー
ジの回復のために基板温度を上げる。これは他の物質で
はよく行うことである。例えば、基板表面の変質層を除
去するために、イオンエッチングにより基板の表面を削
る事がある。変質層は除去できるが、今度は基板がダメ
ージを受ける。ダメージを回復するために基板を400
℃以上に加熱する。ダメージを回復する事ができるが、
加熱により基板表面に多数の突起が発生する。はじめに
表面を平坦に研磨しておくのであるが、加熱により表面
が荒れてしまうのである。
Y、Pr、Smの何れに置き換えても現れる現象であ
る。突起の現れる温度を、YBa2 Cu3 O7-x につい
て調べた。この単結晶を、300℃に加熱しても突起は
出現しない。しかし400℃に加熱すると表面に突起が
現れる。従って300℃より低い温度に加熱する場合は
問題がない。しかし多くの場合、300℃以下の温度で
熱処理の目的を達成する事はできない。例えば、300
℃以下の低温に基板を加熱しても、良好なエピタキシャ
ル成長を行う事ができない。また、基板の表面ダメージ
を除くための加熱を行う場合でも、300℃以下の温度
では殆ど効果がない。
の表面に突起が発生するのか?多くの他の材料の場合、
表面の荒れは、汚れや変質層の為に現れる。しかしここ
で問題にする突起は、単結晶基板をウエットエッチング
して表面変質層を除去し汚れを除いた基板にも発生す
る。だからこの突起は、汚れや変質層に起因しないもの
と思われる。
時に、表面に突起が発生しないようにする基板の加熱方
法を提供する事が本発明の目的である。薄膜をエピタキ
シャル成長させるために基板を加熱する時に、基板に突
起ができないように平坦性を保ったまま加熱する方法を
提供する事が本発明の他の目的である。研磨或いはエッ
チングにより基板表面に発生したダメージを除くために
基板を加熱する時に、基板に突起が発生しないようにす
る方法を提供する事が本発明の他の目的である。その他
様々な目的で酸化物超電導体単結晶基板を加熱する事が
あるが、本発明はこの時に突起の発生を抑制できる方法
を提供する。
変質ではない。突起生成は加熱によるLnBa2 Cu3
O7-x の単結晶自身の構造変化によるものと考えられ
る。どうして構造変化がおこるのであろうか?処理の条
件は、温度や雰囲気により規定される。温度は加熱の目
的により決まってしまうので自由にできるパラメータで
はない。雰囲気ガスの圧力は自由に制御できるパラメー
タである。特定の雰囲気により突起が生成したりされな
かったりするのかもしれない。
て、表面の突起発生の有り様を観察した。雰囲気ガス
を、不活性ガス、窒素ガス、酸素ガス、ハロゲンガス或
いはこれらの混合ガスにして、基板を加熱した。この結
果、酸素ガスを含む雰囲気で加熱すると基板表面に突起
を殆ど生成しないようにできる事を見い出した。酸素雰
囲気により突起発生を防ぐ事ができる。その他のガスは
突起抑制の上で効果がない事が分かった。
0mTorr〜200mTorrの場合に突起抑制の効
果がある。50mTorr以下では突起が発生してしま
う。200mTorr以上でも突起発生を防ぐ事ができ
る。しかし反対に酸化の為に表面が荒れてしまうという
難点がある。酸化による表面の荒れは突起のように高い
表面の乱れではないが、数nm程度の表面の凹凸を生ず
る。平坦性が失われるので望ましくない。
7-x (Ln=Y、Pr、Sm)の共通の欠点であったが
本発明の方法により、Ln=Y、Pr、Smの何れにつ
いても突起抑制の効果がある事が分かった。LnBa2
Cu3 O7-x の表記において、xは酸素数の7からの欠
損数を意味する。電気的特性はxによって異なる。xは
当然1より小さい。
酸素の量により、xが0から1の値を取る。x=0の
時、酸素は7である。x=1の時酸素は6である。酸素
の少ないもの、つまりxが1に近いものは、酸素ガス中
で加熱すると酸素を吸収してxの値が減少する。xが0
に近いものでは、酸素ガスのない雰囲気中、たとえば真
空中や不活性ガス中で加熱すると、酸素を放出してxの
値は増加する。現在得られている大型の単結晶は、高温
で成長されるため十分酸素が入っておらず、0.3≦x
≦1である。
を吸収して結晶の組成が変化すると思われる。組成の変
化が起これば、結晶の表面は荒れてしまうと考えられ
る。真空中で加熱すると組成の変化はないと思われる。
10-6Torr程度の真空中で400℃程度に加熱した
場合には、組成の変化や結晶の分解は発生しないはずで
ある。しかし結晶の表面においては、結晶が不完全であ
るために、このような低温でも表面付近の結晶が分解
し、表面に組成の異なる部分が突起として生じているも
のと思われる。
であるために低い温度でも表面の酸素が抜けて結晶表面
に組成の異なる突起が発生していると考えられる。そこ
で、酸素ガスを雰囲気としてこの中で、酸化物超電導体
を加熱する。雰囲気中の酸素によって、結晶表面の酸素
の抜けを抑制できる。酸素が抜けないと突起が発生しな
い。
で酸化物超電導体の薄膜を作製する場合、基板にはMg
OやSrTiO3 の単結晶が使用され、これを真空中で
加熱していた。例えば通常のスパッタのように10-6〜
10-5Torrの真空にしていた。このような真空では
なく、酸素を入れて酸素ガスの分圧を50mTorr
(6.6Pa)〜200mTorr(26.6Pa)に
する。
構造から酸素が抜けない、為に酸素抜けによって発生し
ていた突起が発生しなくなる。この様に、本発明は適当
な圧力の酸素を導入する事により、400℃〜800℃
の高温に加熱しても突起が発生しないようにすることが
できる。
加熱していたのであるから、50mTorrの酸素圧で
加熱するというのは常識に著しく反する訳である。その
ような酸化雰囲気で加熱すると、結晶が酸化されるかも
しれないという危惧があるので、従来は真空で加熱して
いた。しかし50mTorrの酸素では試料が酸化され
ないという事を確かめている。むしろ反対に、50mT
orr以下であれば酸素抜けの為に突起が生ずるという
事も確かめた。
雰囲気中で加熱すると、YBa2 Cu3 O7-x 結晶は酸
化され、酸化による格子歪みが現れる。表面も荒れてし
まう。1000mTorr程度までは、突起発生を防ぎ
つつ、酸化も著しくない事が分かる。しかし200mT
orr〜1000mTorrにおいて表面の酸化が徐々
に現れてくる。従って、LnBa2 Cu3 O7-x は50
mTorr〜200mTorrの酸素分圧で加熱するの
が最も良い。
研磨したYBa2 Cu3 O7-x の単結晶をイオンエッチ
ングした。エッチングによるダメージのために、RHE
ED(反射高速電子線回折)パターンが消える。つまり
表面の結晶構造がランダムに乱れているという事を意味
する。これによるダメージを除くために試料を真空容器
に入れて加熱する。
結晶(A試料)は本発明の思想に従い、100mTor
rの酸素ガス雰囲気中で500℃まで加熱した。もう一
つのYBa2 Cu3 O7-x (B試料)は、従来の思想に
従い、真空中(10-6〜10-5Torr)で、500℃
まで加熱した。この後冷却し容器から取り出す。RHE
EDを行うと、A試料、B試料ともにストリーク状のR
HEEDパターンが出現する。これは表面の結晶性が回
復した事を意味する。この点ではA、B試料ともに変わ
らない。
あるとは限らない。そこで試料の表面をAFM(原子間
力顕微鏡)によって観察した。この結果を図1(B試
料)と図2(A試料)に示す。図1(a)において、試
料の3μm平方の表面の高さをX方向に連続する線によ
って示している。Y方向には3μmの間隔を50の幅に
分割し、60nm毎のデータを示す。縦軸は高さを示
す。
の高さを示す。真空中で加熱したB試料は図1(a)に
示すように、一様に数多くの突起を持つ。突起の幅は、
60nm以下のものもあるし、60nm以上のもの(前
後2本の線にまたがっている)もある。高さは、10μ
m〜30μmの程度である。かなり高い突起である。ま
た数も多い。図1(b)の断面図においても、突起が7
つ出現している。かなりの頻度で突起ができるというこ
とである。この様に同じ試料でも真空中で加熱すると表
面に背の高い数多くの突起が出現する。
mTorrの酸素雰囲気で加熱したものは、図2に示す
ように表面は極めて平坦である。図2(a)は3μm×
3μmの広さにおいて、突起と言えるようなものは一つ
もない。図2(b)は矢印の部分の断面図であるが、表
面の乱れは全くない。極めて平坦、平滑な面である。そ
の他の条件が全く同じ2つの試料について、A試料(本
発明)は酸素雰囲気で、B試料(従来例)は真空中で加
熱(500℃)したのであるから、表面状態の違いは、
酸素の有無のみによっている事が明らかである。
めの加熱)]YBa2 Cu3 O7-x の単結晶の基板の上
に、スパッタ法により単結晶薄膜をエピタキシャル成長
させた。エピタキシャルのために加熱するので突起発生
の可能性がある。本発明の方法(酸素雰囲気で加熱)で
作った試料をC、従来法(真空中で加熱)で作った試料
をDとする。
す。横軸は時間である。チャンバ内は真空(10-6To
rr)である。昇温過程1、スパッタ過程2、降温(冷
却)過程3よりなる簡単な工程である。650℃の温度
に維持しここでスパッタを行っている。スパッタを開始
する直前に、酸素ガス90%、アルゴンガス10%から
なるガスを導入し、全圧を200mTorrにしてい
る。これで酸化物超電導材料よりなるターゲットを叩い
ている。
程を示す。昇温過程1、スパッタ過程2、降温過程(冷
却)3よりなる温度プロフィルは図3と同様である。6
50℃でスパッタする点も同じである。スパッタのター
ゲットはYBa2 Cu3 O7-x の多結晶である。違うの
は昇温中のチャンバの雰囲気である。酸素ガス90%、
アルゴンガス10%の混合ガスを雰囲気ガスとしてい
る。圧力は100mTorrである。酸素分圧は90m
Torrである。昇温、スパッタ、降温の全過程におい
て雰囲気ガスは同じである。酸素だけにせずアルゴンも
含ませるのはスパッタ過程でアルゴンガスが必要だから
である。酸素+アルゴンの雰囲気を用いると、スパッタ
過程で雰囲気ガスの組成を変化させる必要がない。工程
切り換えを円滑に行うことができる。
素の分圧である。その他のガスの分圧は突起抑制につい
ては無関係である。他のガスの存在が突起発生を促進す
るという事もない。であるからその他のガスは自在に雰
囲気ガスに含ませることができる。
AFM測定結果である。3μm×3μmの広さについて
の測定である。X方向の断面について連続線により高さ
を示す。これもY方向に50本程度の線が並んでいる。
縦軸は表面の高さである。著しく高い突起が多数生成さ
れている事が分かる。50μm〜90μmの程度の高い
突起が現れている。70μm程度の大きい突起が数多く
ある。図1(B試料:基板自体))と比べて突起の高さ
が高くなり、また幅も太くなっている。前後の幾つかの
線に渡って突起になる場合が多い。基板の場合よりも背
が高いのは、昇温する温度が高いためであろうと考えら
れる。この様な高い突起があると、接合の境界に多くの
欠陥ができ、良好な性質の接合を作る事ができない。
れは複数の突起が一つに統合されてさらに大きく成長す
るためであろうと思われる。図5(b)は一つの断面を
示すが、これは高い4つの突起を持つ。60μm程度の
突起を持つ。図6は本発明の方法により作ったエピタキ
シャル薄膜の表面形状のAFMの結果を示す。図6
(a)は3μm×3μm平方の表面高さを、(b)は断
面図を示す。表面高さの差は5nm以下である。表面が
全く平坦である事が良く分かる。図2(試料A)に比べ
てもより平滑になっている。試料Cと試料Dの違いは昇
温中に酸素を雰囲気に入れているかいないかだけの違い
である。酸素雰囲気が昇温中に発生する突起の生成を効
果的に抑制し、平坦性に優れた薄膜を作り出す事ができ
るという事が分かる。
晶を加熱する時に表面に突起が発生するのを効果的に防
止することができる。ダメージを取るための熱処理にお
いて本発明を適用すると、基板の表面に突起が生成され
ない。平坦平滑な表面を得る事ができる。またLnBa
2 Cu3 O7-x の基板の上に薄膜をエピタキシャル成長
させる時も加熱する必要があるが、本発明は基板、薄膜
の上に突起ができるのを防ぐ事ができる。薄膜の表面に
凹凸がない。極めて平坦で平滑な優れた薄膜を製作する
事ができる。この薄膜を用いて特性の良い接合を作る事
ができる。
チングによるダメージを除くために、従来法に従い真空
中で単結晶を500℃に加熱した後、基板表面をAFM
で観察した測定結果。図1(a)は3μm×3μmの平
面での基板表面高さを一定間隔毎に連続線で示すライン
プロットによる斜視図。図1(b)は矢印で示す面の断
面図。横軸は一端からの距離、縦軸は表面の高さであ
る。
チングによるダメージを除くために、本発明に従い酸素
100mTorrの雰囲気で単結晶を500℃に加熱し
た後、基板表面をAFMで観察した測定結果。図2
(a)は3μm×3μmの平面での基板表面高さを一定
間隔毎に連続線で示すラインプロットによる斜視図。図
2(b)は矢印で示す面の断面図。横軸は一端からの距
離、縦軸は表面の高さである。
a2 Cu3 O7-x 単結晶基板の上に、YBa2 Cu3 O
7-x 薄膜をスパッタ法によって成長させる場合における
温度の時間変化を示すグラフ。
する雰囲気においてYBa2 Cu3 O7-x 単結晶基板の
上に、YBa2 Cu3 O7-x 薄膜をスパッタ法によって
成長させる場合における温度の時間変化を示すグラフ。
い真空中(10-6Torr)において加熱し、YBa2
Cu3 O7-x ターゲットを用いたスパッタ法により、基
板の上にYBa2 Cu3 O7-x の薄膜(D試料)を形成
し、薄膜の表面をAFMによって観察した結果を示す
図。図5(a)が3μm×3μmの平面での表面の高さ
の線図。図5(b)が矢印で示した断面部分の高さ分布
図。
い90mTorrの酸素分圧の雰囲気で加熱し、YBa
2 Cu3 O7-x ターゲットを用いたスパッタ法により、
基板の上にYBa2 Cu3 O7-x の薄膜(C試料)を形
成し、薄膜の表面をAFMによって観察した結果を示す
図。図6(a)が3μm×3μmの平面での表面の高さ
の線図。図6(b)が矢印で示した断面部分の高さ分布
図。
の高さを示す。真空中で加熱したB試料は図1(a)に
示すように、一様に数多くの突起を持つ。突起の幅は、
60nm以下のものもあるし、60nm以上のもの(前
後2本の線にまたがっている)もある。高さは、10n
m〜30nmの程度である。かなり高い突起である。ま
た数も多い。図1(b)の断面図においても、突起が7
つ出現している。かなりの頻度で突起ができるというこ
とである。この様に同じ試料でも真空中で加熱すると表
面に背の高い数多くの突起が出現する。
AFM測定結果である。3μm×3μmの広さについて
の測定である。X方向の断面について連続線により高さ
を示す。これもY方向に50本程度の線が並んでいる。
縦軸は表面の高さである。著しく高い突起が多数生成さ
れている事が分かる。50nm〜90nmの程度の高い
突起が現れている。70nm程度の大きい突起が数多く
ある。図1(B試料:基板自体))と比べて突起の高さ
が高くなり、また幅も太くなっている。前後の幾つかの
線に渡って突起になる場合が多い。基板の場合よりも背
が高いのは、昇温する温度が高いためであろうと考えら
れる。この様な高い突起があると、接合の境界に多くの
欠陥ができ、良好な性質の接合を作る事ができない。
れは複数の突起が一つに統合されてさらに大きく成長す
るためであろうと思われる。図5(b)は一つの断面を
示すが、これは高い4つの突起を持つ。60nm程度の
突起を持つ。図6は本発明の方法により作ったエピタキ
シャル薄膜の表面形状のAFMの結果を示す。図6
(a)は3μm×3μm平方の表面高さを、(b)は断
面図を示す。表面高さの差は5nm以下である。表面が
全く平坦である事が良く分かる。図2(試料A)に比べ
てもより平滑になっている。試料Cと試料Dの違いは昇
温中に酸素を雰囲気に入れているかいないかだけの違い
である。酸素雰囲気が昇温中に発生する突起の生成を効
果的に抑制し、平坦性に優れた薄膜を作り出す事ができ
るという事が分かる。
Claims (3)
- 【請求項1】 銅系酸化物超電導体LnBa2 Cu3 O
7-x (Ln=Y、Pr、Sm;0.3≦x≦1.0)単
結晶を400℃以上に加熱する際に、50mTorr〜
200mTorrの酸素分圧を含む雰囲気において加熱
するようにした事を特徴とするLnBa2 Cu3 O7-x
単結晶基板の表面処理方法。 - 【請求項2】 表面にダメージを受けたLnBa2 Cu
3 O7-x (Ln=Y、Pr、Sm;0.3≦x≦1.
0)単結晶を、50mTorr〜200mTorrの酸
素ガス分圧を含む雰囲気の中で、400℃〜800℃に
加熱する事により表面ダメージを回復する事を特徴とす
る。LnBa2 Cu3 O7-x 単結晶基板の表面処理方
法。 - 【請求項3】 酸化物超電導体LnBa2 Cu3 O7-x
(Ln=Y、Pr、Sm;0.3≦x≦1.0)単結晶
の上に、LnBa2 Cu3 O7-x の薄膜をエピタキシャ
ル成長させる際に、50mTorr〜200mTorr
の酸素ガス分圧を含む雰囲気の中で、400℃〜800
℃に加熱した後、前記薄膜を堆積するようにした事を特
徴とするLnBa2 Cu3 O7-x 単結晶基板の表面処理
方法。
Priority Applications (4)
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---|---|---|---|
JP24062294A JP3245506B2 (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | LnBa2 Cu3 O7−x 単結晶基板の表面処理方法 |
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