JPH087152A - 磁気センサ装置の信号処理回路 - Google Patents

磁気センサ装置の信号処理回路

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JPH087152A
JPH087152A JP6160633A JP16063394A JPH087152A JP H087152 A JPH087152 A JP H087152A JP 6160633 A JP6160633 A JP 6160633A JP 16063394 A JP16063394 A JP 16063394A JP H087152 A JPH087152 A JP H087152A
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waveform
peak
magnetic sensor
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Noboru Masuda
昇 増田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気抵抗素子のばらつきや、温度変化や、磁
気抵抗素子と被検出体とのギャップ変化の影響を受けな
い磁気センサ装置の信号処理回路を提供する。 【構成】 磁気抵抗素子2a,2bによる磁気検出信号
を演算増幅器7で増幅し、ピークホールド回路8に加え
る。ピークホールド回路8は増幅された磁気検出信号の
ピーク値をホールドし、磁気検出信号が予め与えたリセ
ットレベルに低下したときに、前記ピーク値のホールド
状態をリセットする。微分回路10はピークホールド回路
8の出力信号を微分する。この微分により、ピークホー
ルド回路のリセット時の立ち下がり波形部分が急峻な立
ち下がりパルス波形として得られる。反転増幅回路11は
微分波形を反転してコンパレータ回路12に加える。コン
パレータ回路12は前記微分によるリセット時の急峻なパ
ルス波形をレベル弁別して波形整形し、磁気情報のデジ
タル検出信号として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣上に設置された紙
幣識別用の微小磁性体や、IDカード等の紙葉状媒体に
設置された磁気コード等の磁気情報を検出する高分解能
型の磁気センサ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紙幣や磁気カード等に磁性体によって設
置されている情報を検出する磁気センサ装置が情報処理
装置の分野やその類似分野に広く用いられている。この
種の磁気センサ装置は、図9の(a)に示すように、永
久磁石(バイアスマグネット)1の上面に1対の半導体
磁気抵抗素子2a,2bを装着したもので、この磁気抵
抗素子2a,2bは図10に示すように直列に接続され、
この直列回路の一方側を電源ラインに接続し、他端側を
グランドラインに接続して、分圧回路とし、磁気抵抗素
子2a,2bの直列接続部から信号取り出し部を引き出
したものである。
【0003】この磁気センサ装置は被検出体3の走行経
路上(走行空間)に設置され、磁性体が設置されている
被検出体3が磁気抵抗素子2aの上側を対向して通過す
るときに、永久磁石1のバイアス磁界が磁気抵抗素子2
aを集中して通過する結果、磁気抵抗素子2aの磁気抵
抗が大きく変化し、磁気センサ装置から図9の(b)に
示すように上側に凸となる出力波形の信号が得られ、次
に、被検出体3が磁気抵抗素子2bに対向する位置にき
たときに、今度は、永久磁石1のバイアス磁界が磁気抵
抗素子2b側を集中して通過する結果、磁気抵抗素子2
bの磁気抵抗が大きく変化し、これにより、磁気センサ
装置から下に凸となる出力波形の時系列信号が得られ
る。この磁気センサ装置の出力信号を解析することによ
り、紙幣や磁気カード等の紙葉状媒体に設置されている
磁性体の情報が読み取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の磁気センサ装置の如く、被検出体3を走行経路に沿っ
て搬送する方式のものは、被検出体3と磁気抵抗素子2
a,2bとの隙間間隔を一定に保持するのが非常に困難
である。周知のように、永久磁石1から発せられるバイ
アス磁界は分散形となるため、前記隙間間隔が変動する
と、被検出体3を横切るバイアス磁界の幅が変動する結
果、被検出体が連続して走行すると、磁気センサ装置の
出力波形が乱れ、分解能が低下し、検出の信頼性が損な
われるという問題が生じる。
【0005】本出願人は、前記隙間間隔の変動に起因す
る分解能の低下を防止するものとして、図8に示すよう
な磁気センサ装置を提案している。この提案装置は、筐
体4の上下中間部に被検出体3の走行空間5を設け、こ
の走行空間の下側の筐体4内には、永久磁石1を配設
し、この永久磁石1の上面には必要に応じサブストレー
ト(図示せず)を介して分圧回路を形成している半導体
の磁気抵抗素子2a,2bを配置し、磁気抵抗素子2
a,2bの上面を走行空間5に臨ませている。この半導
体磁気抵抗素子2a,2bは、電子の移動度(モビリテ
ィ)の大きなInSb,InAs,GaAs等の半導体
によって構成されている。
【0006】走行空間5の上側の筐体4内には、形状磁
気異方性板6を配置し、形状磁気異方性板6の底面を磁
気抵抗素子2a,2b間に対向させている。この形状磁
気異方性板6は、パーマロイ、純鉄、珪素鋼板等に代表
される一連の軟磁性材料により構成されるもので、構造
磁気異方性を持つ寸法比で構成される。すなわち、被検
出体3の走行経路(走査線)に垂直方向の寸法は板厚よ
り長い寸法に形成される。
【0007】この形状磁気異方性板6は、1対の磁気抵
抗素子2a,2bの中間点(中性点ともいう)の位置に
起立させて垂直に配置されている。なお、磁気抵抗素子
が対として配置されずに、単独の1素子として配置され
る場合には、その磁気抵抗素子の素子面内のいずれかの
部位、好ましくは素子の中心位置(中央位置)に対向さ
せて配置される。また、被検出体3と磁気抵抗素子の間
隙が広がるに従って、永久磁石1から磁気抵抗素子を通
って被検出体3に向かう磁界の磁気集中効果が失われる
ので、この空隙の広がりによる分解能の低下を抑制する
ために、形状磁気異方性板6の板厚を分解能よりも小さ
な寸法値に設定している。
【0008】このように、形状磁気異方性板6を配置す
ることにより、永久磁石1から出るバイアス磁界は形状
磁気異方性板6に集中し、永久磁石1から形状磁気異方
性板6に向かう磁界によって磁気抵抗素子2a,2b間
に、磁気障壁を作り出し、走行空間5を通る被検出体3
と磁気抵抗素子2a,2bとの隙間間隔の変動が生じて
も、被検出体3を横切る磁界の幅が変動しないようにし
て分解能の低下を防止している。
【0009】ところで、磁気センサ装置の磁気検出信号
は、増幅された後、コンパレータ回路を用いて、図7に
示すように、スレッシュホールド電位VSTを基準として
レベル弁別し、デジタルの矩形波信号を得ている。
【0010】図6に示すように、磁気抵抗素子2a,2
b間の磁気バイアス抵抗値および無磁界時の初期抵抗値
が等しい場合には、被検出体3のない無信号のときの磁
気検出信号の直流レベルは(1/2)VCCとなる。ただ
し、VCCは電源ラインの供給電圧である。そして、走行
経路を通る被検出体3の磁気検出信号は、同図の実線で
示すように、この(1/2)VCCのレベルを特性変位点
として、その前後に位相をずらして上下に凸となる波形
の信号として得られる。
【0011】ところが、磁気抵抗素子2a,2b間に磁
気バイアス抵抗値のばらつきや初期抵抗値のばらつきが
あると、同図の点線や一点鎖線で示す波形の如く、磁気
検出信号のレベルがそのばらつきの程度に応じてシフト
(変位)し、これらの磁気バイアス抵抗値や初期抵抗値
のばらつきにより、磁気検出信号をレベル弁別して得ら
れる矩形波のパルス幅が、例えば図7に示す如く、著し
く変化するという問題が生じ、これが磁気情報のエラー
検出を引き起こす。
【0012】また、磁気抵抗素子2a,2bは温度依存
性があるために、温度変化によって磁気検出信号のレベ
ルが変化してしまうという問題があり、また、被検出体
3を走行させる際に、被検出体と磁気抵抗素子2a,2
b間にどうしても隙間変化が生じ、この隙間変化により
磁気検出信号のレベルが変化し、同様に、これがエラー
検出の原因となる。
【0013】磁気センサ装置の構造を高分解能型に改善
しても、温度変化や、磁気抵抗素子2a,2b間のばら
つきや、被検出体3の走行時の磁気抵抗素子2a,2b
と被検出体との隙間変化等による影響を解消するのは極
めて困難であり、この点が磁気センサ装置のさらなる高
分解能化や、磁気情報の高密度化を図る上で障害とな
る。
【0014】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、前記分圧回路を構成する磁
気抵抗素子間のばらつきや、温度変化や、磁気抵抗素子
と被検出体間の隙間変化による影響を解消して高分解能
の磁気情報検出を行うことができる磁気センサ装置の信
号処理回路を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、永久磁石の磁極面側に半導体磁気抵抗素子が配
設されてなる磁気センサ装置の磁気検出信号を波形整形
して出力する磁気センサ装置の信号処理回路において、
磁気センサ装置の磁気検出信号のピーク値をホールドし
磁気検出信号のレベルがピーク位置から予め設定される
リセットレベルに低下したときに前記ピーク値のホール
ド状態をリセットする機能を持つピークホールド回路
と、このピークホールド回路の出力信号を微分する微分
回路と、この微分回路の微分出力をレベル弁別して波形
整形する波形整形回路とを有することを特徴として構成
されている。
【0016】
【作用】上記構成の本発明において、磁気センサ装置に
よる被検出体の磁気情報の検出動作により、磁気センサ
装置から磁気情報の検出信号が信号処理回路に加えられ
る。信号処理回路のピークホールド回路は、磁気検出信
号のピーク値をホールドし、磁気検出信号のレベルがピ
ーク位置から予め設定されるリセットレベルに低下した
とき、ピーク値のホールド状態をリセットする。このピ
ークホールド回路の出力信号は微分回路によって微分さ
れる。この微分により、ピークホールド回路のピーク値
のリセット部分の微分波形が急峻なパルス波形として現
れる。この微分波形がコンパレータ回路等の波形整形回
路でレベル弁別される際、前記急峻なパルス波形の部分
がレベル弁別されることで、磁気抵抗素子のばらつきや
温度変化や磁気抵抗素子と被検出体の隙間変化等の影響
を受けない高分解能の信号処理が可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例の回路構成を示すもの
で、本実施例の信号処理回路は、演算増幅器7と、ピー
クホールド回路8と、微分回路10と、反転増幅回路11
と、コンパレータ回路12とを有して構成されている。図
2および図3は、図1の破線で囲まれている部分の回路
の詳細を示している。本実施例の磁気センサ装置の構成
は、前記図8に示した提案例と同様であり、提案例と同
一の名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略
する。
【0018】図2において、半導体の磁気抵抗素子2
a,2bにより検出される磁気検出信号は演算増幅器
(オペレーショナルアンプ)7で信号増幅され、ピーク
ホールド回路8に加えられる。ピークホールド回路8
は、磁気抵抗素子2a,2bの分圧直列回路の電源電圧
を分圧する抵抗器R3 ,R4 と、この電源電圧の分割点
をアノード側とし、前記演算増幅器7の出力側をカソー
ド側とするダイオード13と、前記電源電圧の分割点側を
ベースとするPNPトランジスタ14と、前記演算増幅器
7の出力側、つまり、ダイオード13のカソード側にアノ
ード側が接続され、カソード側がPNPトランジスタ14
のエミッタ側に接続されているダイオード15と、PNP
トランジスタ14のエミッタとコレクタ間に抵抗器R5
介して接続されているチャージアップコンデンサ16とを
有して構成されている。
【0019】上記構成の回路において、磁気抵抗素子2
a,2bの磁気検出信号は演算増幅器7により増幅され
て、図4に示すような波形の信号として出力される。つ
まり、被検出体3が磁気抵抗素子2bに徐々に近づく
と、磁気抵抗素子2bの抵抗値が増加し、磁気抵抗素子
2a,2bの分圧回路の中性点端子17の電位が徐々に高
くなる。この信号の演算増幅器7によって増幅された電
圧が、前記抵抗器R3 ,R4 で電源電圧を抵抗分割して
得られる基準電圧よりも大きくなると、順方向のダイオ
ード15が導通し、チャージアップコンデンサ16に電荷が
蓄えられる。
【0020】被検出体3が磁気抵抗素子2bにさらに近
づいて、磁気抵抗素子2bの中心位置にくると、磁気抵
抗素子2bの磁気抵抗が最大となり、これによって、ダ
イオード15の電位は図4のPM で示す最大値となる。
【0021】さらに、被検出体3が移動して磁気抵抗2
aに近づいていくと、中性点端子17の電位が徐々に減少
し、ダイオード15は逆バイアスとなってオフし、チャー
ジアップコンデンサ16の電位はピーク電圧に保持された
ままの状態になる。
【0022】さらに、被検出体が磁気抵抗素子2aに近
づき、演算増幅器7の出力電圧が前記抵抗器R3 ,R4
の分圧で設定される基準電位(リセットレベル)よりも
低下すると、ダイオード13が導通し、これに伴い、PN
Pトランジスタ14がオンして導通し、チャージアップコ
ンデンサ16に蓄えられた電荷は、PNPトランジスタ14
を通じて放電され、チャージアップコンデンサ16のピー
ク電位の保持状態がリセットされる。このときのピーク
ホールド回路8の出力電圧は図5の(b)に示すような
模式波形となる。つまり、ピークレベルPM 位置から図
4の破線で示すように、PM ′の位置まで、つまり、リ
セットレベルになるまでピーク値が維持され、リセット
レベル位置で急激に立ち下がる波形の信号となる。この
波形の信号は微分回路10に加えられる。
【0023】図3に示す回路は、前記図2におけるピー
クホールド電位のリセット動作を行う(リセット回路と
して機能する)ダイオード13の部分の回路を分離し、リ
セットの立ち下がり部分(図4中のF部分)を強調した
回路とし、高インピーダンス化のためのボルテージフォ
ロア回路18を付加したものであり、回路動作は、前記図
2に示したものと同様に動作する。
【0024】前記ピークホールド回路8の出力信号は微
分回路10により微分され、図5の(c)に示すような波
形の電圧が得られる。この図5の(c)の波形で、下側
に急峻に立ち下がるパルスPV 部分が前記ピークホール
ド回路8のリセット時の微分波形を示している。この微
分回路10の出力信号は反転増幅器11で反転されて、図5
の(d)に示すような波形となり、この反転された信号
はダイオードを用いたクランプ回路、トランジスタのク
リップ回路、コンパレータ回路等の波形整形回路、本実
施例ではコンパレータ回路12に加えられる。
【0025】コンパレータ回路12では、予め与えられて
いるスレッシュホールド電位VSTと反転増幅回路11から
の信号を比較し、反転増幅回路11の出力波形がスレッシ
ュホールド電位を上側に切る区間幅のパルス波形に整形
してデジタルの磁気情報検出信号として出力する。
【0026】ところで、図4に示すように、最大ピーク
電圧がP、最小ピーク電圧がP′の波形が演算増幅器7
の出力信号として得られている場合、例えば、磁気抵抗
素子2a,2bの温度が上昇変化したり、あるいは、磁
気抵抗素子2a,2bと被検出体3との間隙が大きくな
る方向に変化すると、磁気検出信号の出力が小さくな
り、最大ピーク電位PがP2 に、最小ピーク電位がP′
がP2 ′に変位してピーク間電圧が小さくなる。同様
に、温度が低下する方向に変化したり、磁気抵抗素子2
a,2bと被検出体3間の間隙が狭まる方向に変化する
と、逆にピーク間電圧は広くなる方向(大きくなる方
向)に変化する。
【0027】このように、温度変化や磁気抵抗素子2
a,2bと被検出体とのギャップの変化によって磁気検
出信号のレベル変化が生じるが、図4のグラフの横軸上
における最大ピーク位置T1 と最小ピーク位置T2 およ
びリセット位置TL は磁気抵抗素子2a,2bと被検出
体3の配置と寸法によって一意的に決定され、前記ギャ
ップの変化や温度の変化に影響を全く受けない点(位
置)となる。本発明者はこの点に着目し、ピークホール
ド回路8によって、ピーク電位をリセット位置までホー
ルドし、リセット位置で急峻に立ち下がる波形を得てい
る。この急峻に立ち下がるリセット位置はギャップ変化
や温度変化に拘わらず一定の位置となり、そのリセット
時の微分によって得られる波形はギャップの変化や温度
変化の影響に左右されない急峻なパルス波形となり、さ
らに、磁気抵抗素子2a,2bの磁気バイアス抵抗値や
無磁界時の初期抵抗値のばらつきにも影響を受けない急
峻なパルス波形として得られる。
【0028】したがって、本実施例によれば、磁気抵抗
素子2a,2bのばらつきや温度変化や被検出体とのギ
ャップ変化によって磁気検出信号のピークレベルが変動
したとしても、これらの変動に全く影響を受けないピー
クホールド電位のリセット時における微分波形が得られ
ることとなり、この微分波形をレベル弁別することによ
り、磁気抵抗素子2a,2bのばらつきや温度変化や前
記ギャップ変化が生じてもこれらの影響を受けない一定
パルス幅の波形整形パルス(図5の(e))が得られる
こととなり、これにより、被検出体の磁気情報検出の分
解能を格段に高め、磁気検出の信頼性の高い、高感度、
かつ、高精度の画期的な磁気センサ装置の信号処理回路
の提供が可能となる。
【0029】しかも、本実施例の回路構成は極めて簡易
であり、本実施例の優れた装置(回路)を極めて安価に
提供することができる。
【0030】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、磁気センサ装置を1対のみの磁気抵抗素子
2a,2bを用いて構成する場合で説明したが、複数対
の磁気抵抗素子2a,2bを配列配置して多チャンネル
の磁気センサ装置として形成し、各チャンネルの磁気抵
抗素子の磁気検出信号を、例えばスイッチ切り替え等に
より1個ずつ本実施例の信号処理回路を通して波形整形
し、この信号を直列時系列信号として本実施例の信号処
理回路の出力端子VOUT からパルス列で出力するように
してもよい。
【0031】また、上記実施例では1対の磁気抵抗素子
2a,2bで分圧回路を形成して1チャンネルの磁気セ
ンサ装置としたが、1個の単独の磁気抵抗素子(2aと
2bのいずれか一方のみの磁気抵抗素子)によって1チ
ャンネルの磁気センサ装置としてもよい。この場合は、
磁気抵抗素子の両端の電圧を磁気検出信号として取り出
し、本実施例の信号処理回路に通すこととなる。
【0032】さらに、上記実施例では、磁気抵抗素子2
a,2bの磁気検出信号を増幅する初段増幅器を直流結
合増幅器(演算増幅器7)を用いて構成したが、この増
幅器は、交流増幅回路(交流増幅器)を用いてもよく、
また、上記実施例では演算増幅器7の非反転入力端子に
磁気抵抗素子2a,2bの磁気検出信号を入力したが、
この磁気検出信号を演算増幅器7の反転入力端子に加え
るようにしてもよい。これらの回路変更を行う場合に
は、本実施例の回路の信号の位相に合わせ、トランジス
タの種類と、ダイオードの極性を変える等して、本実施
例の主旨に沿った動作が得られるように構成することと
なる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、磁気センサ装置の磁気検出信
号のピーク値をホールドし、磁気検出信号のレベルがリ
セットレベルに低下したときにそのピーク値のホールド
状態をリセットするピークホールド回路を設け、このピ
ークホールド回路の出力信号を微分してレベル弁別する
ように構成したものであるから、ピークホールド回路の
リセット時の波形微分によって急峻なパルス波形を得る
ことができ、この急峻な微分パルス波形は磁気抵抗素子
のばらつきや、温度変化や、被検出体とのギャップの変
化に全く影響を受けることがない。したがって、この急
峻な微分パルス波形をレベル弁別し波形整形して磁気情
報のデジタル検出信号が得られることとなり、磁気抵抗
素子のばらつきや、温度変化や、被検出体とのギャップ
変化による影響を全く受けることがない、分解能の格段
に高い、高精度、かつ、高感度で、信頼性の高い磁気情
報の検出が可能となる。
【0034】しかも、本発明の回路構成は極めて簡易で
あり、前記優れた本発明の信号処理回路を安価に提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の破線で囲む部分の詳細な回路図である。
【図3】図1の破線で囲む部分の他構成の回路図であ
る。
【図4】本実施例装置におけるピークホールド回路のピ
ーク値のホールドと、そのリセット状態を示す波形説明
図である。
【図5】図1に示す回路の各部分の波形説明図である。
【図6】磁気抵抗素子のばらつきによるレベル変位を示
す説明図である。
【図7】磁気検出信号の変動による波形整形パルス幅の
変動状態を示す説明図である。
【図8】出願人が先に提案している高分解能型の磁気セ
ンサ装置の説明図である。
【図9】従来の一般的な磁気センサ装置の説明図であ
る。
【図10】磁気センサ装置から出力される磁気検出信号の
一般的な波形図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2a,2b 磁気抵抗素子 3 被検出体 8 ピークホールド回路 10 微分回路 12 コンパレータ回路 16 チャージアップコンデンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石の磁極面側に半導体磁気抵抗素
    子が配設されてなる磁気センサ装置の磁気検出信号を波
    形整形して出力する磁気センサ装置の信号処理回路にお
    いて、磁気センサ装置の磁気検出信号のピーク値をホー
    ルドし磁気検出信号のレベルがピーク位置から予め設定
    されるリセットレベルに低下したときに前記ピーク値の
    ホールド状態をリセットする機能を持つピークホールド
    回路と、このピークホールド回路の出力信号を微分する
    微分回路と、この微分回路の微分出力をレベル弁別して
    波形整形する波形整形回路とを有することを特徴とする
    磁気センサ装置の信号処理回路。
JP6160633A 1994-06-20 1994-06-20 磁気センサ装置の信号処理回路 Pending JPH087152A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007241654A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Nidec Sankyo Corp 磁気センサ装置および識別装置
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